以下、この発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図3(a)〜(d)はベッド装置1を示し、このベッド装置1は長手方向一端にヘッドボード2、他端にフットボード3が設けられたベースフレーム4を備えている。
上記ベースフレーム4には昇降駆動部5によって水平な状態で上下方向に駆動される上下フレーム6が設けられている。この上下フレーム6の上面には床板体8が設けられている。
上記床板体8は上記上下フレーム6の長手方向の中央部の上面に固定して設けられた固定床部9を有する。この固定床部9の一端には腰床部11と背床部12とが順次回動可能に連結されている。上記固定床部9の他端には第1の脚床部13と第2の脚床部14とが順次回動可能に連結されている。
上記ベースフレーム4の下面の長手方向の中央部には床板体駆動手段16が設けられている。この床板体駆動手段16は図2に示すように背駆動部17と脚駆動部18を有する。
上記昇降駆動部5と、上記背駆動部17及び脚駆動部18は制御装置19によって駆動が制御されるようになっている。すなわち、上記昇降駆動部5はたとえば直流モータからなる昇降モータ21を有し、この昇降モータ21によって昇降機構部22が駆動されるようになっている。
上記昇降モータ21による上記床板体8、つまり上記上下フレーム6の高さは昇降用エンコーダ23が発生するパルス信号が上記制御装置19に出力されることで検出されるようになっている。さらに、上記上下フレーム6を高さ0まで下降させたときにリセット手段としての昇降リミット24が上記上下フレーム6に押圧されて作動するようになっている。
上述した高さ0とは上記昇降機構部22による下降限の高さであって、床面からの高さではない。上記昇降リミット24は上記上下フレーム6を高さ0まで下降させたときに上記昇降機構部22によって作動させるようにしてもよい。なお、上記上下フレーム6を最大上昇位置、たとえば下降限から60cm上昇させたとき、そのことを図示しない昇降リミットによって検出させ、その検出信号で上記昇降モータ21の駆動を制御するようにしてもよい。
上記背駆動部17はたとえば直流モータからなる背モータ25を有し、この背モータ25によって背機構部26が駆動されるようになっている。上記背モータ25による上記背床部12の駆動角度は背用エンコーダ27が発生するパルス信号が上記制御装置19に出力されることで検出されるようになっている。
上記背機構部26には背駆動力切断部28が設けられ、この背駆動力切断部28を手動で操作することによって、上記背モータ25から上記背機構部26への動力伝達を遮断できるようになっている。
上記背モータ25と上記背機構部26との動力伝達を遮断すれば、所定の角度で上昇した上記背床部12を手動で水平な状態まで倒伏させることができる。つまり、停電時などに上昇した背床部12を手動で水平に戻すことができる。上記背床部12を角度0である、水平となるまで倒伏させたとき、リセット手段としての背リミット29が上記背床部12に押圧されて作動するようになっている。
上記脚駆動部18はパルスモータからなる脚モータ31を有し、この脚モータ31によって脚機構部32が駆動されるようになっている。上記脚モータ31による上記第1の脚床部13の駆動角度は脚用エンコーダ33が発生するパルス信号が上記制御装置19に出力されることで検出されるようになっている。
上記脚機構部32には脚駆動力切断部34が設けられ、この脚駆動力切断部34を手動で操作することによって、上記脚モータ31から上記脚機構部32への動力伝達を遮断できるようになっている。
上記脚モータ31と上記脚機構部32との動力伝達を遮断すれば、所定の角度で上昇した上記第1の脚床部13を手動で水平な状態まで倒伏させることができる。つまり、停電時などに上昇した第1の脚床部13を手動で水平に戻すことができる。なお、第2の脚床部14は第1の脚床部13の駆動に連動し、この第1の脚床部13に対して山形状に屈曲して図示しない保持部材によって保持されるようになっている。
