JP5638293B2 - 四端子型インピーダンス測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象体に接続される一対の電流供給端子と一対の電圧検出端子とを有する四端子型インピーダンス測定装置に関するものである。
この種の四端子型インピーダンス測定装置として、本願出願人は、下記特許文献1に開示されたインピーダンス測定装置を既に提案している。このインピーダンス測定装置は、一対のソース端子を介して被測定試料(測定対象体)に測定信号を供給する測定用信号源と、被測定試料の電圧を一対のセンス端子を介して測定する測定部とを備えるインピーダンス測定装置であって、Hi側のソース端子およびHi側のセンス端子を含むHi側電流路に直流定電流を供給する第1直流定電流源およびその電流源の振幅と第1基準電圧とを比較して断線の有無を判定する第1比較器を有する第1断線検出手段と、Lo側のソース端子およびLo側のセンス端子を含むLo側電流路に直流定電流を供給する第2直流定電流源およびその電流源の振幅と第2基準電圧とを比較して断線の有無を判定する第2比較器を有する第2断線検出手段とを備えている。このインピーダンス測定装置では、第1断線検出手段および第2断線検出手段を備えたことにより、被測定試料についてのインピーダンスの測定中においても、Hi側のソース端子およびHi側のセンス端子、並びにLo側のソース端子およびLo側のセンス端子の断線検出を行うことが可能となっている。
特開2006−322821号公報(第5−7頁、第1図)
ところが、上記した四端子型インピーダンス測定装置には、以下の解決すべき課題が存在している。すなわち、従来の四端子型インピーダンス測定装置では、Hi側の各端子についての断線の有無を判定するための第1断線検出手段、およびLo側の各端子についての断線の有無を判定するための第2断線検出手段を備えたことにより、上記のような優れた効果を奏することが可能となっている。しかしながら、断線を検出するための専用の各断線検出手段、特に断線検出手段を構成する直流定電流源の付加により、装置コストが上昇するという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、装置コストの上昇を最小限に抑えつつ、測定対象体との端子の接触状態を検出し得る四端子型インピーダンス測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の四端子型インピーダンス測定装置は、測定対象体の一方の端子に接触する高電位側電流供給端子を介して当該測定対象体に供給する交流信号を生成する信号生成部と、前記交流信号の供給に起因して前記測定対象体に流れる検査電流を前記測定対象体の他方の端子に接触する低電位側電流供給端子を介して入力すると共に当該検査電流を測定する電流測定部と、前記一方の端子に接続される高電位側電圧検出端子および前記他方の端子に接続される低電位側電圧検出端子を介して前記測定対象体の両端間電圧を測定する電圧測定部と、前記検査電流および前記両端間電圧に基づいて前記測定対象体のインピーダンスを算出する処理部とを備えた四端子型インピーダンス測定装置であって、前記電圧測定部は、非反転入力端子が前記高電位側電圧検出端子に接続されると共に第1抵抗を介して基準電位に接続されて、当該高電位側電圧検出端子に発生する電圧を増幅して第1電圧信号として出力する第1演算増幅器と、非反転入力端子が前記低電位側電圧検出端子に接続されると共に第2抵抗を介して前記基準電位に接続されて、当該低電位側電圧検出端子に発生する電圧を増幅して第2電圧信号として出力する第2演算増幅器と、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号の差分電圧を検出して前記両端間電圧を示す電圧信号として出力する電圧検出回路とを有し、前記第1抵抗は、前記第1演算増幅器の入力バイアス電流が当該第1抵抗にのみ流れた際に当該第1抵抗に当該第1演算増幅器の正側電源電圧に近い電圧を発生させて前記第1電圧信号を飽和状態に移行させる抵抗値に規定され、前記第2抵抗は、前記第2演算増幅器の入力バイアス電流が当該第2抵抗にのみ流れた際に当該第2抵抗に当該第2演算増幅器の正側電源電圧に近い電圧を発生させて前記第2電圧信号を飽和状態に移行させる抵抗値に規定され、前記処理部は、前記検査電流の電流値および前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値に基づいて、前記高電位側電流供給端子および前記低電位側電流供給端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態か否か、および前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態か否かを判別する。
また、請求項2記載の四端子型インピーダンス測定装置は、請求項1記載の四端子型インピーダンス測定装置において、前記処理部は、前記検査電流の電流値が予め規定した電流値以下のときに、前記高電位側電流供給端子および前記低電位側電流供給端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する。
また、請求項3記載の四端子型インピーダンス測定装置は、請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置において、前記処理部は、前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値が予め規定した電圧範囲を外れたときに、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子のいずれか一方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する。
