JP5661539B2 - 鞍乗型車両のシート構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シートの下方に収納ボックスを設けた鞍乗型車両におけるシート構造に関する。
スクータ等の鞍乗型車両において、シートの下方に収納ボックスを設け、このシートをヒンジ機構により開閉自在に支持したシート構造が知られている。このようなシート構造を有し、前後にシートを備えた車両において、前のシートの下方を樹脂で形成することにより、足着き性を向上させたシート構造も知られている(特許文献1参照)。
特開2010−83357号公報
鞍乗型車両に用いられるシートは、主にシート表皮、クッション材及びシート底板等から構成される。このようなシートにおいて、乗員の座り心地を良くするために、クッション材を厚くすると、シートの下方に配置される収納ボックスの容積を大きくすることが難しくなる。一方、クッション材を薄くすると、収納ボックスの容積は確保できるが、乗員の座り心地が悪くなる。
従って、本発明は、乗員の座り心地を損なうことなしに、収納ボックスの容積を大きくすることができる鞍乗型車両のシート構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、乗員が着座するシートと、前記シートの下方に設けられた収納ボックスと、を備えた鞍乗型車両において、前記シートは、車両の前側且つ下向きに傾斜するシート前側面部と、車両の右側且つ下向きに傾斜するシート右側面部と、車両の左側且つ下向きに傾斜するシート左側面部と、シート表皮と、シート底板と、前記シート表皮及び前記シート底板との間に設けられるクッション材と、を備え、前記シート前側面部、前記シート右側面部及び前記シート左側面部は、前記シートにおける他の面部と一体に開閉自在に形成されると共に、前記シート前側面部の外側面は直接に車両の外部に露出し、前記シート前側面部の内側面は前記収納ボックスの内部に直接臨み、前記シート表皮は前記シート前側面部と接する部分において、前記シート底板の外側面に係止部材により係止され、前記係止部材は、前記シート前側面部により覆われることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、請求項1に記載の構成に加えて、前記シート前側面部が、前記シート底板とは別体のパネル部材により構成されることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、請求項1に記載の構成に加えて、前記シート前側面部が、車両の前側に延出された前記シート底板の延出部と、係止部材を覆う前カバーと、から構成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、シートのシート前側面部の外側面は直接に車両の外部に露出し、シート前側面部の内側面は収納ボックスの内部に直接臨む。このため、シートの前側面部にクッション材を設けた従来のシート構造に比べて、収納ボックスの容積を大きくすることができる。また、シート前側面部は、乗員が接触しにくい部位であるため、クッション材を省いてもシートの座り心地に影響を与えることが少ない。従って、乗員の座り心地を損なうことなしに、収納ボックスの容積を大きくすることができる。
また、シート表皮がシート前側面部と接する部分は、シート底板の外側に重ねられ、係止部材により係止される。これによれば、シート前側面部において、シート表皮の端部をシート底板の内側に巻き込む作業が不要となる。このため、シートの組立作業を簡略化することができる。また、シート表皮の面積を小さくすることができるため、シート表皮となる材料の使用量を少なくすることができる。また、係止部材は、シート前側面部により覆われるため、シートの外観を損なうことがない。
請求項に記載の発明によれば、シート前側面部は、シート底板とは別体のパネル部材により構成される。従って、シートの色に合わせて、シート前側面部の色を容易に変更することができる。また、シート前側面部にキズや汚れ等が付いた場合にも、簡単に交換することができる。
請求項に記載の発明によれば、シート前側面部は、車両の前側に延出されたシート底板の延出部と、係止部材を覆う前カバーと、から構成される。これによれば、シート底板と延出部とは一体で形成されるため、従来と同じシール構造を、シートと収納ボックスとの間のシール構造に採用することができる。