上記第1の脚床部13を角度0である、水平となるまで倒伏させたとき、リセット手段としての脚リミット35が上記第1の脚床部13に押圧されて作動するようになっている。
上記上下フレーム6の下面側には、この上下フレーム6の上面に設けられた床板体8に加わる荷重を検出する離床検知スイッチ36(図2に示す)が設けられている。つまり、離床検知スイッチ36は上記床板体8に加わる荷重、つまり床板体8上に利用者が居るか否かを検出し、その検出信号を上記制御装置19に出力するようになっている。
図4(a),(b)は上記背駆動部17と上記脚駆動部18との具体的構成を示している。すなわち、上記背機構部26は上記背モータ25の回転によって水平方向にスライド駆動されるスライダ38を有する。
上記上下フレーム6には支軸39が枢着され、この支軸39には第1のアーム41の基端と、L字状のレバー42の一端が取付けられている。上記スライダ38が駆動されてスライドすると、このスライダ38によって上記レバー42の他端が押圧される。それによって、図4(b)に示すように上記レバー42とともに上記第1のアーム41が上昇方向に回動する。
上記第1のアーム41は上記背床部12の下面側に配置されていて、上記スライダ38によって上昇方向に駆動されると、上記第1のアーム41の先端部と中途部に回転可能に設けられた一対のローラ41aが上記背床部12の下面を押圧する。それによって、上記背床部12は図4(a)に示すように水平に倒伏した状態から、図4(b)に示すように起上方向に駆動されるようになっている。
上記脚駆動部18は上記脚モータ31が回転駆動されると、上記脚機構部32によって水平方向にスライド駆動されるスライダ44を有する。
上記上下フレーム6には支軸45が枢着され、この支軸45には第2のアーム46の基端と、L字状のレバー47の一端が取付けられている。上記スライダ44が駆動されてスライドすると、このスライダ44によって上記レバー47の他端が押圧される。それによって、図4(b)に示すように上記レバー47とともに上記第2のアーム46が上昇方向に回動する。
上記第2のアーム46は上記第1の脚床部13の下面側に配置されていて、上記スライダ44によって上昇方向に駆動されると、上記第2のアーム46の先端部に回転可能に設けられたローラ46aが上記第1の脚床部13の下面を押圧する。それによって、上記第1の脚床部13は図4(a)に示すように水平に倒伏した状態から、図4(b)に示すように起上方向に駆動されるようになっている。
上記第1の脚床部13に一端が枢着された上記第2の脚床部14は、上記第1の脚床部13に連動してこの第1の脚床部13と山形状となるよう屈曲しながら上昇し、他端は上述したように図示しない保持具によって下降不能に保持されるようになっている。
図2に示す上記制御装置19には、手元操作装置としてのリモートコントローラ51が接続されている。図1(a)、(b)に示すように、上記リモートコントローラ51は上下方向に細長い筐体状の本体52を有する。この本体52の前面には上部に液晶式の表示部53が設けられ、この表示部53の下方に操作部54が設けられている。
上記操作部54は入/切釦56、設定釦57、あたま上げ釦58、同じく下げ釦59、あし上げ釦61、同じく下げ釦62、たかさ上げ釦63、同じく下げ釦64が設けられている。上記入/切釦56と設定釦57以外の釦は押しているときにときにだけ動作する、いわゆるモーメンタリスイッチが用いられている。
なお、手元操作装置としてリモートコントローラ51を例に上げて説明したが、リモートコントローラ51に限られず、ベッド装置1のベースフレーム4やヘッドボード、フットボードなどに操作パネルや操作ボックスなど設けて手元操作装置としてもよい。
上記入/切釦56の「入」を押した後、上記あたま上げ釦58を押せば、上記背モータ25が作動して上記第1のアーム41を上昇方向に回動させられるから、上記背床部12が図3(a)に示すように上昇方向に駆動される。
上記あたま下げ釦59を押せば、上記背モータ25が作動して上記第1のアーム41が下降方向に駆動させられるから、上記背床部12が下降方向に回動する。なお、上記腰床部11は上記背床部12の起伏動作に連動して起伏する。
