JP5673285B2 - 車両用ドア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体に取り付けられるドアに適用される車両用ドア構造に関する。
車両用ドアにおいては、例えば、サイドドアでは、ドア本体を車体に対して回動可能に取り付けるために、上下一対のドアヒンジがドアインナー側に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−230521号公報
ところで、ドアインナー側においてドアヒンジ取付部及びその近傍には、ドア開閉に対する耐久性が要求されるため、ヒンジ回転軸周りの剛性が必要となる。その一方で、この部分の補強等によってドアの質量が増加してしまうと燃費性能の悪化につながる。
本発明は、上記事実を考慮して、質量増加を抑えながらドアヒンジ取付部の近傍におけるヒンジ回転軸周りの剛性を確保することができる車両用ドア構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両用ドア構造は、車両のドアにおける車体への取付側となる端部に設けられ、略ドア厚さ方向を含む面を壁面として備えると共に前記壁面内における前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両端部側を一対のドアヒンジ取付部としたヒンジサイド壁部と、前記ヒンジサイド壁部における前記略ドア厚さ方向の車室外側の端部から略直角に屈曲されてドア外周部側を構成する端壁部と、前記ヒンジサイド壁部に形成され、前記一対のドアヒンジ取付部のうちの少なくとも一方に対して前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両外側に隣接して設けられ、前記略ドア厚さ方向に延在する部位を備えた一対のビードと、を有し、前記一対のビードのうちの少なくとも一方が前記端壁部にまで延設されてL字形状とされている
なお、請求項1に記載する「前記壁面内における前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両端部側」とは、例えば、車両用ドア構造がサイドドアに適用されてドア前端部にドアヒンジが取り付けられる場合には、車両上下方向の両端部側に相当し、車両用ドア構造がバックドアに適用されてドア上端部にドアヒンジが取り付けられる場合には、車両幅方向の両端部側に相当する。
請求項1に記載する本発明の車両用ドア構造によれば、車両のドアにおける車体への取付側となる端部にはヒンジサイド壁部が設けられ、ヒンジサイド壁部は、一対のドアヒンジ取付部を含んでいるので、ヒンジサイド壁部にはドアヒンジを介してドアの自重を車体へ支持させるための荷重が作用する。また、ドアを閉めてロックする際には、ドアの内蔵物等による慣性力が略ドア厚さ方向に作用する。ここで、ヒンジサイド壁部は、略ドア厚さ方向を含む面を壁面として備えると共にその壁面内における前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両端部側を一対のドアヒンジ取付部としているので、前記慣性力はヒンジサイド壁部におけるドアヒンジ取付部の近傍を変形させようとする。しかし、本発明では、ヒンジサイド壁部には、一対のドアヒンジ取付部のうちの少なくとも一方に対して前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両外側に隣接して一対のビードが形成され、一対のビードは前記略ドア厚さ方向に延在する部位を備えているので、ドアを閉めてロックする際に略ドア厚さ方向の慣性力が作用しても、ドアヒンジ取付部の近傍の変形がビードによって抑えられる。
また、この車両用ドア構造によれば、ドア外周部側を構成する端壁部がヒンジサイド壁部における前記略ドア厚さ方向の車室外側の端部から略直角に屈曲されて形成されており、一対のビードのうちの少なくとも一方が端壁部にまで延設されてL字形状とされているので、ヒンジサイド壁部及び端壁部の面剛性が高められる。よって、ドア閉時等にヒンジサイド壁部に対して荷重が作用しても、ヒンジサイド壁部と端壁部との相対変位が抑えられ、ヒンジサイド壁部とこれに連続する端壁部とで、前記荷重に抗する。