第1実施形態における自動二輪車1の全体構成を示す左側面図である。 シート30の概略平面図である。 シート30の概略斜視図である。 シート前側面部303の取り付け構造を示すシート30の概略斜視図である。 図3に示すA−A線断面図である。 図3に示すB−B線断面図である。 第2実施形態におけるシート30Aの概略斜視図である。 図7に示すC−C線断面図である。
以下、本発明に係る鞍乗型車両のシート構造を、スクータ型の自動二輪車に適用した場合の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態において、前後、左右及び上下の方向に関する記載は、特に明記がない限り、自動二輪車に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中に記載された矢印FRは車両の前方(進行方向)、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の進行方向から見て左方をそれぞれ示す。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態における自動二輪車1のシート構造について説明する。図1は、第1実施形態における自動二輪車1の全体構成を示す左側面図である。
本実施形態の自動二輪車1は、エンジンで発生する動力により後輪を回転駆動させて走行するスクータ型の鞍乗型車両(以下、適宜に「車両」という)である。
本実施形態の自動二輪車1は、車体フレーム10と、前輪21と、フロントフォーク22と、ステアリングコラム23と、ハンドル24と、後輪25と、を備える。また、本実施形態の自動二輪車1は、スイングユニット26と、リンク機構27と、リアクッション28と、燃料タンク29と、シート30と、収納ボックス31と、車体カバー34と、を備える。なお、本実施形態においては、ブレーキ機構等の図示及び説明を適宜に省略する。
車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、メインフレーム12と、ダウンフレーム13と、アンダーフレーム14と、リアフレーム15と、シートレール16と、締結用のブラケット40(41〜46)と、複数のクロスメンバ(符号を省略又は不図示)と、を備える。
ヘッドパイプ11は、車体フレーム10の前端部に配置されるフレーム部材である。メインフレーム12は、左右一対に設けられたフレーム部材である。メインフレーム12の前端部は、ヘッドパイプ11の後側面の上部に連結されている。メインフレーム12は、ヘッドパイプ11から後方に、且つ下向きに傾斜して延びている。また、メインフレーム12の後端部は、ブラケット43(後述)を介してアンダーフレーム14の後端部、リアフレーム15の前端部、及びシートレール16の前端部にそれぞれ連結されている。
ダウンフレーム13は、左右一対に設けられたフレーム部材である。ダウンフレーム13の前端部は、ヘッドパイプ11の後側面の下部に連結されている。ダウンフレーム13は、ヘッドパイプ11から後方に、且つメインフレーム12よりも下向きに傾斜して延びている。
アンダーフレーム14は、左右一対に設けられたフレーム部材である。アンダーフレーム14の前端部は、ダウンフレーム13の下部と連結されている。また、アンダーフレーム14の後端部は、ブラケット43を介してメインフレーム12の後端部と連結されている。
メインフレーム12及びダウンフレーム13は、中央付近の前側において、ブラケット41により連結されている。また、メインフレーム12及びダウンフレーム13は、中央付近の後側において、ブラケット42により連結されている。更に、メインフレーム12及びダウンフレーム13は、後端部において、ブラケット43により連結されている。
リアフレーム15は、左右一対に設けられたフレーム部材である。リアフレーム15の前端部は、ブラケット44を介してメインフレーム12の後端部と連結されている。また、リアフレーム15の後端部は、斜め上方に向けて延ばされ、シートレール16の後部側に連結されている。
シートレール16は、左右一対に設けられたフレーム部材である。シートレール16の前端部は、ブラケット45を介してメインフレーム12の後部側と連結されている。また、シートレール16の後端部は、リア収納ボックス33の後部に達する位置まで、斜め上方に向けて延ばされている。リアフレーム15及びシートレール16は、中央付近において、ブラケット46により上下方向に連結されている。
フロントフォーク22は、前輪21を回転自在、且つ上下に揺動自在に支持する部材であり、左右一対に設けられている。