上記あし上げ釦61を押せば、上記脚モータ31が作動して上記第2のアーム46が上昇方向に回動させられるから、図3(c)に示すように上記第1の脚床部13が上昇方向に駆動される。上記あし下げ釦62を押せば、上記脚モータ31が作動して上記第2のアーム46が下降方向に回動させられるから、上記第1の脚床部13が下降方向に回動する。
なお、上記第2の脚床部14は上述したように上記第1の脚床部13の起伏動作に連動して起伏するようになっていて、上記第1の脚床部13とで山形状をなすよう屈曲した状態で保持されるようになっている。
上記背モータ25による上記背床部12の回動角度はたとえば0〜73度に設定され、上記脚モータ31による上記第1の脚床部13の回動角度はたとえば0〜45度に設定されている。
上記たかさ上げ釦63を押すと、図示しない上記昇降モータ21が作動して図3(d)に示すように上記上下フレーム6が上昇方向に駆動される。上記たかさ下げ釦64を押すと、上記上下フレーム6が下降方向に駆動される。つまり、床板体8が設けられた上下フレーム6の高さを設定できるようになっている。
上記設定釦57を押すと、上記表示部53に後述するように「連動」の状態を示す図形が表示される。「連動」の図形が表示された状態で上記あたま上げ釦58或いはあたま下げ釦59を押せば、図3(b)に示すように上記背床部12と上記第1の脚床部13を連動させることができるようになっている。
図1(b)に示すように、上記リモートコントローラ51の本体52の背面にはスピーカ66と表示手段を構成する切り換え部としての切り換えスイッチ67とが設けられている。上記スピーカ66は上記床板体8の背床部12や第1の脚床部13を作動させたときに、その作動状態を音声として出力するようになっている。
上記切り換ええスイッチ67には六角穴が形成されていて、この六角穴に図示しない切り換えレンチを差し込むことによって切り換え操作できるようになっている。すなわち、上記切り換えスイッチ67を切り換える前は、上記リモートコントローラ51の表示部53に後述するように上記床板体8の状態を表示する表示モードが表示され、上記切り換えスイッチ67を切り換えると、上記表示部53には上記床板体8の種々の動作を設定するための設定モードが表示されるようになっている。
上記表示モードは、図5(a)〜(c)に示すように上記床板体8を操作していないときの待機画面D1a〜D1cと、図6(a)〜(c)〜図8(a)〜(c)に示す上記床板体8を操作しているときの動作画面D2a〜D2c、D3a〜D3c及びD4a〜D4cを有する。
図5(a)〜(c)に示す上記待機画面D1a〜D1cは、上記床板体8上に利用者が居るか否かを図5(a)に示すバー、図5(b)に示すOFF、図5(c)に示すONで表示する離床マークm1、あたま上げ釦58を操作して背床部12を作動させたときに第1の脚床部13が連動するか否かを図5(a),(c)に示す利用者が上半身を起こした図形、図5(b)に示す利用者が上半身を起こし、脚部を屈曲させた図形で表示する連動マークm2、操作時に音声が出るか否かを図5(a),(c)に示す音声が出ているスピーカの図形、図5(b)に示す音声が出ていないスピーカの図形で表示する音声マークm3、床板体8をバッテリーで動作させるときにバッテリーが接続されているか否かを表示するバッテリーマークm4、待機状態における利用者の上半身の起上状態の画像と背床部12の起上角度の数値を示す背床部マークm5、同じく利用者の脚部の屈曲状態の画像と第1の脚床部13の上昇角度の数値を示す脚床部マークm6及び床板体8、つまり上下フレーム6の高さをバーの数で示す画像と上下フレーム6の高さを数値を示す高さマークm7が表示されるようになっている。
なお、上記背床部マークm5と上記高さマークm7には[H]又は[L]の文字が示される。[H]又は[L]は背床部12と第1の脚床部13を駆動するときに後述するように設定される駆動速度を表示していて、[H]が表示されているときには[L]が表示されているときよりも速い速度で駆動されるよう設定されていることを示している。
