JP5640404B2 - 定着装置、画像形成装置及び定着条件制御方法 - Google Patents

定着装置、画像形成装置及び定着条件制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に備えられた、定着ニップにおいて記録媒体を適切に加熱して定着を行う定着装置、定着条件制御方法、かかる定着装置を有するかかる画像形成装置に関する。
従来より、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に備えられ、トナー等によって形成された像を担持した用紙等の記録媒体を、定着ローラあるいは定着ベルト等の定着部材と加圧ローラ等の加圧部材とによって形成された定着ニップに通過させ、この定着ニップにおいて記録媒体及び像に熱及び圧力を加えることで、像を記録媒体に定着する定着装置が知られている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献6〕参照)。
このような定着装置においては、定着ニップにおいて、像を記録媒体に定着するのに必要な熱量を、記録媒体等に適切に与えることが極めて重要である。これは、たとえば、定着ニップにおいて記録媒体等に与える熱量が不足すると、トナーの溶融が不十分なことにより像が記録媒体に固定されない、いわゆるコールドオフセットといわれる現象をはじめとした定着不良が生じ、逆に、定着ニップにおいて記録媒体等に与える熱量が過剰となると、過度に溶融したトナーが定着部材等に付着する、いわゆるホットオフセットといわれる現象や、光沢度が適正範囲外となる現象をはじめとした定着不良が生じたり、過剰な熱量を与えることによる無駄な電力消費が生じたりするためである。
したがって、像を記録媒体に定着するのに適切な熱量を把握し、定着ニップにおいて記録媒体等に与える熱量を、かかる適切な熱量となるように制御することが要求される。
投入熱量の制御方法として一般的に行われている方法としては、定着するのに必要な定着部材の設定温度を予め決めておき、定着部材にサーミスタ、サーモパイルといった温度検知部材を取り付け、温度検知部材の温度が設定温度となるように、熱源の電力をコントロールする方法が知られている。また定着設定温度以外の熱量コントロール方法としては、定着ニップにおいて記録媒体を通過させる速度を変化させることで記録媒体に与える熱量をコントロールする方法も考えられる。
さて、定着するのに必要な投入熱量は、記録媒体の坪量すなわち単位面積当たりの重量や平滑性、含水分など、記録媒体の特性によって異なることが知られている。坪量は大きいほど、記録媒体の熱容量が大きいため、投入熱量も増やす必要がある。平滑性は、記録媒体の表面が粗いほど定着ニップにおいて受ける熱量が小さくなるため、投入熱量を増やす必要がある。含水分は、多いほど、記録媒体中の水分が蒸発したときに記録媒体の熱を奪う量が多くなるため、投入熱量を増やす必要がある。
これら記録媒体の特性のうちでも、特に坪量が、投入熱量の設定に対して感度が高いことが知られている。
そこで、従来、次のような技術が提案されている。
・画像形成に使用され定着が行われる記録媒体の坪量を、ユーザによって入力された紙種、たとえば記録媒体が厚紙であるか、普通紙であるかなど、に基づいて事前に把握しておき、把握した坪量に応じて定着設定温度を変える技術(たとえば、〔特許文献1〕参照)。
・画像形成に使用され定着が行われる記録媒体の坪量を、定着部材の温度変化に基づいて推定し、推定した坪量に応じて定着設定温度を変える技術(たとえば、〔特許文献2〕、〔特許文献3〕参照)。
その他、定着部材の温度変化に基づいて定着設定温度を変える技術が知られている(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献4〕、〔特許文献5〕参照)。
しかしながら、ユーザによって入力された紙種に基づいて把握した記録媒体の坪量を用いて定着設定温度を変える技術では、ユーザが紙種を誤認している場合には、定着設定温度が不適切になり、定着不良が発生し、また場合によってはエネルギーの無駄も生じるという問題がある。
また、定着部材の温度変化に基づいて推定した記録媒体の種類を用いて定着設定温度を変える技術では、定着部材の温度変化が、記録媒体による吸熱以外に、定着部材自体の熱移動たとえば定着部材の内部への熱移動等によっても生じること、すなわち、記録媒体の坪量を推定するための情報に、記録媒体の坪量とは関係の無い情報が含まれていることにより、推定精度が低く、定着設定温度が不適切になり、定着不良が発生する場合があるとともに、エネルギーの無駄も生じる場合があるという問題がある。このことは、定着部材の温度変化に基づいて定着設定温度を変える他の技術についても同様である。
このように、従来の、記録媒体の坪量を把握するあるいは推定する技術では、定着に適切な熱量を知るうえで問題があった。また、記録媒体の平滑性、含水分を、定着に適切な熱量を知るうえでの情報として用いる技術が未だ提案されていない。
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に備えられた、記録媒体の特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して定着を行う定着装置、定着条件制御方法、かかる定着装置を有するかかる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段と、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて調整される熱量であり、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与えられる熱量を発生する熱発生手段と、を具備し、前記昇温特性取得手段は、前記定着ニップを通過した後において前記温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された前記温度変化情報に基づいて、前記昇温特性を取得し、前記昇温特性取得手段は、記録媒体の搬送方向における前記定着ニップの後に、前記温度検知手段としての所定の間隔をあけて配置された少なくとも2つの定着後温度センサで同時に検知し取得した同一記録媒体の温度差である低下度合いと、予め求めてある記録媒体の坪量と前記低下度合いとの関係性のデータとから、前記定着ニップを通過した記録媒体の坪量を推定し、前記熱発生手段により、推定した前記坪量に応じて、前記定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着装置にある。
請求項記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、前記定着ニップを通過した後の記録媒体の温度を検知する前記温度検知手段は定着装置に備えられたものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱容量によって定まるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の定着装置において、前記熱容量は、記録媒体の坪量によって定まるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項または記載の定着装置において、前記熱容量は、記録媒体の含水量によって定まるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の定着装置において、前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱吸収性によって定まるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の定着装置において、前記熱吸収性は、記録媒体の平滑性によって定まるものであることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の定着装置において、前記熱量の調整を、前記定着ニップの温度及び/又は前記定着ニップの圧力及び/又は前記定着ニップにおける記録媒体の通過時間の調整によって行うことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の定着装置において、前記定着ニップを形成する定着部材を有し、前記定着部材が、無端状の定着ベルトであることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の定着装置において、電磁誘導により前記定着ニップを加熱する加熱手段を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の定着装置において、記録媒体を収納し、収納した記録媒体を前記定着ニップに向けて給送する給紙手段において収納した記録媒体の交換が可能となった状態を検出するための検出手段によって、前記状態が検出されたときに、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、前記熱量の調整を行うことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の定着装置において、前記定着ニップを通過した記録媒体が再度前記定着ニップを通過して前記定着が行なわれるときであって、前記定着ニップの一度目の通過時に、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、他方の面に前記定着が行なわれるときに、前記熱量の調整を行うことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置。
請求項14記載の発明は、記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段を用い、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着条件制御方法であって、この昇温特性取得手段によって、前記定着ニップを通過した後において前記検知手段によって検知された記録媒体の温度に基いて取得された前記温度変化情報に基づいて、前記温度特性を取得し、前記昇温特性取得手段によって、記録媒体の搬送方向における前記定着ニップの後に、前記温度検知手段としての所定の間隔をあけて配置された少なくとも2つの定着後温度センサで同時に検知し取得した同一記録媒体の温度差である低下度合いと、予め求めてある記録媒体の坪量との関係性のデータとから、前記定着ニップを通過した記録媒体の坪量を推定し、前記熱発生手段により、推定した前記坪量に応じて、前記定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着条件制御方法にある。
本発明は、記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段と、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて調整される熱量であり、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与えられる熱量を発生する熱発生手段と、を具備し、前記昇温特性取得手段は、前記定着ニップを通過した後において前記温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された前記温度変化情報に基づいて、前記昇温特性を取得し、前記昇温特性取得手段は、記録媒体の搬送方向における前記定着ニップの後に、前記温度検知手段としての所定の間隔をあけて配置された少なくとも2つの定着後温度センサで同時に検知し取得した同一記録媒体の温度差である低下度合いと、予め求めてある記録媒体の坪量と前記低下度合いとの関係性のデータとから、前記定着ニップを通過した記録媒体の坪量を推定し、前記熱発生手段により、推定した前記坪量に応じて、前記定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着装置にあるので、
昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
また、定着後の比較的速い温度変化に基づいて昇温特性を得ることで昇温特性の取得精度をより向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体をより適正に加熱して、より良好な定着を安定して行うことが可能でありより良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーをより低減可能な定着装置を提供することができる。
さらに、推測した坪量に応じて、定着ローラの目標制御温度等の目標制御値を適切に変化させることにより、定着ニップを通過する記録媒体に適正な熱量が与えられ、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
前記定着ニップを通過した後の記録媒体の温度を検知する前記温度検知手段は定着装置に備えられたものであることとすれば、定着装置に備えられた温度検知手段により定着前後の比較的速い温度変化を精度良く検知し、これに基づいて昇温特性を得ることで昇温特性の取得精度をさらに向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体をさらに適正に加熱して、さらに良好な定着を安定して行うことが可能でありさらに良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーをさらに低減可能な定着装置を提供することができる。
前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱容量によって定まるものであることとすれば、記録媒体の熱容量によって定まる昇温特性を取得することで昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の熱容量によって定まる昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記熱容量は、記録媒体の坪量によって定まるものであることとすれば、記録媒体の熱容量を定める坪量によって定まる昇温特性を取得することで昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の熱容量を定める坪量によって定まる昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記熱容量は、記録媒体の含水量によって定まるものであることとすれば、記録媒体の熱容量や蒸発による気化熱量を定める含水量によって定まる昇温特性を取得することで昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の熱容量や蒸発による気化熱量を定める含水量によって定まる昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱吸収性によって定まるものであることとすれば、記録媒体の熱吸収性によって定まる昇温特性を取得することで昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の熱吸収性によって定まる昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記熱吸収性は、記録媒体の平滑性によって定まるものであることとすれば、記録媒体の熱吸収性を定める平滑性によって定まる昇温特性を取得することで昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の熱吸収性を定める平滑性によって定まる昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記熱量の調整を、前記定着ニップの温度及び/又は前記定着ニップの圧力及び/又は前記定着ニップにおける記録媒体の通過時間の調整によって行うこととすれば、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップの温度や圧力やかかる通過時間を調整することで定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記定着ニップを形成する定着部材を有し、前記定着部材が、無端状の定着ベルトであることとすれば、定着部材が無端状の定着ベルトであることにより定着部材の温度が安定し難く定着画質が安定し難くとも、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
電磁誘導により前記定着ニップを加熱する加熱手段を有することとすれば、電磁誘導による加圧によって昇温速度が速く定着画質が安定し難くとも、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
記録媒体を収納し、収納した記録媒体を前記定着ニップに向けて給送する給紙手段において収納した記録媒体の交換が可能となった状態を検出するための検出手段によって、前記状態が検出されたときに、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、前記熱量の調整を行うこととすれば、記録媒体の交換の可能性があり昇温特性の変動の可能性がある適時に昇温特性を取得することで演算の負担を軽減しつつ、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
前記定着ニップを通過した記録媒体が再度前記定着ニップを通過して前記定着が行なわれるときであって、前記定着ニップの一度目の通過時に、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、他方の面に前記定着が行なわれるときに、前記熱量の調整を行うこととすれば、定着ニップの一度目の通過時に昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、同じ記録媒体の定着ニップの二度目の通過時に定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を昇温特性を取得した記録媒体についても安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着装置を提供することができる。
本発明は、かかる定着装置を有する画像形成装置にあるので、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成を行い得るとともに、画像形成の際の無駄なエネルギーを低減可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明は、記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段を用い、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着条件制御方法にあるので、昇温特性の取得精度を向上し、取得された記録媒体の昇温特性に応じて、定着ニップにおいて記録媒体を適正に加熱して、良好な定着を安定して行うことが可能であり良好な画像形成に寄与し得るとともに、定着の際の無駄なエネルギーを低減可能な定着条件制御方法を提供することができる。
本発明を適用した定着装置及び画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した定着装置を制御する制御系の一部のブロック図である。 図1に示した定着装置に備えられた、加圧部材を定着部材に所定の強さで付勢するための構成を示した概略正面図である。 図1に示した定着装置の定着ニップの温度を制御するための概略構成図である。 記録媒体の坪量と定着前後の温度との相関を示した相関図である。 記録媒体の坪量と定着前後の温度差との相関を示した相関図である。 定着ニップの温度と定着力との相関を示した相関図である。 図1に示した定着装置において行われる、定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行うためのフローチャートである。 定着ニップの圧力と定着力との相関を示した相関図である。 定着ニップを記録媒体が通過する時間と定着力との相関を示した相関図である。 本発明を適用した定着装置の別の構成例の概略正面図である。 図11に示した定着装置において検知された記録媒体の温度と坪量との相関を示した相関図である。 本発明を適用した定着装置のまた別の構成例の概略正面図である。 本発明を適用した定着装置のさらに別の構成例の概略正面図である。 記録媒体の昇温特性が記録媒体の坪量、含水量、平滑性によって定まることを説明するための概念図である。 記録媒体の昇温特性が記録媒体の坪量によって定まることを説明するための概念図である。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であってフルカラーの画像形成を行うことが可能になっているが、他の画像形成装置、すなわち、モノクロ機や、複写機、プリンタ、ファクシミリの単体、あるいは複写機とプリンタとの複合機等他の複合機であっても良い。画像形成装置100は、プリンタとして用いられる場合には、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。これは画像形成装置100がファクシミリとして用いられる場合も同様である。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能である。画像形成装置100は、記録媒体である用紙としての記録体である記録材たる転写紙Sの両面に画像形成可能な両面画像形成装置でもある。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能なドラム状の像担持体としての潜像担持体である感光体たる感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを、転写ベルト11の張り渡し方向に沿って4連タンデム式に並べて設け平行配設したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式を採用している。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、画像形成装置100のプリンタ部として機能する本体99の図示しないフレームに回転自在に支持され、中間転写体である転写体たる中間転写ベルトとしての転写ベルト11の移動方向であって図1において反時計回り方向であるA1方向の上流側からこの順で並んでいる。各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための作像装置としての画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端のベルトとして構成されたエンドレスの転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に位置している。
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写媒体としての転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、転写紙Sに一括転写されるようになっている。よって画像形成装置100は中間転写方式の画像形成装置となっている。したがって画像形成装置100はタンデム型間接転写方式の電子写真装置となっている。
