JP5634219B2 - 転車台及び軌陸両用車 - Google Patents

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Description

本発明は、軌陸両用車の車体を回転させる転車台及び軌陸両用車に関する。
従来から、鉄道の保守や点検のために鉄道軌道と自動車道の両方を走行する軌陸両用車が使用されている。そして、軌陸両用車は、踏み切りなどの自動車道が鉄道軌道と交差する場所で載線・離線するために、車体を持ち上げつつ方向を転換する転車台を装備している。
ところで、転車台を用いて車体を持ち上げる際に、積荷などによって車両の重心位置が前後にずれている場合、車体が傾斜して車輪とレールが干渉してしまい方向転換できなくなる、という問題があった。
このため、例えば特許文献1には、車体を持ち上げる転車シリンダとは別に、傾斜を修正するための傾斜修正用シリンダを備えており、傾斜修正用シリンダを伸縮することで車両の傾きを修正する技術が開示されている。
特許第3438161号公報
しかしながら、特許文献1の転車台は、転車シリンダと傾斜修正用シリンダの2つのシリンダが必要となるため、装置の構成が複雑なうえ重量も重いものとなっていた。
そこで、本発明は、1つのシリンダによって車体の傾斜を修正できる転車台と、この転車台を備える軌陸両用車と、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の転車台は、軌陸両用車の車体を回転させる転車台であって、前記車体から下方に伸びる支持脚と、前記支持脚の下端に取り付けられる上板と、前記上板に回転自在に取り付けられる下板と、前記車体から下方に伸びて下端が前記上板に取り付けられ、前記支持脚を全伸状態に保持するとともに前記支持脚が前記全伸状態の位置まで伸長した後にさらに伸長するチルトストロークを有し、当該チルトストロークを利用して前記車体の傾斜を修正する転車シリンダと、を備えている。
また、本発明の別の転車台は、軌陸両用車の車体を回転させる転車台であって、上端が前記車体にピン結合される一対の平行リンク部材と、前記一対の平行リンク部材の下端にピン結合される上板と、前記上板に回転自在に取り付けられる下板と、上端が前記車体にピン結合されるとともに下端が前記一対の平行リンク部材の一方にピン結合され、前記下板が接地した後にさらに伸長するチルトストロークを有し、当該チルトストロークを利用して前記車体の傾斜を修正する転車シリンダと、を備えている。
このように、本発明の転車台は、車体から下方に伸びる支持脚と、支持脚の下端に取り付けられる上板と、上板に回転自在に取り付けられる下板と、車体から下方に伸びて支持脚を全伸状態に保持するとともに車体の傾斜を修正する転車シリンダと、を備えている。
このため、転車シリンダのみによって、支持脚を全伸状態に保持しつつ車体を回動させて傾斜を修正することで、重心位置が前後にずれていても方向転換することができる。
また、本発明の別の転車台は、上端が前記車体にピン結合される一対の平行リンク部材と、一対の平行リンク部材の下端にピン結合される上板と、上板に回転自在に取り付けられる下板と、上端が車体にピン結合されるとともに下端が一対の平行リンク部材の一方にピン結合される転車シリンダと、を備えている。
このため、転車シリンダのみによって、平行リンク部材を後下方向に回動させて車体の傾斜を修正することで、重心位置が前後にずれていても方向転換することができる。
実施例1の転車台の格納状態の構成を説明する側面図である。 軌陸両用車の全体構成を説明する側面図である。 実施例1の転車台の作用を説明する作用図である。(a)は伸長途中であり、(b)は全伸状態である。 実施例2の転車台の格納状態の構成を説明する側面図である。 実施例2の転車台の構成を説明する説明図である。左半分は外部の構成を説明する図であり、右半分は内部の構成を説明する図である。 実施例2の転車台の全伸状態の構成を説明する側面図である。 実施例3の軌陸両用車と転車台の構成を説明する側面図である。 実施例3の転車台の作用を説明する作用図である。(a)は格納状態であり、(b)は全伸状態である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[軌陸両用車の構成]
まず、図2を用いて本発明の転車台2を備える軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1の全体構成を説明する。なお、本発明は、軌陸両用カーゴクレーン1だけでなく、転車台を備える軌陸両用車であれば、軌陸両用高所作業車、軌陸両用ラフテレーンクレーン、軌陸両用ダンプなどにも適用できる。
