JP6431435B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ショルダ領域における肩落ち摩耗と段差摩耗とを同時に抑制した重荷重用タイヤに関する。
トレッド部が、ショルダ主溝によって内側のセンタ領域と外側のショルダ領域とに区分された重荷重用タイヤでは、走行により、前記ショルダ領域がタイヤ軸方向外側から内側に向かって徐々に摩耗していく偏摩耗(いわゆる肩落ち摩耗)が発生しやすい。この肩落ち摩耗は、ショルダ領域に作用する接地圧がトレッド接地端側に近付くにつれて小さくなることに原因し、この接地圧の減少に伴い、ショルダ領域においてタイヤと路面との間の滑りが大きくなって摩耗するためと考えられる。
この肩落ち摩耗を抑制するために、例えば、下記の特許文献1には、ショルダ領域における接地長さを調整してタイヤの接地面形状を改善することが提案されている。
しかし、ショルダ領域における接地長さを大とした前記提案のタイヤでは、トレッド接地端近傍が段差状に摩耗するいわゆる段差摩耗が発生し易い傾向にある。この段差摩耗は、ショルダ領域における接地長さを大とすることで、トレッド接地端近傍に荷重が集中し、このトレッド接地端近傍の接地圧が高まることによると考えられる。
即ち、ショルダ領域の肩落ち摩耗と段差摩耗とは、発生原因に二律背反の関係があり、これら二つの偏摩耗を同時に抑制することは難しい問題であった。
特開2007−182099号公報
そこで発明は、ショルダ領域における肩落ち摩耗と段差摩耗とを同時に抑制しうる重荷重用タイヤを提供することを課題としている。
本発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側でタイヤ円周方向にのびるショルダ主溝を設けることにより、トレッド部が、前記ショルダ主溝よりも内側のセンタ領域と外側のショルダ領域とに区分された重荷重用タイヤであって、
前記トレッド部の表面の輪郭形状は、前記センタ領域では曲率半径R1の第1円弧からなり、かつ前記ショルダ領域では、前記曲率半径R1よりも大な曲率半径R2の第2円弧からなるとともに、
前記ショルダ主溝の溝中心からタイヤ赤道までの距離Lは、トレッド接地端からタイヤ赤道までの距離である接地半巾TWの0.45〜0.55倍であり、
前記ショルダ領域は、前記トレッド接地端の近傍位置でタイヤ円周方向にのびるショルダ縦細溝と、このショルダ縦細溝から前記ショルダ主溝までのびる複数のショルダ横溝とを具え、
しかも前記ショルダ縦細溝は、溝底に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜し、
かつ前記ショルダ横溝の溝深さは、ショルダ主溝の溝深さよりも小であることを特徴としている。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記センタ領域は、前記ショルダ主溝よりも溝巾が小かつタイヤ周方向にのびる1本以上のセンタ縦細溝と、このセンタ縦細溝と交差する向きの複数のセンタサイプとにより複数のセンタブロックに区分されることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記ショルダ主溝は、タイヤ周方向にジグザグ状にのびることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記ショルダ横溝は、前記ショルダ主溝からタイヤ軸方向に対して角度θで傾斜してのびる内横溝部と、この内横溝部からショルダ縦細溝までタイヤ軸方向にのびる外横溝部とからなることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記曲率半径R1は600〜900mm、かつ曲率半径R2は前記曲率半径R1の1.3〜3.0倍であることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記ショルダ縦細溝の溝中心線は、前記第2円弧と直交し、かつ前記ショルダ縦細溝の溝深さは、前記ショルダ主溝の溝深さの0.6〜1.0倍であることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、前記ショルダ領域は、前記ショルダ縦細溝の外側に、タイヤ周方向に連続してのびる細リブ部を具えるとともに、前記ショルダ縦細溝の溝底における細リブ部のリブ巾Waは、トレッド部の表面における細リブ部のリブ巾Wbの5〜8倍であることが好ましい。
