JP7174612B2 - 新規重合体、新規重合体を含む硬化性樹脂組成物、及びその用途 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1では、耐熱性に優れる重合体として、N-置換マレイミド及び/又は特定のエーテルダイマー、ビニルトルエン、及び、酸基を有する単量体を単量体成分として共重合してなる重合体が提案されている。
しかしながら、マレイミド由来の重合体を含む樹脂組成物においては、マレイミド系重合体が窒素原子を含有するため、加熱時に重合体が黄色~黄褐色に着色して、硬化膜の透明性が不十分になるといった問題があった。これに対し、耐熱性とともに、透明性にも優れた塗膜を形成し得る重合体が提案されている。
また、特許文献3では、硬化性や硬化後の耐溶剤性、基材との密着性、耐熱性及び透明性等の各種物性を安定的に発揮することができる、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体単位と水酸基を有する単量体単位を有する(メタ)アクリレート重合体と、重合性化合物と、光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物が提案されている。
特にカラーフィルター用途においては、カラー液晶表示装置等の高品質化や用途の拡大により、表示パネルの高輝度化、高コントラスト化が強く求められており、重合体の加熱時の黄変が従来と比べてより一層抑制され、高着色化に適用可能な重合体の開発が求められている。
上記重合体において、(メタ)アクリル酸単位の含有量が5質量%未満であることが好ましい。
上記重合体において、酸価が40~160mgKOH/gであることが好ましい。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
本発明の重合体は、下記一般式(I)で表される単量体単位10~60質量%、及び、-COO*R4(R4は、一価の有機基であり、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位5~80質量%を有することを特徴とする。
上記重合体が耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができるのは、上記重合体を加熱した場合に、上記一般式(I)で表される単量体単位の一部が脱離して末端に水酸基が形成され、この水酸基が反応系にあるラジカルを捕捉してラジカルの影響が軽減されることと、上記重合体を加熱した場合に、上記-COO*R4(R4は、一価の有機基であり、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位の3級炭素原子が脱離して、酸基が形成され、この酸基と上述した水酸基とが架橋することで、強固な膜(硬化物)が形成されることによると推測される。
<一般式(I)で表される単量体単位(A)>
本発明の重合体は、上記一般式(I)で表される単量体単位(以下、「単量体単位(A)」ともいう。)を有する。
上記一般式(I)において、R1は、水素原子又はメチル基を表す。
R2は、炭素数1~12の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基を表す。
上記2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基としては、アルキレン基、アリーレン基、脂環構造を有する2価の炭化水素基等が挙げられ、なかでも、アルキレン基が好ましい。上記脂環構造としては、シクロヘキサン骨格、アダマンタン骨格、ノルボルネン骨格が挙げられる。また、これらは、置換基を有していてもよい。
R2としては、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、へプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基等のアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等のアリーレン基;これらの基がヒドロキシ基などの官能基で置換された基;等が挙げられる。
なかでも、R2としては、炭素数1~10のアルキレン基が好ましく、炭素数1~5のアルキレン基がより好ましい。
なかでも、耐熱着色性がより一層優れる点で、アルキレン基が好ましく、炭素数1~10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~5のアルキレン基が更に好ましい。
mは、一般式(I)で表される単量体単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。
nは、0又は1であり、好ましくは1である。
上記重合体は、上記単量体単位(A)として、上述したもののうち1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
本発明の重合体は、更に、-COO*R4(R4は、一価の有機基であり、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位(以下、「ビニル系単量体単位(B)」ともいう。)を有する。
上記一価の有機基としては、好ましくは炭素数1~91の一価の鎖状、分岐状若しくは環状の飽和又は不飽和炭化水素基が挙げられる。上記有機基は、置換基を有していてもよい。
R4の炭素数は、より好ましくは炭素数1~50であり、更に好ましくは炭素数1~35であり、特に好ましくは炭素数1~20である。
R4は、後述する式(a)中のAと同様の一価の有機基であることが好ましい。
上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、(メタ)アクリロイル基に隣接する酸素原子が第3級炭素原子と結合した構造を有するものであることが好ましい。
CH2=C(R5)-C(=O)-O-A (a)
(式中、R5は、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
上記重合体は、上記ビニル系単量体単位(B)として、上述したもののうち1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
本発明の重合体は、主鎖に環構造を有する環構造含有重合体であることが好ましい。主鎖に環構造を更に含むことにより、重合体の耐熱性をより一層向上させることができる。
上記環構造としては、イミド環、テトラヒドロフラン環、ラクトン環等が挙げられる。これらの環構造を有するために、上記重合体は、主鎖に環構造を有する単量体単位(以下、「単量体単位(C)」ともいう。)を有することが好ましい。