請求項に記載する本発明の車両用ドア構造は、請求項記載の構成において、前記ドアはサイドドアであり、前記ヒンジサイド壁部には前記一対のドアヒンジ取付部のうちの下側のドアヒンジ取付部の上下に前記一対のビードが形成されると共に、当該一対のビードのうちの少なくとも一方が前記端壁部にまで延設されて平面視でL字形状とされており、前記一対のドアヒンジ取付部のうちの上側のドアヒンジ取付部に対してドアヒンジの配置側とは反対側の面にヒンジリインフォースメントが結合されている。
請求項に記載する本発明の車両用ドア構造によれば、ドアはサイドドアとなっており、ヒンジサイド壁部において下側のドアヒンジ取付部の上下部分は、一対のビードによって剛性が高められる。一方、上側のドアヒンジ取付部に対してドアヒンジの配置側とは反対側の面にヒンジリインフォースメントが結合されているので、このヒンジリインフォースメントによって、上側のドアヒンジ取付部の剛性が高められる。このため、既存の部品を用いてビードの設定数を抑えながら面剛性が高められ、ビードの設定数が抑えられることで、プレス成形がしやすくなる。
請求項に記載する本発明の車両用ドア構造は、請求項又は請求項記載の構成において、前記ドアは、サイドドアであって、前記サイドドア内でドア前後方向に沿って配設されたインパクトビームと、前記インパクトビームの両端部に設けられて前記サイドドア内に前記インパクトビームを取り付けるためのインパクトビームブラケットと、を備えており、前記ヒンジサイド壁部には前記一対のドアヒンジ取付部のうちの下側のドアヒンジ取付部の上下に前記一対のビードが形成されると共に、当該一対のビードのうちの下側のビードが前記端壁部にまで延設されて平面視でL字形状とされており、前記端壁部は、前記下側のビードと対になる上側のビードに隣接する位置で、前記インパクトビームブラケットの一部と結合されている。
請求項に記載する本発明の車両用ドア構造によれば、ドアはサイドドアとなっており、ヒンジサイド壁部において下側のドアヒンジ取付部の上下部分は、一対のビードによって剛性が高められる。一対のビードのうちの下側のビードは、端壁部にまで延設されて平面視でL字形状とされているので、ヒンジサイド壁部及び端壁部の面剛性が高められる。一方、端壁部は、下側のビードと対になる上側のビードに隣接する位置で、インパクトビームブラケットの一部と結合されているので、既存の部品を用いて端壁部でのビードの設定数を抑えながら、下側のドアヒンジ取付部の上方側近傍の面剛性が高められる。このようにビードの設定数が抑えられることで、プレス成形がしやすくなる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用ドア構造によれば、質量増加を抑えながらドアヒンジ取付部の近傍におけるヒンジ回転軸周りの剛性を確保することができるという優れた効果を有する。
また、この車両用ドア構造によれば、ヒンジサイド壁部及び端壁部の面剛性を高めることができ、ドアヒンジ取付部の近傍におけるヒンジ回転軸周りの剛性を一層向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項及び請求項に記載の車両用ドア構造によれば、既存の部品を用いることでビードの設定数を抑えつつ、ドアヒンジ取付部の近傍の面剛性を高めることができ、ビードの設定数が抑えられることでプレス成形の容易化を図ることができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る車両用ドア構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用ドア構造のロアヒンジ部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用ドア構造のアッパヒンジ部を示す斜視図である。 図1の4−4線に沿った拡大断面図(ドア内蔵物の図示は省略した図)である。
(実施形態の構成)
本発明の一実施形態に係る車両用ドア構造について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。また、本実施形態では、ドア前方側は車両前方側と同じ方向とされ、ドア上方側は車両上方側と同じ方向とされ、ドア厚さ方向は車両幅方向と同じ方向とされる。
