JP5632157B2 - パワーウインドウ装置及びその制御方法 - Google Patents

パワーウインドウ装置及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5632157B2
JP5632157B2 JP2009281284A JP2009281284A JP5632157B2 JP 5632157 B2 JP5632157 B2 JP 5632157B2 JP 2009281284 A JP2009281284 A JP 2009281284A JP 2009281284 A JP2009281284 A JP 2009281284A JP 5632157 B2 JP5632157 B2 JP 5632157B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window glass
entrainment
window
power
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009281284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011122369A5 (ja
JP2011122369A (ja
Inventor
貴博 角谷
貴博 角谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2009281284A priority Critical patent/JP5632157B2/ja
Publication of JP2011122369A publication Critical patent/JP2011122369A/ja
Publication of JP2011122369A5 publication Critical patent/JP2011122369A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5632157B2 publication Critical patent/JP5632157B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Description

本発明はパワーウインドウ装置及びその制御方法に係り、特に、車両の窓ガラスを開ける(つまり、窓ガラスを下降させる)方向に作動させるときに、異物が窓ガラスとベルトモールとの間に巻き込まれる巻き込みを検出可能なパワーウインドウ装置及びその制御方法に関する。
従来、異物の挟み込み防止機能を備えた車両のパワーウインドウ装置において、窓ガラスを閉じる(つまり、窓ガラスを上昇させる)ときの挟み込み防止に関するものは、多数存在する(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、従来のパワーウインドウ装置などの制御装置には閉作動時に異物が挟まれた時に挟み込みを検知し、モータを逆転駆動させることにより窓ガラスを反転作動させる挟み込み防止機能が備わっている。
特開2007−9573号公報(第4頁、図4)
しかしながら、窓ガラスの開作動時には、巻き込み防止機能が備わっていないため、ベルトモール自体が窓ガラスによって巻き込まれるとモータに通常よりも大きな負荷が加わり、そのまま使い続けるとモータにダメージを与えて異音が発生したり作動速度が遅くなるという問題点があった。またベルトモールと窓ガラスの間に異物が巻き込まれた場合、この異物が損傷してしまうという問題点があった。
一方、窓ガラスとベルトモールとの間で巻き込み状態となったときに、窓ガラスを単純に上昇させると、通常の窓枠上部と窓ガラスとの間の挟み込みが発生してしまうという不都合があった。
本発明の目的は、窓ガラスが開放方向へ作動中に異物の巻き込みを検出した場合、異物の巻き込みに対する対応作動が可能なパワーウインドウ装置及びその制御方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、窓ガラスの異物の巻き込みを検出したときの窓ガラスの位置に応じて、巻き込みに対する適切な対応作動が可能なパワーウインドウ装置及びその制御方法を提供することにある。
前記課題は、本発明のパワーウインドウ装置によれば、操作スイッチの操作により駆動される窓ガラスへの異物の巻き込み防止可能なパワーウインドウ装置であって、前記窓ガラスを開閉駆動する駆動手段と、該駆動手段の作動を制御する制御手段と、前記駆動手段によって開閉駆動される窓ガラスの移動に応じた速度検出信号を出力する移動速度検出手段と、前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの異物の巻き込みを検出する巻き込み検出手段と、を備え、前記巻き込み検出手段は、前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの下降速度の変化量を算出し、算出された変化量に基づいた値と巻き込み判定しきい値との比較結果によって前記窓ガラスによる異物の巻き込みを確定し、前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定したときに、前記窓ガラスの異物の巻き込みの進行を止める作動をするように前記駆動手段への電力供給を制御するものであって、異物の巻き込み確定時の前記窓ガラスの位置に応じて前記窓ガラスが上昇又は停止するよう前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とすること、により解決される
