JP5642595B2 - 車両の蒸発燃料処理装置 - Google Patents
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Description
特許文献1では、給油パイプの途中に設けた液溜まり部によってリキッドシールを形成し、燃料タンク内の蒸発燃料が給油口から外部へ拡散しないようにしている。特許文献2では、シール部材として、リップ部を有するシールパッキンを給油パイプに設け、給油ガンの外周面にリップ部を密着させることで、燃料タンク内の蒸発燃料を給油口から外部に拡散させないようにしている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車両の蒸発燃料処理装置において、給油口の近傍にリキッドシールを形成できるようにしつつ、シール部材のシール性を確保できるようにすることを目的とする。
この場合、シール部材の給油ガン挿入孔が位置決めプレートの給油ガン挿入孔に対し、同径または大径に形成されるため、抜き差しの際にシール部材に給油ガンが摺接することを防止でき、シール部材のシール性を確保できる。
また、前記位置決めプレート(63)と前記押圧プレート(64)との間の幅は、前記給油ガン挿入孔(63A,64A)に向かって広がるようにテーパー形状に形成され、このテーパー形状に沿って前記シール部材(65)は肉厚に形成される構成としても良い。
この場合、位置決めプレートと押圧プレートとの間の幅は、給油ガン挿入孔に向かって広がるようにテーパー形状に形成され、このテーパー形状に沿ってシール部材は肉厚に形成されるため、テーパー形状によってシール部材を給油ガン側に押し出すようにしてシールでき、シール性をさらに向上できる。
この場合、シール部材は海綿状で、押圧プレートは給油ガン挿入孔とは別に上下に貫通する貫通孔を有し、この貫通孔から燃料がシール部材側に流れて海綿状のシール部材に含まれるようになるため、シール性をさらに向上できる。
また、給油ガン(G)は圧力感知孔であるオートストップ検出部(G2)を有し、前記ストッパ(66)は、給油ガン挿入時に前記オートストップ検出部(G2)が前記位置決めプレート(63)の上方に位置するように配置されても良い。
この場合、ストッパは、給油ガン挿入時に給油ガンのオートストップ検出部が位置決めプレートの上方に位置するように配置されるため、位置決めプレートの下方にリキッドシールを形成した構成であっても、オートストップ検出部を作動させることができる。また、シール部材に不具合が生じ、燃料が上方に染み出したとしても、オートストップ検出部によって給油を停止でき、外部への燃料の流出を防止できる。
この場合、満タン時にチャージ通路を閉塞するカットバルブと、燃料タンク内と位置決めプレートの上方の給油管とを連通する燃料リターン管と、燃料タンク内の燃料リターン管に配置されるリターン管開閉弁とを有し、リターン管開閉弁は、満タン時に開弁して燃料を位置決めプレートの上方のオートストップ部に送るため、リキッドシールの存在により液面を目視できない構成であっても、満タン時に燃料リターン管からオートストップ部に燃料が送られることで、満タン時に自動的に給油を停止させることができる。
また、位置決めプレートと押圧プレートとの間のテーパー形状に沿ってシール部材は肉厚に形成されるため、テーパー形状によってシール部材を給油ガン側に押し出すようにしてシールでき、シール性をさらに向上できる。
さらに、シール部材は海綿状で、押圧プレートの貫通孔から燃料がシール部材側に流れて海綿状のシール部材に含まれるようになるため、シール性をさらに向上できる。
また、リターン管開閉弁が、満タン時に開弁して燃料を位置決めプレートの上方のオートストップ部に送るため、リキッドシールの存在により液面を目視できない構成であっても、満タン時に燃料リターン管からオートストップ部に燃料が送られることで、満タン時に自動的に給油を停止させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車1(車両)は、車体フレーム11の前後の中央にエンジン12(内燃機関)が配置され、前輪2を支持するフロントフォーク13が車体フレーム11の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するリヤスイングアーム14が車体フレーム11の後部の下部に設けられた鞍乗り型の車両である。