転写ベルト11は、その下側の部分が各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向しており、この対向した部分である対向位置が、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上のトナー像を転写ベルト11に転写する1次転写領域としての1次転写部58を形成している。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向する位置に配設された第1の転写ローラとしての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
画像形成装置100は、本体99内に、4つの作像装置としての画像形成ステーションである画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKと、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの上方に対向して配設され、転写ベルト11を備えた中間転写装置たる転写ユニットとしての中間転写ユニットである転写ベルトユニット10と、図1における転写ベルト11の右側において転写ベルト11に対向して配設された2次転写装置5と、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKの下方に対向して配設された潜像形成手段としての光書込みユニットである光学ユニットとしての書き込み装置たる露光装置としての光走査装置8とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内の光走査装置8の下方に、転写ベルト11と2次転写装置5との間の2次転写領域としての2次転写部57に向けて搬送される転写紙Sを多数枚積載可能な給紙ユニットとしての給紙トレイである給紙装置たる給紙手段としてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた転写紙Sを、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、2次転写部57に向けて繰り出す搬送ローラとしてのレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内に、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着部である定着装置6と、定着済みの転写紙Sを本体99の外部に排出する排出ローラである排紙ローラ対としての排紙装置である排紙ローラ7と、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9M、9C、9BKと、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sを積載する、胴内排紙部によって形成された排紙トレイ17とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99の、同図における右側面に取り付けられた両面ユニット51と、本体99の上側に位置し原稿を読み取るスキャナとしての画像読取装置である読取装置98とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内に、同図における右側に下方から上方に向けて形成され、その中途部に2次転写部57、レジストローラ対4、定着装置6及び排紙ローラ7が設けられ、シート給送装置61から繰り出された転写紙Sが進入する用紙搬送路81と、用紙搬送路81における転写紙Sの搬送方向においてレジストローラ対4の上流側で両面ユニット51から用紙搬送路81に合流する給紙路82と、用紙搬送路81における転写紙Sの搬送方向において定着装置6の下流側で用紙搬送路81から両面ユニット51に向けて分岐した再給紙搬送路83とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内に、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを回転駆動する図示しない駆動装置と、画像形成装置100の動作全般を制御する図2に示す演算部としてのCPU91a、記憶手段としての記憶部たるメモリであるメモリ部91b、及び、定着装置6を制御する定着制御手段としての定着制御部91c等を含む制御手段91とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99の外面に、画像形成開始指示を行うための図示しないスタートスイッチ、転写紙Sの厚みを入力する紙種入力手段としての紙種入力キー等を備え画像形成装置100の動作、作動態様を指定することが可能となっているとともに、所定の表示を行うための表示手段としての図示しない液晶表示装置を備えた図示しない操作パネルを有している。
図1に示すように、画像形成装置100は、排紙トレイ17が本体99の上方でかつ読取装置98の下側に位置した胴内排紙型の画像形成装置である。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写バイアスローラとしての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられ掛けまわした複数のローラとしての、駆動部材である駆動ローラ72と、張架ローラとしてのクリーニング対向ローラ74と、駆動ローラ72及びクリーニング対向ローラ74とともに転写ベルト11を張架する支持ローラとしての張架ローラ33、34と、転写ベルト11の外側から転写ベルト11に当接しクリーニング対向ローラ74とともに転写ベルト11に所定の張力を与えるためのテンションローラ75とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、クリーニング対向ローラ74に対向する位置において転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11表面をクリーニングする中間転写体クリーニング装置であるベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13と、駆動ローラ72を回転駆動する図示しない駆動系と、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKに1次転写バイアスを印加し1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKとともに一次転写装置をそれぞれ構成する図示しないバイアス印加手段としての電源及びバイアス制御手段とを有している。
クリーニング対向ローラ74、張架ローラ33、34、テンションローラ75は、駆動ローラ72によって回転駆動される転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKは、転写ベルト11をその裏面から感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに向けて押圧してそれぞれ1次転写ニップを形成する。この1次転写ニップは、転写ベルト11の、クリーニング対向ローラ74と張架ローラ33との間でほぼ水平に張り渡した部分において形成されている。クリーニング対向ローラ74、張架ローラ33、テンションローラ75は、1次転写ニップを安定化する機能を有する。
各1次転写ニップには、1次転写バイアスの影響により、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKとの間に1次転写電界が形成される。感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成された各色のトナー像は、この1次転写電界やニップ圧の影響によって転写ベルト11上に1次転写される。
駆動ローラ72は、転写ベルト11を介して2次転写装置5を当接されており、2次転写部57を形成している。
クリーニング対向ローラ74は、テンションローラ75とともに、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
クリーニング装置13は、図1において転写ベルトユニット10の左下方、具体的にはクリーニング対向ローラ74の下方に配設されている。クリーニング装置13は、図示を省略するが、クリーニング対向ローラ74に対向する位置で転写ベルト11に当接するように配設されたクリーニング部材と、クリーニング部材をその内部に収容したケースと、図1においてケースの紙面手前側に配設された廃トナー回収ボトルとを有している。
クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニング部材で掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。転写ベルト11から除去されたかかる異物は廃トナー回収ボトルに貯蔵される。廃トナー回収ボトルは前面パネルを開いた状態で図1における紙面手前側に取り出し可能となっており、内部の異物が満杯になったときに新たなものと交換可能になっている。なお、後述するクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKも同様に交換可能な廃トナー回収ボトルを有している。
シート給送装置61は、転写紙Sを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容するものであり、本体99の下部において光走査装置8の下方に配設されている。シート給送装置61は、複数枚の転写紙Sを紙束の状態で収容可能な鉛直方向に複数重なるように、本形態では2段に備えられた給紙カセット25と、各給紙カセット25に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ24と、給紙ローラ24によって送り出された転写紙Sのうちの1枚のみを分離してさらに搬送する図示しない分離ローラと、給紙カセット25が本体99に対して開閉されたことを検出する図示しない検出手段としての開閉検知センサとを有しており、給送ローラ24が所定のタイミングで反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
シート給送装置23は、給送ローラ24が選択的に図中反時計回り方向に回転駆動され、分離ローラが作用することにより、その給紙カセット25に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sを用紙搬送経路81に入れてレジストローラ対4に向けて給送し、搬送された転写紙Sがレジストローラ対4のローラ間に挟まれた状態で突き当られ止められるようになっている。
2次転写装置5は、駆動ローラ72に対向して配置されている。2次転写装置5は、図示を省略するが、駆動ローラ72との間で転写ベルト11を挟むようにして配設された転写部材である2次転写ローラを有している。2次転写装置5は、2次転写ローラにより、トナー像を転写された後の転写紙Sを定着装置6へと搬送するシート搬送機能も有している。
両面ユニット51は、外側面側に配設された手差し給紙装置53と、手差し給紙装置53から両面ユニット51内を横切るように配設された、給紙路82の一部と、再給紙搬送経路83を経た転写紙Sを給紙路82に向けて反転して搬送する反転搬送経路21と、反転搬送経路21中に配設され転写紙Sを給紙路82に向けて搬送する搬送ローラ23とを有している。