図1には、本実施形態に係る車両用ドア構造が適用されたサイドドア10の斜視図が車室内側から見た状態で示されている。また、図4には図1の4−4線に沿った拡大断面図(ドア内蔵物の図示は省略した図)が示されている。図4に示されるように、車両用ドアとしてのサイドドア10は、ドアアウタパネル12を備えている。ドアアウタパネル12は、サイドドア10のドア厚さ方向の車室外側に配置されて車両のドア外板を構成し、略台形平板状に形成されている。また、図1に示されるように、ドアアウタパネル12のドア上方側には、枠状体のドアウインドフレーム22が設けられ、ドアウインドフレーム22内には、ウインドガラス(サイドガラス)24が配置可能とされている。
なお、ウインドガラス(サイドガラス)24はNV性能を向上させるために厚板化の傾向にある。また、図示を省略するが、サイドドア10の内部には、ウインドガラス24を昇降させるためのウィンドレギュレータ等が内蔵されている。さらに、サイドドア10の内部には、側突性能を向上させるための側突用バルクが追加されることもある。これらにより、ドア内蔵物の質量は増加傾向にある。
図1及び図4に示されるように、ドアアウタパネル12のドア厚さ方向の車室内側には、車両のドア内板を構成するドアインナパネル14が配置されている。ドアインナパネル14とドアアウタパネル12とは外周部同士がヘミング加工によって結合されている。
図1に示されるように、ドアインナパネル14はドアインナパネル本体部16を備えている。ドアインナパネル本体部16は、略台形平板状に形成されており、ドアインナパネル14のドア前部側を除く部分を構成している。ドアインナパネル本体部16のドア後方側の端部には、ロック部30が設けられている。ロック部30は、サイドドア10の閉止時におけるロック用とされている。ドアインナパネル本体部16のドア前方側(車体へのヒンジ取付側)には、ドアインナパネル14の一部を構成するヒンジサイドパネル18が配置されてドアインナパネル本体部16の前端側に結合されている。
ヒンジサイドパネル18は、ドアインナパネル14の板厚に比べて板厚が厚く設定されており、ドア上下方向に沿って延在する長尺状の板状部材とされている。図4に示されるように、ヒンジサイドパネル18は、平断面形状が略階段形状となるように形成されている。
以下、ヒンジサイドパネル18について、より詳細に説明すると、ヒンジサイドパネル18は、サイドドア10における車体への取付側となる端部(前端部)に略ドア厚さ方向を含む面を壁面として備えたヒンジサイド壁部としての前壁部18Bを備えている。すなわち、前壁部18Bは、平面視で前記略ドア厚さ方向に沿って延びており、ドアアウタパネル12に対して略直交する面を成している。また、図1に示されるように、前壁部18Bは、その壁面内における前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両端部側を上下一対のドアヒンジ取付部36A、36Bとしている。また、前壁部18Bにおける前記略ドア厚さ方向の車室外側の端部からはドア前方側に略直角に屈曲された端壁部18Aが形成されている。すなわち、端壁部18Aは、平面視でドア前方側に沿って延びてドア外周部側の一部を構成している。端壁部18Aの前端部(先端側の端末部)は、ドアアウタパネル12の外周部にヘミング加工によって結合されている。さらに、前壁部18Bにおける前記略ドア厚さ方向の車室内側の端部からは、車両後方側へ屈曲された一般部18Cが連続して形成されている。図4に示されるように、一般部18Cは、ドアアウタパネル12に略対向して配置されており、その後端部18Z(前壁部18B側とは反対側の端部)がドアインナパネル本体部16の前端部16Aに重ね合わせられて溶接されている。
図2には、下側のドアヒンジ取付部36Bの配設位置(換言すればロアヒンジ部)及びその周囲部が斜視図にて示され、図3には、上側のドアヒンジ取付部36Aの配設位置(換言すればアッパヒンジ部)及びその周囲部が斜視図にて示されている。図3に示されるように、ヒンジサイドパネル18における前壁部18Bには、ドアヒンジ取付部36Aの後面側にヒンジリテーナ26Aが配設されている。また、図2に示されるように、ドアヒンジ取付部36Bの後面側にヒンジリテーナ26Bが配設されている。図2及び図3に示されるように、ヒンジリテーナ26A、26Bは車両上下方向に細長い形状を成している。
