JP5671497B2 - 水栓器具の取付構造、水栓器具、及び水栓器具の取付方法 - Google Patents

水栓器具の取付構造、水栓器具、及び水栓器具の取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、水栓器具の取付構造、水栓器具、水栓器具の取付構造用のフランジ部材、及び水栓器具の取付方法に関する。
従来、水栓器具の取付構造として、水道配管の端部に水栓器具をねじ込み固定するものが知られている。例えば、特許文献1には、水道配管の端部である水栓ソケット部の内面に雌ねじ孔が形成され、水栓器具の根元部分に雄ねじ部が形成され、水栓器具の雄ねじを水栓ソケット部の雌ねじにねじ込むことで、水栓器具を取り付ける取付構造が開示されている。
特開平2−26391号公報
上述した従来の取付構造では、水栓ソケット部(配管の端部)にねじ込まれた水栓器具の根元部分を強く締め付けることで、水栓器具が固定される。しかしながら、長期間の使用等により配管の端部が劣化している場合には、水栓器具を締め付ける際の負荷によって配管の端部が破損してしまうおそれがある。特に、配管が壁に埋設されている場合には、配管の端部が破損してしまうと、壁を壊して配管を交換する大規模な修理が必要となる。
本発明は、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる水栓器具の取付構造、水栓器具、水栓器具の取付構造用のフランジ部材、及び水栓器具の取付方法を提供することを目的とする。
本発明に係る水栓器具の取付構造は、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける取付構造であって、水栓器具から壁に向かって延在し、先端部が配管の端部にねじ込まれる筒状体と、筒状体の外周に、筒状体の軸心に沿って移動可能となるように取り付けられ、壁の外面に当接した状態で壁に固定されるフランジ部材と、を備えることを特徴とする。
このような水栓器具の取付構造では、フランジ部材を筒状体の軸心に沿って移動させ、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を調整することができる。これにより、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、フランジ部材を壁の外面に確実に当接させ、壁に固定することができる。筒状体の外周に取り付けられたフランジ部材を壁に固定することで、配管の端部にねじ込まれた筒状体の先端部を強く締め付けることなく水栓器具を固定することができる。従って、水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる。
筒状体の外周面には雄ねじが形成され、フランジ部材には、筒状体が挿通される挿通孔が形成され、挿通孔の内周面に雄ねじに対応する雌ねじが形成されていることが好ましい。この場合、筒状体の軸心を中心にフランジ部材を回転させることで、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を無段階に調整することができる。また、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、壁側に向かうようにフランジ部材を締め付けると、筒状体の雄ねじとフランジ部材の雌ねじとが締まり合う。これにより、筒状体とフランジ部材とのがたつきを抑制し、水栓器具をよりしっかりと固定することができる。
フランジ部材には、壁への固定用のビスが挿通される開口が形成され、開口は、筒状体が挿通される挿通孔を囲む円周に沿って延びていることが好ましい。この場合、フランジ部材の回転により、壁に設けられたビスねじ込み用の孔と、フランジ部材の開口との位置合わせを容易に行うことができる。
筒状体は、壁に向かって延在するように水栓器具に設けられた筒状の本体と、本体の先端部に着脱自在に連結され、壁に向かって延在する筒状の延長部材と、を有し、フランジ部材は延長部材の外周に取り付けられることが好ましい。この場合、延長部材によって、壁からの水栓器具の突出量を容易に調整することができる。また、延長部材をしっかりと固定した後に、延長部材に対して本体を取り付けることができ、水栓器具の取り付けが更に容易になる。
筒状体は、フランジ部材の取り付け位置より先端側に着脱自在に設けられた筒状の先端継手部材を有し、先端継手部材が配管の端部にねじ込まれることが好ましい。この場合、配管の端部にねじ込まれた先端継手部材を取り外すことなく、水栓器具の交換を行うことができる。これにより、水栓器具の交換の度に配管の端部にかかる負荷をより軽減することができる。
フランジ部材は、壁の外面に当接すると共に先端継手部材の基端面に当接することが好ましい。この場合、先端継手部材とフランジ部材との当接により、フランジ部材をよりしっかりと固定することができる。
椀形状を呈し、底部に筒状体が挿通され、フランジ部材を覆って壁の外面に当接するカバー部材を更に備えることが好ましい。この場合、カバー部材によってフランジ部材を保護することができる。
