JP5696382B2 - 基地局装置、無線リソースの割当て方法、及びプログラム - Google Patents

基地局装置、無線リソースの割当て方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、基地局と移動局の間の通信に使用される無線リソースの制御に関する。
近年における携帯電話の普及に伴い、屋外だけでなく、特に屋内で携帯電話による音声通信やデータ通信の需要が増大しており、今や屋内からの通信トラヒックが7割にまで達する。このような需要の増大に対して、利用者宅内や小規模オフィス、商業施設内などの屋内に設置可能な超小型の基地局の開発が進められている。そのような基地局がカバーする範囲は、屋外に設置される基地局のカバー範囲に比べて極めて小さいことから、フェムトセルと呼ばれる。以下では、この超小型の基地局をフェムトセル基地局と呼ぶ。フェムトセル基地局は、超小型のセルを少人数で占有できるので、データ通信速度を飛躍的に増大させることができる。また、建物の高層階、地下街等の電波が届きにくい場所にも設置できるので、カバレッジ(所要品質を満たす通信エリア)拡大手段としても注目されている。
フェムトセル基地局は、周辺基地局(例えば、マクロ基地局や、マクロ基地局より小型のマイクロ基地局やピコ基地局)が形成するセルにオーバレイされるように設置されるか、それらのセルがカバーしない不感地に設置される。フェムトセル基地局は、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)ではHome NodeB (HNB) 、E-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)ではHome eNodeB (HeNB)と呼ばれる。フェムトセル基地局はフェムトゲートウェー(GW)を介して上位ネットワーク(例えば通信事業者のコアネットワーク)に接続する。フェムトゲートウェーは、後述のW-CDMAではHome NodeB Gatewayと呼ばれ、E-UTRAではHome eNodeB Gatewayと呼ばれる。移動局がフェムトセルの中にあるとき、フェムトセル基地局に登録されている移動局はフェムトセル基地局を介してネットワークと接続できる。一方、フェムトセル基地局に登録されていない移動局は、フェムトセル基地局を介してネットワークに接続することができないか、登録されている移動局に比べてフェムトセル基地局との通信が制限される。以下では、フェムトセル基地局に予め登録された移動局を「登録移動局」と呼ぶ。また、フェムトセル基地局へ予め登録されていない移動局を「非登録移動局」と呼ぶ。さらに、以下では、フェムトセル基地局に接続して通信を行う移動局を「フェムト移動局」と呼び、マクロ基地局に接続して通信を行う移動局を「マクロ移動局」と呼ぶ。
フェムトセル基地局は、携帯電話の無線通信規格ではW-CDMA、E-UTRA(LTE: Long Term Evolutionとも呼ばれる)等のシステムで、無線MAN(Wireless Metropolitan Area Network)の無線通信規格ではIEEE 802.16m等のシステムの中で使用することが検討されている。フェムトセル基地局がW-CDMAで使用される場合は、無線通信方式としてCDMA(Code Division Multiple Access)が採用され、上り回線と下り回線における送信電力制御を行う個別チャネルを用いたデータ送受信や、下り回線における共用チャネルを用いたデータ送受信が行われる。フェムトセル基地局がE-UTRAで使用される場合は、無線通信方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)及びSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が使用され、無線周波数の帯域が複数の物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)に分割され、基地局に配置されたスケジューラがPRBの割当を行ない、割り当てられたPRBを用いたデータ送受信が行われる。さらに、フェムトセル基地局がIEEE 802.16mで使用される場合は、無線通信方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が使用され、無線周波数の帯域をサブキャリアに分割して、基地局に配置されたスケジューラがサブキャリアの割当を行ない、割り当てたサブキャリアを用いたデータ送受信が行われる。なお、複数のサブキャリアを束ねたものが、E-UTRAでいうところのリソースブロックに相当する。
基地局は、そのカバーするエリアに向けてパイロット信号を送信する。移動局は、そのパイロット信号を受信することにより、同期確立及びチャネル推定等を行なって、基地局との間でデータの送受信を行なう。そのため、移動局においてパイロット信号を良好な品質で受信できるようにすることは、良好な通信品質を提供する必要条件である。このことは、フェムトセル基地局においても同様である。
フェムトセル基地局を運用するに際して、フェムトセル基地局の周波数帯域と送信電力制御の有無に関して複数の形態が提案されている。例えば、非特許文献1には、図19〜22に示すように4通りの形態が例示されている。
<形態A:図19(a)及び(b)>
フェムトセル基地局が周辺のマクロ基地局と異なる周波数帯域を使用し、フェムトセル基地局の送信電力を固定する(送信電力制御を行わない)。
<形態B:図20(a)及び(b)>
フェムトセル基地局がマクロ基地局と異なる周波数帯域を使用し、フェムトセル基地局の送信電力を制御する。
<形態C:図21(a)及び(b)>
フェムトセル基地局がマクロ基地局と同じ周波数帯域を使用し、フェムトセル基地局の送信電力を制御する。
<形態D:図22(a)及び(b)>
フェムトセル基地局が、マクロ基地局の使用周波数帯域のうちの一部と重なる周波数帯域を使用する。ただし中央の一部の周波数帯域Rは制御チャネル用のため、フェムトセル基地局は周波数帯域Rを使用しない。
これらのうち、図21(a)及び(b)に示す形態Cの場合、つまりフェムトセル基地局が周辺のマクロ基地局と重複する同一周波数帯域を使用する場合、マクロセルとフェムトセルの間の干渉(以下、マクロ・フェムト間干渉と呼ぶ)が顕著になる。特に、マクロ移動局がフェムトセル基地局に接続できない非登録移動局である場合、フェムトセル基地局の近くに位置するマクロ移動局はフェムトセル基地局から強い下り干渉を受ける。このため、フェムトセル基地局の下り送信電力を制御して、できるだけマクロ移動局の通信(下り通信)に干渉を与えないようにする必要がある。また、マクロ移動局は比較的遠方のマクロ基地局と通信するため、送信電力が大きくなり、フェムトセル基地局に強い上り干渉を与える。
特許文献1及び2は、フェムトセル基地局を形態Cで運用している状況、言い換えるとフェムトセルとマクロセルが同一周波数帯域を使用している状況で、マクロ移動局がフェムトセル基地局に近づいた場合に、マクロ・フェムト間干渉を低減する2つの方法を開示している。具体的に述べると、第1の方法は、マクロ移動局が近傍にいることを検出したことを契機に、フェムトセル基地局によるパイロット信号の送信電力を低減し、フェムトセル基地局の上り受信感度(上り所要品質を保つために必要な入力レベル)を鈍化する。こうすることで、フェムトセル基地局がマクロ移動局の下り通信へ与える干渉を低減するとともに、フェムトセル基地局の上り通信の干渉耐性が強くなり品質を維持できる。
特許文献1及び2に開示された第2の方法は、マクロ移動局が近傍にいることを検出したことを契機に、マクロセルの使用する周波数帯域とは異なる別の帯域にフェムトセルの使用周波数帯域を変更する、つまり図21に示す形態Cから図20に示す形態Bに移行する。
特開2010−004187号公報 特開2010−062951号公報
3GPP TR 25.820 V8.2.0 (2008-09), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Networks; 3G Home NodeB Study Item Technical Report (Release 8), p14-17
図19〜22に示したように、フェムトセル基地局の使用する周波数帯域及びフェムトセル基地局の送信電力制御に関していくつかの形態が提案されている。また、特許文献1及び2に示されるように、形態Cで発生するマクロ・フェムト間干渉を低減する方法も検討されている。しかしながら、それぞれの形態には依然として課題がある。
形態A及びBのようにマクロ基地局と異なる周波数帯域をフェムトセル基地局に割り当てできるかどうかは、通信事業者の状況に大きく左右される。例えば、マクロ基地局の運用で周波数帯域が逼迫していること、又は予め使用が許可されている周波数帯域が少ない等の事情によって、フェムトセル基地局に専用に割り当てるための周波数帯域を十分に確保できない場合である。その場合、形態C又はDのように、マクロ基地局とフェムトセル基地局は周波数帯域を全部または一部共有する必要がある。