ステアリングコラム23は、フロントフォーク22をヘッドパイプ11に対して操舵自在に支持する部材である。ハンドル24は、ステアリングコラム23の上端に連結された操舵部材である。運転者は、シート30の前側(後述のフロントシート301)に着座し、ハンドル24の両端を把持することにより、自動二輪車1を操舵することができる。
スイングユニット26は、車体フレーム10に揺動自在に支持されている。スイングユニット26の前端部は、リンク機構27を介して車体フレーム10に揺動自在に支持されている。また、スイングユニット26の後端部は、リアクッション28を介して車体フレーム10に揺動自在に支持されている。スイングユニット26は、後部において、後輪25を回動自在、且つ上下に揺動自在に支持する。
スイングユニット26は、エンジン35と、動力伝達機構36と、を備える。エンジン35は、車両を駆動するための動力源であり、動力伝達機構36の前端部に設けられている。エンジン35の下部には排気管17が接続されている。この排気管17は後方に延出し、消音器18に接続されている。また、エンジン35は、クランクケース37を有する。エンジン35は、クランクケース37の前側の下端において、リンク機構27に連結されている。
動力伝達機構36は、エンジン35で発生した回転出力を、所定の減速比で減速させる機構である。動力伝達機構36の前端部は、エンジン35の後部側に連結されている。また、動力伝達機構36の後端部には、後輪25が回動自在に取り付けられている。スイングユニット26において、エンジン35で発生した回転出力は、動力伝達機構36により所定の減速比で減速され、動力として後輪25へ伝達される。
リアクッション28は、後輪25を回転自在、且つ上下に揺動自在に支持する部材であり、左右一対に設けられている。リアクッション28の上端部は、シートレール16の後端部に支持されている。また、リアクッション28の下端部は、動力伝達機構36の後端部に支持されている。
燃料タンク29は、燃料となるガソリンを蓄積する容器である。燃料タンク29は、メインフレーム12の下方において、ダウンフレーム13及びアンダーフレーム14の間に支持されている。
シート30は、走行時に乗員が着座する部材である。シート30は、自動二輪車1の前後方向における略中央部であって、シートレール16の上方に配置されている。シート30は、フロントシート301及びリアシート302により構成される。フロントシート301は、運転者が着座する前方のシートである。リアシート302は、同乗者が着座する後方のシートである。シート30の略中間部は、リアシート302の座面よりも上方に盛り上がっている。この部分は、運転者の背もたれ(バックレスト)となる。シート30は、フロントシート301及びリアシート302が一体に形成されている。シート30の構造については、後述する。
シート30の前端部には、不図示のヒンジ部が設けられている。一方、シート30の後端部には、不図示のロック機構が設けられている。乗員は、キー操作等によりロック機構を解除することができる。そして、この状態でシート30を後端部に持ち上げると、シート30は、ヒンジ部を中心として上方に回動する。これにより、シート30が開いた状態となり、後述する収納ボックス31を開放することができる。すなわち、シート30は、前端部に設けられたヒンジ部を中心として開閉自在に構成されている。乗員は、シート30を開き、収納ボックス31を開放した状態において、収納ボックス31からヘルメットや荷物等を出し入れすることができる。
収納ボックス31は、ヘルメットや荷物等を収納するための物入れである。収納ボックス31は、フロント収納ボックス32と、リア収納ボックス33と、を備える。フロント収納ボックス32は、フロントシート301の下方において、シートレール16の前部側に位置する。リア収納ボックス33は、リアシート302の下方において、シートレール16の後部側に位置する。本実施形態において、フロント収納ボックス32及びリア収納ボックス33は、中間部において連通する。すなわち、フロント収納ボックス32及びリア収納ボックス33は、収納ボックス31として一体に形成されている。
車体カバー34は、車体フレーム10の側方を覆う部材である。車体カバー34は、フロントカバー、センターカバー、サイドカバー、アンダーカバー、リアカバー等(いずれも符号を省略)により構成される。各カバーは、車体フレーム10の側方において、隣接するカバー同士が同一面で連なるように、又は一部が相互に重なるように取り付けられている。
次に、シート30の構造について説明する。
図2は、第1実施形態におけるシート30の概略平面図である。図3は、第1実施形態におけるシート30の概略斜視図である。図4は、シート前側面部303の取り付け構造を示すシート30の概略斜視図である。図5は、図3に示すA−A線断面図である。図6は、図3に示すB−B線断面図である。なお、図6に示す断面図は、フロント収納ボックス32を含む。