手差し給紙装置53は、転写紙Sを積載可能な手差し給紙トレイとしての手差しトレイ27と、手差しトレイ27に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙の上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ28と、給送ローラ28により繰り出された転写紙を1枚ずつ分離する図示しない分離ローラとを有している。
手差し給紙装置53は、給送ローラ28が図中時計回り方向に回転駆動され、分離ローラが作用することにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送し、搬送された転写紙Sがレジストローラ対4のローラ間に挟まれた状態で突き当られ止められるようになっている。
定着装置6は、ローラ状の定着部材としての定着ローラ65と、定着ローラ65に圧接し転写紙Sを押圧する圧接部である定着部としての定着ニップ62を形成するためのローラ状の加圧部材としての加圧ローラ63と、定着ローラ65の内部に配設され定着ローラ65を加熱して定着ニップ62を所定の温度に加熱するための加熱手段としての熱源である定着熱源たる熱発生手段としてのハロゲンヒータであるヒータ66と、定着ローラ65の外周面に近接して配設され定着ローラ65の温度を検知する定着部材温度検知手段である温度検知手段としての非接触型のサーミスタ68とを有している。
なお、熱源としてはハロゲンヒータ以外にセラミックヒータやカーボンヒータ、あるいは誘導加熱などの熱源を用いてもよい。
また温度検知手段としてはサーモパイル、NCセンサなどの非接触センサを用いてもよいし、接触型のサーミスタを用いても差し支えないが、応答性の高い温度検知手段ほど望ましい。
定着装置6はまた、図3に示すように、加圧ローラ63を定着ローラ65に圧接して定着ニップ62を形成するニップ形成手段67と、定着ローラ65を回転駆動し加圧ローラ63を定着ローラ65に従動回転させることで定着ニップ62に進入した転写紙Sを搬送する駆動手段としての定着速度駆動手段たる定着モータであるモータ40と、以上の定着装置6を構成する各部材、手段を内包した図示しないハウジングとを有している。
定着装置6はまた、図4に示すように、ヒータ66を駆動する加熱駆動手段としてのPWM駆動回路92aと、指定された定着ローラ65の目標制御温度とサーミスタ68により検知された定着ローラ65の温度との間の温度偏差の情報を基にPWM駆動回路92aを通してヒータ66への印加電力を単位時間当たりの通電時間(=DUTY)で制御し定着ローラ65の温度を制御する加熱駆動制御手段としての定着温度制御手段である温度コントローラとしての定着温度コントローラ92bとを有している。
図2に示すように、PWM駆動回路92aと定着温度コントローラ92bとは、定着制御部91cとして機能する制御手段91に備えられた熱源制御手段としての熱源制御部92に備えられている。熱源制御部92は、定着ローラ65の温度制御を行うことで、実質的に、定着ニップ62の温度制御を行うものである。
図3に示すように、ニップ形成手段67は、加圧ローラ63の回転軸である軸63aに当接支軸63aを押圧して付勢する加圧押圧部材としての押圧部材41と、押圧部材41の一端をハウジングに回転自在に支持した軸42と、その一端が押圧部材41の他端に当接し押圧部材41により軸63aに圧をかける付勢部材としての加圧押圧スプリングであるスプリング43と、その一端がスプリング43の他端に当接して押圧部材41との間でスプリング43を挟持した状態としその他端が軸42に回転自在に支持された付勢部材支持部材であるアーム44と、アーム44の一端側にスプリング43の反対側から当接した偏心カムとしてのカム45と、カム45を回転駆動する回転軸である軸46を出力軸として備えた駆動手段としての定着圧駆動手段たるステッピングモータであるカムモータたるモータ47とを有している。なお、同図において、符号65aは、定着ローラ65の回転軸である軸を示している。
このような構成のニップ形成手段67においては、カム45の回転角度と定着ニップ62における圧力が1対1で対応している。よって、モータ47を駆動して軸46の回転角度を制御し、カム45を回転駆動してスプリング43の圧縮量を制御することで、押圧部材41による軸63aの加圧押圧力を変化させ、加圧ローラ63が定着ローラ65に圧接する力言い換えると定着ニップ62の圧力を制御することが可能である。
モータ47の駆動制御は制御手段91によって行う。そのため、図2に示すように、制御手段91は、定着制御部91cにおいて、定着ニップ62における定着ローラ65と加圧ローラ63との間の圧力であるニップ圧である定着圧を制御する定着圧制御手段としての定着圧制御部93として機能する。定着圧制御部93は、モータ47を駆動するカムモータ駆動回路93aと、定着圧が指定された圧力となるようにカムモータ駆動回路93aにモータ47を駆動するパルスを発生させ軸46の回転角度言い換えるとカム45の回転角度を制御する定着圧駆動制御手段としての定着圧制御手段である圧コントローラとしての定着圧コントローラ93bとを有している。
モータ40の駆動制御は制御手段91によって行う。図2に示すように、制御手段91は、定着制御部91cにおいて、定着ニップ62における定着速度すなわち定着ニップ62において転写紙Sを搬送する搬送速度言い換えると定着ニップ62における転写紙Sの通過時間である定着時間、定着速度を制御する定着速度制御手段としての定着時間制御手段である定着時間制御部94として機能する。定着時間制御部94は、モータ40を駆動する定着モータ駆動回路94aと、定着時間、定着速度が指定された時間、速度となるように定着モータ駆動回路94aにモータ40の回転速度を制御する信号を発生させる定着速度駆動制御手段としての定着速度制御手段である速度コントローラとしての定着速度コントローラ94bとを有している。
定着装置6は、トナー像を担持した転写紙Sを定着ニップ62に挟み込む態様で通し、定着ローラ65が転写紙Sのトナー像を担持した画像面に接触することで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を構成しているトナーを溶融させて圧着し、転写紙Sの表面に定着するようになっている。
本形態では、定着ローラ65の軸65aと加圧ローラ63の軸63aとのうち軸63aが回転自在且つ移動可能にハウジングに支持されているとともに軸65aは定位置で回転可能にハウジングに支持され、加圧ローラ63が定着ローラ65に対して接離可能となっており、ニップ形成手段67により加圧ローラ63を定着ローラ65に圧接しているが、軸65aと軸63aとのうち軸65aを回転自在且つ移動可能にハウジングに支持するとともに軸63aを定位置で回転可能にハウジングに支持し、定着ローラ65を加圧ローラ63に対して接離可能とし、ニップ形成手段67により定着ローラ65を加圧ローラ63に圧接するようにしても良い。
定着装置6のその余については後述する。
トナーボトル9Y、9M、9C、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、重合トナーであって、図示しない駆動手段によって回転されることでトナーを吐出し、図示しないパイプ等によって構成された搬送経路を経て、所定の補給量だけ、後述するように画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられた現像装置80Y、80M、80C、80BKに補給される。
読取装置98は、詳細な図示を省略するが、原稿を載置するコンタクトガラス、コンタクトガラスに載置された原稿に光を照射する光源及び光源から原稿に照射され反射された光を反射する第1の反射体を備え図1における左右方向に走行する第1走行体、第1走行体の反射体によって反射された光を反射する第2の反射体を備えた第2走行体、第2走行体からの光を結像するための結像レンズ、結像レンズを経た光を受け原稿の内容を読み取る読み取りセンサ等を備えている。
画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKは互いに同様の構成となっている。画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの周囲に、図1中時計方向であるその回転方向B1に沿って、プロセス手段として、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、クリーニング手段としてのクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKと、除電手段としての図示しない除電装置と、AC帯電を行なう帯電手段としての帯電装置79Y、79M、79C、79BKと、2成分現像剤により現像を行う現像手段としての現像装置80Y、80M、80C、80BKとを有している。
感光体ドラム20Y、クリーニング装置71Y、除電装置、帯電装置79Y、現像装置80Yは、一体化されてプロセスカートリッジを構成している。感光体ドラム20M、20C、20BKの周りの各構成も同様にそれぞれ一体化されてプロセスカートリッジを構成している。これらプロセスカートリッジは、前面パネルを開いた状態で図1における手前側である感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの回転軸方向に着脱可能となっている。このようにプロセスカートリッジ化することは、交換部品として取り扱うことができるため、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。
このような構成の画像形成装置100においては、スタートスイッチの押下等により画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKにおいてそれぞれ次の画像形成プロセスが実行されること等によって、画像形成が行われる。すなわち、カラー画像を形成すべき旨の信号が入力されると、適宜、読取装置98において原稿の読み取りが行われる等して形成すべき画像に対応したデータが取得されるとともに、駆動ローラ72が駆動され、転写ベルト11、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ33、34、テンションローラ75が従動回転するとともに、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKがB1方向に回転駆動される。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、B1方向への回転に伴い、帯電装置79Y、79M、79C、79BKにより表面を一様に帯電され、形成すべき画像に対応したデータに基づいて制御手段によって駆動される光走査装置8からのレーザー光の露光走査によりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した静電潜像を形成され、この静電潜像を現像装置80Y、80M、80C、80BKによりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーにより現像されて顕像化され、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像によって構成された単色画像が形成される。
現像により得られたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像は、順次、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによって、A1方向に回転している転写ベルト11上の同じ位置に重ねて転写され、転写ベルト11上には合成カラー画像が形成される。
