JP5693262B2 - 振動体の駆動回路 - Google Patents
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Description
更に、本発明の一様態は、弾性体に固定された電気−機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加することにより、前記電気−機械エネルギー変換素子と前記弾性体とから少なくとも構成される振動体に振動を発生させる振動体の駆動回路であって、前記振動体に次数の異なる第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動とを時間的に切替えて発生させ、前記電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続されたインダクタとキャパシタとを有し、前記インダクタと前記キャパシタとによる直列共振周波数をfsとし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、0.73・fm<fs<1.2・fmを満たすことを特徴とする振動体の駆動回路に関する。
また、本発明の一様態は、弾性体に固定された電気−機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加することにより、前記電気−機械エネルギー変換素子と前記弾性体とから少なくとも構成される振動体に振動を発生させる振動体の駆動回路であって、前記振動体に次数の異なる第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動とを時間的に切替えて発生させ、交番電圧が印加される1次側のコイルと、前記電気−機械エネルギー変換素子に並列に接続された2次側のコイルと、からなるトランスと、前記トランスの1次側及び2次側のうち少なくとも一方に、前記電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続されたインダクタとキャパシタと、を有し、前記インダクタと前記キャパシタとによる直列共振周波数をfsとし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、0.73・fm<fs<1.2・fmを満たすことを特徴とする振動体の駆動回路に関する。
本実施形態では、振動体に進行波を励起して粉体である塵埃を移動させる塵埃除去装置をカメラに搭載した形態について説明する。
図2(a)は、第1の実施形態における、撮像装置であるデジタル一眼レフカメラを被写体側より見た正面側斜視図であり、撮影レンズを外した状態を示す。図2(b)は、カメラを撮影者側より見た背面側斜視図である。カメラ本体201内には、不図示の撮影レンズを通過した撮影光束が導かれるミラーボックス202が設けられており、ミラーボックス202内にメインミラー(クイックリターンミラー)203が配設されている。塵埃除去装置を備えた撮像部は、不図示の撮影レンズを通過した撮影光軸上に設けられている。メインミラー203は、撮影者がファインダ接眼窓204から被写体像を観察するために撮影光軸に対して45°の角度に保持される状態と、撮像素子の方向へ導くために撮影光束から退避した位置に保持される状態と、を取り得る。カメラ背面には、塵埃除去装置である振動体を駆動するためのクリーニング指示スイッチ205が設けられている。撮影者がクリーニング指示スイッチ205を押すと、塵埃除去装置を駆動するよう指令装置604(図4参照)に指示する。
図3は、振動体である塵埃除去装置が装備されたカメラ本体201の撮像部の構造を示す斜視図である。カメラ本体201の撮像部では、受光した被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOSセンサ等の受光素子である撮像素子503が設けられている。また、撮像素子503の表(おもて)面の空間が密封されるように、振動体501が取り付けられる。振動体501は、弾性体である矩形の板状を有する光学部材502と、及びその両端部に接着によって固定された電気−機械エネルギー変換素子である1対の圧電素子101a(第1の電気−機械エネルギー変換素子)、圧電素子101b(第2の電気−機械エネルギー変換素子)と、から少なくとも構成される。光学部材502はカバーガラス、赤外線カットフィルタ、あるいは、光学ローパスフィルタ等の透過率の高い光学部材で構成されており、撮像素子503には、光学部材502を透過した光が入射する。
