JP5668343B2 - カーテンエアバック装置 - Google Patents
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Description
前記インフレータは、ルーフサイドパネルの車室内側に固定される。
前記エアバック本体は、前記インフレータからの膨張ガスを導入するように連結され、前記ルーフサイドパネルの車室内側に沿って、フロントピラーの入口部位置まで組み込まれる。
前記ストラップは、前記エアバック本体に一端部が接続され、他端部が前記フロントピラーのピラーパネルに固定され、エアバック展開時、前記エアバック本体の前端縁を支持する。
前記ヘッドライニングは、前記車室内側のルーフ部分に配置され、前記インフレータと前記エアバック本体が組み込まれた前記ルーフサイドパネルの車室内側を覆う。
前記ピラートリムは、前記ヘッドライニングから延長配置され、前記エアバック本体の端部と前記ストラップが組み込まれた前記ピラーパネルの車室内側を覆う。
前記ストラップガイド部材は、前記ピラートリムのヘッドライニング側の内面に設けられ、前記エアバック本体の端部が収納されるトリム底部から、前記エアバック本体の展開隙間になるトリム端部に向けて滑らかに繋ぐスロープ面を有する。
前記ストラップは、前記エアバック本体の展開時に前記スロープ面に沿って移動するように配置されている。
このエアバック本体の展開初期、エアバック本体が膨張してゆくと、ピラートリムの車室内方向への変形量が徐々に大きくなる。このピラートリムの変形と同時に、エアバック本体が膨張してゆくと、エアバック本体の車両前後方向長さが徐々に短くなり、ストラップが車両後方へ引っ張られる。そして、エアバック本体の展開方向(車両下向き方向)にしたがってストラップが車両下方向に移動し、ピラートリムを車両下向きに押す。
すなわち、エアバック本体の膨張に伴うピラートリムの変形により、ストラップガイド部材のスロープ面が、ストラップの車室内への移動を促す車両下向きの面へと変化する。加えて、ストラップによりピラートリムを車両下向きに押す力が、ストラップガイド部材のスロープ面に沿うストラップの滑り移動を促す力になる。したがって、エアバック本体の展開初期において、速やかに車室内へのストラップの移動が完了する。
この結果、エアバック本体を展開するとき、展開初期において、フロントピラーのパネル端部とトリム端部の隙間から車室内へのストラップの移動を促すことができる。
図1は、実施例1のカーテンエアバック装置が適用された電気自動車を示す車室内側から視た全体斜視図である。図2は、フロントピラー部を示す斜視図であり、図3は、フロントピラーを示す断面図である。以下、図1〜図3に基づき全体構成を説明する。
実施例1のカーテンエアバック装置における作用を、「エアバック本体の展開初期作用」、「エアバック本体の展開中期〜終期作用」に分けて説明する。
車両の設定限度を超えた側面衝突時、エアバックセンサユニット8において、減速度を感知するサテライトセンサ9からの電圧信号を受けると、インフレータ1のスクイブ1aに対し衝突信号を出力する。衝突信号を受けたスクイブ1aは、電気点火作動により加熱剤を燃焼させ、この燃焼がチャンバ内のガスを膨張させる。
すなわち、エアバック本体2の展開初期における、ピラートリム5の変形と、ストラップ3によりピラートリム5を車両下向きに押す力と、を利用し、ストラップ3の車室内への移動を促すようにした。
したがって、エアバック本体2を展開するとき、展開初期において、フロントピラー10のパネル端部11dとトリム端部5bの隙間から車室内へのストラップ3の移動が促される。
すなわち、複数のリブ19を設けたリブ内面5cに沿ってストラップ3を組み込み配置すると、ストラップ3がリブ19に引っ掛かりやすく、特に、ストラップ3の車室内への滑らかな移動を望めない。かといって、リブ19の無いピラートリム5にすると、ピラートリム5の剛性を確保することができない。
これに対し、実施例1では、複数のリブ19を設けることによりピラートリム5の剛性を確保しながら、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3の車室内への滑らかな移動が確保される。
すなわち、連結板63が両ガイド板61,62の取り付け剛性を高める補強板となり、ストラップ3からの車両下向きに押す力が加わっても、ストラップガイド部材6の変形が防止される。加えて、平行配置による両ガイド板61,62のそれぞれにスロープ面6a,6aを有することで、スロープ面6a,6aに対するストラップ3の2つの接触面間がトリム端部5bと平行となり、トリム端部5bへ導くガイド安定性が得られる。
したがって、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6の変形防止と、ストラップ3の車室内へ移動させる際のガイド安定性の向上と、が達成される。