本発明に係る水栓器具は、上記取付構造により、壁に埋設された配管の端部に取り付けられることを特徴とする。このような水栓器具によれば、水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる。
本発明に係る水栓器具の取付構造用のフランジ部材は、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける取付構造用のフランジ部材であって、水栓器具から壁に向かって延在し、先端部が配管の端部にねじ込まれる筒状体の外周に、筒状体の軸心に沿って移動可能となるように取り付けられる取付部と、壁の外面に当接した状態で壁に固定される固定部と、を有することを特徴とする。
このようなフランジ部材を用いて水栓器具を取り付ける場合、フランジ部材の取付部を筒状体の軸心に沿って移動させ、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を調整することができる。これにより、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、フランジ部材の固定部を壁の外面に確実に当接させ、フランジ部材の固定部を壁に固定することができる。筒状体の外周に取り付けられたフランジ部材を壁に固定することで、配管の端部にねじ込まれた筒状体の先端部を強く締め付けることなく水栓器具を固定することができる。従って、水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる。
取付部には、筒状体が挿通される挿通孔が形成され、挿通孔の内周面には、筒状体の外周面に形成された雄ねじに対応する雌ねじが形成されていることが好ましい。この場合、筒状体の軸心を中心にフランジ部材を回転させることで、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を無段階に調整することができる。また、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、壁側に向かうようにフランジ部材を締め付けると、筒状体の雄ねじとフランジ部材の雌ねじとが締まり合う。これにより、筒状体とフランジ部材とのがたつきを抑制し、水栓器具をよりしっかりと固定することができる。
固定部には、壁への固定用のビスが挿通される開口が形成され、開口は、筒状体が挿通される挿通孔を囲む円周に沿って延びていることが好ましい。この場合、フランジ部材の回転により、壁に設けられたビスねじ込み用の孔と、フランジ部材の開口との位置合わせを容易に行うことができる。
本発明に係る水栓器具の取付方法は、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける取付方法であって、一方向に延在する筒状体と、筒状体の外周に取り付け可能なフランジ部材と、を備える水栓器具を用い、筒状体の外周に、筒状体の軸心に沿って移動可能となるようにフランジ部材を取り付け、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込み、筒状体の軸心に沿ってフランジ部材を移動させ、フランジ部材を壁の外面に当接させ、壁に固定することを特徴とする。
このようなフランジ部材の取付方法では、フランジ部材を筒状体の軸心に沿って移動させ、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を調整することができる。これにより、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、フランジ部材を壁の外面に確実に当接させ、フランジ部材を壁に固定することができる。筒状体の外周に取り付けられたフランジ部材を壁に固定することで、配管の端部にねじ込まれた筒状体の先端部を強く締め付けることなく水栓器具を固定することができる。従って、水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる。
筒状体の外周面に雄ねじが形成され、筒状体が挿通される挿通孔がフランジ部材に形成され、雄ねじに対応する雌ねじが挿通孔の内周面に形成された水栓器具を用い、雄ねじと雌ねじとが噛み合うように、フランジ部材を筒状体の外周に取り付け、筒状体の軸心を中心にフランジ部材を回転させることで、筒状体の軸心に沿ってフランジ部材を移動させることが好ましい。この場合、筒状体に対するフランジ部材の取り付け位置を無段階に調整することができる。また、筒状体の先端部を配管の端部にねじ込んだ状態で、壁側に向かうようにフランジ部材を締め付けると、筒状体の雄ねじとフランジ部材の雌ねじとが締まり合う。これにより、筒状体とフランジ部材とのがたつきを抑制し、水栓器具をよりしっかりと固定することができる。
本発明に係る水栓器具の取付構造、水栓器具、水栓器具の取付構造用のフランジ部材、及び水栓器具の取付方法によれば、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける際に、配管の端部にかかる負荷を軽減することができる。