また、図3に示されるように、ドアヒンジ取付部36Aに対応してサイドドア10の内部にはヒンジリインフォースメント28が配設されている。ヒンジリインフォースメント28は、ドアヒンジ取付部36Aの補強用とされ、平面視で略L字状に形成された屈曲板状部材であり、略ドア上下方向に延在している。ヒンジリインフォースメント28は、ヒンジサイドパネル18の前壁部18Bに面接触される前端部28Aを備えている。ヒンジリインフォースメント28の前端部28Aには上下一対のボルト挿通孔が形成されており、ヒンジリテーナ26Aとヒンジサイドパネル18の前壁部18Bとの間に挟持されている。ヒンジリインフォースメント28は、前端部28Aのドア厚さ方向の車室内側の端部から車両後方側へ屈曲されており、ヒンジリインフォースメント28の後端部28Bは、ヒンジサイドパネル18の一般部18Cに面接触状態で取り付けられている。
図1に示されるように、サイドドア10の内部には、ドア前後方向に沿って複数本(本実施形態では二本)のインパクトビーム32A、32B(広義には「補強部材」として把握される要素である。)が掛け渡された状態で配設されている。インパクトビーム32A、32Bは所定の強度及び剛性を備えたパイプ状の部材であり、その長手方向の両端部にはインパクトビームブラケット34A、34B、34C、34Dが設けられている。インパクトビームブラケット34A、34B、34C、34Dは、サイドドア10内にインパクトビーム32A、32Bを取り付けるための部材であり、インパクトビーム32A、32Bの両端部は、インパクトビームブラケット34A、34B、34C、34Dを介してドアインナパネル14の前端部(ヒンジサイドパネル18の端壁部18A)及び後端部に固定されている。
図3に示されるように、ヒンジサイドパネル18に固定されてかつ上側のインパクトビーム32Aの前端部に設けられたインパクトビームブラケット34Aは、ヒンジリテーナ26Aの下方側近傍に配置されている。また、図2に示されるように、ヒンジサイドパネル18に固定されてかつ下側のインパクトビーム32Bの前端部に設けられたインパクトビームブラケット34Cは、ヒンジリテーナ26Bの上方側近傍に配置されている。
図2及び図3に示されるように、ヒンジサイドパネル18における前壁部18Bのドアヒンジ取付部36A、36Bを挟んでヒンジリテーナ26A、26Bに対向する位置には、ドア側ヒンジ片38、40(ヒンジメール)が配設されている。ドア側ヒンジ片38、40は、サイドドア10(図1参照)を車体に取り付けるドアヒンジの一部を構成し、ヒンジサイドパネル18における前壁部18Bに上下一対で固定されている。
ドア側ヒンジ片38、40のドア厚さ方向(車両幅方向)から見た形状は、ヒンジサイドパネル18における前壁部18B側へ開口部を向けたハット形状とされている。すなわち、ドア側ヒンジ片38、40は、上下一対の取付フランジ部38A、40Aと、前壁部18Bと間隔を開けて略平行に配設される縦壁部38B、40Bと、取付フランジ部38A、40Aと縦壁部38B、40Bとを略水平に繋ぐ上下一対の水平壁部38C、40Cと、を備えている。また、水平壁部38C、40Cには、ピン挿通孔が形成され、図示しないヒンジピンによって車両上下方向に貫通されるようになっている。また、図示しない車体側ヒンジ片(ヒンジヒメール)は、ドアヒンジの一部を構成して車体に取り付けられ、ドア側ヒンジ片38、40に対して前記ヒンジピンのヒンジ回転軸CL回りに回転自在に連結されている。なお、ヒンジ回転軸CLの軸方向とドア厚さ方向とは、ドア前方側からみて直交している。また、図4ではサイドドア10の開いた状態から閉じた状態への回転移動方向を矢印A方向で示している。
図3に示されるように、上側のドアヒンジ取付部36Aに対してドア側ヒンジ片38(ドアヒンジ)の配置側とは反対側の面には前述したヒンジリインフォースメント28が結合されている。上側のドア側ヒンジ片38の上下両端の取付フランジ部38Aは、ヒンジサイドパネル18の前壁部18Bにスポット溶接されると共に、前壁部18B、ヒンジリインフォースメント28の前端部28A及びヒンジリテーナ26Aと重ね合わせられた状態で、これらにボルト42A及びナット(図示省略)で締結固定されている。
これに対して、図2及び図4に示されるドア側ヒンジ片40の上下両端の取付フランジ部40Aは、ヒンジサイドパネル18の前壁部18Bにスポット溶接されると共に、前壁部18B及びヒンジリテーナ26Bと重ね合わせられた状態で、これらにボルト42B及びナット44B(図4参照)で締結固定されている。