また、請求項4記載の四端子型インピーダンス測定装置は、請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置において、前記処理部は、前記検査電流の電流値および前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値に基づいてインピーダンスを算出すると共に、当該インピーダンスと予め規定したしきい値とを比較して、当該インピーダンスが当該しきい値を下回るときに、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子の双方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する。
また、請求項5記載の四端子型インピーダンス測定装置は、請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置において、前記第1電圧信号と予め規定したしきい値とを比較して比較結果を示す第1比較信号を出力する第1比較部と、前記第2電圧信号と予め規定したしきい値とを比較して比較結果を示す第2比較信号を出力する第2比較部とを有し、前記処理部は、前記第1比較信号および前記第2比較信号に基づいて、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子のいずれが前記測定対象体における対応する前記端子に非接触の状態か否かを判別する。
請求項1から4のいずれかに記載の四端子型インピーダンス測定装置によれば、高電位側電流供給端子および低電位側電流供給端子のうちの少なくとも1つが測定対象体に対して非接触となったときには、測定対象体に検査電流が流れないため、この検査電流の電流値に基づいて判別することにより、具体的には、この検査電流が予め規定した電流値以下であるか否かを判別することにより、高電位側電流供給端子および低電位側電流供給端子の測定対象体に対する接触状態を判別することができる。また、高電位側電圧検出端子および低電位側電圧検出端子の測定対象体に対する接触状態については、高電位側電圧検出端子および低電位側電圧検出端子のうちのいずれか1つが測定対象体に対して非接触となったときには、電圧検出回路から出力される電圧信号が飽和状態(予め規定した電圧範囲を外れた状態、具体的にはこの電圧範囲の上限値を超えるか、またはこの電圧範囲の下限値を下回る状態)に移行するため、この電圧信号の電圧値に基づいて判別することにより、具体的には、この電圧信号が飽和状態であるか否かに基づいて、接触状態を判別することができる。また、高電位側電圧検出端子および低電位側電圧検出端子の双方が測定対象体に対して非接触となったときには、電圧検出回路から出力される電圧信号の電圧値および検査電流の電流値に基づいて算出されるインピーダンスが予め規定されたしきい値を下回るため、このインピーダンスに基づいて判別することにより、接触状態を判別することができる。このため、従来の構成と比較して、接触状態を判別するための直流定電流源を不要にすることができるため、装置コストの上昇を回避することができる。
また、請求項5記載の四端子型インピーダンス測定装置によれば、接触状態を判別するための直流定電流源を不要としつつ、高電位側電圧検出端子および低電位側電圧検出端子についての接触状態を個別に、かつ確実に判別することができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 図1においてHi側電流供給端子Hcが非接触のときの測定装置1の動作を説明するための説明図である。 図1においてLo側電流供給端子Lcが非接触のときの測定装置1の動作を説明するための説明図である。 図1においてHi側電圧検出端子Hpが非接触のときの測定装置1の動作を説明するための説明図である。 図1においてLo側電圧検出端子Lpが非接触のときの測定装置1の動作を説明するための説明図である。 測定装置1Aの構成を示す構成図である。
以下、四端子型インピーダンス測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、四端子型インピーダンス測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す四端子型インピーダンス測定装置(以下、「測定装置」ともいう)1は、測定対象体2のインピーダンスZを測定するものであって、一対の電流供給端子(Hi側電流供給端子(高電位側電流供給端子)Hc、および電流検出端子としても機能するLo側電流供給端子(低電位側電流供給端子))Lc、一対の電圧検出端子(Hi側電圧検出端子(高電位側電圧検出端子)HpおよびLo側電圧検出端子(低電位側電圧検出端子))Lp、信号生成部3、電流測定部4、電圧測定部5、処理部6および出力部7を備えている。この場合、Hi側電流供給端子HcおよびHi側電圧検出端子Hpは、測定対象体2の一方の端子2aに接触させられ、Lo側電流供給端子LcおよびLo側電圧検出端子Lpは、測定対象体2の他方の端子2bに接触させられる。
信号生成部3は、一例として、図1に示すように、交流信号源3a、増幅器3bおよび出力抵抗(抵抗値が数十オーム〜数百オーム程度(一例として50オーム〜100オーム程度)の低抵抗の出力抵抗)3cを備えている。この信号生成部3では、交流信号源3aが信号(正弦波信号)を生成し、増幅器3bがこの生成された信号を交流信号V1(正弦波信号)に増幅すると共に出力抵抗3cを介してHi側電流供給端子Hcに出力する。この構成により、信号生成部3は、Hi側電流供給端子Hcを介して測定対象体2に供給する交流信号V1を生成可能となっている。本例では一例として、交流信号V1の振幅は、電流測定部4および電圧測定部5を構成する後述の演算増幅器の正側電源電圧および負側電源電圧の絶対値の数分の1程度に規定されている。例えば、交流信号V1の振幅は、各演算増幅器の電源電圧が±10ボルトである時には、その数分の1程度(±2ボルト程度)に規定されている。