なお、[H]が表示されているときの駆動速度は、[L]が表示されているときよりも速い速度であるが、[H]の駆動速度は標準的な駆動速度であって、[L]の駆動速度が標準的な駆動速度に比べて遅いということを意味している。
上記離床マークm1において、図5(a)に示すようにバーが表示されているときは離床検知センサ36がないときや制御装置19に接続されていない状態を示し、図5(b)に示すように[OFF]が表示されているときは離床検知センサ36によって利用者が離床しているか否かが検知された通知がナースコールへ出力されていない状態を示している。図5(c)に示すように[ON]が表示されているときは利用者が離床しているか否かが離床検知センサ36によって検知された通知がナースコールへ出力されている状態を示している。
上記連動マークm2において、図5(a)、(c)に示すように利用者の上半身だけが起きた状態の画像のときには背床部12の動作に第1の脚床部13が連動しない状態に設定されていることを示し、図5(b)に示すように利用者の上半身が起き、脚部が屈曲した画像のときには背床部12の動作に第1の脚床部13が連動する状態に設定されていることを示している。
図6(a)〜(c)に示す上記動作画面D2a〜D2cは、あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作したときに表示されるあたま動作画面、図7(a)〜(c)に示す上記動作画面D3a〜D3cはあし上げ釦61又はあし下げ釦62を操作したときに表示されるあし動作画面、及び図8(a)〜(c)に示す上記動作画面D4a〜D4cはたかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64を操作したときに表示されるたかさ動作画面である。
なお、図6乃至図8に示す各動作画面D2a〜D2c、D3a〜D3c、D4a〜D4cにおける各マークm1〜m3の表示画像は、待機画面D1a〜D1cにおける各画像マークm1〜m3と対応している。
バッテリーマークm4は図5においてはバッテリーが接続されていることを示し、図6乃至図8においては床板体8の現在の駆動状態がバッテリーで行われているか否かを表示している。図6乃至図8の(a)は駆動がバッテリーで行われていない状態を表示し、(b)はバッテリーで行われている状態を表示している。
図6(a),(b)に示す動作画面D2a,D2bは、あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作しているときの画面で,図6(c)に示す動作画面D2cはあたま上げ釦58又はあたま下げ釦59による操作が禁止されている状態を示している。
あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作すると、図6(a)に示すように[あたま]の文字、利用者の上半身が起こされているときの角度を示す図形、背床部12の駆動速度を示す[H]の文字、そのときの背床部12の起上角度[60°]の数字、及び上下フレーム6の高さを示す高さの図形が表示される。つまり、あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作したときに表示する必要のある図形と文字とのマークが表示される。これらの表示を纏めてm11とする。
高さマークは1〜3本の横バーで示され、3本のときには上記床板体8の高さが51〜60cmの範囲で変化し、2本のときには36〜50cmの範囲で変化し、1本のときには26〜35cmmの範囲で変化する。高さ26cmmは上下フレーム6、つまり床板体8がベースフレーム4から上昇していない状態で、この床板体8が床面から26cmの高さにあることを意味している。なお、横バーが0本のときはリセットされた状態を表示している。
図6(b)はあたま上げ釦58又はあたま下げ釦59の動作に第1の脚床部13の動作を連動させる連動操作を示す動作画面で、そのときのマークm11には図6(a)の[あたま]の文字に代わり、[れんどう]の文字が表示される。なお、背床部12の起上角度が[60°]から上昇して[72°]の数字となって表示されている。