図4は、塵挨除去装置の制御装置を示すものである。制御装置は、指令部604と、パルス発生回路603a及び603bと、スイッチング回路602a及び602bと、電源回路605と、駆動回路601a及び601bと、から構成される。指令部604から交番電圧信号のパラメータとなる周波数情報、位相情報、パルス幅情報が、パルス発生回路603a及び603bに送られる。パルス発生回路には、例えば一般的なデジタル発振器などが用いられる。周波数は、振動体501に発生させる2つの振動モードの振動(面外曲げ振動)の共振周波数の中間値近傍に設定され、同じ周波数がパルス発生回路603a及び603bに各々設定される。振動モードについては、図7を用いて後述する。位相は、互いに異なる値をパルス発生回路603a及び603bに入力し、出力される各交番電圧信号の位相差が異なるように(例えば位相差が90°)設定される。パルス幅(パルス・デューティ)は所望の電圧振幅が得られるよう適宜調整され、パルス発生回路603a及び603bに個別に設定される。
次に、駆動周波数の設定について説明する。図6(a)は、圧電素子101に印加される交番電圧の周波数と圧電素子101に生じる各振動の振幅を示すグラフである。図6中、f(m)はm次の面外曲げ振動の共振周波数であり、f(m+1)は(m+1)次の面外曲げ振動の共振周波数である。圧電素子101に印加される交番電圧の周波数fdを、f(m)<fd<f(m+1)に設定すると、m次の面外曲げ振動と(m+1)次の面外曲げ振動それぞれの共振現象によって振幅が拡大された、周波数fdの振動が得られる。各振動の時間周期は同じである。一方、圧電素子101に印加される交番電圧の周波数fdをf(m)より低くするほど、(m+1)次の面外曲げ振動の振幅が小さくなり、周波数fdをf(m+1)より高くするほどm次の面外曲げ振動の振幅が小さくなる。
図7は、振動体501に励起され、長手方向に沿って面外に変形する10次の面外曲げ振動の変位、11次の面外曲げ振動の変位、および圧電素子101a、101bの配置を示す模式図である。横軸は、振動体501の長手方向の位置である。縦軸は、面外の振動変位である。図7中、10次の面外曲げ振動を第1の振動モードとして波形A(実線)で示し、11次の面外曲げ振動を第2の振動モードとして波形B(破線)で示している。第1の振動モードA及び第2の振動モードBは、振動体501を光学部材502の厚さ方向へ曲げ変形させる面外曲げ振動モードである。
図1を用いて、本発明の第1の実施形態の駆動回路を説明する。図1(a)は第1の実施形態における塵埃除去装置の駆動回路を示す図である。駆動回路の構成として、インダクタ102とキャパシタ103とが、圧電素子101に直列に接続されている。尚、キャパシタ103は、圧電素子101の図1の下側に接続されているが、上側(インダクタ102と圧電素子101との間)に接続しても良い。また、図1(c)に示すように、圧電素子101に対して並列に抵抗104を接続しても良い。抵抗104は電流がほとんど流れない1MΩ程度に設定し、抵抗部で消費電力が発生しないようにする。抵抗104を設けることで、キャパシタ103と圧電素子101の接続点の電位が定まり、圧電素子の両端に安定した交番電圧を印加することができる。
となる。上記fsとfmをほぼ一致させることで、fm近傍での交番電圧Voの周波数特性をなだらかにすることが可能となる。
図9に、インダクタ102とキャパシタ103とによる直列共振周波数fsを、振動体501の共振周波数fmとほぼ一致させた場合における、交番電圧Voの周波数特性を示すシミュレーション結果を示す。本実施例では、駆動回路は図1(a)の構成を用いた。本実施例の振動体501は2つの面外曲げ振動を用いており、共振周波数fmはf(m)とf(m+1)の2つとなる。本実施例では、直列共振周波数fsは共振周波数f(m)の方に合わせて、fs=0.83・f(m)として設定した。理想的にはfsとfmを完全に一致させることが望ましいが、電圧振幅の昇圧率を上げることが難しいため、fmより小さい値に設定した。計算によると、fsがfmより小さいと昇圧率が大きくなり、fsがfmより大きいと昇圧率が小さくなる傾向となる。尚、直列共振周波数fsをf(m)に合わせたが、f(m+1)近傍の周波数においても所望の効果を得る事ができる。
図9(a)は、駆動回路に流れる電流振幅の周波数特性を示す図である。図9(b)は、交番電圧Voの電圧振幅の周波数特性を示す図である。図9(a)(b)に示されるように、fsとfmをほぼ一致させることで、f(m)及びf(m+1)近傍での交番電圧Voの周波数特性をなだらかにすることが可能となる。つまり、振動体501の共振周波数の変化に対して安定した電圧が印加され、駆動電流の変化も少なくする事ができる。例えば駆動中に共振周波数f(m+1)が時間の経過に伴って低下していく場合、従来例では交番電圧の振幅が増大し、駆動電流が上昇してしまうが、本発明ではその変化を低減することが可能となる。