一方、カラー画像を形成すべき旨の信号の入力に伴い、各給紙カセット25に対応する給紙ローラ24、手差しトレイ27に対応する給送ローラ28の何れかが選択されて回転駆動され、転写紙Sを繰り出すとともに1枚ずつ分離して搬送し、搬送された転写紙Sはレジストローラ対4に突き当てられた状態で停止する。両面画像形成の場合は、定着装置6においてその片面に後述のように画像が定着された転写紙Sが、反転搬送経路21を通って表裏反転された状態で、レジストローラ対4に突き当てられた状態で停止する。
転写ベルト11上に重ね合わされた合成カラー画像が転写ベルト11のA1方向の回転に伴って2次転写部57まで移動するタイミングに合わせて、レジストローラ対4が回転し、2次転写部57では、合成カラー画像が、2次転写部57に送り込まれた転写紙Sに密着し、ニップ圧の作用によって転写紙Sに2次転写され、記録される。
転写紙Sは2次転写装置5およびA1方向に回転する転写ベルト11によって搬送されて定着装置6に送り込まれ、定着装置6において定着ローラ65と加圧ローラ63との間の定着部である定着ニップ62を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像すなわち合成カラー画像を定着される。
定着装置6を通過した、合成カラー画像を定着済みの転写紙Sは、排紙ローラ7を経て本体99外に排出され、本体99の上部の排紙トレイ17上にスタックされる。両面画像形成の場合は、片面に定着済みの転写紙Sは再給紙経路83及び反転搬送経路21を通って再度レジストローラ対4に向けて搬送される。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、転写後に残留した転写残トナーをクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKにより除去され、除電装置によって除電され、帯電装置79Y、79M、79C、79BKによる次の帯電に供される。
2次転写を終えた2次転写部57を通過後の転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニング部材によってその表面をクリーニングされ、次の転写に備える。
ここで、すでに述べたように、トナー像を担持した転写紙Sを定着ニップ62に通過させて定着を行う定着装置6においては、定着ニップ62においてトナー像を転写紙Sに定着するのに必要な熱量を転写紙Sやトナー像に適切に与えることが、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費を防止ないし抑制するのに極めで重要である。
したがって、定着に適切な熱量を把握し、定着ニップ62において転写紙S等に与える熱量を、かかる適切な熱量となるように制御することが要求される。
定着するのに必要な投入熱量は、転写紙Sが定着ニップ62において熱を受けたときに温度上昇する特性である特徴量としての昇温特性によって異なる。昇温特性は、昇温度、熱取得度とも表現されるものであり、転写紙Sの熱容量、熱吸収性に左右される。
図15に昇温特性を左右する転写紙Sの熱容量、熱吸収性に関するパラメータを概念的に示す。
熱容量は転写紙Sの坪量や含水量によって左右され、熱吸収性は転写紙Sの平滑性によって左右される。
坪量は、単位面積当たりの重量であって、転写紙Sの厚み、密度に依存する。転写紙Sの、厚み、密度が大きいほど坪量が大きくなり、熱容量が大きくなる。よって、図16に示すように、本形態のように定着ローラ65から熱を与えた場合あるいはこれに代えてまたはこれに加えて加圧ローラ63から熱を与えた場合、与えた熱量が同じであれば、熱容量が大きいほど、トナーと転写紙Sとの界面の温度は相対的に低くなり、定着力すなわちトナーと転写紙Sとの接着強度も同様に低くなる。ゆえに定着力を均一にするには、定着するのに必要な投入熱量は、坪量が大きいほど大きくする必要がある。
含水量は、転写紙S中の含水分であり、含水量が多いほど、定着ニップ62で熱を受けたときに多くの水分が蒸発することとなり、受けた熱を気化熱として奪う結果、転写紙S中の水分が蒸発したときに転写紙Sの熱を奪う量が多くなる。よって、同熱量が加えられた場合には、含水量が多いほど、トナーと転写紙Sとの界面の温度は低くなる。ゆえに定着力を均一にするには、定着するのに必要な投入熱量は、含水量が多いほど大きくする必要がある。坪量は、転写紙Sの含水量による転写紙Sの重量変化は考慮されていないため、含水量も熱容量を左右するパラメータである。
平滑性は、定着ローラ65や加圧ローラ63に対する転写紙Sの接触状態を決めるものであり、転写紙Sの平滑性が低く表面が粗いほど、言い換えると表面がざらついているほど、定着ローラ65等との接触面積が減少し、定着ニップ62において受ける熱量が小さくなる。よって、同熱量が加えられた場合、平滑性が低いほど、定着力を満たすのに必要な投入熱量は、大きくする必要がある。
これらのパラメータのうちでも、特に坪量が、投入熱量の設定に対して感度が高いことが知られている。そこで、本形態では、転写紙Sの昇温特性を左右するパラメータとして坪量を中心に説明する。なお、他のパラメータとして、トナー付着量が挙げられる。トナー付着量が大きいほど、熱容量が大きくなるため、投入熱量も大きくする必要がある。ただし、トナー付着量が昇温特性に与える影響は、坪量をはじめとする他のパラメータに比べて低いため、ここでは、トナー付着量は、昇温特性に影響を与えるパラメータとしては取り扱わないこととする。
転写紙Sの昇温特性を坪量によって推定する場合、坪量を、かりに、ユーザによって入力された紙種、たとえば転写紙Sが厚紙であるか、普通紙であるかなど、に基づいて取得するとすれば、ユーザが紙種を誤認している場合には、昇温特性も実際とは異なるように推定してしまう。また、一般に、ユーザによって入力可能な紙種は、通常オフィスで使われるような普及機の場合には、薄紙/普通紙/厚紙・・・といった用紙分類として大まかなものであるため、ユーザが紙種を誤認していないとしても、正確な坪量が取得されない場合がある。また、紙種を、定着ローラ65等、定着装置6に備えられた、定着ニップ62を形成し転写紙Sに接触する部材等の温度変化によって推定することも考えられるが、この場合には、かかる部材の温度を変化させる要因としては、転写紙Sによる吸熱の他、軸65a、63aや、これに接触している部材による吸熱等の外乱も挙げられるため、坪量による転写紙Sの昇温特性のみの抽出には十分でなく、坪量の取得精度が低くなる可能性が高い。
そこで、定着装置6、画像形成装置100では、転写紙S自体の温度変化に基づいて転写紙Sの昇温特性を取得し、取得した昇温特性に基づいて、定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量を、かかる適切な熱量となるように制御することとしている。
定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量の制御は、ここでは、定着ニップ62の温度、定着ニップ62の圧力、定着ニップ62における転写紙Sの通過時間のうちの少なくとも1つを調整することによって行うこととするが、説明の便宜上、図2に示したように、制御手段91は、定着制御部91cに、かかる温度、圧力、通過時間のそれぞれに対応する、熱源制御部92、定着圧制御部93、定着速度制御部94を備えているものとしている。
転写紙S自体の温度変化を検出するため、図4に示すように、定着装置6は、転写紙Sの搬送方向における転写ニップ62の前後にそれぞれ、転写紙Sの温度を測定し検知する温度検知手段としての定着前用紙温度センサであるセンサ95、定着後温度センサであるセンサ96を備えている。センサ95、96は何れも、転写紙Sの温度を非接触で測定する放射型温度センサである。
センサ95、96によって検知された転写紙Sの温度は、制御手段91のメモリ部91bに記憶され、制御手段91のCPU91aは、記憶されたかかる温度に基づいて、転写紙Sの温度変化情報を取得する。具体的には、センサ96によって検知された、転写ニップ62を通過し昇温した転写紙Sの温度から、センサ95によって検知された、転写ニップ62を通過する前であって昇温する前の転写紙Sの温度を減算して温度変化情報を取得する。この点、メモリ81bは検知温度記憶手段として機能する。検知温度記憶手段として機能するメモリ81bはとくに、センサ95によって検知された温度を記憶することに関して定着前検知温度記憶手段として機能し、センサ96によって検知された温度を記憶することに関して定着後検知温度記憶手段として機能する。CPU91aは、温度変化情報取得手段としての温度変化情報取得部として機能する。
次いで、温度変化情報取得部として機能するCPU91aによって取得された温度変化情報に基づいて、言い換えると定着ニップ62前後の用紙温度変化情報を基に、CPU91aによって転写紙Sの昇温特性を抽出し特定して取得する。この点、CPU91aは、昇温特性取得手段としての昇温特性取得部として機能する。
昇温特性取得部として機能するCPU91aによる昇温特性の取得、言い換えると推定は、次のようにして行われる。
すなわち、上述した温度変化情報を測定し算出して、転写紙Sの坪量を推定し、推定された坪量に対して定着ローラ65の目標制御温度を設定し定着ローラ65の温度をサーミスタ68で検知して目標制御温度となるように制御することにより、定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量を適正に調整することで、転写紙Sの坪量によらず一定の定着力が得られる。
この理由を述べると次のとおりである。
図5に定着ローラ65の温度をある温度に制御した場合における、定着ニップ62通過前後の転写紙Sの温度の関係を示す。
同図から分かるように、定着ニップ62を通過前の転写紙Sの温度が同じ場合、転写紙Sの坪量が大きいほど、定着ニップ62を通過後の転写紙Sの温度が低く、定着ニップ62を通過前の転写紙Sの温度が高いほど、定着ニップ62を通過後の転写紙Sの温度が高いことがわかる。
図6に定着ニップ62を通過前後の転写紙Sの温度差Δt1と転写紙Sの坪量wとの関係を示す。温度差Δt1は、温度変化情報取得部として機能するCPU91aによって算出される温度変化情報に相当する。
同図から分かるように、温度差Δt1と坪量wとの関係は線形関係にあり、実験により求めた関係式は、
w=(104.8−Δt1)/0.0818
となった。
つまりこの温度差Δt1と坪量wとの関係を事前に実験で求めて数式化しておくことにより、温度差Δt1を測定すれば、その転写紙Sの坪量wが推定可能となる。
図7に定着ローラ65の温度と定着力との関係を示す。
同図にも示されているように、一般的に、定着ローラ65の温度が高く定着ニップ62の温度が高いほど定着力が高くなる。また一般的に、同じ定着力を得るには、坪量が大きいほど定着ローラ65の温度を高くする必要がある。
具体的に、同図から、たとえば、図中破線で示す同じ必要定着力aを得る為に、坪量70g/m2の転写紙Sでは定着ロー65の温度が160℃で良いが、坪量160g/m2の転写紙Sでは定着ローラ65の温度を180℃とする必要がある。
以上の理由より、温度差Δt1を測定し算出して、転写紙Sの坪量を推定し、推定された坪量に応じて定着ローラ65の目標制御温度を設定し定着ローラ65の温度をサーミスタ68で検知して目標制御温度となるように制御することにより、転写紙Sの坪量によらず一定の定着力が得られる。そして、これにより、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
以上説明した流れを図8に示す。
すでに述べたように、スタートスイッチの押下等により画像形成開始指示が行われ、ユーザから画像形成の要求を受けると(S1)、給紙カセット25、手差しトレイ27から繰り出された転写紙Sは、2次転写部57においてトナー像が転写されたうえで、定着装置6に向けて搬送される。
トナー像を転写され担持した転写紙Sがセンサ95に対向する位置に至ると、センサ95によって、転写ニップ62の前の位置での温度検知が行われる(S2)。センサ95によって検知された転写紙Sの温度である定着前温度は、定着前検知温度記憶手段として機能するメモリ部91bによって記憶される。