本実施例の軌陸両用カーゴクレーン1は、図2に示すように、四角形の枠状に形成される車体10と、車体10の前後左右に設置されるタイヤ11a〜11dと、車体10の前後左右にあってタイヤ11a〜11dの車両後方側に設置される鉄輪12a〜12dと、この鉄輪12a〜12dを設置・格納する鉄輪格納シリンダ13a〜13dと、車体10の中央前寄りに旋回自在、起伏自在、伸縮自在に設置されるクレーン14と、車体10の後方に配置される荷台15と、作業時に転倒を防止するアウトリガ16a,16bと、車体10の前方に配置されるキャブ17と、車体10を回転させる転車台2と、を備えている。
この車体10は、鋼材によってフレーム状に形成されるもので、下部にはプロペラシャフトやDPF(Diesel Particulate Filter)やタイヤ11a〜11dや鉄輪12a〜12dなどの機器が設置されるとともに、それらの機器と干渉しないように転車台2が配置されている。
また、タイヤ11a〜11dは、軌陸両用カーゴクレーン1が自動車道を走行する際に用いられるもので、エンジンによって駆動される。タイヤ11a〜11dは、鉄輪12a〜12dを格納した状態よりも下に張り出している。
同様に、鉄輪12a〜12dは、軌陸両用カーゴクレーン1が鉄道軌道を走行する際に用いられるもので、PTO(Power Take Off)に接続された油圧ポンプで発生される油圧によって駆動される。この鉄輪12a〜12dは、鉄輪格納シリンダ13a〜13dを伸縮することによって、張出又は格納される。
そして、鉄輪12a〜12dは、格納状態ではタイヤ11a〜11dより上に位置することで(図2の実線)、タイヤ11a〜11dによる走行を可能とし、張出状態ではタイヤ11a〜11dより下に位置することで(図2の二点鎖線)、鉄輪12a〜12dによる走行を可能としている。
さらに、荷台15は、保守や点検のための資材を積み込む容器状空間であり、積載物90(図3参照)の重量の大小によって車体10の重心が前後に移動する。
[転車台の構成]
そして、本実施例の転車台2は、図1に示すように、車体10から下方に伸びる支持脚3と、支持脚3の下端に取り付けられる上板4と、上板4に回転自在に取り付けられる下板5と、車体10から下方に伸びて、支持脚3を全伸状態に保持するとともに車体10の傾斜を修正する転車シリンダ6と、を備えている。なお、この側面図からは明らかではないが、支持脚3及び転車シリンダ6は、車幅方向の左右に1つずつ配置されている。
支持脚3は、全伸状態で車体10の支点(回動中心)となるもので、車体10に剛結合される外箱31と、外箱31の内側に摺動自在に挿入され上板4の前側ブラケット41にピン結合される内箱32と、によって入れ子状に構成されている。
また、外箱31は、車体10に対して垂直下方に向けて固定されているため、外箱31の内部に摺動自在に挿入される内箱32も、車体10に対して垂直下方に進退する。
さらに、外箱31の内面下端にはストッパ31aが配置されるとともに、内箱32の外面上端にもストッパ32aが配置され、これらのストッパ31a,32aが突き当たることで、支持脚3は全伸状態となる位置で伸長を妨げられる。
したがって、転車シリンダ6を伸長して支持脚3のストッパ31a,32aが当接すると、支持脚3の長さは全伸状態で規制され、その後に転車シリンダ6をさらに伸長することで、車体10が内箱32下端のピン位置を中心として回動する。
また、上板4は、鋼板によって薄い箱状に形成されるもので、中央部には下板5との間にベアリング機構が形成されており、上板4に相対的に下板5が回転できるようになっている。
加えて、上板4の車両前方側の端部近傍には、支持脚3をピン結合するための前側ブラケット41が立設され、上板4の車両前後方向の中央部近傍には、転車シリンダ6をピン結合するための後側ブラケット42が立設される。
さらに、下板5は、鋼板によって長方形の板状に形成されるもので、中央部には上板4との間にベアリング機構が形成され、長辺方向を車幅方向に合わせた状態で車体10下部に収納される。
また、下板5の車両後方側の長さは、下板5の後端部が積載時重心Gbから後方に余裕長さを加えた位置より後方となるように設定される。
そして、転車シリンダ6は、車体10から車体下方に伸びて支持脚3を全伸状態に保持するとともに車体10の傾斜を修正するもので、上端が車体10に固定されたブラケット10aにピン結合されるチューブ61と、ピストン63の上下移動によって伸縮し上板4の後側ブラケット42にピン結合されるロッド62と、を備えている。