このように本発明では、窓ガラスの下降速度の変化量に基づいて異物の巻き込みを確定したときに、異物の巻き込みの進行を止める作動をするように前記駆動手段への電力供給を制御しているので、窓ガラスの開(下降)作動時の異物の巻き込みの進行を止めることが可能となる。
このとき、前記制御手段は、異物の巻き込み確定時の前記窓ガラスの位置に応じて前記窓ガラスが上昇又は停止するよう前記駆動手段への電力供給を制御すると好適である。このように、窓ガラスの位置に応じて異物の巻き込みの進行を止める作動をするため、窓ガラスの位置に応じた有効な巻き込み対応が行え、同時に窓ガラス上昇時における窓ガラスと窓枠上部との挟み込みを効果的に防止することが可能となる。
また前記制御手段は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全開位置側に位置している場合、前記窓ガラスを開放開始位置又は所定距離まで作動させるために、前記駆動手段への電力供給を制御するように構成すると好適である。
このように、窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全開位置側に位置している場合は、窓ガラスと窓枠との間に距離があるため、窓ガラス上昇によって窓ガラスと窓枠上部との挟み込みが生じる虞がないために、挟み込みが生じない範囲まで窓ガラスを作動させるように制御できる。また、窓ガラスを開放開始位置又は所定距離まで作動させることにより、所定距離に到達していない場合でも開放開始位置に到達した場合は窓ガラスの作動を停止することで、より安全性を確保できる。
さらに前記制御手段は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全閉位置側に位置している場合、前記窓ガラスの移動を停止するために、前記駆動手段への電力供給を制御すると好適である。このように、窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全閉位置側に位置している場合、窓ガラスと窓枠との間の距離が小さいため、停止制御することにより、巻き込みの進行を阻止できるとともに、窓ガラスの上昇により生じる虞がある窓ガラスと窓枠との間の挟み込みを防止することができる。
さらに、前記制御手段は、前記電力供給が停止された後、前記操作スイッチに窓ガラスを開放方向に作動させる操作がなされると、前記窓ガラスが開放方向へ作動するように前記駆動手段への電力供給を制御すると好適である。
このような構成により、電力供給が停止されて窓ガラスが停止した後に、再度、操作スイッチが窓ガラスを開放方向に作動させるよう操作されたときには、操作者が巻き込みの有無を確認したものとして、前記窓ガラスを開放方向へ作動させるようにすることができる。
また、前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定した場合、前記駆動手段への電力供給を停止する制御を行うと好適である。この場合、窓ガラスの位置に関係なく、窓ガラスが停止するので、窓ガラスの巻き込みを停止できる。
さらに、前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定した場合、前記窓ガラスが所定量上昇するよう前記駆動手段への電力供給を制御すると好適である。この場合、窓ガラスの位置に関係なく、窓ガラスが所定量上昇するので、巻き込みを排出すことが可能となる。
また、前記課題は、本発明のパワーウインドウ装置の制御方法によれば、窓ガラスを開閉駆動する駆動手段と、該駆動手段の作動を制御する制御手段と、前記駆動手段によって開閉駆動される窓ガラスの移動に応じた速度検出信号を出力する移動速度検出手段と、前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの異物の巻き込みを検出する巻き込み検出手段と、を備え、操作スイッチの操作により駆動される窓ガラスへの異物の巻き込み防止可能なパワーウインドウ装置の制御方法であって、前記速度検出信号に基づいて窓ガラス下降速度の変化量を算出する第1ステップと、前記第1ステップによって算出された前記下降速度の変化量に基づいて所定の演算を行う第2ステップと、前記第2ステップで演算した演算結果と巻き込み判定しきい値との比較結果に基づいて前記窓ガラスによる異物の巻き込みを確定する第3ステップと、前記第3ステップで異物の巻き込みを確定したときに、前記窓ガラスの異物の巻き込みの進行を止める作動をするように前記駆動手段への電力供給を制御する第4ステップと、を備えたことにより解決される。