本発明に係る前記重荷重用タイヤでは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した正規状態のタイヤに正規荷重を付加したときの接地圧分布において、
接地圧は、タイヤ赤道からトレッド接地端に向かって漸減し、かつタイヤ赤道での接地圧Pcとトレッド接地端での接地圧Peとの差(Pc−Pe)は0.25MPa以上であり、しかもタイヤ軸方向に5cmの間隔を隔たる任意の二位置における接地圧の差ΔPは0.05MPa以下であることが好ましい。
本発明では、タイヤの各部の寸法等は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧の5%の内圧が充填された5%内圧状態において特定される値とする。この5%内圧状態のタイヤは、当該タイヤが加硫金型で加硫されているときの形状とほぼ一致している。またショルダ主溝を含む各溝の溝巾は、トレッド部の表面において測定した値とする。
また本発明では、前記トレッド接地端は、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填したタイヤに正規荷重を負荷した正規荷重状態において接地するトレッド接地面のタイヤ軸方向最外端の位置を意味する。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"を意味する。前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
本発明は叙上の如く、トレッド部の輪郭形状において、ショルダ領域での曲率半径R2を、センタ領域での曲率半径R1より大としている。そのため、ショルダ領域における接地圧が、トレッド接地端側に向かって減少するのを抑えるとともに、ショルダ領域とセンタ領域との間のタイヤ周長差を相対的に減じることができる。その結果、ショルダ領域におけるタイヤと路面との滑りを減じて肩落ち摩耗を抑制することができる。
またこの曲率半径R1、R2の設定によって発生傾向となる段差摩耗は、ショルダ縦細溝によって抑制される。このショルダ縦細溝は、ショルダ領域を、ショルダ縦細溝よりもタイヤ軸方向内側のショルダ主部と、タイヤ軸方向外側の細リブ部とに区分する。
この細リブ部は、トレッド接地端での接地圧の過度の上昇を抑制する機能Aと、摩耗犠牲成分としての機能Bとを発揮する。詳しくは、細リブ部は、タイヤ軸方向外側から受ける力を緩衝し、トレッド接地端で接地圧が著しく上昇するのを抑制する。また細リブ部は、剛性が低く変形しやすいため、ショルダ主部よりも接地圧が低く、滑りが発生しやすい。そのため、この細リブ部は、自らに摩耗を集中させる摩耗犠牲成分として機能し、ショルダ主部を偏摩耗から守ることで、前記機能Aと相俟って段差摩耗を抑制することができる。
本発明の重荷重用タイヤのトレッドパターンを平面に展開した部分展開図である。 トレッド部の子午断面図である。 図2の部分拡大図である。 (a)は正規荷重状態における接地面、(b)は接地圧分布を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2に、タイヤ赤道Coの両側でタイヤ円周方向にのびるショルダ主溝3を具える。これにより、トレッド部2は、前記ショルダ主溝3よりもタイヤ軸方向内側のセンタ領域Ycと、ショルダ主溝3よりもタイヤ軸方向外側のショルダ領域Ysとに区分される。
図2に示すように、5%内圧状態において、トレッド部2の表面S(以下に「トレッド面S」という場合がある。)は、前記センタ領域Ycが第1円弧4cからなり、かつ前記ショルダ領域Ysが第2円弧4sからなるダブルラジアスの輪郭形状を具える。前記第1円弧4c及び第2円弧4sは、それぞれタイヤ赤道Co上に円弧中心を有する。また第2円弧4sの曲率半径R2は、第1円弧4cの曲率半径R1よりも大である。