形態Cでは、マクロ・フェムト間干渉の発生を避けられない。特許文献1及び2に記載された上述の第1の方法のように、マクロ移動局とフェムトセル基地局が近づいた場合にフェムトセル基地局の送信電力を低減することで、干渉をある程度回避できる。しかしながら、この方法による干渉回避には限界がある。例えば、フェムトセル基地局が設置されているのと同じ部屋の屋内に、そのフェムトセル基地局に接続できないマクロ移動局がいる場合が挙げられる。この場合、特許文献1及び2に記載された上述の第1の方法によれば、近傍にマクロ移動局がいることを契機としてフェムトセル基地局の送信電力が低減される。しかしながら、仕様上の制約や配下の移動局との通信を継続する必要性からフェムトセル基地局の送信電力には下限がある。マクロ移動局とフェムトセル基地局との間に互いを遮蔽する壁などがないとすれば、マクロ移動局とフェムトセル基地局間の伝播損は、互いに壁で隔てられているマクロ移動局とマクロ基地局間のそれに比べて非常に小さくなる(例えば、数十dB程度)。その結果、フェムトセル基地局がたとえ最小の電力で送信しても、フェムトセル基地局からマクロ移動局への干渉波の電力はマクロ基地局からの希望波の電力に比べて相対的に強くなる。場合によってはマクロ移動局が通信できなくなるおそれがある。また、特許文献1及び2に記載された上述の第2の方法は、通信事業者に対して割り当てられた周波数帯域が十分でなければ採用できない。
形態Dでは、フェムトセル基地局の周波数帯域は、マクロ基地局の使用周波数帯域のうちの一部に制限されている。この結果、マクロ移動局へ与える干渉を一部の帯域に制限できるので、干渉を受けるマクロ移動局がその帯域を使わないことで通信品質を維持できる。しかしながら、フェムトセル基地局の割り当て可能な周波数帯域が常に少なくなってしまい、フェムト移動局のスループットなどの通信品質が劣化してしまう。例えば、帯域を半分に制限してしまうと、達成可能なピークレートが半分になるのでスループットも大幅に低下してしまう。
以上に述べたように、フェムトセル専用の周波数帯域が確保できる場合(つまり形態A及びB、並びに特許文献1及び2に記載の第2の方法)を除くと、形態C及びD、並びに特許文献1及び2に記載の第1の方法のいずれの場合でも、マクロ移動局とフェムトセル基地局が近づいた場合の干渉抑制が十分でなく、状況によってはマクロセル及びフェムトセルの少なくとも一方の通信品質が劣化するおそれがある。
本発明は、上述した知見に基づいてなされたものであって、本発明の目的は、マクロ基地局及びフェムトセル基地局が同一の周波数帯域を使用する運用形態において、マクロ移動局がフェムトセル基地局の近傍にいるような極端な状況においても、マクロ移動局の通信品質とフェムト移動局の通信品質を共に維持できる基地局装置、無線通信システム、無線リソース割当て方法、及びプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様は、基地局装置である。当該基地局装置は、無線通信部、及びリソース割当部を含む。前記無線通信部は、少なくとも一つの第1の移動局との間で第1の無線通信を行う。前記リソース割当部は、無線周波数を含む無線リソースを前記第1の無線通信に割り当てる。さらに、前記リソース割当部は、周辺の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定する。
本発明の第2の態様は、無線通信システムである。当該無線通信システムは、第1の基地局と、リソース割当部を含む。前記第1の基地局は、少なくとも一つの第1の移動局との間で第1の無線通信を行う。前記リソース割当部は、無線周波数を含む無線リソースを前記第1の無線通信に割り当てる。さらに、前記リソース割当部は、周辺の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定する。
本発明の第3の態様は、無線リソースの割り当て方法である。当該方法は、以下のステップ(a)及び(b)を含む。
少なくとも一つの第1の移動局との間で第1の無線通信を行う第1の基地局と、第2の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近を推定するステップ(a)、及び
前記接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定するステップ(b)。
本発明の第4の態様は、前述の本発明の第3の態様に係る無線リソースの割り当て方法をコンピュータに行わせるプログラムである。
本発明により、マクロ基地局及びフェムトセル基地局が同一の周波数帯域を使用する運用形態において、マクロ移動局がフェムトセル基地局の近傍にいるような極端な状況においても、マクロ移動局の通信品質とフェムト移動局の通信品質を共に維持できる基地局装置、無線通信システム、無線リソース割当て方法、及びプログラムを提供することができる。
を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフェムトセル基地局の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るフェムトセル基地局の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6に係るフェムトセル基地局の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7に係るフェムトGWの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係るフェムトGWによる処理手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態8に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態9に係るフェムトセル基地局の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態9に係るフェムトセル基地局によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るフェムトセル基地局における上り受信電力の時間変化の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1をLTEに適用した場合におけるデータチャネル及び制御チャネルに対する周波数・時間リソース割当ての一例を示す図である。 背景技術に係るフェムトセル基地局の周波数帯域及び送信電力制御の運用形態の第1の例を示す図である。 背景技術に係るフェムトセル基地局の周波数帯域及び送信電力制御の運用形態の第2の例を示す図である。 背景技術に係るフェムトセル基地局の周波数帯域及び送信電力制御の運用形態の第3の例を示す図である。 背景技術に係るフェムトセル基地局の周波数帯域及び送信電力制御の運用形態の第4の例を示す図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<発明の実施の形態1>
図1は本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例を示す図である。本実施形態にかかる無線通信システムは、フェムトセル基地局1、登録移動局2−1、非登録移動局2−2、及び周辺基地局3(例えばマクロ基地局、マイクロ基地局、またはピコ基地局)を含む。フェムトセル基地局1は、フェムトセル6を形成する。フェムトセル基地局1はフェムトゲートウェー(GW)4を介してネットワーク5に接続する。周辺基地局3は、周辺セル7(例えばマクロセル、マイクロセル、又はピコセル)を形成する。フェムトセル6は、周辺セル7内によって少なくとも一部がオーバレイされてもよいし、周辺セル7と重ならないように位置してもよい。登録移動局2−1は、フェムトセル基地局1への接続が許可された移動局である。非登録移動局2−2は、フェムトセル基地局1への接続が許可されていない移動局である。以下では、周辺基地局3がマクロ基地局、周辺セル7がマクロセル、非登録移動局2−2がマクロ移動局であるものとして説明する。また、登録移動局2−1をフェムト移動局と呼ぶ。
図2は、本実施の形態に係るフェムトセル基地局1の構成例を示すブロック図である。フェムトセル基地局1は、無線通信部10、及び無線リソース割当部11を有する。無線通信部10は、受信アンテナを介して移動局からの上り信号を受信する。受信したデータはフェムトGW4に送信される。さらに、無線通信部10は、制御データ、及びフェムトGW4から受信したユーザデータを含む下り信号を生成し、送信アンテナを介して下り信号を無線送信する。無線通信部10は、W−CDMAやE−UTRA、またはIEEE 802.16m等の無線方式に適合した基地局側の通信部とすればよい。ここでは、無線通信部10の構成の詳細に関する説明は省略する。