交番電圧Voの変動の低減の効果を図10に示す。図10は、アドミッタンスの変化による交番電圧Voの変動の様子を計算によりシミュレーションした結果である。アドミッタンスの変化は、等価抵抗301dの値を基準値に対して10%〜100%まで変化させて計算した。等価抵抗が小さいほど、アドミッタンスは大きくなる。図10(a)は従来例であり、図10(b)は本実施例である。本実施例は、アドミッタンスの変化の影響を従来例に対して20%程度に低減していることが分かる。
図11は、インダクタ102とキャパシタ103と圧電素子101の固有静電容量とのばらつきによる、交番電圧Voの変動の様子を示すシミュレーション結果である。インダクタ102の自己インダクタンスLのばらつきは±20%、キャパシタ103の静電容量Cのばらつきは±10%、圧電素子101の固有静電容量Cdであるコンデンサ301aのばらつきは±10%として、モンテカルロ法による一様分布の乱数計算を行った。図11(a)は従来例であり、図11(b)は本実施例である。本実施例は、圧電素子101を含む駆動回路全体の素子のばらつきの影響を、従来例に対して70%程度に低減していることが分かる。
実際に本実施例の駆動回路によって振動体501を駆動し、電源電流の比較を行った。図12は、駆動時間に対する電源電流の変化を測定した結果である。電源は12V直流電源を使用した。従来例の駆動回路では、20秒後に、電源電流が初期値に対して約2倍増加したが、本実施例の駆動回路では40%程度の増加であった。従って、消費電力を低減する事が可能となる。
次に、圧電素子101に直列に接続されているインダクタ102とキャパシタ103とによる直列共振周波数fsと、振動体501の共振周波数fmと、の関係の許容範囲(fsとfmのほぼ一致の範囲)について説明する。上記実施例では、fmとfsを完全に一致させているが、本発明は、fsとfmを完全に一致させる場合に限定されない。つまりfsとfmとを、ある範囲内の近い値に設定することで、fm近傍での交番電圧Voの周波数特性をなだらかにすることができる。但し、fsはfmに近い程、その効果は大きくなる。
「fs/fmに応じた位相最大変化量」/「従来の構成の位相最大変化量」
として、これを縦軸とした。
0.73・fm<fs<1.2・fm
となった。上記範囲は、ピーク周波数feを61.798kHz(=1.4・fm)、圧電素子101のコンデンサ301aの固有静電容量Cdを3.5nFとして計算したが、ピーク周波数feや固有静電容量Cdの値を変えても、ほぼ同等の計算結果となる。なお、圧電素子101における等価コイル301bの自己インダクタンスLmは0.1H、等価コンデンサ301cの静電容量Cmは130pF、等価抵抗301dの抵抗値Rmは1kΩとして計算した。
次に、インダクタ102とキャパシタ103の値の決め方について説明する。直列共振周波数fsは、インダクタ102のインダクタンスLと、キャパシタ103の静電容量Cと、の積によって決まるので、同じfsでも、組み合わせは多数存在する。これに対しては、交番電圧Voのピーク周波数feを最初に決めることで、1つの組み合わせを求めることができる。
となる。ここで、実際のピーク周波数feを計算するには、圧電素子101を等価的にキャパシタと見なし、機械的振動部分のRLC直列回路の影響を考慮したCd’を用いて計算する必要がある。例えば、機械的振動部分のRLC直列回路の影響が44pFの容量変化に相当する場合には、
Cd’=Cd−44pF
として計算することが出来る。
fe<2・fd
の関係を満たすように設定することが好ましい。この理由を次に説明する。
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態は、トランスを用いて昇圧する点が第1の実施形態と異なる。尚、振動体である塵挨除去装置の構成や、振動モードは第1の実施形態と同一であり、以下では駆動回路のみを説明する。
図17(a)は本発明の第2の実施形態における、塵挨除去装置の駆動回路を示す図である。駆動回路の構成は、圧電素子101にトランス401の2次側コイル401bが並列に接続されている。また、トランス1次側コイル401aに直列にキャパシタ103が接続されている。ここで、キャパシタ103にはフィルムコンデンサ等の静電容量素子を用いることができる。また、トランス401の結合を弱めることで、トランス1次側コイル401aの漏洩インダクタンスと、トランス2次側コイル401bの漏洩インダクタンスと、をインダクタとして用いることができる。