このようにトレッド面Sを、曲率半径R2が曲率半径R1よりも大のダブルラジアスの輪郭形状とすることで、シングルラジアスの輪郭形状のタイヤに比して、ショルダ領域Ysにおける接地圧が、トレッド接地端側Teに向かって過度に減少するのを抑えることができる。しかもショルダ領域Ysとセンタ領域Ycとの間のタイヤ周長差を、シングルラジアスの輪郭形状のタイヤに比して減じることができる。その結果、ショルダ領域Ysにおけるタイヤと路面との滑りを減じることができ、肩落ち摩耗の抑制に有利となる。
前記曲率半径R1は600〜900mmの範囲が好ましく、また曲率半径R2は前記曲率半径R1の1.3〜3.0倍の範囲が好ましい。前記曲率半径R2が曲率半径R1の1.3倍を下回ると、肩落ち摩耗を十分に抑制することが難しくなる。逆に3.0倍を超えると、後述するショルダ縦細溝5の採用等によっても段差摩耗を十分に抑制することが難しくなる。
ここで、前記重荷重用タイヤ1では、従来的な種々の内部構造(図示しない)が好適に採用しうる。一例として、内部構造は、ビード部間を跨るトロイド状のカーカス、及びこのカーカスの半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層を含む。前記カーカスは、例えばスチール製のカーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70〜90°の角度で配列した1枚以上のカーカスプライから形成することができる。またベルト層は、例えばスチール製のベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜70°の角度で配列した複数枚、例えば3〜4枚のベルトプライから形成することができる。なおベルト層は、ショルダ主溝3よりもタイヤ軸方向外側で終端する。これにより、ショルダ主溝3の溝底を含んでトレッド部2が補強され、該溝底を起点としたトレッド部2の屈曲変形、及びこの屈曲変形に起因する偏摩耗等が低減される。
前記ショルダ主溝3は、その溝中心からタイヤ赤道Coまでのタイヤ軸方向の距離Lが、トレッド接地端Teからタイヤ赤道Coまでのタイヤ軸方向距離である接地半巾TWの0.45〜0.55倍である。前記「溝中心」は、ショルダ主溝3のトレッド面Sでの開口部における溝巾の中心を意味する。
前記距離Lが接地半巾TWの0.55倍を超えると、ショルダ領域Ysの剛性が過小となって、旋回性能が低下傾向となるとともに、ショルダ領域Ysがセンタ領域Ycに比して早期に摩耗する傾向となる。逆に、0.45倍を下回ると、センタ領域Ycの剛性が過小となり、直進性が低下傾向となるとともに、センタ領域Ycがショルダ領域Ysに比して早期に摩耗する傾向となる。
前記ショルダ主溝3は、ウエット性能を確保するための排水用の溝であり、好ましくは、溝巾3Wが5mm以上の巾広溝である。なお溝深さ3Dは、8mm以上が好ましい。このショルダ主溝3は、直線状またはジグザグ状に形成することができるが、溝底を起点としたトレッド部2の屈曲変形を抑えるために、図1に示すように、ジグザグ状に形成するのが好ましい。なおショルダ主溝3がジグザグ状をなす場合、前記溝中心として、ジグザグの振幅の中心が適用される。
前記ダブルラジアスに起因する段差摩耗を抑えるために、図3に拡大して示すように、前記ショルダ領域Ysは、トレッド接地端Teの近傍位置でタイヤ円周方向にのびるショルダ縦細溝5を具える。これにより、ショルダ領域Ysは、ショルダ縦細溝5よりもタイヤ軸方向内側のショルダ主部6と、タイヤ軸方向外側の細リブ部7とに区分される。トレッド接地端Teの「近傍位置」とは、トレッド接地端Teからの距離が5mm以下の領域範囲を意味し、この近傍位置の領域範囲に、ショルダ縦細溝5の開口の少なくとも一部が介在する。即ち、細リブ部7のトレッド面Sにおけるリブ巾Wbは、5mm以下となる。
前記ショルダ縦細溝5は、溝巾5Wがショルダ主溝3の前記溝巾3Wよりも小、例えば、溝巾3Wの30%以下の細溝であって、タイヤ周方向に直線状に連続する。このショルダ縦細溝5は、溝底に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜する。本例では、ショルダ縦細溝5の溝中心線5iが、前記第2円弧4sと直交している。なおショルダ縦細溝5の溝深さ5Dは、ショルダ主溝3の前記溝深さ3Dの0.6〜1.0倍の範囲が好ましい。
