JP2007243641A - 塵埃画像防止装置、画像機器および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デジタルカメラ、液晶プロジェクター等の画像機器において、画像生成のための光学部材に塵埃等が付着したままとならず、塵埃等の影が画像として写りこむことが無いようにした画像機器を提供する。
【解決手段】光学画像を光電変換するCCD27と、このCCD27の前面側に配設されている防塵フィルタ21と、この防塵フィルタ21とシャッタ14の間の空間に配置されたイオン発生器403と、このイオン発生器403で発生したイオンを防塵フィルタ21に沿って移動させるための送風器410を具備する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、画像生成用の画像機器の光路中に配置され、画像形成用光線の通過する光学素子に付着する塵埃を除去し、画像に塵埃が写り込むことを防止するようにした塵埃画像防止装置に関する。より具体的には、光電変換面上に照射された光に応じて画像信号を得る撮像素子を備えた電子撮像装置、例えばレンズ交換可能な一眼レフレックス式デジタルカメラ等の電子撮像装置、あるいは液晶表示素子に表示された画像をスクリーンに投影する液晶プロジェクター等に適した塵埃画像防止装置、画像機器および撮像装置に関する。
カメラ本体に対して撮影光学系を着脱自在となるように構成し、ユーザが所望する撮影光学系を任意に着脱・交換することで、ひとつのカメラ本体に対して複数種類の撮影光学系を選択的に使用し得るように構成した所謂「レンズ交換可能な」デジタルカメラが、一般に実用化されている。このようなレンズ交換可能なデジタルカメラにおいて、撮影光学系をカメラ本体から取り外した際に撮影光学系の取り付け部から外界の塵埃がカメラ内部に侵入したりするおそれがある。また、カメラ本体内部には、例えばシャッタ・絞り機構等の機械的に動作する各種機構が配置されていることから、これら各種の機構等からその動作中にゴミ等が発生するおそれもある。近年、デジタルカメラ等の映像機器の画質が大変向上してきている。そのため、それら映像機器の画像を生成する光学系の光路中の光学素子に塵埃が付着し、生成する画像に塵埃の影を画像に生じさせてしまうといったことが、大きな問題となっている。また、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶表示素子等の画像を光源と投影光学系を用いてスクリーン上に拡大投影し、映像を観賞するといった液晶プロジェクターも実用化されているが、液晶表示素子等の表面に塵埃が付着し、塵埃の影がスクリーンに投影されてしまうこともある。
このようなデジタルカメラや液晶プロジェクター等の画像機器における光学素子に付着する塵埃の除去について種々の提案がなされている。このようなものとして、デジタルカメラの撮像素子の光電変換面側を封止・保護する防塵部材を備え、撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、防塵部材の外面側に付着する塵埃等に対しては、加振手段によって防塵部材に所定の振幅の振動を与え、これを除去するデジタルカメラが提案されている(特許文献1)。この先行技術によれば、小型かつ簡単な機構によって撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、防塵部材の外面側に付着する塵埃等を容易に除去し得るレンズ交換可能な形態のデジタルカメラを構成することができる。
また、光学部材の表面に透明導電膜を形成して、導電膜に正電位あるいは負電位を与えて同じ極性に帯電した塵埃を除去する光学部品が提案されている(特許文献2)。さらに、カメラ本体中にイオナイザーを設け、撮影レンズとCCD(Charge Coupled Devices)エリアセンサの間に配設されたフィルタ類の表面の帯電電荷を発生イオンにより中和することにより、塵埃のフィルタ類への付着を防止する構成が提案されている(特許文献3)。
特開2002−204379 特開平5−107405 特開2001−358974
特許文献1に示された構成では、振動による塵埃除去は振動による慣性力により行われるため塵埃が微小な場合に質量が小さくなり、除去することが困難である。また、塵埃自体に大きな電荷を持つ場合は、その電気引力により強く付着しており、光学素子からの塵埃の除去も困難であり、撮像素子に影を生じて画像に写り込んでしまうことがあった。特許文献2のような構成では導電膜に電位を与えることにより、塵埃に誘電電荷を発生させて導電膜近辺の塵埃を逆に導電膜側に引きつけて表面に付着させてしまうといった問題が生じてしまう。さらに、特許文献3に示された構成では、イオナイザーを作動させてから実際に防塵フィルタ等の電荷を中和させるまでに時間を要するという問題がある。特に特許文献3の構成では、カメラのミラーボックス全体という広い空間をイオン化しなければならず、そのため時間がかかる傾向がある。また、フィルタ類の電荷を中和させて塵埃が付着し難くなるというだけであり、塵埃を除去するという観点では不十分である。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、デジタルカメラ、液晶プロジェクター等の画像機器において、画像生成のための光学部材に塵埃等が付着したままとならず、塵埃等の影が画像として写りこむことが無いようにした塵埃画像防止装置、画像機器および撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために第1の発明に係わる画像機器は、光学的な画像を生成する画像機器の光学画像が生成される画像面と、この画像面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記画像面に対し所定の間隔を持って対向して配置されている防塵部材と、この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段を具備することを特徴とする。
また、第2の発明に係わる画像機器は、上記第1の発明において、上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部材を有することを特徴とする。
また、第3の発明に係わる画像機器は、上記第1の発明において、上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする。
さらに、第4の発明に係わる画像機器は、上記第1、2、3の発明のいずれかにおいて、上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする。
さらに、第5の発明に係わる画像機器は、上記第1の発明において、上記イオン発生器は、負のイオンを発生する第1の発生モードと、正のイオンを発生する第2の動作モードとを有することを特徴とする。
さらに、第6の発明に係わる画像機器は、上記第1の発明において、上記イオン発生器は、負または正の電圧が印加される突起状の電極と、この電極に対し所定の間隔で配置された接地電極とを有し、上記イオン発生器によるイオン発生動作に先立って、上記電極と接地電極間の静電容量を検出することを特徴とする。
さらに、第7の発明に係わる画像機器は、上記第6の発明において、上記静電容量の検出は、上記イオン発生器によるイオン発生動作に比して低い電圧の周波電圧を上記電極に印加した際の電流により検出することを特徴とする。
上記目的を達成するために第8の発明に係わる撮像装置は、自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、上記光電変換面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記撮像素子に対し所定の間隔をもって対向して配置される防塵部材と、この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、 このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段 を具備することを特徴とする。
また、第9の発明に係わる撮像装置は、上記第8の発明において、上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部を有することを特徴とする。
さらに、第10の発明に係わる撮像装置は、上記第9の発明において、上記ガイド部は、フォーカルプレーンシャッタであることを特徴とする。
さらに、第11の発明に係わる撮像装置は、上記第8の発明において、上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする。
さらに、第12の発明に係わる撮像装置は、上記第8、11、12の発明のいずれかにおいて、上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする。
さらに、第13の発明に係わる撮像装置は、上記第8の発明において、上記イオン発生器は、負のイオンを発生する第1の動作モードと、正のイオンを発生する第2の動作モードとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために第14の発明に係わる塵埃画像防止装置は、光学像が生成される画像面を有する画像機器の塵埃画像防止装置であって、この画像面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記画像面に対し所定の間隔をもって対向して配置される防塵部材と、この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段を具備することを特徴とする。
また、第15の発明に係わる塵埃画像防止装置は、上記第14の発明において、上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部を有することを特徴とする。
さらに、第16の発明に係わる塵埃画像防止装置は、上記第14の発明において、上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする。
さらに、第17の発明に係わる塵埃画像防止装置は、上記第14、15、16の発明のいずれかにおいて、上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする。
本発明によれば、防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段を設けるようにしたことで、画像生成のための光学部材に塵埃等が付着したままとならず、塵埃等の影が画像として写りこむことが無いようにした塵埃画像防止装置、画像機器および撮像装置を提供することができる。
