JP5640539B2 - 尿素水品質異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置において、排気中のNOxを浄化する選択還元型触媒に流入する排気中に添加される還元剤としての尿素水の品質の異常を検出する尿素水品質異常診断装置に関する。
内燃機関(以下、エンジンともいう)、中でもディーゼルエンジンの排気中には、大気汚染物質である窒素酸化物(以下、NOxという)等が含まれている。そこで、エンジンの排気通路に、NOxを浄化するための選択還元型触媒(Selective Catalytic Reduction、以下、SCRと略称する)を設置し、還元剤としての尿素水をSCRに流入する排気中に添加することにより、SCRにおいて排気中のNOxを還元して排気を浄化するようにした技術が知られている。
SCRは、軸方向に互いに平行な微小な穴が複数連通したハニカム構造の担体に、触媒金属が担持されて構成されている。このSCRを用いた排気浄化装置では、排気中に尿素水を添加する尿素水添加装置としてのノズルがSCRの上流側に設けられ、このノズルから尿素水が添加されると、排気熱によって尿素水から分解して生じたアンモニアがSCRに供給される。SCRに供給されたアンモニアは、一旦SCRに吸着し、このアンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応がSCRによって促進されることによりNOxの還元が行われる。
ところで、SCRに流入する排気中に添加される尿素水は尿素水タンク内に貯留されており、NOxの還元に使用されてなくなれば、新たな尿素水を補給して、常に一定量貯留していなければならない。尿素水の品質、特に尿素水の濃度は、排気中のNOxの還元に影響を及ぼすため、適切な品質の尿素水をタンクに補給する必要があり、さらに、この尿素水の品質を管理する必要もある。
そのため、例えば下記の特許文献1に記載の排気浄化装置は、尿素水を貯留するタンクに尿素水の濃度を検出する濃度検出装置を設け、尿素水濃度を管理する技術が提案されている。
しかし、特許文献1に記載されるような尿素水濃度検出装置は一般的に高価であり、コストが増大してしまうため好ましくない。
そこで、特許文献1に記載されるような尿素水濃度検出装置を用いずに尿素水の品質を診断する排気浄化システムの異常診断装置が、下記の特許文献2に提案されている。特許文献2に記載の異常診断装置は、フューエルカット実行中に、尿素添加装置により所定量の尿素水添加を実行したときのNOxセンサの出力に基づき、尿素添加装置及び尿素水の少なくとも一方の異常を検出するものである。また、圧力センサをさらに備えることにより、尿素添加装置が正常か異常かを判断することができ、尿素添加装置が正常でありながらNOxセンサ値が異常な出力を発している場合は、尿素水の品質が異常であると判断することができる。
特開2005−83223号公報 特開2009−121413号公報
しかしながら、上記の特許文献2の異常診断装置では、NOxセンサの出力からは尿素添加装置及び尿素水の少なくとも一方の異常を検出することしかできない。また、圧力センサを設けたとしても、尿素添加装置が異常であると検出され、NOxセンサ値が異常な出力を発している場合は、尿素添加装置及び尿素水のいずれが異常なのか、または、両方異常なのかが判断できない。さらに、特許文献2の異常診断装置では、高価な尿素水濃度検出装置は不要であるが、フューエルカット手段や圧力センサを別途設ける必要があるため、その分のコストは増加する。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、コスト増を抑制し、NOxセンサを用いて容易に尿素水の品質の異常を検出することができるようにした、尿素水品質異常診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の尿素水品質異常診断装置は、車両に搭載される内燃機関の排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの排気下流側に設けられた選択還元型触媒と、前記選択還元型触媒に流入する排気中に還元剤としての尿素水を添加する尿素水添加装置とを備えた排気浄化装置における、前記尿素水の品質の異常を検出する尿素水品質異常診断装置であって、前記選択還元型触媒の下流側に、排気中のNOxを検出するNOxセンサが設けられ、前記尿素水添加装置からの前記尿素水の添加を制御する尿素水添加制御手段と、前記NOxセンサで検出されるNOx値が安定したか否かを判断するNOx安定判断手段と、前記NOxセンサで検出される前記NOx値に基づいて前記尿素水の品質異常を判定する異常判定手段と、を備える。
前記尿素水添加制御手段は、前記車両の停車時に行われる前記パティキュレートフィルタの強制再生が開始されたら前記尿素水の添加を禁止し、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたら前記尿素水の添加を開始するよう前記尿素水添加装置を制御する。また、前記異常判定手段は、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたときの第1NOx値と、前記尿素水添加装置により前記尿素水の添加が開始されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたときの第2NOx値との差の絶対値が閾値よりも小さい場合に、前記尿素水の品質が異常であると判定することを特徴としている。