上記ジアルキル-2,2’-〔オキシビス(メチレン)〕ビス-2-プロペノエートとしては、例えば、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジエチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(n-プロピル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(イソプロピル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(n-ブチル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(イソブチル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(t-ブチル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(t-アミル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(ステアリル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(ラウリル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジ(2-エチルヘキシル)-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート等が挙げられる。これらのなかでも、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエートがより好ましい。
上記α-(アリルオキシメチル)アクリレート系単量体の具体例としては、例えば、α-アリルオキシメチルアクリル酸;α-アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-プロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸i-プロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-ヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-ヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-ヘプチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-オクチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-オクチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-オクチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸2-エチルヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸カプリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ノニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸デシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ウンデシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ラウリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸トリデシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ミリスチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ペンタデシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸セチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ヘプタデシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ステアリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ノナデシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸エイコシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸セリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸メリシル等のアルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体;α-アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエトキシエトキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸3-メトキシブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸エトキシエトキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエトキシエチル等のアルコキシアルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体;α-アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシプロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ヒドロキシブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸フルオロエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジフルオロエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸クロロエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジクロロエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ブロモエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジブロモエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ビニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸アリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸メタリル、α-アリルオキシメチルアクリル酸クロチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸プロパギル、α-アリルオキシメチルアクリル酸シクロペンチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸4-メチルシクロヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸4-t-ブチルシクロヘキシル、α-アリルオキシメチルアクリル酸トリシクロデカニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸フェニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸メチルフェニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジメチルフェニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸トリメチルフェニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸4-t-ブチルフェニル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルメチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ジフェニルエチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸トリフェニルメチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸シンナミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ナフチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸アントラニル;等が挙げられる。なかでも、アルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体が好適である。上記アルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体としては、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、α-アリルオキシメチルアクリル酸メチル(メチル-(α-アリルオキシメチル)アクリレートとも称する)が特に好適である。
R9及びR10は、後述する一般式(b)中のR9及びR10とそれぞれ同じである。
R9の炭素数は、モノマーの溶解性の点で好ましくは1~10、より好ましくは1~6である。
R9としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、又は2-エチルヘキシル基等が挙げられる。好ましくはメチル基である。
上記炭素数1~20の有機残基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1~20のアルキル基;エテニル基、プロペニル基等の炭素数1~20の不飽和脂肪族炭化水素基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数1~20の芳香族炭化水素基;上記アルキル基、上記不飽和脂肪族炭化水素基及び上記芳香族炭化水素基において、水素原子の一つ以上が、水酸基、カルボキシル基、エーテル基及びエステル基から選ばれる少なくとも1種の基により置換された基等が挙げられる。なかでもR10としては、ラクトン環の親水性の観点から水素原子が好ましい。
本発明の重合体は、更に、水酸基含有単量体単位(以下、「単量体単位(D)」ともいう。)を含んでいてもよい。
上記水酸基含有単量体単位を有する重合体は、水酸基含有単量体を含む単量体成分を重合することにより得ることができる。
上記水酸基含有単量体としては、分子中に水酸基と重合性二重結合を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3-ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく挙げられ、より好ましくは(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルが挙げられる。
上記重合体は、上記単量体単位(D)として、上述したもののうち1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
本発明の重合体は、上述した単量体単位以外に、必要に応じて他の重合性単量体単位(E)を含んでいてもよい。
上記他の重合性単量体単位としては、例えば、酸基含有単量体、上記ビニル系単量体単位(B)を与える単量体以外の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、芳香族ビニル系単量体、他の共重合可能な単量体等に由来する単量体単位が挙げられる。
上記重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。
N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルモルフォリン、N-ビニルアセトアミド等のN-ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類;等が挙げられる。
上記重合体は、上記他の重合性単量体単位(E)として、上述したもののうち、1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記酸価は、KOH溶液を用いた中和滴定法により測定して得られる値である。
上記重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により、実施例に記載の方法で測定して得られる値である。
上記b*値は5以下であることがより好ましく、4以下であることが更に好ましい。
具体的には、ガラス基板上に上記樹脂組成物を、塗布量(固形分換算)0.4~1.2mg/cm2の範囲で塗布し、これを100℃で3分間乾燥させることにより、ガラス基板上に上記樹脂組成物の塗膜が形成された積層体を得る。そして、得られた積層体を、更に250℃で3時間加熱処理した後、常温まで冷却し、塗膜側表面のb*値を、色差計を用いて測定する。上記樹脂組成物について、少なくとも2つの積層体を用いて測定し、これらの結果から塗布量(x)とb*値(y)の近似直線を検量線として作成する。上記検量線を用いて、塗布量0.6mg/cm2の場合のb*値を求め、これを本発明における上記b*値とする。