以下に具体的に例示する本発明に係わる画像機器は、光電変換によって画像信号を得る撮像素子ユニットの映像をつくる光学系(撮影レンズ等)と像の間に存在し、塵埃が付着すると、像に塵埃の影を生成する光学素子の塵埃を除去する塵埃除去機構を有するものである。ここでは一例として電子カメラ(以下「カメラ」と略称する)の塵埃画像防止に係わる改良技術として説明する。特にレンズ交換可能な一眼レフレックス式電子カメラ(デジタルカメラ)を取り上げ、その好適な実施形態を図1〜図20に基づき説明する。
最初に、本実施形態のカメラについて、その概略的な構成について説明する。図1及び図2は本実施形態に係わるカメラ1の構成を示している。図1はカメラ1の一部を切断してその機械的な内部構造を概略的に示す斜視図であり、図2はカメラ1の主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図である。
まず図1に基づき、カメラ1の外観と機械的構造について説明する。本実施形態に係わるカメラ1は、それぞれが別体に構成されるカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12を有し、それぞれは互いに着脱自在に構成されている。レンズ鏡筒12は内部に複数のレンズを有する撮影光学系12aと、その駆動機構等を備えている。この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させ、この被写体光束によって形成される被写体像を所定の位置(後述する撮像素子としてのCCD27の光電変換面(受光面)上)に結像せしめるように例えば複数の光学レンズ等によって構成される。そしてレンズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に向けて突出するように装着される。なお、このレンズ鏡筒12については、従来のカメラ等において一般的に利用されているものと同様のものが適用される。したがって、その詳細な構成についての説明は省略する。
カメラ本体部11は、内部に各種の構成部材等を備えて構成され、かつ撮影光学系12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するための連結部材である撮影光学系装着部11aをその前面に備えて構成された、所謂「一眼レフレックス方式」のカメラである。カメラ本体部11の前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11の内部へと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成され、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11aが形成されている。また、カメラ本体部11の上部外面には露出モード、シャッタ速度、絞り値等を表示するとともに、以下に述べる防塵部材の動作を表示させるための動作表示LED(Light Emitting Diode)51aあるいは動作表示LCD(Light Crystal Display)51等で構成される表示部を有している。
カメラ本体部11の外面側には、その前面に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほか、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体部11を動作させるための各種の操作部材、例えば撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。これらの操作部材については、本発明とは直接関連しない部分であるので、図面の煩雑化を避けるために、レリーズボタン17以外の操作部材については、その図示及び説明を省略する。
カメラ本体部11の内部には、図1に示す如くの各種の構成部材、例えば、撮影光学系12aによって形成される被写体像を光電変換するための撮像素子としてのCCD27を有する撮像ユニット15と、撮影光学系12aによって形成される被写体像をCCD27の光電変換面とは異なる所定位置に形成するための、いわゆる「観察光学系」を成すファインダ装置13と、CCD(Charge Coupled Devices)27(図2、図3参照)の光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するために被写体光束の光路を開閉するシャッタ機構等を備えたシャッタ部14と、CCD27により取得した画像信号に対して各種の信号処理を施す画像信号処理回路等の電気回路を成す各種の電気部材が実装された主回路基板16を始めとする複数の回路基板(図1では主回路基板16のみを図示)等が、それぞれ所定位置に配設されている。
撮像ユニット15は、CCD27を固定する撮像素子固定板28と、撮影光学系12a及びこのシャッタ部14を通過した被写体光束に基づき形成される被写体像に対応した画像信号を得る撮像手段であり、光電変換素子であるCCD27及びこのCCD27の光電変換面の前面側の所定位置に配設され当該光電変換面への塵埃等の付着を防止する光学素子であり防塵部材であって、フィルタ手段である防塵フィルタ21(詳細後述)等を有する。さらに、カメラ本体部11の内部には、上記撮像ユニット15のシャッタ部14側であって、このシャッタ部14と防塵フィルタ21の間に、正または負イオンを発生させて防塵フィルタ21の面に帯電・付着した塵埃の電気引力を消滅させて塵埃を除去するためのイオン発生器403が配置されている。なお、本実施形態では、撮像素子として、CCD27を用いているが、これに限らず、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等、被写体像を光電変換し、イメージ信号を取得できる素子であれば良いことは勿論である。
ファインダ装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導くように構成された反射鏡13bと、この反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aにより形成される像を拡大して観察するに最適な形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成されている。反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置とこの光軸上の所定の位置との間で回動自在に構成され、通常状態では、撮影光学系12aの光軸上にて当該光軸に対して所定角度、例えば角度45°に配置されている。これにより、撮影光学系12aを透過した被写体光束は、カメラ1が通常状態にある際は、反射鏡13bによってその光軸が折り曲げられ、反射鏡13bの上方に配置されるペンタプリズム13aの側へ反射されるようになっている。
カメラ1が撮影動作を行うにあたって、その実露光動作中には、反射鏡13bが撮影光学系12aの光軸から退避する所定位置に移動する。これによって被写体光束は、CCD27に導かれ、その光電変換面に被写体像が照射される。シャッタ部14は、例えばフォーカルプレーン方式のシャッタ機構や、このシャッタ機構の動作を制御する駆動回路等、従来のカメラ等で一般的に利用されているものと同様の機構を採用しており、その詳細な構成についての説明は省略する。
次に、本発明の実施形態のカメラのシステム構成について図2に示すブロック図を用いて説明する。このカメラシステムは、カメラ本体部11と、アクセサリ装置(以下「アクセサリ」と略称する)としての交換レンズであるレンズ鏡筒12などからシステム構成されている。なお、カメラ本体部11に装着可能な外部電源や外付けのストロボユニット等ともシステム構成することは可能であるが、ここでは省略してある。
ユーザが装着を希望するレンズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に設けられた撮影光学系装着部11aを介して着脱自在に装着される。記録メディア39は、カメラ本体部11の内部に装着可能な各種のメモリカードや外付けのHDD等の外部記録媒体であり、図示しない通信コネクタを介してカメラ本体部11と通信可能かつ交換可能に接続される。レンズ鏡筒12の制御はレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下”Lμcom”と称する)5が行なう。カメラ本体部11の制御はボディ制御用マイクロコンピュータ(以下“Bμcom”と称する)50が行なう。尚、これらLμcom5とBμcom50とは、カメラ本体部11にレンズ鏡筒12が装着された状態において通信コネクタ6を介して通信可能に電気的接続がなされる。そしてカメラシステムとしてLμcom5がBμcom50に従属的に協働しながら稼動するようになっている。レンズ鏡筒12内には撮影光学系12a、これを保持するレンズ枠201と絞り3が設けられている。撮影光学系12aはレンズ駆動機構2内に設けられた図示しないDCモータによって駆動される。絞り3は絞り駆動機構4内に設けられた図示しないステッピングモータによって駆動される。Lμcom5はBμcom50の指令に従ってこれら各モータを制御する。
カメラ本体部11内には次の構成部材が図示のように配設されている。例えば、光学系としての一眼レフ方式の構成部材(ペンタプリズム13a、反射鏡13b、接眼レンズ13c、サブミラー13d、フォーカシングスクリーン13e)と、光軸上のフォーカスプレーン式のシャッタ部14と、上記サブミラー13dからの反射光束を受けて自動測距する為のAFセンサユニット30aが設けられている。また、このAFセンサユニット30aを駆動制御するAFセンサ駆動回路30bと、反射鏡13bを駆動制御するミラー駆動機構18と、シャッタ部14の先幕と後幕を駆動するばねをチャージするシャッタチャージ機構19と、シャッタ先幕と後幕の動きを制御するシャッタ制御回路31と、測光センサ32aを含み、ペンタプリズム13aからの光束に基づき被写体輝度等の測定を行う測光回路32が設けられている。
