JP5665615B2 - カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 - Google Patents
カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5665615B2 JP5665615B2 JP2011055938A JP2011055938A JP5665615B2 JP 5665615 B2 JP5665615 B2 JP 5665615B2 JP 2011055938 A JP2011055938 A JP 2011055938A JP 2011055938 A JP2011055938 A JP 2011055938A JP 5665615 B2 JP5665615 B2 JP 5665615B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carboxyl group
- radical polymerizable
- meth
- copolymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
Description
上記カルボキシル基は、下記の構成ユニット(a1)および/又は(a2)の構造を有することが好ましい。
また上記カルボキシ基含有ラジカル重合性共重合体は、下記の構成ユニット(b1)および/又は(b2)の構造を有することであることが好ましい。
上記ラジカル重合性共重合体におけるカルボキシル基と反応し得る官能基が、グリシジル基、オキサゾリニル基、イソシアネート基およびオキセタニル基よりなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
また、本発明は上記のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体と、光重合開始剤(B)と、着色剤(C)を含むカラーフィルタ用感光性樹脂組成物でもある。
一般式中(i)の置換基Rは炭素数が6〜30であるカルボキシル基を有するモノマーを表し、このカルボキシル基の一部が、1分子中にカルボキシル基と反応しうる官能基と二重結合とを有する。一般式(i)を用い重合したポリマーは主鎖から遠い位置にカルボキシル基を有するため、主鎖の立体障害を受けにくく、モビリティが高いため、カルボキシル基の量が少量であっても(共重合体の酸価が比較的小さくても)良好なアルカリ現像性を発揮する。カルボキシル基は硬化物の耐吸湿性を低下させるので、アルカリ現像性が発現する範囲で少ない方がよく、この点で、主鎖から遠い位置にあるカルボキシル基は有効である。
R1が水素であれば、ラクトン変性前はアクリル酸由来のユニットであり、R1がメチル基であれば、ラクトン変性前はメタクリル酸由来のユニットとなる。R2はラクトン環由来のアルキレン基である。また、nが2以上の場合、すなわち、1つのカルボキシル基に対して、2個以上のラクトンを連結させる場合、R2は同一であっても異なっていてもよい。nが5を超えると、鎖延長部分の疎水性が増大して、現像性が低下してくるため、nは1〜5であることが好ましい。但し、ラクトンの付加反応においては、一旦ラクトンが付加して生成した末端カルボキシル基に、さらにラクトンが付加する傾向にあるため、実際のラジカル重合性共重合体(A)のnは平均値となり、また、化学反応の常でラクトンが5モル以上付加したり、全く付加しなかったりするユニットも有り得る。よって、本発明のラジカル重合性共重合体(A)では、上記ユニット(a1)を含んでいればよい。
本発明では官能基を有する単量体を重合後に、カルボキシル基と該官能基と反応性を有する化合物を反応させる方法も好ましく用いられる。つまり二重結合とカルボキシル基や水酸基、グリジシル基、エポキシ基、オキセタン基、イソシアナート基、アミノ基、等の反応性を有する官能基を有する単量体を重合した後、該官能基と反応性を有する化合物を用いることで、主鎖から元素数7以上離間した側鎖にカルボキシル基を配置する方法である。好ましい組み合わせはカルボキシル基と環状ラクトン化合物、水酸基またはアミノ基と酸無水物または二塩基酸、グリジシル基、エポキシ基またはオキセタン基と二塩基酸、イソシアナート基と水酸基、が例示される。(メタ)アクリル酸を共重合した共重合体に上述の環状ラクトンを反応させると上記(a1)となる。また水酸基含有(メタ)アクリル酸を共重合した共重合体に上述の酸無水物を反応させると上記(a2)となる。
上記鎖延長されたカルボキシル基の一部が、1分子中にカルボキシル基と反応し得る官能基とラジカル重合性二重結合とを有する単量体(III)によって変性されていることも好ましい。このように、カルボキシル基よりもさらに主鎖から離間した位置にラジカル重合性二重結合が存在することで、主鎖の立体障害の悪影響を受けることなく、導入したラジカル重合性二重結合が有効に硬化反応に寄与するため、導入量が少なくても光硬化性は良好となり、また、耐熱性やその他の諸特性も良好な硬化物を得ることができる。
上記ユニット(b1)(b2)において、R3は、炭素数は5以下が好ましく、この範囲とすることで、より良好な現像性となる。
また更なる、本発明のラジカル重合性共重合体(A)の好適な製造方法について説明する。採用可能な製造方法は、水酸基を有していて主鎖を構成することのできる単量体(II)に酸無水物でハーフエステル化を行った後、重合を行い、次いで、単量体(III)による変性を行う第1の製造方法と、共重合体を先に製造してから、ハーフエステル化や単量体(III)による変性を行う第2の方法がある。
〈光重合開始剤(B)〉
本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、光重合開始剤(B)も必須成分である。次に光重合開始剤(B)について説明する。
本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、着色剤(C)として染顔料を用いる。耐熱性、耐光性の観点から、有機または無機の顔料が好ましく、具体的には、カラーインデックスCI(The Society of Dyers and Colourists 出版)でピグメント(pigment)に分類されている有機化合物等の有機顔料;金属酸化物または複合酸化物等の無機顔料;等が挙げられる。
<重量平均分子量>
ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液としてHLC−8220GPC(東ソー社製)、カラム TSKgel SuperHZM−M(東ソー社製)によるGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法にて重量平均分子量を測定した。
<固形分>
重合体溶液をアルミカップに約1gはかり取り、アセトン約3gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。そして、熱風乾燥機(エスペック株式会社製、商品名:PHH−101)を用い、真空下160℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、重合体溶液の固形分を計算した。
<酸価>
樹脂溶液3gを精秤し、アセトン90g/水10g混合溶媒に溶解し、チモールブルーを指示薬として、0.1規定のKOH水溶液を滴定液として用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、商品名:COM−555)により、重合体溶液の酸価を測定し、溶液の酸価と溶液の固形分から固形分1g当たりの酸価を求めた。
<ガラス転移温度(Tg)>