図6(c)はあたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作しても、背床部12が駆動されないよう設定された状態であって、そのときのマークm11として利用者の上半身が倒伏しているときの角度を示す図形及び[あたま操作禁止]の文字が表示されることになる。
図7(a),(b)に示す動作画面D3a,D3bは、あし上げ釦61又はあし下げ釦62を操作しているときの画面で、図7(c)に示す動作画面D3cはあし上げ釦61又はあし下げ釦62による操作が禁止されている状態を示している。
あし上げ釦61又はあし下げ釦62を操作図7(a)に示すように[あし]の文字、利用者の脚部が屈曲している図形、そのときの第1の脚床部か13の起上角度[45°]の数字、及び上下フレーム6の高さを示す高さの図形が表示される。つまり、あし上げ釦61又はあし下げ釦62を操作したときに表示する必要のある図形と文字とのマークが表示される。これらの表示を纏めてm12とする。
図7(b)はあし上げ釦61又はあし下げ釦62の動作を第1の脚床部13の動作に連動させる連動操作を示す動作画面で、そのときのマークm12には図7(a)と同様の[あし]の文字が表示される。なお、第1の脚床部13の起上角度が[45°]から下降して[30°]の数字となって表示されている。
図7(c)はあし上げ釦61又はあし下げ釦62を操作しても、第1の脚床部13が駆動されないよう設定された状態であって、そのときのマークm12として利用者の脚部が伸展しているときの角度を示す図形及び[あし操作禁止]の文字が表示される。
図8(a),(b)に示す動作画面D4a,D4bは、たかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64を操作しているときの画面で、図8(c)に示す動作画面D4cはたかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64による操作が禁止されている状態を示している。
たかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64を操作図8(a)に示すように[たかさ]の文字、利用者の脚部伸ばした状態の図形、そのときの上下フレーム6の高さを示す高さの図形、高さを表示する[60cm]の数字、及び上下フレーム6の駆動速度[H]が表示される。つまり、たかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64を操作したときに表示する必要のある図形と文字とのマークが表示される。これらの表示を纏めてm13とする。
図8(b)は図8(a)に示す高さ[60cm]からたかさ下げ釦64を操作して上下フレーム6を高さ[45cm]まで駆動速度[L]で下降させたときの図形と文字とが表示されたマークm13である。
図8(c)はたかさ上げ釦63又はたかさ下げ釦64を操作しても、上下フレーム6が駆動されないよう設定された状態であって、そのときのマークm13として利用者の脚部が伸展している図形及び[たかさ操作禁止]の文字が表示される。
なお、上記リモートコントローラ51は所定時間操作しないでおくと、通電が遮断される。そのとき、上記表示部53の操作時には点灯照明されている各操作釦のうち、入/切釦56を除く他の操作釦の照明は消灯されて上記入/切釦56は点灯し、その状態で上記入/切釦56以外の釦を押すと、上記入/切釦56が点滅するようになっている。
したがって、上記入/切釦56を押して上記リモートコントローラ51に通電して操作を再開する場合、上記入/切釦56の照明が点滅しているため、たとえば暗い室内などでの上記入/切釦56の操作を容易かつ確実に行うことができる。
上記設定モードは上記リモートコントローラ51の裏面に設けられた切換スイッチ67を図示しない切り換えレンチで切り換えることによって、図9(a)に示す設定画面S1aがリモートコントローラ51の表示部53に表示される。