本発明に係る水栓器具の実施形態を示す斜視図である。 図1の水栓器具の取付構造を示す断面図である。 図2中のフランジ部材の平面図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図2の取付構造の取り付け手順を示す図である。 水栓器具の参考形態の取付構造を示す断面図である。 図11の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図11の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図11の取付構造の取り付け手順を示す図である。 図11の取付構造の取り付け手順を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る水栓器具の好適な実施形態について詳細に説明する。説明において、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施形態)
図1に示されるように、水栓器具1は、水栓部2と、ハンドル3と、シャワーヘッド4と、を備えている。水栓器具1は、壁に埋設された配管に連結するように設置されるものであり、以下の説明における「上下」は、設置状態での上下を意味する。
水栓部2は、上下に延びる円筒形状の外壁2aと、外壁2aに内蔵されたバルブ2bとを有し、壁Wに埋設された配管の端部Pに連結されている(図2参照)。外壁2aは、例えば真鍮からなり、外表面には例えばクロムメッキが施されている。バルブ2bは、水の流路の開き量を調整するものである。バルブ2bの上部には、外壁2aの軸心L4を中心に回動可能なコック2cが設けられており、コック2cを回動させるとバルブ2bの開き量が調整される。
ハンドル3は、円柱形状を呈する基部3aと、基部3aの外周面から突出する把持棒3bと、を有している。ハンドル3は、例えば真鍮からなり、外表面には例えばクロムメッキが施されている。基部3aは、水栓部2の外壁2aに対して略同心となるように、水栓部2の上部に配置され、コック2cに連結されている。このため、把持棒3bを傾動させると基部3a及びコック2cが回動し、バルブ2bの開き量が調整される。水栓部2の下端部2dは吐出部となっており、バルブ2bが開かれると、配管の端部Pから水栓部2に流入した水が、水栓部2の下方に流出する。
シャワーヘッド4は、水を吐出する頭部4aと、ホース5が接続される根元部4bと、頭部4aと根元部4bとを連結する筒状の把持部4cと、を有しており、把持部4c内には水質浄化用のカートリッジ4dが内蔵されている。頭部4aには、吐出状態切替レバー4eと、流路切替ボタン4fとが設けられている。吐出状態切替レバー4eは、頭部4aに設けられた複数の吐出口(不図示)のうち、開放される吐出口を切り替えるものである。吐出状態切替レバー4eを傾動させることで、吐出される水の広がりや勢い等を変えることが可能である。流路切替ボタン4fは、カートリッジ4dを透過する流路と、カートリッジ4dを透過しない流路とを切り替えるものである。流路切替ボタン4fを押し込むことで、原水の吐出と浄水の吐出とを切り替えることが可能である。
シャワーヘッド4の根元部4bに一端部5aが接続されたホースの他端部5bは、シャワー継手6を介して水栓部2に連結されている。シャワー継手6は、水受入部7と、ホース接続部8と、シャワーホルダー部9とを有している。水受入部7は、取付ナット7aを締め付けることで、水栓部2の下端部2dに固定されている。ホース接続部8は、略直角に折れ曲がった管状部材であり、その一端部8aは、水受入部7から壁W向かう軸線L1を中心に回動可能となるように、水受入部7の壁W側に連結されている。ホース接続部8の他端部8bには、取付ナット5cを締め付けることで、ホース5の他端部5bが接続されている。
シャワーホルダー部9は、水受入部7に対して一体的に形成されている。シャワーホルダー部9は、一部が切り欠かれた円筒形状を呈しており、シャワーヘッド4の根元部4bを着脱自在に保持する。シャワーホルダー部9の中心軸線L2は、壁Wから遠ざかるにつれて高くなるように傾斜している。シャワーヘッド4の根元部4bは、シャワーホルダー部9の壁Wから遠い側の端部9aから挿入され、シャワーホルダー部9に装着される。これにより、シャワーヘッド4は、壁W側から斜め上方に延在するように保持される。シャワーヘッド4の根元部4bをシャワーホルダー部9から斜め上方に抜き取ると、シャワーホルダー部9の切欠き部9bを通してホース5をシャワーホルダー部9の外側に取り出すことができる。これにより、シャワーホルダー部9に拘束されることなくシャワーヘッド4を取回すことが可能である。
ここで、配管の端部Pへの水栓部2の取付構造A1について詳細に説明する。図2に示されるように、取付構造A1は、水栓部2から壁Wに向かって延在する筒状体10と、筒状体10の外周に、筒状体10の軸心L3に沿って移動可能となるように取り付けられ、壁Wの外面M1に当接した状態で壁Wに固定されるフランジ部材11と、カバー部材15,16とを備えている。
配管の端部Pは、壁W内において、壁Wの外面M1側に向かって開口している。配管の端部Pの内面には、雌ねじb1が形成されている。壁Wの外面M1には、筒状体10の先端部14aを配管の端部Pに導くための誘導孔H1が形成されている。