そうすると、転車シリンダ6が伸長することで車体10が上方に移動し、車体10の移動に伴って支持脚3も伸長するが、本実施例の転車シリンダ6は、支持脚3が全伸状態の位置となった後にさらに伸長するチルトストロークを有している。
実際には、この転車シリンダ6のチルトストロークは、車体10を水平に保つための微小な傾斜を修正する調整用ストロークであるから、数センチ程度のごく微小な余分ストロークでよい。
さらに、この転車シリンダ6の車両前後方向の設置位置は、転車シリンダ6よりも先に支持脚3が全伸状態となるように、空車時重心Gfから前方に余裕長さを加えた位置よりも前方にされる。
[作用]
次に、本実施例の転車台2の作用について、図3を用いて説明する。
(軌陸両用車の方向転換作用)
本実施例の転車台2を用いて、軌陸両用カーゴクレーン1を載線・離線するために方向転換する際には、以下の5工程が順に実行される。
すなわち、車体10を鉄道軌道間の正確な位置に配置する位置決め工程、下板5の向きを鉄道軌道に直交するように回転させる下板回転工程、転車シリンダ6を伸長して車体10を浮かせる浮上工程、浮上した車体10を旋回させて方向転換する車体旋回工程、転車シリンダ6を短縮して転車台2を収納する収納工程、が実行される。
結果として、軌陸両用カーゴクレーン1は、自動車道方向から軌道方向へ、又は、軌道方向から自動車道方向へ、と車体10の向きを90度回転することができる。
(車体の傾斜修正作用)
本実施例の転車台2は、上記した車体10を浮かせる浮上工程において、重心位置が前後にずれていても、車体10を水平にすることができる。
以下、荷台15に積載物90を積み込んで重心位置が後方の積載時重心Gbにずれている場合の作用について説明する。
まず、格納状態では、図1に示すように、重心位置は積載時重心Gbにずれているものの、タイヤ11a〜11d(又は鉄輪12a〜12d)が接地しているため、車体10は水平な状態を保っている。
つづいて、伸長途中では、図3(a)に示すように、重心位置が後方の積載時重心Gbにずれているため、転車シリンダ6を伸長すると、支持脚3のストッパ31a,32aが突き当たるまで、車体10の前方側のみが持ち上がる。
つまり、転車シリンダ6の設置位置は、積載時重心Gbより前方側にあるため、転車シリンダ6を伸長させると車体10は後方側を下にして傾斜する。
そして、支持脚3のストッパ31a,32aが突き当たった後は、転車シリンダ6を伸長すると、図3(b)に示すように、車体10の前方側は浮上したまま車体10の後方側が持ち上がる。
つまり、支持脚3のストッパ31a,32aが突き当たって全伸状態となった後は、転車シリンダ6を伸長すると、車体10は支持脚3の下端を中心として回動して車体10の後方側が持ち上がる。
その後、転車シリンダ6をチルトストロークの範囲でさらに伸長させ、車体10が略水平となった状態で伸長を止めれば、タイヤ11a〜11dはある高さに浮上しており、車体旋回工程において地面に触れてしまうことはない。
結果として、本実施例の転車台2によれば、浮上工程において、転車シリンダ6の伸長操作のみによって、車体10の傾斜を修正して水平状態又は水平状態に近い状態に保持することができる。
[効果]
次に、本実施例の転車台2の効果を説明する。
(1)本実施例の転車台2は、軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1の車体10を回転させる転車台2であって、車体10から下方に伸びる支持脚3と、支持脚3の下端に取り付けられる上板4と、上板4に回転自在に取り付けられる下板5と、車体10から下方に伸びて、支持脚3を全伸状態に保持するとともに車体10の傾斜を修正する転車シリンダ6と、を備えている。
このため、転車シリンダ6のみを伸長操作することによって、支持脚3を全伸状態に保持しつつ車体10を回動させて傾斜を修正することで、重心位置が前後にずれていても方向転換することができる。
つまり、転車シリンダ6の伸長制御によって、支持脚3を全伸状態に保持することができるため、簡単に制御できる。さらに、転車シリンダ6以外の傾斜修正用シリンダ等は必要なく、装置の構成が簡単になるうえ、重量も軽いものとなる。
(2)また、支持脚3には、全伸状態の位置に伸長を妨げるストッパ31a,32aが設けられ、転車シリンダ6は、支持脚3が全伸状態の位置まで伸長した後に、転車シリンダ6を伸長して車両が水平になるまで、さらに伸長するチルトストロークを有する。