上記設定画面S1aは、離床部69a、連動部96b、音声部96c、速度部96d、操作部96e、及び保守部69fを示す操作部69a〜69fが表示され、これらの各部はあたま上げ釦58とあたま下げ釦59によって選択することができる。そして、設定釦57によって選択を決定し、つぎの階層の画面にできるようになっており、入/切釦56出前の階層に戻すことができるようになっている。
図11は設定モードMの上記設定画面Sを説明したブロック図で、上記あたま上げ釦58で上記設定画面S1aの離床部69aを選択し、上記設定釦57を押して上記設定画面Sの離床部69aをつぎの階層に進めると、図9(b)に示すように離床通知の[ON]と[OFF]の離床画面Saが表示される。
そして、上記離床画面Saの[ON]を選択すれば、床板体8上に利用者が居るか否かをナースコールへ出力する状態に設定され、[OFF]を選択すれば、床板体8上に利用者が居るか否かをナースコールへ出力しない状態に設定される。これらの選択はマークm1として図5の待機画面や図6〜図8の動作画面に表示される。
設定画面Sの連動部69bを選択すると、図9(c)に示すように[頭]と[連動]を有する連動画面Sbが表示される。[頭]を選択すれば、あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59を操作したときに、背床部12が単独で動作し、[連動]を選択すれば、あたま上げ釦58又はあたま下げ釦59によって背床部12を操作したとき、第1の脚床部13が連動するようになる。この選択はマークm2として図5の待機画面や図6〜図8の動作画面に表示される。
なお、上記連動部69bの機能はリモートコントローラ51に設けられた設定釦57の機能と重複している。
設定画面Sの音声部69cを選択すると、図10(a)に示すように[ON]と[OFF]を有する音声画面Scが表示される。[ON]を選択すれば、操作部54の各操作釦を操作したときにその操作内容が音声として出力され、[OFF]を選択すれば音声が出力されないようになっている。この選択はマークm3として図5の待機画面や図6〜図8の動作画面に表示される。
設定画面Sの速度部69dを選択すると、図10(b)に示すように[あたま]と[たかさ]の速度を選択する速度画面Sdが表示される。[あたま]を選択すると、図示しないが[H:普通]と[L:ゆっくり]の画面がさらに表示されるから、どちらかを選択することで、背床部12の駆動速度が設定される。[たかさ]を選択すると、図示しないが[H:普通]と[L:ゆっくり]がさらに表示されるから、どちらかを選択することで、上下フレーム6の駆動速度が設定される。なお、第1の脚床部13の駆動速度は背床部12の設定速度と同じ速度に設定される。
設定画面Sの操作部69eを選択すると、図10(c)に示すように[あたま]、[あし]、[たかさ]を有する操作禁止画面Seが表示される。[あたま]を選択すると、図示しないが[ON]と[OFF]がさらに表示される。[ON]を選択すると背床部12の駆動操作が可能となり、[OFF]を選択すると背床部12の駆動操作が不可となる。
[あし]を選択すると、[ON]と[OFF]がさらに表示される。[ON]を選択すると第1の脚床部13の駆動操作が可能となり、[OFF]を選択すると第1の脚床部13の駆動操作が不可となる。
[たかさ]を選択すると、[ON]と[OFF]がさらに表示される。[ON]を選択すると上下フレーム6の駆動操作が可能となり、[OFF]を選択すると上下フレーム6の駆動操作が不可となる。
背床部12、第1の脚床部13或いは上下フレーム6の操作禁止を選択すると、そのことが図6〜図8の動作画面D2c,D3c及びD4cに操作禁止の文字として表示される。
設定画面Sの保守部69fを選択すると、図10(d)に示すように[時間]、[離床]、[接続]、[形式]、[電池]を有する保守画面Sfが表示される。[時間]を選択すると各モータの作動時間を設定でき、[離床]を選択する離表検知状態が表示される。[接続]を選択する各モータや操作釦の配線状態を知ることができ、[形式]はベッドの形式、[電池]はバッテリーユニットの有無を知ることができる。つまり、保守部69fによってベッド装置1の各部の保守点検に必要な項目を確認できるようになっている。