前記NOx安定判断手段は、前記尿素水の添加が禁止されてからの前記NOx値の安定判断、及び、前記尿素水の添加が開始されてからの前記NOx値の安定判断を、それぞれに対して予め定められた所定時間に基づいて行うことが好ましい
また、前記NOx安定判断手段は、前記選択還元型触媒に吸着している還元剤としてのアンモニアが、前記選択還元型触媒から脱離するまでの時間に基づいて判断することが好ましい。あるいは、前記NOx安定判断手段は、前記NOxセンサで検出される前記NOx値の変化率に基づいて判断することが好ましい。
また、前記異常判定手段により前記尿素水が異常であると判定された場合に、尿素水の品質異常を表示する表示手段、及び、警告する警告手段のいずれか一方又は両方をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の尿素水品質異常診断方法は、車両に搭載される内燃機関の排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの排気下流側に設けられた選択還元型触媒と、前記選択還元型触媒に流入する排気中に還元剤としての尿素水を添加する尿素水添加装置とを備えた排気浄化装置における、前記尿素水の品質の異常を検出する尿素水品質異常診断方法であって、前記選択還元型触媒の下流側に設けられたNOxセンサにより排気中に含まれるNOxを検出する工程と、前記NOxセンサで検出されるNOx値が安定したか否かを判断するNOx安定判断工程と、前記NOxセンサで検出される前記NOx値に基づいて前記尿素水の品質異常を判定する異常判定工程と、を備える。前記異常判定工程では、前記車両の停車時に行われる前記パティキュレートフィルタの強制再生を開始したら前記尿素水の添加を禁止し、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx値が安定したと判断されたときの第1NOx値と、前記尿素水添加装置により前記尿素水の添加が開始されてから前記NOx値が安定したと判断されたときの第2NOx値との差の絶対値が閾値よりも小さい場合に、前記尿素水の品質が異常であると判定することを特徴としている。上記の各工程は、コンピュータのソフトウェア(コンピュータプログラム)によって実施されることが好ましい。
また、前記NOx安定判断工程では、前記尿素水の添加が禁止されてからの前記NOx値の安定判断、及び、前記尿素水の添加が開始されてからの前記NOx値の安定判断を、それぞれに対して予め定められた所定時間に基づいて行うことが好ましい。
本発明の尿素水品質異常診断装置及び尿素水品質異常診断方法によれば、新たな尿素水を尿素水タンクに補給した場合に、その尿素水の品質をNOxセンサの検出結果に基づいて判断することができるため、コストを低減することができる。また、尿素水添加制御手段により添加される尿素水を制御し、異常判定手段により第1NOx値及び第2NOx値の差の絶対値から尿素水の品質を判定するため、容易に尿素水の品質の異常を診断することができる。
また、排気が所定温度まで昇温されたとき、特に、内燃機関が車両に搭載され、車両の停車時に行われるパティキュレートフィルタの強制再生時に尿素水の品質異常判定を実施することで、一定量の高温の排気流量を確保することができるため、高温の排気により選択還元型触媒を活性状態にすることができ、さらに選択還元型触媒に吸着している還元剤としてのアンモニアが脱離するため、吸着していたアンモニアの外乱を受けずに、尿素水の品質を診断することができ、診断をより高精度に実施することができる。
また、NOx安定判断手段が、選択還元型触媒に吸着しているアンモニアが脱離するまでの時間に基づいてNOx値が安定したか否かを判断する場合は、複雑な演算を行う必要がなく、制御をよりシンプルにすることができる。
また、NOx安定判断手段が、NOxセンサで検出されるNOx値の変化率に基づいてNOx値が安定したか否かを判断する場合は、時間を計測する必要がないため、構成をシンプルにすることができる。
また、尿素水の異常が判定されたときに、尿素水の品質異常をドライバに知らせる表示手段及び警告手段のいずれか一方又は両方を備えている場合は、ドライバに適切な尿素水を補給するよう促すことができる。
本発明の一実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置が適用された排気浄化装置を示す模式的な全体構成図である。 図2(a)〜図2(d)は、本発明の一実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置を実施したときの、エンジン回転数,排気温度,尿素水添加量及びNOx値の時間変化をそれぞれ模式的に示すグラフである。 本発明の一実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置による制御を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置による制御を示すフローチャートである。
[1.構成]