また前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御については、以下の制御を行うと好適である。すなわち、
異物の巻き込み確定時の前記窓ガラスの位置に応じて前記窓ガラスを上昇又は停止させるようにする。異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全開位置側に位置している場合、前記窓ガラスを開放開始位置又は所定距離まで作動させるようにする。異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全閉位置側に位置している場合、前記窓ガラスの移動を停止させるようにする。前記電力供給が停止された後、前記操作スイッチに窓ガラスを開放方向に作動させる操作がなされると、前記窓ガラスを開放方向へ作動させる。前記駆動手段への電力供給を停止させる。前記窓ガラスを所定量上昇させる。
このような制御方法によれば、前記したパワーウインドウ装置を好適に制御することが可能となる。
本発明のパワーウインドウ装置及びその制御方法によれば、窓ガラスの開作動時に異物などが巻き込まれた場合に、異物の巻き込みの進行を止める作動をするために前記駆動手段への電力供給を制御しているので、異物の巻き込みの進行を止めることが可能となる。
また異物の巻き込みの進行を止める作動として、窓ガラスを停止または反転上昇させることにより異物などが損傷することを防止することが可能となる。また同時に、窓ガラスの開作動時に、ベルトモール自体が巻き込まれた場合において、窓ガラスを停止または反転上昇させることにより、ユーザにシステムの異常を気づかせベルトモール交換等を促すことによりシステムの更なる異常(異音発生・作動速度低下等)を未然に防止することができる。
また、異物の巻き込みを検出(確定)したときの窓ガラスの位置に応じて窓ガラスを上昇若しくは停止させるため、窓ガラスの位置に応じた有効な巻き込み対応が可能であると共に、巻き込みを検出して窓ガラスを上昇させた場合においても、窓ガラスと窓枠との間での挟み込みが生じるのを効果的に防ぐことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るパワーウインドウ装置の説明図である。 図1のパワーウインドウ装置の電気構成図である。 図1のIII−IIIによる断面説明図である。 巻き込み判定処理の説明図である。 巻き込み判定の処理フロー図である。 外乱が生じたときの回転速度差の説明図である。 巻き込み解除処理の処理フロー図である。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する構成、手順等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図7は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はパワーウインドウ装置の説明図、図2は図1のパワーウインドウ装置の電気構成図、図3は図1のIII−IIIによる断面説明図、図4は巻き込み判定処理の説明図、図5は巻き込み判定の処理フロー図、図6は外乱が生じたときの回転速度差の説明図、図7は巻き込み解除処理の処理フロー図である。
以下に、本発明のパワーウインドウ装置の一実施形態について説明する。
図1に本実施形態のパワーウインドウ装置1(以下、「装置1」という)の説明図、図2にその電気構成図、図3に図1のIII−IIIによる断面説明図を示す。本実施形態の装置1は、車両のドア10に配設される窓ガラス11を、駆動手段2の一部を構成するモータ20の回転駆動により昇降(開閉)作動させるものである。装置1は、窓ガラス11を開閉駆動する駆動手段2と、駆動手段2の作動を制御するための制御手段3と、乗員が作動を指令するための操作スイッチ4とを主要構成要素としている。
ドア10は、その下側部位の車両外部側(車幅方向外側)に配設されたアウタパネル15と車室側(車幅方向内側)に配設されたインナパネル16の間に、下降した窓ガラス11を収納する収納空間を有している。また、ドア10の上部には窓枠(ガラス枠)12が設けられており、窓ガラス11は、上記収納空間内から窓枠12の下枠部分を越えて窓枠12内に出現し、昇降作動する。
窓枠12の下枠部分には、シール部材としてのベルトモール(ベルトモールディング)13,14が装着されている。ベルトモールはアウタモール13とインナモール14からなり、アウタモール13はアウタパネル15の上部に固定され、インナモール14はインナパネル16の上部に固定されている。
窓ガラス11は、アウタモール13とインナモール14との隙間を通過して窓枠12内を昇降作動する。アウタモール13とインナモール14には、それぞれ窓ガラス11側に突出するシール突起13a,13b,14a,14bが形成されており、このシール突起13a,13b,14a,14bが窓ガラス11のガラス表面に弾性的に圧接するようになっている。