ショルダ縦細溝5によって区分される前記細リブ部7は、タイヤ周方向に連続してのびる。ショルダ縦細溝5の溝底における細リブ部7のリブ巾Waは、トレッド面Sにおける前記リブ巾Wbの5〜8倍であるのが好ましい。
このような細リブ部7は、トレッド接地端Teでの接地圧の過度の上昇を抑制する機能Aと、摩耗犠牲成分としての機能Bとを発揮する。即ち、細リブ部7は、タイヤ軸方向外側から受ける力を緩衝し、トレッド接地端Teで接地圧が著しく上昇するのを抑制する。また細リブ部7は、剛性が低く変形しやすいため、ショルダ主部6よりも接地圧が低く、滑りが発生しやすい。そのため、この細リブ部7は、自らに摩耗を集中させる摩耗犠牲成分として機能し、ショルダ主部7を偏摩耗から守ることで、前記機能A(接地圧の上昇抑制の機能A)と協働して段差摩耗の発生を抑制しうる。
なお細リブ部7のリブ巾Waがリブ巾Wbの8倍を超えると、細リブ部7の剛性が高過ぎとなって上記機能A、Bが減じ、段差摩耗の抑制効果が有効に発揮されなくなる。さらに、細リブ部7の柔軟性が減じて、細リブ部7が欠損する恐れを招く。逆に、リブ巾Waがリブ巾Wbの5倍を下回る場合には、細リブ部7の剛性が低過ぎて機能Aが減じ、段差摩耗の抑制効果が有効に発揮されなくなる。またショルダ縦細溝5の溝深さ5Dが前記溝深さ3Dの0.6を下回る場合にも、細リブ部7の剛性が高過ぎとなって上記機能A、Bが減じ、段差摩耗の抑制効果が有効に発揮されなくなる。さらに、細リブ部7の柔軟性が減じて、細リブ部7が欠損する恐れを招く。逆に、溝深さ5Dが溝深さ3Dの1.0倍を越えると、ベルト層の外端がショルダ縦細溝5の溝底に近づくことで、この外端での歪みが大きくなり、ベルト端剥離を招く傾向となる。
またショルダ主部6には、ショルダ縦細溝5からショルダ主溝3までのびることにより、このショルダ主部6を複数のショルダブロック8に区分する複数のショルダ横溝9が配される。
このショルダ横溝9の溝深さ9Dは、ショルダ主溝3の前記溝深さ3Dよりも小であって、好ましくはショルダ縦細溝5の溝深さ5Dよりも小、特には前記溝深さ3Dの50%以下、さらには30%以下が好ましい。図1に示すように、本例のショルダ横溝9は、ショルダ主溝3からタイヤ軸方向線に対して角度θで傾斜してのびる内横溝部9iと、この内横溝部9iからショルダ縦細溝5までタイヤ軸方向線に沿ってのびる外横溝部9oとからなる。前記角度θは、30°以下さらには20°以下が好ましい。本例では、内横溝部9iと外横溝部9oとは略同巾であり、また内横溝部9iのタイヤ軸方向長さは、外横溝部9oのタイヤ軸方向長さよりも小に設定される。
このような浅底のショルダ横溝9は、ショルダブロック8の剛性を高く維持し、ショルダ主部6における接地圧の過度の低下を抑える。これにより、前述のダブルラジアス、及び細リブ部7による摩耗犠牲の機能Bと協働して肩落ち摩耗の抑制効果を高めることができる。特に、ショルダ横溝9が、内横溝部9iと外横溝部9oとからなる屈曲溝をなすことで、タイヤ周方向及びタイヤ軸方向に剛性をバランス良く高めることができる。
次に、図1に示すように、センタ領域Ycは、タイヤ周方向にのびる1本以上のセンタ縦細溝10と、このセンタ縦細溝10と交差する向きの複数のセンタサイプ11とを具え、これによりセンタ領域Ycは、複数のセンタブロック12に区分される。
本例では、センタ縦細溝10が、タイヤ赤道Co上を通る中央のセンタ縦細溝10cと、その両側に配される側のセンタ縦細溝10mとから構成される。これにより前記センタ領域Ycは、中央のセンタ縦細溝10cと側のセンタ縦細溝10mとの間の内のセンタ領域部分Yci、及び側のセンタ縦細溝10mとショルダ主溝3との間の外のセンタ領域部分Ycoに区分される。また前記センタサイプ11は、内のセンタ領域部分Yciを内のセンタブロック12iに区分する内のセンタサイプ11i、及び外のセンタ領域部分Ycoを外のセンタブロック12oに区分する外のセンタサイプ11oから構成される。
前記センタ縦細溝10は、その溝巾W10がショルダ主溝3の溝巾3Wより小、例えば、溝巾3Wの30%以下であって、好ましくは、ショルダ縦細溝5の前記溝巾5Wよりも大に設定される。本例では、センタ縦細溝10は、タイヤ周方向に直線状にのびる。