なお、上記背床部12を下降させて上記背リミット29が押圧されて作動すると、上記表示部53に表示される上記背床部12の起立角度が0にリセットされる。上記第1の脚床部13を下降させて上記脚リミット35が押圧されて作動すると、上記表示部53に表示される上記第1の脚床部13の起立角度が0にリセットされるようになっている。
上記構成のリモートコントローラ51によれば、その表示部53には待機状態或いは操作時における床板体8の背床部12と第1の脚床部13の状態を表示モードの待機画面D1及び動作画面D2〜D4によって表示することができるばかりか、上記リモートコントローラ51の裏面に設けられた切換スイッチ67によって上記表示部53の表示状態を切り換えることで、上記表示部53には上記床板体8の背床部12と第1の脚床部13を操作させるか否か、上下フレーム6と背床部12を駆動するときの速度など、床板体8の各床部の動作を設定するための設定画面Sを表示し、各床部の動作を選択的に設定することができる。
そのため、上記リモートコントローラ51には上記床板体8の背床部12と第1の脚床部13を操作するためのあたま上げ釦58、あたま下げ釦59、あし上げ釦61、あし下げ釦61、上下フレーム6の高さを設定する高さ上げ釦63、高さ下げ釦64の操作釦を設ければよく、上記床板体8の背床部12や第1の脚床部13の動作の選択や駆動速度などの動作を設定するための設定釦を設けずにすむ。
つまり、上記リモートコントローラ51に上記操作釦の他に、各種の設定釦を設けた場合のように、上記リモートコントローラ51の大型化を招くということがないばかりか、上記リモートコントローラ51に設定釦が設けられている場合のように、背床部12や第1の脚床部13を操作するときに、上記設定釦を間違って操作してしまうという、誤操作を招く虞を低減することもできる。
すなわち、上記リモートコントローラ51に設けられる操作釦の数が多くなるのが防止されることで、上記床板体8の背床部12と第1の脚床部13の操作を間違いなく、確実かつ容易に行うことができる。
上記リモートコントローラ51の表示部53に表示される表示モードの待機画面D1a〜D1cには、背床部12の起立角度の数字とその状態の画像を示すマークm5、第1の脚床部13の起立角度の数字とその状態の画像を示す脚床部マークm6、及び上下フレーム6の高さを示す数値と画像を示すマークm7が表示されるようになっている。つまり、待機時における床板体8の背床部12、第1の脚床部13、及び上下フレーム6の画像と状態の数値とが示される。
そのため、上記待機画面D1a〜D1cによって床板体8の背床部12と第1の脚床部13の起立状態及び上下フレーム6の高さの状態を、上記表示部53に表示された待機画面D1を見ることによって直ちに判断することができる。
したがって、すでに十分な角度で起立している背床部12をさらに起立させる方向に駆動したり、丁度よい角度で起立している第1の脚床部13を起伏させたり、利用者が乗り降りし易い高さにある上下フレーム6を上下方向に駆動するなど、利用者に不快感をあたえたり、不便となるような操作を行うことを確実に防止することができる。
とくに、背床部12や第1の脚床部13の起立角度、及び上下フレーム6の高さが画像だけでなく、数値によっても表示されているため、背床部12や第1の脚床部13を、利用者が利用するために最適な起立角度に確実に設定することができる。
上記リモートコントローラ51の表示部53に上記待機画面D1a〜D1cが表示されている状態で、上記リモートコントローラ51に設けられた各種の操作釦を操作すると、上記待機画面D1が動作画面D2a〜D2c、D3a〜D3c及びD4a〜D4cのいずれかに切り換わる。
上記表示モードの動作画面D2a〜D2c、D3a〜D3c及びD4a〜D4cにおいては、上記リモートコントローラ51によって操作している部位の名称とその部位の角度や高さの数値が表示される。
そのため、上記リモートコントローラ51を操作することで、背床部12や第1の脚床部13の起立角度、或いは上下フレーム6の高さを設定する場合、その操作部位が上記リモートコントローラ51の表示部53に画像だけでなく、数値で表示されることで、その操作部位を所望する状態に容易かつ確実に設定することができる。