上記のように、エアバック本体2の展開初期において、エアバック本体2の一部とストラップ3を車室内へ移動させると、続く展開中期においては、図9の矢印に示すように、エアバック本体2が、さらに車両下方に向かって展開する。
実施例1のカーテンエアバック装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
前記インフレータ1からの膨張ガスを導入するように連結され、前記ルーフサイドパネル7の車室内側に沿って、フロントピラー10の入口部位置まで組み込まれるエアバック本体2と、
前記エアバック本体2に一端部が接続され、他端部が前記フロントピラー10のピラーパネル11に固定され、エアバック展開時、前記エアバック本体2の前端縁を支持するストラップ3と、
前記車室内側のルーフ部分に配置され、前記インフレータ1と前記エアバック本体2が組み込まれた前記ルーフサイドパネル7の車室内側を覆うヘッドライニング4と、
前記ヘッドライニング4から延長配置され、前記エアバック本体2の端部と前記ストラップ3が組み込まれた前記ピラーパネル11の車室内側を覆うピラートリム5と、
前記ピラートリム5のヘッドライニング4側の内面に設けられ、前記エアバック本体2の端部が収納されるトリム底部5aから、前記エアバック本体2の展開隙間になるトリム端部5bに向けて滑らかに繋ぐスロープ面6aを有するストラップガイド部材6と、
を備える。
このため、エアバック本体2を展開するとき、展開初期において、フロントピラー10のパネル端部11dとトリム端部5bの隙間から車室内へのストラップ3の移動を促すことができる。
前記ストラップ3は、前記ピラートリム5の内面のうち、前記クリップ部材16より車両前方側の前記リブ内面5cに沿って組み込み配置し、
前記ストラップガイド部材6は、前記ピラートリム5の内面のうち、前記クリップ部材16より車両後方側の位置に設けた。
このため、(1)の効果に加え、複数のリブ19を設けることでピラートリム5の剛性を確保しながら、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3の車室内への滑らかな移動を確保することができる。
このため、(2)の効果に加え、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6の変形防止と、ストラップ3の車室内へ移動させる際のガイド安定性の向上と、を達成することができる。
図12は、実施例2のカーテンエアバック装置のピラートリムに設けたストラップガイド部材を示す斜視図である。以下、実施例2のストラップガイド部材6’の詳細な構成を説明する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示ならびに説明を省略する。
実施例2では、ストラップガイド部材6’として、やぐら板64とガイド板65を有する構成を採用した。
すなわち、やぐら板64により、ストラップ3からの車両下向きに押す力が加わっても、ストラップガイド部材6’の変形させない取り付け強度が確保される。加えて、やぐら板64は、板外面を第1スロープ面6a1とすることで、板端面によるスロープ面より広い面積が確保され、ストラップ3をトリム端部5bへ導くガイド安定性が得られる。
したがって、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6’の取り付け強度の向上と、ストラップ3の車室内へ移動させる際のガイド安定性の向上と、が達成される。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2のカーテンエアバック装置にあっては、実施例1の(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
このため、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6’の取り付け強度の向上と、ストラップ3の車室内へ移動させる際のガイド安定性の向上と、を達成することができる。
図13は、実施例3のカーテンエアバック装置のピラートリムに設けたストラップガイド部材を示す斜視図である。以下、実施例3のストラップガイド部材6”の詳細な構成を説明する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、図示ならびに説明を省略する。
実施例3では、ストラップガイド部材6”として、ガイド板66と補強板67を有する構成を採用した。
すなわち、ガイド板66を補強する補強板67により、ストラップ3からの車両下向きに押す力がガイド板66に加わっても、ストラップガイド部材6”の変形を防止する。加えて、ストラップガイド部材6”は、実施例1のストラップガイド部材6に比べ、簡単な構成とすることができる。