またセンタサイプ11は、接地時に溝巾を閉じる切り込み状をなし、本例ではタイヤ軸方向線に対して例えば45°以下の角度αで傾斜する。本例では、内のセンタサイプ11iと外のセンタサイプ11oとは、傾斜の向きが互いに相違するとともに、タイヤ軸方向に隣り合うセンタサイプ11間において、センタサイプ11の外端は、タイヤ周方向に略1/2ピッチで位置ずれしている。これにより、センタ領域Ycの全体に亘って、剛性の均一化を図ることができる。又センタ縦細溝10mを挟んでタイヤ軸方向に隣り合うセンタブロック12には、コーナ部に面取り部15が形成される。タイヤ軸方向に隣り合う一方のセンタブロック12の形成される面取り部15と、他方のセンタブロック12に形成される面取り部15とは、センタ縦細溝10mを挟んで互いに向かい合って配される。即ち、一方の面取り部15と他方の面取り部15とは、少なくとも一部がタイヤ軸方向に重複している。
そして、前記センタ縦細溝10、センタサイプ11、及びショルダ横溝9の形成数、溝深さ、前記角度α等を適宜設定することで、トレッド部2の剛性を調整でき、これにより正規荷重状態における接地圧分布を以下のようにコントロールし、肩落ち摩耗と段差摩耗との両立をより高いレベルで達成している。
前記「正規荷重状態」とは、正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填したタイヤに正規荷重を付加した状態を意味する。また前記「接地圧分布」は、厳密には、下記のように規定される。図4(a)に示すように、前記正規荷重状態にてタイヤを平面に接地させた時の接地面Fにおいて、この接地面Fの接地中心を原点0としたタイヤ軸方向をX軸、タイヤ周方向をY軸と規定する。そして、Y=0を中心としたタイヤ周方向巾5cmの範囲における接地圧の平均値の、X軸方向への分布が、接地圧分布Jとして示される。
本例のタイヤ1では、図4(b)に示すように、接地圧分布Jにおいて、接地圧Pが、タイヤ赤道Coからトレッド接地端Teに向かって漸減し、かつタイヤ赤道Coでの接地圧Pcとトレッド接地端Teでの接地圧Peとの差(Pc−Pe)を0.25MPa以上に設定している。さらにタイヤ軸方向(X軸方向)に5cmの間隔を隔たる任意の二位置Qa、Qbにおける接地圧の差ΔPを0.05MPa以下に設定している。このような接地圧分布Jとすることで、肩落ち摩耗と段差摩耗との両立をより高いレベルで達成できる。
なお、前記差(Pc−Pe)が0.25MPaを下回ると、ショルダ領域Ysの接地圧が高くなり段差摩耗に不利となる。逆に差(Pc−Pe)が大きすぎると、ショルダ領域Ysの接地圧が低くなり肩落ち摩耗に不利となり、従って、差(Pc−Pe)の上限値は0.45MPa以下が好ましい。また差ΔPが0.05MPaを越えると、接地圧差の大きい箇所が偏摩耗の起点となる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1のトレッドパターンを基本パターンとしたサイズ295/80R22.5の重荷重用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各タイヤの肩落ち摩耗、段差摩耗、細リブ部の欠損の有無について評価された。表1に記載以外は、実質的に同仕様である。
共通仕様は以下の通りである。
・ショルダ主溝:
溝巾3W(9.0mm)、
溝深さ3D(17.0mm)、
・第1円弧の曲率半径R1(635mm)、
・ショルダ縦細溝:
溝巾3W(0.5mm)、
溝深さ3D(17.0mm)、
・細リブ部の巾Wb(2.0mm)、
・ショルダ横溝
角度θ(15°)、
溝深さ9D(4.0mm)、
・接地半幅TW(126mm)
<耐肩落ち摩耗性、耐段差摩耗性>
各試供タイヤをリム(8.25×22.5)、内圧(800kPa)の条件にて、10tトラックの前輪に装着し、10t積載の状態にて、ショルダ主溝が30%摩耗するまで走行させた。そして、走行後のショルダ領域における肩落ち摩耗、および段差摩耗の発生状況を目視によって観察し、5段階で評価した。
<細リブ部の欠損>
前記条件にてテスト車両を走行させた後、細リブ部の欠損の有無について、目視に判断した。
Figure 0006431435
Figure 0006431435
表の如く実施例のタイヤは、ショルダ領域における肩落ち摩耗と段差摩耗とを高めうるのが確認できる。