共重合体溶液をガラス基盤に塗布し、50℃、減圧下にて24時間乾燥後、アセトンに再溶解させ、再度50℃、減圧下にて24時間乾燥することにより揮発成分を除去して得られた固形分についてDSC(示差走査熱量計法、測定機器:セイコーDSC6200)を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/minでJIS−K7121に準拠し測定した。
<可とう性>
10cm角のガラス基板上に固定したPETフィルム上に、透明レジスト組成物をスピンコータにより、塗布、乾燥し、乾燥膜厚1.0μmの塗布膜を形成した。この塗布膜を100℃で3分間加熱した。加熱後、塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(TOPCON社製型番TME−150RNS)によって50mJ/cm2の強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。その後塗布膜を230℃で30分間過熱し、冷却後その得られたPETフィルムを直径10mmの鉄の棒にあて90度折り曲げクラックの状態を観察し、下記のように評価した。
○:全くクラック発生せず
△:少しクラック
×:全体的にクラック
<ネガ型レジストの現像性>
10cm角のガラス基板上に、透明レジスト組成物をスピンコータにより、塗布、乾燥し、乾燥膜厚1.0μmの塗布膜を形成した。この塗布膜を100℃で3分間加熱した。加熱後、塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(TOPCON社製型番TME−150RNS)によって50mJ/cm2の強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。
紫外線照射後、塗布膜に0.1%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で20秒間水洗することにより現像した。そして、得られた膜の現像性をレーザー顕微鏡によりパターンの形状を観察し、現像時間におけるパターンの欠損の有無を観察し、下記のように評価した。
◎:溶解欠損無し
○:欠損部1割未満
△:欠損部5割未満
<残膜性>
上記ネガ型レジストの現像性評価と同様に、塗布、紫外線照射、現像まで行い、得られた膜を乾燥させ、現像前の膜圧に対する、現像後の膜圧の比を百分率で表し、残膜率とした。これにより、レジストとして用いたときの残膜(耐性)の程度がわかり、数値が高いほど残膜性が良好であることを示す。
(実施例1−1)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)450部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 12部、ブチルアクリレート 85部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 53部、M−5300(アロニックス(登録商標)M−5300(ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート;n≒2;東亞合成社製) 80部、PGME 46部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)5部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 2部、PGME 38部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル22部、触媒としてトリエチルアミン0.8部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.4部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量1687g/当量の樹脂溶液1を得た。
得られた樹脂溶液1について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は8,500、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は31.6%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は34mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgはー37.1℃であった。
(実施例1−2)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、PGMEA 839部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 21部、ブチルアクリレート 159部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 99部、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(ライトアクリレートHOA−HH 共栄社化学株式会社製) 150部、PGMEA 86部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)9部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 4部、PGMEA 75部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル45部、触媒としてトリエチルアミン1.4部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.7部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量1524g/当量の樹脂溶液2を得た。
得られた樹脂溶液2について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は16,500、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は31.8%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は41mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgはー16.3℃であった。
(実施例1−3)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、PGMEA 1022部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 25部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 50部、M―5300(東亜合成株式会社製) 425部、PGME 100部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)10部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 15部、PGME 45部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル166部、触媒としてトリエチルアミン2部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)1部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量592g/当量の樹脂溶液3を得た。