図1に示されるように、ヒンジサイドパネル18における前壁部18Bには、一対のドアヒンジ取付部36A、36Bのうちの下側のドアヒンジ取付部36Bに対して上下に(略ドア厚さ方向に直交する方向の両外側に)隣接して一対のビード50、52がプレス加工により形成されている。図2に示されるように、一対のビード50、52は、略ドア厚さ方向に直線状に延在する部位50A、52Aを含んで構成されており、これらの部位50A、52Aは、ドア前方側に向かって凸状に***(膨出)している。
また、一対のビード50、52のうち、下側のビード52は、略ドア厚さ方向の車室外側の端部から屈曲され、ヒンジサイドパネル18における端壁部18Aにまで延設されて平面視でL字形状とされており、前壁部18Bと端壁部18Aとを跨いでいる。すなわち、下側のビード52の延設部52Bは、ドア前方側に向かって直線状に延びると共に、ドア厚さ方向の車室内側に向かって凸状に***(膨出)しており、延設部52Bにおける端部は、ヘミング加工されたドアアウタパネル12の端部付近まで延びている。
また、ヒンジサイドパネル18における端壁部18Aは、下側のビード52と対になる上側のビード50に隣接する位置で前述したインパクトビームブラケット34Cの一部とスポット溶接により結合されている。
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示されるように、サイドドア10における車体への取付側となる端部には、前壁部18Bが設けられ、前壁部18Bは、一対のドアヒンジ取付部36A、36Bを含んでいるので、前壁部18Bにはドアヒンジ(ドア側ヒンジ片38、40等)を介してサイドドア10の自重を車体へ支持させるための荷重が作用する。また、サイドドア10を閉めてロックする際には、サイドドア10の内蔵物等による慣性力f1、f2(図4参照)が略ドア厚さ方向に往復するように作用する。ここで、前壁部18Bは、略ドア厚さ方向を含む面を壁面として備えると共にドア上下方向の両端部側を一対のドアヒンジ取付部36A、36Bとしているので、前記慣性力f1、f2(図4参照)は、前壁部18Bのドアヒンジ取付部36A、36Bの近傍(特にドア側ヒンジ片38、40の締結部付近)を変形させようとする。
しかしながら、本実施形態では、図2に示されるように、前壁部18Bには、ドアヒンジ取付部36Bの上下に隣接して一対のビード50、52が形成され、一対のビード50、52は略ドア厚さ方向に延在する部位50A、52Aを備えているので、サイドドア10を閉めてロックする際に略ドア厚さ方向の慣性力f1、f2(図4参照)が作用しても、ドアヒンジ取付部36Bの近傍の変形がビード50、52によって抑えられる。
また、ヒンジサイドパネル18には、ドア外周部側を構成する端壁部18Aが前壁部18Bにおける略ドア厚さ方向の車室外側の端部から略直角に屈曲されて形成されており、下側のビード52は端壁部18Aにまで延設されてL字形状とされているので、前壁部18B及び端壁部18Aの面剛性が高められる。よって、ドア閉時等に前壁部18Bに対して荷重が作用しても、前壁部18Bと端壁部18Aとの相対変位が抑えられ、前壁部18Bとこれに連続する端壁部18Aとで、荷重に抗する。よって、ドアヒンジ取付部36Bの近傍に例えばパッチ等を追加しなくても、サイドドア10の開閉に対する強度の信頼性を確保することができる。
このように、ドアヒンジ取付部36Bの近傍は、ヒンジ回転軸CL周りの剛性がビード50、52によって向上する。また、ドアヒンジ取付部36Bの近傍は、ドア厚さ方向の軸周りの剛性も要求されるが、本実施形態によれば、ビード52によってドア厚さ方向の軸周りの剛性も向上させることができる。
補足すると、図1に示されるサイドドア10の回転移動時には、サイドドア10の自重によってサイドドア10の重心Cからドア下方側へ向けた荷重Fが作用する。この荷重Fは、ドアヒンジ取付部36B側では、ドア厚さ方向の軸周りのモーメントM1(同様にドアヒンジ取付部36A側では、ドア厚さ方向の軸周りのモーメントM2)として作用する。しかしながら、本実施形態では、ビード52が端壁部18Aにまで延設されてL字形状とされているので、前壁部18Bに対してモーメントM1が作用しても、前壁部18Bと端壁部18AとでモーメントM1に抗することができる。このため、ドアヒンジ取付部36Bの近傍では、ドア厚さ方向の軸周りの剛性も向上している。
これらによって、ドアヒンジ取付部36Bの近傍の剛性が向上することで、ドア側ヒンジ片40の締結部における応力を低減することができる。なお、本実施形態におけるドア側ヒンジ片40の締結部における応力は、一対のビード50、52を形成しない対比構造でのドア側ヒンジ片の締結部における応力に比べると、低減されていることがCAE解析により確認されている。