上記リモートコントローラ51の操作部54に設けられた各種の操作釦は自発光釦によって形成されている。そのため、暗い場所での上記リモートコントローラ51の操作を容易かつ確実に行うことができる。
したがって、上記設定画面Sの操作部69eの操作によって操作可能に設定された操作釦だけを点灯させるようにすれば、床板体8の各床部のうちの、操作可能な部位を操作釦の照明状態によって判別することができるなど、操作性能を向上させるための設定が可能となる。さらに、所定時間使用しない場合には入/切釦56を点滅点灯させ、他の釦を消灯させることで、リモートコントローラ51の再使用時に、室内が暗い場合などであっても入/切釦56の操作を容易に行うことが可能となる。
上記背駆動部17の背機構部26には背駆動力切断部28が設けられ、上記脚駆動部18の脚機構部32には脚駆動力切断部34が設けられている。たとえば停電などによって背床部12や第1の脚床部13の起上した状態で止まったりすることがある。
そのような場合、上記背駆動力切断部28を操作し、背機構部26と背モータ25との動力伝達を遮断し、背床部12を手動で倒伏させたり、上記脚駆動力切断部34を操作し、脚機構部32と脚モータ31との動力伝達を遮断して上記第1の脚床部13を手動で倒伏させることが要求されることがある。
上記背床部12を手動で倒伏させる場合、この背床部12が水平に倒伏すれば、背リミット29が作動してリモートコントローラ51の表示部53の待機画面D1に表示される背床部12の起立角度の数値が[0]にリセットされる。
同様に、上記第1の脚床部13を手動で倒伏させる場合、この第1の脚床部13が水平に倒伏すれば、脚リミット35が作動してリモートコントローラ51の表示部53に表示される第1の脚床部13の起立角度の数値が[0]にリセットされる。
そのため、停電時などに背床部12と第1の脚床部13を手動で水平に倒伏させてから、通常の状態で使用する場合、背床部12と第1の脚床部13との実際の起立角度と、表示部53の待機画面D1に表示される起立角度の数値とに誤差が生じるのを防止することができる。
つまり、通常の使用時においては各モータ25,31の回転パルスをエンコーダ27,33で検出し、背床部12と第1の脚床部13との現在の起立角度を検出するようになっている。検出位置は制御装置19の記憶部(図示せず)に格納される。
しかしながら、上述したように背床部12や第1の脚床部13を手動で水平に倒伏させると、背床部12と第1の脚床部13の実際の起立角度と、記憶部に格納された起立角度に誤差が生じるから、上記背床部12と第1の脚床部13の実際の起立角度を正確に表示できないことになる。
しかしながら、上述したように上記背床部12と第1の脚床部13を手動で水平に倒伏させるときに、上記背リミット29や脚リミット35が押圧されるまで下降させれば、記憶部に格納された起立角度が[0]にリセットされる。
そのため、起立状態にある背床部12や第1の脚床部13を手動で倒伏させた場合であっても、その後の通常の使用状態においては上記背床部12や第1の脚床部13の起立角度の数値を、実際の起立角度に応じて正確に表示することができる。
上記背リミット29や脚リミット35によるリセットは、上記背床部12や第1の脚床部13を手動で倒伏させた場合だけでなく、背駆動部17や脚駆動部18を修理交換などするために上下フレーム6に対して着脱する場合にも、リモートコントローラ51の表示部53に上記背床部12や第1の脚床部13の起立角度を正確に表示するために有効である。
上記一実施の形態では表示手段を構成する切り換え部としての切り換えスイッチによって表示部に表示モードと設定モードを切り換え表示させるようにしたが、切り換えスイッチによって表示部に表示モードだけを表示させるようにしてもよい。
そのような構成であっても、上記表示部に上記背床部と脚床部との起伏状態及び上記床板体の高さを表示することができるため、リモートコントローラの操作に際して誤操作を防止したり、ベッド装置の各部の状態を一目で確認できるなどの利点がある。