電流測定部4は、一例として、図1に示すように、電流電圧変換回路11およびA/D変換器12を備えている。電流電圧変換回路11は、一例として、出力端子と反転入力端子との間にレンジ抵抗および切り替えスイッチの直列回路11aが複数並列に接続され(複数の測定レンジのうちから1つの測定レンジを任意に選択可能に構成され)、かつ非反転入力端子が基準電位Gに規定され、かつ反転入力端子がLo側電流供給端子Lcに接続された演算増幅器11bを備えて構成されている。一例として、測定装置1では、0オームから1オームまでの測定レンジ(1オーム測定レンジ)、1オームから10オームまでの測定レンジ(10オーム測定レンジ)、および10オーム〜100オームまでの測定レンジ(100オーム測定レンジ)の3つの測定レンジが設定されている。この電流測定部4では、電流電圧変換回路11が、交流信号V1の印加に起因して測定対象体2に流れる検査電流(交流電流)I1をLo側電流供給端子Lcを介して入力して、電圧信号V2に変換する。次いで、A/D変換器12が、予め規定されたサンプリング周期で電圧信号V2をサンプリングすることにより、検査電流I1の電流値を示す電流データ(波形データ)Diに変換して、処理部6に出力する。この構成により、電流測定部4は、測定対象体2に流れる検査電流I1を測定(検出)可能となっている。なお、本明細書では、「基準電位」として一例としてグランド電位に規定しているが、これに限らず、一定の電位であればよい。
電圧測定部5は、一例として、図1に示すように、バッファ回路21,22、電圧検出回路23およびA/D変換器24を備えている。バッファ回路21は、ボルテージフォロワ回路に構成されると共に、非反転入力端子がHi側電圧検出端子Hpに接続された第1演算増幅器21a、および第1演算増幅器21aの非反転入力端子と基準電位Gとの間に接続された第1抵抗21bを備えて構成されて、Hi側電圧検出端子Hpを介して入力した電圧信号を増幅して第1電圧信号V4として出力する。この場合、第1抵抗21bは、第1演算増幅器21aの入力バイアス電流(通常、数百nA程度(例えば300nA)の直流電流)がこの第1抵抗21bにのみ流れた際に、この第1抵抗21bに発生する電圧(直流電圧)に起因して、第1演算増幅器21aから出力される第1電圧信号V4が飽和状態に移行する抵抗値に規定されている。一例として、第1演算増幅器21aが±10ボルトの電源電圧で駆動する構成のときには、第1電圧信号V4が一方の電源電圧となる抵抗値(例えば、+10ボルトのときには、33.3Mオーム(10ボルト/300nA)以上の抵抗値)に規定されている。
バッファ回路22は、第1演算増幅器21aと電気的特性が揃った(少なくとも入力バイアス電流の電流値が等しい)第2演算増幅器22a、および第1抵抗21bと抵抗値の等しい第2抵抗22bを備え、上記したバッファ回路21と同じ回路に構成されている。また、第2演算増幅器22aは、非反転入力端子がLo側電圧検出端子Lpに接続されている。この構成により、バッファ回路22は、Lo側電圧検出端子Lpを介して入力した電圧信号を増幅して第2電圧信号V5として出力する。
電圧検出回路23は、本例では一例として、第3演算増幅器23aおよび4本の抵抗23b〜23eを備え、第3演算増幅器23aの非反転入力端子が抵抗23bを介してバッファ回路21の出力端子(第1演算増幅器21aの出力端子)に接続されると共に、抵抗23cを介して基準電位Gに接続され、第3演算増幅器23aの反転入力端子が抵抗23dを介してバッファ回路22の出力端子(第2演算増幅器22aの出力端子)に接続され、さらに第3演算増幅器23aの出力端子と反転入力端子との間に帰還抵抗としての抵抗23eが接続されて、全体として差動増幅器として機能するように構成されている。この構成により、電圧検出回路23は、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5を入力すると共に、これらの各信号V4,V5の差分電圧(V4−V5)を検出して、測定対象体2の両端間電圧V3を示す電圧信号V6として出力する。A/D変換器24は、電圧信号V6を予め規定されたサンプリング周期(A/D変換器12のサンプリング周期と同一周期)でサンプリングすることにより、両端間電圧V3の電圧値を示す電圧データ(波形データ)Dvに変換して、この電圧データDvを両端間電圧V3を示す電圧信号として処理部6に出力する。この構成により、電圧測定部5は、測定対象体2の両端間電圧V3を測定可能となっている。
Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcが対応する各端子2a,2bに正常に接触しており、かつHi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが測定対象体2の対応する各端子2a,2bに正常に接触している状態においては、バッファ回路22を構成する第2演算増幅器22aの非反転入力端子は、Lo側電圧検出端子Lp、測定対象体2の他方の端子2b、Lo側電流供給端子Lc、および電流測定部4を構成する演算増幅器11bの各入力端子を介して基準電位Gに規定され、バッファ回路21を構成する第1演算増幅器21aの非反転入力端子には、基準電位Gを基準として両端間電圧V3分だけ変位した電圧(最大でほぼ交流信号V1に等しい電圧)が印加される。このため、電圧検出回路23に入力される差分電圧(V4−V5)の最大は交流信号V1にほぼ等しい電圧(±2ボルト)となるため、電圧検出回路23の増幅率(ゲイン)は、この差分電圧(V4−V5)が最大のときに、電圧信号V6がA/D変換器12の入力定格電圧範囲を超えないように、この入力定格電圧範囲よりも若干狭い電圧範囲内で変化するように予め規定されている。例えば、A/D変換器12の入力定格電圧範囲が±4ボルトのときには、この範囲よりも若干狭い±3.5ボルトの電圧範囲となるように、電圧検出回路23の増幅率が規定されている。
