JP5698908B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス浄化技術に関する。
自動車等から排出される排ガスを処理する排ガス浄化用触媒は、通常、白金族元素等の貴金属を含んでいる(例えば、特開平1−242149号公報、特公平6−75675号公報、特開平10−202101号公報、特開2004−041866号公報、特開2004−041867号公報及び特開2004−041868号公報参照)。この貴金属は、窒素酸化物(NO)の還元反応並びに炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化反応等を促進する触媒活性成分としての役割を担っている。
しかしながら、貴金属は高価且つ希少であるため、排ガス浄化用触媒は、貴金属を含んでいない構成であることが望ましい。ところが、貴金属を使用しないで又は少ない貴金属使用量で十分な排ガス浄化性能を達成することは、従来、非常に困難であるとされてきた。
ところで、排ガス浄化用触媒は、高温且つ酸素濃度が比較的頻繁に変化する条件下で使用されることが多い。そのため、排ガス浄化用触媒に貴金属が含まれている場合、貴金属の粒成長による触媒活性の低下が生じやすい。従って、貴金属を含んだ排ガス浄化用触媒では、耐久性能を向上させることが重要な課題となっている。
上述した触媒活性の低下を抑制するために、例えば、パラジウムをペロブスカイト型の複合酸化物中に固溶させた排ガス浄化用触媒が開発されている(例えば、上記特開2004−041866号公報、特開2004−041867号公報及び特開2004−041868号公報参照)。この触媒は、排ガス中の酸素濃度の変化に応じて、複合酸化物中のパラジウムの析出及び固溶を繰り返すことにより、パラジウムの粒成長を抑制している。
しかしながら、ペロブスカイト型の複合酸化物は、耐熱性が比較的低い。そのため、このような触媒を高温で長期間に亘って使用すると、先に述べたパラジウムの析出及び固溶による自己再生能が低下する可能性がある。それゆえ、耐久後において優れた排ガス浄化性能を達成できない場合がある。
本発明の第1の目的は、貴金属を含んでいないか又は貴金属使用量が少ない場合であっても、優れた排ガス浄化性能を示す排ガス浄化用触媒を実現することである。
本発明の第2の目的は、耐久後においても優れた触媒活性を示す排ガス浄化用触媒を提供することである。
本発明の一側面によると、一般式 A(Al2-xx)O4で表される第1複合酸化物及び一般式(Al2-yy)O3で表される第2複合酸化物の少なくとも一方を含み、元素Aは白金族元素を除く2価の遷移金属元素であり、元素B及びCは白金族元素を除く遷移金属元素であり、xは0<x<2を満たしており、yは0<y<2を満たしている排ガス浄化用触媒であって、前記触媒が前記第2複合酸化物を含む場合、前記触媒はパラジウムを更に含み、前記第2複合酸化物と前記パラジウムの一部とは固溶体を形成しており、前記元素Cは2価及び3価の原子価をとり得る遷移金属元素である排ガス浄化用触媒が提供される。
図1は、本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す図である。 図2は、図1の排ガス浄化用触媒が高温条件下で示す状態変化を概略的に示す概念図である。 図3は、X線回折の測定結果の例を示す図である。 図4は、X線回折の測定結果の例を示す図である。 図5は、鉄含量と450℃におけるNO浄化率との関係の例を示すグラフである。 図6は、450℃におけるTHC、CO及びNO浄化率の測定結果の例を示すグラフである。 図7は、XPSによる測定結果の例を示す図である。 図8は、鉄含量とNOの50%浄化温度との関係の例を示す図である。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、ここで「複合酸化物」とは、複数の酸化物が単に物理的に混合されたものではなく、複数の酸化物が固溶体を形成しているものを意味する。
本発明の第1態様に係る排ガス浄化用触媒は、一般式A(Al2−x)Oで表される第1複合酸化物(0<x<2)及び一般式(Al2−y)Oで表される第2複合酸化物(0<y<2)の少なくとも一方を含んでいる。
上記第1複合酸化物は、例えば、スピネル構造を有している。
元素Aは、白金族を除く2価の遷移金属元素である。そのような元素としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル及びマンガンなどの3d軌道に最外殻電子を持つ元素を使用することができる。典型的には、元素Aは、鉄を含んでいる。例えば、元素Aは、鉄であるか、又は、鉄と他の2価の遷移金属元素との組み合わせである。
元素Bは、白金族を除く遷移金属元素である。元素Bは、例えば、2価の遷移金属元素、3価の遷移金属元素、又は、それらの組み合わせである。そのような元素としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル及びマンガンなどの3d軌道に最外殻電子を持つ元素を使用することができる。典型的には、元素Bは、鉄を含んでいる。例えば、元素Bは、鉄であるか、又は、鉄と他の遷移金属元素との組み合わせである。元素Bは、元素Aと同一の元素であってもよく、元素Aと異なる元素であってもよい。
なお、上記第1複合酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。
上記第2複合酸化物は、アルミナに元素Cが固溶した化合物である。この第2複合酸化物は、例えば、γ、δ、θ、α又はκ−アルミナと同形である。
第2複合酸化物の元素Cとしては、第1複合酸化物の元素Bについて説明したのと同様の遷移金属元素を使用することができる。排ガス浄化用触媒が上記第1複合酸化物と上記第2複合酸化物との双方を含んでいる場合、上記元素Cは、上記元素Bと同一の元素であってもよく、上記元素Bと異なる元素であってもよい。また、この場合、上記元素Cは、上記元素Aと同一の元素であってもよく、上記元素Aと異なる元素であってもよい。
なお、この第2複合酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。
上記第1及び第2複合酸化物の全量に対する元素A乃至Cが占める割合は、例えば3質量%乃至55質量%、好ましくは5質量%乃至20質量%、更に好ましくは5質量%乃至15質量%の範囲内とする。この割合が小さい場合、十分な触媒活性が得られないことがある。また、この割合を過剰に大きくすると、複合酸化物の耐熱性が低下する可能性がある。
第1複合酸化物及び/又は第2複合酸化物が鉄元素を含んでいる場合、第1複合酸化物及び/又は第2複合酸化物中の全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、例えば30原子%以上、好ましくは40原子%以上とする。2価の鉄元素の含量が小さい場合、十分な触媒活性が得られないことがある。
この排ガス浄化用触媒では、上述した遷移金属元素、特には2価の鉄元素が触媒活性成分としての役割を担っていると考えられる。したがって、この排ガス浄化用触媒は、貴金属を含んでいない場合であっても、優れた排ガス浄化性能、特には優れたNO還元性能を示し得る。なお、この排ガス浄化用触媒は、貴金属を含んでいないが、貴金属を更に含んでいてもよい。例えば、触媒活性成分として遷移金属元素、特には2価の鉄元素のみを使用した場合に十分な排ガス浄化性能、特にはHC及びCO浄化性能が得られないときには、少量の貴金属を使用することにより十分な性能を達成することができる。
この排ガス浄化用触媒は、上記第1複合酸化物と上記第2複合酸化物との双方を含んでいてもよい。或いは、この排ガス浄化用触媒は、第1及び第2複合酸化物のうち、第1複合酸化物のみを含んでいてもよく、第2複合酸化物のみを含んでいてもよい。
この排ガス浄化用触媒は、例えば、以下の方法により製造する。