操行ハンドル23はフロントフォーク13の上部に取り付けられ、前輪2はフロントフォーク13の下部に軸支されている。エンジン12に供給される燃料を貯留する燃料タンク24は、メインフレーム17を跨って配置されている。燃料タンク24の下方には、収納ボックス40が設けられている。
左右のシートレール20に跨って設けられる乗員用のシート25は、燃料タンク24の後端に連続してシートレール20の上方に配置され、シートレール20に沿うように後方に延びている。
シリンダ31 の前部には、排気管33が接続され、排気管33はクランクケース30の前方から下方を通って車両右後方へ延びている。
燃料タンク24は、メインフレーム17を跨いで設けられる鞍型のタンクであり、メインフレーム17の左右側面に沿って膨出する跨ぎ部24Aを有し、左右の跨ぎ部24Aに設けられる固定部24A、及び、後部に設けられる後部固定部24Bによって車体フレーム11に固定される。
燃料タンク24は、給油時の燃料の入口となる給油口41を上面に備え、インジェクタ39に燃料を送出する燃料ポンプ42を燃料タンク24内の後部の底部に備えている。給油口41の上面には、開閉自在なフィラーキャップ41Aが取り付けられている。燃料ポンプ42は、燃料タンク24内に設けられるポンプ本体42Aと、燃料タンク24の下面に露出する接続部42Bとを有し、接続部42Bにはインジェクタ39に繋がる燃料ホース(不図示)が接続される。
図3は、蒸発燃料処理装置50の構成を示す図である。
蒸発燃料処理装置50は、燃料タンク24内に蒸発燃料の成分であるHC(炭化水素)を筒状のキャニスター51(蒸発燃料貯留器)に一旦吸着させ、この吸着された蒸発燃料をエンジン12の吸気の負圧を利用してエンジン12の吸気系に供給し、混合気とともに燃焼させるシステムであり、このシステムにより、蒸発燃料が外部に拡散することを防止できる。
図4は、シール機構60の断面図である。
シール機構60は、給油口41から燃料タンク24内へ上下方向に延びる筒状部である給油管61と、燃料タンク24内で給油管61の下部の開口に設けられ、給油方向の流れを許容する一方向弁である逆流防止弁62と、給油管61における給油口41側の開口に設けられる位置決めプレート63と、位置決めプレート63と逆流防止弁62との間の給油管61に摺動自在に設けられる押圧プレート64と、位置決めプレート63と押圧プレート64との間に狭持されるシール部材65と、押圧プレート64と逆流防止弁62との間に配置されるストッパ66と、押圧プレート64を下方から支持する支持部67とを備えて構成される。
逆流防止弁62は、弁体62Aの上面に所定の圧力が作用した場合に弁ばね62Cが縮むことで弁体62Aが下方に変位して開弁する。逆流防止弁62が開かれると、ノズルG1から供給される燃料は、逆流防止弁62、拡径部70及び底面部70Aを通過して燃料タンク24内に流入可能になる。
押圧プレート64は、下部給油管69内で位置決めプレート63の下方に配置される円板状部材であり、ノズルG1が挿通される給油ガン挿入孔64Aを中央部に有している。押圧プレート64は、下部給油管69内に設けられる支持部67によって下方から支持されており、下部給油管69の内面に沿って上下に移動可能である。
押圧プレート64には、押圧プレート64を上下に板厚方向に貫通する貫通孔64Bが形成されている。
下部給油管69内において押圧プレート64と逆流防止弁62との間の空間は、ノズルG1から流れる燃料が一時的に溜まることでリキッドシール(液溜まり)が形成されるリキッドシール室Lとなっている。逆流防止弁62は、給油時にリキッドシール室Lにリキッドシールが形成される弁開度となるように、弁ばね62Cの付勢力や弁体62Aの形状が設定されている。リキッドシール室Lにリキッドシールが形成されることで、燃料タンク24内の蒸発燃料は給油管61を通過不能となるため、給油時に蒸発燃料が給油管61から外部に流出することが防止される。
