JP5687116B2 - Fmラジオ復調システム - Google Patents

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Description

本発明は、FM(周波数変調)ラジオ受信時のFM復調障害を検出し、雑音の発生を抑制するFMラジオ復調システムに関する。
FMラジオ受信時のマルチパスや妨害波、電波強度の過大、過小、回路上の雑音などによりFM復調に障害が生じると、生成された音声信号に聴感上不快な白色性の大きな雑音が発生する。典型例として、ビル街を移動する自動車内でFMラジオ放送を受信する際、マルチパスに伴う電波の局所空間的電力減衰により、バーストノイズが発生する現象が知られている。
現在、特にマルチパス妨害に着目したノイズ発生検出手段として、希望波(所望の周波数の信号)エネルギーの一時的低下を検出する方法、パイロット信号のエネルギー低下を検出する方法、希望波エネルギーの一時的低下を検出する方法にパイロット信号の側波帯のエネルギー増加を検出する方法などを組み合わせた検出方法が知られている(例えば、特許文献1)。
また、ノイズ発生検出時のノイズ抑圧方法として、オーディオ出力信号の一時的停止、強制モノラル化、あるいは音量低減などによる抑圧方法が一般的に知られている。
ところで、希望波エネルギーの一時的低下に基づいたマルチパス妨害検出方法の欠点として、希望波が過変調の場合、通常希望波エネルギーの検出にバンドパスフィルタを用いていることから、その出力が瞬間的に低下し、マルチパス妨害として誤判定してしまうという問題がある。このような問題に対し、特許文献2には、検出閾値を変調度に応じて切り換える方法が開示されている。
特開2002−271219号公報 特開2009−278525号公報
しかしながら、特許文献2のように、検出閾値を変調度に応じて切り換える方法では、変調度の推定値は変調信号の分散の状態により変化するため、その制御を適切に行うことは難しいという問題がある。
一方、特許文献1では、希望波エネルギーの一時的低下とパイロット信号の側波帯エネルギーが閾値以上であることを組み合わせてマルチパス妨害の発生を検出しているが、L+Rのモノラル信号成分の混入やレベル変動などの理由により、ノイズ検出の精度は低い。加えて、過変調でない場合にはノイズ発生検出手段を適用しないため、マルチパス妨害以外の原因で発生するノイズを抑圧することはできない。
また、マルチパス妨害以外にも、妨害波、電波電力の過大、過小、回路上の雑音など予期せぬ原因でFM復調障害が発生することがあり、これらがノイズ発生の原因になる。
そこで本発明では、過変調信号であってもマルチパス妨害を精度良く検出することに加え、原因の如何にかかわらず、FM復調障害に伴う白色性ノイズの発生をそのノイズの程度も含めて比較的簡易なアルゴリズムで検出し、抑圧することが可能なFMラジオ復調システムを提供することを目的とする。
上記問題を解決するための本発明の一態様は、周波数変調(FM)された受信信号の検波を行うFM検波器と、前記FM検波器から出力される検波信号をステレオ復調するステレオ復調部と、前記FM検波器から出力される検波信号に基づいて前記ステレオ復調部を制御する制御部と、を備えるFMラジオ復調システムであって、前記制御部は、前記FM検波器から出力される前記検波信号に含まれるパイロット信号の信号強度を検出するパイロット信号強度検出部と、前記パイロット信号の近傍周波数帯の信号であるサイドバンド信号の信号強度を検出するサイドバンド信号強度検出部と、を備え、検出された前記パイロット信号の信号強度と、検出された前記サイドバンド信号の信号強度との比の値に基づき、前記ステレオ復調部を制御することを特徴とするFMラジオ復調システムである。
この構成によれば、過変調信号であってもマルチパス妨害を精度良く検出することが可能であるとともに、FM復調障害に伴う白色性ノイズの発生を比較的簡易なアルゴリズムで検出し、抑圧することができる。
また、本発明の他の態様は、前記サイドバンド信号強度検出部は、前記パイロット信号近傍の信号であって前記パイロット信号よりも高域の周波数帯に含まれる信号である高周波サイドバンド信号の信号強度を検出する高周波サイドバンド信号強度検出部と、前記パイロット信号近傍の信号であって前記パイロット信号よりも低域の周波数帯に含まれる信号である低周波サイドバンド信号の信号強度を検出する低周波サイドバンド信号強度検出部と、を備え、前記制御部は、検出された前記パイロット信号の信号強度と、検出された前記高周波サイドバンド信号強度の信号強度と前記低周波サイドバンド信号強度の信号強度との和と、の比に基づき、前記ステレオ復調部を制御することを特徴とするFMラジオ復調システムである。