また、本実施形態の構成によって、ドアヒンジ取付部36Bの近傍で所定の強度を確保しながら、ヒンジサイドパネル18の板厚を低減、ひいてはサイドドア10の軽量化を図ることができる。ちなみに、ヒンジサイドパネル18は、ドアヒンジ(ドア側ヒンジ片38、40)を締結支持する部品であるため、ドアインナパネル本体部16やドアアウタパネル12に比して板厚が厚く、また、面積も比較的大きいので、質量低減効果が大きい部材といえる。
一方、図2に示されるように、端壁部18Aは、下側のビード52と対になる上側のビード50に隣接する位置で、インパクトビームブラケット34Cの一部と結合されているので、既存の部品を用いて端壁部18Aでのビードの設定数を抑えながら、ドアヒンジ取付部36Bの上方側近傍の面剛性を高められる。このように、ビードの設定数が抑えられることで、ヒンジサイドパネル18のプレス成形がしやすくなる。
また、図3に示されるように、上側のドアヒンジ取付部36Aに対してドア側ヒンジ片38(ドアヒンジ)の配置側とは反対側の面にヒンジリインフォースメント28が結合されているので、このヒンジリインフォースメント28によって、ドアヒンジ取付部36Aの剛性を高められる。このため、既存の部品を用いてビードの設定数を抑えながら面剛性が高められ、ビードの設定数が抑えられることで、プレス成形がしやすくなる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用ドア構造によれば、質量増加を抑えながら図2及び図3に示されるドアヒンジ取付部36A、36Bの近傍におけるヒンジ回転軸CL周りの剛性を確保することができる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、図2に示される一対のビード50、52のうち、下側のビード52が端壁部18Aにまで延設されて平面視でL字形状とされているが、例えば、上側のビード(50)が端壁部18Aにまで延設されて(図2ではビード50から二点鎖線50Bの部分が延設されて)平面視でL字形状とされていてもよい。この場合、上側のビードが下側のビード52と共に平面視でL字形状とされてもよいし、下側のビードは端壁部(18A)にまで延設されない形状とされて上側のビードのみが端壁部(18A)にまで延設されて平面視でL字形状とされてもよい。
また、上記実施形態では、前壁部18Bには、下側のドアヒンジ取付部36Bの上下に一対のビード50、52が形成されているが、例えば、図3に示される上側のドアヒンジ取付部36Aの上下に一対のビードが形成されもよい。この場合、前壁部18Bにおいては、下側のドアヒンジ取付部36B(図2参照)の上下及び上側のドアヒンジ取付部36Aの上下の両方にそれぞれ一対のビードが形成されもよいし、上側のドアヒンジ取付部36Aの上下にのみ一対のビードが形成されもよい。また、上記の場合において、上側のドアヒンジ取付部36Aの上下に形成される一対のビードは、図3の二点鎖線60A、62Aに示されるように、略ドア厚さ方向に延在する部位を含んで構成される。また、前記一対のビードは、端壁部18Aにまで延設されて(図3では二点鎖線60A、62Aの部分から二点鎖線60B、62Bの部分が延設されて)平面視でL字形状とされるのが好ましい。平面視でL字形状とされるビードは、前記一対のビードの両方であってもよいし、いずれか一方であってもよい。なお、前壁部18Bにおいて上側のドアヒンジ取付部36Aの上下にのみ一対のビードが形成されかつ当該一対のビードが略ドア厚さ方向に延在する部位を含んで構成されるもののいずれも端壁部18Aにまでは延設されていない形態は、本発明の実施形態ではない参考例である。
また、図2に示される一対のビード50、52は、略ドア厚さ方向に直線状に延在する部位50A、52Aを含んで構成されているが、ビードは、略ドア厚さ方向に若干湾曲しながら(大径円弧状に)延在するビード部を含んで構成されたビードでもよい。また、ビード52の延設部52Bについても端壁部18Aにおいて若干湾曲して(大径円弧状に)延設されていてもよい。上述の他の変形例のビードについても同様である。
また、上記実施形態では、ヒンジサイドパネル18における端壁部18Aは、上側のビード50に隣接する位置で、インパクトビームブラケット34Cの一部と結合されているが、例えば、この部分がインパクトビームブラケット34Cの一部と結合されない構成とされてかつ上側のビード(50)が端壁部18Aにまで延設されて平面視でL字形状とされていてもよい。