となる。上記したように、Lm、Cmは圧電素子101の機械的な振動の等価回路定数であり、Lmは等価コイル301bの自己インダクタンス、Cmは等価コンデンサ301cの静電容量を示す。
0.73・fm<fs<1.2・fm
ここで、トランスを用いる構成の場合、インダクタ102とキャパシタ103をトランスの1次側と2次側のどちらに接続するかによって、fsの算出式におけるLCに係る係数が異なる。構成としては、以下の4つに大別される。
(1)トランスの1次側にLCが接続される構成。
(2)トランスの2次側にLCが接続される構成。
(3)トランスの1次側にL、トランスの2次側にCが接続される構成。
(4)トランスの1次側にC、トランスの2次側にLが接続される構成。
インダクタ102とキャパシタ103の値の決め方については、第1の実施形態と同様である。即ち、交番電圧Voのピーク周波数feを最初に決めることで、1つの組合せを求めることができる。
fe<2・fd
の関係を満たすように設定する。
図17(b)は、第2の実施形態における塵挨除去装置の駆動回路の変形例1を示す図である。駆動回路の構成は、圧電素子101にトランス401の2次側コイル401bが並列に接続され、トランス1次側コイル401aに直列にインダクタ102とキャパシタ103とが接続されている。尚、インダクタ102とキャパシタ103は、トランス1次側コイル401aに直列に接続されていれば、図17(b)に示した構成以外のものであっても良い。インダクタ102はトランス401の1次側に接続することで、2次側に接続する場合よりもインダクタンス値を1/N2の小さい素子を用いることができる。ここで、Nは巻線比である。また、キャパシタ103は、トランス401の1次側に接続することで、2次側に接続する場合よりも1/Nの耐圧を有する素子を用いることができる。
インダクタ102をL、キャパシタ103をCとすると、直列共振周波数をfsは(式1−1)と同様であり、
となる。これを振動体501の共振周波数fmと略一致させれば良い。
図17(c)は、本発明の第2の実施形態における塵挨除去装置の駆動回路の変形例2を示す図である。駆動回路の構成は、圧電素子101にトランス401の2次側コイル401bが並列に接続され、トランス1次側コイル401aに直列にキャパシタ103が接続され、トランス2次側コイル401bに直列にインダクタ102が接続されている。インダクタ102はトランス401の2次側に接続することで、1次側に接続する場合よりも電流許容値を1/Nと小さい素子を用いることができる。ここで、Nは巻線比である。インダクタ102のインダクタンスをL、キャパシタ103の静電容量をCとすると、直列共振周波数をfsは、
となる。これを振動体501の共振周波数fmと略一致させれば良い。
図17(d)は、本発明の第2の実施形態における塵挨除去装置の駆動回路の変形例3を示す図である。駆動回路の構成は、圧電素子101にトランス401の2次側コイル401bが並列に接続され、トランス1次側コイル401aに直列にインダクタ102が接続され、トランス2次側コイル401bに直列にキャパシタ103が接続されている。インダクタ102はトランス401の1次側に接続することで、2次側に接続する場合よりもインダクタンスが1/N2と小さい素子を用いることができる。また、キャパシタ103も、トランス401の2次側に接続することで、1次側に接続する場合よりもキャパシタンスが1/N2と小さい素子を用いることができる。この場合の直列共振周波数をfsは、
となる。これを振動体501の共振周波数fmと略一致させれば良い。
図17(e)は、本発明の第2の実施形態における塵挨除去装置の駆動回路の変形例4を示す図である。駆動回路の構成は、圧電素子101にトランス401の2次側コイル401bが並列に接続され、トランス2次側コイル401bに直列にインダクタ102とキャパシタ103が接続されている。インダクタ102はトランス401の2次側に接続することで、1次側に接続する場合よりも電流許容値を1/Nと小さい素子を用いることができる。また、キャパシタ103も、トランス401の2次側に接続することで、1次側に接続する場合よりもキャパシタンスが1/N2と小さい素子を用いることができる。この場合の直列共振周波数をfsは、
となる。これを圧電素子101の共振周波数fmと一致させれば良い。