無線リソース割当部11は、無線通信部10とフェムト移動局2−1の間の無線通信に使用される無線リソースを決定し、これを無線通信部10に対して指示する。以下では、無線通信部10とフェムト移動局2−1の間の無線通信を便宜的に「フェムト無線通信」と呼ぶ。フェムト無線通信は、上り無線通信及び下り無線通信を含む。無線リソース割当部11によって決定される無線リソースは、下り無線通信に使用される無線周波数、及び上り無線通信に使用される無線周波数のうち少なくとも一方を含む。
より具体的に述べると、無線リソース割当部11は、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近が推定される場合に、この接近の前にフェムト無線通信に割り当て可能であった周波数帯域(以下、第1の周波数帯域FB1)の一部に制限された周波数帯域(以下、第2の周波数帯域FB2)の中からフェムト無線通信に割り当てる無線周波数を決定する。FB1からFB2への制限は、下り信号及び上り信号のいずれか一方でもよいし、下り信号及び上り信号の両方について行ってもよい。下り信号の使用周波数帯域を狭めることによって、フェムトセル基地局1からマクロ移動局2−2への下り干渉を低減できる。一方、上り信号の使用周波数帯域を狭めることによって、マクロ移動局2−2からフェムトセル基地局1への上り干渉を低減できる。無線リソース割当部11は、必要に応じて、フェムト移動局2−1に制限した後の周波数帯域FB2の情報を報知してもよい。
接近前の使用可能な周波数帯域FB1から、接近後の使用可能な周波数帯域FB2をどのように選択するかは、様々な具体的態様が考えられる。例えば、FB1のうち予め定められた割合(例えば、50%、40%等)をFB2としてもよい。FB1の中からFB2として選ばれる周波数範囲を予め定めておいてもよいし、制限を行う際に動的に決定してもよい。さらに、例えばE−UTRAの場合、1サブフレーム内において制御チャネルに使用される周波数帯域とユーザデータを送信するためのデータチャネルに使用される周波数帯域の両方を同じ比率で削減してもよい。また、制御チャネルに使用される周波数帯域とデータチャネルに使用される周波数帯域との間で削減率を変えてもよい。例えば、制御チャネルに使用される周波数帯域をFB2においても維持し、データチャネルに使用される周波数帯域を削減してもよい。
マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近判定は、フェムトセル基地局1が行ってもよいし、他の装置(例えばマクロ基地局3、フェムトGW4、ネットワーク5内に配置された装置、フェムト移動局2−1、又はマクロ移動局2−2、)が行ってもよい。マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近は、例えば以下の指標(1)〜(5)のうち少なくとも1つを用いて判定することできる。
(1)フェムトセル基地局1における上り受信電力の増大;
(2)マクロ移動局2−2におけるフェムトセル基地局1からの下り受信電力の増大;
(3)フェムトセル基地局1の位置情報とマクロ移動局2−2の位置情報とを用いて計算されるこれら2つの装置間距離の減少;
(4)フェムトセル基地局1におけるマクロ移動局2−2からの接続要求の受信;
(5)フェムトセル基地局1におけるネットワーク5経由でのマクロ移動局2−2のハンドオーバ要求の受信。
図3は、無線リソース割当部11によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1に接近していない場合(ステップS11でNO)、無線リソース割当部11は、フェムト無線通信のために割り当て可能な周波数帯域をFB1のまま維持する(ステップS12)。一方、マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1に接近した場合(ステップS11でYES)、無線リソース割当部11は、フェムト無線通信のために割り当て可能な周波数帯域をFB2に狭める(ステップS13)。ステップS14では、無線リソース割当部11は、現在接続中のフェムト移動局2−1との間の無線通信(データチャネル及び制御チャネル)に具体的に割り当てる無線周波数をFB2の中から決定して、これを無線通信部10に指示する。E−UTRAの場合、ステップS14は、スケジューラによるリソースブロックのスケジューリングに相当する。
上述したように、本実施の形態に係るフェムトセル基地局1は、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1が接近していなければ、周波数帯域(FB1)の全体をフェムト無線通信に使用できる。これに対して、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近が推定される場合には、フェムトセル基地局1は、フェムト無線通信に使用可能な周波数帯域(FB2)を接近前に使用可能な周波数帯域(FB1)の一部に狭める。
例えば、E−UTRAの場合、下りのフェムト無線通信に使用する周波数帯域を狭めることによって、マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1から強い干渉を受ける下り周波数帯域はFB1全体からFB2に減少する。マクロ移動局2−2は、帯域FB2の受信品質が劣化していることを、品質情報(例えばCQI: Channel Quality Indication)の送信によってマクロ基地局3に報告する。マクロ基地局3は、マクロ移動局2−2に無線リソースをスケジューリングする際、マクロ移動局2−2から受信した品質情報に基づいてリソースブロックを割り当てる。具体的には、マクロ基地局3のスケジューラは、帯域FB2の受信品質が悪いマクロ移動局2−2に対して、FB2以外の周波数を使用するリソースブロックを割り当てる。これによって、フェムトセル基地局1とこれに接近したマクロ移動局2−2は、帯域FB1の全体のうちの互いに異なる周波数範囲を使用する状態が達成される。つまり、フェムトセル基地局1はFB2を使用し、マクロ移動局2−2はFB2を除く他の周波数を使用する。
つまり、本実施の形態に係る基地局1は、マクロ基地局3及びフェムトセル基地局1が同一の周波数帯域FB1を使用する運用形態において、マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍に接近した場合に、フェムトセル基地局1の使用周波数帯域をFB1に含まれる一部の帯域(FB2)に狭めることとした。これにより、マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍にいるような極端な状況においても、マクロ移動局2−2の通信品質とフェムト移動局2−1の通信品質を共に維持できる。
また、本実施の形態で述べた無線リソース割当部11による帯域制限処理は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)若しくはCPU(Central Processing Unit)又はこれらの組み合わせを含むコンピュータ・システムを用いて実現することができる。具体的には、これらの処理手順に関する命令群を含むプログラムをコンピュータ・システムに実行させればよい。
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
本実施の形態で述べたフェムトセル基地局1の変形について、以下に述べる発明の実施の形態2〜9において詳しく説明する。
<発明の実施の形態2>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近判定をフェムトセル基地局1が行う例について説明する。さらに、本実施の形態では、フェムトセル基地局1における上り受信電力の増大を指標として接近判定を行う例について説明する。さらにまた、本実施の形態では、E-UTRAのように、周波数及び時間を含む無線リソースの動的割り当てを行う多元接続方式に好適な無線リソース割当部11の構成例について説明する。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。図4は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例を示すブロック図である。図4において、接近判定部12は、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近を判定する。マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近は、空間的な距離に基づいて判定してもよいし、伝播損に基づく電波的な距離に基づいて判定してもよい。本実施形態では、無線通信部10が受信した上り回線の受信電力P_ulを測定し、受信電力P_ulを閾値と比較することで接近を判定する。
