JP5661324B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、複数のブロックがトレッド部に形成された空気入りタイヤに関する。
従来より、複数のブロックがタイヤトレッドに構成されている空気入りタイヤにおいては、偏摩耗、特に、ヒールアントウ摩耗が問題となることから、種々の対策が試みられている。例えば、特許文献1には、ブロックを区画形成する幅方向溝の一部を浅くする、すなわち、底上げ部を設けることにより、ブロックのタイヤ幅方向への倒れ込み変形に対する応力を高めて、単位面積当たりの入力負担の増大を抑制し、倒れこみ変形に起因した偏摩耗を防止する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のタイヤでは、偏摩耗の防止には一定の効果はあるものの、ブロック陸部の剛性が高くなりすぎて、タイヤ負荷転動時に、ブロック陸部のもげやクラックによる破壊を招く恐れがある。
特開平6−171318号公報
本発明は、上記問題を考慮してなされたものであり、ブロックの偏摩耗を抑制しつつ、ブロック自体の損傷も抑制することの可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであって、請求項1に記載の空気入りタイヤは、トレッドに設けられ、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と前記周方向溝と交差する方向に延びる複数本の横溝により区画されたブロック陸部、を有する空気入りタイヤであって、前記周方向溝の溝底は、深溝底と、この深溝底よりも溝底の浅い浅溝底を有し、前記深溝底は、タイヤ幅方向の幅が前記ブロック陸部の蹴り出し側で最も広く、前記ブロック陸部の踏み込み側に近づくにしたがって幅が狭くなる形状とされ、タイヤ赤道面上に配置されるブロック陸部を区画する前記周方向溝のタイヤ赤道面側に、前記ブロック陸部に隣接して形成され、前記蹴り出し側の前記ブロック陸部からの延出距離は前記周方向溝の全幅の10%〜100%であること、を特徴とする。
ここで、タイヤの偏摩耗、特に、ヒールアンドトウ摩耗は、タイヤ負荷転動時にブロック陸部が過剰に変形することで、ブロック陸部の踏込端(最初に接地する部分)については摩耗量が少なく、ブロック陸部の蹴出端(最後に接地する部分)については摩耗量が多くなるような摩耗である。蹴出端での過剰な摩耗は、タイヤ接地面内に働く周方向の力により生じる。
本発明では、周方向溝の深さを変化させることにより、溝の深い部分に圧縮されたタイヤのゴムが逃げ、タイヤ接地面内に働く周方向の力を減少させることができる。これにより、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。また、周方向溝を一律に深くするのではなく、タイヤ幅方向で溝底の深さを変化させているので、溝底クラックを抑制することができる。
また、本発明では、ブロック陸部周方向両側に配置される横溝に、ブロック陸部の剛性が高くなるような倒れこみ防止用の底上げ部が設けられていないので、ブロック陸部の剛性が高くなることによるブロック陸部自体の損傷も抑制することができる。
ブロック陸部の中でも、タイヤ赤道面に近いブロック陸部ほど接地圧が高いことから、周方向溝底の深さを深くすることにより、効果的にタイヤ接地面内に働く周方向の力を減少させて、ヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
また、空気入りタイヤは、前記周方向溝の溝底が、タイヤ幅方向に傾斜する傾斜底とされていることもできる
このように、周方向溝の溝底をタイヤ幅方向に傾斜させることにより、タイヤ幅方向の深さを変化させることができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤは、前記深溝底は、平面視で前記ブロック陸部の踏み込み側に頂点を有する三角形状であること、を特徴とする。
請求項3に記載の空気入りタイヤは、前記周方向溝の最浅部の溝底深さが、前記周方向溝の最深部の溝深さの50%〜90%であること、を特徴とする。
このように、周方向溝の深さの範囲を設定することにより、良好にヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ブロックの偏摩耗を抑制しつつ、ブロック自体の損傷も抑制することができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部断面図である。 第1実施形態の他の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部断面図である。 第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 第2実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部断面図である。 第2実施形態の他の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの一部断面図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 第3実施形態の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 第3実施形態の他の変形例に係る空気入りタイヤのトレッドの(A)は平面図であり、(B)は一部断面図である。 試験を行った空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