また、窓枠12の上枠部分には、同様にシール部材として不図示のウェザストリップ(アッパーモールディング)が装着されている。ウェザストリップは、その下端部分に下方に開口した溝が形成されている。この溝は窓ガラス11の上端を所定の長さ分だけ挿入可能に形成されており、その溝内壁には、挿入された窓ガラス11の上端部分のガラス表面が弾性的に圧接するようになっている。
本実施形態では、窓ガラス11は不図示のレールに沿って上方の全閉位置(上端)X1と下方の全開位置(下端)X2との間で昇降動作する。
本実施形態の駆動手段2は、ドア10に固定された減速機構を有するモータ20と、モータ20に駆動される扇形状のギヤ21aを備えた昇降アーム21と、昇降アーム21とクロスして枢支される従動アーム22と、ドア10に固定された固定チャンネル23及び窓ガラス11と一体のガラス側チャンネル24とを主要構成要素としている。昇降アーム21,従動アーム22,固定チャンネル23及びガラス側チャンネル24により、駆動手段2の駆動機構が構成されている。
本実施形態のモータ20は、制御手段3から電力供給を受けることにより、回転子の巻線に通電され、これにより回転子とマグネットを有する固定子との間で磁気吸引作用が生じて回転子が正逆回転するように構成されている。本実施形態の駆動手段2では、モータ20の回動に応じて昇降アーム21及び従動アーム22が揺動すると、これらの各端部がチャンネル23,24により摺動規制を受け、Xリンクとして駆動し、窓ガラス11を昇降作動させる。
本実施形態のモータ20には、移動速度検出手段としての回転検出装置27が一体に備えられている。回転検出装置27は、モータ20の回転と同期したパルス信号(速度検出信号)を制御手段3へ出力するものである。本実施形態の回転検出装置27は、モータ20の出力軸と共に回動するマグネットの磁気変化を複数のホール素子で検出するように構成されている。このような構成により、回転検出装置27は、モータ20の回転に同期したパルス信号を出力する。すなわち、パルス信号は、窓ガラス11の所定移動量毎もしくはモータ20の所定回転角毎に出力される。これにより、回転検出装置27は、モータ20の回転速度に略比例する窓ガラス11の移動に応じた信号を出力可能である。そして、回転検出装置27からのパルス信号から、制御手段3がパルスエッジをカウントし、パルスカウント値より窓ガラス11の位置を検出している。本実施形態では、回転検出装置27と制御手段3によって位置検出手段が構成されている。
なお、本実施形態では、回転検出装置27にホール素子を用いたものを採用しているが、これに限らず、モータ20の回転を検出することができれば、エンコーダを採用してもよい。また、本実施形態では、窓ガラス11の移動に応じたモータ20の出力軸の回転を検出するために、モータ20に回転検出装置27を一体に設けているが、これに限らず、公知の手段によって窓ガラス11の位置を直接的に検出するようにしてもよい。
本実施形態の制御手段3は、コントローラ31と、駆動回路32から構成されている。コントローラ31,駆動回路32には、車両に搭載されるバッテリ5から作動に必要な電力が供給される。
本実施形態のコントローラ31は、CPU,ROM,RAM等のメモリ、入力回路、出力回路等を備えるマイクロコンピュータで構成されている。CPUは、メモリ、入力回路及び出力回路とバスを介して互いに接続されている。なお、これに限らず、コントローラ31をDSPやゲートアレイで構成してもよい。
コントローラ31は、通常時、操作スイッチ4からの操作信号に基づいて駆動回路32を介してモータ20を正逆回転させて、窓ガラス11を開閉動作させる。また、コントローラ31は、回転検出装置27から受け取ったパルス信号に基づいて窓ガラス11の位置を検出し、窓ガラス11の検出位置に応じて駆動回路32を介してモータ20へ供給する駆動電力の大きさを調整する。具体的には、駆動電圧の大きさまたはPWM制御する場合はデューティー比の大きさを調整する。これによりモータ出力を調整している。
本実施形態の駆動回路32は、FETを有するICによって構成されており、コントローラ31からの入力信号に基づいて、モータ20への電力供給の極性を切換えている。すなわち、駆動回路32は、コントローラ31から正回転指令信号を受けたときは、モータ20を正回転方向に回転させるようにモータ20へ電力を供給し、コントローラ31から逆回転指令信号を受けたときは、モータ20を逆回転方向に回転させるようにモータ20へ電力を供給する。また、コントローラ31から回転停止指令信号を受けたときは、モータ20への電力供給を停止する。なお、駆動回路32は、リレー回路を用いて極性を切換えるように構成してもよい。また、駆動回路32がコントローラ31内に組み込まれた構成であってもよい。