処理部6は、CPUおよび内部メモリ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、測定対象体2に対するHi側電流供給端子Hc、Hi側電圧検出端子Hp、Lo側電流供給端子LcおよびLo側電圧検出端子Lpの接触状態判別処理(コンタクトチェック処理)、および測定対象体2のインピーダンスZを算出するインピーダンス算出処理を実行する。出力部7は、一例として、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置で構成されて、接触状態判別処理の結果、およびインピーダンス測定処理の結果としてのインピーダンスZを表示する。
次いで、測定装置1の動作について説明する。
測定装置1の作動状態において、図1に示すように、Hi側電流供給端子HcおよびHi側電圧検出端子Hpが測定対象体2の一方の端子2aに正常に接触し、かつLo側電流供給端子LcおよびLo側電圧検出端子Lpが測定対象体2の他方の端子2bに正常に接触しているときには、測定対象体2の一方の端子2aはHi側電流供給端子Hcを介して信号生成部3に接続され、測定対象体2の他方の端子2bは電流電圧変換回路11の演算増幅器11bを介して基準電位Gに接続された状態となっている。
このため、信号生成部3において生成された交流信号V1がHi側電流供給端子Hcを介して測定対象体2の一方の端子2aに供給されることにより、測定対象体2には検査電流I1が流れ、この検査電流I1はLo側電流供給端子Lcを介して電流測定部4に入力される。電流測定部4では、電流電圧変換回路11がこの検査電流I1を電圧信号V2に変換し、A/D変換器12がこの電圧信号V2を電流データDiに変換して処理部6に出力する。
また、測定対象体2に検査電流I1が流れることにより、測定対象体2の両端間には両端間電圧V3が発生する。電圧測定部5では、各バッファ回路21,22が、測定対象体2における対応する各端部2a,2bに発生する電圧を検出して、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5としてそれぞれ出力する。また、電圧検出回路23が、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)を検出して、測定対象体2の両端間電圧V3を示す電圧信号V6として出力する。また、A/D変換器24が、電圧信号V6を電圧データDvに変換して、処理部6に出力する。
処理部6は、電流測定部4から出力される電流データDiおよび電圧測定部5から出力される電圧データDvを予め規定されたデータ量(例えば、交流信号V1の少なくとも1周期分の量)だけ入力して内部メモリに記憶し、続いて、接触状態判別処理を実行する。
この接触状態判別処理では、処理部6は、まず、第1のチェック処理として、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcについての測定対象体2との接触状態を判別する判別処理を実行する。具体的には、処理部6は、内部メモリに記憶されている電流データDiに基づいて検査電流I1の実効値を算出すると共に、算出したこの実効値がゼロであるか否か(予め規定した電流値(しきい値)以下の電流値であるか否かの一例)を判別する。本例では一例として、測定レンジ毎に、各測定レンジで測定可能な最大抵抗値(1オーム測定レンジでは1オーム、10オーム測定レンジでは10オーム、100オーム測定レンジでは100オーム)と信号生成部3の出力抵抗3cの抵抗値との合計抵抗値で交流信号V1の振幅を除算して得られる電流値の1/100の電流値に規定されている。ここで、電流値が「ゼロ」とは、電流値が完全にゼロで一定となっている場合と、完全にゼロではないが、電流値の実効値が上記のようにして予め規定したしきい値以下となっている場合とを含む概念であるものとする。
この場合、図1に示すように、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcが測定対象体2の各端子2a,2bに正常に接触しているときには、測定対象体2には検査電流I1が正常に流れる。このときの検査電流I1の電流値は、交流信号V1の振幅を、測定対象体2のインピーダンスZと信号生成部3の出力抵抗3cとの直列インピーダンスで除算した電流値となるが、測定対象体2を適切な測定レンジにて測定したときには、この測定レンジに対して上記のようにして予め規定した電流値(しきい値)を常に上回る電流値となる。このため、処理部6は、検査電流I1の実効値はゼロではないと判別すると共に、この判別の結果に基づいて、Hi側電流供給端子Hcが測定対象体2の一方の端子2aに正常に接触し、かつLo側電流供給端子Lcが測定対象体2の他方の端子2bに正常に接触していると判別して、この判別結果を内部メモリに記憶すると共に、後述する次の第2のチェック処理に移行する。
一方、図2に示すように、Hi側電流供給端子Hcのみが測定対象体2の一方の端子2aと非接触の状態となっているときには、信号生成部3において生成された交流信号V1が信号生成部3の一方の端子2aに供給されないため、測定対象体2に検査電流I1が流れない状態、つまり電流データDiで示される電流の電流値はゼロとなる。つまり、電流データDiで示される電流の電流値は予め規定した電流値以下となる。