上記樹脂組成物は、上記重合体の製造により得られた重合体溶液に、樹脂固形分100質量%に対して0.5質量%となるよう、酸化防止剤イルガノックス1010(BASF社製)を添加することにより調製する。
上記色差計としては、例えばZE6000(日本電色工業社製)を用いるとよい。
本発明の重合体を製造する方法としては、少なくとも上述した単量体単位(A)、及びビニル系単量体単位(B)を有する重合体を得ることができる方法であれば、特に限定されず、上述した単量体単位(A)又は(B)を与える単量体、及び、必要に応じて上述した単量体単位(C)~(E)を与える単量体を含む単量体成分を、公知の方法で重合する方法が挙げられる。
上述した重合体は、更に重合性化合物と組み合わせることにより、硬化性樹脂組成物とすることができる。上記硬化性樹脂組成物は、上記重合体を含むので、耐熱着色性に優れた硬化物を与えることができる。また、更に重合性化合物を含むことにより、耐熱着色性に加えて、樹脂組成物の硬化性や、基材への密着性、表面硬度、耐熱性、耐溶剤性等が更に一層優れた硬化物を与えることができる。
このように、上記重合体、及び、重合性化合物を含有する硬化性樹脂組成物もまた、本発明の一つである。
なお、「固形分総量」とは、硬化物を形成する成分(硬化物の形成時に揮発する溶媒等を除く)の総量を意味する。
上記重合性化合物は、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;
また上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好ましい。
上記重合性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤を含むことにより、硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させ、得られる硬化物の性能を向上させることができる。
本発明において使用する光重合開始剤としては、好ましくはラジカル重合性の光重合開始剤が挙げられる。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものである。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述した重合体、重合性化合物、及び光重合開始剤の他に必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、溶剤;色材(着色剤とも称す);分散剤;酸化防止剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、上記硬化性樹脂組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、上記硬化性樹脂組成物は色材を含むことが好ましい。
上記溶剤としては、硬化性樹脂組成物において通常使用するものを使用することができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、特開2015-157909号公報に記載のものと同様のものを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記色材としては、例えば、顔料又は染料等が挙げられる。上記色材として、顔料又は染料の一方を使用してもよいし、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。例えば、カラーフィルターの赤色、青色、緑色画素を形成する場合、青と紫、緑と黄等、色材を適宜組み合わせて求める色特性が発揮されるような公知の手法を用いるとよい。また、ブラックマトリックスを形成する場合、黒の色材を用いるとよい。
これらの色材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物が上記色材を含む場合、更に分散剤を含むことが好ましい。
上記分散剤とは、色材への相互作用部位と分散媒(例えば溶剤やバインダー樹脂)への相互作用部位とを有し、色材の分散媒への分散を安定化する働きを持つものであり、一般的には、樹脂型分散剤(例えば高分子分散剤)、界面活性剤(例えば低分子分散剤)、色素誘導体に分類される。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有することにより、硬化物の耐熱着色性を更に一層向上させることができる。
本発明において使用可能な酸化防止剤としては、特に限定されず、公知の酸化防止剤を適宜選択して用いればよいが、なかでも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記硬化性樹脂組成物を調製する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いればよく、例えば、上述した各含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散する方法が挙げられる。混合・分散工程は特に限定されず、公知の方法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含んでいてもよい。なお、上記硬化性樹脂組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程を経て調製することが好ましい。
なお、得られた硬化性樹脂組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
本発明の重合体、及び硬化性樹脂組成物は、上述したように、耐熱着色性に優れた硬化物を与えるものである。また、上記硬化物は、表面硬度、基材との密着性、耐熱性及び透明性等の性能にも優れる。基板(基材)上に、このような上記重合体の硬化物、又は上記硬化性樹脂組成物の硬化物を有する積層体もまた、本発明の一つである。
上記基材としては、特に限定されず、目的や用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、ガラス板、プラスチック板等、種々の材料からなる基材が挙げられる。
本発明のカラーフィルターは、基板上に、上記硬化性樹脂組成物の硬化物を有する形態からなる。
上記カラーフィルターにおいて、上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物は、例えば、ブラックマトリクスや、赤色、緑色、青色、黄色等の各画素のような着色が必要なセグメントとして特に好適であるが、フォトスペーサー、保護層、配向制御用リブ等の着色が必ずしも必要としないセグメントとしても好適である。
また上記基材には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤等による薬品処理等を行ってもよい。