コントローラ31は、入力されるパルス信号からパルス信号の立上がり部,立下がり部(パルスエッジ)を検出し、このパルスエッジの間隔(周期)に基づいてモータ20の回転速度(回転周期)を算出すると共に、各パルス信号の位相差に基づいてモータ20の回転方向を検出する。つまり、コントローラ31は、モータ20の回転速度(回転周期)に基づいて窓ガラス11の移動速度を間接的に算出し、モータ20の回転方向に基づいて窓ガラス11の移動方向を特定している。また、コントローラ31は、パルスエッジをカウントしている。このパルスカウント値は、窓ガラス11の開閉動作に伴って加減算される。コントローラ31は、このパルスカウント値の大きさによって窓ガラス11の開閉位置を特定する。
すなわち、本実施形態では、全閉位置X1を基準位置として窓ガラス11を駆動することができる。全閉位置X1を基準位置とする場合には、全閉位置X1でパルスカウント値が「0」となるように設定される。そして、このように基準位置でパルスカウント値が「0」となるように設定した後、作動領域(作動区間)の一端側、例えば全開位置X2方向へ窓ガラス11が移動しているときはパルス信号を受け取る毎にパルスカウント値を1インクリメントし、作動領域の他端側すなわち全閉位置X1方向へ窓ガラス11が移動しているときはパルス信号を受け取る毎にパルスカウント値を1デクリメントする。
なお、全開位置X2を基準位置として窓ガラス11を駆動してもよい。この場合には、全開位置X2でパルスカウント値が「0」となるように設定されると共に、全閉位置X1方向へ窓ガラス11が移動しているときにパルスカウント値がインクリメントされ、全開位置X2方向へ窓ガラス11が移動しているときにパルスカウント値がデクリメントされるようにすればよい。
本実施形態の操作スイッチ4は、2段階操作可能な揺動型スイッチ等で構成され、開スイッチ,閉スイッチ及びオートスイッチを有している。この操作スイッチ4を乗員が操作することにより、コントローラ31へ窓ガラス11を開閉動作させるための指令信号が出力される。
具体的には、操作スイッチ4は、一端側へ1段階操作されると開スイッチがオンされ、窓ガラス11を通常開動作(すなわち操作している間だけ開動作)させ、開放方向へ作動させるための通常開指令信号をコントローラ31へ出力する。また、操作スイッチ4は、他端側へ1段階操作されると閉スイッチがオンされ、窓ガラス11を通常閉動作(すなわち操作している間だけ閉動作)させるための通常閉指令信号をコントローラ31へ出力する。
また、操作スイッチ4は、一端側へ2段階操作されると開スイッチ及びオートスイッチが共にオンされ、窓ガラス11をオート開動作(すなわち操作を止めても全開位置X2の直前位置まで開動作)させ、開放方向へ作動させるためのオート開指令信号をコントローラ31へ出力する。また、操作スイッチ4は、他端側へ2段階操作されると閉スイッチ及びオートスイッチが共にオンされ、窓ガラス11をオート閉動作(すなわち操作を止めても全閉位置X1の直前位置まで閉動作)させるためのオート閉指令信号をコントローラ31へ出力する。
コントローラ31は、操作スイッチ4から通常開指令信号を受けている間中(操作スイッチ4が操作されている間中)、駆動回路32を介してモータ20を駆動し、窓ガラス11を通常開動作させる。一方、コントローラ31は、操作スイッチ4から通常閉指令信号を受けている間中(操作スイッチ4が操作されている間中)、駆動回路32を介してモータ20を駆動し、窓ガラス11を通常閉動作させる。
また、コントローラ31は、操作スイッチ4からオート開指令信号を受けると、駆動回路32を介してモータ20を駆動し、窓ガラス11を全開位置X2の直前位置までオート開動作させる。一方、コントローラ31は、操作スイッチ4からオート閉指令信号を受けると、駆動回路32を介してモータ20を駆動し、窓ガラス11を全閉位置X1の直前位置までオート閉動作させる。
本実施形態におけるコントローラ31は、窓ガラス11を開作動(通常開作動及びオート開作動)させているとき、窓ガラス11による巻き込みの有無を監視している。すなわち、巻き込みが生じると、窓ガラス11の移動速度(下降速度)およびこれに関連してモータ20の回転速度が低下する(回転周期が長くなる)。このため本実施形態のコントローラ31は、モータ20の回転速度の変動を常時監視している。
本実施形態のコントローラ31では、このモータ20の回転速度(すなわち窓ガラス11の下降速度)の変動に基づいて、窓ガラス11とベルトモール13,14の間で、まず巻き込みの開始を検出し、次いで巻き込みの開始が検出されてから回転速度が所定量変動したことを検出した場合に、巻き込みと判定(確定)する。
そして、巻き込みを確定した場合には、コントローラ31は、窓ガラス11とベルトモール13,14との間に巻き込まれた異物を解放すべく、すなわち巻き込みの進行を止める作動をするために、モータ20への電力の供給を制御してモータ20の作動を停止または反転させ、窓ガラス11の開動作(下降)を停止させるかまたは窓ガラス11を所定距離(所定量)だけ閉動作(上昇)させる(巻き込み解除処理)。