また、図3に示すように、Lo側電流供給端子Lcのみが測定対象体2の他方の端子2bと非接触の状態となっているときにも、信号生成部3において生成された交流信号V1が測定対象体2に供給されるものの、測定対象体2に流れる検査電流I1が電流測定部4に入力されないため、電流測定部4から出力される電流データDiで示される電流の電流値は、Hi側電流供給端子Hcのみが測定対象体2の一方の端子2aと非接触の状態となっているときと同様にしてゼロとなる。つまり、電流データDiで示される電流の電流値は予め規定した電流値以下となる。また、図示はしないが、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcの双方が測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触の状態となっているときにも、電流データDiで示される電流の電流値はゼロとなる。つまり、電流データDiで示される電流の電流値は予め規定した電流値以下となる。
したがって、処理部6は、検査電流I1の実効値がゼロである、つまり、電流データDiで示される電流の電流値が予め規定した電流値以下となっていると判別したときには、この判別の結果に基づいて、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcのうちの少なくとも一方が測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触の状態となっていると判別する。一方、処理部6は、検査電流I1の実効値がゼロではない、つまり、電流データDiで示される電流の電流値が予め規定した電流値を上回っていると判別したときには、この判別の結果に基づいて、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcの双方が測定対象体2の対応する端子2a,2bと正常に接触している状態にある判別する。また、処理部6は、この判別結果を内部メモリに記憶する。また、処理部6は、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcのうちの少なくとも一方が測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触の状態となっていると判別したときには、その旨を出力部7に表示させて、接触状態判別処理を完了する。
次いで、処理部6は、上記した第1のチェック処理においてHi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcが測定対象体2の対応する端子2a,2bに正常に接触していると判別したときには、第1のチェック処理を終了させて、第2のチェック処理として、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpについての測定対象体2との接触状態を判別する判別処理を実行する。
この判別処理では、処理部6は、まず、内部メモリに記憶されている電圧データDvに基づいて、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpについて、測定対象体2と非接触の状態にあるか否かを判別する。
具体的には、図4に示すように、Hi側電圧検出端子Hpのみが測定対象体2の一方の端子2aと非接触の状態となっているときには、電圧測定部5では、Hi側電圧検出端子Hpがオープン状態となるため、バッファ回路21を構成する第1演算増幅器21aの非反転入力端子から出力される入力バイアス電流Ib1はすべて第1抵抗21bを介して基準電位Gに流れる。このため、入力バイアス電流Ib1が流れることに起因して第1抵抗21bに発生する直流電圧Vdc1が、第1演算増幅器21aの正側電源電圧(+10ボルト)に近い電圧(例えば、+9.5ボルト。つまり、第1演算増幅器21aの入力定格電圧を超える電圧)となり、これに伴いバッファ回路21(具体的には第1演算増幅器21a)から出力される第1電圧信号V4も飽和状態(予め規定した電圧値以上の一例)に移行する。一方、バッファ回路22を構成する第2演算増幅器22aの非反転入力端子は、Lo側電圧検出端子Lp、測定対象体2の他方の端子2b、Lo側電流供給端子Lc、および電流測定部4を構成する演算増幅器11bの各入力端子を介して基準電位Gに規定されている。このため、バッファ回路22から出力される第2電圧信号V5は、基準電位Gと同電位となっている。
したがって、この状態での第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)は、+9.5ボルトとなって、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpがそれぞれ測定対象体2の対応する端子2a,2bに正常に接触している場合の第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)が取り得る最大の範囲(±2ボルト)を超える値となる。このため、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)を検出して増幅する電圧検出回路23から出力される電圧信号V6は、予め規定した電圧範囲(A/D変換器24の入力定格電圧範囲)の上限値を超える状態となる。すなわち、A/D変換器24から出力される電圧データDvは、最大値を示す状態で一定となる。このため、処理部6は、A/D変換器24から出力される電圧データDvが最大値を示す状態で一定となっているとき(電圧データDvが最大値を示す状態で一定となる状態が存在しているとき)には、Hi側電圧検出端子Hpのみが測定対象体2の一方の端子2aと非接触の状態となっていると判別して、この判別結果を内部メモリに記憶すると共に、出力部7に表示させて、接触状態判別処理を完了する。