得られた樹脂溶液3について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は8,100、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は34.9%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は35mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgはー43.6℃であった。
(実施例1−4)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)566部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 15部、アクリル酸 135部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)80部、M―5300(東亜合成株式会社製) 60部、PGME 40部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)6部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 6部、PGME 70部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル205部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)250、触媒としてトリエチルアミン1.5部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.8部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量359g/当量の樹脂溶液4を得た。
得られた樹脂溶液4について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は15,700、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は32.3%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は87mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgはー7.5℃であった。
(実施例1−5)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、PGMEA 504部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 14部、アクリル酸 33部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 27部、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(ライトアクリレートHOA−HH 共栄社化学株式会社製) 200部、PGMEA 55部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)5部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 7部、PGMEA 80部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル87部、触媒としてトリエチルアミン1.1部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.5部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、12時間反応を継続することで二重結合当量589g/当量の樹脂溶液5を得た。
得られた樹脂溶液5について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は12,000、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は 36.8%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は92mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgはー5.5℃であった。
(比較例1−1)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)485部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 12部、アクリル酸 200部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA) 44部、PGME 45部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)4部、滴下系3としてn−ドデシルメルカプタン 18部、PGME 50部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル319部、PGME481部、触媒としてトリエチルアミン1.7部、重合禁止剤として2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(商品名「アンテージW400」、川口化学工業社製)0.9部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量267g/当量の樹脂溶液6を得た。
得られた樹脂溶液6について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は8,700、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は34、5%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は66mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgは−8.5℃であった。
(比較例1−2)
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、PGMEA 602部、PGME 258部を仕込み、窒素雰囲気下にて90℃に昇温した後、滴下系1としてベンジルマレイミド 80部、アクリル酸 195部、PGMEA 224部、PGME 96部、パーブチルO(商品名、重合開始剤、日本油脂社製)11部、滴下系2としてビニルトルエン 258部、滴下系3として、n−ドデシルメルカプタン 16部、PGMEA 45部、PGME 19部をそれぞれ3時間かけて連続的に供給した。その後30分90℃を保持した後、温度を115℃まで昇温し、1.5時間重合を継続した。
次いで、この反応液にメタクリル酸グリシジル263部、触媒としてトリエチルアミン2.4部、重合禁止剤としてアンテージW400 1.2部を追加し、窒素、酸素混合ガス(酸素濃度7%)をバブリングしながら110℃、14時間反応を継続することで二重結合当量432g/当量の樹脂溶液7を得た。
得られた樹脂溶液7について各種物性を測定したところ、重量平均分子量は13,600、真空下160℃にて乾燥させて得られた固形分濃度は35.7%、滴定法により求めた固形分当たりの酸価は80mgKOH/gであった。またDSCを用いて求めた樹脂のTgは22.8℃であった。
<感光性樹脂組成物の調整>
樹脂溶液1 2.5部、PGMEA 2.8部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 0.8部、光重合開始剤としてイルガキュア369(チバガイギ社製)0.04部を混合することで感光性樹脂組成物1を得た。