[第1実施形態]
以下、図面にしたがって、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ10について説明する。図中の一点鎖線CLは、タイヤ赤道面を示している。
図1(A)には、空気入りタイヤ10のトレッド12が示されている。なお、トレッド12の接地端12Eは、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格、2010年度版)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのものである。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
なお、本実施形態の空気入りタイヤ10の内部構造については、一般的な空気入りタイヤと同様であるため(カーカス、ビード等を備えている)、内部構造の詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向に沿って延びる複数(本実施形態では4本)の周方向溝である、第1周方向溝14、第2周方向溝15、第3周方向溝16、及び、第4周方向溝17が、形成されている。また、トレッド12には、タイヤ幅方向に延びる複数の横溝20が形成されている。
第1周方向溝14と第2周方向溝15の間には、第1陸部22が構成されている。第1陸部22は、横溝20によって区画されて、複数の第1ブロック22Bが構成されている。第2周方向溝15と第3周方向溝16の間には、センター陸部24が構成されている。センター陸部24は、横溝20によって区画されて、複数のセンターブロック24Bが構成されている。第3周方向溝16と第4周方向溝17の間には、第2陸部26が構成されている。第2陸部26は、横溝20によって区画されて、複数の第2ブロック26Bが構成されている。
第1周方向溝14のショルダー側、及び、第4周方向溝17のショルダー側には、各々、ショルダー陸部28が構成されている。
第2周方向溝15の溝底は、図1(B)に示すように、深溝底15Aと、深溝底15Aよりも溝深さの浅い浅溝底15Bとで構成されている。深溝底15Aは、溝深さD1、溝幅W2でセンター陸部24側(タイヤ赤道面CLに近い側)に構成されている。浅溝底15Bは、溝深さD2で第1陸部22側に構成されている。深溝底15Aと浅溝底15Bとの間には、段部15Dが構成されており、第2周方向溝15の溝底は、タイヤ周方向からみて、2段構成となっている。
なお、浅溝底15Bの溝深さD2は、深溝底15Aの溝深さD1の50%〜90%であることが好ましい。50%よりも小さいとブロック剛性が高くなりブロックが損傷することが考えられ、90%よりも大きいとブロックゴムのタイヤ幅方向への逃げが少なく、ブロック蹴り出し端におけるタイヤ周方向に作用する力を緩和することができないからである。
また、深溝底15Aの溝幅W2は、第1周方向溝15の全幅W1の10%〜50%であることが好ましい。10%より小さいと荷重が負荷された時に深溝底15Aの側壁同士が接触して効果が減少し、50%より大きいと溝底を基点に変形が集中して溝底クラックが発生する可能性があるからである。
第3周方向溝16の溝底は、図1(B)に示すように、深溝底16Aと、深溝底16Aよりも溝深さの浅い浅溝底16Bとで構成されている。深溝底16Aは、溝深さD3、溝幅W4でセンター陸部24側(タイヤ赤道面CLに近い側)に構成されている。浅溝底16Bは、溝深さD4で第2陸部26側に構成されている。深溝底16Aと浅溝底16Bとの間には、段部16Dが構成されており、第3周方向溝16の溝底は、タイヤ周方向からみて、2段構成となっている。
なお、浅溝底16Bの溝深さD4は、深溝底16Aの溝深さD3の50%〜90%であることが好ましい。50%よりも小さいとブロック剛性が高くなりブロックが損傷することが考えられ、90%よりも大きいとブロックゴムのタイヤ幅方向への逃げが少なく、ブロック蹴り出し端におけるタイヤ周方向に作用する力を緩和することができないからである。
また、深溝底16Aの溝幅W4は、第2周方向溝16の全幅W3の10%〜50%であることが好ましい。10%より小さいと荷重が負荷された時に深溝底16Aの側壁同士が接触して効果が減少し、50%より大きいと溝底を基点に変形が集中して溝底クラックが発生する可能性があるからである。
なお、第1周方向溝14、及び、第4周方向溝17の溝底深さは一定となっている。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、第2周方向溝15、第3周方向溝16の溝底深さを変化させることにより、溝の深い部分である深溝底15A、16Aで、タイヤ接地面内に働く周方向の力を減少させることができる。これにより、センターブロック24Bのヒールアンドトウ摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態では、ブロック陸部周方向両側に配置される横溝20に、ブロック陸部の剛性が高くなるような倒れこみ防止用の底上げ部が設けられていないので、ブロック陸部の剛性が高くなることによるブロック陸部自体の損傷も抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1周方向溝14、及び、第4周方向溝17の溝底深さを一定としたが、これらの周方向溝についても、溝底を2段の構成として溝底深さを変化させてもよい。