また、図5に示すように、Lo側電圧検出端子Lpのみが測定対象体2の他方の端子2bと非接触の状態となっているときには、電圧測定部5では、Lo側電圧検出端子Lpがオープン状態となるため、バッファ回路22を構成する第2演算増幅器22aの非反転入力端子から出力される入力バイアス電流Ib2はすべて第1抵抗22bを介して基準電位Gに流れる。このため、入力バイアス電流Ib2が流れることに起因して第2抵抗22bに発生する直流電圧Vdc2が、第2演算増幅器22aの正側電源電圧に近い電圧(例えば、+9.5ボルト。つまり、第2演算増幅器22aの入力定格電圧を超える電圧)となり、これに伴いバッファ回路22(具体的には第2演算増幅器22a)から出力される第2電圧信号V5も飽和状態(予め規定した電圧値以上の一例)に移行する。一方、バッファ回路21を構成する第1演算増幅器21aの非反転入力端子には、Hi側電圧検出端子Hp、測定対象体2の一方の端子2aおよびHi側電流供給端子Hcを介して、交流信号V1が印加されている。このため、バッファ回路21は、交流信号V1を第1電圧信号V4として出力している。
したがって、この状態での第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)は、−11.5(=−9.5−2)ボルトから−7.5(=−9.5+2)ボルトの範囲で変化するため、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpがそれぞれ測定対象体2の対応する端子2a,2bに正常に接触している場合の第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)が取り得る最大の範囲(±2ボルト)を下回る値となる。このため、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)を検出して増幅する電圧検出回路23から出力される電圧信号V6は、予め規定した電圧範囲(A/D変換器24の入力定格電圧範囲)の下限値を下回る状態となる。すなわち、A/D変換器24から出力される電圧データDvは、最小値を示す状態で一定となる。このため、処理部6は、A/D変換器24から出力される電圧データDvが最小値を示す状態で一定となっているとき(電圧データDvが最小値を示す状態で一定となる状態が存在しているとき)には、Lo側電圧検出端子Lpのみが測定対象体2の他方の端子2bと非接触の状態となっていると判別して、この判別結果を内部メモリに記憶すると共に、出力部7に表示させて、接触状態判別処理を完了する。
次いで、電圧データDvに基づくHi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpについての接触状態の判別処理において、電圧データDvが最大値を示す状態で一定となっておらず(電圧データDvが最大値を示す状態で一定となる状態が存在しておらず)、かつ電圧データDvが最小値を示す状態で一定となっていない(電圧データDvが最小値を示す状態で一定となる状態が存在していない)ときには、処理部6は、電圧データDvに基づいて電圧についての実効値を算出すると共に、算出した実効値と検査電流I1の実効値とに基づいてインピーダンスZを算出する。次いで、処理部6は、算出したインピーダンスZと、測定を行った測定レンジに対して予め規定したしきい値(インピーダンスZのしきい値)とを比較する処理を実行する。インピーダンスZについてのこのしきい値は、測定レンジ毎に、測定レンジの1/100の値(1オーム測定レンジでは0.01(=1/100)オーム、10オーム測定レンジでは0.1(=10/100)オーム、100オーム測定レンジでは1(=100/100)オーム)に規定されている。
Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触の場合には、電圧測定部5では、バッファ回路22から出力される第2電圧信号V5は、上記したLo側電圧検出端子Lpがオープン状態のときと同様にして飽和状態に移行し、バッファ回路21から出力される第1電圧信号V4についても、上記したHi側電圧検出端子Hpがオープン状態のときと同様にして飽和状態に移行する。このため、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5はほぼ同電圧となることから、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)はほぼゼロになり、電圧検出回路23から出力される電圧信号V6もほぼゼロとなる結果、A/D変換器24から出力される電圧データDvも、ゼロを示す値でほぼ一定となる。これにより、この電圧データDvに基づいて算出される実効値もほぼゼロになるため、算出したインピーダンスZは、測定レンジの測定可能なインピーダンスZの範囲よりも小さい値となる。このため、本例では一例として、インピーダンスZに対するしきい値は、測定レンジの1/100の値に予め規定されている。
したがって、処理部6は、算出したインピーダンスZと予め規定したインピーダンスZについてのしきい値との比較の結果、算出したインピーダンスZがしきい値を下回ると判別したときには、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触の状態となっていると判別する。一方、処理部6は、算出したインピーダンスZとこのしきい値との比較の結果、算出したインピーダンスZがしきい値以上であると判別したときには、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと非接触な状態とはなっておらず、また、上記した電圧データDvに基づくHi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpについての接触状態の判別結果から、Hi側電圧検出端子Hpが測定対象体2の対応する端子2aと非接触な状態でもなく、Lo側電圧検出端子Lpが測定対象体2の対応する端子2bと非接触な状態でもないため、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと接触状態にあると判別する。処理部6は、以上の判別結果を内部メモリに記憶すると共に、出力部7に表示させて、接触状態判別処理を完了する。