以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置について説明する。図1は、本尿素水品質異常診断装置が適用された排気浄化装置を示す全体構成図であり、図2(a)〜図2(d)は、本尿素水品質異常診断装置を実施したときの、エンジン回転数,排気温度,尿素水添加量及びNOx値の時間変化をそれぞれ模式的に示すグラフである。また、図3は、本尿素水品質異常診断装置による制御を示すフローチャートである。本実施形態にかかる排気浄化装置20は一般的な乗用車やトラック,バス等の大型車等、様々な車両に用いて好適であるが、車両だけでなく、内燃機関を搭載した乗り物、例えばボート等に適用することも可能である。
[1−1.内燃機関の構成]
図1に示すように、内燃機関(以下、エンジンともいう)10は、ここでは直列6気筒機関のディーゼルエンジンとして構成されている。内燃機関10の各気筒には燃料噴射弁11が設けられ、各燃料噴射弁11はコモンレール12から加圧燃料を供給され、開弁に伴って対応する気筒の筒内に燃料を噴射する。なお、エンジン10の気筒数はこれに限定されない。
内燃機関10の吸気側には吸気マニホールド13が装着され、吸気マニホールド13に接続された吸気通路14には、上流側よりエアクリーナ15,ターボチャージャ16のコンプレッサ16a及びインタークーラ17が設けられている。また、内燃機関10の排気側には排気マニホールド18が装着され、排気マニホールド18には、コンプレッサ16aと同軸上に連結されたターボチャージャ16のタービン16bが接続されている。タービン16bには排気通路19が接続され、排気通路19は車両の後方に向けて延設されている。この排気通路19の途中に、排気浄化装置20が設けられている。
[1−2.排気浄化装置の構成]
排気浄化装置20は、排気上流側に設けられた上流側排気浄化装置21と、上流側排気浄化装置21の排気下流側に設けられた下流側排気浄化装置22と、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22の間に設けられた尿素水添加ノズル(尿素水添加装置)28とを有している。なお、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22はそれぞれ筒状のケーシング内に、その軸方向に触媒等が配設されて排気が流れるよう構成されており、上流側排気浄化装置21及び下流側排気浄化装置22は、排気が直線状に流れるように設置されている。
上流側排気浄化装置21の内部の上流側には、前段酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst、以下、DOCと略称する)23が配置され、下流側には排気中に含まれる煤等の粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMと略称する)を捕集するためのパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFと略称する)24が配置されている。なお、以下、上流側排気浄化装置21をDPF装置21という。
下流側排気浄化装置22の内部の上流側には、アンモニアの供給により排気中に含まれるNOxを還元して排気を浄化する選択還元型触媒(Selective Catalytic Reduction、以下、SCRと略称する)25が配置され、下流側には余剰アンモニアを除去する後段酸化触媒(Clean Up Catalyst、以下、CUCと略称する)26が配置されている。なお、以下、下流側排気浄化装置22をSCR装置22という。
DPF装置21とSCR装置22との間に設けられた尿素水添加ノズル28は、添加装置(尿素水添加装置)27により、尿素水タンク29内に貯留されている還元剤としての尿素水をSCR25に向かう排気中に噴射し添加する。なお、SCR25に添加される尿素水の量は、後述する尿素水添加制御手段32により制御される。
[1−3.センサ及びECUの構成]
ECU(電子コントロールユニット)30は、エンジン制御や排気浄化制御等にかかる各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート、制御時間をカウントするタイマー等を備えて構成されている。
SCR装置22には、SCR25の上流側に排気温度を検出する温度センサ42が設けられている。また、SCR装置22の下流側の排気通路19には、NOxセンサ41が設けられており、DPF装置21及びSCR装置22を通過した後の排気中のNOxを検出する。
ECU30は、NOxセンサ41や温度センサ42等のセンサ類や、内燃機関10の各気筒の燃料噴射弁11や添加装置27等のデバイス類に接続されている。そして、各種センサによる検出結果は、ECU30に送信され、これらの検出結果に基づいて、燃料噴射弁11や添加装置27等のデバイス類を駆動制御する。
ECU30は、DPF24に堆積したPMを燃焼し、DPF24を再生するための制御を行うDPF再生制御手段31としての機能要素と、添加装置27からの尿素水の添加を制御する尿素水添加制御手段32としての機能要素と、NOxセンサ41によって検出されるNOx値が安定したか否かを判断するNOx安定判断手段33としての機能要素と、NOxセンサ41によって検出されるNOx値に基づいて尿素水の品質異常を判定する異常判定手段34としての機能要素とを有している。