まず、アルミナ粉末を、元素Aを含んだ化合物、元素Bを含んだ化合物及び/又は元素Cを含んだ化合物の水溶液に浸漬させた後、これを乾燥させる。続いて、これを酸化雰囲気中で一定時間焼成し、その後、還元雰囲気中で一定時間焼成する。このようにして、遷移金属元素を含んだ複合酸化物を得る。
上記複合酸化物を製造する方法に特に制限はない。例えば、上記の含浸法の代わりに、共沈法、クエン酸錯体法又はアルコキシド法等を使用してもよい。
次に、上記の焼成後の粉末を圧縮成形し、必要に応じ、成形物を粉砕する。以上のようにして、ペレット状の排ガス浄化用触媒を得る。
この方法では、焼成温度は、例えば、約700℃乃至約900℃の範囲内とする。焼成温度が低い場合、複合酸化物を生成し難い。焼成温度が高い場合、複合酸化物の比表面積が低下し、高い活性が得られないことがある。
次に、本発明の第2態様について説明する。
本発明の第2態様に係る排ガス浄化用触媒は、上記第1複合酸化物及び第2複合酸化物の少なくとも一方と、一般式 D・p(E2−zFe)で表される第3複合酸化物とを含んでいる。即ち、この排ガス浄化用触媒は、上記第3複合酸化物を更に含んでいることを除いては、第1態様に係る排ガス浄化用触媒と同様の構成を有している。
元素Dは、1価の元素、2価の元素及び希土類元素から選択される少なくとも1つの元素である。元素Dは、典型的には、白金族元素以外の元素である。
1価の元素としては、例えば、リチウム、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属元素を使用することができる。
2価の元素としては、例えば、ベリリウム、マグネシウム、又は、カルシウム及びバリウムなどのアルカリ土類金属元素、又は、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛などの鉄を除く2価の遷移金属元素を使用することができる。
希土類元素としては、例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム又はルテチウムを使用することができる。
典型的には、元素Dは、2価の元素、特にはマグネシウムを含んでいる。例えば、元素Dは、マグネシウム、マグネシウムと他の2価の元素との組み合わせ、又は、マグネシウムと1価の元素との組み合わせである。
元素Eは、アルミニウムであるか、又は、アルミニウムと遷移金属元素との組み合わせである。この遷移金属元素は、典型的には、白金族元素以外の元素である。この遷移金属元素としては、例えば、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅又は亜鉛を使用することができる。元素Eは、複数の遷移金属元素を含んでいてもよい。
上記pは、1≦p≦6を満たしており、第3複合酸化物において一般式Dで表される部分と一般式E2−zFeで表される部分とのモル比を表している。典型的には、p=1であるか、又は、p=6である。
p=1の場合、第3複合酸化物は、例えば、スピネル型結晶相を有している。
p=6の場合、第3複合酸化物は、例えば、ヘキサアルミネート型結晶相、マグネトプランバイト型結晶相及びベータアルミナ型結晶相の少なくとも1つの結晶相を含んでいる。
なお、上記第3複合酸化物は、pが異なる複数の複合酸化物の混合物であってもよい。例えば、第3複合酸化物は、上記p=1である複合酸化物と上記p=6である複合酸化物との混合物であってもよい。
上記i及びjは、元素Dの価数がkであるときにki=2jを満たす数である。例えば、元素Dが2価の元素である場合(k=2である場合)は、(i,j)=(1,1)である。
上記zは0<z<2を満たしている。すなわち、第3複合酸化物は、元素E及び鉄元素の双方を必須成分として含んでいる。
このように、第3複合酸化物として、様々な化合物を使用することができる。第3複合酸化物の具体例としては、MgO・(Al1.96Fe0.04)、MgO・(Al1.60Fe0.40)、MgO・(Al1.00Fe1.00)、SrO・(Al1.60Fe0.40)、CoO・(Al1.60Fe0.40)及びNiO・(Al1.00Fe1.00)などが挙げられる。
なお、上記第3複合酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。すなわち、例えば、元素Eが3価の元素である場合、鉄元素の少なくとも一部は2価であってもよい。
第3複合酸化物では、鉄が触媒活性成分としての役割を担っていると考えられる。そして、この第3複合酸化物は、白金族元素を含んでいない場合であっても、優れた排ガス浄化性能、特には優れたHC及びCO酸化性能を示し得る。
また、この第3複合酸化物を高温還元性雰囲気にさらすと、この複合酸化物から鉄粒子が析出する。そして、この第3複合酸化物を高温酸化性雰囲気にさらすと、鉄粒子はこの複合酸化物と固溶体を形成する。自動推進車両では、排ガス中の酸素濃度は比較的頻繁に変化する。そのため、高温で長期間使用した場合でも、鉄粒子の粒成長による触媒活性の低下が生じにくい。したがって、第3複合酸化物は、耐久後においても優れた触媒活性を示し得る。
なお、この排ガス浄化用触媒は、貴金属を含んでいないが、少量の貴金属を更に含んでいてもよい。
第1及び/又は第2複合酸化物と第3複合酸化物との質量比は、NO還元性能を重視する場合には、例えば70:30乃至95:5の範囲内とする。また、HC及びCO酸化性能を重視する場合には、この質量比は、例えば5:95乃至30:70の範囲内とする。そして、NO還元性能とHC及びCO酸化性能とのバランスを重視する場合には、この質量比は、例えば30:70乃至70:30の範囲内とする。
この排ガス浄化用触媒は、例えば、以下の方法により製造する。
まず、第1及び/又は第2複合酸化物を製造する。この第1及び/又は第2複合酸化物は、例えば、第1態様について説明したのと同様の方法により製造することができる。
次に、第3複合酸化物を製造する。この第3複合酸化物は、例えば、以下のようにして製造する。
まず、元素Dを含んだ化合物と、元素Eを含んだ化合物と、鉄を含んだ化合物との混合物の水溶液を調製する。次に、この混合物の水溶液に中和剤を添加して、共沈物を生成させる。続いて、得られた共沈物を、乾燥及び熱処理に供する。このようにして、第3複合酸化物を得る。
この方法では、熱処理温度は、例えば約500℃乃至約1400℃、特には約800℃乃至約1200℃の範囲内とする。熱処理温度が低い場合、上記第3複合酸化物を生成し難い。熱処理温度が高い場合、上記第3複合酸化物の比表面積が低下し、高い活性が得られないことがある。
また、この方法では、上記の共沈法の代わりに、含浸法、クエン酸錯体法又はアルコキシド法等を使用してもよい。
このようにして得られた第3複合酸化物と、第1及び/又は第2複合酸化物とを用いて、排ガス浄化用触媒を製造する。例えば、上記第3複合酸化物と、上記第1及び/又は第2複合酸化物とを、乳鉢等を用いて均一に混合する。その後、これを圧縮成形し、必要に応じ、成形物を粉砕する。以上のようにして、ペレット状の排ガス浄化用触媒を得る。
次いで、本発明の第3態様について説明する。
図1は、本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒の一例を概略的に示す図である。この排ガス浄化用触媒1は、粒子を凝集させてなるペレット触媒であり、図1には、その一粒子を描いている。
この排ガス浄化用触媒1は、担体10とパラジウムとを含んでいる。
担体10は、一般式(Al2−w)Oで表される第4複合酸化物(0<w<2)を含んでいる。第4複合酸化物は、例えば、γ、δ、θ、α又はκ−アルミナと同形である。この第4複合酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。