上記の接触状態判別処理の結果、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと接触状態にあり、かつHi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpが共に測定対象体2の対応する端子2a,2bと接触状態にあるときには、処理部6は、上記算出したインピーダンスZを出力部7に表示させる。
このように、この測定装置1では、電圧測定部5が、非反転入力端子がHi側電圧検出端子Hpに接続されると共に第1抵抗21bを介して基準電位Gに接続されて、Hi側電圧検出端子Hpに発生する電圧を増幅して第1電圧信号V4として出力する第1演算増幅器21aと、非反転入力端子がLo側電圧検出端子Lpに接続されると共に第2抵抗22bを介して基準電位Gに接続されて、Lo側電圧検出端子Lpに発生する電圧を増幅して第2電圧信号V5として出力する第2演算増幅器22aと、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5の差分電圧(V4−V5)を検出して両端間電圧V3を示す電圧信号V6を出力する電圧検出回路23を有し、第1抵抗21bが、第1演算増幅器21aの入力バイアス電流Ib1が第1抵抗21bにのみ流れた際に第1抵抗21bに発生する直流電圧Vdc1に起因して第1電圧信号V4が飽和状態に移行する抵抗値に規定され、第2抵抗22bが、第2演算増幅器22aの入力バイアス電流Ib2が第2抵抗22bにのみ流れた際に第2抵抗22bに発生する直流電圧Vdc2に起因して第2電圧信号V5が飽和状態に移行する抵抗値に規定されている。
したがって、この測定装置1によれば、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcのうちの少なくとも1つが測定対象体2に対して非接触となったときには、測定対象体2に検査電流I1が流れないため、この検査電流I1の電流値に基づいて判別することにより、具体的には、この検査電流I1が流れているか否か(電流値がゼロであるか否か)を判別することにより、Hi側電流供給端子HcおよびLo側電流供給端子Lcの測定対象体2に対する接触状態を判別することができる。また、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpの測定対象体2に対する接触状態については、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpのうちの少なくとも1つが測定対象体2に対して非接触となったときには、電圧検出回路23から出力される電圧信号V6が飽和状態に移行するため、電圧信号V6に基づいて判別することにより、具体的には、電圧信号V6が飽和状態であるか否かに基づいて、接触状態を判別することができる。このため、従来の構成と比較して、接触状態を判別するための直流定電流源を不要にすることができるため、装置コストの上昇を回避することができる。
なお、上記の測定装置1では、上記の第2のチェック処理のインピーダンスZとしきい値とを比較する処理において、最も低いインピーダンスZを測定する測定レンジのときに、実際に測定対象体2のインピーダンスZが低いために電圧検出回路23から出力される電圧信号V6がゼロなのか、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpの双方が測定対象体2に対して非接触であるために電圧検出回路23から出力される電圧信号V6がゼロなのかの判別が処理部6において困難となる。しかしながら、図6に示す測定装置1Aのように、第1比較部8および第2比較部9をさらに備えた構成とすることにより、処理部6が、上記の第2のチェック処理のインピーダンスZとしきい値とを比較する処理において、最も低いインピーダンスZを測定する測定レンジのときに、実際に測定対象体2のインピーダンスZが低いために電圧検出回路23から出力される電圧信号V6がゼロなのか、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpの双方が測定対象体2に対して非接触であるために電圧検出回路23から出力される電圧信号V6がゼロなのかを確実に区別して判別することが可能となる。以下、この測定装置1Aについて説明する。なお、測定装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
測定装置1Aでは、第1比較部8が、第1電圧信号V4としきい値Vrefとを比較して、一例として、第1電圧信号V4がしきい値Vref以上のときにのみ、比較結果を示す第1比較信号Sc1を出力する。また、第2比較部9が、第2電圧信号V5としきい値Vrefとを比較して、一例として、第2電圧信号V5がしきい値Vref以上のときにのみ、比較結果を示す第2比較信号Sc2を出力する。この場合、しきい値Vrefは、第1電圧信号V4および第2電圧信号V5が飽和状態のときの電圧値(第1演算増幅器21aおよび第2演算増幅器22aの電源電圧)よりも若干低い電圧値に規定されている。したがって、各比較部8,9は、それぞれが入力する各電圧信号V4,V5が飽和状態のときにのみ、各比較信号Sc1,Sc2を出力する。このため、処理部6は、接触状態判別処理において、上記した電圧データDvに基づく第2のチェック処理と共にまたはこの第2のチェック処理に代えて、各比較信号Sc1,Sc2に基づく第3のチェック処理、すなわち、各比較部8,9からの比較信号Sc1,Sc2の出力の有無を検出して、第1比較信号Sc1が出力されているときには、Hi側電圧検出端子Hpが非接触状態であると判別し、第2比較信号Sc2が出力されているときには、Lo側電圧検出端子Lpが非接触状態であると判別する。