図4に示す無線リソース割当部11は、無線リソース制御部111、リソース・スケジューリング部113、自セル品質情報取得部112を含む。無線リソース制御部111は、接近判定部12の判定結果に基づいて、無線リソースの調整を決定する。具体的に述べると、無線リソース制御部111は、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1が接近している否かに応じて、フェムト無線通信に使用可能な周波数帯域を帯域FB1の全体とするか、その一部(FB2)に制限するかを決定する。
自セル品質情報取得部112は、フェムトセル6内にいて、フェムト移動局2−1によって測定されたフェムトセル基地局1の下り信号の受信品質を示す品質情報を含む測定報告を取得する。W-CDMAの場合では、全周波数帯域を用いて送信されるパイロット信号を受信する際の受信電力(RSCP: Received Signal Code Power) 、又は受信品質(SINR: Signal-to-Interference plus Noise power Ratio, Ec/Io等)とすればよい。E-UTRAの場合、下り信号の受信品質は、所定の下りリソースエレメントを用いて送られるレファレンス信号を受信する際の受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)、又は受信品質(RSRQ: Reference Signal Received Quality)とすればよい。実際に測定する項目や報告周期等の設定は、上位のネットワーク5からフェムトセル基地局1に通知すればよい。測定報告は、CQI(Channel Quality Indicator)に離散化されて、上り制御チャネルを用いてフェムト移動局2−1からフェムトセル基地局1に送信される。CQIの作り方は、全帯域で1つとする方法、及び分割した周波数単位で作る方法など複数の方法の中から適宜選べばよい。
リソース・スケジューリング部113は、フェムト移動局2−1と無線通信部10の間の無線通信(フェムト無線通信)に対する無線リソースのスケジューリングを行う。このスケジューリングには、自セル品質情報取得部112によって取得された下り受信品質の品質情報と、無線リソース制御部111による帯域制限結果が反映される。下り受信品質を参照することで、リソース・スケジューリング部113は、周波数・時間で分割された各リソース単位(例えばE-UTRAのリソースブロック)を用いて送信できる通信レートを決定する。複数のフェムト移動局2−1がフェムトセル基地局1に接続している場合、リソース・スケジューリング部113は、複数の移動局2−1から報告された品質情報に基づいて、各移動局に割り当てるリソースを決定する。
図5は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。図5と図3を比較すると、図5のフローチャートは、ステップS11に代えてステップS20及びS21を含む。ステップS20及びS21は、マクロ移動局2−2とフェムトセル基地局1の接近判定に関する。
ステップS20では、接近判定部12は、上り受信電力P_ulを測定する。上り受信電力P_ulは、リソースブロック毎に測定してもよいし、全周波数帯域にわたる積算値や平均値でもよい。上り受信電力P_ulは、フェムト移動局2−1、及びフェムトセル基地局1周辺に位置するマクロ移動局2−2が上り信号を送信するのに伴い時間的に変動し、かつ周波数軸上でも変動する。P_ulを測定する際、特にフェムト移動局2−1及びマクロ移動局2−2がデータを送信中のときは、フェムト移動局2−1の寄与を除いて、マクロ移動局2−2からの上り信号の受信電力をP_ulとすればよい。これに代えて、フェムト移動局2−1が送信していない状態で測定した受信電力をP_ulとしてもよい。さらに、P_ulはある時刻の瞬時値でもよいし、ある期間にわたって測定された複数のサンプルの平均値、中央値、代表値、又は上位からX%の値等の統計値としてもよい(Xは正の整数)。
ステップS21では、接近判定部12は、P_ulを所定の閾値Aと比較する。閾値Aは、P_ulの測定の定義に応じて設定すればよい。すなわち、P_ulがリソースブロック毎の測定結果であるか、全周波数帯域での測定結果であるか、マクロ移動局2−2のみの寄与の測定結果であるか、フェムト移動局2−1の寄与を含む全受信電力の測定結果であるか、等に応じて適切な値を閾値Aに設定すればよい。
図5に示したその他のステップS12〜14は、図3に示したステップS12〜14と同様である。
<発明の実施の形態3>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近時における制限された無線周波数帯域FB2の決め方の一例について説明する。具体的に述べると、本実施の形態では、フェムト無線通信に割り当て可能な周波数帯域を制限する際に、データチャネル用の周波数帯域を優先して狭める。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。また、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例は、図2又は図4と同様である。図6は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS33に示すように、本実施の形態では、無線リソース制御部111は、マクロ移動局2−2の接近時に、制御チャネル用の帯域幅を維持したまま、デーチャネル用の帯域幅を縮小する。
データチャネルと制御チャネルの両方に関して周波数帯域を制限する場合に比べて、本実施の形態は、無線通信システムの全体構成への影響を少なくできる。
<発明の実施の形態4>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近時における制限された無線周波数帯域FB2の決め方の他の例について説明する。具体的に述べると、本実施の形態では、フェムト無線通信に割り当て可能な周波数帯域を制限する際に、フェムトセル基地局1に接続中のフェムト移動局2−1の数に応じて、制限後の帯域幅を決定する。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。また、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例は、図2又は図4と同様である。図7は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS43に示すように、本実施の形態では、無線リソース制御部111は、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を、フェムトセル基地局1に接続中のフェムト移動局2−1の数に応じて決定する。例えば、接続中のフェムト移動局2−1の数が少ないとき(1台等)は、周波数帯域を制限することで影響を受ける移動局が少ないので、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を相対的に狭くすればよい。これとは反対に、接続中のフェムト移動局2−1の数が多いとき(5台等)は、周波数帯域を制限することで影響を受ける移動局が多いので、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を相対的に広くすればよい。なお、帯域制限を行う際にどの帯域を制限するかを示す優先度を予め設定しておき、フェムト移動局2−1の接続数の増加に応じて、優先度の高い帯域から順に使用不可とする帯域を選択してもよい。
本実施の形態は、フェムトセル基地局1に接続するフェムト移動局2−1の数に応じて、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を決定する。このため、フェムト移動局2−1の通信品質(例えばスループット)への影響を考慮することができる。
<発明の実施の形態5>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近時における制限された無線周波数帯域FB2の決め方のさらに他の例について説明する。具体的に述べると、本実施の形態では、接続中のフェムト移動局2−1が使用するベアラのQoS(Quality of service)に応じて、制限後の帯域幅を決定する。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。また、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例は、図2又は図4と同様である。図8は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS53に示すように、本実施の形態では、無線リソース制御部111は、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を、接続中のフェムト移動局2−1が使用するベアラのQoSに応じて決定する。