図2及び図3に示すように、シート30において、フロントシート301は、車両の前側且つ下向きに傾斜するシート前側面部303と、車両の右側且つ下向きに傾斜するシート右側面部304と、車両の左側且つ下向きに傾斜するシート左側面部305と、運転者が着座する前側座面部314と、を備える。また、リアシート302は、同乗者が着座する後側座面部315と、車両の後側周囲且つ下向きに傾斜するシート後側面部316と、を備える。シート前側面部303、シート右側面部304、及びシート左側面部305は、シート30を構成する他の面部と一体に開閉自在に形成されている。本実施形態のシート前側面部303は、後述するシート底板307とは別体のパネル部材により構成される。
シート30は、図4の部分断面に示すように、シート表皮306と、シート底板307と、クッション材308と、から構成される。シート表皮306は、シート30の外側を覆うビニールレザー等の部材である。シート底板307は、シート30のベースとなる板状の金属部材である。クッション材308は、ウレタン等の弾性部材である。クッション材308は、シート表皮306とシート底板307との間に設けられる。
また、図4に示すように、シート30の前端部には、前面取り付け部309が形成されている。前面取り付け部309は、車両の前方に延出されたシート底板307の一部である。前面取り付け部309には、前側且つ下向きに開放した切り欠きが形成されている。この切り欠きの周囲には、シート前側面部303を取り付けるための凸部310が、下方に両側に2箇所、上方の中央に1箇所それぞれ形成されている。それぞれの凸部310には、貫通穴310aが形成されている。シート前側面部303の取り付け構造については後述する。
シート前側面部303は、シート底板307とは別体のパネル部材である。シート前側面部303は、プラスチック等の樹脂材料により形成される。シート前側面部303の表面は、シート表皮306と同色に塗装されている。シート前側面部303は、シート前側面部303に取り付けられ、図3に示すように、シート30の一部を構成する。
一方、図5(及び図6)に示すように、シート表皮306がシート前側面部303と接する部分は、シート底板307の外側に重ねられ、係止部材としてのタッカー101によりシート底板307に係止されている。
また、図6に示すように、シート前側面部303の裏面には、断面略凸形状の取り付け台座311が設けられている。取り付け台座311には、ネジ孔(符号を省略)が形成されている。シート前側面部303を前面取り付け部309に嵌め込み、前面取り付け部309の貫通穴310aを介して前記ネジ孔にネジ102をねじ込むことにより、シート前側面部303を前面取り付け部309に取り付けることができる。シート前側面部303は、前面取り付け部309の3箇所の凸部310(図4参照)に取り付けられる。シート前側面部303を前面取り付け部309に取り付けることにより、係止部材としてのタッカー101は、シート前側面部303により覆われる。
更に、図6に示すように、シート前側面部303において、収納ボックス31の開口端31aと接する部分には、断面略凹形状のシール装着部317が設けられている。シール装着部317は、シート前側面部303の下部において、シート前側面部303の幅方向に沿って設けられている。また、シート底板307において、収納ボックス31の開口端31aと接する部分には、断面略凹形状のシール装着部318が設けられている。シール装着部318は、シート30の下部において、シート30の外周に沿うように略U字形に設けられている。一方、フロント収納ボックス32の開口端31aには、環状のシール取付け枠319が設けられている。
シール装着部317及び318と、シール取付け枠319との間には、環状のシール部材320が装着される。シール部材320は、ゴム等の弾性部材により構成される。シール部材320は、断面が略凸形状に形成されている。シール部材320は、上縁部320aと、中空部320bと、を備える。シール部材320の上縁部320aは、シール装着部317及び318に嵌め込まれる。上縁部320aは、シール装着部317及び318に嵌め込まれたままとなる。一方、中空部320bは、シート30を閉じたときにシール取付け枠319と密着し、シート30を開いたときにシール取付け枠319から離間する。シール部材320は、中空部320bを設けることにより、変形が容易となる、このため、シート30を閉じたときに、シール取付け枠319との間の密着性が高まり、シール性が向上する。