巻き込みを検出(確定)したときに単純にモータ20の作動を反転させて窓ガラス11を上昇させると、窓ガラス11と窓枠12の上部との間の挟み込みが発生する可能性があるため、本実施形態では、巻き込みを検出(確定)したときの窓ガラス11の位置に応じて巻き込み対応作動(巻き込み解除処理)を区別して制御する。なお、上述したように、コントローラ31は、パルスカウント値の大きさによって窓ガラス11の位置を特定する。
例えば、本実施形態では、図1に示すように、窓ガラス11の作動領域(作動区間)を所定位置Yで2つの領域に分割し、窓ガラス11の開口量が小さい領域Aと窓ガラス11の開口量が大きい領域Bに区分している。
そして、巻き込みが検出されたときに窓ガラス11の位置が領域Aである場合、すなわち所定位置Yよりも全閉位置X1側に位置している場合には、窓ガラス11の開口量が小さいため、巻き込まれの程度が浅く、また窓ガラス11を上昇させることにより他の異物が窓ガラス11と窓枠12の間に挟まれる2次被災の虞があると予測されるため、モータ20の作動を停止させて窓ガラス11を停止させるのみにとどめる。
一方、巻き込みが検出されたときに窓ガラス11の位置が領域Bである場合、すなわち所定位置Yよりも全開位置X2側に位置している場合には、窓ガラス11の開口量が大きいため、巻き込まれの程度が深く、また窓ガラス11を小さく上昇させても他の異物が窓ガラス11と窓枠12の間に挟まれる2次被災の虞がないため、モータ20の作動を停止させて窓ガラス11を停止後、モータ20を逆転作動させて窓ガラス11を小さく反転上昇させる。このとき、窓ガラス11を反転上昇させるための所定量の逆転駆動距離L1を予め設定しておくが、この予め設定されている逆転駆動距離L1に到達しない場合でも、開放(下降)開始位置P0に到達した時点でモータ20の反転駆動を停止させると、より安全性を確保することができる。
次に、図4に基づいて、本実施形態の装置1における巻き込み判定の概略処理について説明する。本実施形態のパワーウインドウ装置1では、コントローラ31は、回転検出装置27から受け取るパルス信号に基づいて、モータ20の回転速度ωを算出し、算出した回転速度ωをRAMに記憶させる。図4(A)は、このようにして算出された回転速度ωの変動状況を表している。図4(A)の縦軸はモータ回転速度,横軸はパルスカウント数に対応する。図4(A)の例は、モータ20の回転速度ωが巻き込みにより途中から減速している状況である。データ線A1は、硬いものを巻き込んで回転速度ωが大きな減速率で低下している状況を示しており、データ線B1は、軟らかいものを巻き込んで回転速度ωが小さな減速率で低下している状況を示している。なお、図4(B),(C)では、データ線A2,A3が硬いものを巻き込んだ場合に対応しており、データ線B2,B3が軟らかいものを巻き込んだ場合に対応している。
そして、本実施形態の装置1では、移動速度変動値演算を不図示のCPUで行うが、この回転速度ωのデータに基づいて、現在の回転速度ωと数パルスエッジ前の回転速度ωとの差である回転速度差Δωを算出する。すなわち、数パルスエッジ前の回転速度ωに対する現在の回転速度ωの変動値を算出する。回転速度差Δωは、回転速度(移動速度)の変化率に相当する(もしくは、数パルスエッジ前からの回転速度の変化量または変化分に相当する)。図4(B)は、この回転速度差Δωの変動状況を表している。なお、図4(A)では、データ線A1の方がデータ線B1と比べて、回転速度差Δωの絶対値が大きくなっていることが分かる。
そして、まず、巻き込みの開始を検出する巻き込み検出手段としてのコントローラ31は、このようにして算出した回転速度差Δωが変動判定しきい値αを超えたか否かを判定する。この変動判定しきい値αを超えると、巻き込みが開始したと判定される。図4(B)では、点P1,点P2でそれぞれ巻き込みの開始が検出される。しかし、この時点では、巻き込みが確定したわけではないので、モータ20は回転を継続し、窓ガラス11は下降(開作動)を続ける。この変動判定しきい値αは、装置1が、たとえ軟らかいもの(例えばベルトモールのリップ部分など)を巻き込んだ場合においても、これによって生じる回転速度差Δωがこの値を超えるような大きさに設定される。
このようにして、一旦、巻き込みの開始が検出されると、装置1では、巻き込み確定を行うコントローラ31は、この時点からの回転速度差Δωの累積値(すなわち、回転速度ωの変化量)が、巻き込み判定しきい値βを超えたか否かを判別する。そして、回転速度ωの変化量が、巻き込み判定しきい値βを超えた場合に、巻き込みが検出(確定)される。図4(C)は、回転速度差Δωの累積値の変動状況を表している。コントローラ31は、累積値が巻き込み判定しきい値βを超えた場合に、巻き込みと判定(確定)する。
なお、上述のように、巻き込みの開始が検出されてからの回転速度差Δωの累積値(すなわち、回転速度ωの変化量)が、巻き込み判定しきい値βを超えた場合に、巻き込みを検出(確定)するのに換えて、巻き込みの開始が検出されてからの所定期間の回転速度差Δωの累積値、または所定数個分の回転速度差Δωの累積値(すなわち、これらの場合は回転速度ωの変化率)が、巻き込み判定しきい値βを超えた場合に、巻き込みを検出(確定)するように構成してもよい。