センサ95によって温度検知が行われた転写紙Sは転写ニップ62を通過し(S3)、センサ96に対向する位置に至ると、センサ96によって、転写ニップ62の後の位置での温度検知が行われる(S4)。センサ96によって検知された転写紙Sの温度である定着後温度は、定着前検知温度記憶手段として機能するメモリ部91bによって記憶される。
定着後温度が定着前検知温度記憶手段として機能するメモリ部91bによって記憶されると、温度変化情報取得部としてのCPU61aによって検知温度記憶手段として機能するメモリ部91bから定着前温度及び定着後温度が読み出され、これらの差分から、温度変化情報取得部として機能するCPU61aによって温度変化情報である温度差Δt1が算出されるとともに、昇温特性取得部として機能するCPU61aにおいて、温度差Δt1と坪量wとの関係が参照されることで転写紙Sの坪量が推定される(S5)。この点、昇温特性取得部として機能するCPU61aはとくに、坪量推定部として機能する。
坪量推定部として機能するCPU61aによって推定された坪量に基づいて、CPU61aにより、目標制御温度が算出される(S6)。この点、CPU61aは、目標制御温度算出手段としての目標制御温度算出部として機能する。
そして、目標制御温度算出部として機能するCPU61aによって算出された目標制御温度を用いて、制御手段91の定着制御部91cにおいて、熱源制御部92が、ヒータ66への印加電力を制御する(S7)。これにより、定着ニップ62を通過する次の転写紙Sに適正な熱量が与えられ、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
なお、温度変化情報を取得された転写紙Sそのものについての目標制御温度は、その転写紙Sに画像形成が行われる前に温度変化情報に基づく目標制御温度の設定が行われていない場合、操作パネルにおいて入力された紙種に基づいて設定される。この場合、温度変化情報に基づいて行われる目標制御温度の設定は、入力された紙種に基づいて推定される坪量の補正として行われるものであるともいえる。
温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定のタイミングは、一枚の転写紙Sに画像形成を行う度、数枚の転写紙Sに画像形成を行う度、その他任意のタイミングであってもよいが、プロダクションプリンティング市場など一度に大量の印刷、画像形成を行う場合などを想定した場合は、使用する転写紙Sの種類が頻繁に変わることは想定しにくい。
そのため、坪量推定演算時、目標制御温度設定演算時にかかるCPU91aの負荷を軽減するなどの目的で、転写紙Sの種類が変わった可能性が高いときのみ、温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定を行うとより効果的である。
具体的な方法としては、シート給送装置61が開閉された直後のみ行うとよい。
シート給送装置61は、すでに述べたように、給紙カセット25が開閉されたことを検出する開閉検知センサを備えている。この開閉検知センサは、一般的に、誤動作を防ぐ為に、給紙カセット25の開閉状態を検知するために設けられているものである。
開閉検知センサの仕組みは、給紙カセット25が本体99内に差し込まれると、ドロアを介して通電がなされ、通電したことを示すフラグが立ってたとえばフラグ1となり、給紙カセット25を本体99から引き出すと通電が切れたことを示すフラグが立ってたとえばフラグ0となるものである。
よって、フラグが1から0に変化し0から1に変化すると、給紙カセット25に収納した転写紙Sの交換が可能となった状態が検出されたこととなる。したがって、かかる状態が検出されたときすなわちかかる状態が検出された直後の画像形成動作時に温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定を行えばよい。
また、温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定は、画像形成装置100が両面ユニット51を備えていることを利用し、定着ニップ62を通過した転写紙Sが再度定着ニップ62を通過して定着が行われるようにして、定着ニップ62の一度目の通過時に温度変化情報を取得することによって行うようにしてもよい。1枚目の転写紙Sに画像形成を行って温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定を行った後、2枚目の転写紙Sに画像形成を行うときに、設定された適正な目標制御温度で定着を行うと、1枚目の転写紙Sに対する定着条件は必ずしも最適とは言えないためである。
このように、両面ユニット51を備えている場合には、第一面への画像形成時はトナー像を転写紙Sに転写せずに白紙状態で通紙し、温度変化情報に基づく坪量の推定、目標制御温度の設定を行い、第二面で通常の画像形成動作を行えば一枚目からコールドオフセット、ホットオフセットを防止ないし抑制して定着性が安定化するとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。このことにより、画像形成一枚目の定着不良発生が防止ないし抑制され、無駄な画像形成が防止ないし抑制される。この制御は、その転写紙Sに画像形成が行われる前に温度変化情報に基づく目標制御温度の設定が行われていない場合にのみ行うようにすれば、定着ニップ62の通過を2回行うことによる画像形成所要時間の長時間化が抑制される。
定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量の制御は、これまでの説明では定着ニップ62の温度を調整することで行っているが、かかる制御は、他に、次に述べるように、定着ニップ62の圧力、定着ニップ62における転写紙Sの通過時間を調整することによって行っても良い。すなわち、熱発生手段として機能するヒータ66が発生する熱量は、昇温特性取得部として機能するCPU91aによって取得された転写紙Sの昇温特性に基づいて調整され、転写ニップ62において転写紙Sに与えられるものである。よって、かかる制御は、定着ニップ62の温度、定着ニップ62の圧力、定着ニップ62における転写紙Sの通過時間のうちの少なくとも1つを調整することによって行うことが可能であるが、説明の便宜上、図2に示したように、制御手段91は、定着制御部91cに、かかる温度、圧力、通過時間のそれぞれに対応する、熱源制御部92、定着圧制御部93、定着速度制御部94を備えているものとしている。
上述の形態では、温度変化情報に基づいて坪量を推定し、坪量に応じて定着ニップ62の温度を適正化し定着力を安定化させたが、定着力は定着ニップ62の圧力を設定する加圧ローラ63の押圧力によっても変化する。
図9に定着ローラ65の温度をある一定温度で制御した際の、加圧ローラ63の押圧力と定着力の関係を示す。
同図にも示されているように、一般的に、加圧ローラ63の押圧力が大きく定着ニップ62の圧力が大きいほど定着力が高くなる。また一般的に、同じ定着力を得るには、坪量が大きいほど定着ニップ62の圧力を大きくする必要がある。
よって、温度変化情報に基づいて転写紙Sの坪量を推定し、推定された坪量に応じて加圧ローラ63の押圧力を制御することにより、具体的には定着ニップ62の目標制御圧力を設定し、定着ニップ62の圧力を目標制御圧力となるように制御することにより、コールドオフセット、ホットオフセットを防止ないし抑制して定着性が安定化するとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
そのため、予め実験により、定着力と加圧ローラ63の押圧力との関係を、各坪量に対して、たとえば次の式のように数式化して求めておく。
y=f(x1、x2)
y:定着力、x1:用紙坪量、x2:加圧ローラ押圧力
このようにすれば、坪量が推定されると必要な加圧ローラ63の押圧力が算出されカム45の回転角度が決定される。よって、カム45の回転角度を、目標制御圧力に一致する目標制御角度に制御して加圧ローラ63の押圧力を変化させれば、コールドオフセット、ホットオフセットが防止ないし抑制され定着性が安定化するとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
この場合、図8に沿って説明したステップS6、ステップS7に代えて、次のステップS6、ステップS7を行う。
・ステップS6
坪量推定部として機能するCPU61aによって推定された坪量に基づいて、CPU61aにより、目標制御圧力である目標ニップ圧を算出する。この点、CPU61aは、目標制御圧力算出手段としての目標ニップ圧算出手段である目標ニップ圧算出部として機能する。
・ステップ7
目標ニップ圧算出部として機能するCPU61aによって算出された目標ニップ圧を用いて、制御手段91の定着制御部91cに備えられた定着圧制御手段としての定着圧制御部93において、カム45の目標制御角度と実際の回転角度との間の角度偏差の情報を基に、カム45に印加するパルス数を決定し、決定されたパルス数でモータ47を駆動する。これにより、次に定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量が与えられ、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
かかるパルス数の決定を行う点で、定着制御部91cとして機能する制御手段91は、定着圧制御部93において、定着圧を制御する定着圧駆動制御手段としての定着圧制御手段である圧コントローラとしての定着圧コントローラ93bとして機能する。かかる決定されたパルス数でモータ47を駆動する点で、定着制御部91cとして機能する制御手段91は、定着圧制御部93において、定着圧駆動手段としてのモータ駆動回路であるカムモータ駆動回路93aとして機能する。
上述の形態では、温度変化情報に基づいて坪量を推定し、坪量に応じて定着ニップ62の温度又は圧力を適正化し定着力を安定化させたが、定着力は転写紙Sが定着ニップ62を通過する時間によっても変化する。
図10にかかる時間と定着力との関係を示す。同図は、定着ニップ62の温度及び圧力が一定の場合を示している。
同図にも示されているように、一般的に、かかる時間が長いほど定着力が高くなる。また一般的に、同じ定着力を得るには、坪量が大きいほどかかる時間を長くする必要がある。
よって、温度変化情報に基づいて転写紙Sの坪量を推定し、推定された坪量に応じてかかる時間を制御することにより、具体的には定着ローラ65の目標制御回転速度である目標定着速度を設定し、定着ローラ65の回転速度を目標定着速度となるように制御することにより、コールドオフセット、ホットオフセットを防止ないし抑制して定着性が安定化するとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
そのため、予め実験により、定着力とかかる時間との関係を、各坪量に対して求めておく。
このようにすれば、坪量が推定されると必要なかかる時間が算出され定着ローラ65の回転速度が決定される。よって、定着ローラ65の回転速度を、目標制御時間に一致する目標制御速度に制御して転写紙Sが定着ニップ62を通過する時間を変化させれば、コールドオフセット、ホットオフセットが防止ないし抑制され定着性が安定化するとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
この場合、図8に沿って説明したステップS6、ステップS7に代えて、次のステップS6、ステップS7を行う。
・ステップS6
坪量推定部として機能するCPU61aによって推定された坪量に基づいて、CPU61aにより、目標制御時間に一致する目標定着速度を算出する。この点、CPU61aは、目標制御速度算出手段としての目標定着速度算出手段である目標定着速度算出部として機能する。