このため、ストッパ31a,32aにより支持脚3を全伸状態に保持できるうえ、転車シリンダ6がチルトストロークを有することで車両重心位置が前後にずれていても車体10の傾斜を修正できる。
加えて、転車シリンダ6が車体重心の前方に設置され、転車シリンダ6の前方に所定長さを保持する支持脚3が設置され、転車シリンダ6と支持脚3が上板4を介して連結されていることにより、連結点を支点として転車シリンダ6の伸長に伴って車両後方を上方に持ち上げることができる。
(3)さらに、支持脚3の上端は車体10に剛結合され、上板4は支持脚3の下端にピン結合され、転車シリンダ6の上端は車体10にピン結合されるとともに下端は上板4において支持脚3のピン結合位置から車両後方に離れた位置にピン結合される。
したがって、車体10を回動させる際に生じるモーメントは、支持脚3と転車シリンダ6に作用しなくなる。
また、上板4において、転車シリンダ6が支持脚3と車両前後に離れた位置に取り付けられる程、車体10を少ない力で効率よく回動させることができる。
(4)そして、本実施例の軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1は、上記した転車台2を備えることで、傾斜を修正できるため作業効率のよい軌陸両用車となる。
つまり、空車時重心Gfと積載時重心Gbとが異なる軌陸両用車の場合、車体10が傾斜してしまって旋回できない場合があるが、転車台2自体に傾斜を修正する機能を持たすことによって、重心変化に応じて車体10の傾斜を修正することで、重心が変わっても車体10が旋回できるようになる。
以下、図4,5,6を用いて、前記実施例とは別の転車台2Aについて説明する。なお、前記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
[軌陸両用車の構成]
本実施例の軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1の全体構成は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
[転車台の構成]
本実施例の転車台2Aは、図4に示すように、車体10から下方に伸びる支持脚3と、支持脚3の下端に取り付けられる上板4と、上板4に回転自在に取り付けられる下板5と、車体10から下方に伸びて、支持脚3を全伸状態に保持するとともに車体10の傾斜を修正する転車シリンダ6と、を備えている。そして、実施例1と異なり、本実施例の転車台2Aでは、転車シリンダ6が支持脚3の内部に配置されている。
支持脚3は、全伸状態で車体10の支点(回動中心)となるもので、車体10に剛結合される箱状部材としての外箱31と、外箱31の内側に摺動自在に挿入され上板4の前側ブラケット41にピン結合される箱状部材としての内箱32と、によって入れ子状に構成されている。
さらに、内箱32の車両前方に向いた側面の下部には、上板4を取付けるためのブラケット33が突設され、外箱31の車両前方に向いた側面の下部にはブラケット33に対応する位置に切欠が形成されている。
加えて、内箱32の車幅方向に向いた側面の下部に設けるピン孔は、転車シリンダ6によって内箱32、上板4及び下板5を保持しつつ、下板5の接地後は車体10が前側ブラケット41の連結ピンを中心として円弧状に回動できるように、円弧形又は小判形の長孔状に形成されている。
また、上板4の車両前方側の端部近傍には、支持脚3のブラケット33をピン結合するための前側ブラケット41が立設され、上板4の車両前後方向の中央部近傍には、転車シリンダ6をピン結合するための後側ブラケット42が立設されている。
そして、本実施例の転車シリンダ6は、上端が車体10に剛結合されるチューブ61と、ピストンの上下移動によって伸縮し上板4の後側ブラケット42にピン結合されるロッド62と、を備えており、全体が箱状部材としての内箱32の内部に収容されている。
[作用]
次に、本実施例の転車台2Aの作用を説明する。軌陸両用車の方向転換作用、車体の傾斜修正作用、を有する点は実施例1と同様である。
(省スペース作用)
本実施例の転車台2Aは、支持脚3と転車シリンダ6などによって傾斜修正機構を形成しつつ、支持脚3の内部に転車シリンダ6を収容することで、車体10下部の空間内への配置を可能としている。
つまり、車体10下部には、プロペラシャフトやDPFやタイヤ11a〜11dや鉄輪12a〜12dなどが設置されているため、転車台2Aの設置スペースは狭くなっている。さらに、新たに傾斜修正機構を付加するためのスペースはほとんど残っていない。
そこで、支持脚3の内部に転車シリンダ6を収容し、これら2つの部材を1つの部材のスペースに設置すれば、従来と同様のスペース内に傾斜修正機構を形成することができる。