以上のように、本実施形態の装置1では、2つのしきい値が設定されているが、一方の変動判定しきい値αは回転速度差Δωに対して設定されており、他方の巻き込み判定しきい値βは回転速度ωの変化量(回転速度差Δωの総和)に対して設定されており、これらは判定対象が異なる。
そして、本実施形態の装置1では、回転速度差Δωが変動判定しきい値αを超えた後の継続時間やパルス信号数等によって実際に巻き込みが発生したと確定されるのではなく、回転速度差Δωが変動判定しきい値αを超えた後の回転速度ωの変動量によって巻き込みが確定される。
したがって、本実施形態の装置1では、異物を巻き込んだ場合に、巻き込み荷重が大きくなり過ぎることがないので、巻き込んだ異物に損傷を与えることなく、巻き込みを確定することができる。
また、本実施形態の装置1では、軟らかいものを巻き込んだ場合にでも、回転速度差Δωは、比較的早い段階で変動判定しきい値αを超えるので、その後の変化量が巻き込み判定しきい値βを超えた時点で巻き込みが確定される。この場合、巻き込んだものが、例えばベルトモールのリップ部分などは軟らかいため、回転速度差Δωが小さな値(絶対値としては大きな値)とならないが、一旦、変動判定しきい値αを超えれば、回転速度差Δωの累積が開始されるので、この累積値が巻き込み判定しきい値βを超えた時点で確実に巻き込みを確定することができる。
また、中程度の硬さのものを巻き込んだ場合にも、軟らかいものを巻き込んだ場合と同様に、早い段階で回転速度差Δωが変動判定しきい値αを超えて、回転速度差Δωの累積が開始されるので、この値が巻き込み判定しきい値βを超えた時点で確実に巻き込みを確定することができる。
このように、本実施形態の装置1では、巻き込んだものの硬さ軟らかさによらず、低荷重で確実に巻き込みを確定することができる。
また、窓ガラス11が移動する際には、巻き込みがなくても摺動抵抗や外的要因によって、モータ20の回転速度は影響を受ける。このような影響によって、仮に回転速度差Δωが変動判定しきい値αを超えた場合でも、その後に回転速度差Δωの累積値が巻き込み判定しきい値βを超えなければ巻き込みが確定されることがないので、変動判定しきい値αを軟らかいものを巻き込んだとき用の値に設定しても、誤判定を起こすことがなく、むしろ巻き込みの開始を確実に検出することができる。
次に、図5に基づいて、本実施形態のコントローラ31の巻き込み判定処理について説明する。
本実施形態のコントローラ31は、まず、回転検出装置27から受け取ったパルス信号に基づいて、モータ20の回転速度データの更新を行う(ステップS1)。具体的には、コントローラ31は、まず回転検出装置27から受け取ったパルス信号を信号処理してパルスエッジを検出する。そして、パルスエッジを検出する毎に、前回検出されたパルスエッジと今回検出されたパルスエッジとのパルス幅(時間間隔)Tを算出してメモリ内に順次格納していく。
本実施形態では、パルス幅Tは、新たなパルスエッジが検出される度に順送りに更新されていき、最新の4つのパルス幅T(0)〜T(3)が記憶される。すなわち、パルスエッジが検出されると、新たにパルス幅T(0)を算出すると共に、前回のパルス幅T(0)〜T(2)を1ずらして、それぞれパルス幅T(1)〜T(3)として記憶し、前回のパルス幅T(3)を消去する。
そして、コントローラ31は、時間的に連続するn個のパルスエッジのパルス幅Tの総和(パルス周期P)の逆数から回転速度ωを算出する。この回転速度ωは実際の回転速度に比例する値である。
本実施形態では、現パルスエッジから4パルスエッジ前までのパルス幅T(0)〜T(3)によって(平均)回転速度ω(0)が算出される。そして、次のパルスエッジを検出すると、新たに算出されたパルス幅T(0)〜T(3)によって回転速度ω(0)が更新される。このとき、前回の回転速度ω(0)は回転速度ω(1)として記憶される。このようにして、コントローラ31内には、パルスエッジを検出する度に(所定移動量毎にまたは所定回転角毎に)更新される最新の8つの回転速度ω(0)〜ω(7)が常時記憶される。このように、複数のパルス幅Tによって回転速度ωを算出することにより、受信する各パルス信号出力のセンサーDutyのばらつきを相殺し、誤差変動分が相殺された回転速度を算出することができる。
次に、コントローラ31は、この回転速度ωから(平均)回転速度差(回転速度変化率)Δωを算出する(ステップS2)。具体的には、回転速度ω(0)〜ω(3)を現ブロックデータ、回転速度ω(4)〜ω(7)を前ブロックデータとし、それぞれのブロック内データの和を差し引く処理を行っている。すなわち、回転速度差Δωは、回転速度ω(4)〜ω(7)の和から回転速度ω(0)〜ω(3)の和を引くことにより算出され、パルスエッジを検出する度に(所定移動量毎にまたは所定回転角毎に)更新されていく。なお、算出された値を加算したデータ数(本実施形態では4)で除してもよい。このように、複数の回転速度ωによって回転速度差Δωを算出することにより、回転速度ω間の位相差を相殺することができる。