この構成によれば、過変調信号であってもマルチパス妨害を精度良く検出することが可能であるとともに、FM復調障害に伴う白色性ノイズの発生を比較的簡易なアルゴリズムで検出し、抑圧することができる。
本発明によれば、過変調信号であってもマルチパス妨害を精度良く検出することが可能であるとともに、FM復調障害に伴う白色性ノイズの発生を比較的簡易なアルゴリズムで検出し、抑圧することができる。
本発明の一実施形態に係るFMラジオ受信装置のブロック図である。 FM復調障害が発生していない場合の検波信号スペクトルの一例を示す図である。 FM復調障害が発生している際の検波信号スペクトルの一例を示す図である。 2次IIR型ピーキングフィルタの構成を示す図である。 バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23を実現する各ピーキングフィルタの周波数応答を示す図である。 ノイズ抑圧指標とノイズ抑圧制御の一例を示す図である。 ノイズ抑圧指標と出力ゲインとの関係を示す図である。 ノイズ尤度検出とノイズ抑圧の一例を示す図である。 バーストノイズが存在する場合の検波信号スペクトルの一例を示す図である。 白色ノイズが一様に浅く存在する場合の検波信号スペクトルの一例を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示す。
(FMラジオ受信装置の構成)
図1は、本実施形態に係るFMラジオ受信装置の構成例を示す図である。図1に示されるFMラジオ受信装置1は、FMラジオを受信してステレオ出力することが可能な受信装置であり、ステレオ復調においては和差方式を採用するものとする。なお、本実施形態においては、FMラジオ受信装置1がデジタル方式である場合について説明するが、アナログ方式であってもよい。
FMラジオ受信装置1は、アンテナ10と、低雑音増幅器11と、RF(Radio Frequency)フロントエンド部12と、アナログデジタル変換器(A/D変換器)13と、FMラジオ復調システム2とを有する。FMラジオ復調システム2は、FM検波器14と、ノイズ発生検出部15と、ステレオ復調部16とにより構成される。
低雑音増幅器11はアンテナ10で受信された微弱な信号を増幅する。RFフロントエンド部12は、低雑音増幅器11で増幅された信号に対して正弦波を畳み込むことで特定の周波数の信号を中間周波数にダウンコンバートするミキサー処理、およびセラミックフィルタなどのバンドパスフィルタで不要な周波数成分を除去する処理を経て、IF(中間周波数:Intermediate Frequency)信号を出力する。
A/D変換器13は、RFフロントエンド部12から出力されるIF信号をアナログからデジタルに変換する。また、FM検波器14は、デジタル変換された信号に対して検波(復調)処理を行う。
ところで、FM検波器14で検波された検波信号は、典型的なマルチパス妨害により瞬間的にバーストノイズが発生する場合は図9のようなスペクトルを持ち、一方、継続的に雑音が発生する場合は図10のようなスペクトルを持つ。
FM復調障害が無い瞬間と、ある瞬間の検波信号のスペクトルをそれぞれ詳細に図示すると、図2、図3のようになる。それぞれ、縦軸が信号の大きさ、横軸が信号の周波数である。また、パイロット信号の周波数は19kHz、差信号の周波数は38kHzである。
図2と図3のスペクトルを比較すると、後者は前者に比べ、パイロット信号成分の19kHzにおけるエネルギーピークが下がっている一方、その近傍のエネルギー(例えば、18〜20kHz辺り)は増加している。
すなわち、FM復調障害が強くなるにつれ、その検波信号のスペクトルは周波数的偏りの無い一様分布に近づく。乱れの程度はまちまちであるが、わずかな乱れも高感度に検出することが好ましい。そこで、本実施形態に係るFMラジオ受信装置では、その検出方法として、検波信号に含まれる19kHzパイロット信号のエネルギーが低下すると共に、その近傍のエネルギーが増加するという現象を捉えることでノイズ発生検出を行うこととし、そのためのノイズ発生検出部15が設けられている。
(ノイズ発生検出部15の構成)