ベアラは、基地局・移動局間で音声やデータなどのサービスを提供するために設定されるトラヒック伝送用の回線である。QoSは、音声やデータなどのサービスを提供する上での優先度や、所定の品質を達成するための目標値を規定する。一般に、音声の方がデータ(FTP、Web、メール等)よりQoSは高い。従って、例えば、接続中のフェムト移動局2−1のベアラがデータ用の場合は要求されるQoSが比較的低いので、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を相対的に狭くすればよい。逆に、接続中のフェムト移動局2−1のベアラが音声用の場合は要求されるQoSが比較的高いので、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を相対的に広くすればよい。なお、帯域制限を行う際にどの帯域を制限するかを示す優先度を予め設定しておき、接続中のフェムト移動局2−1が使用するベアラのQoSが低い場合に、優先度の高い帯域から順に使用不可とする帯域を選択してもよい。
本実施形態は、フェムトセル基地局1に接続するフェムト移動局2−1のベアラのQoSに応じて、制限後の周波数帯域FB2の帯域幅を決定する。このため、フェムト移動局2−1の通信品質(例えばスループット)への影響を考慮することができる。
<発明の実施の形態6>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近時における制限された無線周波数帯域FB2の決め方のさらに他の例について説明する。具体的に述べると、本実施の形態では、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質をフェムト移動局2−1又はフェムトセル基地局1が測定し、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質に基づいて、制限前の全体FB1に含まれるどの周波数(周波数帯域)を不使用にするかを決定する。
本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。図9は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例を示すブロック図である。図9において、他セル品質情報取得部114は、フェムト移動局2−1によって測定されたマクロ基地局3からの下り信号の受信品質の測定結果を取得する。下り回線の受信品質は、W-CDMAの場合では、全周波数帯域を用いて送信されるパイロット信号を受信する際の受信電力(RSCP)、又は受信品質(SINR, Ec/Io等)とすればよい。E-UTRAの場合、下り信号の受信品質は、所定の下りリソースエレメントを用いて送られるレファレンス信号を受信する際の受信電力(RSRP)、又は受信品質(RSRQ)とすればよい。実際に測定する項目や報告周期等の設定は、上位のネットワーク5からフェムトセル基地局1又はフェムト移動局2−1に通知すればよい。
図9に示す無線リソース制御部111は、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質に基づいて、制限前の全体FB1に含まれるどの周波数(周波数帯域)を不使用にするかを決定する。
図10は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。図10と図5を比較すると、図10のフローチャートは、ステップS13に代えてステップS63を含む。さらに、図10には、ステップS60が追加されている。ステップS60では、他セル品質情報取得部114は、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質の測定結果をフェムト移動局2−1から受信する。マクロ基地局3からの下り信号の受信品質は、所定の時刻の報告値でもよいし、所定の期間に取得した複数のサンプルの平均値や、中央値、代表値、又は上位からX%の値等の統計値としてもよい(Xは正の整数)。
ステップS63では、無線リソース制御部111は、制限後の周波数帯域FB2、言い換えると制限前の帯域FB1のうち不使用とする帯域を、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質の測定結果に基づいて決定する。具体的には、無線リソース制御部111は、マクロ基地局3からの下り信号の受信品質が基準を下回る周波数帯域を、制限後の周波数帯域FB2として優先的に選択する。何故なら、マクロ基地局3は、マクロ移動局2−2によるマクロ基地局3からの下り信号の受信品質が低い帯域を使用する無線リソース(リソースブロック等)を、そのマクロ移動局2−2に対して割り当てる可能性が小さいためである。つまり、フェムトセル基地局1及びフェムト移動局2−1の近傍に位置するマクロ移動局2−2に対しては、フェムト移動局2−1によって測定されたマクロ基地局3の受信品質が低い周波数帯域が割り当てられにくいと推定できる。したがって、この帯域をフェムトセル基地局1が使用しても、マクロ移動局2−2への干渉は小さくなる。
以上に述べたように、本実施の形態は、マクロ移動局2−2への影響が少ないと推定される周波数帯域を、制限後の周波数帯域FB2として優先的に選択するので、マクロ・フェムト間干渉を一層効果的に低減することができる。
<発明の実施の形態7>
本実施の形態では、フェムトGW4配下の複数のフェムトセル基地局1の間で、制限後の周波数帯域FB2として同じ周波数帯域を使用する例について説明する。本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。また、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例は、図4と同様である。ただし、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1が有する無線リソース制御部111は、フェムトGW4と情報をやり取りする。具体的には、無線リソース制御部111は、これまでの実施の形態と同様に制限後の周波数帯域FB2を決定するが、決定した周波数帯域FB2の情報をフェムトGW4に報告する。フェムトGW4は、複数のフェムトセル基地局1から同様の情報を取得し、周波数帯域FB2として使用する帯域を決定し、決定した帯域の情報(以下、帯域指定情報と呼ぶ)を各フェムトセル基地局1に送信する。無線リソース制御部111は、フェムトGW4から受信した帯域指定情報に従い、制限後の周波数帯域FB2を再設定する。
図11は、本実施の形態に係るフェムトGW4の構成例を示すブロック図である。フェムトセル基地局情報取得部41は、フェムトセル基地局1がFB2として決定した周波数帯域に関する情報を取得する。帯域指定情報作成部42は、フェムトセル基地局1から取得した周波数帯域FB2の情報を、隣接する他のフェムトセル基地局1から既に受信済みの周波数帯域FB2の情報と比較する。そして、帯域指定情報作成部42は、隣接関係にある複数のフェムトセル基地局1が制限後の周波数帯域FB2として使用すべき帯域を指定する帯域指定情報を作成する。帯域指定情報送信部43は、帯域指定情報をフェムトセル基地局1に送信する。
本実施形態におけるフェムトGW4の動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。ステップS701では、フェムトセル基地局情報取得部41は、複数のフェムトセル基地局1から順に周波数帯域FB2の情報を取得する。具体的には、フェムトセル基地局情報取得部41は、周波数帯域FB2として使用する帯域を示す情報を取得する。
ステップS702では、帯域指定情報作成部42は、ステップS701で取得した情報に基づいて、隣接関係にある複数のフェムトセル基地局1の間で同一の周波数帯域が制限後の周波数帯域FB2として使用されるように帯域指定情報を作成する。具体的には、帯域指定情報作成部42は、あるフェムトセル基地局1が周波数帯域FB2を報告してきた場合、報告元の基地局に隣接する他のフェムトセル基地局1が存在しない場合は、報告された周波数帯域FB2を許可する旨の帯域指定情報を作成すればよい。これに対して、報告元の基地局に隣接する他のフェムトセル基地局1が存在する場合であって、かつ当該他のフェムトセル基地局1がまだ周波数帯域を制限していない場合、報告された周波数帯域FB2を許可する旨の帯域指定情報を作成すればよい。さらに、報告元の基地局に隣接する他のフェムトセル基地局1が存在する場合であって、かつ当該他のフェムトセル基地局1が既に周波数帯域を制限している場合、報告された周波数帯域FB2を拒否し、隣接する他のフェムトセル基地局1と同じ周波数帯域を使用するように指定する帯域指定情報を作成すればよい。