樹脂溶液1〜7すべてについて固形分濃度35%となるように上記の操作にて感光性樹脂組成物1〜7を得た。
<感光性樹脂組成物の現像性及び表面平滑性の評価>
(実施例2−1)
得られた感光性樹脂組成物1を、ガラス基板上、およびガラス基板上に固定したPETフィルムにスピンコートし、100℃で3分間乾燥し、塗膜を形成した。
得られた塗膜を、UV露光装置(Topcon社製 TME−150RNS)にて、ライン幅15μmのラインアンドスペースのフォトマスクを介し、50mJ/cm2のUV光を露光し、その後塗膜を230℃30分過熱し、可とう性、ネガ型レジストの現像性、残膜性の試験を行った。
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−2における各成分の使用量、及び、得られた重合体の分析結果を表1に示した。
また、実施例2−1〜2−5及び比較例2−1〜2−2における評価結果を表2に示した。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
BzMI:ベンジルマレイミド
AA:アクリル酸
BA:アクリル酸ブチル(ブチルアクリレート)
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル(シクロヘキシルメタクリレート)
M−5300:アロニックス(登録商標)M−5300、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、東亞合成社製
HOAHH:ライトアクリレートHOA−HH、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、共栄社化学株式会社製
PBO:パーブチルO、重合開始剤、日油社製
Vt:ビニルトルエン
n−DM:n−ドデシルメルカプタン
GMA:メタクリル酸グリシジル(グリシジルメタクリレート)
TEA:トリエチルアミン
W400:アンテージW400、商品名、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール、川口化学工業社製
製品Mw:最終的に得られた共重合体の分子量
NV:固形分濃度
AV:酸価
Tg:ガラス転移温度
当量:二重結合当量
Claims (9)
- (メタ)アクリレート類と不飽和イミド類を含む単量体を用いて合成されたカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体であって、該カルボキシル基が主鎖から元素数7以上離間した側鎖に配置され、且つ下記の構成ユニット(a1)および/又は(a2)の構造を有し、さらに側鎖にラジカル重合性二重結合を有し、ガラス転移温度が−50℃以上、0℃以下であることを特徴とするカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 二重結合当量が359〜2000g/当量であることを特徴とする請求項1に記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 前記カルボキシル基と反応し得る官能基が、グリシジル基、オキサゾリニル基、イソシアネート基およびオキセタニル基よりなる群から選択される1種以上である請求項3に記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 前記カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体の酸価が30〜150mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 前記カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体は、(メタ)アクリル酸を共重合した共重合体に環状ラクトンを反応させた重合体、または、水酸基含有(メタ)アクリル酸を共重合した共重合体に酸無水物を反応させた重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 前記カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体は、グリシジル基と(メタ)アクリロイル基とを有する単量体を反応させた重合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のカルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体と、光重合開始剤と、着色剤を含むことを特徴とするカラーフィルタ用感光性樹脂組成物。
- 請求項8記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を用いてなる着色パターンを有することを特徴とするカラーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011055938A JP5665615B2 (ja) | 2011-03-14 | 2011-03-14 | カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011055938A JP5665615B2 (ja) | 2011-03-14 | 2011-03-14 | カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012193219A JP2012193219A (ja) | 2012-10-11 |
JP5665615B2 true JP5665615B2 (ja) | 2015-02-04 |
Family
ID=47085450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011055938A Active JP5665615B2 (ja) | 2011-03-14 | 2011-03-14 | カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5665615B2 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014123008A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Jsr Corp | 硬化性組成物、カラーフィルタ及び表示素子 |
JP6157193B2 (ja) * | 2013-04-22 | 2017-07-05 | 昭和電工株式会社 | (メタ)アクリレート系ポリマー、該ポリマーを含む組成物及びその用途 |
JP6408230B2 (ja) * | 2014-03-17 | 2018-10-17 | 株式会社日本触媒 | 硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ |
KR101898970B1 (ko) * | 2014-12-10 | 2018-09-14 | 고오 가가쿠고교 가부시키가이샤 | 액상 솔더 레지스트 조성물 및 피복 프린트 배선판 |
KR102456915B1 (ko) * | 2015-09-04 | 2022-10-21 | 동우 화인켐 주식회사 | 착색 감광성 수지 조성물 및 이를 이용하는 컬러 필터 |
KR102039673B1 (ko) * | 2016-03-15 | 2019-11-01 | 동우 화인켐 주식회사 | 적색 감광성 수지 조성물, 이를 포함하는 적색 컬러필터 및 표시장치 |
KR101958834B1 (ko) * | 2016-12-28 | 2019-07-02 | 삼성에스디아이 주식회사 | 감광성 수지 조성물, 그로부터 형성된 경화막, 및 상기 경화막을 갖는 소자 |