DPF再生制御手段31は、DPF24の強制再生について、DPF24に堆積しているPMの量を図示しない圧力センサ等の検出結果から判断し、最適な再生時期を判断する等の制御を行うものであり、種々の公知技術を適用することができる。ここで、本尿素水品質異常診断装置は、DPF24の再生処理は、排気温度を高め、一定量の排気流量を確保するために利用するものであるため、DPF再生制御手段31は、特に、車両の運行を中断し車両を停止させた状態で、燃料を供給し強制的にPMを燃焼して除去する、強制再生のうちの手動再生について制御する。
DPF再生制御手段31は、ドライバが尿素水タンク29内へ新たな尿素水を補給し、車両に設けられた尿素水品質異常診断開始スイッチ43をオンにすると、DPF24の手動再生を実行する信号を燃料噴射弁11に送信する。燃料噴射弁11は、燃焼室内で燃焼しないタイミング(主に排気工程中)で燃料を噴射するポスト噴射等を実施し、DPF24の手動再生を実行する。図2(a)に示すように、DPF24の手動再生が実行されると、エンジン回転数はアイドル運転等の回転数Ne1から、DPF手動再生用の高回転数Ne2に設定される。なお、DPF手動再生開始時をt0とする。
DPF24の手動再生が開始されると、図2(b)に示すように、排気の温度は徐々に上昇する。尿素水添加制御手段32は、温度センサ42により検出されるSCR25へ流入する排気の温度(SCR温度)Tcが、所定温度T0よりも高くなったら、図2(c)に示すように、添加装置27及び尿素水添加ノズル28からSCR25へ向かう排気中に添加する尿素水の量を0に制御、すなわち、添加を禁止するよう制御する。つまり、SCR温度Tcが所定温度T0まで昇温されることが診断開始の条件となる。
ここで、所定温度T0とは、SCR25が活性される温度である。SCR25は、温度が高ければ触媒機能が活性化され、NOxの浄化速度も速い。SCR25は、150℃〜160℃程度の温度から触媒として機能し始めるが、最低でも200℃程度の温度でなければ、NOxを還元するために相当な時間がかかってしまい、実用上好ましくない。そのため、所定温度T0は、300℃以上に設定するのが好ましい。また、上限はSCR25が溶けてしまわない程度の温度にしなければならない。なお、排気温度が所定温度T0となった時点をt0´とする。
本実施形態では、図2(c)に示すように、尿素水の添加量が最初から0であるため、排気温度が所定温度T0になった時点(t=t0´)では、特別な制御をしているわけではなく、当初のまま添加量を0としている。なお、尿素水の添加量が最初から0でない場合は、尿素水の添加を禁止し、添加量を0に制御する。また、この尿素水の添加を禁止する時点は、排気温度が所定温度に達したときからに限られず、例えば、手動再生を開始した時点から禁止するようにしてもよい。
また、尿素水添加制御手段32は、尿素水の添加禁止中に後述するNOx安定判断手段33により、NOxセンサ41によって検出されるNOx値が安定したと判断されると、図2(c)に示すように、添加装置27及び尿素水添加ノズル28からSCR25へ向かう排気中に添加する尿素水の添加量を一定量に制御、すなわち、添加を開始するよう制御する。なお、尿素水の添加開始時をt1とする。
添加装置27及び尿素水添加ノズル28によりSCR25の上流側で添加された尿素水は、高温の排気により加水分解されてアンモニアを生じる。このアンモニアは、一旦SCR25に吸着し、排気中に含まれるNOxと反応することにより、NOxが浄化される。
NOx安定判断手段33は、NOxセンサ41により検出されるNOx値が安定したか否かを、SCR25に吸着している還元剤としてのアンモニアがSCR25から脱離するまでの時間に基づいて判断する。上述したように、排気温度が所定温度T0まで昇温されたら尿素水添加制御手段32により尿素水の添加が禁止されるが、尿素水から分解して生じるアンモニアはSCR25に一旦吸着するため、尿素水の添加を禁止しても、SCR25に吸着していたアンモニアと排気中のNOxが反応して、一定時間は排気中のNOxが浄化される。そのため、NOxセンサ41により検出されるNOx値は、尿素水の添加を禁止してから所定時間tA(例えば、10分程度)は安定しない。
尿素水の添加を禁止してから所定時間tAが経過すると、SCR25に吸着していたアンモニアは全てNOxの浄化に使われてなくなり、排気がSCR25を通過してもNOxは浄化されなくなるため、NOx値が安定する(t=t1)。このときNOxセンサ41により検出されるNOx値は、内燃機関10から排出された直後のNOx値と同じになり、このときのNOx値を、第1NOx値(以下、NOx1とも表記する)としてECU30のRAMに記憶する。
上述したように、NOx値が安定した時点t1において、尿素水添加制御手段32により尿素水の添加が開始されるため、排気中のNOxはアンモニアと反応して浄化され、図2(d)中に実線で示すように、NOxセンサ41により検出されるNOx値は急低下する。そして、尿素水を添加してから所定時間tBが経過すると、NOxセンサ41により検出されるNOx値は再び安定する。このときNOxセンサ41により検出されるNOx値は、SCR25によりある程度排気中からNOxが浄化された値であり、このときのNOx値を、第2NOx値(以下、NOx2とも表記する)としてECU30のRAMに記憶する。なお、図2(d)に示すように、このNOx値が安定した時点をt=t2とする。