ノイズ発生検出部15は、パイロット信号のエネルギー(信号強度)PC、パイロット信号よりも低域の周波数帯に含まれる信号である低周波サイドバンド信号の信号強度(以下、「低域側近傍エネルギー」という)PL、パイロット信号よりも高域の周波数帯に含まれる信号である高周波サイドバンド信号の信号強度(以下、「高域側近傍エネルギー」という)PHのそれぞれの値を検出する。そして、検出されたパイロット信号のエネルギーPCと、検出された高周波サイドバンド信号強度の信号強度と低周波サイドバンド信号強度の信号強度との和と、の比の値に基づき、ステレオ復調部16を制御する。
具体的には、ノイズ尤度(PL+PH)/PCを求め、その値に応じてノイズ抑圧を行う。一例としてノイズ尤度がある閾値以上になったら、その超過量に応じて強制モノラル化、高域抑圧、音量低減を順に強めてノイズ抑圧を実現する場合等が挙げられる。
ノイズ発生検出部15は、パイロット信号のエネルギーを検出するパイロット信号強度検出部(HC22)と、低域側近傍エネルギーを検出する低周波サイドバンド信号強度検出部(HL21)と、高域側近傍エネルギーを検出する高周波サイドバンド信号強度検出部(HH23)と、エネルギー比較部24を有する。本実施形態では、ノイズ発生検出部15は、図1に示されるように、それぞれ、18〜18.5kHz、19kHz、19.5〜20kHzを中心周波数に持つ帯域幅の狭いバンドパスフィルタHL21、HC22、HH23と、エネルギー比較部24とを有する。これらのバンドパスフィルタHL21、HC22、HH23は、FM検波器14から出力される検波信号の入力を受け付ける。また、各バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23を通過して得られた信号はエネルギー比較部24に入力される。
(バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23)
ノイズ発生検出部15が有するバンドパスフィルタHL21、HC22、HH23は、図4に示されるような2次IIRフィルタによって実現することが可能である。なお、図4に示される2次IIRフィルタの伝達関数は、以下の(式1)によって示される。
Figure 0005687116
より具体的には、バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23は、19kHzとその周辺に中心周波数をもつ3つのピーキングフィルタと呼ばれる2次IIRフィルタにより実現される。また、上述したように、本実施形態においては、各ピーキングフィルタの中心周波数は、それぞれ下から18.25kHz、19kHz、19.75kHzに設定される。各ピーキングフィルタは、図5に示されるような周波数特性を持つフィルタである。
(エネルギー比較部24)
エネルギー比較部24は、バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23を通過して得られた各信号をそれぞれ二乗することにより求められるエネルギーPL、PC、PHの値を用いて、r=(PL+PH)/PCを演算する。そして、この演算結果をノイズ尤度信号としてステレオ復調部16に出力する。
尚、エネルギーPL、PC、PHは、バンドパスフィルタHL21、HC22、HH23を通過して得られた各信号をそれぞれ二乗し、1次スムージングすることにより求められるエネルギー値であってもよい。ここで一次スムージングとは、取得したフィルタの出力信号と過去分のフィルタの出力信号とに基づき、ノイズ尤度の算出に使用するエネルギーPL、PC、PHの値を算出する処理である。この一次スムージングにより、突発的なエネルギー出力値の変動による誤検出を抑制することができる。
ステレオ復調部16は、FM検波器14から検波信号として出力されるモノラル信号に、差信号を加算もしくは減算することによってステレオ信号を出力する。また、ステレオ復調部16は、ノイズ抑圧制御型復調器31を有する。ノイズ抑圧制御型復調器31は、ステレオ復調する際、エネルギー比較部24で算出されたノイズ尤度信号をもとにセパレーションや高域抑圧、音量を制御することで、ノイズ成分を抑圧して、オーディオ出力信号を出力する。
ここで、本実施形態に係るFMラジオ受信装置と特許文献1のFMラジオ受信装置とを対比すると、特許文献1ではノイズ検出において、単にパイロット信号の低域側近傍エネルギーPLを出力している。また、その他一般的な方法として、パイロット信号の信号レベルを指標として1/PCを出力する方法もある。しかしながら、いずれの方法もパイロット信号の信号強度(エネルギーPC)と、パイロット信号の近傍周波数帯の信号であるサイドバンド信号の信号強度(エネルギーPL、PH)との比を取らないことから、検出精度が低く、かつ信号レベルの変動の影響を受ける。