元素Mは、2価及び3価の原子価の双方をとり得る遷移金属元素である。そのような元素としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル及びマンガンなどの3d軌道に最外殻電子を持つ元素を使用することができる。典型的には、元素Mは、鉄を含んでいる。例えば、元素Mは、鉄であるか、又は、鉄と3d軌道に最外殻電子を持つ他の1つ以上の元素との組み合わせである。なお、元素Mとして上記の元素Cと同一の元素を使用した場合には、第4複合酸化物は、上述した第2複合酸化物と同一である。
担体10は、一般式MAlで表されるスピネル構造の第5複合酸化物を更に含んでいてもよい。この第5複合酸化物の元素Mは、上記第4複合酸化物の元素Mと同一である。この第5複合酸化物は、酸素の一部が欠損していてもよい。
パラジウムの一部は、上記第4複合酸化物と固溶体を形成している。パラジウムの他の一部は、触媒金属粒子20aを形成している。これら触媒金属粒子20aは、担体10に支持されている。なお、担体10が上記第5複合酸化物を含んでいる場合、パラジウムの更に他の一部は、この第5複合酸化物と固溶体を形成していてもよい。
この排ガス浄化用触媒1は、高温条件下で雰囲気の組成を変化させた場合に、可逆的な状態変化を示す。これについて、図2を参照しながら説明する。
図2は、図1の排ガス浄化用触媒が高温条件下で示す状態変化を概略的に示す概念図である。図2において、「Lean」と表記した状態は、高温条件下で高酸素濃度雰囲気に晒した場合、例えばエンジンへの燃料供給を停止した場合に排ガス浄化用触媒1が呈する状態を示している。他方、「Rich」と表記した状態は、高温条件下で低酸素濃度雰囲気に晒した場合、例えばエンジンに多量の燃料を供給し続けている場合に排ガス浄化用触媒1が呈する状態を示している。
図2に「Lean」と表記した状態は、図1を参照しながら説明した状態に相当している。但し、このとき、触媒金属粒子20aの少なくとも一部は、酸化されている可能性がある。
この状態では、主として、触媒金属粒子20aが排ガス浄化用触媒1の活性に寄与し、担体10中のパラジウムは活性には殆ど寄与しない。しかしながら、排ガス浄化用触媒1が「Lean」と表記した状態を呈している期間において、排ガス中の有害成分(例えば、NO、HC及びCOなど)の濃度、すなわち雰囲気中の有害成分濃度は比較的低い。したがって、排ガス浄化用触媒1は、十分な性能を発揮する。
高温条件下で雰囲気中の酸素濃度が低くなると、排ガス浄化用触媒1は、「Lean」と表記した状態から「Rich」と表記した状態へと変化する。具体的には、担体10からパラジウムが析出し、この析出したパラジウムは、担体10の表面に触媒金属粒子20bを形成する。
排ガス浄化用触媒1が「Rich」と表記した状態を呈している期間において、排ガス中の有害成分濃度は比較的高い。すなわち、「Rich」と表記した状態に対応した期間では、「Lean」と表記した状態に対応した期間と比較して、排ガス浄化用触媒1にはより高い活性が要求される。
触媒金属粒子20bは、触媒金属粒子20aと比較して遥かに小さい。それゆえ、「Rich」と表記した状態を呈している排ガス浄化用触媒1は、「Lean」と表記した状態を呈している排ガス浄化用触媒1と比較して高い活性を有している。したがって、この排ガス浄化用触媒1は、排ガス中の有害成分濃度が高い場合であっても、十分な性能を発揮する。
「Rich」と表記した状態を呈している排ガス浄化用触媒1は、高温条件下で雰囲気中の酸素濃度が高くなると、「Lean」と表記した状態へと変化する。すなわち、触媒金属粒子20bを形成しているパラジウムと担体10を構成している酸化物とは固溶体を形成する。
このように、排ガス浄化用触媒1は、可逆的な状態変化を生じる。また、この排ガス浄化用触媒1は、「Lean」と表記した状態から「Rich」と表記した状態へと変化する毎に、担体10の表面に極めて微細な触媒金属粒子20bを形成する。したがって、この状態は、「Rich」と表記した状態から「Lean」と表記した状態への変化及びその逆変化を生じることにより回復する。すなわち、排ガス浄化用触媒1中のパラジウムは、自己再生能を有している。自動推進車両では、排ガス中の酸素濃度は比較的頻繁に変化するので、この排ガス浄化用触媒1は、高温で低酸素濃度雰囲気に晒される場合、常時高活性を示し、十分な性能を発揮する。
また、この排ガス浄化用触媒1では、触媒金属粒子20aは、雰囲気の組成や温度に拘らず、排ガス浄化用触媒1の活性に寄与する。したがって、この排ガス浄化用触媒1は、高温で高い酸素濃度雰囲気に晒される場合に十分な性能を発揮するのに加え、初期使用時や低温条件下でも十分な性能を発揮する。
また、先に述べたように、ペロブスカイト型の複合酸化物は、耐熱性が比較的低い。そのため、ペロブスカイト型の複合酸化物を担体として含んでいる排ガス浄化用触媒は、高温で長期間に亘って使用すると、触媒活性が低下する可能性がある。
アルミナからなる担体は、ペロブスカイト型の複合酸化物からなる担体と比較して、耐熱性に優れている。しかしながら、アルミナはパラジウムとの固溶体を形成し難く、これを用いて上述のパラジウムの自己再生能を発現させることは困難である。
これに対し、担体10は、一般式(Al2−w)O3で表される第4複合酸化物(0<w<2)、即ちアルミナに元素Mを固溶させた化合物を含んでいる。
元素Mは、2価及び3価の原子価をとり得る遷移金属元素である。そのため、この元素Mを含んだ複合酸化物は、アルミナと比較して電荷バランスが崩れやすく、原子価制御が比較的容易である。それゆえ、アルミナと比較して、より容易にパラジウムを固溶させることができ、パラジウムの析出及び固溶もより容易に繰り返すことができる。加えて、この複合酸化物は、アルミナと同様に、優れた耐熱性を有している。したがって、上記の担体10を使用することにより、パラジウムの自己再生能を生じさせること及び優れた耐久性を達成することができる。
この排ガス浄化用触媒1では、元素Mの含量は、アルミナの質量を基準として、例えば0.1質量%乃至30質量%、好ましくは1質量%乃至20質量%、更に好ましくは2質量%乃至15質量%の範囲内とする。元素Mの含量が小さい場合、担体10にパラジウムを固溶させることが困難である。一方、元素Mの含量を過度に大きくすると、担体10の耐熱性が低下する可能性がある。
また、排ガス浄化用触媒1のパラジウム含量は、アルミナ及び元素Mの質量を基準として、例えば0.01質量%乃至10質量%、好ましくは0.1質量%乃至5質量%の範囲内とする。パラジウム含量が小さい場合、十分な触媒活性が得られないことがある。パラジウム含量が大きい場合、貴金属のシンタリングが生じ易くなることがある。
排ガス浄化用触媒1が担持している全パラジウムに占める固溶体を形成しているパラジウムの割合(以下、固溶体形成率という)は、例えば10%乃至90%、好ましくは30%乃至90%、更に好ましくは50%乃至90%の範囲内とする。固溶体形成率が小さい場合、貴金属のシンタリングに起因した活性低下を抑制する効果が不十分となることがある。固溶体形成率が大きい場合、初期活性が不十分となることがある。
この排ガス浄化用触媒1は、例えば、以下の方法により製造する。
まず、アルミナ粉末を鉄等の元素Mを含んだ化合物の水溶液に浸漬させる。その後、これを乾燥及び焼成して、元素Mが固溶したアルミナ粉末を調製する。
元素Mをアルミナ粉末に固溶させる方法に特に制限はない。例えば、上記の含浸法の代わりに、共沈法、クエン酸錯体法又はアルコキシド法等を使用してもよい。
次に、この粉末をパラジウム化合物の水溶液に浸漬させる。その後、これを乾燥及び焼成して、パラジウムの一部と元素Mとが固溶したアルミナ粉末を調製する。
さらに、上記の焼成後の粉末を圧縮成形し、必要に応じ、成形物を粉砕する。以上のようにして、ペレット状の排ガス浄化用触媒1を得る。
この方法では、焼成温度は、例えば、約700℃乃至約900℃の範囲内とする。焼成温度が低い場合、担体10を生成し難く、この担体10にパラジウムを固溶させることが難しい。焼成温度が高い場合、担体10の比表面積が低下し、これに伴って、担体10上に触媒金属粒子20aを良好に分散させることが難しくなる。そのため、高い活性が得られないことがある。