また、本実施形態では、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、センター陸部24側の溝底を深くしたが、図2に示すように、第1陸部22、第2陸部26側の溝底を深くして、センター陸部24側に浅溝底15B、16Bを構成し、ショルダー側に深溝底15A、16Aを構成してもよい。
さらには、図3に示すように、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、タイヤ幅方向の中央部を深くするべく、タイヤ幅方向の中央部に深溝底15A、16Aを構成し、その両外側に浅溝底15B、16Bを構成してもよい。
また、本実施形態では、第2周方向溝15及び第3周方向溝16の深溝底15A、16Aを、タイヤ周方向の全周に連続して構成したが、深溝底15A、16Aは、図4(A)(B)に示すように、センターブロック24Bに隣接する部分にのみ構成し、横溝20の溝底深さが、タイヤ幅方向で一定となるように構成してもよい。
この場合(センターブロック24Bに隣接する部分にのみ深溝部を構成する場合)にも、図2に示すように、深溝底15A、16Aを、第2周方向溝15と第3周方向溝16のショルダー側に構成してもよいし、図3に示すように、深溝底15A、16Aを、第2周方向溝15と第3周方向溝16の中央部に構成してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ30は、第2周方向溝15及び第3周方向溝16の溝底の構成が第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同一である。
第2周方向溝15の溝底は、図5(B)に示すように、センター陸部24(センターブロック24B)の立上り部分から第1陸部22(第1ブロック22B)の立上り部分へ向かって、溝底が浅くなるように傾斜して傾斜底15Cが構成されている。すなわち、第2周方向溝15の溝底は、タイヤ赤道面CL側からトレッドの接地端12E側へ向かって浅くなるように傾斜する傾斜底15Cとされている。
また、第3周方向溝16の溝底は、センター陸部24(センターブロック24B)の立上り部分から第2陸部26(第2ブロック26B)の立上り部分へ向かって、溝底が浅くなるように傾斜して傾斜底16Cが構成されている。すなわち、第3周方向溝16の溝底は、タイヤ赤道面CL側からトレッドの接地端12E側へ向かって浅くなるように傾斜する傾斜底16Cとされている。
なお、傾斜底15Cの最浅部の深さD6は、最深部の深さD5の50%〜90%であることが好ましい。また、傾斜底16Cの最浅部の深さD7は、最深部の深さD8の50%〜90%であることが好ましい。50%よりも小さいとブロック剛性が高くなりブロックが損傷することが考えられ、90%よりも大きいとブロックゴムのタイヤ幅方向への逃げが少なく、ブロック蹴り出し端におけるタイヤ周方向に作用する力を緩和することができないからである。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ30の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ30では、第2周方向溝15、第3周方向溝16を傾斜面とすることにより、溝の深いセンターブロック24Bに近い側で、タイヤ接地面内に働く周方向の力を減少させることができる。これにより、センターブロック24Bのヒールアンドトウ摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態でも、ブロック陸部周方向両側に配置される横溝20に、ブロック陸部の剛性が高くなるような倒れこみ防止用の底上げ部が設けられていないので、ブロック陸部の剛性が高くなることによるブロック陸部自体の損傷も抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1周方向溝14、及び、第4周方向溝17の溝底深さを一定としたが、これらの周方向溝についても、タイヤ幅方向に傾斜する傾斜底として、溝底深さを変化させてもよい。
また、本実施形態では、第2周方向溝15の溝底、第3周方向溝16の溝底は、センター陸部24側からトレッド接地端12Eへ向けて溝底深さが浅くなるように傾斜しているが、図6に示すように、トレッド接地端12E側からセンター陸部24側へ向けて溝底深さが浅くなるように傾斜させた傾斜溝15C−1、16C−1としてもよいし、図7に示すように、タイヤ幅方向の中央部が最深部となるように傾斜させた傾斜溝15C−2、16C−2としてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の空気入りタイヤ40は、タイヤ周方向に方向性を有している点と、第2周方向溝15及び第3周方向溝16の溝底の構成が第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同一である。