撮影光学系12aの光軸上には、この光学系を通過した被写体像を光電変換するための光電変換素子としてのCCD27が設けられている。このCCD27と撮影光学系12aとの間には、光学素子としての防塵フィルタ21が設けられており、CCD27は、これによって保護されている。防塵フィルタ21の周縁部には、防塵フィルタ21を所定の周波数で振動させる加振手段の一部として、例えば振動部材としての振動部材22が、取り付けられている(図3、図4参照)。また、振動部材22は周波電圧を印加できるように構成され、この振動部材22が加振手段の一部としての防塵フィルタ駆動回路48によって防塵フィルタ21を振動させ、そのフィルタ表面に付着していた塵を除去できるとともに、振動では除去できない固着した塵埃の影を薄くするように構成されている。よって、このカメラシステムはいわゆる「防塵機能付きカメラ」に属する基本構造をもつ電子カメラである。なお、CCD27の周辺の温度を測定するために、防塵フィルタ21の近傍には、温度測定回路(不図示)が設けられている。防塵フィルタ21に付着した塵埃を除去するために、イオン発生回路401、イオン発生器403、集塵箱404が設けられているが、これらについては後述する。
このカメラシステムは、さらにCCD27に接続したCCDインターフェース回路34、液晶モニタ35、記憶領域として設けられたSDRAM38a、FlashROM38bおよび記録メディア39などを利用して画像処理する画像処理コントローラ40が設けられ、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。その他の記憶領域としては、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性記憶手段として例えばEEPROMから成る不揮発性メモリ29が、Bμcom50からアクセス可能に設けられている。
Bμcom50には、カメラ1の動作状態を表示出力によってユーザへ告知するための動作表示用LCD51と動作表示用LED51a、および後述するカメラ操作スイッチ52(以下、スイッチは「SW」と略す)が接続されている。ここで動作表示用LED51aは防塵フィルタ駆動回路48あるいはイオン発生制御回路401などの防塵機能が動作している期間、防塵機能の動作状態を表示する。上記カメラ操作SW52は、例えばレリーズSW、モード変更SWおよびパワーSWなど、カメラ1を操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群である。さらに、電源としての電池54と、この電源の電圧を、当該カメラシステムを構成する各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給する電源回路53が設けられている。なお、外部電源がジャック等を介して電源供給されたときに、この電圧変化を検知する電圧検出回路を併設してもよい。内蔵ストロボ301は、図示しない閃光発光管、DC/DCコンバータを含み、ストロボ制御回路302に接続され、Bμcom50の制御信号を受け、閃光発光を行う。
上述の如く構成されたカメラシステムの各部は次のように動作する。まず画像処理コントローラ40は、Bμcom50の指令に従ってCCDインターフェース回路34を制御してCCD27から画像データを取り込む。この画像データは画像処理コントローラ40でビデオ信号に変換され、液晶モニタ35にて出力表示される。ユーザはこの液晶モニタ35の表示画像から、撮影した画像イメージを確認できる。SDRAM38aは画像データの一時的保管用メモリであり、画像データが変換される際のワークエリアなどに使用される。またこの画像データはJPEGデータに変換された後には記録メディア39に保管されるように設定されている。
CCD27は、透明な防塵フィルタ21によって保護されている。この防塵フィルタ21の周縁部にはそのフィルタ面を加振するための振動部材22が配置され、この振動部材22は、駆動手段としても働く防塵フィルタ駆動回路48によって駆動される。CCD27は、防塵フィルタ21を一面とし、囲まれたケース内に一体的に収納されることが、防塵のためにはより好ましい。温度は振動部材22の弾性係数に、通常、影響し、その固有振動数を変化させる要因の1つであるため、動作時にその温度を計測してその固有振動数の変化を考慮しなければならない。この例の場合、温度測定回路に接続されたセンサ(不図示)が、CCD27の周辺温度を測定するため設けられている。尚、そのセンサの温度測定ポイントは、振動部材22の極近傍に設定されるのが好ましい。
ミラー駆動機構18は、反射鏡13bを上昇(UP)位置と下降(DOWN)位置に駆動するための機構であり、この反射鏡13bがDOWN位置にある時、撮影光学系12aからの光束はAFセンサユニット30aとペンタプリズム13aに分割されて導かれる。AFセンサユニット30a内のAFセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路30bを介してBμcom50へ送信されて周知の測距処理が行われる。また、ペンタプリズム13aに隣接する接眼レンズ13cからはユーザが被写体を目視できる一方、このペンタプリズム13aを通過した光束の一部は測光回路32内の測光センサ32aに導かれ、ここで検知された光量に基づき周知の測光処理が行われる。
続いて、本実施形態のカメラ1におけるシャッタ部14、シャッタチャージ機構19、CCD27、光学ローパスフィルタ25、防塵フィルタ21等からなる撮像ユニット15の詳細構造について以下に説明する。図3は、本実施形態のカメラ1における撮像ユニット15の一部を取り出し、これの要部を示す要部分解斜視図である。図4は撮像ユニット15の組立状態における、図1のY軸Z軸(レンズの光軸と一致)を含む切断面に沿う断面図である。なお、本実施形態のカメラ1の撮像ユニット15は、上述したようにCCD27を含む複数の部材で構成されるユニットであるが、図3及び図4では、その主要部を図示するに留めている。また、各構成部材の位置関係を示すため図3および図4では、画像信号処理回路やワークメモリ等から成る撮像系の電気回路が実装される主回路基板16も合わせて図示している。尚、この主回路基板16については、従来のカメラ等において一般的に利用されているものが適用されるものとして、その詳しい説明は省略する。
撮像ユニット15は、撮影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得るCCD27と、このCCD27を固定支持する薄板状の部材から成る撮像素子固定板28と、CCD27の光電変換面の側に配設され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除くべく形成される光学的ローパスフィルタ(Low Pass Filter;以下「光学LPF」と称す)25と、光学LPF25とCCD27との間の周縁部に配置され、略枠形状の弾性部材等によって形成されるローパスフィルタ受け部材26を有している。また、撮像ユニット15は、CCD27を固定保持する撮像素子固定板28をビスにより固定すると共に、ローパスフィルタ受け部材26を介して光学LPF25をCCD27とで挟み込むことにより光学LPF25を固定保持する撮像素子収納ケース部材24(以下「CCDケース24」と称す)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵部材としての防塵フィルタ21に一方の開口部を密着し、他方の開口をCCDケース24の四角形開口部外周壁に密着して光学LPF25と防塵フィルタ21とで挟まれた空間を密閉する防塵フィルタ受け部材23を有している。
さらに、撮像ユニット15は、CCDケース24に設けられた半球状のくぼみ24hに保持されたボール24gと、防塵フィルタ21を半球状の突起20aによりボール24gに押圧する押圧部材20と、CCD27の光電変換面の側であって光学LPF25の前面側において当該光学LPF25との間にボール24gにより所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される防塵部材である防塵フィルタ21を有している。さらに、撮像ユニット15は、防塵フィルタ21の周縁部に配設され当該防塵フィルタ21に対して所定の振動を与えるための加振手段であり加振用部材であって、例えば電気機械変換素子22aをアルミ、ステンレス等の振動減衰の小さい弾性部材22bに固着し、突起22cを防塵フィルタ21に固着させた振動部材22と、この振動部材22を駆動する駆動回路である防塵フィルタ駆動回路48(図2参照)等によって構成されている。
撮像手段であるCCD27は、撮影光学系12aを透過した被写体光束を自己の光電変換面に受けて光電変換処理を行なう。CCD27は、撮像素子固定板28を介して主回路基板16上の所定の位置に実装されている。この主回路基板16には、上述の如くに画像信号処理回路及びワークメモリ等が共に実装され、CCD27からの出力信号、即ち光電変換処理により得られた画像信号が処理される。前述のCCDケース24には、略中央部分に矩形状から成る開口24cが設けられ、この開口24cには、その後方側から光学LPF25及びCCD27が配設されている。上述の如く、光学LPF25とCCD27との間には、弾性部材等から成るローパスフィルタ受け部材26が配設されている。このローパスフィルタ受け部材26は、CCD27の前面側の周縁部にてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ光学LPF25の背面側の周縁部近傍に当接するようになっている。そして光学LPF25とCCD27との間を略気密性が保持されるように構成している。これにより、光学LPF25にはローパスフィルタ受け部材26による光軸方向への弾性力が働く。
光学LPF25の前面側の周縁部を、CCDケース24の段部24aに対して略気密的に接触させるように配置することで、当該光学LPF25をその光軸方向に変位させようとするローパスフィルタ受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF25の光軸方向における位置を規制するようにしている。換言すれば、CCDケース24の開口24cの内部に背面側より挿入された光学LPF25は、段部24aによって光軸方向における位置規制がなされている。これにより、当該光学LPF25は、CCDケース24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないようになっている。ここでCCDケース24の段部24aと光学LPF25の、前面側の周縁部との間にローパスフィルタ受け部材26と同様な弾性材料からなる環状シートを挟み込んでより気密性を高めても勿論良い。