以上、排ガス浄化用触媒がペレット触媒である場合を例に説明したが、排ガス浄化用触媒は様々な形態をとりうる。例えば、排ガス浄化用触媒は、モノリス触媒であってもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
<例1:触媒C1の調製>
比表面積が160m/gの市販のγ−アルミナ粉末を、アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液に浸漬させた。その後、これを攪拌しながら120℃で乾燥させた。次いで、これを大気中、800℃で1時間焼成し、続いて、5体積%のHを含んだ還元雰囲気中、800℃で30分間焼成した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P1」と呼ぶ。
この粉末P1に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P1が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、70原子%であった。
また、粉末P1に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P1は、スピネル構造の第1複合酸化物と、δ、θ及びα−アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
続いて、粉末P1を耐久試験に供した。即ち、不活性雰囲気に5分間曝す第1期間と、酸化雰囲気に10分間曝す第2期間と、不活性雰囲気に5分間曝す第3期間と、還元雰囲気に10分間曝す第4期間とからなるサイクルを、1000℃で5時間に亘って繰り返した。その後、粉末P1を還元雰囲気に曝露させたまま、室温まで冷却した。なお、上記酸化雰囲気、不活性雰囲気及び還元雰囲気としては、下記表1に示す組成の混合ガスを使用した。また、各混合ガスの流量は、300×10−3/hとした。
Figure 0005698908
次に、この耐久試験後の粉末P1を圧縮成形した。さらに、この成形物を粉砕し、粒径が約0.5mm乃至約1.0mmのペレット状の排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C1」と呼ぶ。
<例2:触媒C2の調製>
比表面積が160m/gのγ−アルミナ粉末を使用する代わりに、比表面積が100m/gの市販のθ−アルミナ粉末を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P2」と呼ぶ。
この粉末P2に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P2が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、86原子%であった。
また、粉末P2に対して、X線回折測定を行った。その結果、θ−アルミナと同形の第2複合酸化物と、α−アルミナと同形の微量の第2複合酸化物とが確認された。
図3は、回折角2θが60゜乃至70゜の範囲におけるX線回折の測定結果の例を示す図である。図中、横軸は回折角2θを示し、縦軸は検出強度を示している。図3には、3つの曲線を描いており、1つは粉末P2について得られたX線回折スペクトルであり、残りの2つは、後述する粉末P4及びP5について得られたX線回折スペクトルである。
この図から分かるように、粉末P2については、X線回折測定によってはFeAl 2 4 の存在が確認されなかった。
次に、この粉末P2を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C2」と呼ぶ。
<例3:触媒C3の調製>
比表面積が160m/gのγ−アルミナ粉末を使用する代わりに、比表面積が5m/gの市販のα−アルミナ粉末を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P3」と呼ぶ。
この粉末P3に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P3が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、75原子%であった。
また、粉末P3に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P3は、スピネル構造の第1複合酸化物と、α−アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P3を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C3」と呼ぶ。
<例4:触媒C4の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して5質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P4」と呼ぶ。
この粉末P4に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P4が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、90原子%であった。
また、粉末P4に対して、X線回折測定を行った。その結果、θ−アルミナと、θ−アルミナと同形の第2複合酸化物とが確認された。そして、図3に示した通り、X線回折測定によっては、FeAl 2 4 の存在は確認されなかった。
次に、この粉末P4を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C4」と呼ぶ。
<例5:触媒C5の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して20質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P5」と呼ぶ。
この粉末P5に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P5が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、85原子%であった。
また、粉末P5に対して、X線回折測定を行った。その結果を図4に示す。
図4は、X線回折の測定結果の例を示す図である。図中、横軸は回折角2θを示し、縦軸は検出強度を示している。
図4及び図3より、粉末P5は、スピネル構造の第1複合酸化物と、θ及びα−アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P5を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C5」と呼ぶ。
<例6:触媒C6の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して50質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P6」と呼ぶ。
この粉末P6に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P6が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、60原子%であった。
また、粉末P6に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P6は、スピネル構造の第1複合酸化物と、θ及びα−アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P6を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C6」と呼ぶ。