1 重荷重用タイヤ
2 トレッド部
3 ショルダ主溝
4c 第1円弧
4s 第2円弧
5 ショルダ縦細溝
5i 溝中心線
7 細リブ部
9 ショルダ横溝
9i 内横溝部
9o 外横溝部
10 センタ縦細溝
11 センタサイプ
12 センタブロック
13 交差部
15 面取り部分
Co タイヤ赤道
Te トレッド接地端
Yc センタ領域
Ys ショルダ領域

Claims (8)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道の両側でタイヤ円周方向にのびるショルダ主溝を設けることにより、トレッド部が、前記ショルダ主溝よりも内側のセンタ領域と外側のショルダ領域とに区分された重荷重用タイヤであって、
    前記トレッド部の表面の輪郭形状は、前記センタ領域では曲率半径R1の第1円弧からなり、かつ前記ショルダ領域では、前記曲率半径R1よりも大な曲率半径R2の第2円弧からなるとともに、
    前記ショルダ主溝の溝中心からタイヤ赤道までの距離Lは、トレッド接地端からタイヤ赤道までの距離である接地半巾TWの0.45〜0.55倍であり、
    前記ショルダ領域は、前記トレッド接地端の近傍位置でタイヤ円周方向にのびるショルダ縦細溝と、このショルダ縦細溝から前記ショルダ主溝までのびる複数のショルダ横溝とを具え、
    しかも前記ショルダ縦細溝は、溝底に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜し、
    かつ前記ショルダ横溝の溝深さは、ショルダ主溝の溝深さよりも小であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記センタ領域は、前記ショルダ主溝よりも溝巾が小かつタイヤ周方向にのびる1本以上のセンタ縦細溝と、このセンタ縦細溝と交差する向きの複数のセンタサイプとにより複数のセンタブロックに区分されることを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記ショルダ主溝は、タイヤ周方向にジグザグ状にのびることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
  4. 前記ショルダ横溝は、前記ショルダ主溝からタイヤ軸方向に対して角度θで傾斜してのびる内横溝部と、この内横溝部からショルダ縦細溝までタイヤ軸方向にのびる外横溝部とからなることを特徴とする請求項2又は3に記載の重荷重用タイヤ。
  5. 前記曲率半径R1は600〜900mm、かつ曲率半径R2は前記曲率半径R1の1.3〜3.0倍であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. 前記ショルダ縦細溝の溝中心線は、前記第2円弧と直交し、かつ前記ショルダ縦細溝の溝深さは、前記ショルダ主溝の溝深さの0.6〜1.0倍であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  7. 前記ショルダ領域は、前記ショルダ縦細溝の外側に、タイヤ周方向に連続してのびる細リブ部を具えるとともに、前記ショルダ縦細溝の溝底における細リブ部のリブ巾Waは、トレッド部の表面における細リブ部のリブ巾Wbの5〜8倍であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
  8. 正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填したタイヤに正規荷重を付加した正規荷重状態における接地圧分布において、
    接地圧は、タイヤ赤道からトレッド接地端に向かって漸減し、かつタイヤ赤道での接地圧Pcとトレッド接地端での接地圧Peとの差(Pc−Pe)は0.25MPa以上であり、しかもタイヤ軸方向に5cmの間隔を隔たる任意の二位置における接地圧の差ΔPは0.05MPa以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の重荷重用タイヤ。
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