上述したように、シート30側に設けられたシール装着部317及び318と、収納ボックス31側に設けられたシール取付け枠319との間には、シール部材320が装着される。このため、収納ボックス31の内部への塵埃や水分の浸入を抑制できる。なお、図示していないが、リアシート302とリア収納ボックス33との間にも、シール部材320が装着される。すなわち、シール部材320は、収納ボックス31において、開口端31aを全周に亘ってシールする。
シート前側面部303が前面取り付け部309に取り付けられた状態において、シート前側面部303の外側面は、図5に示すように、直接に車両の外部に露出する。また、シート前側面部303の内側面は、収納ボックス31(フロント収納ボックス32)に接する。図5では、ヘルメットHMがフロント収納ボックス32に収納されている状態を示す(図6、図8についても同じ)。
また、図6において、二点鎖線で示すラインLは、従来のシート構造におけるシート底板の位置を仮想的に示したものである。従来のシート構造では、シート30の前側面部にもクッション材308が設けられる。この場合、シート底板307は、シート30の前側面部において、収納ボックス31の方向に延出する。一方、本実施形態のシート構造では、図5及び図6に示すように、シート前側面部303の裏面には、シート底板307やクッション材308が設けられていない。このため、とくにシート前側面部303の裏面側において、収納ボックス31の容積を大きくすることができる。
以上説明した第1実施形態のシート構造によれば、以下のような効果を奏する。
第1実施形態のシート構造において、シート30のシート前側面部303は、外側面が直接に車両の外部に露出し、内側面が収納ボックス31の内部に直接臨む。このため、シート30の前側面部にクッションを設けた従来のシート構造に比べて、収納ボックス31の容積を大きくすることができる。また、図2に示すように、シート前側面部303は、シート30に着座した運転者Dの足等が接触しにくい部位である。このため、クッション材を省いてもシート30の座り心地に影響を与えることが少ない。従って、本実施形態のシート構造によれば、乗員の座り心地を損なうことなしに、収納ボックス31の容積を大きくすることができる。
また、シート表皮306がシート前側面部303と接する部分は、シート底板307の外側に重ねられ、係止部材としてのタッカー101により係止される。これによれば、シート前側面部303において、シート表皮306の端部をシート底板307の内側に巻き込む作業が不要となる。このため、シート30の組立作業を簡略化することができる。また、シート表皮306の面積を小さくすることができる。このため、シート表皮306となる材料の使用量を少なくすることができる。
また、係止部材としてのタッカー101は、シート前側面部303により覆われる。このため、シート30の外観を損なうことがない。
また、シート30のシート前側面部303は、シート底板307とは別体に形成されたパネル部材により構成される。従って、同じシート構造を、異なる車種のシートに採用する場合や、同じ車種で異なる色のシートを搭載する場合において、シート30の色に合わせて、シート前側面部303の色(塗装色)を容易に変更することができる。また、シート前側面部303にキズや汚れ等が付いた場合にも、簡単に交換することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における自動二輪車1Aのシート構造について説明する。第2実施形態における自動二輪車1Aの全体構成は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。また、以下の説明において、第1実施形態のシート30と同一(又は同等)の部分には同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
以下、第2実施形態におけるシート30Aについて説明する。図7は、第2実施形態におけるシート30Aの概略斜視図である。図8は、図7に示すC−C線断面図である。なお、図8に示す断面図は、フロント収納ボックス32を含む。
図7に示すように、本実施形態におけるシート前側面部303Aは、シート底板延出部312と、前カバー313と、から構成される。
シート底板延出部312は、図8に示すように、車両の前方に延出されたシート底板307の一部である。シート底板延出部312は、シート表皮306がシート底板307に係止される部分に、凹部321を有する。凹部321には、貫通穴321aが形成されている。