給油ガンGは、ノズルG1の先端から所定距離だけ基端側へ移動した位置にオートストップ検出部G2(オートストップ部)を有している。オートストップ検出部G2は、オートストップ検出部G2近傍の圧力を感知する圧力感知孔であり、オートストップ検出部G2に燃料が入るとオートストップ検出部G2内の圧力が変化し、これにより、給油ガンG内のダイアフラムが作動して、給油ガンGは給油を自動的に停止する。すなわち、燃料タンク24の燃料の液面が高くなり、液面がオートストップ検出部G2の位置に達すると、給油が自動的に停止される。
ストッパ66は、オートストップ検出部G2を位置決めプレート63よりも上方の上部給油管68内に位置させるようにノズルG1の位置を規制できる位置に配置されている。
図4に示すように、給油に伴ってノズルG1は位置決めプレート63によって径方向に位置決めされながら下方まで挿入され、先端がストッパ66に当接することで、上下方向に位置を規制される。この状態では、オートストップ検出部G2は、位置決めプレート63の上方において上部給油管68の下部に位置している。ここで、シール部材65の給油ガン挿入孔65Aが位置決めプレート63の給油ガン挿入孔63Aよりも大径に形成されており、ノズルG1を位置決めプレート63に抜き差しする際に、給油ガン挿入孔65AがノズルG1の外周面の傷や凹凸に摺接することがないため、シール部材65のシール性を確保できる。
さらに、給油時には、押圧プレート64に形成された貫通孔64Bを通って少量の燃料がシール部材65に流れ、この燃料は、海綿状のシール部材65に染み込み、シール部材65の多孔部が燃料によって塞がれるため、シール部材65のシール性がさらに向上する。
また、位置決めプレート63と押圧プレート64との間の幅は、給油ガン挿入孔63A,64Aに向かって広がるようにテーパー形状に形成され、このテーパー形状に沿ってシール部材65は肉厚に形成されるため、テーパー形状によってシール部材65を給油ガンG側に押し出すようにしてシールでき、シール性をさらに向上できる。
さらにまた、ストッパ66は、給油ガンGの挿入時に給油ガンGのオートストップ検出部G2が位置決めプレート63の上方に位置するように配置されるため、位置決めプレート63の下方にリキッドシールを形成した構成であっても、オートストップ検出部G2を作動させることができる。また、シール部材65に不具合が生じ、燃料が上方に染み出したとしても、オートストップ検出部G2によって給油を停止でき、外部への燃料の流出を防止できる。
上記第1の実施の形態では、シール部材65の給油ガン挿入孔65Aが位置決めプレート63の給油ガン挿入孔63Aに対し、大径に形成されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、給油ガン挿入孔65Aは位置決めプレート63の給油ガン挿入孔63Aに対し、同径に形成されても良く、このように同径の構成においても給油ガンGが給油ガン挿入孔65Aに摺接することを防止できる。
以下、図6を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施の形態では、海綿状のシール部材65が押圧プレート64と位置決めプレート63との間で上下に押し潰されて給油ガン挿入孔65A側に膨出してシールされるものとして説明したが、本第2の実施の形態では、袋状のシール部材265に燃料が入り、シール部材265が膨出してシールされる点が上記第1の実施の形態と異なっている。
シール機構260は、給油管61と、逆流防止弁62と、位置決めプレート63と、位置決めプレート63と逆流防止弁62との間の給油管61に設けられる下部プレート264と、位置決めプレート63と下部プレート264との間に狭持されるシール部材265と、下部プレート264と逆流防止弁62との間に配置されるストッパ66と、燃料リターン管73と、リターン管開閉弁74とを備えて構成される。
連通孔264Bを介して下部プレート264の外周部側に接続されたシール部材265は、位置決めプレート63の下面に沿うように給油ガン挿入孔63A側へ延び、給油ガン挿入孔265Aを構成する内周面の径は、位置決めプレート63の給油ガン挿入孔63Aよりも大径に形成されている。このため、ノズルG1が給油ガン挿入孔265Aに摺接することが防止され、シール性を向上できる。