ステップS703では、帯域指定情報送信部43は、報告元のフェムトセル基地局1に対して、帯域指定情報を送信する。
図13は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。図13と図5を比較すると、図13のフローチャートは、ステップS13に代えてステップS731〜S733を含む。ステップS731では、無線リソース制御部111は、制限後の周波数帯域FB2を決定し、FB2として選んだ帯域に関する情報をフェムトGW4に送信する。ステップS732では、無線リソース制御部111は、フェムトGW4から通知される帯域指定情報を受信する。ステップS733では、無線リソース制御部111は、受信した帯域指定情報に示されている周波数帯域に合わせるように、制限後の周波数帯域FB2を再設定する。
以上に述べたように、本実施の形態は、隣接関係にある複数のフェムトセル基地局1が、制限後の周波数帯域FB2として同じ周波数帯域を使用する。したがって、複数のフェムトセル基地局1が近接して集中的に配置されている場合であっても、マクロ移動局2−2が使用するための空き帯域を作ることができる。
なお、上述の説明では、フェムトGW4が帯域指定情報の生成を行う例について説明した。しかしながら、帯域指定情報の生成は、ネットワーク5に配置された他の装置が行ってもよい。
<発明の実施の形態8>
本実施の形態では、制限後の周波数帯域FB2から元の周波数帯域FB1に戻す手順の具体例について説明する。本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。また、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例は、図4と同様である。
図14は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS80では、無線リソース割当部11は、実施形態2〜7のいずれかのようにして、フェムト無線通信に割り当て可能な周波数帯域をFB1からFB2に制限する。このときは、フェムト無線通信に割り当てる周波数帯域を、FB1からFB2に急激に切り替えるとよい。
ステップS81では、接近判定部12は、上り受信電力P_ulを測定する。ステップS82では、接近判定部12は、P_ulを所定の閾値Bと比較する。閾値Bは、接近を判定する際の閾値Aと同じでもよいが、異なる値でもよい。例えば、閾値Bは、閾値Aより小さい値に設定してもよい。
上り受信電力P_ulが依然として閾値Bより高いと判定された場合(ステップS82でYES)、無線リソース制御部111は、周波数帯域の制限を継続する(ステップS83)。フェムトセル基地局1の近傍にまだマクロ移動局2−2がいると推定されるためである。
これに対して、上り受信電力P_ulが閾値B以下であると判定された場合(ステップS82でNO)、無線リソース制御部111は、周波数帯域の制限を解除する(ステップS84)。周波数帯域の制限を解除する場合には、急激にFB2からFB1に戻すのではなく、使用する周波数帯域を除々に増加させるとよい。例えば、数秒〜数分のオーダでゆっくりとFB1に戻すとよい。
以上に述べたように、本実施の形態は、フェムト無線通信に割り当て可能な周波数帯域を制限する際にはFB1からFB2に急に低減し、制限を解除する際には、制限時と比べてゆっくりと除々に割り当て可能な帯域をFB2からFB1まで増加する。これによって、マクロ移動局2−2に対して急に大きな干渉を与えないようにできる。
<発明の実施の形態9>
本実施の形態では、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近判定の変形例について説明する。本実施の形態にかかる無線通信システムの構成例は、図1と同様である。図15は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1の構成例を示すブロック図である。
図15に示す無線リソース制御部111は、マクロ基地局3、又はネットワーク5に配置された装置から、接近判定に使用する情報(以下、接近判定情報)を受信する。そして、無線リソース制御部111は、接近判定情報がフェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を示す場合にFB1からFB2への帯域制限を実施する。
接近判定情報の一例は、マクロ移動局2−2によって測定されたフェムトセル基地局1からの下り信号の受信品質である。フェムトセル基地局1は、マクロ基地局3から当該測定結果を受信すればよい。マクロ基地局3は、マクロ移動局2−2が特定のフェムトセル基地局1から強い干渉を受けたと検出すると、該当するフェムトセル基地局1に測定結果を転送すればよい。フェムトセル基地局1からの下り信号の受信品質は、W-CDMAの場合では、全周波数帯域を用いて送信されるパイロット信号を受信する際の受信電力(RSCP)、又は受信品質(SINR, Ec/Io等)とすればよい。E-UTRAの場合は、所定の下りリソースエレメントを用いて送られるレファレンス信号を受信する際の受信電力(RSRP)、又は受信品質(RSRQ)とすればよい。
接近判定情報の他の例は、フェムトセル基地局1の位置情報とマクロ移動局2−2の位置情報とを用いて計算されるこれら2つの装置間の距離情報である。この距離計算は、フェムトセル基地局1の位置を把握している装置、例えば、マクロ基地局3、ネットワーク5に配置されたOAM(Operation and Maintenance)サーバ等が行えばよい。マクロ移動局2−2の位置情報は、例えば、移動局2−2に搭載されたGPS(Global Positioning System)受信機によって得られる位置情報を用いればよい。また、マクロ移動局2−2の位置情報は、マクロ移動局2−2が報告する下り信号の測定情報を用いて推定してもよい。
例えばマクロ基地局3がフェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の距離を推定する場合について説明する。この場合、マクロ基地局3は、マクロセル7内に配置されたフェムトセル基地局1の位置情報を参照する。フェムトセル基地局1の位置情報は、オペレータによってマクロ基地局3に予め設定されもよいし、OAMサーバからマクロ基地局3に自動供給されてもよいし、マクロ基地局3がOAMサーバ等にアクセスすることで取得してもよい。マクロ基地局3は、マクロ移動局2−2が報告する測定情報からマクロセル7内におけるマクロ移動局2−2の位置情報を取得し、これをフェムトセル基地局1の位置情報と比較することで距離を推定すればよい。
接近判定情報のさらに他の例は、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を判定したことを示す通知である。この場合、マクロ基地局3、又はネットワーク5に配置された装置が、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を判定し、その判定結果をフェムトセル基地局1に通知すればよい。接近判定は、発明の実施の形態1〜8並びに本実施の形態で既に述べたいずれかの方法を用いて行えばよい。
例えば、マクロ基地局3は、位置情報を用いた計算によって、マクロ移動局2−2が特定のフェムトセル基地局1の近傍(例えば10m程度)に位置することを検出したら、マクロ基地局3は、マクロ移動局2−2が近傍にいることを示す通知を作成し、この特定のフェムトセル基地局1に送信すればよい。
図16は、本実施の形態にかかるフェムトセル基地局1によって行われる無線リソースの割り当て手順の具体例を示すフローチャートである。図16と図5を比較すると、図16のフローチャートは、ステップS20及びS21に代えてステップS91を含む。ステップS91では、無線リソース制御部111は、接近判定情報を受信したか否かを判定する。接近判定情報を受信した場合、又は接近判定情報の内容がフェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を示す場合(ステップS91でYES)、無線リソース制御部111は、フェムト無線通信に使用可能な周波数帯域をFB2に制限する(ステップS13)。
<その他の実施の形態>
上述した発明の実施の形態1から9は、W−CDMA方式やE−UTRA方式の無線通信システムに本発明を適用する場合について説明した。しかしながら、本発明の適用先の無線通信方式は特に限定されるものではない。例えば、上り回線と下り回線で同一の無線周波数を時間的に分けて使用するTDD(Time Division Duplex)方式を採用する無線通信システム(例えばWiMAX、IEEE 802.16m)にも本発明は適用可能である。