したがって、簡単な構成としながら、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6”の変形防止が達成される。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3のカーテンエアバック装置にあっては、実施例1の(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
このため、簡単な構成としながら、エアバック本体2の展開初期において、ストラップ3からの車両下向きに押す力に対するストラップガイド部材6”の変形防止を達成することができる。
1a スクイブ
2 エアバック本体
3 ストラップ
4 ヘッドライニング
5 ピラートリム
5a トリム底部
5b トリム端部
5c リブ内面
6 ストラップガイド部材
6a スロープ面
61 第1ガイド板
62 第2ガイド板
63 連結板
7 ルーフサイドパネル
8 エアバックセンサユニット
9 サテライトセンサ
10 フロントピラー
11 ピラーパネル
11d パネル端部
12 ルーフパネル
13 センターピラー
14 ピラートリム
15 ピラーパネル
16 クリップ部材
17 ウェザーストリップ
18 メインクリップ部材
19 リブ
6’ ストラップガイド部材
6a スロープ面
6a1 第1スロープ面
6a2 第2スロープ面
64 やぐら板
65 ガイド板
6” ストラップガイド部材
6a スロープ面
66 ガイド板
67 補強板
Claims (5)
- ルーフサイドパネルの車室内側に固定されるインフレータと、
前記インフレータからの膨張ガスを導入するように連結され、前記ルーフサイドパネルの車室内側に沿ってフロントピラーの入口部位置まで組み込まれるエアバック本体と、
前記エアバック本体に一端部が接続され、他端部が前記フロントピラーのピラーパネルに固定され、エアバック展開時、前記エアバック本体の前端縁を支持するストラップと、
前記車室内側のルーフ部分に配置され、前記インフレータと前記エアバック本体が組み込まれた前記ルーフサイドパネルの車室内側を覆うヘッドライニングと、
前記ヘッドライニングから延長配置され、前記エアバック本体の端部と前記ストラップが組み込まれた前記ピラーパネルの車室内側を覆うピラートリムと、
前記ピラートリムのヘッドライニング側の内面に設けられ、前記エアバック本体の端部が収納されるトリム底部から、前記エアバック本体の展開隙間になるトリム端部に向けて滑らかに繋ぐスロープ面を有するストラップガイド部材と、を備え、
前記エアバック本体の展開時に前記スロープ面に沿って移動するように前記ストラップを配置した
ことを特徴とするカーテンエアバック装置。 - 請求項1に記載されたカーテンエアバック装置において、
前記ピラートリムは、ヘッドライニング側の内面位置に前記ピラーパネルに対して差し込み固定するクリップ部材を設け、前記クリップ部材より車両前方側の内面を、複数のリブを設けたリブ内面とし、
前記ストラップは、前記ピラートリムの内面のうち、前記クリップ部材より車両前方側の前記リブ内面に沿って組み込み配置し、
前記ストラップガイド部材は、前記ピラートリムの内面のうち、前記クリップ部材より車両後方側の位置に設けた
ことを特徴とするカーテンエアバック装置。 - 請求項2に記載されたカーテンエアバック装置において、
前記ストラップガイド部材は、前記ピラートリムの内面に設けられ、板端面を前記トリム底部から前記トリム端部に滑らかに繋がるスロープ面とする第1ガイド板と、前記ピラートリムの内面に設けられ、板端面を少なくとも前記トリム端部に滑らかに繋がるスロープ面とする第2ガイド板と、前記ピラートリムの内面位置と、平行配置による前記両ガイド板の側面位置を繋いで設けられ、前記第1ガイド板と前記第2ガイド板を連結する連結板と、を有する
ことを特徴とするカーテンエアバック装置。 - 請求項2に記載されたカーテンエアバック装置において、
前記ストラップガイド部材は、前記ピラートリムの内面位置のうち、前記トリム底部の位置から前記トリム端部よりも前記トリム底部側に手前の位置まで跨って設けられ、板外面を第1スロープ面とするやぐら板と、前記ピラートリムの内面位置と前記やぐら板の上面位置を繋いで設けられ、板端面を前記第1スロープ面から前記トリム端部に向かって滑らかに繋がる第2スロープ面とするガイド板と、を有する
ことを特徴とするカーテンエアバック装置。 - 請求項2に記載されたカーテンエアバック装置において、
前記ストラップガイド部材は、前記ピラートリムの内面に設けられ、板端面を前記トリム底部から前記トリム端部に滑らかに繋がるスロープ面とするガイド板と、前記ピラートリムの内面位置と前記ガイド板の側面位置を繋いで設けられ、前記ガイド板を補強する補強板と、を有する
ことを特徴とするカーテンエアバック装置。
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