JP7161928B2 (ja) * | 2017-12-18 | 2022-10-27 | 株式会社日本触媒 | 重合体、重合体を含む硬化性樹脂組成物、及びその用途 |
KR102366344B1 (ko) | 2017-12-18 | 2022-02-23 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 중합체, 경화성 수지 조성물, 및 그 용도 |
JP7174612B2 (ja) * | 2018-01-18 | 2022-11-17 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体、新規重合体を含む硬化性樹脂組成物、及びその用途 |
JP7161927B2 (ja) * | 2018-02-16 | 2022-10-27 | 株式会社日本触媒 | 環構造含有重合体、環構造含有重合体を含む硬化性樹脂組成物、及びその用途 |
JP7016738B2 (ja) * | 2018-03-19 | 2022-02-07 | 株式会社日本触媒 | ラジカル重合性共重合体、硬化性樹脂組成物及びその用途 |
JP6951994B2 (ja) * | 2018-03-22 | 2021-10-20 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体 |
JP2020122052A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | 株式会社日本触媒 | アルカリ可溶性樹脂、硬化性樹脂組成物、及びその用途 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3006253B2 (ja) * | 1992-01-29 | 2000-02-07 | 日立化成工業株式会社 | 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント及びめっきレジストの製造法 |
JP3461962B2 (ja) * | 1995-03-20 | 2003-10-27 | ダイセル化学工業株式会社 | 不飽和基含有硬化性樹脂およびそれを用いた硬化性樹脂組成物 |
JP4011747B2 (ja) * | 1998-08-27 | 2007-11-21 | ダイセル化学工業株式会社 | 硬化性樹脂の製造方法および硬化性樹脂を含む組成物 |
JP2007155749A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Sekisui Chem Co Ltd | カラムスペーサ用硬化性樹脂組成物、カラムスペーサ及び液晶表示素子 |
JP2010242058A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体および感光性樹脂組成物 |
JP5552003B2 (ja) * | 2009-11-19 | 2014-07-16 | 株式会社Dnpファインケミカル | レジストインキ用バインダー樹脂およびそれを用いたレジストインキ |
-
2011
- 2011-03-14 JP JP2011055938A patent/JP5665615B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012193219A (ja) | 2012-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5665615B2 (ja) | カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 | |
JP5638243B2 (ja) | グラフトポリマー及びそれを含む感光性樹脂組成物 | |
JP2018123274A (ja) | アルカリ可溶性樹脂、感光性樹脂組成物及びその用途 | |
CN104914674B (zh) | 着色感光性树脂组合物 | |
JP6404557B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
CN108003290B (zh) | 一种碱溶性树脂聚合物、其制备方法和感光性树脂组合物及它们的应用 | |
JP2008088394A (ja) | アルカリ現像可能な感光性樹脂及びそれを含む感光性樹脂組成物 | |
WO2008056750A1 (fr) | Composition de résine photosensible | |
KR20170113390A (ko) | 차광막용 감광성 수지 조성물, 이것을 경화시킨 차광막을 구비한 디스플레이용 기판, 및 디스플레이용 기판의 제조 방법 | |
JP2016173563A (ja) | 感光性樹脂組成物、それから形成された光硬化パターン、及びそれを備えた画像表示装置 | |
WO2017204079A1 (ja) | ブラックカラムスペーサ形成用感光性樹脂組成物、ブラックカラムスペーサ及び画像表示装置 | |
JP5250888B2 (ja) | 着色感光性樹脂組成物及びその着色感光性樹脂組成物を用いて得られるカラーフィルタ並びにそのカラーフィルタを備える液晶表示装置 | |
JP2003222717A (ja) | カラーフィルタ用感光性樹脂組成物およびカラーフィルタ | |
CN115677939A (zh) | 一种感光性接枝聚合物以及含有其的感光性树脂组合物 | |
KR20160115094A (ko) | 착색 감광성 수지 조성물, 컬러 필터 및 이를 구비한 화상 표시 장치 | |
TW202231674A (zh) | 感光性樹脂組成物及感光性樹脂組成物之製造方法 | |
JP6377898B2 (ja) | カラーフィルタ用樹脂組成物 | |
JP6408230B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ | |
JPWO2016203905A1 (ja) | カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターおよび画像表示素子 | |
WO2023119900A1 (ja) | 感光性樹脂組成物およびカラーフィルター | |
WO2022085389A1 (ja) | 感光性樹脂組成物及びカラーフィルター | |
WO2022070977A1 (ja) | 光硬化性着色樹脂組成物、硬化物、カラーフィルタ、表示装置 | |
JP2010242058A (ja) | カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体および感光性樹脂組成物 | |
JP2019031627A (ja) | アルカリ可溶性樹脂、それを含むカラーフィルター用感光性樹脂組成物及びカラーフィルター | |
WO2024024195A1 (ja) | 感光性樹脂組成物、樹脂硬化膜、及び画像表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131119 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140314 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140403 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141118 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5665615 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |