JP2017131828A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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雅之 川口
Masayuki Kawaguchi
雅之 川口
谷口 昌司
Masashi Taniguchi
昌司 谷口
真理 上西
Mari Uenishi
真理 上西
田中 裕久
Hirohisa Tanaka
裕久 田中
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Abstract

【課題】より低温で炭化水素を浄化できる排ガス浄化用の担持触媒を提供。
【解決手段】少なくともアルミナを含む担体に、鉄及び銀、及び/又は、それらの合金が担持され、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が、1.0〜2.0であり、少なくともアルミナを含む同一の担体に、鉄と銀とが同時に存在するように担持された担持触媒である排ガス浄化用触媒。但し、銀と鉄が合金として担持されている状態を除く、銀と鉄が同時に存在する様に担持された共存担持がより好ましい排ガス浄化触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、排ガス浄化用触媒、詳しくは、内燃機関などから排出される排気ガスを浄化するための排ガス用浄化触媒に関する。
自動車などの内燃機関から排出される排気ガスには、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などが含まれており、これらを浄化するための排ガス浄化用触媒が知られている。
排ガス浄化用触媒として、例えば、アルミナ担体に、鉄および銀を、銀の担持量が、1.0質量%、および、鉄の担持量が、2.0質量%となるように担持させて得られる酸化触媒が、提案されている(例えば、特許文献1(実施例)参照。)。
特開2013−72308号公報
近年、特許文献1の酸化触媒よりも、さらなるガス浄化性能が要求されており、とりわけ、より低温で炭化水素を浄化する性能が要求されている。
本発明の目的は、より低温で炭化水素を浄化できる排ガス浄化用触媒を提供することにある。
本発明[1]は、少なくともアルミナを含む担体に、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持され、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が、1.0〜2.0である、排ガス浄化用触媒を含んでいる。
本発明[2]は、少なくともアルミナを含む同一の担体に、鉄と銀とが同時に存在するように担持された担持体である、上記[1]に記載の排ガス浄化用触媒を含んでいる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、少なくともアルミナを含む担体に、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持され、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が、特定範囲であるので、一層優れた排ガス浄化性能を発現し、とりわけ、より低温で炭化水素を浄化できる。
図1は、試験例1の結果を示すグラフである。 図2は、試験例2の結果を示すグラフである。
本発明の排ガス浄化用触媒では、担体に、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持されている。
本発明において、担体は、少なくともアルミナを含んでいる。
アルミナとしては、例えば、αアルミナ、θアルミナ、γアルミナなどが挙げられ、好ましくは、θアルミナが挙げられる。
αアルミナは、結晶相としてα相を有し、例えば、AKP−53(商品名、高純度アルミナ、住友化学社製)などが挙げられる。このようなαアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法によって得ることができる。
θアルミナは、結晶相としてθ相を有し、αアルミナに遷移するまでの中間(遷移)アルミナの一種である。このようなθアルミナは、例えば、SPHERALITE531P(商品名、γアルミナ、プロキャタリゼ社製)を、大気中にて、900〜1100℃で、1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
γアルミナは、結晶相としてγ相を有し、特に限定されず、例えば、排ガス浄化用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
また、これらのアルミナにLaおよび/またはBaが含まれるアルミナを用いることもできる。Laおよび/またはBaを含むアルミナは、特開2004−243305号の段落番号〔0073〕の記載に準拠して、製造することができる。
また、担体は、必要により、さらに、複合酸化物(2種類以上の金属を含む酸化物であって、アルミナを含まない。)を含むことができる。
複合酸化物としては、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物、蛍石型複合酸化物などが挙げられる。
ペロブスカイト型複合酸化物は、下記一般式(1)で示される。
ABO (1)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、貴金属を除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)
一般式(1)において、Aで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)などが挙げられる。
また、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
一般式(1)において、Bで示される貴金属を除く遷移元素およびAlとしては、例えば、周期律表(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 22 June 2007)に従う。以下同じ。)において、原子番号21(Sc)〜原子番号30(Zn)、原子番号39(Y)〜原子番号48(Cd)、および、原子番号57(La)〜原子番号80(Hg)の各元素(ただし、貴金属(原子番号44〜47および76〜78)を除く)およびAlが挙げられ、好ましくは、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)およびAl(アルミニウム)が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
このようなペロブスカイト型複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0039〕〜〔0059〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
蛍石型複合酸化物としては、例えば、ジルコニア系複合酸化物、セリア系複合酸化物、プラセオジム型複合酸化物などが挙げられる。
ジルコニア系複合酸化物は、下記一般式(2)で示される。
Zr1−(a+b)Ce2−c (2)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、aは、Ceの原子割合を示し、bは、Rの原子割合を示し、1−(a+b)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(2)において、Rで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Rで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、aで示されるCeの原子割合は、0.1〜0.65の範囲であり、好ましくは、0.1〜0.5の範囲である。
また、bで示されるRの原子割合は0〜0.55の範囲である(すなわち、Rは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.55以下の原子割合である)。0.55を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(a+b)で示されるZrの原子割合は、0.35〜0.9の範囲であり、好ましくは、0.5〜0.9の範囲である。
さらに、cは酸素欠陥量を示し、これは、Zr、Ce、RおよびNの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなジルコニア系複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0090〕〜〔0102〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
セリア系複合酸化物は、下記一般式(3)で表される。
Ce1−(d+e)Zr2−f (3)
(式中、Lは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、dは、Zrの原子割合を示し、eは、Lの原子割合を示し、1−(d+e)は、Ceの原子割合を示し、fは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(3)において、Lで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Lで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、dで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、eで示されるLの原子割合は0〜0.2の範囲である(すなわち、Lは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(d+e)で示されるCeの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、fは酸素欠陥量を示し、これは、Ce、ZrおよびLの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなセリア系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
なお、本発明において、一般式(2)で示されるジルコニア系複合酸化物のCeの原子割合が、一般式(3)で示されるセリア系複合酸化物のCeの原子割合と重複する場合は、本発明においては、その重複するジルコニア系複合酸化物は、セリア系複合酸化物に属するものとする。
プラセオジム系複合酸化物は、下記一般式(4)で表される。
Pr1−(g+h)Zr2−i (4)
(式中、Dは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Prを除く。)を示し、gは、Zrの原子割合を示し、hは、Dの原子割合を示し、1−(g+h)は、Prの原子割合を示し、iは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(4)において、Dで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Dで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Prを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、gで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、hで示されるDの原子割合は、0〜0.2の範囲である(すなわち、Dは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(g+h)で示されるPrの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、iは酸素欠陥量を示し、これは、Pr、ZrおよびDの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなプラセオジム系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
これら複合酸化物は、単独使用または2種類以上併用してもよい。
担体が、アルミナと複合酸化物とを含む場合には、アルミナの含有割合は、アルミナおよび複合酸化物の総量に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、50質量%以上、より好ましくは、70質量%以上である。
また、担体として、好ましくは、アルミナのみを用いる。
すなわち、担体は、好ましくは、アルミナのみからなる。
そして、担体には、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持されており、好ましくは、鉄および銀が共存担持されており、より好ましくは、鉄および銀のみが共存担持されている。
共存担持とは、鉄と銀とが同時に存在するように担持されることであり、鉄および銀が合金として担持される状態を除く担持形態である。担体に鉄および銀を共存担持させるには、公知の方法を用いることができる。
具体的には、例えば、同一の担体に、銀と鉄とを、それらが同時に存在するように担持させる方法、例えば、別々の担体に銀と鉄とをそれぞれ担持させ、これらを混合する方法が挙げられる。
同一の担体に、銀と鉄とを、それらが同時に存在するように担持させる方法としては、例えば、銀と鉄とを同一の担体に同時に担持させる方法(同時担持法)、銀と鉄とを同一の担体に順次担持させる方法(順次担持法)などが挙げられる。
同時担持法では、例えば、まず、鉄を含む塩の溶液と、銀を含む塩の溶液とを調製し、次いで、それらを混合(鉄と銀との両方を含む溶液を調製)した後、この含塩溶液を担体に含浸させ、焼成すればよい。焼成温度は、例えば、350℃以上、好ましくは、400℃以上であり、また、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。
順次担持法では、例えば、まず、鉄を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350℃以上、好ましくは、400℃以上であり、また、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。次いで、この方法では、銀を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を鉄が担体された担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350℃以上、好ましくは、400℃以上であり、また、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。
なお、含塩溶液に担体を含浸させる順序などは、特に制限されず、例えば、上記とは逆の順序でもよい。
すなわち、この方法では、まず、銀を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350℃以上、好ましくは、400℃以上であり、また、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。次いで、この方法では、鉄を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を銀が担体された担体に含浸させた後、焼成する。焼成温度は、例えば、350℃以上、好ましくは、400℃以上であり、また、例えば、1000℃以下、好ましくは、800℃以下である。
別々の担体に銀と鉄とをそれぞれ担持させ、これらを混合する方法としては、例えば、銀を担持する担体と、鉄を担持する担体とを混合する方法(物理混合法)などが挙げられる。
物理混合法では、例えば、銀が担持された担体(鉄が担体されていない担体)と、鉄が担持された担体(銀が担体されていない担体)とを、上記した方法でそれぞれ調製し、これらを混合する。
混合方法としては、特に制限されず、例えば、乾式混合、湿式混合、粉砕混合などの公知の物理混合方法が挙げられる。
混合割合としては、混合物(排ガス浄化用触媒)中の鉄および銀の担持濃度が下記範囲となるように、適宜調整される。
また、担体が、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナである場合には、そのθアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナの製造工程において、アルミニウム塩水溶液からアンモニアなどを用いて沈殿させるときに、鉄を含む塩の溶液、および、銀を含む塩の溶液を加えて、θアルミナ、αアルミナあるいはγアルミナとともに鉄および銀を共沈させて、その後、焼成することにより、鉄および銀を共存担持させることもできる。
これらの方法のうち、好ましくは、同一の担体に、銀と鉄とを、それらが同時に存在するように担持させる方法、より好ましくは、同時担持法が挙げられる。
換言すれば、排ガス浄化用触媒は、好ましくは、同一の担体に、鉄と銀とが同時に存在するように担持された担持体、より好ましくは、同一の担体に銀と鉄とが同時に担持された担持体である。
このような担持体であれば、より低温で炭化水素を浄化することができる。
鉄を含む塩としては、鉄の、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
鉄を含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
鉄を含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸鉄溶液、塩化鉄溶液などが挙げられる。
そして、このような鉄を含む塩の溶液の、鉄濃度を調整することにより、排ガス浄化用触媒における鉄の担持濃度を、調整することができる。