筒状体10は、水栓部2から壁Wに向かって延在する筒状の本体12(図1参照)と、本体12の先端部12aに連結され、壁Wに向かって延在する筒状の長ねじザルボ(延長部材)13と、長ねじザルボ13の先端部13aに連結され、壁Wの誘導孔H1内に位置して配管の端部Pに連結されるザルボ(先端継手部材)14とを有している。
本体12の先端部12aの外周面には、雄ねじb2が形成されている。雄ねじb2より基端側には、全周に亘って凸部12bが形成されている。長ねじザルボ13の基端部13bの内周面には、本体12の雄ねじb2に対応する雌ねじb3が形成されている。長ねじザルボ13の先端部13aから基端部13bの近傍にかけた部分の外周面には、本体12の雄ねじb2と同様の雄ねじb4が形成されている。ザルボ14の基端部14bの内周面には、長ねじザルボ13の雄ねじb4に対応する雌ねじb5が形成されている。ザルボ14の先端部14aの外周面には、長ねじザルボ13の雄ねじb4と同様の雄ねじb6が形成されている。ザルボ14の雄ねじb6は、配管の端部Pの雌ねじb1に対応しており、長ねじザルボ13の雄ねじb4及び本体12の雄ねじb2も配管の端部Pの雌ねじb1に対応している。長ねじザルボ13及びザルボ14は、ステンレス、鉄、真鍮などにより構成可能であるが、コストや耐食性の観点から真鍮により構成されることが好ましい。
本体12と長ねじザルボ13とは、本体12の先端部12aを長ねじザルボ13の基端部13bにねじ込むことで連結されている。長ねじザルボ13とザルボ14とは、長ねじザルボ13の先端部13aをザルボ14の基端部14bにねじ込むことで連結されている。配管の端部Pとザルボ14とは、ザルボ14の先端部14aを配管の端部Pにねじ込むことで連結されている。この状態で、ザルボ14の基端面14cは、壁Wの外面M1に対して略面一となっている。また、本体12の雄ねじb2と長ねじザルボ13の雌ねじb3との隙間、長ねじザルボ13の雄ねじb4とザルボ14の雌ねじb5との隙間、及びザルボ14の雄ねじb6と配管の端部Pの雌ねじb1との隙間は、それぞれシールテープ(不図示)等により密封されている。
図3に示されるように、フランジ部材11は円板状の部材であり、真鍮、ステンレス、亜鉛ダイキャスト、ガラス繊維で強化したポリフェニレンサルファイド樹脂、又はアルミニウム等により構成可能であるが、コストや加工性等の観点で、真鍮により構成されることが好ましい。また、耐食性や美観性等の観点で、フランジ部材11の表面にはクロムメッキが施されることが好ましい。フランジ部材11の中央には長ねじザルボ13を挿通する挿通孔11aが形成されている。挿通孔11aの内周面には、長ねじザルボ13の雄ねじb4に対応する雌ねじb7が形成されている。
水栓器具1の重量負荷を壁Wに分散させる観点から、フランジ部材11の外径D2は、挿通孔11aの内径D1の2.5倍以上であることが好ましく、3.5倍以上であることがより好ましく、4.9倍以上であることが一層好ましい。具体的に、フランジ部材11の外径D2は、35mm以上であることが好ましく、50mm以上であることがより好ましく、70mm以上であることが一層好ましい。一方、フランジ部材11自体の重量が過大になるのは好ましくないことから、フランジ部材11の外径D2は120mm以下であることが好ましく、110mm以下であることがより好ましく、100mm以下であることが一層好ましい。これらのことから、フランジ部材11の外径D2は70mm程度であることが特に好ましい。
また、長ねじザルボ13に対するフランジ部材11の取り付け強度の観点から、フランジ部材11の厚さは雌ねじb7のピッチの3倍以上であることが好ましい。例えば、フランジ部材11の厚さは3mm以上であることが好ましく、4mm以上であることがより好ましく、5mm以上であることが一層好ましい。一方、フランジ部材11自体の重量が過大になるのは好ましくない。また、フランジ部材11の厚さが過大であると、壁Wからの水栓器具1の突出量を十分に小さくできないおそれがある。このため、フランジ部材11の厚さは、10mm以下であることが好ましく、9mm以下であることがより好ましく、8mm以下であることが一層好ましい。これらのことから、フランジ部材11の厚さは5mm程度であることが特に好ましい。
フランジ部材11の周囲には、ビスB挿通用の3個の開口11bが形成されており、3個の開口11bは、挿通孔11aと同心の円周R1に沿って並んでいる。水栓器具1の重量負荷を壁Wに分散させる観点から、円周R1の直径D3は、挿通孔11aの内径の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましく、4倍以上であることが一層好ましい。具体的に、円周R1の外径は、58mm以上であることが好ましく、70mm以上であることがより好ましく、84mm以上であることが一層好ましい。一方、開口11bがフランジ部材11の外周面11cに近過ぎるとフランジ部材11の強度が低下するため、フランジ部材11の外径D2と円周R1の直径D3との差は、3mm以上であることが好ましく、7mm以上であることがより好ましく、10mm以上であることが一層好ましい。これらのことから、円周R1の外径は58mm程度であることが特に好ましい。