このようにして、CCDケース24の開口24cの内部に背面側から光学LPF25が挿入された後、光学LPF25の背面側には、CCD27が配設されるようになっている。光学LPF25とCCD27との間には、周縁部においてローパスフィルタ受け部材26が挟持される。また、CCD27は、上述したように撮像素子固定板28を挟んで主回路基板16に実装されている。そして、撮像素子固定板28は、CCDケース24の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによってスペーサ28aを介してCCDケース24に固定されている。ここでスペーサ28aは必ずしも必要ではないが、撮像素子固定板28とCCDケース24の間に挟まれる部材の光軸方向の寸法がばらついた場合の気密性の保持に有効である。また、撮像素子固定板28には、主回路基板16がスペーサ16cを介してネジ16dによって固定されている。さらに撮像素子固定板28は、ネジ孔28cを通して不図示のネジによりカメラ本体部のネジ孔(不図示)に、光軸方向の取り付け位置及び傾きを調整するためのスペーサ(不図示)を挟んで固定されている。
CCDケース24の前面側には、防塵フィルタ受け部材23の後端四角形開口部23aがCCDケース24の前面側開口部外周24fに嵌め込み固定されている。この防塵フィルタ受け部材23の後端四角形開口部23aはCCDケース24の前面側開口部外周24fの四角形よりも小さく形成され、ゴム弾性をもつ防塵フィルタ受け部材23は弾性変形されて嵌め込まれている。その一方で、防塵フィルタ受け部材23の前端部開口は開口が前端に行くにしたがって開口が広がる形状に形成され、組み込まれた状態でその開口の前端が防塵フィルタ21の裏面に弾性変形して接触している。これにより防塵フィルタ21と光学ローパスフィルタにより囲まれた空間が気密にされている。
防塵フィルタ21は、全体として円形ないし多角形の板状を成し、少なくとも自己の中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部を成しており、この透明部が光学LPF25の前面側に所定の間隔をもって対向配置されている。すなわち、この透明部が画像面である光電変換面に対応する領域に対向配置されている。また、防塵フィルタ21の周縁部には、当該防塵フィルタ21に対して振動を与えるための振動部材22が固着されている。この振動部材22は所定の加振用部材であり、電気機械変換素子22aが一体的に弾性体22bに固着されている。この電気機械変換素子22aは、例えば接着剤による貼着等の手段により配設されている。一方、振動部材22の一端には突起22cが固着され、他端は突起22cの振動を阻害しないように粘弾性の接着剤でCCDケース24に固着されている。そして突起22cが防塵フィルタ21に固着されている。
この電気機械変換素子22aは図示しない防塵フィルタ駆動部によって所定周期を有する駆動電圧を印加することで、固定された防塵フィルタ21と一体の弾性体22bに所定の振動、即ち定在波振動を発生させることができるように構成されている。なお、突起22cが形成されている位置は定在波振動の腹(振幅最大の位置)近傍である。発生する定在波は防塵フィルタ面内で略Y軸方向(図4参照)に振動する。ここで電気機械変換素子22aに印加する駆動電圧の周波数を防塵フィルタ21が固着した振動部材22が共振を起こす周波数に設定すると、発生する振動振幅が非共振の場合の数十倍から、数百倍となるので、防塵フィルタに付着した塵埃を振動の慣性力で除去する効果も非常に大きくなる。また、防塵フィルタに固着して振動では除去できない塵埃についても、CCD27に落とす影の濃度を薄くすることが出来き(詳細は別途述べる)、防塵フィルタ上の塵埃により発生する影の撮影画像への写りこみを防止することが出来る。
ところで、上述したように、防塵フィルタ受け部材23とCCDケース24とは、相互に略気密的に嵌合するように設定さていると同時に、防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とは、押圧部材20の付勢力により、気密的に接合するように設定されている。また、CCDケース24に配設される光学LPF25は、光学LPF25の前面側の周縁部とCCDケース24の段部24aとの間で略気密的となるように配設されている。さらに、光学LPF25の背面側には、CCD27がローパスフィルタ受け部材26を介して配設されており、光学LPF25とCCD27との間でも、略気密性が保持されるようになっている。
したがって、光学LPF25と防塵フィルタ21とが対向する間の空間には、所定の空隙部61aが形成される。また、光学LPF25とCCD27の対向する空間部61bが形成される。これら空隙部61a及び空間部61bは封止空間となっている。この封止空間61a、61bには外部から塵埃が入り込むことがないから、CCD27の光電変換面と撮影光学系12aとの間で外部からの塵埃の付着する面は防塵フィルタの撮像光学系12a側の面のみとなる。もちろん光電変換面は撮像素子パッケージ27aと保護ガラス27bにより密閉されているので、外部からの塵埃が付着することはない。
次に、正または負イオンを利用した防塵機構について説明する。防塵フィルタ21の撮影画面に対応する部分より上部に細長い形状のイオン発生器403が固設されている。そして、このイオン発生器403はパイプ状の送風路411を介して送風器410に連結されている。この送風器410からイオン発生器403に向けて空気流が噴出されるので、イオン発生器403からフィルタ21の表面に沿って上から下に空気流が流れる。また、防塵フィルタ21の下部側であって、イオン発生器403と対向する位置に、集塵箱404が配置されている。集塵箱404には、後述するように、イオン発生器403に印加される電圧と逆極性の電圧が印加され、発生したイオンを電気的に引き寄せるようになっている。また、集塵箱404の内側には、塵埃を吸着するために表面が粘着材で構成された吸着材404aが貼付されている。イオン発生器403と集塵箱404は、図4に示されるように、防塵フィルタ21とシャッタ14の間に侠持されている。このシャッタ14のシャッタ幕14aと防塵フィルタ21によって狭い空間が形成され、この空間に後述するように、イオン発生器403によって発生されたイオンが移動することになる。なお、防塵フィルタ21の表面には透明電極が形成され、対向電極基板403c(図5(C)参照)と同じグランドに接続されている。
図5(A)に、イオン発生器403の正面図を、図5(B)にそのYY’断面図を、図5(C)にXX’断面図を示す。イオン発生器403は前述の如く防塵フィルタ21の上部に配置されており、このイオン発生器403は、周波電位を印加する電極針403a1と、回路のグランドに接地されている対向電極基板403cと、電極針基板403aと対向電極基板403cとの間に介挿された絶縁スペーサ403bとから構成されている。また、電極針基板403aと対向電極基板403cの間には、イオン発生制御回路401と静電容量検出器402が電気的に接続されている。イオン発生制御回路401は電極針403a1に印加する電圧を制御する回路であり、また、静電容量検出器402はイオンを発生する前にイオン発生空間の静電容量を検出ための回路であって、電極針403a1にイオンが発生しないレベルの低電圧の周波電圧を印加し、電極針403a1と対向電極基板403cの間に流れる電流を測定することによって静電容量を検出する。イオン発生時には、静電容量検出器402によって検出された電流値に応じて予め決められた、最適なコロナ放電が発生する電圧、周波数を持つ周波電圧を電極針403a1に印加してコロナ放電させてイオン発生空間にある気体や微小な塵埃をイオン化させる。
図6および図7を用いて、このイオン発生器403の動作について説明する。前述の如く、イオン発生を行う前に静電容量検出器402によって事前にイオン発生空間の静電容量を検出し、この検出結果に基づくマイナスの周波電圧を電極針403a1に印加する。電極針403a1の周りには、マイナスイオンが発生し、このマイナスイオンは、集塵箱404に印加されている電圧によって引き付けられる。また、送風器410の空気流によっても防塵フィルタ21の表面に沿って流れる(図5(1)参照)。マイナスイオンは、防塵フィルタ21の表面に電気引力(塵埃が持っている電荷と、その電荷に誘導された塵埃とは逆の電荷による引力)で付着している塵埃の表面電荷を中和し、電気引力を消滅させ、塵埃をイオンの移動方向に運ぶ(図6(2)参照)。送風器410により流れる空気は全て、イオン化しているわけではないが、電極針403a1付近を電圧印加タイミングで通過したものがイオン化している。なお、イオン発生器403を通過する前に既にプラスにイオン化されているものは、イオン発生器403を通過することで、中和もしくはマイナスにイオン化される。
マイナスイオンによって、中和され又はマイナスイオン化された塵埃は、空気流に沿って防塵フィルタ21の表面を下り、イオン発生器403と対向する位置に設けられた集塵箱404がプラス電位になっているので吸着される(図6(3)参照)。集塵箱404の内側には、吸着材404aがコーティングされているので、集塵箱404に印加している電圧を停止しても、塵埃はそのまま集塵箱404に保持されたままである(図6(4))。このように、イオン発生器403で発生したマイナスイオンは、防塵フィルタ21とシャッタ幕14aの間の空間を、集塵箱404に印加されている電圧によって引き寄せられ、また、送風器410によって噴出される空気流によって集塵箱404に向けて流れる。そして、防塵フィルタ21の表面に付着しているプラスに帯電した塵埃を、電気的に中和し、除去することができる。
以上の説明は、イオン発生器403によってマイナスイオンが発生している場合であったが、プラスイオンを発生させる場合も同様の動作である。即ち、電極針403a1にプラス電圧を印加して正コロナ放電をさせると、空気あるいは塵埃の電子を弾き出しプラスにイオン化した空気を発生させることが可能となる(図7(1)参照)。このプラスイオンを防塵フィルタ21の表面に沿って流し、防塵フィルタ21の表面にマイナス電荷の電気引力で付着している塵埃のマイナス電荷と結びつき電気的に中和され、電気引力を消滅させて、防塵フィルタ21の表面から除去することができる(図7(2))。このとき集塵箱404はマイナス電位が印加されているので、プラスイオンは塵埃とともに、集塵箱404側に引き寄せられる(図7(3))。集塵箱404に引き寄せられた塵埃は吸着材404aによって保持される(図7(4))。このように、イオン発生器403で発生したプラスイオンは、防塵フィルタ21とシャッタ幕14aの間の空間を送風器410によって噴出される空気流によって流れ、防塵フィルタ21の表面に付着しているマイナスに表面が帯電した塵埃を、電気的に中和し、除去することができる。
本実施態様では上述のイオンを利用した防塵機構の他に振動部材22を利用することによっても塵埃を除去する機構を設けている。静電気利用の防塵機構と振動による防塵機構は同時に作動させても良いし、別々のタイミングで動作させても良い。但し、同時に動作させると塵埃を除去する効果は大変大きなものとなる。
振動を利用した防塵について詳述する。前述したように防塵フィルタ21の表面に付着した塵埃は振動部材22の振動により防塵フィルタ21を振動させることにより、除去することが可能である。また、防塵フィルタ21に固着し振動部材の振動によっても除去できない塵埃については、防塵フィルタ21を露光中にY軸方向に振動させることによって、塵埃が撮像面に作る影を薄くすることが可能であり、画像に記録されないレベルの影の濃さにすることができる。
防塵フィルタ21による塵埃の影を薄くする作用は図8、図9に示している。図8は撮影光学系12aの結像光線の一部が防塵フィルタ21上に固着している塵埃Xにより遮光され、影X‘が撮像面上に形成される状態を示す。この状態で防塵フィルタ21を上下(図4のY軸方向)に振動させると影X’はやはり上下に振動する。カメラの撮影露光中に影の大きさ以上の振幅で振動すれば、影の濃さは固定した場合の約1/2以下にすることが可能となり、塵埃の画像への写りこみ防止をすることができる。
本実施形態の変形例を図10、図11に示す。図10は実施形態を示す図4の一部に対応する主要部の断面図であり、本実施形態と異なるのは、第1に防塵フィルタの形状を矩形としてあること、第2に防塵フィルタ21を支持している構造が、図10に示す通り、断面円形の矩形環状の弾性部材(ゴム等)である防塵フィルタ受け部材23により直接防塵フィルタ21を支持し、支持と同時に空間61aを密閉していることである。
また、図11は防塵フィルタ21及び、振動部材22のみを示し、振動部材22と防塵フィルタ21の動作を示している。ここで電気機械変換素子22aは積層された圧電体であり、所定の周波電圧を圧電体に印加すると圧電体はA方向に伸縮する。電気機械変換素子22aは弾性体22bのコの字部に固着されているので弾性体22bのはり部は支点を中心にB方向の円弧振動をする。さらに、周波電圧の周波数を振動部材22に防塵フィルタ21が固着された系の固有振動数(共振周波数)に設定するとB方向の振動は共振周波数でない電気信号を印加した場合の数十から数百倍の振幅に拡大される。共振周波数は1次のものから高次のものまで発生させることが可能で(図12参照)、高次の場合ははりの振動ははりに複数の節を持つ屈曲振動となる。この場合、突起が設けられる場所は屈曲振動の腹(振幅が最大の場所)にすると防塵フィルタ21を大きな振幅で振らせることが出来る。具体的な振幅としては共振させない状態では数μmであり、共振させた場合は数十μmから0.1mmを越える状態となる。振幅としては上記のように大きくても0.1mmレベルであるので図10のように弾性部材で直接防塵フィルタ21を受けても振動はゴムの変形によって他の部材に伝わることが無く、効率良く防塵フィルタ21を振動させることができる。
そしてこの状態において、電気機械変換素子22aに対して周期的な電圧を印加することで防塵フィルタ21は振動し、当該防塵フィルタ21の表面に付着した塵埃等は除去される。また、防塵フィルタ21が面内方向に振動されることにより、図8、図9に示した様に防塵フィルタ21に固着した塵埃の影を薄くすることが可能となる。この時、振動の周波数は超音波領域にすることでより効果的である。これは超音波領域に振動をすると塵埃に与える慣性力を大きくすることが出来るし、図8、図9で示した効果もカメラが高速シャッタースピードになった場合も効果を発揮する。すなわち、20kHzの振動にすれば、シャッタースピード1/10000秒でシャッタが切られたとしても2回振動をすることになり、塵埃の影を薄くする効果は充分に発揮することが出来る。このような振動による防塵機構は、先に述べたイオンを利用した防塵機構とは塵埃を除去する方法が全く異なるので両者を組み合わせることでより効果的に塵埃を除去することができる。
次に、図13に示す防塵フィルタ駆動回路48の回路図と、図14に示すタイムチャートに基づいて、この本実施形態における防塵機能付きカメラの防塵フィルタ21の駆動およびその動作について説明する。ここに例示した防塵フィルタ駆動回路48は図13に示す如くの回路構成を有し、その各部において、図14のタイムチャートで表わす波形の信号(Sig1〜Sig4)が生成され、それらの信号に基づいて次のように制御される。
防塵フィルタ駆動回路48は図13に例示の如く、N進カウンタ41、1/2分周回路42、インバータ43、複数のMOSトランジスタQ00、Q01、Q02、トランスT1および抵抗(R00)46から構成されている。上記トランスT1の1次側に接続されたトランジスタQ01およびトランジスタQ02のON/OFF切替え動作によって、そのトランスT1の2次側に所定周期の信号(Sig4)が発生するように構成されており、この所定周期の信号に基づき電気機械変換素子22aを駆動させ、防塵フィルタ21を固着した振動部材22を共振させるようになっている。
Bμcom50は、制御ポートとして設けられた2つのIOポートP_PwCont及びIOポートD_NCntと、このBμcom50内部に存在するクロックジェネレータ55を介して防塵フィルタ駆動回路48を次のように制御する。クロックジェネレータ55は、電気機械変換素子22a(圧電体等)へ印加する信号周波数より充分に早い周波数でパルス信号(基本クロック信号)をN進カウンタ41へ出力する。この出力信号が図14中のタイムチャートが表わす波形の信号Sig1である。そしてこの基本クロック信号はN進カウンタ41へ入力される。
N進カウンタ41は、当該パルス信号をカウントし所定の値“N”に達する毎にカウント終了パルス信号を出力する。即ち、基本クロック信号を1/Nに分周することになる。この出力信号が図14中のタイムチャートが表わす波形の信号Sig2である。この分周されたパルス信号はHighとLowのデューティ比が1:1ではない。そこで、1/2分周回路42を通してデューティ比を1:1へ変換する。尚、この変換されたパルス信号は図14中のタイムチャートが表わす波形の信号Sig3に対応する。
この変換されたパルス信号のHigh状態において、この信号が入力されたMOSトランジスタQ01がONする。一方、トランジスタQ02へはインバータ43を経由してこのパルス信号が印加される。したがって、パルス信号のLow状態において、この信号が入力されたトランジスタQ02がONする。トランスT1の1次側に接続されたトランジスタQ01とトランジスタQ02が交互にONすると、2次側には図14中の信号Sig4の如き周期の信号が発生する。トランスT1の巻き線比は、電源回路53のユニットの出力電圧と電気機械変換素子22aの駆動に必要な電圧から決定される。尚、抵抗(R00)46はトランスT1に過大な電流が流れることを制限するために設けられている。
電気機械変換素子22aを駆動するに際しては、トランジスタQ00がON状態にあり、電源回路53からトランスT1のセンタータップに電圧が印加されていなければならない。図中トランジスタQ00のON/OFF制御はIOポートのP_PwContを介して行われる。N進カウンタ41の設定値“N”はIOポートD_NCntから設定でき、よって、Bμcom50は、設定値“N”を適宜に制御することで、電気機械変換素子22aの駆動周波数を任意に変更可能である。
このとき、次式によって周波数は算出可能である。
N:カウンタへの設定値、
fpls:クロックジェネレータの出力パルスの周波数、
fdrv:電気機械変換素子へ印加される信号の周波数、
fdrv = fpls/2N …(式)
尚、この式に基づいた演算は、Bμcom50のCPU(制御手段)で行われる。
さらに、このカメラ1は、超音波域(20kHz以上の周波数)の周波数で防塵フィルタを振動させる場合にカメラの操作者に防塵フィルタの動作を告知する表示部を有している。つまり、上記撮像手段の前面に配置され振動可能な透光性をもつ振動対象部材(防塵フィルタ21)に対して、加振手段(振動部材)で振動を与えるとき、加振手段の駆動回路の動作と連動してカメラ1の表示部(LCD表示部51)を動作させ、防塵フィルタの動作を告知することも可能となっている(詳細後述)。
次に図13に示すイオン発生制御回路401の構成について説明する。
Bμcom50内に設けられたDAC(digital-to-analog converter)66は、Bμcom50内のデジタル値に応じたアナログ電圧を発生するための回路であり、この出力は、イオン発生制御回路401内のDC/DC(direct current/direct current)コンバータ67に出力され、このDC/DCコンバータ67は、電源回路53によって電源供給されていると共に、その出力はトランジスタQ20に接続されている。このトランジスタQ20はトランスT2の中間タップに接続され、また制御端子はBμcom50のP_PWCont2に接続されている。トランスT2の一時側中間タップの両側にはそれぞれトランジスタQ21とQ22が接続されており、また2次側にはダイオードD20、D21、コンデンサC20、C21、抵抗R20、R21が図示の如く配置され極性切換SW70を介して出力OUT2に接続されている。また、トランスT2の2次側中間タップは、ダイオードD22、コンデンサC22、抵抗R22、R23を介して、Bμcom50のADC(analog-to-digital converter)68に接続されている。
トランスT2は、イオン発生器403に印加する電圧を発生する直流電源である。その出力端子OUT2よりグランド端子OUT1に対してプラスの電圧とマイナスの電圧を、また出力端子OUT3よりOUT2と逆極性の電圧を出力することができる。コロナ放電に必要な高電圧はトランスT2によって発生される。トランスT2の1次側に入力する交流信号はトランジスタQ21、Q22によって発生される。Q21、Q22を駆動する信号は防塵フィルタ駆動回路48のQ01、Q02と同じ駆動信号を用いる。駆動周波数は回路の特性に合わせる必要がある。したがってイオン発生器403の電極針403a1に高圧を印加する際には、N進カウンタの値を回路の特性に合わせて設定しなければならない。
トランジスタQ20はDC/DCコンバータ67からトランスT2の1次側へ供給される電力をON・OFFする。イオン発生器403に電圧を印加する際にはトランジスタQ20をON状態にしなければならない。トランジスタQ20はBμcom50のポートP_PWCont2によって制御される。DC/DCコンバータ67は電源回路53の出力電圧を所定の電圧に変換する。DC/DCコンバータの出力電圧はBμcom50からの供給されるVrefによって変化する。VrefのK(係数)倍の電圧がレギュレータから出力されてトランスT2へ出力される。トランスT2は1次側電圧をM倍にして出力する。したがってトランスT2の2次側にはVref・K・Mの電圧が発生する。この電圧が整流されて端子OUT2へ出力される。VrefはBμcom50内部に配置されたDAC(digital-to-analog converter)56が発生する。したがってBμcom50はDAC66を制御することで出力端子OUT2およびOUT3の出力電圧を所望の値に設定できる。