上記カラーフィルターを得るには、例えば、画素一色につき(すなわち、一色の画素ごとに)、基板上に、上記硬化性樹脂組成物を配置する工程(配置工程とも称す)と、該基板上に配置された硬化性樹脂組成物に光を照射する工程(光照射工程とも称す)と、現像液により現像処理する工程(現像工程とも称す)と、加熱処理する工程(加熱工程とも称す)とを含む手法を採用し、これと同じ手法を各色で繰り返す製造方法を採用することが好適である。なお、各色の画素の形成順序は、特に限定されるものではない。
上記配置工程は、塗布により行うことが好適である。基板上に上記硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、スピン塗布、スリット塗布、ロール塗布、流延塗布等が挙げられ、いずれの方法も好ましく用いることができる。
上記配置工程ではまた、上記硬化性樹脂組成物を基板上に塗布した後、塗膜を乾燥することが好適である。塗膜の乾燥は、例えば、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いて行うことができる。乾燥条件は、含まれる溶媒成分の沸点、硬化成分の種類、膜厚、乾燥機の性能等に応じて適宜選択されるが、通常、50~160℃の温度で10秒~300秒間行うことが好適である。
上記光照射工程において、使用される活性光線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が使用される。また、露光機の方式としては、プロキシミティー方式、ミラープロジェクション方式、ステッパー方式が挙げられるが、プロキシミティー方式が好ましく用いられる。
なお、活性エネルギー光線の照射工程では、用途によっては、所定のマスクパターンを介して活性エネルギー光線を照射することとしてもよい。この場合、露光部が硬化し、硬化部が現像液に対して不溶化又は難溶化されることになる。
上記現像工程は、上述した光照射工程の後、現像液によって現像処理し、未露光部を除去しパターンを形成する工程である。これにより、パターン化された硬化膜を得ることができる。現像処理は、通常、10~50℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法で行うことができる。
上記加熱工程は、上述した現像工程の後、焼成によって露光部(硬化部)を更に硬化させる工程(後硬化工程とも称す)である。例えば、高圧水銀灯等の光源を使用して、例えば0.5~5J/cm2の光量で後露光する工程や、例えば60~260℃の温度で10秒~120分間にわたって後加熱する工程等が挙げられる。このような後硬化工程を行うことにより、パターン化された硬化膜の硬度及び密着性を更に強固なものとすることが可能になる。また、この加熱工程により、上記重合体を構成する単量体単位から水酸基や酸基が発生し、これらが反応して架橋構造が形成されるので、硬化性樹脂組成物の硬化性やその硬化物の耐溶剤性等が更に優れたものとなる。
なお、上記加熱工程により得られる塗膜(すなわち硬化膜)の膜厚は、加熱前の塗膜の膜厚を100%とすると、90%以下であることが好適である。より好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下である。
本発明はまた、上述したカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置でもある。
なお、上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物を有する表示装置用部材及び表示装置もまた、本発明の好適な実施形態に含まれる。上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物(硬化膜)は、安定して、基材等に対する密着性に優れ、かつ高硬度であるうえ、高平滑性を示し、高い透過率を有するものであるから、透明部材として特に好適であり、また、各種表示装置における保護膜や絶縁膜としても有用である。
なお、上記硬化物(硬化膜)を表示装置用部材として用いる場合、当該部材は、上記硬化膜から構成されるフィルム状の単層又は多層の部材であってもよいし、該単層又は多層の部材に更に他の層が組み合わされた部材であってもよいし、また、上記硬化膜を構成中に含む部材であってもよい。
HLC-8220GPC(東ソー社製)にて、溶離液にテトラヒドロフラン、カラムにTSK-gel SuperHZM-M(東ソー社製)を用いてゲル浸透クロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン換算で算出した。
共重合体溶液をアルミカップに約1g精秤し、アセトン約2gを加えて溶解させた後、常温で約2時間静置して自然乾燥させた。その後、真空乾燥機(EYELA社製)にて、真空140℃で1.5時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、アルミカップの重量を測定した。その重量減少量から重合体溶液の固形分(質量%)を計算した。
共重合体溶液1.5~2gを精秤し、アセトン90gと水10gとの混合溶媒に溶解し、0.1規定の水酸化カリウム水溶液を滴定液として用い、自動滴定装置(平沼産業社製、商品:COM-1700)により、共重合体溶液の酸価を測定し、溶液の酸価と固形分とからポリマー1g当たりの酸価を求めた。
共重合体溶液に、0.5質量%の濃度となるよう酸化防止剤イルガノックス1010(BASF社製)を添加して樹脂組成物溶液を調製した。この樹脂組成物溶液を、スピンコーター(ミカサ株式会社製、1H-D7)を用いて、塗布量が固形分換算で0.4~1.2mg/cm2となるよう、5cm角ガラス基板(ソーダライムガラスAS-2K、東新理興社製)上に均一に塗布した。この際、各樹脂組成物について、スピンコーターの回転数を変化させて塗布量(固形分換算)を変え、塗布量の異なる2枚の塗布板を作製した。2枚のうち1枚の塗布量が必ず0.6mg/cm2より大きい値となるように、他の1枚の塗布量が必ず0.6mg/cm2より小さい値となるようにした。
これらの塗布板を100℃で3分間乾燥させることにより、ガラス基板上に塗膜が形成された積層体を得た。ガラス基板の端部に付着している樹脂を除去した後、得られた積層体を、パーフェクトオーブン恒温器(エスペック社製)を用いて250℃で3時間加熱処理を行い、室温まで冷却した。冷却後、積層体の塗膜表面を、測色色差計ZE6000(日本電色工業社製)を用いて測定し、加熱試験後のb*値を得た。各塗膜につき上述のようにして用意した2枚の塗膜の測定値から塗布量(x)とb*値(y)の近似直線(検量線)を求め、塗布量が0.6mg/cm2の場合のb*値を各塗膜の耐熱着色性の結果として採用した。
共重合体溶液1の調製