各開口11bは、円周R1に沿って延びた長円形状を呈しており、各開口11bの両端部は、各開口11bの幅と同内径の半円状となっている。以下、挿通孔11aの中心C1から、各開口11bの両端部の半円の中心C2,C2に向かって引いた2本の線分がなす角度θを、各開口11bの開き角θという。各開口11bの開き角θは、ビスBと開口11bとの位置の合わせ易さの観点で、45°以上であることが好ましく、60°以上であることがより好ましく、90°以上であることが一層好ましい。一方、開口11b同士の間隔が小さ過ぎると、フランジ部材11の強度が低下するため、各開口11bの開き角θは、150°以下であることが好ましく、120°以下であることがより好ましい。これらのことから、各開口11bの開き角θは、100°程度であることが特に好ましい。
図2に示されるように、フランジ部材11は、挿通孔11aの雌ねじb7と長ねじザルボ13の雄ねじb4とが噛み合うように、長ねじザルボ13の外周に取り付けられている。すなわち、挿通孔11aの周辺部分が、長ねじザルボ13の外周に取り付けられる取付部F1となっている。また、フランジ部材11は、ザルボ14の基端側に位置し、ザルボ14の基端面14c及び壁Wの外面M1に当接している。この状態で、各開口11bにビスBが挿通され、各ビスBが壁Wにねじ込まれている。各ビスBを締め付けることで、フランジ部材11が壁Wに固定されている。即ち、各開口11bの周辺部分が、壁Wに固定される固定部F2となっている。なお、ビスBのねじ込み箇所は、1か所であっても2か所であってもよいが、水栓器具1の重量を確実に壁Wに分散させる観点から、3か所以上であることが好ましい。いずれかの開口11bに2個以上のビスBを挿通し、4か所以上にビスBをねじ込んでもよい。
カバー部材15,16は、薄板素材をプレスすることで形成され、椀形状を呈している。薄板素材の厚さは、フランジ部材11の厚さよりも小さい。カバー部材15,16は、ステンレス、樹脂、真鍮などにより構成可能であるが、強度及びコストの両立の観点で、真鍮により構成されることが好ましい。また、耐食性等の観点で、カバー部材15,16の表面にはクロムメッキが施されることが好ましい。
第1のカバー部材15の底部15aには、本体12の先端部12aを挿通する挿通孔15bが形成されている。挿通孔15bの周辺部分は、本体12の雄ねじb2の谷部に嵌り込むように成形されている。すなわち、挿通孔15bの周辺部分は、略一山分のねじ山を構成している。
第2のカバー部材16の底部16aには、内側に窪んだ窪み部16bが形成されており、窪み部16bの中央に、本体12の先端部12aを挿通する挿通孔16cが形成されている。挿通孔16cの周辺部分は、第1のカバー部材15の挿通孔15bの周辺部分と同様に、略一山分のねじ山を構成している。第2のカバー部材16の外径は、第1のカバー部材15の外径よりも小さく、本体12の軸心L3上から見て、ビスBより内側に収まる大きさとなっている。
カバー部材15,16は、それぞれ壁Wに向かって開口するように配置され、挿通孔15b,16cの周辺部分と本体12の雄ねじb2とが噛み合うように、本体12の先端部12aの外周に取り付けられている。第1のカバー部材15は、第2のカバー部材16より壁W側に配置されている。本体12の軸心L3を中心にカバー部材15,16を回転させ、水栓部2側に移動させると、第2のカバー部材16が本体12の凸部12bに当接する。第2のカバー部材16の底部16aには窪み部16bが形成されていることから、雄ねじb2と凸部12bとの間の不完全ねじ部が窪み部16b内に収容される。これにより、挿通孔16cの周辺部分が不完全ねじ部に達することが防止される。
第1のカバー部材15は、フランジ部材11を覆って壁Wの外面M1に当接している。これにより、フランジ部材11及びビスBが保護されると共に、美観性が向上する。また、第1のカバー部材15は本体12の外周に取り付けられていることから、長ねじザルボ13も第1のカバー部材15に覆われている。これにより、長ねじザルボ13も保護されると共に、美観性が更に向上する。第1のカバー部材15は椀形状を呈しているので、壁Wの外面M1には第1のカバー部材15の口縁部15cのみが当接する。更に、薄板素材からなる第1のカバー部材15は撓み易い。このため、壁W側に向かうように第1のカバー部材15を締め付けるのみで、壁Wと第1のカバー部材15との隙間を十分に小さくすることができる。更に、第1のカバー部材15の撓みの反力により雌ねじb3と雄ねじb2との摩擦力を保ち、長ねじザルボ13と本体12との緩みを抑制することができる。
第2のカバー部材16は、第1のカバー部材15の外側にはみ出した本体12の雄ねじb2を覆い、第1のカバー部材15の底部15aに当接している。これにより、本体12の雄ねじb2が保護されると共に、美観性が更に向上する。第2のカバー部材16は椀形状を呈していることから、第1のカバー部材15の底部15aには、第2のカバー部材16の口縁部16dのみが当接する。更に、薄板素材からなるカバー部材15,16は撓み易い。このため、第1のカバー部材15側に向かうように第2のカバー部材16を締め付けるのみで、第1のカバー部材15と第2のカバー部材16との隙間を十分に小さくすることができる。また、第1のカバー部材15の撓みの反力に、第2のカバー部材16の撓みの反力を加え、雌ねじb3と雄ねじb2との摩擦力を高め、長ねじザルボ13と本体12との緩みを更に抑制することができる。
