JP5669637B2 - α−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
選択率が低いと、類似構造の化合物を含むことになり、精製や後工程の反応に大きな影響を及ぼすため、より選択率を高くすることが望まれていた。
下記一般式(I)、又は下記一般式(II)
で示されるα−ピラノシド化合物と、
下記一般式(III)
R2は、アルキル基、ニトロ基、又はハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
R2が複数存在する場合には、R2は、同一あっても異なる基であってもよい。)
で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、
ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させることにより、前記α−ピラノシド化合物の2位の水酸基と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることを特徴とするα-ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法である。
本発明で使用するα−ピラノシド化合物は、下記一般式(I)、又は下記一般式(II)で示される。このような構造を有するα−ピラノシド化合物を使用することにより、2位の水酸基を選択して保護することができる。つまり、2位の水酸基のみを保護するためには、原料の構造も重要となる。中でも、高い選択率で2位の水酸基を保護できるという点では、下記一般式(I)で示されるα−ピラノシド化合物を使用することが好ましい。
本発明において、前記一般式(I)で示されるα−ピラノシド化合物(グルコピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも極めて高い選択率で2位の水酸基を保護することができる。
本発明において、前記一般式(II)で示されるα−ピラノシド化合物(キシロピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも高い選択率で2位の水酸基を保護することができ、収率も高くすることができる。
本発明において、クロロチオノ蟻酸アリール化合物は、下記式(III)で示される化合物である。
R2は、アルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
R2が複数存在する場合には、R2は、同一の基であっても、異なる基であってもよい。)。
本発明において、前記一般式(III)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物の使用量は、前記一般式(I)、又は(II)で示されるα−ピラノシド化合物(以下、
一般式(I)、又は一般式(II)で示されるα−ピラノシド化合物を、単に、α−ピラノシド化合物とする場合もある)とチオカルボニル化したい水酸基とは化学量論的に反応するため、あまり量が少ないと未反応物が多く残り収率の低下を招き、あまり量が多いと反応の選択率が低下する傾向にある。そのため、通常、クロロチオノ蟻酸アリール化合物の使用量は、α−ピラノシド化合物1モルに対して、好ましくは0.8〜2モル、より好ましくは0.9〜1.5モルである。
本発明において、上記ジアルキル錫化合物は、二つのアルキル基が直接錫と結合している化合物であれば、特に限定されないが、選択性の観点から、該二つのアルキル基は炭素数1〜10のアルキル基であるのが好適である。その中でも、ハロゲン化物、酸化物、アルコキシ基を有するもの、カルボキシ化物、スルホニルオキシ化物であることが好ましい。これらのジアルキル錫化合物を具体的に例示すると、ジメチルジクロロ錫、ジメチルジブロモ錫、ジエチルジクロロ錫、ジエチルジブロモ錫、ジブチルジクロロ錫、ジブチルジブロモ錫、ジオクチルジクロロ錫、ジオクチルジブロモ錫、ジノニルジクロロ錫、ジデシルジクロロ錫、ジメチル錫オキサイド、ジメチル錫チオキサイド、ジエチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫チオキサイド、ジブチルジメトキシ錫、ジブチルジ酢酸錫、ジブチルビストリフルオロメタンスルホン酸錫、ジブチルジラウリン酸錫等を挙げることができる。
本発明の方法において、最大の特徴は、有機塩基を使用することである。有機塩基を使用することにより、優れた効果が発揮される理由は明らかではないが、クロロチオノ蟻酸アリール化合物が反応した際に発生する塩素イオンを捕捉する効果があるため、反応が効率よく進み、高い選択率で目的とするα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造できるものと考えられる。
本発明においては、反応の進行を容易にし、収率を高めるためには、ハロゲン化四級アンモニウム塩を反応系に予め存在させることもできる。このハロゲン化四級アンモニウムとしては、脂肪族四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩等が挙げられる。中でも、ハロゲン原子が臭素原子、又は沃素原子であるものが好ましく、特に、ハロゲン原子が沃素原子であって、脂肪族四級アンモニウム塩であることが好ましい。
本発明の製造方法では、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下において、前記α−ピラノシド化合物と前記一般式(III)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させる。この時の反応は、特に限定されず、例えば有機溶媒中でこれら化合物を混合・攪拌することにより好適に実施することができる。
原料である前記α−ピラノシド化合物と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを前記条件で反応させることにより、該α-ピラノシド化合物の2位の水酸基が保護されたα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。
R2、及びaは、前記一般式(III)におけるものと同義である。)
当然のことながら、このα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物は、使用するα−ピラノシド化合物、及びクロロチオノ蟻酸アリール化合物によって、その構造が決定される。
前記一般式(IV)で示される好適なα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(I)で示される好適なα−ピラノシド化合物と、前記一般式(III)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、エチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、プロピル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、オクチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、フェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、
メチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、エチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、プロピル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、オクチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、フェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、
メチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、エチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、プロピル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、オクチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、フェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、
メチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、エチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、プロピル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、オクチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、フェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、
メチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、エチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、プロピル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、オクチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、フェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド等を挙げることができる。