一方、本実施形態に係るFMラジオ受信装置では、エネルギー比較部24において、エネルギーPCと、エネルギーPLおよびPHとの比を取るため、従来のノイズ検出方法と比較して、ノイズ検出精度が高くなり、かつ信号レベルの変動の影響を受けにくく、ノイズ抑圧性能が向上する。
なお、上述したノイズ尤度rの演算の簡略方式としては、閾値判定が等価なものとして、(PL+PH)*G−PC(Gは所定の定数)を用いる方法も考えられる。また、PL/PC、もしくは、PH/PCを用いてもよい。(PL+PH)/PCを算出する方法よりも精度がわずかに落ちるもののフィルタを1つ減らすことができるため、構成がより簡潔なものとなる。また、これらを適用しても本実施形態に係るFMラジオ受信装置の本質を損なわず、さほど遜色のない性能が期待できる。
(ステレオ復調部16の構成)
(ノイズ抑圧制御型復調器31)
ステレオ復調部16は、FM検波器14から出力される検波信号をステレオ復調する。本実施形態においては、ステレオ復調部16は、19kHz未満のL+Rモノラル信号と、38kHzを中心に上下に広がる信号を周波数シフトして求めたL−R差信号とを加減算することでLとRのステレオオーディオ出力信号を得る。
ところで、FM復調障害でノイズが多い、つまり、ノイズ尤度rの値が大きい場合は、加減算するL−R差信号の量を意図的に減じる「セパレーション制御」、聴感上ノイズが大きい高い周波数成分を減じる「高域抑圧制御」、音量を制限する「音量制御」、などを適用することでノイズを抑圧することができる。本実施形態においては、ノイズ抑圧制御型復調器31において、これらのノイズ抑圧制御を段階的に適用する。以下、各ノイズ抑圧制御についての具体例を説明する。
(セパレーション制御)
セパレーション制御は、L+Rモノラル信号とL−R差信号を入力とし、セパレーションパラメータαを用い、ステレオオーディオ出力LoutおよびRoutを、以下の式により導出する。
Lout={(L+R)+α(L−R)}/2
Rout={(L+R)−α(L−R)}/2
この際、FM復調が良好な状態においてはα=1として、Lout=L、Rout=Rと信号を完全に分離するが、ノイズが多くFM復調の状態が悪い場合には、前記式の差信号の加減算に伴い白色性雑音成分が増加することから、α=0とすることで、Lout=Rout=(L+R)/2(すなわち完全なモノラル信号)とし、ノイズを軽減する。なお、FM復調の状態の良し悪しについては、例えば、エネルギー比較部24で算出されるノイズ尤度rの値が所定値以上であるか否かで決定する等となっていればよい。
(高域抑圧制御)
高域抑圧制御では、一般的に高域ほどノイズが知覚されやすいことから、カットオフ周波数が10kHz程度のFIR(Finite Impulse Response)型ローパスフィルタを適用すると、ローパスフィルタのオン、オフに伴う異音の発生を抑えつつ聴感上のノイズを軽減できる。
(音量制御)
音量制御では、ノイズ発生部分の音量を抑制することで聴感上のノイズを軽減する。具体的には、ノイズ尤度に基づき復調されたステレオ音声信号にゲインを乗じて音量を抑える。ゲインgは、通常時の1を起点としてノイズ尤度rが増えるに従い減じていく。具体的には、以下の式によりLout、Routを導出する。
Lout=g×{(L+R)+α(L−R)}/2
Rout=g×{(L+R)−α(L−R)}/2
また、ゲインgに0〜0.5の下限値を設けると、出力音声の聴感上の安定感が得られやすい。
以上の3つのノイズ抑圧制御機能を統合する場合は、例えば、ノイズ尤度rからノイズ抑圧指標dを以下の式によって求め、必要に応じてノイズ抑圧指標dに時間方向のスムージングをかける。
d=(r−rthp
図6は、p=0.25とした時のノイズ抑圧指標dの値によって実行すべきノイズ抑圧制御を示すものであるが、スムージングをかけた後のノイズ抑圧指標dの値に応じて、図6に従い、実行すべき制御を決定する。なお、図6においては、ノイズ抑圧指標dの値が高くなるに従って、セパレーション制御、高域抑圧制御、音量制御を順次、実行していくように定められている。
ノイズ抑圧指標dと出力ゲインgの関係の一例を図7に示す。図7においては、縦軸が出力ゲインgであり、横軸がノイズ抑圧指標dである。
(実施例)