鉄を含む塩の溶液の濃度において、鉄濃度は、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
また、排ガス浄化用触媒において、アルミナおよび鉄の総量に対する、鉄の担持濃度は、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上、より好ましくは、1.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下、より好ましくは、3質量%以下である。
鉄の担持濃度が、上記上限を超過すると、排ガス浄化用触媒の触媒活性が低下する場合がある。また、鉄の担持濃度が、上記下限を下回ると、排ガス浄化用触媒の触媒活性が低下する場合がある。
なお、鉄の担持濃度とは、アルミナ(Laおよび/またはBaが含まれるアルミナである場合には、そのLaおよび/またはBaの質量を含む。)および鉄の総質量に対する、鉄の質量として定義される。
また、鉄の担持濃度は、アルミナおよび鉄の使用量から算出することができる。
また、上記の方法において、銀を含む塩としては、銀の、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。
また、銀を含む塩の溶液は、例えば、上記の塩を、所定の化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
また、銀を含む塩の溶液として、実用的には、例えば、硝酸銀溶液、塩化銀溶液などが挙げられる。
そして、このような銀を含む塩の溶液の、銀濃度を調整することにより、排ガス浄化用触媒における銀の担持濃度を、調整することができる。
銀を含む塩の溶液の濃度において、銀は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、65質量%以下である。
また、排ガス浄化用触媒において、アルミナおよび銀の総量に対する、銀の担持濃度は、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上、より好ましくは、1.5質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下、より好ましくは、3質量%以下である。
銀の担持濃度が、上記上限を超過すると、排ガス浄化用触媒の触媒活性が低下する場合がある。また、鉄の担持濃度が、上記下限を下回ると、排ガス浄化用触媒の触媒活性が低下する場合がある。
銀の担持濃度とは、アルミナ(Laおよび/またはBaが含まれるアルミナである場合には、そのLaおよび/またはBaの質量を含む。)および銀の総質量に対する、銀の質量として定義される。
銀の担持濃度は、アルミナおよび銀の使用量から算出することができる。
また、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)は、1.0以上、好ましくは、1.2以上であり、また、2.0以下、好ましくは、1.8以下である。
鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が上記範囲であれば、排ガス浄化用触媒は、より低温で炭化水素を浄化することができる。
また、この方法では、必要により、鉄および銀を担持する担体を、還元雰囲気(例えば、水素−窒素混合ガス雰囲気など)下において熱処理することにより、鉄および銀の全部または一部を合金化することができる。
熱処理条件としては、加熱温度が、例えば、500℃以上、好ましくは、600℃以上であり、例えば、1000℃以下、好ましくは、900℃以下である。また、加熱時間が、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1.0時間以上であり、例えば、10.0時間以下、好ましくは、5.0時間以下である。
これにより、担体上において鉄および銀を合金化することができ、鉄および銀(さらに、場合により合金化していない鉄および/または銀)を担持する担体として、排ガス浄化用触媒を得ることができる。
また、例えば、上記のように還元雰囲気下において熱処理することなく、鉄および銀を担持する担体を排ガス浄化用触媒として用い、高温の排ガスに曝露することにより、鉄および銀を合金化することもできる。
また、例えば、予め製造された鉄および銀の合金を、上記した方法に準じて担体に直接担持させ、排ガス浄化用触媒を得ることもできる。
また、本発明の排ガス浄化用触媒は、そのまま、触媒として用いることもできるが、例えば、触媒担体上にコート層として形成することができる。触媒担体としては、特に制限されず、例えば、コージェライトなどからなるハニカム状のモノリス担体など、公知の触媒担体が挙げられる。
触媒担体上にコート層として形成するには、例えば、まず、上記した排ガス浄化用触媒、さらには、必要により混合されるその他の公知の耐熱性酸化物や排ガス浄化用触媒に、水を加えてスラリーとした後、触媒担体上にコーティングし、大気中において、例えば、50〜200℃で1〜48時間乾燥し、さらに、250〜1000℃で1〜12時間焼成すればよい。
また、本発明の排ガス浄化用触媒は、さらに、Ba、Ca、Sr、Mg、Laの硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩または酢酸塩の1種以上を含ませてもよい。
また、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩または酢酸塩の1種以上を含ませる割合は、その目的および用途によって適宜選択される。
そして、本発明の排ガス浄化用触媒は、少なくともアルミナを含む担体に、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持され、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が、特定範囲であるので、一層優れた排ガス浄化性能を発現し、とりわけ、より低温で炭化水素を浄化できる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