したがって、この測定装置1Aによれば、各比較部8,9の追加の分だけ装置コストが上昇するものの、測定装置1と同様にして、接触状態を判別するための直流定電流源を不要としつつ、最も低いインピーダンスZを測定する測定レンジのときにおいても、Hi側電圧検出端子HpおよびLo側電圧検出端子Lpについての測定対象体2に対する接触状態を個別に、かつ確実に判別することができる。
1 測定装置
2 測定対象体
2a 一方の端子
2b 他方の端子
3 信号生成部
4 電流測定部
5 電圧測定部
6 処理部
21a 第1演算増幅器
21b 第1抵抗
22a 第2演算増幅器
22b 第2抵抗
23 電圧検出回路
Hc Hi側電流供給端子
Hp Hi側電圧検出端子
I1 検査電流
Lc Lo側電流供給端子
Lp Lo側電圧検出端子
V3 両端間電圧
V4 第1電圧信号
V5 第2電圧信号
Z インピーダンス

Claims (5)

  1. 測定対象体の一方の端子に接触する高電位側電流供給端子を介して当該測定対象体に供給する交流信号を生成する信号生成部と、
    前記交流信号の供給に起因して前記測定対象体に流れる検査電流を前記測定対象体の他方の端子に接触する低電位側電流供給端子を介して入力すると共に当該検査電流を測定する電流測定部と、
    前記一方の端子に接続される高電位側電圧検出端子および前記他方の端子に接続される低電位側電圧検出端子を介して前記測定対象体の両端間電圧を測定する電圧測定部と、
    前記検査電流および前記両端間電圧に基づいて前記測定対象体のインピーダンスを算出する処理部とを備えた四端子型インピーダンス測定装置であって、
    前記電圧測定部は、
    非反転入力端子が前記高電位側電圧検出端子に接続されると共に第1抵抗を介して基準電位に接続されて、当該高電位側電圧検出端子に発生する電圧を増幅して第1電圧信号として出力する第1演算増幅器と、
    非反転入力端子が前記低電位側電圧検出端子に接続されると共に第2抵抗を介して前記基準電位に接続されて、当該低電位側電圧検出端子に発生する電圧を増幅して第2電圧信号として出力する第2演算増幅器と、
    前記第1電圧信号および前記第2電圧信号の差分電圧を検出して前記両端間電圧を示す電圧信号として出力する電圧検出回路とを有し、
    前記第1抵抗は、前記第1演算増幅器の入力バイアス電流が当該第1抵抗にのみ流れた際に当該第1抵抗に当該第1演算増幅器の正側電源電圧に近い電圧を発生させて前記第1電圧信号を飽和状態に移行させる抵抗値に規定され、
    前記第2抵抗は、前記第2演算増幅器の入力バイアス電流が当該第2抵抗にのみ流れた際に当該第2抵抗に当該第2演算増幅器の正側電源電圧に近い電圧を発生させて前記第2電圧信号を飽和状態に移行させる抵抗値に規定され、
    前記処理部は、前記検査電流の電流値および前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値に基づいて、前記高電位側電流供給端子および前記低電位側電流供給端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態か否か、および前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態か否かを判別する四端子型インピーダンス測定装置。
  2. 前記処理部は、前記検査電流の電流値が予め規定した電流値以下のときに、前記高電位側電流供給端子および前記低電位側電流供給端子の少なくとも一方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する請求項1記載の四端子型インピーダンス測定装置。
  3. 前記処理部は、前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値が予め規定した電圧範囲を外れたときに、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子のいずれか一方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置。
  4. 前記処理部は、前記検査電流の電流値および前記電圧検出回路から出力される前記電圧信号の電圧値に基づいてインピーダンスを算出すると共に、当該インピーダンスと予め規定したしきい値とを比較して、当該インピーダンスが当該しきい値を下回るときに、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子の双方が前記測定対象体に非接触の状態にあると判別する請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置。
  5. 前記第1電圧信号と予め規定したしきい値とを比較して比較結果を示す第1比較信号を出力する第1比較部と、
    前記第2電圧信号と予め規定したしきい値とを比較して比較結果を示す第2比較信号を出力する第2比較部とを有し、
    前記処理部は、前記第1比較信号および前記第2比較信号に基づいて、前記高電位側電圧検出端子および前記低電位側電圧検出端子のいずれが前記測定対象体における対応する前記端子に非接触の状態か否かを判別する請求項1または2記載の四端子型インピーダンス測定装置。
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