続いて、水栓器具1の取付方法について説明する。まず、図4に示されるように、壁Wの誘導孔H1の周囲の3か所にビス固定用の下孔H2を形成する。壁Wが石膏等のもろい素材からなる場合には、下孔H2を補強する市販のアンカー部材17を埋め込んでもよい。また、ザルボ14を配管の端部Pにねじ込む(図2参照)。
次に、図4及び図5に示されるように、フランジ部材11の挿通孔11aに長ねじザルボ13の先端部13aをねじ込み、長ねじザルボ13の外周にフランジ部材11を取り付ける。次に、図5及び図6に示されるように、長ねじザルボ13の先端部13aをザルボ14の基端部14bにねじ込む。その後、長ねじザルボ13の軸心L3を中心にフランジ部材11を回転させることで、フランジ部材11を壁W側に移動させる。フランジ部材11が壁Wの外面M1に当接すると、更にフランジ部材11を締め付ける。これにより、長ねじザルボ13の雄ねじb4とフランジ部材11の雌ねじb7とが締まり合い、フランジ部材11と長ねじザルボ13とのがたつきが抑制される。次に、図7及び図8に示されるように、フランジ部材11の開口11bを通し、ビスBを下孔H2にねじ込み、各ビスBを締め付けて、フランジ部材11を壁Wに固定する。
次に、図8及び図9に示されるように、第2のカバー部材16の外面側から、挿通孔16cに本体12の先端部12aをねじ込むことで、先端部12aの外周に第2のカバー部材16を取り付ける。このとき、本体12の凸部12bにより、第2のカバー部材16の移動が規制されるため、挿通孔16cの周辺部分が雄ねじb2の不完全ねじ部に達することが防止される。また、第1のカバー部材15の外面側から、挿通孔15bに本体12の先端部12aをねじ込むことで、先端部12aの外周に第1のカバー部材15を取り付ける。
次に、図9及び図10に示されるように、本体12の先端部12aを長ねじザルボ13の基端部13bにねじ込み、締め付ける。その後、本体12の軸心L3を中心に第1のカバー部材15を回転させることで、第1のカバー部材15を壁W側に移動させ、壁Wに当接させて締め付ける。すると、第1のカバー部材15が撓み、壁Wと第1のカバー部材15との隙間が十分に小さくなる。これにより、長ねじザルボ13及びフランジ部材11が第1のカバー部材15にしっかりと覆われる。また、第1のカバー部材15の撓みの反力により、雌ねじb3と雄ねじb2との摩擦力が保たれ、長ねじザルボ13と本体12との緩みが抑制される。
その後、本体12の軸心L3を中心に第2のカバー部材16を回転させることで、第2のカバー部材16を第1のカバー部材15側に移動させ、第1のカバー部材15に当接させて締め付ける。これにより、第2のカバー部材16及び第1のカバー部材15が撓み、第1のカバー部材15と第2のカバー部材16との隙間が十分に小さくなる。これにより、第1のカバー部材15の挿通孔15bから外側にはみ出した雄ねじ部b2が第2のカバー部材16にしっかりと覆われる。また、第1のカバー部材15の撓みの反力に、第2のカバー部材16の撓みの反力が加わることで、雌ねじb3と雄ねじb2との摩擦力が高まり、長ねじザルボ13と本体12との緩みが更に抑制される。
なお、水栓器具1は、長ねじザルボ13及び第1のカバー部材15を用いずに取り付けることも可能である。すなわち、水栓器具1の取付構造は、長ねじザルボ13及び第1のカバー部材15を有さなくてもよい。この場合、第1のカバー部材15の代わりにフランジ部材11を本体12に取り付け、本体12の先端部12aをザルボ14の基端部14bにねじ込む。次に、フランジ部材11を回転させることで壁W側に移動させ、壁Wの外面M1に当接させて締め付ける。その状態でフランジ部材11を壁Wにビスで固定する。そして、第2のカバー部材16を回転させることでフランジ部材11側に移動させ、フランジ部材11に当接させて締め付ける。第2のカバー部材16は椀形状を呈していることから、フランジ部材11には、第2のカバー部材16の口縁部16dのみが当接する。更に、薄板素材からなる第2のカバー部材16は撓み易い。このため、第2のカバー部材16をフランジ部材11に当接させて締め付けるのみで、第2のカバー部材16の口縁部16dをフランジ部材11にしっかりと当接させ、本体12に対するフランジ部材11の傾動を抑制することができる。
以上により、水栓器具1の取り付けが完了する。このように、水栓器具1の取付構造A1では、フランジ部材11を筒状体10(長ねじザルボ13)の軸心L3に沿って移動させ、筒状体10に対するフランジ部材11の取り付け位置を調整することができる。これにより、筒状体10(ザルボ14)の先端部14aを配管の端部Pにねじ込んだ状態で、フランジ部材11を壁Wの外面M1に確実に当接させ、壁Wに固定することができる。筒状体10の外周に取り付けられたフランジ部材11を壁Wに固定することで、配管の端部Pにねじ込まれた筒状体10(ザルボ14)の先端部14aを強く締め付けることなく水栓器具1を固定することができる。従って、水栓器具1を取り付ける際に、配管の端部Pにかかる負荷を軽減することができる。