<セリア系複合酸化物の調製>
セリウムメトキシプロピレート[Ce(OCH(CH)CHOCH]をCe換算で0.1molと、ジルコニウムメトキシプロピレート[Zr(OCH(CH)CHOCH]をZr換算で0.09molと、イットリウムメトキシプロピレート[Y(OCH(CH)CHOCH]をY換算で0.01molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌して溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。
さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去・蒸発させ、乾固した固体を得た。この得られた固体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ce0.50Zr0.450.05で示されるセリア系複合酸化物(以下、CZYとする。)の粉末を得た。
実施例1
θアルミナの粉末4.70質量部に、硝酸銀(I)水溶液(銀含有量63.44質量%の硝酸銀(I)塩0.24質量部を水60.00質量部に溶解して調製した水溶液)60.24質量部と、硝酸鉄(III)水溶液(鉄含有量13.68質量%の硝酸鉄(III)1.10質量を水60.00質量部に溶解して調製した水溶液)61.10質量部との混合水溶液を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、銀および鉄を共存担持したθアルミナ粉末である排ガス浄化用触媒5.00質量部を得た。
排ガス浄化用触媒において、銀(金属換算)の担持濃度は、3.0質量%であり、鉄(金属換算)の担持濃度は、3.0質量%であり、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)は、1.0であった。
実施例2
表2の担持濃度になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化用触媒を得た。
実施例3
θアルミナの粉末4.70質量部に、硝酸銀(I)水溶液(銀含有量63.44質量%の硝酸銀(I)塩0.47質量部を水60.00質量部に溶解して調製した水溶液)60.47質量部を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、銀を担持するθアルミナ粉末である排ガス浄化用触媒5.00質量部を得た。銀の担持濃度は6.0質量%であった。
次に、θアルミナの粉末4.70質量部に、硝酸鉄(III)水溶液(鉄含有量13.68質量%の硝酸鉄(III)2.19質量を水60.00質量部に溶解して調製した水溶液)62.19質量部との混合水溶液を含浸させ、110℃で1昼夜乾燥後、電気炉にて、大気中において650℃で1時間熱処理(焼成)することにより、鉄を担持するθアルミナ粉末である排ガス浄化用触媒5.00質量部を得た。鉄の担持濃度は6.0質量%であった。
そして、鉄担持θアルミナ5.00質量部と、銀担持θアルミナ5.00質量部とを、乳鉢で10分間粉砕混合することで、Cu担持θアルミナおよび銀担持θアルミナの混合粉末である排ガス浄化用触媒10.00質量部を得た。
排ガス浄化用触媒において、鉄(金属換算)の担持濃度は、3.0質量%であり、銀(金属換算)の担持濃度は、3.0質量%であり、鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)は1.0であった。
比較例1〜2、6
表1の担持濃度になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化用触媒を得た。
比較例3〜5
表1の担持濃度になるように変更し、θアルミナの粉末をCZYの粉末4.70質量部にした以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化用触媒を得た。
Figure 2017131828
Figure 2017131828
<浄化率評価(T50)>
試験例1(担体の種類による効果の確認)
実施例1、実施例3および比較例1〜5の排ガス浄化用触媒を以下の条件で浄化率評価した。
排ガス浄化用触媒を、0.5mm〜1.0mmのサイズのペレットに成型して試験片を調製した。
ディーゼルエンジンから排出される排ガスのモデルガスとして、下記表3に示す組成のガスを用いた。そして、このモデルガスの燃焼によって排出される排気ガスの温度を、室温から750℃まで、30℃/分の割合で上昇させつつ、モデルガスを各試験片に供給し、排ガス中のTHC(C1022)が、50%浄化されるときの温度(50%浄化温度(T50):℃)を測定した。
試験例1の処方を表1に示し、その結果を図1に示す。
Figure 2017131828
試験例2(鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)による効果の確認)
実施例1および2と、比較例1、6および7との排ガス浄化用触媒を試験例1と同様の条件で浄化率評価した。
試験例2の処方を表2に示し、その結果を図2に示す。
試験例3(調製法による効果の確認)
実施例1および3の排ガス浄化用触媒を試験例1と同様の条件で浄化率評価した。
試験例3の処方およびその結果を表4に示す。
Figure 2017131828

Claims (2)

  1. 少なくともアルミナを含む担体に、鉄および銀、および/または、それらの合金が担持され、
    鉄の含有量に対する銀の含有量の質量比(銀/鉄)が、1.0〜2.0であることを特徴とする、排ガス浄化用触媒。
  2. 少なくともアルミナを含む同一の担体に、鉄と銀とが同時に存在するように担持された担持体であることを特徴とする、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
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