シール部材265は、風船のような弾性膜で形成されており、連通孔264B及び開口部265Bを通って燃料が内部空間Sに侵入すると、ノズルG1側に向かって径方向の内側に膨出し、給油ガン挿入孔265Aを構成する内周面がノズルG1に密着する。
ノズルG1から給油が開始されると、ノズルG1からの給油の圧力によって逆流防止弁62は所定の開度で開弁され、給油された燃料は、リキッドシール室L2で一時的に溜まってリキッドシールを形成しつつ、燃料タンク24内に流れる。詳細には、給油された燃料は、リキッドシール室L内で下部プレート264の下面まで達し、連通孔264Bを通ってシール部材265の内部空間Sに流入し、その結果、シール部材265は、図6に2点鎖線で示すように、給油の圧力によってノズルG1側に変形して膨出し、給油ガン挿入孔265Aの内周面がノズルG1の外周面に密着することで、ノズルG1と給油ガン挿入孔265Aとの間の隙間がシールされる。給油時に発生する蒸発燃料は、カットバルブ56(図3)及びチャージ通路52を通ってキャニスター51に流れて吸着される。
満タン時には、燃料リターン管73から供給される燃料がオートストップ検出部G2に達することで給油が自動停止される。給油が停止されると、内部空間Sからの燃料の流出に伴ってシール部材265の変形は解除され、給油ガン挿入孔265Aの径は給油ガン挿入孔63Aの径よりも大きくなる。このため、ノズルG1を抜く際に、ノズルG1がシール部材265の給油ガン挿入孔265Aに摺接することを防止できる。
12 エンジン(内燃機関)
24 燃料タンク
34 吸気装置(吸気系)
41 給油口
50 蒸発燃料処理装置
51 キャニスター(蒸発燃料貯留器)
52 チャージ通路
53 パージ通路
55 大気開放通路
56 カットバルブ
61 給油管
62 逆流防止弁
63 位置決めプレート
63A 給油ガン挿入孔(位置決めプレートの給油ガン挿入孔)
64 押圧プレート
64A 給油ガン挿入孔
64B 貫通孔
65 シール部材
65A 給油ガン挿入孔(シール部材の給油ガン挿入孔)
66 ストッパ
73 燃料リターン管
74 リターン管開閉弁
264 下部プレート
264A 給油ガン挿入孔
264B 連通孔(連通部)
265 シール部材
265A 給油ガン挿入孔
G 給油ガン
G2 オートストップ検出部(オートストップ部)
L2 リキッドシール室
Claims (7)
- 内燃機関(12)と、燃料を貯留する燃料タンク(24)と、内部に吸着材が充填され、蒸発燃料を吸着して貯留する蒸発燃料貯留器(51)と、前記燃料タンク(24)と前記蒸発燃料貯留器(51)とを連通するチャージ通路(52)と、前記蒸発燃料貯留器(51)と前記内燃機関(12)の吸気系(34)とを連通し、前記蒸発燃料貯留器(51)に吸着された蒸発燃料を前記内燃機関(12)の吸気負圧で前記吸気系(34)に送るパージ通路(53)と、前記蒸発燃料貯留器(51)と外部とを連通する大気開放通路(55)と、給油口(41)と、前記給油口(41)から前記燃料タンク(24)内に延びる筒状部である給油管(61)とを有する車両の蒸発燃料処理装置において、
前記給油管(61)のタンク内側開口に設けられ、給油方向の流れを許容する一方向弁である逆流防止弁(62)と、前記給油管(61)の給油口側開口部に設けられ、給油ガン挿入孔(63A)を有する位置決めプレート(63)と、前記位置決めプレート(63)と前記逆流防止弁(62)との間の前記給油管(61)に摺動自在に取り付けられ、給油ガン挿入孔(64A)を有する押圧プレート(64)と、前記位置決めプレート(63)と前記押圧プレート(64)との間に狭持され弾性を有するシール部材(65)と、前記押圧プレート(64)と前記逆流防止弁(62)との間に配置され、給油ガン(G)の挿入量を規制するストッパ(66)とを備え、
前記逆流防止弁(62)は、給油開始時に前記逆流防止弁(62)と前記押圧プレート(64)との間に液溜まりを形成するように開弁設定され、液面が前記押圧プレート(64)に達したときは、燃料が前記押圧プレート(64)を押し上げて前記シール部材(65)が上下に押し潰されることにより、該シール部材(65)が前記給油ガン挿入孔(63A,64A)側に膨出して給油ガン(G)に密着し隙間をシールすることを特徴とする車両の蒸発燃料処理装置。 - 前記シール部材(65)の給油ガン挿入孔(65A)は、前記位置決めプレート(63)の給油ガン挿入孔(63A)に対し、同径または大径に形成されることを特徴とする請求項1記載の車両の蒸発燃料処理装置。