[効果]
次に、本実施例の転車台2Aの効果を説明する。
(1)本実施例の転車台2Aの支持脚3は、箱状部材としての外箱31と内箱32によって入れ子状に形成されるとともに、転車シリンダ6は、箱状部材としての内箱32の内部に配置されている。
このため、転車台2Aに傾斜修正機構を付加しつつ、支持脚3の内部に転車シリンダ6を収容することで、転車台2Aを車体10下部の狭い空間内に配置することができる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例と略同様であるため説明を省略する。
以下、図7,8を用いて、前記実施例とは別の転車台2Bについて説明する。なお、前記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
[軌陸両用車の構成]
本実施例の軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1の全体構成は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
[転車台の構成]
本実施例の転車台2Bは、図7,8に示すように、軌陸両用カーゴクレーン1の車体10を回転させる転車台2Bであって、上端が車体10にピン結合される一対の平行リンク部材71,72と、一対の平行リンク部材71,72の下端にピン結合される上板4と、上板4に回転自在に取り付けられる下板5と、上端が車体10にピン結合されるとともに下端が一対の平行リンク部材71,72の一方にピン結合される転車シリンダ6と、を備えている。
この平行リンク部材71,72は、鋼材などによって同じ長さの棒状に形成されるもので、車体10における2箇所の連結位置を結ぶ線が、上板4における2箇所の連結位置を結ぶ線に平行になるように設置される。
また、上板4には、車両前方寄りに第1の平行リンク部材71をピン結合するための前側ブラケット41が立設され、車両後方寄りに第2の平行リンク部材72をピン結合するための後側ブラケット42が立設される。
さらに、下板5の車両後方側の長さは、安全に方向転換できるように、転車シリンダ6が全伸状態となっても、下板5の後端部が積載時重心Gbから後方に余裕長さを加えた位置よりも後方となるようにされる。
そして、転車シリンダ6は、車体10を持ち上げるとともに車体10の傾斜を修正するもので、上端が車体10にピン結合されるチューブ61と、ピストンの移動によって伸縮し、第1の平行リンク部材71の中央近傍にピン結合されるロッド62と、を備えており、全体として後下方向を向いて斜めに取り付けられている。
したがって、後下方向を向いた転車シリンダ6を伸長することで、転車シリンダ6自体が上端を中心として下方に回転するのと同時に、一対の平行リンク部材71,72も上端を中心として下方に回動する。
同時に、この一対の平行リンク部材71,72の下端に取り付けられた上板4(及び下板5)も、車体10に対する平行を保ちながら、車両後方に移動しつつ車両下方に移動する。
なお、この転車シリンダ6の車両前後方向の設置位置は、車体10の傾斜を修正できるように、転車シリンダ6を伸ばして接地した時点で、空車時重心Gfから前方に余裕長さを加えた位置よりも前方になるようにされる。
そして、この転車シリンダ6は、車体10が水平になった状態におけるストロークを維持するストローク維持機構を有している。すなわち、一対の平行リンク部材71,72が斜め状態の適切な位置で形状を保持できるように、転車シリンダ6は任意のストロークを維持することができる。
このストローク維持機構は、例えば、転車シリンダ6を駆動するコントロールバルブと、コントロールバルブのコントローラと、によって構成することができる。
[作用]
次に、本実施例の転車台2Bの作用について、図8を用いて説明する。軌陸両用車の方向転換作用を有する点は実施例1と同様である。
(車体の傾斜修正作用)
本実施例の転車台2Bは、上記した車体10を浮かせる浮上工程において、重心位置が前後にずれて車体10が傾斜していても、車体10の傾斜を修正することができる。
つまり、転車台2Bは、転車シリンダ6を伸長することで平行リンク部材71,72を回動させ、これに伴って上板4及び下板5を斜め後下方向に移動させる。
そして、下板5の接地後は、車体10が前上方向に移動し、積載時重心Gbが上板4及び下板5の上方で移動すると、車体10の傾斜が修正されることとなる。