トランスT2の2次側に接続されたダイオードD20、コンデンサC20はトランスT2が出力する交流電圧のプラス側のサイクルを整流し、プラスVref・K・Mの電圧を生成する。抵抗R20は集塵制御回路が使用されないときにC20に蓄積された電荷をディスチャージするためにある。トランスT2の2次側に接続されたダイオードD21、コンデンサC21、はトランスT2が出力する交流電圧のマイナス側のサイクルを整流し、マイナスVref・K・Mの電圧を生成する。抵抗R21は抵抗R20と同じ作用をなす。プラスの電圧は極性切換SW70の端子1と極性切換SW71の端子4に入力し、マイナスの電圧は端子2と端子5に入力する。極性切換SW70は端子1若しくは端子2のいずれかを端子3へ接続する。接続の切換えはBμcomの端子P_PwChg1によって制御する。端子1と3が接続されるとプラスの電圧がイオン発生器403の電極針403a1に印加され、端子2と3が接続されるとマイナスの電圧が電極針403a1に印加される。同様に、極性切換SW71は端子4若しくは端子5のいずれかを端子6へ接続する。接続の切換えはBμcomの端子P_PwChg2によって制御する。端子4と6が接続されるとプラスの電圧がイオン発生器403の電極針403a1に印加され、端子5と6が接続されるとマイナスの電圧が電極針403a1に印加される。なお、極性切換SW70、71は高耐圧のリレー若しくは半導体素子から構成される。
トランスT2の2次側に設けられた中間タップは、電圧をモニタするためである。中間タップで発生した交流電圧はダイオードD22、コンデンサC22、抵抗R22,R23で構成された電圧モニタ回路で直流電圧に変換される。この電圧はBμcom50内部に配置されたADC(analog-to-digital converter)68で測定される。中間タップから電圧を検出することでトランス2が発生する高電圧を分圧し、この分圧電圧はR22,R23でさらに分圧されて、ADC68へ入力される。
次に、カメラボディ制御用マイクロコンピュータ(Bμcom)50が行なう制御について、図15乃至図19を参照しながら具体的な制御動作について説明する。
図15は本実施形態のカメラの動作制御をフローチャートで表わし、このBμcom50が行なうカメラシーケンス(メインルーチン)の手順を例示している。また、図16には、メインルーチン中に呼び出されるイオナイザ除塵動作のフローチャートを示し、さらに、図17にはサブルーチン「無音加振動作」(表示動作も含む)の手順をフローチャートで表わしている。
図15に示すフローチャートに係わる制御プログラムは、カメラ1の電源SW(不図示)がON操作されると、その動作を開始する。最初に#001において、当該カメラシステムを起動するための処理が実行される。即ち、電源回路53を制御して当該カメラシステムを構成する各回路ユニットへ電力を供給する。また各回路の初期設定を行なって、イオン発生器403への電圧印加フラグFを0にセットする。続いて、後述するサブルーチン「無音加振動作」(図17参照)をコールすることで、無音(即ち可聴範囲外)で防塵フィルタ21を振動させる(#002)。尚、ここで云う可聴範囲は一般人の聴力を基準にして約20Hz〜20000Hzの範囲内とする。この後、後述するサブルーチン「イオナイザ除塵動作」をコールしてイオン発生器403による除塵動作を実行する(#003)。
続くステップ#004〜#029までは、周期的に実行されるステップ群である。まず、ステップ#004において、当該カメラに対するアクセサリの着脱を検出する。例えば、アクセサリの1つであるレンズ鏡筒12が、カメラ本体部11に装着されたことを検出する着脱検出動作は、Lμcom5と通信を行なうことでレンズ鏡筒12の着脱状態を調べることによって検出する。アクセサリ類としては、レンズ鏡筒に限らず、他にベローズ、エクステンションチューブのようにレンズ開口部を介してカメラ本体に接続するものであれば良い。そして、所定のアクセサリがカメラ本体に装着されたことが検出された場合には、#006にて、サブルーチン「無音加振動作」をコールし、無音で防塵フィルタ21を振動させ除塵を行う。このサブルーチン「無音加振動作」が終了したら、次にサブルーチン「イオナイザ除塵動作」をコールし(#007)、イオン発生器403によるイオンを利用した除塵動作を実行した後、#008に進む。
このように、カメラ本体部11にアクセサリ、特にレンズ鏡筒12が装着されていない期間には、各レンズや防塵フィルタ21等に塵が付着する可能性が高いので、上述の如くレンズ鏡筒12の装着を検出したタイミングで塵を払う動作を実行することは有効である。また、レンズ交換時にカメラ内部に外気が循環し塵が進入して付着する可能性が高いので、このレンズ交換時に塵除去することは有意義である。一方、上記#005でレンズ鏡筒12がカメラ本体部11から外された状態であることを検出した場合は、またはレンズ鏡筒12が装着されたままである場合は、そのまま次の#008へ移行する。ステップ#008では、当該カメラに配置されている所定のカメラ操作スイッチ52の状態検出を行う。
次に、レリーズボタン17の半押しでONとなる1st.レリーズSW(不図示)が操作されたか否かを、カメラ操作SW52の出力に基づき当該SWのON/OFF状態で判定する(#009)。その状態を読み出し、もし1st.レリーズSWが所定時間以上ON操作されない場合には、図示しないタイマ機能の出力に基づいて、後述の#017へ移行して終了処理(スリープ等)となる。一方、1st.レリーズSWがON操作された場合には、#010にて、測光回路32から被写体の輝度情報を入手する。そしてこの情報からCCD27の露光時間(Tv値)とレンズ鏡筒12の絞り設定値(Av値)を算出する。
その後、#011では、AFセンサ駆動回路30bを経由してAFセンサユニット30aの検知データを入手する。このデータに基づきピントのズレ量を算出する。#012では、その算出されたズレ量が許容範囲内にあるか否かを判定し、否の場合は#013でLμcom5およびレンズ駆動機構2を介して、撮影光学系12aの駆動制御を行い、#004へ戻る。一方、ズレ量が許容範囲内の場合は、サブルーチン「無音加振動作」をコールして無音で防塵フィルタ21を振動開始させ、除塵動作を行う(#014)。
次に、レリーズボタン17の全押しでONとなる2nd.レリーズSW(不図示)がON操作されたか否かを判定する(#015)。この2nd.レリーズSWがON状態のときは、#018へ移行して所定の撮影動作(詳細後述)を開始するが、OFF状態のときはステップ#016へ移行する。#016では1stレリーズSWがONされた状態であるか否かをチェックする。1stレリーズSWがON状態であれば#015へと戻り、OFF状態であれば#017に進む。撮影者がレリーズボタン17を半押し状態を維持していれば、このステップ#015と#016を繰り返し行い、待機状態となる。この状態で、撮影者がレリーズボタン17から手を離すと、電源SWの状態を検出し、電源SWがOFFされていれば終了処理を行い、一方、ONであれば#004に戻る。
ステップ#015に戻り、2nd.レリーズSWがONとなると、撮像動作を開始する。撮像動作は、露出の為に予め設定された秒時(露出秒時)に対応した時間の電子撮像動作を制御する。上記撮影動作として、#018〜#025まで、所定の順序にて被写体の撮像を行う。まずLμcom5へAv値を送信し、絞り3の駆動を指令する(#018)。そして、フォーカルプレーンシャッタの先幕、後幕を電磁アクチュエータ(以下、「Act」と略す)により保持し(#019)、フォーカルプレーンシャッタ14のチャージレバーを退避させる(#020)。その後、反射鏡13bをアップ位置へ移動させ(#021)、画像処理コントローラ40に対して「撮像動作」の実行を指令する(#022)。そして、シャッタ部14の先幕を保持している電磁Actをオフすることで、先幕走行を開始させる(#023)。続いて、Tv値で示された時間に応じてシャッタ部14の後幕を保持している電磁Actをオフし、後幕の走行を開始させる(#024)。このようにしてシャッタの開閉動作が行われ、CCD27への露光(撮像)が終了する(#025)。その後、反射鏡13bをダウン位置へ駆動すると共に、シャッタ部14のチャージ動作を行なう(#026)。その後、Lμcom5に対して絞り3を開放位置へ復帰させるように指令して(#027)、一連の撮像動作を終了する。
続いて#028において、記録メディア39がカメラ本体部11に装着されているか否かを検出し、否の場合は、#030にて警告表示をする。そして再び上記#004へ戻り、前述のステップを繰り返す。一方、記録メディア39が装着されていれば、#029にて、画像処理コントローラ40に対し撮影した画像データを記録メディア39へ記録するように指令する。その画像データの記録動作が終了すると、ステップ#004に戻る。
以上、メインルーチンを説明したが、次に、上述のサブルーチンについて、図16および図17に基づき説明する。まず、イオナイザ除塵動作のサブルーチンについて図16を用いて説明する。図15に示すメインルーチンからイオナイザ除塵動作のサブルーチンに移行すると、静電容量検出器402によって静電容量を検出し、この検出結果に基づいて印加電圧を設定する(#601)。この後、電圧印加フラグFを0に設定する(#602)。このフラグFは、イオン発生器403への印加電圧をプラスにするかマイナスにするかを決定するためのフラグであり、F=0の場合には、マイナスを印加し、F=1の場合には、プラス電圧を印加する。
ステップ#603において、電圧印加フラグFが0であるか否かを検出する。判定の結果、F=0である場合には、ステップ#604に移行し、ステップ#601で設定した印加電圧に基づいて防塵フィルタ21のグランド電圧に対してイオン発生器403の電極針403a1をマイナス電位に印加し、集塵箱404にプラス電位を印加する。この電圧印加の制御はイオン発生制御回路401の極性切換SW70、71を切り換えることにより行う。この状態で、所定時間の間、イオン発生器403と集塵箱404に電圧を印加し続ける(#605)。この後、送風器410によって空気流を送る(#606)。この空気流と集塵箱404によって、マイナスイオンは、シャッタ幕14aと防塵フィルタ21の間の空間を防塵フィルタ21に沿って下りながら、表面がプラスに帯電した塵埃を電気的に中和し、電気引力を消滅させて、防塵フィルタ21の表面から除去する。除去された塵埃は空気流にのり、底部に設けられている集塵箱404に集められる。この送風動作を所定時間に亘って続け、所定時間が経過すると(#607)、イオン発生器403と集塵箱404への電圧印加を停止する(#608)。この後、電圧フラグF=1に設定し(#609)、ステップ#603に戻る。
ステップ#603に戻り、電圧フラグFの判定を行う。ステップ#609にてF=1に設定されているので、今回はNoで抜け、ステップ#610に進む。前述のステップ#603から#608ではイオン発生器403にマイナス電圧を印加していたが、ステップ#610では、プラス電圧を印加し、また集塵箱404にはマイナス電圧を印加する。この状態を所定時間続ける(#611)。この印加電圧の切換は、極性切換SW70、71の制御により行う。この後、送風器410によって空気の送風を開始し(#610)、空気流によって、プラスイオンは、シャッタ幕14aと防塵フィルタ21の間の空間を防塵フィルタ21に沿って下りながら、表面がマイナスに帯電した塵埃を電気的に中和し、電気引力を消滅させて、防塵フィルタ21の表面から除去する。除去された塵埃は空気流にのり、底部に設けられている集塵箱404に集められる。この送風動作を所定時間に亘って続け、所定時間が経過すると(#613)、イオン発生器403と集塵箱404への電圧印加を停止し(#614)、電圧フラグFに0を設定して本サブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
このように、塵埃が防塵フィルタ21に付着している可能性の高いシステムの起動後(#003)や、アクセサリの装着後(#007)にて行われるイオナイザ除塵動作は、イオン発生器403によってマイナスイオンとプラスイオンを発生させて行われる。これにより、防塵フィルタ21の表面上に付着している塵埃を確実に除去することが出来る。なお、本実施形態では、イオナイザ除塵動作を前述のようにシステム起動後とアクセサリ装着後のタイミングで行っているが、これに限らず、例えば、撮像動作中に実行したり、また電源が入っているときは常時行う等、適宜変更することができる。また、イオナイザ除塵動作を行うにあたって、イオン発生器403にはマイナスイオン発生とプラスイオン発生をセットで行うようにしていたが、簡易な除塵で済む場合には、いずれか一方のみでも構わない。
次に、図17はサブルーチン「無音加振動作」の動作手順を表わすフローチャートであり、この無音加振動作において、加振手段へ連続的に供給される共振周波数の波形を表わすグラフを図18に示す。
図17のサブルーチン「無音加振動作」は、防塵フィルタ21の塵除去の為の加振動作を目的とするルーチンであるので、振動周波数f0はその防塵フィルタ21の共振周波数に設定されている。例えばこの場合は、40kHz、少なくとも20kHz以上の振動に設定していることから、ユーザにとっては無音である。まず#200では、防塵フィルタ21を振動させるための駆動時間(Toscf0)と駆動周波数(共振周波数:Noscf0)に関するデータを、EEPROM29の所定領域に記憶されている中から読み出す。続いて加振モードの表示を行い(#201)、この表示期間が所定時間を経過したか否かを判定し(#202)、所定時間が経過していないときは加振モード表示を継続し、所定時間経過後は加振モード表示を停止する(#203)。この後、Bμcom50の出力ポートD_NCntから、駆動周波数Noscf0を、防塵フィルタ駆動回路48のN進カウンタ41へ出力する(#204)。
続く#205〜#209では、塵除去動作が行われる。まず、Bμcom50の制御フラグP_pwContをHiとして、防振フィルタ駆動回路48のトランジスタQ00をオンとし、この回路48を動作状態にする。また、この制御フラグP_pwContのHiのタイミングで加振動作を開始したことを表示させる(#206)。次に、ステップ#207において表示開始(かつ加振動作開始)から所定時間が経過したかを判定し、所定時間が経過していないときは加振動作の表示を継続し、所定時間経過後は加振動作表示を終了(#208)する。この時の加振動作表示は時間経過、あるいは塵埃除去経過に応じて変化する表示をする(図20参照)。この場合の所定時間は、後に述べる加振動作の継続時間であるToscf0に略等しい。また、塵除去のために制御フラグP_pwContをHi(High value)に設定すると(#205)、振動部材22は所定の駆動周波数(Noscf0)で防塵フィルタ21を加振し、フィルタ面に付着した塵を振り払う。この塵除去動作で防塵フィルタ面に付着した塵が振り払われるとき、同時に、空気振動が起こり、超音波が発生する。但し、駆動周波数Noscf0で駆動されても、一般人の可聴範囲内の音にはならず、聞こえないので、実用上、特に問題はない。
所定駆動時間(Toscf0)、防塵フィルタ21を振動させた状態で待機し(#207)、その所定駆動時間(Toscf0)経過後、制御フラグP_pwContをLo(Low value)に設定することで、加振終了表示をON(#210)するとともに、塵除去動作を停止させる。加振終了表示は所定時間経過後(#211)にOFF(#212)されて表示を終了する。そして、コールされたステップの次のステップへリターンする。
このサブルーチンで適用される振動周波数f0(共振周波数(Noscf0))と駆動時間(Toscf0)は、図18にグラフで表わした如くの波形を示す。すなわち、一定の振動(f0=40kHz)が、塵除去に充分な時間(Toscf0)だけ続く連続的な波形となる。つまり、この振動形態が、加振手段に供給する共振周波数を調整して制御するものである。
なお、このサブルーチンを露光動作中に行えば、先に説明した変形例が実現できる。すなわち、撮像素子への露光中に防塵フィルタ21を動作させることにより、撮影時に塵埃が防塵フィルタ21に付着して画像に塵埃の影を写し込むことがなく、また、防塵フィルタ21に塵埃が固着して振動で除去できない場合でも塵埃の影を薄くすることが可能で、従来の振動のみで塵埃を除去していた防塵機構よりも、高い塵埃の影画像映りこみ防止効果をもつ電子カメラを提供することができる。また、加振動作の状態が表示により、撮影者に防塵機構の動作を告知することができる電子カメラでもある。
図19は、本発明の表示手段の詳細を示してある。動作表示用LCD51は液晶板57aと液晶駆動回路57bとで構成される。図19に於いては、液晶板57aは全てのセグメントが点灯した状態が表記されている。液晶板57aの参照番号58a〜58sで示される各セグメント群は、以下に説明する各カメラ状態のパターンを表示している。
すなわち、58aはフラッシュモードの状態を示すパターン、58bは測光モードの状態を示すパターン、58cはフォーカスモードの状態を示すパターン、58dは画質モードの状態を示すパターン、58eは絞り値の状態を示すパターン、58fはシャッタ速度の状態を示すパターン、58gは撮影可能枚数の状態を示すパターンである。また、58hは電池残量の状態を示すパターン、58iは画像調整の状態を示すパターン、58jはISOの状態を示すパターン、58kは色空間の状態を示すパターン、58lはホワイトバランスの状態を示すパターン、58mはリモコンの状態を示すパターン、58nはセルフタイマの状態を示すパターンである。更に、58oは露出レベルインジケータ、露出補正インジケータ、AFフレームの状態を示すパターン、58pは連続撮影可能枚数、露出補正値表示の状態を示すパターン、58qはオートブラケットの状態を示すパターン、58rはノイズリダクションの状態を示すパターン、58sは連写の状態を示すパターンである。
いま、Bμcom50のIOポートDSP_DATAから液晶駆動回路57bに表示内容のデータが出力される。すると、液晶駆動回路57bからは上記表示内容のデータに応じて、液晶板57aの各セグメント群で形成される特定のパターン(例えば特定の文字、数字、絵)を選択するSEG信号と、特定のパターンを形成するのに使用される特定のセグメント群を選択するCOM信号とが出力される。これにより、液晶板57a上に表示内容データに対応したパターンの表示がなされる。
図20には、本発明のより具体的な表示内容が表記されているもので、塵除去動作の状態を表示した例である。ここでは、図20に示されるシャッタ速度のパターン58fと撮影可能枚数のパターン58gの2つの表示のみが示され、上段はシャッタ速度を示す1文字7セグメントから成る4つのセグメント群から成り、下段は撮影可能枚数を示す1文字7セグメントから成る4つのセグメント群から成る。通常はこれらのセグメントはシャッタ速度と撮影可能枚数を示しており、例えば図20(a)のようにシャッタ速度1/8000秒、撮影可能枚数100枚を表す8000と100が表示されている。ここで、無音加振動作がスタートすると、図20(b)のような表示になり、加振動作が開始されるまで、図20(b)の表示が継続される。次に、加振動作が開始されると、図20(c)、(d)、(e)、(f)と順次表示される。そして、加振動作の停止で、図20(g)の表示が所定の時間継続されて一連の動作が終了する。この表示が終了した後には、最初の表示と同じ表示である図20(h)に表示は戻る。
なお、加振動作による除塵動作中についての表示を例にとって説明したが、イオン発生器403によるイオンによる除塵動作中についても同様にユーザに対して告知する表示を行っても良い。
以上のように、本発明の実施形態では、防塵フィルタ21とシャッタ幕14aとの間の空間にイオン発生器403を配置し、電源オン時、レンズ鏡筒12aの装着時にイオンによる除塵を行うようにしたので、画像生成のための光学部材(防塵フィルタ21)に塵埃等が付着したままとならず、塵埃等の影が画像として写りこむことを減らすことができる。
以上のように、本発明の一実施形態について説明したが、上述した実施形態は次のように変形実施してもよい。
例えば、本実施形態では、イオンで除塵される対象は防塵フィルタ21であったが、これに限らず、例えば、光学的ローパスフィルタ、保護ガラス等の光学的に画像を形成される際に光束が通過する面であって、塵埃を除去したい光学素子であれば良い。また、イオンが流れる空間は、防塵フィルタ21とシャッタ幕14aによって区切られた空間であったが、一部開口しているような遮蔽板を設けることでも良い。さらに、イオン発生器403を、防塵フィルタ21の上部に配置したが、これに限らず、底部または左右のいずれかに配置しても良い。