- 前記位置決めプレート(63)と前記押圧プレート(64)との間の幅は、前記給油ガン挿入孔(63A,64A)に向かって広がるようにテーパー形状に形成され、このテーパー形状に沿って前記シール部材(65)は肉厚に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の車両の蒸発燃料処理装置。
- 前記シール部材(65)は海綿状で、前記押圧プレート(64)は前記給油ガン挿入孔(64A)とは別に上下に貫通する貫通孔(64B)を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両の蒸発燃料処理装置。
- 給油ガン(G)は圧力感知孔であるオートストップ検出部(G2)を有し、前記ストッパ(66)は、給油ガン挿入時に前記オートストップ検出部(G2)が前記位置決めプレート(63)の上方に位置するように配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両の蒸発燃料処理装置。
- 前記燃料タンク(24)内のチャージ通路(52)に設けられ、満タン時にチャージ通路(52)を閉塞するカットバルブ(56)と、前記燃料タンク(24)内と前記位置決めプレート(63)の上方の前記給油管(61)とを連通する燃料リターン管(73)と、前記燃料タンク(24)内の前記燃料リターン管(73)に配置されるフロート弁であるリターン管開閉弁(74)とを有し、前記リターン管開閉弁(74)は、満タン時に開弁して燃料を前記位置決めプレート(63)の上方のオートストップ部(G2)に送ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両の蒸発燃料処理装置。
- 内燃機関(12)と、燃料を貯留する燃料タンク(24)と、内部に吸着材が充填され、蒸発燃料を吸着して貯留する蒸発燃料貯留器(51)と、前記燃料タンク(24)と前記蒸発燃料貯留器(51)とを連通するチャージ通路(52)と、前記蒸発燃料貯留器(51)と前記内燃機関(12)の吸気系(34)とを連通し、前記蒸発燃料貯留器(51)に吸着された蒸発燃料を前記内燃機関(12)の吸気負圧で前記吸気系(34)に送るパージ通路(53)と、前記蒸発燃料貯留器(51)と外部とを連通する大気開放通路(55)と、給油口(41)と、前記給油口(41)から前記燃料タンク(24)内に延びる筒状部である給油管(61)とを有する車両の蒸発燃料処理装置において、
前記給油管(61)のタンク内側開口に設けられ、給油方向の流れを許容する一方向弁である逆流防止弁(62)と、前記給油管(61)の給油口側開口部に設けられ、給油ガン挿入孔(63A)を有する位置決めプレート(63)と、前記位置決めプレート(63)と前記逆流防止弁(62)との間の前記給油管(61)に固定され、給油ガン挿入孔(264A)を有する下部プレート(264)と、前記位置決めプレート(63)と前記下部プレート(264)との間に狭持され、連通部(264B)によってリキッドシール室(L2)と連通する袋状のシール部材(265)と、前記下部プレート(264)と前記逆流防止弁(62)との間に配置され、給油ガン(G)の挿入量を規制するストッパ(66)とを有し、
前記逆流防止弁(62)は、給油開始時に前記逆流防止弁(62)と前記下部プレート(264)との間の前記リキッドシール室(L2)に液溜まりを形成するように開弁設定され、液面が前記下部プレート(264)に達したときは、前記連通部(264B)から燃料が前記シール部材(265)に入ることで、前記シール部材(265)が前記給油ガン挿入孔(63A,264A)側に膨出し、給油ガン(G)に密着して隙間をシールすることを特徴とする車両の蒸発燃料処理装置。
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