・ステップ7
目標定着速度算出部として機能するCPU61aによって算出された目標定着速度を用いて、制御手段91の定着制御部91cに備えられた定着速度制御手段としての定着速度制御部94において、定着ローラ65の目標定着速度と実際の回転速度との間の速度偏差の情報を基に、モータ40に印加する電圧値を決定し、決定された電圧値でモータ40を駆動する。これにより、次に定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量が与えられ、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
かかる電圧値の決定を行う点で、定着制御部91cとして機能する制御手段91は、定着速度制御部94において、定着速度を制御する定着速度駆動制御手段としての定着速度制御手段である速度コントローラとしての定着速度コントローラ94bとして機能する。かかる決定された電圧値でモータ40を駆動する点で、定着制御部91cとして機能する制御手段91は、定着速度制御部94において、定着速度駆動手段としてのモータ駆動回路である定着モータ駆動回路94aとして機能する。
以上、定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量が与えられるように、定着制御部91cとして機能する制御手段91により、定着ニップ62の温度、圧力、定着ニップ62を通過する転写紙Sの速度を制御する例をそれぞれ説明した。この点、かかる定着制御部91cは、昇温特性取得手段としての昇温特性取得部として機能するCPU91aによって取得された転写紙Sの昇温特性に基づいて、定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量の調整を行う定着熱量調整手段として機能する。この定着熱量調整手段として機能する定着制御部91cは、本形態では制御手段91に備えられているものとして説明しているが、定着装置6に備えられているものであっても良い。以上の説明では、定着ニップ62の温度、圧力、定着ニップ62を通過する転写紙Sの速度をそれぞれ単独で制御しているが、これらの制御は適宜組み合わせて用いても良い。
また、以上の説明では、昇温特性を、坪量によって定めているが、昇温特性は、すでに述べたように、含水量、平滑性によって定めても良い。昇温特性は、含水量、平滑性によって定める場合も、昇温特性を坪量によって定める場合と同様にしてこれを行うことが可能である。また、上述のように、坪量、含水量、平滑性のうち、坪量が、定着ニップ62を通過する転写紙Sに与えられる適正熱量について最も感度が高いため、坪量、含水量、平滑性のうち、少なくとも坪量を用いて昇温特性を定めることが好ましいが、坪量、含水量、平滑性は適宜組み合わせて用いても良い。
上述の説明では、定着ニップ62を通過する前後において検知された転写紙Sの温度に基づいて温度変化情報を取得しているが、温度変化情報の取得は、定着ニップ62を通過した後において検知された転写紙Sの温度に基づいて取得しても良い。
図11に、定着ニップ62を通過した後において検知された転写紙Sの温度に基づいて温度変化情報を取得する定着装置の例を示す。
この定着装置6は、転写紙Sの搬送方向における転写ニップ62の後に、同方向の上流側からそれぞれ、定着後温度センサとしての第1の定着後温度センサであるセンサ96と第2の定着後温度センサであるセンサ97とを備えている。センサ96は図4に示したセンサ96と同じであって転写紙Sの温度を非接触で測定する放射型温度センサであり、センサ97も転写紙Sの温度を非接触で測定する放射型温度センサである。
図12に定着後のそれぞれのセンサ96、97で検知し取得した温度を示す。定着後は定着ニップ62で受けた熱量が転写紙Sの内部へ拡散し、また外界へも放熱することにより、転写紙Sの温度が時間と共に下がる。
この低下度合いは坪量が大きいほど急である。これは坪量が大きいほど転写紙S内部への熱量拡散が大きい為であると考えられる。
このことから、定着後の複数のセンサ96、97から転写紙Sの温度低下を測定することにより、正確に坪量が推測される。
なお、定着後の転写紙Sの温度の低下の度合いは、含水量についてはこれが大きいほど蒸発による気化熱が多くなるため急であり、平滑性についてはこれが粗いほど熱放射を行う面積が大きくなるため急である。よって、かかる温度低下を測定することにより、含水量、平滑性についても正確に推測することも可能である。ただし、ここでは坪量を推測する例について説明する。
定着ニップ62を通過後の転写紙Sの温度の低下度合い、すなわち、センサ96によって検知された定着ニップ62に近く温度の低下度合いが小さい転写紙Sの温度からセンサ97によって検知された定着ニップ62から遠く温度の低下度合いが大きい転写紙Sの温度を減算した温度差Δt2と転写紙Sの坪量wとの関係を予め実験的に求め数式化したところ次式が得られた。
w=(Δt2+1.9355)/0.3226
よって、上式を用いれば、温度差Δt2を測定することにより、その転写紙Sの坪量wが推定される。そして推測した坪量に応じて、前述のように定着ローラ65の目標制御温度等の目標制御値を適切に変化させることにより、定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量が与えられ、コールドオフセット、ホットオフセット、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。
この場合、温度差Δt2は、温度変化情報取得部として機能するCPU91aによって算出される温度変化情報に相当する。また、センサ96、97によって検知された転写紙Sの温度は、メモリ81bは検知温度記憶手段として機能する制御手段91のメモリ部91bに記憶される。検知温度記憶手段として機能するメモリ81bはとくに、センサ96によって検知された温度を記憶することに関して定着後上流側検知温度記憶手段として機能し、センサ97によって検知された温度を記憶することに関して定着後下流側検知温度記憶手段として機能する。CPU91aは、温度変化情報取得手段としての温度変化情報取得部として機能する。また、温度変化情報取得部として機能するCPU91aによって取得された温度変化情報に基づいて、昇温特性取得手段としての昇温特性取得部として機能するCPU91aによって転写紙Sの昇温特性が抽出され特定されて取得される。その他、昇温特性取得部として機能するCPU91aによる昇温特性の取得、推定は、すでに述べたのと同様にして行われる。
なお、図11に沿った以上の説明では、2つのセンサ96、97によって検知された転写紙Sの温度に基づいて温度変化情報を取得することとしているが、同図に示した、図4に示したセンサ95と同じセンサ95をも用いるなど、3つ以上のセンサを用いてより精度よく坪量等を推定することも可能である。3つ以上のセンサを用いる場合、すべてのセンサを転写紙Sの搬送方向における転写ニップ62の後に配設しても良い。温度変化情報を高精度に取得するために、複数のセンサの少なくとも1つは転写紙Sの搬送方向における転写ニップ62の後に配設することが望ましい。
ここで、制御手段91は、メモリ部91bに、以上述べた、センサ95、96、97等の適宜の組み合わせにより検知された転写紙Sの温度に基づいて取得された転写紙Sの温度変化情報に基づいて、転写紙Sの昇温特性を取得する昇温特性取得手部として機能するCPU91aを用い、昇温特性取得手部として機能するCPU91aによって取得されたかかる昇温特性に基づいて定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量の調整を行う定着条件制御方法を実行するための定着条件制御プログラムを記憶している。この点、制御手段91ないしメモリ部91bは、定着条件制御プログラム記憶手段として機能している。かかる定着条件制御プログラムは、制御手段91に備えられたメモリ部91bのみならず、半導体媒体(たとえば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(たとえば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(たとえば、ハードディスク、磁気テープ、フレキシブルディスク等)その他の記憶媒体に記憶可能であり、かかるメモリ、他の記憶媒体は、かかる定着条件制御プログラムを記憶した場合に、かかる定着条件制御プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記録媒体を構成する。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、本発明は、上述したローラ定着方式の定着装置でなく、ベルト定着方式の定着装置のような、低熱容量定着器に適用しても良い。本発明の低熱容量定着器への適用はとくに有効である。低熱容量定着器は、ウォームアップ時間が短い、消費電力が小さいといったメリットがあるが、熱しやすく冷めやすい特性から定着部材の温度言い換えると定着ニップの温度が安定しにくい。このため、定着画質を安定させることが、従来のローラ定着方式の定着装置などに比べて難しい。
よって、元々定着画質の安定化が困難な低熱容量定着器において、坪量を推定し、坪量に応じて定着条件を変更することで、定着ニップを通過する記録媒体に適正な熱量を与え、コールドオフセット、ホットオフセットを防止ないし抑制し定着性を安定化させるとともに、無駄な電力消費を防止ないし抑制することは非常に有効である。
図13に、本発明を適用した定着装置であって、低熱容量定着器の代表的なモデルとしてのベルト定着方式の定着装置を示す。この定着装置において、すでに述べた定着装置に備えられているのと同様の構成には、すでに述べた定着装置に備えられている構成に付した符号と同じ符号を付し、また適宜図示を省略し、説明についても適宜省略する。
この定着装置6は、定着部材としての無端ベルト状の定着ベルト64と、定着ベルト64を巻き掛けた架け回した定着ローラ65と、定着ローラ65とともに定着ベルト64を架け回され定着ベルト64を加熱する機能を有するとともに定着ベルト64の張力を一定に保つテンションローラとしても機能する加熱ローラ69と、定着ローラ65との間で定着ベルト64に圧接し転写紙Sを押圧する圧接部である定着部としての定着ニップ62を形成するためのローラ状の加圧部材としての加圧ローラ63と、加熱ローラ69の内部に配設され加熱ローラ69を加熱し定着ベルト64を加熱して定着ニップ62を所定の温度に加熱するための加熱手段としての熱源である定着熱源たる熱発生手段としてのハロゲンヒータであるヒータ66とを有している。
定着ベルト64は、耐熱性に優れ、高耐久の素材で形成されており、厚さは数10ミクロンである。そのため、定着ベルト64の熱容量は小さく、温度を安定化させるのが比較的困難である。しかし、センサ95、96、97を適宜用いて温度変化情報を取得し、昇温特性を取得して、定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量を調整する制御を行うことにより、定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量を与えられ、コールドオフセット、ホットオフセットが防止ないし抑制され定着性が安定化されとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。よって、かかる制御を適用することの有効性が極めて大きくなっている。
また、本発明は、熱源に関し、上述したハロゲンヒータ等の加熱を利用するものでなく、電磁誘導(IH)を用いた加熱による高速立ち上げの定着機への適用もとくに有効である。高速立ち上げ機の場合、ウォームアップ時間が短い、消費電力が小さいといったメリットがあるが、昇温速度が速いため定着部材の温度言い換えると定着ニップの温度が安定しにくい。このため、定着画質を安定させることが、ハロゲンヒータ等の加熱を用いた従来の定着装置に比べて難しい。