ここで、上記の所定時間tA及びtBは、本実施形態では、それぞれ下記の式(1)及び(2)で与えられる。なお、尿素水の添加禁止をDPF24の手動再生と同時に行った場合は、所定時間tAは下記の式(1)´で求められる。
A=t1−t0´ ・・・(1)
A=t1−t0 ・・・(1)´
B=t2−t1 ・・・(2)
異常判定手段34は、上記の第1NOx値(NOx1)と第2NOx値(NOx2)との差の絶対値を算出し、閾値ΔNOx0と比較して下記の式(3)を満たす場合、すなわち、NOx1とNOx2との差の絶対値が閾値ΔNOx0よりも小さい場合は、尿素水の品質が異常であると判定する。一方、下記の式(3)を満たさない場合、すなわち、NOx1とNOx2との差の絶対値が閾値ΔNOx0以上である場合は、尿素水の品質が適正であると判定する。
|NOx1−NOx2|<ΔNOx0 ・・・(3)
なお、ここでいう閾値ΔNOx0とは、適正な尿素水がSCR25に流入する排気中に添加されれば浄化されるNOxの量から予め定められた値であり、ECU30のROMに予め記憶されている。
また、車両には、図1に示すように、ドライバに尿素水の品質が異常であることを知らせるための表示パネル(表示手段)44やアラーム(警告手段)45が備えられており、異常判定手段34により、尿素水の品質が異常であると判定されると、表示パネル44には尿素水が異常であることや適正なものに交換するような指令等が表示され、さらにアラーム45が音によりドライバに品質異常を知らせる。
[2.作用]
本実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置は上述のように構成されているので、尿素水の品質異常診断は、図3に示すフローチャートに従って実施される。なお、このフローチャートは一定の周期(周期をtとする)で動作するものとする。また、下記の各ステップは、コンピュータのハードウェアに割り当てられた各機能(手段)が、ソフトウェア(コンピュータプログラム)によって動作することによって実施される。
本尿素水品質異常診断装置は、車両に搭載されている尿素水タンク29に新たな尿素水を補給した場合に実施されるものであり、ドライバが新たな尿素水を補給した後にエンジン10を始動し、尿素水品質異常診断装置の開始スイッチ43をオンにすることにより、DPF24の手動再生が開始され、品質異常診断が行われる。
図3に示すように、まず、ステップS10において、フラグFt=1であるか否かを判定し、ステップS20においてフラグFt=2であるか否かを判定する。スタート時ではフラグFt=0であるため、最初はいずれもNOルートとなりステップS30へ進む。
ステップS30では、温度センサ42により検出されるSCR25へ流入する排気温度(SCR温度)Tcが、所定温度T0よりも高くなったか否かを判定し、所定温度T0まで昇温されていればステップS40に進み、未だ所定温度T0まで昇温されていなければリターンする。ステップS40において、尿素水添加制御手段32により、尿素水の添加を実施している場合は尿素水の添加を禁止し、尿素水の添加を実施していない場合はそのままの状態を維持する。そして、ECU30内のタイマーを開始させ(ステップS50)、同時にNOxセンサ41によるNOxの計測を開始し(ステップS60)、フラグFt=1とする(ステップS70)。
次に、タイマーにより時間をカウントし、下記の式(4)のように積算していく(ステップS80)。
n←tn-1+t ・・・(4)
ここで、添字nは現時点の制御周期を示し、n−1は前回の制御周期を示す。ステップS90において、積算された時間tnが所定時間tAを越えたか否かを判定する。この所定時間tAは、上記の式(1)又は(1)´で表されるように、SCR25に吸着されていたアンモニアが完全に脱離し、NOx値が安定するまでの時間である。
ステップS90において、積算時間tnが所定時間tAよりも大きくなったら、そのときNOxセンサ41により検出されたNOx値を第1NOx値(NOx1)として取得し(ステップS100)、未だ所定時間tAに達していなければリターンする。なお、リターンした後は、フラグFtが1に設定されているため、ステップS10のYESルートからステップS80へ進む。
そして、タイマーを0リセットし(ステップS110)、尿素水添加制御手段32により尿素水の添加を開始して(ステップS120)、フラグFt=2とする(ステップS130)。
再び、タイマーにより時間をカウントし、上記の式(4)のように積算していく(ステップS140)。ステップS150において、この積算された時間tnが所定時間tBを越えたか否かを判定する。この所定時間tBは、尿素水がSCR25に向かう排気中に添加されることによりNOxが浄化され、NOxセンサ41により検出されるNOx値が安定するまでの時間であり、実験等によって予め取得可能である。
ステップS150において、積算時間tnが所定時間tBよりも大きくなったら、そのときNOxセンサ41により検出されたNOx値を第2NOx値(NOx2)として取得し(ステップS160)、未だ所定時間tBに達していなければリターンする。なお、リターンした後は、フラグFtが2に設定されているため、ステップS20のYESルートからステップS140へ進む。