本実施形態の空気入りタイヤ40の回転方向を、図8(A)に矢印Rで示している。図8(A)において、下側が踏み込み側であり、上側が蹴り出し側である。
第2周方向溝15の溝底には、図8(A)に示すように、センターブロック24Bに隣接して深溝底15Fが構成されている。深溝底15F以外の部分は、浅溝底15Eとされている。深溝底15Fは、平面視で踏み込み側に頂点を有する三角形状であり、一辺はセンターブロック24Bの立上り部分で構成され、一辺はセンターブロック24Bの蹴り出し側の端辺の延長線上に構成され、一辺は一端がセンターブロック24Bの踏み込み側端部に配置されるように構成されている。したがって、深溝底15Fは、そのタイヤ幅方向の幅が、蹴り出し側で最も広く、踏み込み側に近づくにしたがって徐々に幅が狭くなる形状とされている。
図8(B)にも示すように、深溝底15Fの蹴り出し側のセンターブロック24Bからの延出長さS1は、第1周方向溝15の全幅W1の10%〜100%であることが好ましい。10%より小さいと荷重が負荷された時に深溝底15Fの側壁同士が接触して効果が減少するからである。
また、浅溝底15Eの溝深さD2は、深溝底15Fの溝深さD1の50%〜90%であることが好ましい。50%よりも小さいとブロック剛性が高くなりブロックが損傷することが考えられ、90%よりも大きいとブロックゴムのタイヤ幅方向への逃げが少なく、ブロック蹴り出し端におけるタイヤ周方向に作用する力を緩和することができないからである。
第3周方向溝16の溝底には、センターブロック24Bに隣接して深溝底16Fが構成されている。深溝底16F以外の部分は、浅溝底16Eとされている。深溝底16Fは、平面視で踏み込み側に頂点を有する三角形状であり、一辺はセンターブロック24Bの立上り部分で構成され、一辺はセンターブロック24Bの蹴り出し側の端辺の延長線上に構成され、一辺は一端がセンターブロック24Bの踏み込み側端部に配置されるように構成されている。したがって、深溝底16Fは、そのタイヤ幅方向の幅が、蹴り出し側で最も広く、踏み込み側に近づくにしたがって徐々に幅が狭くなる形状とされている。
深溝底16Fの蹴り出し側のセンターブロック24Bからの延出長さS2は、第2周方向溝16の全幅W3の10%〜100%であることが好ましい。10%より小さいと荷重が負荷された時に深溝底16Fの側壁同士が接触して効果が減少するからである。
また、浅溝底16Eの溝深さD4は、深溝底16Fの溝深さD3の50%〜90%であることが好ましい。50%よりも小さいとブロック剛性が高くなりブロックが損傷することが考えられ、90%よりも大きいとブロックゴムのタイヤ幅方向への逃げが少なく、ブロック蹴り出し端におけるタイヤ周方向に作用する力を緩和することができないからである。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ40の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ30では、第2周方向溝15、第3周方向溝16に、各々溝底の深い深溝底15F、16Fを構成することにより、タイヤ接地面内に働く周方向の力を減少させることができる。これにより、センターブロック24Bのヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。特に本実施形態では、摩耗量の大きい蹴り出し側で、深溝底15F、16Fのタイヤ幅方向の幅が広くなっているので、効果的にセンターブロック24Bのヒールアンドトゥ摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態でも、ブロック陸部周方向両側に配置される横溝20に、ブロック陸部の剛性が高くなるような倒れこみ防止用の底上げ部が設けられていないので、ブロック陸部の剛性が高くなることによるブロック陸部自体の損傷も抑制することができる。
なお、本実施形態では、第1周方向溝14、及び、第4周方向溝17の溝底深さを一定としたが、これらの周方向溝についても、深溝底15F、16Fと同様の深溝部分を構成して、溝底深さを変化させてもよい。
また、本実施形態では、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、センターブロック24Bに隣接して深溝底15F、16Fを構成したが、図9(A)(B)に示すように、第1ブロック22B、第2ブロック26B側に隣接して深溝底15F、16Fを構成してもよい。
さらには、図10(A)(B)に示すように、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、タイヤ幅方向の中央部に深溝底15F、16Fを構成してもよい。
また、本実施形態では、深溝底15Fを三角形状としたが、深溝底15Fのタイヤ幅方向の長さについて、ブロックの踏み込み側が蹴り出し側よりも長くなるような他の形状としてもよい。