なお、水栓器具1には浄水機能付きのシャワーヘッド4が付属しており、その分取付構造A1にかかる負荷が大きい。更に、シャワーヘッド4がシャワーホルダー部9に対して着脱自在であることから、取付構造A1にはシャワーヘッド4の着脱に伴う負荷もかかる。このため、筒状体10の外周に取り付けられたフランジ部材11を壁Wに固定することで、配管の端部Pにかかる負荷をより顕著に軽減することができる。
筒状体10(長ねじザルボ13)の外周面には雄ねじb4が形成され、フランジ部材11には、筒状体10(長ねじザルボ13)が挿通される挿通孔11aが形成され、挿通孔11aの内周面に雄ねじb4に対応する雌ねじb7が形成されている。このため、筒状体10の軸心L3を中心にフランジ部材11を回転させることで、筒状体10に対するフランジ部材11の取り付け位置を無段階に調整することができる。また、筒状体10の先端部14aを配管の端部Pにねじ込んだ状態で、壁W側に向かうようにフランジ部材11を締め付けると、筒状体10の雄ねじb4とフランジ部材11の雌ねじb7とが締まり合う。これにより、筒状体10とフランジ部材11とのがたつきを抑制し、水栓器具1をよりしっかりと固定することができる。
フランジ部材11には、壁Wへの固定用のビスBが挿通される開口11bが形成され、開口11bは、筒状体10が挿通される挿通孔11aを囲む円周R1に沿って延びている。このため、フランジ部材11の回転により、壁Wに設けられたビスB用の下孔H2と、開口11bとの位置合わせを容易に行うことができる。
筒状体10は、壁Wに向かって延在する筒状の本体12と、本体12の先端部12aに着脱自在に連結され、壁Wに向かって延在する筒状の長ねじザルボ13と、を有し、フランジ部材11は長ねじザルボ13の外周に取り付けられている。このため、長ねじザルボ13の長さの設定によって、壁Wからの水栓器具1の突出量を容易に調整することができる。また、長ねじザルボ13をしっかりと固定した後に、長ねじザルボ13に対して本体12を取り付けることができ、水栓器具1の取り付けが更に容易になる。
なお、ザルボ14と本体12との間に長ねじザルボ13が介在すると、本体12が壁Wから遠ざかるので、水栓器具1の取り付け後に取付構造A1にかかるモーメントが大きくなる。このため、筒状体10の外周に取り付けられたフランジ部材11を壁Wに固定することで、配管の端部Pにかかる負荷をより顕著に軽減することができる。
筒状体10は、フランジ部材11の取り付け位置より先端側に着脱自在に設けられた筒状のザルボ14を有し、ザルボ14が配管の端部Pにねじ込まれる。このため、配管の端部Pにねじ込まれたザルボ14を取り外すことなく、水栓器具1の交換を行うことができる。これにより、水栓器具1の交換の度に配管の端部Pにかかる負荷をより軽減することができる。
フランジ部材11は、壁Wの外面M1に当接すると共にザルボ14の基端面14cに当接する。ザルボ14とフランジ部材11との当接により、フランジ部材11をよりしっかりと固定することができる。
参考形態)
図11に示されるように、水栓器具の参考形態の取付構造A2は、上述した長ねじザルボ13及び第1のカバー部材15を用いずに水栓器具1を取り付ける形態において、フランジ部材18を固定するビスBの頭部が第2のカバー部材16で覆われるように構成されたものである。
取付構造A2のフランジ部材18は、開口18bが開口11bと異なっていることを除き、フランジ部材11と同様に構成されている。フランジ部材18の中央には、挿通孔11aと同様の挿通孔18aが形成されており、挿通孔18aの内周面には雌ねじb7と同様の雌ねじb8が形成されている。挿通孔18aの周囲には、ビスB挿通用の3個の開口18bが形成されている。フランジ部材18のカバー部材16側の面には、挿通孔18aと同心の円周に沿って凹部18cが形成されており、各開口18bは、凹部18cの底部に形成されている(図12参照)。凹部18c及び3個の開口18bは、カバー部材16の口縁部16dより内側に配置されている。
フランジ部材18は、雌ねじb8と雄ねじb2とが噛み合うように、本体12の先端部12aの外周に取り付けられ、ザルボ14の基端面14c及び壁Wの外面M1に当接している。この状態で、各開口18bにはビスBが挿通され、各ビスBが壁Wにねじ込まれている。フランジ部材18は、各ビスBを締め付けることで壁Wに固定されている。各ビスBの頭部は、凹部18cに入り込み、凹部18cの底面に接している。
カバー部材16の口縁部16dは、凹部18cの周辺部分に当接している。各開口18bが口縁部16dより内側に配置されていることから、ビスBの頭部はカバー部材16により覆われている。また、各ビスBの頭部が凹部18cに入り込んでいることから、各ビスBの頭部とカバー部材16との干渉が確実に防止されている。
このような取付構造A2では、ビスBの頭部をカバー部材16で覆う前に、ビスBを固定する必要がある。そこで、カバー部材16が取り付けられた本体12の先端部12aをザルボ14の基端部14bにねじ込む前に、フランジ部材18を壁Wに固定する必要がある。以下、取付構造A2を備えた水栓器具の取付方法について説明する。
まず、図12に示されるように、取付構造A1の場合と同様に、壁Wの誘導孔H1の周囲の3か所にビスB固定用の下孔H3を形成する。また、ザルボ14を配管の端部Pにねじ込む(図11参照)。次に、図12及び図13に示されるように、ザルボ14の基端部14bの内周面と、挿通孔18aの内周面とが揃うように、フランジ部材18を壁Wの外面M1に当接させる。この状態で、図13及び図14に示されるように、開口18bを通してビスBを下孔H3にねじ込み、締め付けて、フランジ部材18を壁Wに固定する。