そして、タイマーを0リセットするとともに停止させ(ステップS170)、NOxの計測を停止する(ステップS180)。ステップS190において、取得した第1NOx値(NOx1)及び第2NOx値(NOx2)の差の絶対値を予め設定された閾値ΔNOx0と比較する。図2(d)中に実線で示すように、尿素水の品質が適正であれば、適切にNOxの浄化が行われるため、NOx1とNOx2の差の絶対値は閾値ΔNOx0以上となり、尿素水の品質が異常である場合は、図2(d)中に一点鎖線で示すように、NOxの浄化が正常に行われず、NOx1とNOx2の差の絶対値が閾値ΔNOx0よりも小さな値となる。
したがって、ステップS190において、満たすと判定された場合はステップS200に進み、尿素水の品質は異常であると診断され(ステップS200)、満たさないと判定された場合はステップS210に進み、尿素水の品質は適正であると診断され、(ステップS210)、ステップS220においてフラグFtを0リセットして終了する。
このステップS10〜S220からなるフローは、尿素水の品質判断がされるまで所定周期tで繰り返される。また、尿素水の品質が異常であると診断された場合は、表示パネル44及びアラーム45のいずれか一方、又は両方により、ドライバに尿素水の品質が異常であることを知らせる。
なお、NOx1とNOx2の差の絶対値を用いて判定するのは、以下の理由による。すなわち、DPF24の手動再生中のNOx量が十分に多いエンジンの場合は、図2(d)に示すように、尿素水を添加するとNOx値は低下するため、NOx1よりもNOx2のほうが小さな値となる。しかし、手動再生時にエンジンから排出されるNOx量が少ないエンジンの場合に尿素水を添加すると、NOx量に対してアンモニアが過剰に供給され、余剰アンモニアがCUC26において酸化され、NOxとして排出される。そのため、この場合は尿素水を添加するとNOx値は上昇する。さらに、適正濃度の尿素水のほうがNOx値の上昇は大きい。したがって、NOx1とNOx2の差の絶対値を用いて判定をすれば、手動再生時にエンジンから排出されるNOxの量が多い場合にも少ない場合にも、適用可能である。
[3.効果]
したがって、本実施形態にかかる尿素水品質異常診断装置によれば、新たな尿素水を尿素水タンク29に補給した場合に、その尿素水の品質をNOxセンサ41の検出結果に基づいて診断することができるため、高価な尿素水濃度検出装置等を設ける必要がなく、コストを低減することができる。一般的に、NOxセンサ41はSCR25の排気下流側に設けられていることが多いため、新たな装置を追加する必要がない点からもコスト低減を図ることができる。
また、尿素水添加制御手段32により添加される尿素水を制御し、異常判定手段34により第1NOx値と第2NOx値の差の絶対値と予め定められた閾値ΔNOx0とを比較することにより尿素水の品質を判定するため、複雑な演算等を要せず、容易に尿素水の品質の異常を診断することができる。さらに、異常判定手段34は、第1NOx値と第2NOx値の差の絶対値から品質の判定をするため、車種によってエンジン10からの排気流量が異なっても、予め設定された閾値ΔNOx0よりも多くNOxが浄化されていれば尿素水は適正であると判断され、エンジン10からの排気流量の影響を受けず、様々な種類の車両に適用することができる。
また、NOxセンサ41で検出されるNOx値はSCR25から排出されるNOx値であるため、NOxセンサ41を用いて尿素水の品質を診断する場合、尿素水の添加が可能な状態、すなわち、排気が高温の状態に制限されてしまうが、本尿素水品質異常診断装置はDPF24の手動再生時に品質判定を行うため、高温の排気が確保され、このような制限を解決することができる。
また、高温の排気によりSCR25に吸着している還元剤としてのアンモニアが脱離するため、吸着していたアンモニアの外乱を受けずに、尿素水の品質を判定することができ、判定をより高精度に実施することができる。
また、NOx値の安定判断を、予め定められた所定時間tA及びtBに基づいて行うため、複雑な演算を行う必要がなく、制御をよりシンプルにすることができる。
[4.変形例]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上記実施形態では、NOx安定判断手段33による安定判断を、タイマーを設けて時間に基づいて行ったが、安定判断はこれに限られず、例えば、NOxセンサ41により検出されるNOx値の変化率に基づいて判断してもよい。つまり、図2(d)に示すように、DPF24の手動再生が開始されてしばらく時間が経つと、NOx値は減少しながら徐々に一定値で安定するため、この安定を時間ではなくNOxセンサ41によって検出されるNOx値の傾き(変化率)がほぼ0になったところで、安定したと判断するようにしてもよい。なお、NOx値の傾きは、前回のNOx値と今回のNOx値との差を、制御周期時間(この場合、t)で割ったものである。
この場合の品質異常判定について、図4に示す制御フローを用いて説明する。なお、上述した図3に示すフローと同様の制御内容についての詳細な説明は省略する。
図4に示すように、まず、ステップT10において、フラグFt=1であるか否かを判定し、ステップT20においてフラグFt=2であるか否かを判定する。スタート時ではフラグFt=0であるため、最初はいずれもNOルートとなりステップT30へ進み、フラグFt=1に設定されている場合はステップT70へ進み、フラグFt=2に設定されている場合はステップT130へ進む。