また、上記実施形態では、図3に示される上側のドアヒンジ取付部36Aに対してドア側ヒンジ片38の配置側とは反対側の面にヒンジリインフォースメント28が結合されているが、このようなヒンジリインフォースメント28が配置されずに、前壁部18Bにおける上側のドア側ヒンジ片38の上下に前述した一対のビードが形成されてもよい。
また、例えば、ヒンジサイドパネル(18)における前壁部(18B)に形成されて一対のドアヒンジ取付部(36A、36B)のうちの少なくとも一方に対して上下(略ドア厚さ方向に直交する方向の両外側)に隣接して設けられてかつ略ドア厚さ方向に延在する部位を備えた一対のビードは、略ドア厚さ方向の車室内側の端部で車両後方側に曲げられて一般部(18C)にまで延設されてもよい。
さらに、請求項1に記載の「略ドア厚さ方向」の概念には、ドア厚さ方向が含まれる他、上記実施形態のように、ドア厚さ方向に設定された場合と実質的に同様の作用及び効果が得られて実質的にドア厚さ方向と把握される方向も含まれる。
また、上記実施形態では、ドアがサイドドア10である場合について説明したが、本発明が適用されるドアはバックドアであってもよい。なお、本発明がバックドアに適用される場合、請求項1記載の「略ドア厚さ方向」におけるドア厚さ方向は車両前後方向に相当する。
また、請求項に記載の「略直角に屈曲」の概念には、直角に屈曲される場合が含まれる他、上記実施形態のように、直角に屈曲された場合と実質的に同様の作用及び効果が得られて実質的に直角に屈曲されているものとして把握される場合も含まれる。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
10 サイドドア(ドア)
18A 端壁部
18B 前壁部(ヒンジサイド壁部)
28 ヒンジリインフォースメント
32A、32B インパクトビーム
34A、34B、34C、34D インパクトビームブラケット
36A ドアヒンジ取付部
36B ドアヒンジ取付部
50 ビード
52 ビード

Claims (3)

  1. 車両のドアにおける車体への取付側となる端部に設けられ、略ドア厚さ方向を含む面を壁面として備えると共に前記壁面内における前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両端部側を一対のドアヒンジ取付部としたヒンジサイド壁部と、
    前記ヒンジサイド壁部における前記略ドア厚さ方向の車室外側の端部から略直角に屈曲されてドア外周部側を構成する端壁部と、
    前記ヒンジサイド壁部に形成され、前記一対のドアヒンジ取付部のうちの少なくとも一方に対して前記略ドア厚さ方向に直交する方向の両外側に隣接して設けられ、前記略ドア厚さ方向に延在する部位を備えた一対のビードと、
    を有し、
    前記一対のビードのうちの少なくとも一方が前記端壁部にまで延設されてL字形状とされている、車両用ドア構造。
  2. 前記ドアはサイドドアであり、
    前記ヒンジサイド壁部には前記一対のドアヒンジ取付部のうちの下側のドアヒンジ取付部の上下に前記一対のビードが形成されると共に、当該一対のビードのうちの少なくとも一方が前記端壁部にまで延設されて平面視でL字形状とされており、
    前記一対のドアヒンジ取付部のうちの上側のドアヒンジ取付部に対してドアヒンジの配置側とは反対側の面にヒンジリインフォースメントが結合されている、請求項記載の車両用ドア構造。
  3. 前記ドアは、サイドドアであって、前記サイドドア内でドア前後方向に沿って配設されたインパクトビームと、前記インパクトビームの両端部に設けられて前記サイドドア内に前記インパクトビームを取り付けるためのインパクトビームブラケットと、を備えており、
    前記ヒンジサイド壁部には前記一対のドアヒンジ取付部のうちの下側のドアヒンジ取付部の上下に前記一対のビードが形成されると共に、当該一対のビードのうちの下側のビードが前記端壁部にまで延設されて平面視でL字形状とされており、
    前記端壁部は、前記下側のビードと対になる上側のビードに隣接する位置で、前記インパクトビームブラケットの一部と結合されている、請求項又は請求項記載の車両用ドア構造。
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