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、振動体501に2つの振動モードが交互に励起される点が第1の実施形態と異なる。尚、振動体501や駆動回路の構成は第1及び第2の実施形態と同一であり、制御装置における指令部の周波数情報と位相情報の設定が第1及び第2の実施形態と異なることで、励起される振動が定在波振動となる。
図18(a)は、圧電素子に印加される交番電圧の周波数と圧電素子に生じる各振動の振幅を示すグラフである。ここで、f(m)はm次の面外曲げ振動の共振周波数であり、f(m+1)は(m+1)次の面外曲げ振動の共振周波数である。図18中、f(m)を逆相駆動によって励起される10次の面外曲げ振動モード(第1の振動モード)、f(m+1)を同相駆動によって励起される11次の面外曲げ振動モード(第2の振動モード)とする。本実施形態では、この2つの振動モードの定在波を交互に励起して、弾性体である光学部材の表面に付着した塵埃を除去する。
102 インダクタL
102a トランス1次側コイルの漏洩インダクタンス
102b トランス2次側コイルの漏洩インダクタンス
103 キャパシタC
201 カメラ本体
301a 振動体の固有静電容量Cd
301b 機械的な振動の等価回路定数Lm
301c 機械的な振動の等価回路定数Cm
301d 機械的な振動の等価回路定数Rm
401 トランス
401a トランス1次側コイル
401b トランス2次側コイル
501 振動体
502 光学部材
503 撮像素子
601 駆動回路
602 スイッチング回路
603 パルス発生回路
604 指令部
605 電源回路
Claims (14)
- 弾性体と、前記弾性体に固定された第1の電気−機械エネルギー変換素子及び第2の電気−機械エネルギー変換素子と、を備える振動体の駆動回路であって、
前記振動体に、互いに次数の異なる第1の振動モードの振動及び第2の振動モードの振動を重ね合わせた振動を発生させる交番電圧が前記第1及び第2の電気−機械エネルギー変換素子の夫々に印加され、
前記第1の電気−機械エネルギー変換素子及び前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に夫々印加される交番電圧は、互いに異なる位相と同一の周波数を有し、
前記第1の電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続された第1のインダクタと第1のキャパシタとを有し、
前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続された第2のインダクタと第2のキャパシタとを有し、
前記第1のインダクタと前記第1のキャパシタとによる直列共振周波数をfs1、前記第2のインダクタと前記第2のキャパシタとによる直列共振周波数をfs2とし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、
0.73・fm<fs1<1.2・fm、及び
0.73・fm<fs2<1.2・fm
を満たすことを特徴とする振動体の駆動回路。 - 弾性体と、前記弾性体に固定された第1の電気−機械エネルギー変換素子及び第2の電気−機械エネルギー変換素子と、を備える振動体の駆動回路であって、
前記振動体に、互いに次数の異なる第1の振動モードの振動及び第2の振動モードの振動を重ね合わせた振動を発生させる交番電圧が前記第1及び第2の電気−機械エネルギー変換素子の夫々に印加され、
前記第1の電気−機械エネルギー変換素子及び前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に夫々印加される交番電圧は、互いに異なる位相と同一の周波数を有し、
交番電圧が印加される第1の1次側のコイルと、前記第1の電気−機械エネルギー変換素子に並列に接続された第1の2次側のコイルと、からなる第1のトランスと、
交番電圧が印加される第2の1次側のコイルと、前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に並列に接続された第2の2次側のコイルと、からなる第2のトランスと、
前記第1のトランスの1次側及び2次側のうち少なくとも一方に、前記第1の電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続された第1のインダクタと第1のキャパシタと、を有し、
前記第2のトランスの1次側及び2次側のうち少なくとも前記一方に、前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続された第2のインダクタと第2のキャパシタと、を有し、