ステップT30では、温度センサ42により検出されるSCR25へ流入する排気温度(SCR温度)Tcが、所定温度T0よりも高くなったか否かを判定し、所定温度T0まで昇温されていればステップT40に進み、未だ所定温度T0まで昇温されていなければリターンする。ステップT40において、尿素水添加制御手段32により尿素水の添加を実施している場合は尿素水の添加を禁止し、尿素水の添加を実施していない場合はそのままの状態を維持する。ステップT50において、NOxセンサ41によりNOxの計測を開始し、ステップT60でフラグFt=1とする。
次に、ECU30によりNOxセンサ41により計測させるNOx値の傾き(変化率)であるΔを演算し(ステップT70)、このΔがΔ0、すなわち傾きがほぼ0に近くなったか否かを判定する(ステップT80)。ΔがΔ0よりも小さくなるまでステップT10,T70及びT80が所定の周期tで繰り返される。なお、このΔは、下記の式(5)により算出される。また、Δ0は予め設定されている。
Δ=NOx(n)−NOx(n−1) ・・・(5)
ここで、nは現時点の制御の周期であり、n−1は前回の制御周期である。
そして、ΔがΔ0より小さくなったら、すなわち、NOx値の傾きがほぼ0に近くなったら、このときのNOx値を第1NOx値(NOx1)として取得する(ステップT90)。その後、演算したΔを0リセットし(ステップT100)、尿素水添加制御手段32による尿素水の添加を開始して(ステップT110)、フラグFt=2とする(ステップT120)。
再び、NOxセンサ41によって検出されるNOx値から、上記の式(5)によりNOx値の傾きΔを演算し(ステップT130)、ΔがΔ0よりも小さくなったか否かを判定し(ステップT140)、Δ0より小さくなるまでリターンを繰り返す。ステップT140において、ΔがΔ0より小さくなったら、このときのNOx値を第2NOx値(NOx2)として取得する(ステップT150)。
そして、NOxの計測を停止し(ステップT160)、ステップT170において、取得した第1NOx値(NOx1)と第2NOx値(NOx2)の差の絶対値を予め設定された閾値ΔNOx0と比較する。NOx1とNOx2の差の絶対値が閾値ΔNOx0より小さい場合は、尿素水の品質は異常であると判断され(ステップT180)、NOx1とNOx2の差の絶対値が閾値ΔNOx0以上である場合は、尿素水の品質が適正であると判断される(ステップT190)。そして、ステップT200においてフラグFtを0リセットして終了する。
このステップT10〜T200からなるフローは、尿素水の品質判断がされるまで所定周期tで繰り返され、尿素水の品質が異常であると判定された場合は、表示パネル44及びアラーム45のいずれか一方、又は両方により、ドライバに尿素水の品質が異常であることを知らせる。
したがって、NOx値の変化率(傾き)によりNOxの安定を判断する上記の尿素水品質異常診断装置によれば、タイマーにより時間を計測する必要がないため、構成をシンプルにすることができる。また、実際に計測されたNOx値を見てNOxの安定を判断しているため、正確に判断することができる。
なお、図4に示す上記のNOx安定判断では、NOx値の変化率Δを1回のみΔ0と比較してNOx値が安定したか否かを判断しているが、例えば、図4のステップT80及びT140において、「ΔがΔ0よりも小さいか否か」が、何周期か継続して成立した場合に、NOx値が安定したと判断するようにしてもよい。この場合は、検出結果のばらつき等に左右されるおそれを回避することができるため、より正確な判定をすることができる。
また、上記した実施形態では、いずれもDPF24の手動再生時に尿素の品質異常診断を実施しているが、異常診断はこのときに限られず、車両停車時でエンジンが始動後、排気温度が所定温度T0まで昇温され、一定量の排気流量が得られる状態であれば診断することは可能である。
また、品質異常診断の開始は手動操作に限られず、例えば、尿素水タンク29に新たな尿素水を補給し、エンジン10を始動した場合に、自動的に尿素水品質異常診断が開始されるようにしてもよい。
また、品質異常判定の制御において、上記の実施形態のいずれの場合もNOxの計測を停止させたが(図3のステップS180及び図4のステップT160)、NOxの計測は停止させずに継続して実施していてもよい。
また、表示パネル44やアラーム45を設けてドライバに尿素水の品質異常を知らせる手段を設けなくてもよい。尿素水の品質が異常である場合、例えば、適正な濃度の尿素水が補給されていない場合や、単なる水が補給された場合等では、当然ながら排気中のNOxを適切に浄化することができないため、NOxが大気中に放出されてしまうことになる。そこで、尿素水の品質に問題が生じた場合や、尿素水タンク29が空になった場合には、車両に使用制限を講じ、エンジンの使用を制限するようなシステムを組み、強制的に車両を使用できないようにすることも可能である。
このような場合であっても、本発明にかかる尿素水品質異常診断装置によれば、新たな尿素水を補給後、NOxセンサ41を用いてNOxの品質が適正であるか異常であるかを容易に診断することができるため、適正な尿素水が補給されている場合は、エンジン始動後すぐに車両の使用制限を解除することができる。
10 内燃機関(エンジン)
19 排気通路
20 排気浄化装置
21 DPF装置(上流側排気浄化装置)