<例7:触媒C7の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して1質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P7」と呼ぶ。
この粉末P7に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P7が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、93原子%であった。
また、粉末P7に対して、X線回折測定を行った。その結果、θ−アルミナが確認され、第1複合酸化物、及び、θ−アルミナと同形の第2複合酸化物の存在は確認されなかった。
このように、粉末P7は2価の鉄元素を比較的多量に含んでいるにも拘わらず、X線回折測定では第1及び第2複合酸化物の存在が確認されなかった。この結果から、粉末P7は、第1及び第2複合酸化物を微細粒子として含んでいることが示唆された。
次に、この粉末P7を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C7」と呼ぶ。
<例8:触媒C8の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して60質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P8」と呼ぶ。
この粉末P8に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P8が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、40原子%であった。
また、粉末P8に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P8は、スピネル構造の第1複合酸化物と、θ及びα−アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P8を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C8」と呼ぶ。
<例9:触媒C9の調製>
アルミナ換算で0.10モルの硝酸アルミニウムを含んだ水溶液と、アルミナに対して5質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液と、アルミナに対して5質量%のコバルトを含んだ硝酸コバルト水溶液とを混合し、混合塩水溶液を得た。この混合塩水溶液に、25.0gの炭酸ナトリウムを200gの脱イオン水に溶解して調製した水溶液を室温で滴下して、アルミニウム、鉄及びコバルトの全量を沈殿させた。得られた沈殿を濾過し、120℃で乾燥させた後、大気中、300℃で3時間に亘り仮焼した。次いで、得られた粉末を乳鉢を用いて粉砕した。そして、この粉末を、大気中、800℃で1時間焼成し、続いて、5体積%のH2を含んだ還元雰囲気中、800℃で30分間焼成した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P9」と呼ぶ。
この粉末P9に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P9が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、93原子%であった。
また、粉末P9に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P9は、スピネル構造の第1複合酸化物と、アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P9を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C9」と呼ぶ。
<例10:触媒C10の調製>
アルミナに対して5質量%のコバルトを含んだ硝酸コバルト水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して5質量%のマンガンを含んだ硝酸マンガン水溶液を使用したこと以外は、例9と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P10」と呼ぶ。
この粉末P10に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P10が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、95原子%であった。
また、粉末P10に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P10は、スピネル構造の第1複合酸化物と、アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P10を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C10」と呼ぶ。
<例11:触媒C11の調製(比較例)>
まず、硝酸マグネシウムと硝酸アルミニウムとを用いて、共沈法により、比表面積が90m/gのスピネル型 MgAl粉末を調製した。続いて、γ−アルミナ粉末を使用する代わりに、このスピネル型MgAl粉末を使用したこと以外は例1と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P11」と呼ぶ。
この粉末P11に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P11が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、25原子%であった。
また、粉末P11に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P11は、スピネル構造の Mg(Al,Fe)と、微量のα−アルミナとを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P11を例1で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C11」と呼ぶ。
<触媒C1乃至C11の活性評価>
触媒C1乃至C11の各々について、酸化性成分と還元性成分とを下記表2に示す濃度で含んだモデルガスを用いて、450℃におけるHC、CO及びNOの浄化率を測定した。なお、各触媒の質量は1.0gとし、モデルガスの流量は2.5L/minとした。
Figure 0005698908
下記表3に、触媒C1乃至C11のHC、CO及びNO浄化率の測定結果を示す。この結果から分かるように、触媒C1乃至C10は、触媒C11と比較してより優れたNO浄化性能を達成した。
Figure 0005698908
図5は、鉄含量と450℃におけるNO浄化率との関係の例を示すグラフである。図中、横軸は触媒の全量に対する鉄含量を示し、縦軸は450℃におけるNO浄化率を示している。また、図5には、触媒C2及びC4乃至C8及びC11について得られたデータをプロットしている。
図5に示すように、触媒の全量に対する鉄含量を3質量%乃至55質量%、好ましくは5質量%乃至20質量%、更に好ましくは5質量%乃至15質量%とした場合、特に優れたNO浄化性能を達成することができた。
<例12:触媒C12の調製(参考例)>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して11質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、例2と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P12」と呼ぶ。