よって、電磁誘導による熱源供給を行う高速立ち上げ機において、坪量を推定し、坪量に応じて定着条件を変更することで、定着ニップを通過する記録媒体に適正な熱量を与え、コールドオフセット、ホットオフセットを防止ないし抑制し定着性を安定化させるとともに、無駄な電力消費を防止ないし抑制することは非常に有効である。
図14に、本発明を適用した定着装置であって、フィルム状の定着部材を外部からIH熱源により加熱する構成の定着機を示す。この定着装置において、すでに述べた定着装置に備えられているのと同様の構成には、すでに述べた定着装置に備えられている構成に付した符号と同じ符号を付し、また適宜図示を省略し、説明についても適宜省略する。
この定着装置6は、定着部材としてのフィルム状の定着ベルト64と、定着ベルト64の上方に配設され定着ベルト64を電磁誘導により外部から加熱する加熱手段としての熱源たる熱発生手段であるIH熱源48と、定着ベルト64の内側に配設され加圧ローラ63との間で定着ニップ62を形成するニップ形成部材49とを有している。IH熱源48を定着ベルト64の外部に配設し定着ベルト64を外部から加熱しているのは、より高速での昇温を実現するためである。ただし、IH熱源48は定着ベルト64の内側に配設しても良い。
この定着装置6では、定着ベルト64が低熱容量であり、かつ外部IH熱源48による熱量供給の為、昇温速度が極めて速いが、定着ベルト64は、熱容量が小さいゆえに、温度を安定化させるのが比較的困難である。しかし、センサ95、96、97を適宜用いて温度変化情報を取得し、昇温特性を取得して、定着ニップ62において転写紙Sに与える熱量を調整する制御を行うことにより、定着ニップ62を通過する転写紙Sに適正な熱量を与えられ、コールドオフセット、ホットオフセットが防止ないし抑制され定着性が安定化されとともに、無駄な電力消費が防止ないし抑制される。よって、かかる制御を適用することの有効性が極めて大きくなっている。
以上の各形態例では、定着装置が、記録媒体の温度変化情報を得るための温度検知手段を備えているものとして説明したが、かかる温度検知手段は、定着装置に備えられているのに限らず、画像形成装置の本体側に備えられていても良い。たとえば、画像形成装置に一般的に備えられている環境温度センサを、温度変化情報を得るための温度検知手段として用いても良い。通常、記録媒体の温度は、環境温度センサによって検知される、画像形成装置内の温度に一致するか、略等しいためである。ただし、記録媒体の搬送方向において定着ニップの下流側に備えられる温度検知手段は、温度変化情報を得るために、定着ニップの比較的近くに配設されていることが望ましいことから、定着装置に備えられているのが好ましい。その一方で、記録媒体の搬送方向において定着ニップの上流側に備えられる温度検知手段は、給紙装置から定着装置に至るまでに受ける温度変化は定着ニップにおいて受ける温度変化に比べて比較的小さいため、その配置位置は比較的自由である。したがって、記録媒体の搬送方向において定着ニップの上流側及び下流側に備えられた温度検知手段を用いて記録媒体の温度変化情報を得る場合、定着ニップの上流側の温度検知手段としては環境温度センサのように画像形成装置本体側に備えられた既存のものを代用し、この既存の温度検知手段によって検知された温度を記録媒体の温度として代用するとともに、定着ニップの下流側の温度検知手段としては定着装置に備えられたものを用いれば、記録媒体の温度変化情報を得るのに新設の温度検知手段は定着装置に備えられたもののみとすることが可能となり、この場合コストが抑制される、温度変化情報を得るための制御が簡易化されうる等の利点がある。
本発明を適用した画像形成装置は、タンデム型であっても、上述した間接転写方式でなく、直接転写方式を採用可能である。直接転写方式の画像形成装置は、上述の転写ベルト11に代えて像担持体としての記録媒体搬送体であるシート搬送ベルトを備え、シート搬送ベルトで搬送されている過程の転写紙に、画像ステーション60BK、60C、60M、60Yで形成した各色のトナー像を順次重ね転写する。
また、画像形成装置は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することが可能である。
その他、画像形成装置は、近年では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラーのものが多くなってきているが、画像形成装置は、モノカラー画像のみを形成可能なものであっても良い。
このような画像形成装置に用いる現像剤は、二成分現像剤に限らず、一成分現像剤であっても良い。さらには、定着装置により記録媒体に定着する画像は、トナーによって形成されたものに限らず、インク等の他の画像形成物質によって形成されたものであっても良く、画像形成装置はこのように定着を必要とするものであれば適宜の画像形成物質によって画像を形成するものであっても良い。
画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機でなく、これらの単体であっても良いし、その他、複写機とプリンタとの複合機等の他の組み合わせの複合機であっても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
6 定着装置
48 電磁誘導により定着ニップを加熱する加熱手段、熱発生手段
61 給紙手段
62 定着ニップ
64 無端状の定着ベルトである定着部材
66 熱発生手段
91、91a 昇温特性取得手段
95、96、97 温度検知手段
100 画像形成装置
S 記録媒体
特開2007−183365号公報 特開平7−121052号公報 特許第3224169号公報 特開平7−234606号公報 特許第3225156号公報 特開2007−310337号公報

Claims (14)

  1. 記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段と、
    前記昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて調整される熱量であり、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与えられる熱量を発生する熱発生手段と、を具備し、
    前記昇温特性取得手段は、前記定着ニップを通過した後において前記温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された前記温度変化情報に基づいて、前記昇温特性を取得し、
    前記昇温特性取得手段は、記録媒体の搬送方向における前記定着ニップの後に、前記温度検知手段としての所定の間隔をあけて配置された少なくとも2つの定着後温度センサで同時に検知し取得した同一記録媒体の温度差である低下度合いと、予め求めてある記録媒体の坪量と前記低下度合いとの関係性のデータとから、前記定着ニップを通過した記録媒体の坪量を推定し、
    前記熱発生手段により、推定した前記坪量に応じて、前記定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量を調整することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記定着ニップを通過した後の記録媒体の温度を検知する前記温度検知手段は定着装置に備えられたものであることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2記載の定着装置において、
    前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱容量によって定まるものであることを特徴とする定着装置。
  4. 求項3記載の定着装置において、
    前記熱容量は、記録媒体の坪量によって定まるものであることを特徴とする定着装置。
  5. 求項3または4記載の定着装置において、
    前記熱容量は、記録媒体の含水量によって定まるものであることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記昇温特性取得手段によって取得される前記昇温特性は、記録媒体の熱吸収性によって定まるものであることを特徴とする定着装置。
  7. 求項6記載の定着装置において、
    前記熱吸収性は、記録媒体の平滑性によって定まるものであることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記熱量の調整を、前記定着ニップの温度及び/又は前記定着ニップの圧力及び/又は前記定着ニップにおける記録媒体の通過時間の調整によって行うことを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記定着ニップを形成する定着部材を有し、
    前記定着部材が、無端状の定着ベルトであることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の定着装置において、
    電磁誘導により前記定着ニップを加熱する加熱手段を有することを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1つに記載の定着装置において、
    記録媒体を収納し、収納した記録媒体を前記定着ニップに向けて給送する給紙手段において収納した記録媒体の交換が可能となった状態を検出するための検出手段によって、前記状態が検出されたときに、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、前記熱量の調整を行うことを特徴とする定着装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の定着装置において、
    前記定着ニップを通過した記録媒体が再度前記定着ニップを通過して前記定着が行なわれるときであって、前記定着ニップの一度目の通過時に、前記昇温特性取得手段によって前記昇温特性を取得し、この昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、他方の面に前記定着が行なわれるときに、前記熱量の調整を行うことを特徴とする定着装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置。
  14. 記録媒体の温度を検知する温度検知手段によって検知された記録媒体の温度に基づいて取得された、記録媒体の温度変化情報に基づいて、記録媒体の昇温特性を取得する昇温特性取得手段を用い、
    前記昇温特性取得手段によって取得された前記昇温特性に基づいて、記録媒体に担持された像の定着を行うための定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行う定着条件制御方法であって、
    前記昇温特性取得手段によって、前記定着ニップを通過した後において前記検知手段によって検知された記録媒体の温度に基いて取得された前記温度変化情報に基づいて、前記温度特性を取得し、
    前記昇温特性取得手段によって、記録媒体の搬送方向における前記定着ニップの後に、前記温度検知手段としての所定の間隔をあけて配置された少なくとも2つの定着後温度センサで同時に検知し取得した同一記録媒体の温度差である低下度合いと、予め求めてある記録媒体の坪量との関係性のデータとから、前記定着ニップを通過した記録媒体の坪量を推定し、
    前記熱発生手段により、推定した前記坪量に応じて、前記定着ニップにおいて記録媒体に与える熱量の調整を行うことを特徴とする定着条件制御方法。
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