反応槽として、温度計、攪拌機、ガス導入管、冷却管及び滴下槽導入口を備えたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート(以下「MD」と称する)10.0部、メタクリル酸t-ブチル(以下「tBMA」と称する)38.8部、メタクリル酸メチル(以下「MMA」と称する)2.0部、コハク酸モノ(2-メタクリロイルオキシエチル)(以下「HO-MS」と称する)49.2部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(日油社製「パーブチルO」;以下「PBO」と称する)2.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と称する)33.0部をよく撹拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-ドデシルメルカプタン(n-DM)1.4部、PGMEA7.9部をよく撹拌混合したものを準備した。
共重合体溶液2の調製
単量体の仕込み量を、MD10.0部、tBMA41.8部、MMA2.0部、コハク酸モノ(2-アクリロイルオキシエチル)(以下「HOA-MS」と称する)46.2部とした以外は合成例1と同様にモノマー滴下槽と連鎖移動剤滴下槽を準備し、同様の操作を行って、共重合体溶液2を得た。各種物性を表1に示す。
共重合体溶液3の調製
単量体の仕込み量を、MD10.0部、tBMA41.8部、MMA32.2部、HOA-MS16.0部とした以外は合成例1と同様にモノマー滴下槽と連鎖移動剤滴下槽を準備し、同様の操作を行って、共重合体溶液3を得た。各種物性を表1に示す。
共重合体溶液4の調製
温度計、攪拌機、ガス導入管、冷却管及び滴下槽導入口を備えたセパラブルフラスコに、PGMEA164部を仕込み、窒素置換した後、加熱して90℃まで昇温した。他方、モノマー滴下槽として、N-ベンジルマレイミド(以下「BzMI」と称する)10.0部、tBMA41.8部、MMA2.0部、HOA-MS46.2部、及びPBO2.2部をよく撹拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-DM2.2部、PGMEA17.8部をよく撹拌混合したものを準備した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ3時間かけて行った。滴下終了後、30分間90℃を保った後、115℃まで昇温し、90分間熟成を行って、共重合体溶液4を得た。各種物性を表1に示す。
共重合体溶液5の調製
BzMIの代わりに、N-シクロヘキシルマレイミド(以下「CHMI」と称する)を用いた以外は合成例4と同様の単量体仕込み量でモノマー滴下槽と連鎖移動剤滴下槽を準備し、同様の操作を行って、共重合体溶液5を得た。各種物性を表1に示す。
共重合体溶液6の調製
BzMIの代わりに、N-フェニルマレイミド(以下「PhMI」と称する)を用いた以外は合成例4と同様の単量体仕込み量でモノマー滴下槽と連鎖移動剤滴下槽を準備し、同様の操作を行って、共重合体溶液6を得た。各種物性を表1に示す。
共重合体溶液7の調製
単量体の仕込み量を、MD10.0部、tBMA41.8部、MMA32.8部、アクリル酸(以下「AA」と称する)15.4部とした以外は合成例1と同様にモノマー滴下槽と連鎖移動剤滴下槽を準備し、同様の操作を行って、共重合体溶液7を得た。各種物性を表1に示す。
得られた共重合体溶液1~7を用いて耐熱着色性を評価した。結果を表1に示す。
MD:ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート
BzMI:N-ベンジルマレイミド
CHMI:N-シクロヘキシルマレイミド
PhMI:N-フェニルマレイミド
tBMA:メタクリル酸t-ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
HO-MS:コハク酸モノ(2-メタクリロイルオキシエチル)
HOA-MS:コハク酸モノ(2-アクリロイルオキシエチル)
AA:アクリル酸
Claims (8)
- 下記一般式(I)で表される単量体単位(A)10~60質量%、-COO*R4(R4は、一価の有機基であり、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位(B)20~80質量%、及び、主鎖に環構造を有する単量体単位(C)5~60質量%を有し、
該ビニル系単量体単位(B)は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体単位であり、
該主鎖に環構造を有する単量体単位(C)は、シクロヘキシルマレイミド、ジアルキル-2,2’-(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体、及び、α-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体からなる群より選択される少なくとも一種の単量体単位である
ことを特徴とする重合体。
- 下記一般式(I)で表される単量体単位(A)10~60質量%、-COO*R4(R4は、一価の有機基であり、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位(B)20~80質量%、及び、主鎖に環構造を有する単量体単位(C)5~60質量%を有し、
該ビニル系単量体単位(B)は、3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体単位であり、
該主鎖に環構造を有する単量体単位(C)は、N置換マレイミド系単量体単位、ジアルキル-2,2’-(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体単位、及び、α-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体単位からなる群より選択される少なくとも一種の単量体単位である
ことを特徴とする重合体(但し、側鎖にラジカル重合性二重結合を有するものを除く。)。
- (メタ)アクリル酸単位の含有量が5質量%未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合体。
- 酸価が40~160mgKOH/gであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の重合体。
- 請求項1~4のいずれかに記載の重合体、及び、重合性化合物を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
- 基板上に、請求項1~4のいずれかに記載の重合体の硬化物、又は、請求項5に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする積層体。
- 基板上に、請求項5に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とするカラーフィルター。
- 請求項7に記載のカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置。
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