以上のノイズ抑圧処理を実際に適用した場合のオーディオ出力波形とそのスペクトルの一例を図8に示す。図8(1)はFM検波器14から出力される検波信号のスペクトルである。図8(2)は図8(1)の検波信号をノイズ抑圧処理を行わずにステレオ復調した場合のスペクトルである。また、図8(3)は図8(1)の検波信号に対してノイズ抑圧処理を行ってステレオ復調した場合のスペクトルである。図8の例では、FM復調障害が全般に弱く存在し、かつ図8において(バーストノイズの顕著な部分)と記載の矢印部分ではバースト性の顕著なノイズが発生している。図8(2)に示されるように、聴感上有意なノイズが発生している部分でノイズ抑圧指標dが上がっており、図8(3)と図8(2)とを比較すると、出力ゲインgなどによりバーストノイズが有効に抑圧されていることがわかる。聴感実験でもその有効性は確認されている。
なお、RFフロントエンド部12やFM検波器14において、希望波のエネルギーの急激な減少や、妨害波の影響、等化器等によるFM復調障害を検出する手段が別途存在する場合、ノイズ抑圧制御型復調器31にそれらの手段で検出したFM復調障害に関する情報を加えて総合判断するようになっていてもよい。これにより、さらに良好なノイズ抑圧制御性能が期待できる。
ところで、特許文献1のようにノイズ尤度を2値で判定する方法では、マルチパス妨害検出時には基本的に音をミュートしてしまうため、誤判定に対する悪影響が大きい。例えば、図9に示されるようなマルチパス妨害に起因するバーストノイズに対してはある程度の効果は期待できるものの、図10に示されるようにFM復調が時間的に一様に浅く乱れて白色性ノイズが発生し得る状況においては、音が途切れ途切れになり非常に聞き苦しくなってしまう。
これに対し、上記実施形態に係るFMラジオ受信装置については、ノイズ抑圧指標dの値に応じて、4段階で異なるノイズ抑圧処理が適用されるようになっている。さらに、セパレーション制御、高域抑圧制御、音量制御の順に、ノイズ抑圧制御を重畳的に適用していくため、一様に浅く発生する白色性ノイズが存在するような場合であっても、出力音声が途切れ途切れになって、聞き苦しくなるのを低減させることができる。
本発明は、受信時のFM復調障害を検出し、雑音の発生を抑圧する機能を有するFMラジオ受信装置に好適である。
1 ラジオ受信装置
2 ラジオ復調システム
10 アンテナ
11 低雑音増幅器
12 フロントエンド部
13 変換器
14 検波器
15 ノイズ発生検出部
16 ステレオ復調部
21 低周波サイドバンド信号用バンドパスフィルタ
22 パイロット信号用バンドパスフィルタ
23 高周波サイドバンド信号用バンドパスフィルタ
24 エネルギー比較部
31 ノイズ抑圧制御型復調器

Claims (2)

  1. 周波数変調(FM)された受信信号の検波を行うFM検波器と、
    前記FM検波器から出力される検波信号をステレオ復調するステレオ復調部と、
    前記FM検波器から出力される検波信号に基づいて前記ステレオ復調部を制御する制御部と、
    を備えるFMラジオ復調システムであって、
    前記制御部は、
    前記FM検波器から出力される前記検波信号に含まれるパイロット信号の信号強度を検出するパイロット信号強度検出部と、
    前記パイロット信号の近傍周波数帯の信号であるサイドバンド信号の信号強度を検出するサイドバンド信号強度検出部と、を備え、
    検出された前記パイロット信号の信号強度と、検出された前記サイドバンド信号の信号強度との比の値に基づき、前記ステレオ復調部を制御すること
    を特徴とするFMラジオ復調システム。
  2. 前記サイドバンド信号強度検出部は、
    前記パイロット信号近傍の信号であって前記パイロット信号よりも高域の周波数帯に含まれる信号である高周波サイドバンド信号の信号強度を検出する高周波サイドバンド信号強度検出部と、
    前記パイロット信号近傍の信号であって前記パイロット信号よりも低域の周波数帯に含まれる信号である低周波サイドバンド信号の信号強度を検出する低周波サイドバンド信号強度検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    検出された前記パイロット信号の信号強度と、検出された前記高周波サイドバンド信号強度の信号強度と前記低周波サイドバンド信号強度の信号強度との和と、の比に基づき、前記ステレオ復調部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載のFMラジオ復調システム。
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