前記第1のインダクタと前記第1のキャパシタとによる直列共振周波数をfs1とし、前記第2のインダクタと前記第2のキャパシタとによる直列共振周波数をfs2とし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、
0.73・fm<fs1<1.2・fm、及び
0.73・fm<fs2<1.2・fm
を満たすことを特徴とする振動体の駆動回路。 - 前記第1のインダクタ及び前記第2のインダクタは、前記トランスの漏洩インダクタンスであることを特徴とする請求項2に記載の振動体の駆動回路。
- 前記第1の電気−機械エネルギー変換素子及び前記第2の電気−機械エネルギー変換素子に印加される交番電圧のピーク周波数をfe、前記振動体の駆動周波数をfdとした場合に、
fe<2・fd
を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の振動体の駆動回路。 - 前記振動体に振動を発生させることにより、前記振動体上の粉体を駆動することを特徴とする請求項1乃至4にいずれか1項に記載の振動体の駆動回路。
- 前記粉体は塵埃であり、前記振動体上の塵埃を駆動して除去することを特徴とする請求項5に記載の振動体の駆動回路。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の駆動回路と、前記駆動回路により駆動される振動体と、前記振動体の前記弾性体を透過した光が入射する位置に設けられた受光素子と、を備えることを特徴とする光学機器。
- 弾性体に固定された電気−機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加することにより、前記電気−機械エネルギー変換素子と前記弾性体とから少なくとも構成される振動体に振動を発生させる振動体の駆動回路であって、
前記振動体に次数の異なる第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動とを時間的に切替えて発生させ、
前記電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続されたインダクタとキャパシタとを有し、
前記インダクタと前記キャパシタとによる直列共振周波数をfsとし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、
0.73・fm<fs<1.2・fm
を満たすことを特徴とする振動体の駆動回路。 - 弾性体に固定された電気−機械エネルギー変換素子に交番電圧を印加することにより、前記電気−機械エネルギー変換素子と前記弾性体とから少なくとも構成される振動体に振動を発生させる振動体の駆動回路であって、
前記振動体に次数の異なる第1の振動モードの振動と第2の振動モードの振動とを時間的に切替えて発生させ、
交番電圧が印加される1次側のコイルと、前記電気−機械エネルギー変換素子に並列に接続された2次側のコイルと、からなるトランスと、
前記トランスの1次側及び2次側のうち少なくとも一方に、前記電気−機械エネルギー変換素子に直列に接続されたインダクタとキャパシタと、を有し、
前記インダクタと前記キャパシタとによる直列共振周波数をfsとし、前記振動体の共振周波数をfmとした場合に、
0.73・fm<fs<1.2・fm
を満たすことを特徴とする振動体の駆動回路。 - 前記インダクタは、前記トランスの漏洩インダクタンスであることを特徴とする請求項9に記載の振動体の駆動回路。
- 前記電気−機械エネルギー変換素子に印加される交番電圧のピーク周波数をfe、前記振動体の駆動周波数をfdとした場合に、
fe<2・fd
を満たすことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の振動体の駆動回路。 - 前記振動体に振動を発生させることにより、前記振動体上の粉体を駆動することを特徴とする請求項8乃至11にいずれか1項に記載の振動体の駆動回路。
- 前記粉体は塵埃であり、前記振動体上の塵埃を駆動して除去することを特徴とする請求項12に記載の振動体の駆動回路。
- 請求項8乃至13のいずれか1項に記載の駆動回路と、前記駆動回路により駆動される振動体と、前記振動体の前記弾性体を透過した光が入射する位置に設けられた受光素子と、を備えることを特徴とする光学機器。
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