この粉末P12に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P12が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、85原子%であった。
また、粉末P12に対して、X線回折測定を行った。その結果、θ−アルミナと同形の第2複合酸化物と、α−アルミナと同形の微量の第2複合酸化物とが確認された。
このように、粉末P12は2価の鉄元素を比較的多量に含んでいるにも拘わらず、X線回折測定では第1複合酸化物の存在が確認されなかった。この結果から、粉末P12は、第1複合酸化物を微細粒子として含んでいることが示唆された。
その後、この粉末P12を耐久試験に供した。即ち、窒素ガスに5体積%の酸素及び10体積%の水蒸気を加えたリーンガスを5分間流通させる第1期間と、窒素ガスに10体積%の一酸化炭素及び10体積%の水蒸気を加えたリッチガスを5分間流通させる第2期間からなるサイクルを、床温1050℃、流量1000mL/minの条件下、20時間に亘って繰り返した。
次に、この耐久試験後の粉末P12を圧縮成形した。さらに、この成形物を粉砕し、粒径が約0.5mm乃至約1.0mmのペレット状の排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C12」と呼ぶ。
<例13:触媒C13の調製(参考例)>
アルミナに対して5質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりにアルミナに対して6質量%の鉄を含んだ硫酸鉄水溶液を使用し、25.0gの炭酸ナトリウムを使用する代わりに28.0gの炭酸ナトリウムを使用したこと以外は、例9と同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P13」と呼ぶ。
この粉末P13に対して、メスバウアー分光測定を行った。その結果、粉末P13が含んでいる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合は、90原子%であった。
また、粉末P13に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P13は、スピネル構造の第1複合酸化物と、アルミナと同形の第2複合酸化物とを含んでいることが確認された。
次に、この粉末P13を例12で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C13」と呼ぶ。
<例14:触媒C14の調製(参考例)>
0.200モルのマグネシウムを含んだ硝酸マグネシウムと、0.340モルのアルミニウムを含んだ硝酸アルミニウムと、0.060モルの鉄を含んだ硝酸鉄とを、200mLの脱イオン水に溶解させ、混合塩水溶液を調製した。次に、この混合塩水溶液に、50.0gの炭酸ナトリウムを400mLの脱イオン水に溶解させて得られた水溶液を添加し、沈殿を得た。この沈殿を濾過した後、80℃で真空乾燥させた。次いで、これを800℃で1時間熱処理して、MgO・(Al1.70Fe0.30)で表される第3複合酸化物の粉末を得た。以下、この粉末を「粉末P14」と呼ぶ。
この粉末P14に対して、X線回折測定を行った。その結果、粉末P14は、スピネル構造を有していることが確認された。
次に、この粉末P14を例12で述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C14」と呼ぶ。
<例15:触媒C15の調製>
粉末P12と粉末P14とを、質量比9:1で、乳鉢を用いて均一に混合した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P15」と呼ぶ。
次に、この粉末P15を例12について述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C15」と呼ぶ。
<例16:触媒C16の調製>
粉末P13と粉末P14とを、質量比9:1で、乳鉢を用いて均一に混合した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P16」と呼ぶ。
次に、この粉末P16を例12について述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C16」と呼ぶ。
<例17:触媒C17の調製>
粉末P12と粉末P14とを、質量比1:9で、乳鉢を用いて均一に混合した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P17」と呼ぶ。
次に、この粉末P17を例12について述べたのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C17」と呼ぶ。
<触媒C12乃至C17の活性評価>
触媒C12乃至C17を1.0gずつ秤量し、各々を常圧固定床流通反応装置に設置した。次いで、理論空燃比としたモデルガスを流通させながら、100℃から500℃まで、12℃/minの速度で昇温した。この間、THC(全炭化水素)、CO及びNO浄化率を連続的に測定した。その結果のうち、450℃におけるTHC、CO及びNO浄化率を、以下の表4及び図6に示す。
Figure 0005698908
図6は、450℃におけるTHC、CO及びNO浄化率の測定結果の例を示す棒グラフである。
表4及び図6から分かるように、触媒C12及びC13は、触媒C14と比較してより優れたNO浄化性能を示した。また、触媒C14は、触媒C12及びC13と比較してより優れたHC及びCO浄化性能を示した。
また、触媒C15は、触媒C12と同等のNO浄化性能を示し、且つ触媒C12と比較してより優れたHC及びCO浄化性能を示した。即ち、粉末P12に粉末P14を添加することにより、NO浄化性能の低下を生じることなしに、HC及びCO浄化性能を向上させることができた。
同様に、触媒C16は、触媒C13と同等のNO浄化性能を示し、且つ触媒C13と比較してより優れたHC及びCO浄化性能を示した。即ち、粉末P13に粉末P14を添加することにより、NO浄化性能の低下を生じることなしに、HC及びCO浄化性能を向上させることができた。
触媒C17は、触媒C14と同等以上のHC及びCO浄化性能を示し、且つ触媒C14と比較してより優れたNO浄化性能を達成した。すなわち、粉末14に粉末12を添加することにより、HC及びCO浄化性能の低下を生じることなしに、NO浄化性能を向上させることができた。
<例18:触媒C18の調製>
まず、比表面積が100m/gの市販のθ−アルミナ粉末を、アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液に浸漬させた。その後、これを攪拌しながら120℃で乾燥させた。さらに、これを大気中、800℃で3時間焼成して、Feが固溶したアルミナ粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末A」と呼ぶ。
次に、粉末Aを、粉末Aに対して0.5質量%のPdを含んだ硝酸パラジウム水溶液に浸漬させた。その後、これを120℃で乾燥させた。さらに、これを大気中、800℃で3時間焼成して、Pdの一部を粉末Aに固溶させた。以下、このようにして得られた粉末を「粉末P18」と呼ぶ。
続いて、この粉末P18を耐久試験に供した。即ち、窒素ガスに5%の酸素及び10%の水蒸気を加えたリーンガスを5分間流通させる第1期間と、窒素ガスに10%の一酸化炭素及び10%の水蒸気を加えたリッチガスを5分間流通させる第2期間からなるサイクルを、床温1050℃、流量1000mL/minの条件下、20時間に亘って繰り返した。
次に、この耐久試験後の粉末P18を圧縮成形した。さらに、この成形物を粉砕し、粒径が約0.5mm乃至約1.0mmのペレット状の排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C18」と呼ぶ。
なお、この触媒C18は、θ−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C18中のPdの粒子径は6nmであった。