また、本実施形態では、送風器410によって送風するだけであったが、集塵箱403の周辺に空気を吸い込む吸引器を設け、イオンで電気的中和された塵埃を吸い込むようにしても良い。吸引器を設けることにより、集塵効果を高めることができる。特に、集塵箱403に孔を設け、この孔に連通して吸引器を配置すれば、より集塵効果が高まる。さらに、イオンでの除塵にあたって最初はマイナスイオンで次にプラスイオンで除塵したが、逆の順番で行っても良いことは勿論である。さらに、上記加振手段による塵埃除去手段の他に、プラスやマイナスに印加した除塵板を防塵フィルタ面上で移動させ静電気で除塵を行う方式、あるいはワイパーにより防塵フィルタの塵を除去するような機構を組み合わせて用いても良いことは勿論である。
また、上述した実施形態では電気機械変換素子は圧電体としていたが、電歪材料でも、超磁歪材でも勿論良い。また、加振する対象は、例示の防塵フィルタ21に限らず、光路上に在り光の透過性をもった部材等(例えばカバーガラスやハーフミラーなど)であってもよい。但しその部材は、振動によって、その表面に付着していた塵を振り払うと共に、その振動と共振によって可聴範囲内の音波を発するものとする。また、振動に係わる周波数や駆動時間などはその部材に対応した値に設定する。
尚、本発明を適用する電子撮像装置としては、例示した電子カメラ(デジタルカメラ)に限らず、塵除去機能を必要とする装置であればよく、必要に応じて変形実施することで実用化され得る。より、具体的には液晶プロジェクターの液晶パネルと光源の間に本発明の防塵機構を設けても良い。このほかにも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
本発明の実施形態によれば、撮像素子あるいは液晶パネルに塵埃の付着するのを防塵フィルタの静電除塵により防止でき、超音波振動によっても払い落とせない微小な塵埃の撮像素子への写りこみあるいはスクリーン面への映し出しを防止できる電子カメラあるいは液晶プロジェクタ等の映像機器を実現できる。
本発明の一実施形態に係わる電子撮像装置(電子カメラ)の一部を切断し、その内部の機械的構造を示す斜視図である。 該電子カメラの主に電気的な構成を概略的に示すブロック構成図である。 該電子カメラにおける撮像ユニット15を分解して示す要部分解斜視図である。 組み立てた状態の当該撮像ユニット15の一部を切断して示す斜視図である。 イオン発生器とその周辺の機構の要部を示す図であり、(A)は正面図、(B)はYY’断面図、(C)はXX’断面図である。 イオン発生による除塵動作を示す図である。 図6に示す除塵動作の続きを示す図である。 防塵フィルタ21による塵挨の影を薄くする作用について説明するもので、撮影光学系12aの結像光線の一部が防塵フィルタ21上に固着している塵挨Xにより遮光され、影X′が撮像面上に形成される状態を示した図である。 防塵フィルタ21による塵挨の影を薄くする作用について説明するもので、(A)は防塵フィルタ21が静止状態にある時の撮像面上の影X′の状態を示した図、(B)は防塵フィルタ21が振動状態にある時の撮像面上の影X′の状態を示した図である。 本発明の実施形態の変形例のカメラに於ける撮像ユニット15の主要部の断面図であり、防塵フィルタ側から見た図と、その断面図である。 本発明の実施形態の変形例における振動部材22と防塵フィルタ21の動作を示す図である。 振動部材81の共振周波数と振動の節と腹について説明する図である。 防塵フィルタ駆動回路とイオン発生制御回路の詳細を示す電気回路図である。 防塵フィルタの駆動とその動作に係わる波形信号を表すタイムチャートである。 本発明の実施形態におけるメインルーチンを示すフローチャート図である。 図15に示すフローチャート図におけるイオナイザ防塵動作のサブルーチンを示すフローチャート図である。 図15に示すフローチャート図における無音加振動作のサブルーチンを示すフローチャート図である。 加振手段へ連続的に供給される共振周波数の波形を表すグラフである。 表示手段の詳細を表すブロック構成図である。 表示手段の表示を表す図である。
符号の説明
1・・・カメラ、2・・・レンズ駆動機構、3・・・絞り、4・・・絞り駆動機構、5・・・レンズ制御用マイクロコンピュータ、6・・・通信コネクタ、11カメラ本体部、11a撮影光学系装着部、12・・・レンズ鏡筒、12a・・・撮影光学系、13・・・ファインダ装置、13a・・・ペンタプリズム、13b・・・反射鏡、13c・・・接眼レンズ、13d・・・サブミラー、13e・・・フォーカシングスクリーン、14・・・シャッタ部、14a・・・シャッタ幕、15・・・撮像ユニット、16・・・主基板、17・・・レリーズ釦、18・・・ミラー駆動機構、19・・・シャッタチャージ機構、20・・・押圧部材、21・・・防塵フィルタ、22・・・振動部材、22a・・・電気機械変換素子、22b・・・弾性部材、23・・・防塵フィルタ受け部材、24・・・撮像素子収納ケース部材、25・・・光学的ローパスフィルタ(光学LPF)、26・・・ローパスフィルタ受け部材、27・・・CCD、28・・・撮像素子固定板、29・・・不揮発性メモリ、30a・・・AFセンサユニット、30b・・・AFセンサ駆動回路、32・・・測光回路、32a・・・測光センサ、33・・・温度測定回路、34・・・CCDインターフェース回路、35・・・液晶モニタ、36・・・フォトレフレクタ(PR)、38a・・・SDRAM、38b・・・FlashROM、39・・・記録メディア、40・・・画像処理コントローラ、41・・・N進カウンタ、42・・・1/2分周回路、43・・・インバータ、48・・・防塵フィルタ駆動回路、50・・・ボディ制御用マイクロコンピュータ(Bμcom)、51・・・LCD、51a・・・LED、52・・・カメラ操作SW、53・・・電源回路、54・・・電池、55・・・クロックジェネレータ、56・・・DAC、57・・・DC/DCコンバータ、58・・・ADC、61a・・・空隙、61b・・・空間部、70・・・極性切換SW、71・・・極性切換SW、401・・・イオン発生制御回路、402・・・静電容量検出器、403・・・イオン発生器、403a・・・電極針基板、403a1・・・電極針、403b・・・絶縁スペーサ、403c・・・対向電極基板、404・・・集塵箱、404a・・・吸着材

Claims (17)

  1. 光学的な画像を生成する画像機器の光学画像が生成される画像面と、
    この画像面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記画像面に対し所定の間隔を持って対向して配置されている防塵部材と、
    この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、
    このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段と、
    を具備することを特徴とする画像機器。
  2. 上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部材を有することを特徴とする請求項1に記載の画像機器。
  3. 上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像機器。
  4. 上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする請求項1,2,3のいずれかに記載の画像機器。
  5. 上記イオン発生器は、負のイオンを発生する第1の発生モードと、正のイオンを発生する第2の動作モードとを有することを特徴とする請求項1に記載の画像機器。
  6. 上記イオン発生器は、負または正の電圧が印加される突起状の電極と、この電極に対し所定の間隔で配置された接地電極とを有し、
    上記イオン発生器によるイオン発生動作に先立って、上記電極と接地電極間の静電容量を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像機器。
  7. 上記静電容量の検出は、上記イオン発生器によるイオン発生動作に比して低い電圧の周波電圧を上記電極に印加した際の電流により検出することを特徴とする請求項6に記載の画像機器。
  8. 自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、
    上記光電変換面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記撮像素子に対し所定の間隔をもって対向して配置される防塵部材と、
    この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、
    このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  9. 上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部を有することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 上記ガイド部は、フォーカルプレーンシャッタであることを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  12. 上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする請求項8、10、11のいずれかに記載の撮像装置。
  13. 上記イオン発生器は、負のイオンを発生する第1の動作モードと、正のイオンを発生する第2の動作モードとを有することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  14. 光学像が生成される画像面を有する画像機器の塵埃画像防止装置であって、
    この画像面に対応する領域が透明部をなし、この透明部が上記画像面に対し所定の間隔をもって対向して配置される防塵部材と、
    この防塵部材の近傍に設けられ、負または正のイオンを発生するイオン発生器と、
    このイオン発生器により発生されたイオンを上記防塵部材面に沿って移動させる移動手段と、
    を具備することを特徴とする塵埃画像防止装置。
  15. 上記移動手段は、上記防塵部材から所定量離間して配置され、上記イオンの流れを規定するガイド部を有することを特徴とする請求項14に記載の塵埃画像防止装置。
  16. 上記移動手段は、上記透明部を挟んで上記イオン発生器と反対側に配され上記イオン発生器により発生されるイオンの電位と逆の電位の電圧が印加される集塵部を有することを特徴とする請求項14に記載の塵画画像防止装置。
  17. 上記移動手段は、送風器を有することを特徴とする請求項14、15、16のいずれかに記載の塵埃画像防止装置。
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