次に、図14及び図15に示されるように、カバー部材16の外面側から、挿通孔16cに本体12の先端部12aをねじ込むことで、先端部12aの外周にカバー部材16を取り付ける。そして、図15に示されるように、先端部12aをフランジ部材18の挿通孔18a及びザルボ14の基端部14bにねじ込む。カバー部材16の口縁部16dがフランジ部材18に当接すると、先端部12aを更に締め付ける。これにより、カバー部材16の口縁部16dをフランジ部材18にしっかりと当接させ、本体12に対するフランジ部材18の傾動を抑制することができる。また、カバー部材16の撓みの反力により、フランジ部材18の雌ねじb8と本体12の雄ねじb2とが締まり合い、フランジ部材18と本体12とのがたつきが抑制される。また、雌ねじb8と雄ねじb2との摩擦力が保たれ、フランジ部材18と本体12との緩みが抑制される。
以上により、取付構造A2を備えた水栓器具の取り付けが完了する。取付構造A2によれば、フランジ部材18を覆う第1のカバー部材15を有しない形態であっても、ビスBの頭部を第2のカバー部材16により保護することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、カバー部材15,16を用いなくてもよい
1…水栓器具、10…筒状体、11,18…フランジ部材、11a,18a…挿通孔、11b,18b…開口、12…本体、12a…先端部、13…長ねじザルボ(延長部材)、13a…先端部、14…ザルボ(先端継手部材)、14a…先端部、14c…基端面、15…カバー部材、A1,A2…取付構造、B…ビス、b2,b4…雄ねじ部、b7,b8…雌ねじ部、F1…取付部、F2…固定部、L3…軸心、M1…外面、P…配管の端部、W…壁。

Claims (8)

  1. 壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける取付構造であって、
    前記水栓器具から前記壁に向かって延在し、先端部が前記配管の端部にねじ込まれる筒状体と、
    前記筒状体が挿通される挿通孔と、前記挿通孔の内周面に形成された雌ねじとを有し、前記壁の外面に当接した状態で前記壁に固定されるフランジ部材と、
    を備え
    前記筒状体は、
    前記壁に向かって延在するように前記水栓器具に設けられた筒状の本体と、
    前記本体の先端部に着脱自在に連結されるとともに前記壁に向かって延在し且つ前記雌ねじに対応する雄ねじを外周面に有する筒状の延長部材と、
    前記壁に形成された誘導孔内に位置し、前記延長部材の先端部に着脱自在に連結されるとともに前記配管の端部に連結される筒状の先端継手部材と、
    を有し、
    前記フランジ部材は前記延長部材の外周に取り付けられていることを特徴とする水栓器具の取付構造。
  2. 前記フランジ部材には、前記壁への固定用のビスが挿通される開口が形成され、
    前記開口は、前記筒状体が挿通される前記挿通孔を囲む円周に沿って延びていることを特徴とする請求項記載の水栓器具の取付構造。
  3. 前記開口の開き角θは90°以上120°以下である、請求項2記載の水栓器具の取付構造。
  4. 前記フランジ部材は、前記壁の外面に当接すると共に前記先端継手部材の基端面に当接することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の水栓器具の取付構造。
  5. 椀形状を呈し、底部に前記筒状体が挿通され、前記フランジ部材を覆って前記壁の外面に当接するカバー部材を更に備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の水栓器具の取付構造。
  6. 請求項1〜のいずれか一項記載の取付構造により、壁に埋設された配管の端部に取り付けられていることを特徴とする水栓器具。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項記載の取付構造により、壁に埋設された配管の端部に水栓器具を取り付ける取付方法であって、
    (A)前記フランジ部材の前記挿通孔に前記延長部材の先端部をねじ込み、前記延長部材の外周に前記フランジ部材を取り付ける工程と、
    (B)前記配管の端部に連結され且つ前記壁に形成された誘導孔内に位置する前記先端継手部材の基端部に前記延長部材の先端部をねじ込む工程と、
    (C)前記延長部材の軸心を中心に前記フランジ部材を回転させることで、前記フランジ部材を前記壁側に移動させ、前記フランジ部材が前記壁の外面に当接すると更に前記フランジ部材を締め付ける工程と、
    (D)前記本体の先端部を前記延長部材の基端部にねじ込む工程と、
    を備えることを特徴とする水栓器具の取付方法。
  8. 前記壁に前記フランジ部材をビスで固定する工程を更に備えることを特徴とする請求項7記載の水栓器具の取付方法。
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