<例19:触媒C19の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して5質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P19」と呼ぶ。
次に、この粉末P19を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C19」と呼ぶ。
なお、この触媒C19は、θ−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C19中のPdの粒子径は5nmであった。
<例20:触媒C20の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して20質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P20」と呼ぶ。
次に、この粉末P20を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C20」と呼ぶ。
なお、この触媒C20は、θ及びα−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C20中のPdの粒子径は11nmであった。
<例21:触媒C21の調製>
比表面積が100m/gのθ−アルミナ粉末を使用する代わりに、比表面積が160m/gのγ−アルミナ粉末を使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P21」と呼ぶ。
次に、この粉末P21を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C21」と呼ぶ。
なお、この触媒C21は、δ、α及びθ−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C21中のPdの粒子径は8nmであった。
<例22:触媒C22の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して0.1質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P22」と呼ぶ。
次に、この粉末P22を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C22」と呼ぶ。
なお、この触媒C22は、θ−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C22中のPdの粒子径は14nmであった。
<例23:触媒C23の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して30質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P23」と呼ぶ。
次に、この粉末P23を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C23」と呼ぶ。
なお、この触媒C23は、θ及びα−アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C23中のPdの粒子径は14nmであった。
<例24:触媒C24の調製>
アルミナ換算で0.10モルの硝酸アルミニウムを含んだ水溶液と、アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液とを混合し、混合塩水溶液を得た。この混合塩水溶液に、25.0gの炭酸ナトリウムを200gの脱イオン水に溶解して調製した水溶液を室温で滴下して、アルミニウム及び鉄の全量を沈殿させた。得られた沈殿を濾過し、120℃で乾燥させた後、大気中、300℃で3時間に亘り仮焼した。次いで、得られた粉末を乳鉢を用いて粉砕した。そして、この粉末を、大気中、800℃で3時間焼成して、Feが固溶したアルミナ粉末を調製した。以下、このようにして得られた粉末を「粉末B」と呼ぶ。
次に、粉末Aを使用する代わりに粉末Bを使用したこと以外は、粉末P18について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P24」と呼ぶ。
次いで、この粉末P24を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C24」と呼ぶ。
なお、この触媒C24は、アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C24中のPdの粒子径は4nmであった。
<例25:触媒C25の調製>
アルミナに対して10質量%の鉄を含んだ硝酸鉄水溶液を使用する代わりに、アルミナに対して10質量%のコバルトを含んだ硝酸コバルト水溶液を使用したこと以外は、粉末P24について説明したのと同様にして、粉末を調製した。以下、この粉末を「粉末P25」と呼ぶ。
次に、この粉末P25を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C25」と呼ぶ。
なお、この触媒C25は、アルミナと同形の第4複合酸化物を含んでおり、COパルス法を用いて得られた触媒C25中のPdの粒子径は7nmであった。
<例26:触媒C26の調製(比較例)>
まず、比表面積が100m/gの市販のθ−アルミナ粉末を、アルミナに対して0.5質量%のPdを含んだ硝酸パラジウム水溶液に浸漬させた。その後、これを120℃で乾燥した。さらに、これを大気中、600℃で1時間焼成した。以下、この粉末を「粉末P26」と呼ぶ。
次に、この粉末P26を粉末P18について行ったのと同様の耐久試験に供した後、ペレット成形及び粉砕をして、排ガス浄化触媒を得た。以下、この触媒を「触媒C26」と呼ぶ。
なお、この触媒C26は有意な量の複合酸化物を含んでおらず、θ−アルミナを主成分として含有していた。また、COパルス法を用いて得られた触媒C26中のPdの粒子径は15nmであった。
<粉末P18乃至P26におけるPdの固溶体形成率の評価>
粉末P18乃至P26の各々の一部を抜き取り、これらを、室温に維持した10%のフッ化水素水溶液中に12時間浸漬させた。なお、この条件は、先の粉末のうち複合酸化物のみが溶解する条件である。続いて、この液を濾過し、濾液を誘導結合高周波プラズマ(ICP)分光分析に供した。このようにして、粉末P18乃至P26におけるPdの固溶体形成率を測定した。
その結果を、触媒P18乃至P26の物性値と共に、以下の表に纏める。
Figure 0005698908
図7は、X線電子分光法(XPS)による測定結果の例を示す図である。図中、横軸は結合エネルギーを示し、縦軸は検出強度を示している。図7には、2つの曲線を描いており、一方は粉末P18について得られたXPSスペクトルであり、他方は粉末P26について得られたXPSスペクトルである。
図7に示すように、粉末P26について得られたXPSスペクトルは、Pd−O結合に対応した位置にピークを含んでいる。これに対し、粉末P18について得られたXPSスペクトルは、Pd−O結合に対応した位置から離れた位置にピークを含んでおり、Pdの相当量が複合酸化物中に固溶していることを示している。
<触媒C18乃至C26の活性評価>
触媒C18乃至C26の各々を常圧固定床流通反応装置に配置し、理論空燃比としたモデルガスを流通させながら、100℃から500℃まで、12℃/minの速度で昇温した。この間、THC、CO及びNOの浄化率を連続的に測定し、各々のガスの50%が浄化された温度(以下、50%浄化温度という)を求めた。その結果を、上記の表5に示す。
表5に示すように、触媒C18乃至C25は、触媒C26と比較して、より優れた排ガス浄化能を達成した。