また、上述した発明の実施の形態のフェムトセル基地局の構成は一例であり、それ以外の構成も可能である。例えば、周波数帯域の制限機能は、上位のフェムトGW4や、RNC(Radio Network Controller)、OAMサーバのようなネットワーク5に配置された装置によって実行されてもよい。例えば、無線リソース制御部111をRNCに配置してもよい。この場合、RNCは、フェムトセル基地局1から接近判定結果を受信し、周波数帯域の制限を実施すればよい。さらに、RNCは、周波数帯域の制限結果をフェムトセル基地局1に送信すればよい。このように、無線リソース制御部111の機能は、フェムトセル基地局1とこれが接続する上位ネットワーク5との間で任意に分担させることが可能である。
また、発明の実施の形態1〜9は、フェムトセル基地局1に本発明を適用する場合について説明した。しかしながら、本発明はフェムトセル基地局1に限らず、フェムトセル基地局1より広範囲をカバーするピコ基地局、マイクロ基地局、及び、マクロ基地局であっても適用可能である。さらに、マクロ基地局とフェムトセル基地局間の干渉回避のためだけでなく、フェムトセル基地局間での干渉回避のためにも本発明は適用可能である。
また、発明の実施の形態1〜9は、非登録移動局としてのマクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍にいることを検出していた。しかしながら、マクロ移動局2−2は、フェムトセル基地局1と通信可能な登録移動局であってもよい。例えば、登録移動局がフェムトセル基地局1にハンドオーバする前にマクロ基地局3と通信している場合が想定される。この登録移動局としてのマクロ移動局2−2に与える干渉を低減するために、登録移動局としてのマクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍にいることを検出してもよい。
また、発明の実施の形態6は、フェムトセル基地局1と通信する登録移動局がマクロ基地局3からの下り信号の受信品質を測定する具体例を示した。しかしながら、フェムトセル基地局1自身がこれを測定してもよい。具体的には、フェムトセル基地局1に移動局のような下り受信電力測定機能を配置し、フェムトセル基地局1がマクロ基地局3の下り信号の受信品質を測定すればよい。本機能はNetwork Listening Mode(NLM)と呼ばれ、近年のフェムトセル基地局1に搭載されている機能である。NLMは通常フェムトセル基地局1の起動時の電力設定に用いられるが、それ以外のタイミング、例えば、登録移動局と通信していないとき、又は、登録移動局との通信中における送信停止タイミング(送信ギャップ期間)に測定してもよい。

また、発明の実施の形態7は、フェムトGW4を介してフェムトセル基地局1の使用周波数帯域の制限情報をやり取りする具体例を示した。しかしながら、隣接関係にある複数のフェムトセル基地局1の間で直接的に使用周波数帯域の制限情報を交換してもよい。この場合、あるフェムトセル基地局1が使用周波数帯域の制限をしたら、その情報を隣接する他のフェムトセル基地局1に送信すればよい。そして、当該他のフェムトセル基地局1は、近傍に干渉を与えるマクロ移動局2−2がいると検出したら、受信した情報に基づいて、情報送信元のフェムトセル基地局1と同じ帯域を制限後の周波数帯域FB2として使用すればよい。
以下では、上述した発明の実施の形態に対応するいくつかの応用例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<応用例1>
本応用例は、発明の実施の形態1〜8で述べたフェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近判定の例である。具体的には、上り受信電力P_ulを指標として、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を判定する例について説明する。P_ulの時間変化の一例を図17に示す。図17は、上り受信電力P_ulの時間変化の例を示している。図17の横軸は時間、縦軸は上り受信電力P_ulである。図17に示す閾値Aは、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2の接近を判定する際に用いる閾値(発明の実施の形態2〜7を参照)である。図17に示す閾値Bは、フェムトセル基地局1とマクロ移動局2−2が離れたことを判定する際に用いる閾値(発明の実施の形態8を参照)である。
時刻T1に至るまでは上り受信電力が閾値A以下であるから、マクロ移動局2−2はフェムトセル基地局1からみて比較的遠方にいると考えられる。フェムトセル基地局1とマクロ移動局間の伝播損が大きいために、上り受信電力P_ulが小さくなっているためである。従って、フェムトセル基地局1はマクロ移動局2−2の接近を判定しない。
マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1に接近するにつれて、上り受信電力P_ulは増大し、時刻T1において閾値Aを上回る。フェムトセル基地局1は、P_ulが閾値Aを超える状態が時間TTT1 (Time To Trigger)以上継続した場合に、マクロ移動局2−2が近傍にいると判定し、フェムト無線通信に割り当て可能な周波数の制限を実施する。マクロ移動局2−2が近傍にいるかの判断に所定の時間TTT1を設けるのは、システムの安定性を確保するためである。P_ulが閾値Aを超えた時点で周波数制限を直ちに行うと、P_ulが閾値Aの周囲で変動する場合に、フェムトセル基地局1の周波数制限の動作の開始と停止が頻繁に発生してしまう可能性が高い。したがって、この不安定を回避するために時間TTT1を設けるとよい。
マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍にいると判定されてからしばらく経って時刻T2に至ると、P_ulが閾値B以下になる。このとき、フェムトセル基地局1はマクロ移動局2−2が遠ざかりつつあると認識し、この状態が時間TTT2だけ継続したらマクロ移動局2−2が十分に遠ざかったと判断し、周波数の制限を解除する。閾値Bは、閾値Aと同じ値でもよいが、図17ではシステムにヒステリシスを持たせるために閾値Bを閾値Aより小さくしている。
なお、発明の実施の形態2で説明したように、上り受信電力Pulの測定方法には様々なバリエーションがある。P_ulは、ノイズライズ、またはIoT (Interference over Thermal noise)のように、熱雑音に対する比率としてdB単位で表される物理量でもよい。さらに、無線通信システムとの対応でみると、W-CDMA方式であれば、全周波数帯域に対する上り受信電力を測定し、E-UTRA方式であれば、リソースブロック毎の上り受信電力を測定する。特にE-UTRA方式の場合、リソースブロック毎の上り受信電力の合計値や平均値でもよいが、各リソースブロックに対する上り受信電力を閾値A(実際は閾値Aをリソースブロック数で割った値)と比較してもよい。この場合、上り受信電力が閾値Aを上回るリソースブロックの数が閾値を超える場合に、マクロ移動局2−2がフェムトセル基地局1の近傍にいると判断することもできる。
<応用例2>
本応用例は、発明の実施の形態1〜9で述べた周波数帯域の制限動作をLTE(Long Term Evolution)に適用した場合を例として説明する。
LTEにおける主なチャネルに対するリソースブロックの割り当て方を図18に示す。図18は、1msecのサブフレーム内において、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、P-SCH(Primary Synchronization Channel)、S-SCH(Secondary Synchronization Channel)、及びBCH(Broadcast Channel)が割り当てられるリソースブロックの配置を示している。PDSCHは、下りのユーザデータを送信するための共有データチャネルである。PDCCHは、周波数配置、変調方式、データ量、再送情報等の下りのスケジューリング情報を送信するための制御チャネルである。P-SCH及びS-SCHは、セルサーチに用いられる制御チャネルである。BCHは、報知情報を送信するための制御チャネルである。PDSCHとPDCCHは、送信するユーザデータがある場合に、毎サブフレームに全周波数帯域を用いて送信される。SCHは、5msec周期で周波数帯域の中央の6RBを用いて送信される。BCHは、40msec周期中の4サブフレームで周波数帯域の中央の6RBを用いて送信される。