結果として、本実施例の転車台2Bによれば、浮上工程において、転車シリンダ6の伸長操作のみによって、車体10の傾斜を修正して水平状態又は水平状態に近い状態に保持することができる。
[効果]
次に、本実施例の転車台2Bの効果を説明する。
(1)本実施例の転車台2Bは、軌陸両用カーゴクレーン1の車体10を回転させる転車台2Bであって、上端が車体10にピン結合される一対の平行リンク部材71,72と、一対の平行リンク部材71,72の下端にピン結合される上板4と、上板4に回転自在に取り付けられる下板5と、上端が車体10にピン結合されるとともに下端が一対の平行リンク部材71,72の一方にピン結合される転車シリンダ6と、を備えている。
このため、重心位置が前後にずれていても、転車シリンダ6のみによって、平行リンク部材71,72を後下方向に回動させて車体10の傾斜を修正することで、車両を水平にし、方向転換することができる。
さらに、本実施例の転車シリンダ6は、車体10の下部において斜め下方を向いて取り付けられるため、転車シリンダ6の上端部が荷台15と干渉することがない。
加えて、転車シリンダ6は、伸縮することで車体10が水平になった状態におけるストロークを維持するストローク維持機構を有することで、水平状態を維持したままで車体10を回転させることができる。
(2)さらに、本実施例の軌陸両用車としての軌陸両用カーゴクレーン1は、上記したいずれかの転車台2Bを備えることで、傾斜を修正できるため作業効率のよい軌陸両用車となる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、特に説明しなかったが、転車台2,2A,2Bは、傾斜角検出器及び制御装置によって自動制御してもよいし、傾斜角を見ながら手動で制御してもよい。
また、前記実施例1では、車幅方向の左右に1つずつ転車シリンダ6を配置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、転車シリンダ6は車幅方向の中央に1つだけ配置してもよい。
Gf 空車時重心
Gb 積載時重心
1 軌陸両用カーゴクレーン(軌陸両用車)
10 車体
15 荷台
2,2A,2B 転車台
3 支持脚
31 外箱
31a ストッパ
32 内箱
32a ストッパ
33 ブラケット
4 上板
41 前側ブラケット
42 後側ブラケット
5 下板
6 転車シリンダ
71,72 平行リンク部材

Claims (6)

  1. 軌陸両用車の車体を回転させる転車台であって、
    前記車体から下方に伸びる支持脚と、
    前記支持脚の下端に取り付けられる上板と、
    前記上板に回転自在に取り付けられる下板と、
    前記車体から下方に伸びて下端が前記上板に取り付けられ、前記支持脚を全伸状態に保持するとともに前記支持脚が前記全伸状態の位置まで伸長した後にさらに伸長するチルトストロークを有し、当該チルトストロークを利用して前記車体の傾斜を修正する転車シリンダと、を備えることを特徴とする転車台。
  2. 前記支持脚には、全伸状態の位置に伸長を妨げるストッパが設けられることを特徴とする請求項1に記載の転車台。
  3. 前記支持脚の上端は前記車体に剛結合され、前記上板は前記支持脚の下端にピン結合され、前記転車シリンダの上端は前記車体にピン結合されるとともに下端は前記上板において前記支持脚のピン結合位置から車両後方に離れた位置にピン結合されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転車台。
  4. 前記支持脚は、箱状部材によって入れ子状に形成されるとともに、前記転車シリンダは、前記箱状部材の内部に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の転車台。
  5. 軌陸両用車の車体を回転させる転車台であって、
    上端が前記車体にピン結合される一対の平行リンク部材と、
    前記一対の平行リンク部材の下端にピン結合される上板と、
    前記上板に回転自在に取り付けられる下板と、
    上端が前記車体にピン結合されるとともに下端が前記一対の平行リンク部材の一方にピン結合され、前記下板が接地した後にさらに伸長するチルトストロークを有し、当該チルトストロークを利用して前記車体の傾斜を修正する転車シリンダと、を備えることを特徴とする転車台。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の転車台を備えることを特徴とする軌陸両用車。
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