前カバー313は、係止部材としてのタッカー101を覆うための部材である。前カバー313は、シート底板307とは別体に形成されたパネル部材である。
図8に示すように、シート表皮306がシート前側面部303Aと接する部分は、シート底板307(シート底板延出部312の凹部321)の外側に重ねられ、係止部材としてのタッカー101により係止されている。
また、図8に示すように、前カバー313の裏面には、断面略凸形状の取り付け台座322が形成されている。取り付け台座322には、ネジ孔(符号を省略)が形成されている。前カバー313をシート底板延出部312の凹部321の位置に嵌め込み、凹部321の貫通穴321aを介して前記ネジ孔にネジ102をねじ込むことにより、前カバー313をシート底板延出部312に取り付けることができる。前カバー313をシート底板延出部312に取り付けることにより、係止部材としてのタッカー101は、前カバー313により覆われる。
以上説明した第2実施形態のシート構造によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するほか、更に、以下のような効果を奏する。
本実施形態において、シート前側面部303Aを構成するシート底板延出部312は、シート底板307と一体で形成される。そのため、従来と同じシール構造を、シート30Aと収納ボックス31との間のシール構造に採用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
上記実施形態では、本発明を、エンジン(内燃機関)で発生する動力により後輪を回転駆動させて走行する自動二輪車に適用した例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。すなわち、本発明を、電動モータで発生する動力のみにより後輪を回転駆動させて走行する電動二輪車に適用することもできる。また、エンジンで発生させた動力、及び電動モータで発生させた動力の2つの動力を組み合わせて後輪を回転駆動させて走行するハイブリッド型の鞍乗型車両に適用することもできる。
また、上記実施形態では、本発明を、前後のシートが一体に形成された車両に適用した例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。すなわち、本発明を、前後のシートが独立して配置された車両に適用してもよいし、運転者が着座するシートのみを備えた車両(例えば、原動機付き自転車)に適用してもよい。
更に、本発明は、スクータ型の鞍乗型車両に限らず、モータサイクル型、カブ型の鞍乗型車両に適用することもできる。また、三輪又は四輪の鞍乗型車両に適用することもできる。すなわち、鞍乗型車両は、乗員が車体に跨って乗車する乗り物全般を含む。
1(1A) 自動二輪車
30(30A) シート
31 収納ボックス
101 タッカー(係止部材)
303(303A) シート前側面部
304 シート右側面部
305 シート左側面部
306 シート表皮
307 シート底板
308 クッション材
312 シート底板延出部
313 前カバー

Claims (3)

  1. 乗員が着座するシートと、
    前記シートの下方に設けられた収納ボックスと、
    を備えた鞍乗型車両において、
    前記シートは、車両の前側且つ下向きに傾斜するシート前側面部と、車両の右側且つ下向きに傾斜するシート右側面部と、車両の左側且つ下向きに傾斜するシート左側面部と、
    シート表皮と、シート底板と、前記シート表皮及び前記シート底板との間に設けられるクッション材と、を備え、前記シート前側面部、前記シート右側面部及び前記シート左側面部は、前記シートにおける他の面部と一体に開閉自在に形成されると共に、前記シート前側面部の外側面は直接に車両の外部に露出し、前記シート前側面部の内側面は前記収納ボックスの内部に直接臨み、
    前記シート表皮は前記シート前側面部と接する部分において、前記シート底板の外側面に係止部材により係止され、
    前記係止部材は、前記シート前側面部により覆われる鞍乗型車両のシート構造。
  2. 前記シート前側面部は、前記シート底板とは別体のパネル部材により構成される請求項に記載の鞍乗型車両のシート構造。
  3. 前記シート前側面部は、車両の前側に延出された前記シート底板の延出部と、係止部材を覆う前カバーと、から構成される請求項に記載の鞍乗型車両のシート構造。
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