図18のような、データチャネル及び制御チャネルのリソース割り当てを用いるLTEに対して、フェムトセル基地局1が実施する周波数帯域制限動作はいくつかのバリエーションが考えられる。その例を以下に示す。まず、接近前の全周波数帯域FB1を制御チャネル用RBとデータチャネル用RBともに等比率で圧縮することで制限後の帯域FB2を得る方法がある。例えば、10MHz の帯域FB1から5MHzの帯域FB2に狭める場合、制御チャネル用RBとデータチャネル用RBをそれぞれ50%圧縮すればよい。こうすることで、マクロ移動局2−2に与える干渉として、中央のRBに配置される制御チャネルへの干渉は回避でき、PDSCHやPDCCHに与える干渉は半分の周波数帯域に留めることができる。フェムトセル基地局1の近傍にいるマクロ基地局3は、フェムトセル基地局1が使用しない5MHzを優先的にマクロ移動局2−2に割り当てるようにする。
他の帯域制限方法は、全帯域FB1を維持しながら、中央のRBを制御チャネル(SCH、BCH)に割り当てる時間タイミングが一致しないように、フェムトセル基地局1とマクロ基地局3がタイミングをずらしてスケジューリングする方法である。LTEでは、中央のRBにある制御チャネルを割り当てるサブフレームが規定されている。そのため、フェムトセル基地局1は、マクロ基地局3による制御チャネルの送信タイミング(つまり、送信サブフレーム)を認識し、マクロ基地局3が用いるサブフレームとは別のサブフレームにおいてP-SCH、S-SHC及びBCHを送信すればよい。例えば、マクロ基地局3は、これらの制御チャネルを送信するタイミング又はサブフレームを報知情報で送信すればよい。さらに、フェムトセル基地局1は、マクロ基地局3が制御チャネルを割り当てるサブフレームには、PDSCH及びPDCCHも割り当てないようにする。こうすることで、マクロ基地局が送信するSCH及びBCHに対するフェムトセル基地局1からの干渉を回避できる。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
例えば、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
第1の移動局との間で第1の無線通信を行う無線通信手段と、
無線周波数を含む無線リソースを前記第1の無線通信に割り当てるリソース割当手段と、
を備え、
前記リソース割当手段は、周辺の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定する、
基地局装置。
(付記2)
前記リソース割当手段は、前記周辺の基地局から送信される下り無線信号の受信品質に基づいて、前記第2の周波数帯域を決定する、付記1に記載の基地局装置。
(付記3)
前記リソース割当手段は、前記第1の周波数帯域のうち前記受信品質が基準を下回る周波数帯を前記第2の周波数帯域として選択する、付記2に記載の基地局装置。
(付記4)
前記リソース割当手段は、前記第1の移動局によって測定された前記受信品質に基づいて前記第2の周波数帯域を決定する、付記2又は3に記載の基地局装置。
(付記5)
前記リソース割当手段は、前記第2の周波数帯域の帯域幅を、前記第1の無線通信の通信品質に応じて動的に決定する、付記1に記載の基地局装置。
(付記6)
前記第2の移動局から受ける上り信号の受信電力に基づいて、前記第2の移動局と前記無線局装置の接近を判定する判定手段をさらに備える、付記1〜5のいずれか1項に記載の基地局装置。
(付記7)
前記第1の無線通信は、データチャネル及び制御チャネルを含み、
前記リソース割当手段は、前記データチャネルに割り当て可能な周波数帯域及び前記制御チャネルに割り当て可能な周波数帯域のうち少なくとも一方を制限する、付記1〜6のいずれか1項に記載の基地局装置。
(付記8)
前記接近の推定は、前記第2の移動局と前記基地局装置との相対的な距離に基づいて行われる、付記1〜7のいずれか1項に記載の基地局装置。
(付記9)
前記基地局装置及び他の基地局装置を含む複数の基地局装置と通信可能な上位装置との間、又は前記他の基地局装置との間で帯域制限に関する情報を交換することによって、前記リソース割当手段は、制限後の前記第2の周波数帯域を前記他の基地局装置との間で同一にする、付記1〜8のいずれか1項に記載の基地局装置。
(付記10)
第1の移動局との間で第1の無線通信を行う第1の基地局と、
無線周波数を含む無線リソースを前記第1の無線通信に割り当てるリソース割当手段と、
を備え、
前記リソース割当手段は、周辺の第2の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局の前記第1の基地局への接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定する、
無線通信システム。
(付記11)
第1の移動局との間で第1の無線通信を行う第1の基地局と、第2の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近を推定すること、及び
前記接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定すること、
を備える、無線リソースの割り当て方法。
(付記12)
無線リソースの割り当て方法をコンピュータに行わせるプログラムであって、
前記方法は、
第1の移動局との間で第1の無線通信を行う第1の基地局と、第2の基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局との接近を推定すること、及び
前記接近が推定される場合に、前記接近の前に前記第1の無線通信に割り当て可能であった第1の周波数帯域の一部に制限された第2の周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定すること、
を備える、プログラム。
1 フェムトセル基地局
2−1 登録移動局(フェムト移動局)
2−2 非登録移動局(マクロ移動局)
3 周辺基地局(マクロ基地局)
4 フェムトゲートウェー(フェムトGW)
5 ネットワーク
6 フェムトセル
7 周辺セル(マクロセル)
10 無線通信部
11 無線リソース割当部
12 接近判定部
111 無線リソース制御部
112 自セル品質情報取得部
113 リソース・スケジューリング部
114 他セル品質情報取得部

Claims (6)

  1. 少なくとも一つの第1の移動局との間で第1の無線通信を行う無線通信手段と、
    無線周波数を含む無線リソースを前記第1の無線通信に割り当てるリソース割当手段と、
    自装置の周辺に設置された基地局からの下り無線信号の受信品質を取得する他セル品質情報取得手段と、
    を備え、
    前記リソース割当手段は、前記受信品質が基準を下回る周波数帯域を優先的に、前記第1の無線通信に割り当て可能な周波数帯域として決定し、当該割り当て可能な周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定
    前記リソース割当手段は、さらに、前記周辺に設置された基地局が形成するセルと少なくとも一部が重なるセルを形成する他の基地局との間で前記割り当て可能な周波数帯域に関する情報を交換し、前記割り当て可能な周波数帯域を前記他の基地局との間で同一にする、
    基地局装置。
  2. 自装置の周辺に設置された基地局との間で第2の無線通信を行う第2の移動局と、自装置との接近を判定する判定手段をさらに備え、
    前記第2の移動局と自装置とが接近していると判定した場合に、前記割り当て可能な周波数帯域を決定する、請求項に記載の基地局装置。
  3. 前記判定手段は、前記第2の移動局から受ける上り信号の受信電力に基づいて、前記第2の移動局と前記自装置との接近を判定する、請求項に記載の基地局装置。
  4. 上位装置を介して、前記割り当て可能な周波数帯域に関する情報を前記他の基地局と交換する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基地局装置。
  5. 少なくとも一つの第1の移動局との間で第1の無線通信を行う第1の基地局の周辺に設置された第2の基地局からの下り無線信号の受信品質を取得すること及び
    前記受信品質が基準を下回る周波数帯域を、前記第1の無線通信に割り当て可能な周波数帯域として優先的に選択し、当該割り当て可能な周波数帯域の中から前記第1の無線通信に割り当てる無線周波数を決定すること、
    を備え、
    前記決定することは、前記第2の基地局が形成するセルと少なくとも一部が重なるセルを形成する他の基地局との間で前記割り当て可能な周波数帯域に関する情報を交換し、前記割り当て可能な周波数帯域を前記他の基地局との間で同一にすることを含む、
    無線リソースの割り当て方法。
  6. 請求項に記載の無線リソース割り当て方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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