22 SCR装置(下流側排気浄化装置)
23 前段酸化触媒(DOC)
24 ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF,パティキュレートフィルタ)
25 選択還元型触媒(SCR)
26 後段酸化触媒(CUC)
27 添加装置(尿素水添加装置)
28 尿素水添加ノズル(尿素水添加装置)
29 尿素水タンク
30 ECU(電子コントロールユニット)
31 DPF再生制御手段
32 尿素水添加制御手段
33 NOx安定判断手段
34 異常判定手段
41 NOxセンサ
42 温度センサ
43 尿素水品質異常診断開始スイッチ
44 表示パネル(表示手段)
45 アラーム(警告手段)

Claims (7)

  1. 車両に搭載される内燃機関の排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの排気下流側に設けられた選択還元型触媒と、前記選択還元型触媒に流入する排気中に還元剤としての尿素水を添加する尿素水添加装置とを備えた排気浄化装置における、前記尿素水の品質の異常を検出する尿素水品質異常診断装置であって、
    前記選択還元型触媒の排気下流側に、排気中のNOxを検出するNOxセンサが設けられ
    前記尿素水添加装置からの前記尿素水の添加を制御する尿素水添加制御手段と、
    前記NOxセンサで検出されるNOx値が安定したか否かを判断するNOx安定判断手段と、
    前記NOxセンサで検出される前記NOx値に基づいて前記尿素水の品質異常を判定する異常判定手段と、を備え、
    前記尿素水添加制御手段は、前記車両の停車時に行われる前記パティキュレートフィルタの強制再生が開始されたら前記尿素水の添加を禁止し、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたら前記尿素水の添加を開始するよう前記尿素水添加装置を制御し、
    前記異常判定手段は、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたときの第1NOx値と、前記尿素水添加装置により前記尿素水の添加が開始されてから前記NOx安定判断手段により前記NOx値が安定したと判断されたときの第2NOx値との差の絶対値が閾値よりも小さい場合に、前記尿素水の品質が異常であると判定する
    ことを特徴とする、尿素水品質異常診断装置。
  2. 前記NOx安定判断手段は、前記尿素水の添加が禁止されてからの前記NOx値の安定判断、及び、前記尿素水の添加が開始されてからの前記NOx値の安定判断を、それぞれに対して予め定められた所定時間に基づいて行う
    ことを特徴とする、請求項1記載の尿素水品質異常診断装置。
  3. 前記NOx安定判断手段は、前記選択還元型触媒に吸着している還元剤としてのアンモニアが、前記選択還元型触媒から脱離するまでの時間に基づいて判断する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の尿素水品質異常診断装置。
  4. 前記NOx安定判断手段は、前記NOxセンサで検出される前記NOx値の変化率に基づいて判断する
    ことを特徴とする、請求項記載の尿素水品質異常診断装置。
  5. 記尿素水が異常であると判定された場合に、尿素水の品質異常を表示する表示手段、及び、警告する警告手段のいずれか一方又は両方をさらに備える
    ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の尿素水品質異常診断装置。
  6. 車両に搭載される内燃機関の排気通路に設けられたパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの排気下流側に設けられた選択還元型触媒と、前記選択還元型触媒に流入する排気中に還元剤としての尿素水を添加する尿素水添加装置とを備えた排気浄化装置における、前記尿素水の品質の異常を検出する尿素水品質異常診断方法であって、
    前記選択還元型触媒の排気下流側に設けられたNOxセンサにより排気中に含まれるNOxを検出する工程と、
    前記NOxセンサで検出されるNOx値が安定したか否かを判断するNOx安定判断工程と、
    前記NOxセンサで検出される前記NOx値に基づいて前記尿素水の品質異常を判定する異常判定工程と、を備え、
    前記異常判定工程では、前記車両の停車時に行われる前記パティキュレートフィルタの強制再生を開始したら前記尿素水の添加を禁止し、前記尿素水の添加禁止されてから前記NOx値が安定したと判断されたときの第1NOx値と、前記尿素水添加装置により前記尿素水の添加が開始されてから前記NOx値が安定したと判断されたときの第2NOx値との差の絶対値が閾値よりも小さい場合に、前記尿素水の品質が異常であると判定する
    ことを特徴とする、尿素水品質異常診断方法。
  7. 前記NOx安定判断工程では、前記尿素水の添加が禁止されてからの前記NOx値の安定判断、及び、前記尿素水の添加が開始されてからの前記NOx値の安定判断を、それぞれに対して予め定められた所定時間に基づいて行う
    ことを特徴とする、請求項6記載の尿素水品質異常診断方法。
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