前記一般式(V)で示される好適なα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(II)で示される好適なα−ピラノシド化合物と、前記一般式(III)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、エチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、プロピル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、オクチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、フェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、
メチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、エチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、プロピル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、オクチル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、フェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、
メチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、エチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、プロピル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、オクチル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、フェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、
メチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、エチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、プロピル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、オクチル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、フェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、
メチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、エチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、プロピル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、オクチル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、フェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−クロロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−フルオロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド、4−ニトロフェニル 2−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシド等を挙げることができる。
前記反応条件により製造したα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物は、以下の方法に従って単離精製できる。具体的には、反応終了後、例えば、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、触媒であるジアルキル錫化合物を失活させた後、酢酸エチル等の水に相溶しない有機溶媒で抽出した後、有機溶媒を留去、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー等によって分離精製することができる。
アルミ箔で包んだ30mlの茄子型フラスコ(遮光した茄子型フラスコ)に、メチル α−D−グルコピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、次いで、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを301.1mg(収率91%)で取得した。2位以外の水酸基がフェノキシチオカルボニル化されたメチル α−D−グルコピラノシドは取得できなかったため、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドの選択率は100%であった。
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンに代えて表1に示した有機塩基を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示した。
ジオクチルジクロロ錫に代えて表2に示したジアルキル錫化合物を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表2に示した。
テトラハイドロフランに代えてアセトンを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを274.4mg(収率83%)を取得し、選択率は100%であった。
アルミ箔で包んだ30mlの茄子型フラスコ(遮光した茄子型フラスコ)に、メチルα−D−グルコピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム36.9mg(0.10mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを319.5mg(収率97%)で取得した。2位以外の水酸基がフェノキシチオカルボニル化されたα−D−グルコピラノシドは取得できなかったため、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドの選択率は100%であった。
沃化テトラブチルアンモニウムに代えて、表3に示したハロゲン化四級アンモニウム塩を用いた以外は実施例12と同様の操作を行った。その結果を表3に示した。
メチル α−D−グルコピラノシドに代えて、表4に示したα−ピラノシド化合物を用いた以外は実施例12と同様の操作を行った。その結果を表4に示した。
クロロチオノ蟻酸フェニルに代えて、表5に示したクロロチオノ蟻酸アリール化合物を用いた以外は、実施例12と同様の操作を行った。その結果を表5に示した。
メチル α−D−グルコピラノシドに代えて、メチル α−D−キシロピラノシドを用いた以外は、実施例12と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシドを296.6mg(収率99%)取得し、2位への選択率は80%であった。
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを用いなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを取得することはできなかった。
ジオクチルジクロロ錫を用いなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを取得することはできなかった。
アルミ箔で包んでいない30mlの茄子型フラスコ(遮光していない茄子型フラスコ)を使用した以外は実施例12と同様の操作を行った。その結果、メチル O−フェノキシチオカルボニル−α−D−グルコピラノシドを312.9mg(収率95%)で取得し、2位への選択率は95%であった。
メチル α−D−グルコピラノシドに代えて、メチル α−D−キシロピラノシドを用いた以外は、実施例23と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−キシロピラノシドを287.6mg(収率96%)取得し、2位への選択率は75%であった。
Claims (4)
- 下記一般式(I)、又は下記一般式(II)
で示されるα−ピラノシド化合物と、
下記一般式(III)
R2は、アルキル基、ニトロ基、又はハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
R2が複数存在する場合には、R2は、同一あっても異なる基であってもよい。)
で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、
ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させることにより、前記α−ピラノシド化合物の2位の水酸基と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることを特徴とするα-ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。 - 遮光条件下で反応を行うことを特徴とする請求項1に記載のα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。
- 前記有機塩基として、三級アミンを使用することを特徴とする請求項1に記載のα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。
- ハロゲン化四級アンモニウム塩の存在下で反応を行うことを特徴とする請求項1に記載のα−ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。
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