図8は、鉄含量とNOの50%浄化温度との関係の例を示すグラフである。図中、横軸は鉄含量を示し、縦軸はNOの50%浄化温度を示している。また、図8には、触媒C18乃至C20及びC22乃至C24及びC26について得られたデータをプロットしている。
図8に示すように、鉄含量を5乃至20質量%の範囲内とした場合、特に優れたNO浄化能を達成することができた。
更なる利益及び変形は、当業者には容易である。それゆえ、本発明は、そのより広い側面において、ここに記載された特定の記載や代表的な態様に限定されるべきではない。従って、添付の請求の範囲及びその等価物によって規定される本発明の包括的概念の真意又は範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能である。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
一般式 A(Al 2-x x )O 4 で表される第1複合酸化物及び一般式(Al 2-y y )O 3 で表される第2複合酸化物の少なくとも一方を含み、元素Aは白金族元素を除く2価の遷移金属元素であり、元素B及びCは白金族元素を除く遷移金属元素であり、xは0<x<2を満たしており、yは0<y<2を満たしている排ガス浄化用触媒。
[2]
一般式 D i j ・p(E 2-z Fe z 3 )で表される第3複合酸化物を更に含み、
元素Dは、1価の元素、2価の元素及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素であり、元素Eは、アルミニウム又はアルミニウムと遷移金属元素との組み合わせであり、i及びjは、前記元素Dの価数がkであるときにki=2jを満たす数であり、pは1≦p≦6を満たしており、zは0<z<2を満たしている[1]に記載の排ガス浄化用触媒。
[3]
前記元素Dは、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素である[2]に記載の排ガス浄化用触媒。
[4]
前記元素Dはマグネシウムである[2]に記載の排ガス浄化用触媒。
[5]
前記元素Eはアルミニウムである[2]乃至[4]の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
[6]
前記排ガス浄化用触媒は前記第1複合酸化物を含み、前記元素Aは鉄であるか又は鉄と他の2価の遷移金属元素との組み合わせである[1]乃至[5]の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
[7]
前記排ガス浄化用触媒は前記第1複合酸化物を含み、前記元素Bは鉄であるか又は鉄と他の遷移金属元素との組み合わせである[1]乃至[6]の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
[8]
前記排ガス浄化用触媒は前記第2複合酸化物を含み、前記元素Cは鉄であるか又は鉄と他の遷移金属元素との組み合わせである[1]乃至[7]の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
[9]
前記第1複合酸化物及び前記第2複合酸化物の少なくとも一方は鉄元素を含み、前記第1複合酸化物及び前記第2複合酸化物の少なくとも一方に含まれる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合が30原子%以上である[1]乃至[8]のいずれか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
[10]
前記触媒は、前記第2複合酸化物を含み、且つ、パラジウムを更に含み、前記第2複合酸化物と前記パラジウムの一部とは固溶体を形成しており、前記元素Cは2価及び3価の原子価をとり得る遷移金属元素である[1]に記載の排ガス浄化用触媒。
[11]
一般式 CAl 2 4 で表されるスピネル構造の複合酸化物を更に含んだ[10]に記載の排ガス浄化用触媒。
[12]
前記元素Cは鉄であるか又は鉄と3d軌道に最外殻電子を持つ他の1つ以上の元素との組み合わせである[10]又は[11]に記載の排ガス浄化用触媒。

Claims (12)

  1. 一般式 A(Al2-xx)O4で表される第1複合酸化物及び一般式(Al2-yy)O3で表される第2複合酸化物の少なくとも一方を含み、元素Aは白金族元素を除く2価の遷移金属元素であり、元素B及びCは白金族元素を除く遷移金属元素であり、xは0<x<2を満たしており、yは0<y<2を満たしている排ガス浄化用触媒であって、
    前記触媒が前記第2複合酸化物を含む場合、前記触媒はパラジウムを更に含み、前記第2複合酸化物と前記パラジウムの一部とは固溶体を形成しており、前記元素Cは2価及び3価の原子価をとり得る遷移金属元素である排ガス浄化用触媒
  2. 一般式 Dij・p(E2-zFez3)で表される第3複合酸化物を更に含み、
    元素Dは、1価の元素、2価の元素及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素であり、元素Eは、アルミニウム又はアルミニウムと遷移金属元素との組み合わせであり、i及びjは、前記元素Dの価数がkであるときにki=2jを満たす数であり、pは1≦p≦6を満たしており、zは0<z<2を満たしている請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記元素Dは、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素及び希土類元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素である請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記元素Dはマグネシウムである請求項2に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記元素Eはアルミニウムである請求項2乃至4の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
  6. 前記排ガス浄化用触媒は前記第1複合酸化物を含み、前記元素Aは鉄であるか又は鉄と他の2価の遷移金属元素との組み合わせである請求項1乃至5の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
  7. 前記排ガス浄化用触媒は前記第1複合酸化物を含み、前記元素Bは鉄であるか又は鉄と他の遷移金属元素との組み合わせである請求項1乃至6の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
  8. 前記排ガス浄化用触媒は前記第2複合酸化物を含み、前記元素Cは鉄であるか又は鉄と他の遷移金属元素との組み合わせである請求項1乃至7の何れか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
  9. 前記第1複合酸化物及び前記第2複合酸化物の少なくとも一方は鉄元素を含み、前記第1複合酸化物及び前記第2複合酸化物の少なくとも一方に含まれる全鉄元素に占める2価の鉄元素の割合が30原子%以上である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
  10. 前記触媒は、前記第2複合酸化物を含んでいる請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  11. 一般式 CAl24で表されるスピネル構造の複合酸化物を更に含んだ請求項10に記載の排ガス浄化用触媒。
  12. 前記元素Cは鉄であるか又は鉄と3d軌道に最外殻電子を持つ他の1つ以上の元素との組み合わせである請求項10又は11に記載の排ガス浄化用触媒。
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