本発明の効果を確かめるために、前述の本発明の第1〜第3実施形態に係る空気入りタイヤ(実施例)と、周方向溝の溝底深さを一定にした比較例に係る空気入りタイヤ(比較例)について試験を行った。試験として、50,000km走行後において、ヒールアンドトゥ摩耗性能に係わるタイヤブロックの踏み込み端と蹴り出し端の段差量を計測した。試験条件として、走行距離:50,000km、タイヤサイズ:295/75R22.5、内圧650kPaをすべての試験に係る空気入りタイヤについて共通とした。また、図11に示すように、溝幅、ブロック長さ及び幅についても、すべてについて共通とし、横溝20の溝底深さを、20mmで共通とした。
異なる条件については、第1実施形態の空気入りタイヤ10(図1)を実施例1−in、第1実施形態の空気入りタイヤで、図4に示す変形例を実施例2−in、第2実施形態の空気入りタイヤ30(図5)を実施例3−in、第3実施形態の空気入りタイヤ40(図8)を実施例4−inとすると、表1の通りである。
Figure 0005661324
また、実施例1−inの変形例として、図2に示すようにトレッド接地端12E側に深溝底15A,16Aが構成されているものを、実施例1−outとし、実施例2−inの変形例として、図2に示すようにトレッド接地端12E側に深溝底15Aが構成されているものを、実施例2−outとし、図6に示すようにトレッド接地端12E側が深くなる傾斜溝15C−1、16C−1が構成されているものを、実施例3−outとし、実施例4−inの変形例として、図9に示すようにトレッド接地端12E側に深溝底15F、16Fが構成されているものを、実施例4−outとした。
さらに、実施例1−inの変形例として、図3に示すように溝中央部に深溝底15A,16Aが構成されているものを、実施例1−centとし、実施例2−inの変形例として、図3に示すように溝中央部に深溝底15Aが構成されているものを、実施例2−centとし、図7に示すように溝中央部が最深部となる傾斜溝15C−1、16C−2が構成されているものを、実施例3−centとし、実施例4−inの変形例として、図10に示すように溝中央部に深溝底15F、16Fが構成れているものを、実施例4−centとした。
当該試験の結果は、表2に示されるとおりである。評価については、トレッドのセンターブロック、セカンドブロック(第1ブロック22B、第2ブロック26B)の各々についての段差量平均値で行い、比較例の前記段差量平均値を100とした指数で示している。当該指数は、数値が大きいほどヒールアンドトゥ摩耗が少なく良好な結果であることを示している。
Figure 0005661324
表2から明らかなように、本発明の実施例1〜4は、比較例よりも、ヒールアンドトゥ摩耗が少なく、ヒールアンドトゥ摩耗が抑制されている。また、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、センターブロック24B側の溝底を深くした場合(実施例1−in〜実施例4−in)には、センターブロックのヒールアンドトゥ摩耗が抑制され、トレッド接地端12E側の溝底を深くした場合(実施例1−out〜実施例4−out)には、セカンドブロックのヒールアンドトゥ摩耗が抑制されていることがわかる。さらに、第2周方向溝15と第3周方向溝16において、タイヤ幅方向中央部の溝底を深くした場合(実施例1−cent〜実施例4−cent)には、センターブロック及びセカンドブロックの双方のヒールアンドトゥ摩耗が抑制されていることがわかる。
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 第1周方向溝
15 第2周方向溝
15A 深溝底
15B 浅溝底
15C 傾斜底
15F 深溝底
15E 浅溝底
16 第3周方向溝
16A 深溝底
16E 浅溝底
16C 傾斜底
17 第4周方向溝
20 横溝
22 第1陸部
22B 第1ブロック
24 センター陸部
24B センターブロック
26 第2陸部
26B 第2ブロック

Claims (3)

  1. トレッドに設けられ、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と前記周方向溝と交差する方向に延びる複数本の横溝により区画されたブロック陸部、を有する空気入りタイヤであって、
    前記周方向溝の溝底は、深溝底と、この深溝底よりも溝底の浅い浅溝底を有し、前記深溝底は、タイヤ幅方向の幅が前記ブロック陸部の蹴り出し側で最も広く、前記ブロック陸部の踏み込み側に近づくにしたがって幅が狭くなる形状とされ、タイヤ赤道面上に配置されるブロック陸部を区画する前記周方向溝のタイヤ赤道面側に、前記ブロック陸部に隣接して形成され、前記蹴り出し側の前記ブロック陸部からの延出距離は前記周方向溝の全幅の10%〜100%であること、を特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記深溝底は、平面視で前記ブロック陸部の踏み込み側に頂点を有する三角形状であること、を特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向溝の最浅部の溝底深さは、前記周方向溝の最深部の溝深さの50%〜90%であること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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