そして、本実施形態のコントローラ31は、窓ガラス11の所定位置を基準として、算出された回転速度差Δωを加算していく(ステップS3)。回転速度差Δωが算出される毎にこれを累積していくことによって、基準位置に対する回転速度ωの差が算出される。
次に、算出された回転速度差Δωが外乱判定しきい値γを正側に超えているか否かが判別される(ステップS4)。車両が段差に乗り上げたり、窓ガラス11が閉められたりすると、このような外乱によって窓ガラス11に衝撃が加わり、その結果、モータ20の回転速度に影響が及ぶ場合がある。本実施形態では、この処理により外乱によって巻き込みを誤検出してしまうことを防止している。
図6に示すように、外乱が加わると、回転速度差Δωは、通常、正負に大きな値をとる。正側に回転速度差Δωが振れることは、窓ガラス11を開く方向にモータ20の回転が加速されることを意味し、反対に、負側に回転速度差Δωが振れることは、モータ20の回転が減速されることを意味する。負側に回転速度差Δωが振れることは、巻き込みを擬似するものとなる。ここで、外乱判定しきい値γは、正側に設定された値であり、本実施形態のコントローラ31では、回転速度差Δωがこの外乱判定しきい値γを正側に超えた場合は、外乱が生じたものと判定する。
外乱が生じたと判定された場合(ステップS4;有)、コントローラ31は、巻き込み判定しきい値βを負側に増大させた後(ステップS7)、ステップS8へ移行する。これにより、引き続いて、外乱によって負側に回転速度差Δωが振れて、巻き込みの開始が検出されたとしても、その後の回転速度差Δωの累積値が増大された巻き込み判定しきい値βを超えることがないので、巻き込みの誤判定を防止することができる。なお、本実施形態では、外乱判定しきい値γが変動判定しきい値αと無関係に設定されているが、例えば、外乱判定しきい値γを変動判定しきい値αの正負を反対にした値に設定してもよい。
ステップS4で外乱が生じたと判定されなかった場合(ステップS4;無)、コントローラ31は、巻き込み開始の判定処理を行う(ステップS5)。具体的には、回転速度差Δωが変動判定しきい値αを負側に超えた場合は巻き込みの開始と判定され、超えていない場合は巻き込みの開始と判定しない。
巻き込みの開始と判定された場合(ステップS5;有)、ステップS8へ移行する。一方、巻き込みの開始と判定されなかった場合(ステップS5;無)、ステップS6で回転速度差Δωの累積値と巻き込み判定しきい値βへの初期値の設定が行われる。具体的には、ステップS3で算出された回転速度差Δωの累積値が、回転速度ωの初期変化量Sにセットされると共に、巻き込み判定しきい値βが増大されていない通常値に戻される。このように、外乱期間が終了したと判定されると、巻き込み判定しきい値βが通常値に戻され、通常の処理が行われる。
そして、ステップS8では、回転速度ωの変化量Sの演算処理が行われる。具体的には、コントローラ31は、巻き込み開始と判定される直前にステップS6でセットされた回転速度ωの初期変化量S(回転速度差Δωの累積値)からステップS3で算出された回転速度差Δωの累積値を差し引いて、巻き込み開始以降の回転速度ωの変化量S(回転速度差Δωの累積値)を算出する。これにより、巻き込みによる回転速度の変化分(すなわち、巻き込み荷重分)を確実に算出することができる。
なお、本実施形態では、基準値からの変化量の差を算出して、巻き込み開始以降の回転速度ωの変化量を算出しているが、これに限らず、巻き込み開始が検出されないときには、回転速度差Δωの累積値を初期化し、巻き込み開始が検出されたときには、初期化しないようにして、巻き込み開始検出以降の分についてのみ回転速度差Δωを累積して、これにより回転速度ωの変化量を算出してもよい。
次に、コントローラ31は、ステップS8で算出された回転速度ωの変化量Sが巻き込み判定しきい値βを超えたか否かを判定する(ステップS9)。
回転速度ωの変化量Sが巻き込み判定しきい値βを超えたと判断された場合(ステップS9;有)、巻き込み解除処理(ステップS10)を行い、処理を終了する。
一方、回転速度ωの変化量Sが巻き込み判定しきい値βを超えていないと判断された場合(ステップS9;無)は、処理をそのまま終了する。
次に、図7に基づいて、巻き込み解除処理(ステップS10)について説明する。
図5で示す巻き込み判定処理のステップS9で巻き込み有りと判断されたとき、すなわち、巻き込みと確定した場合に、この巻き込み解除処理が実行され、コントローラ31が窓ガラス11とベルトモール13,14の間の異物の巻き込みの進行を止める作動を行うために、モータ20への電力の供給を制御する。
なお、窓ガラス11の作動領域の領域A及び領域Bの位置(領域Aと領域Bの境界線である所定位置Yの位置)は予めパルスカウント値と対応する値として設定されている。また、巻き込み検出時のモータ20を逆転駆動させる所定の距離が逆転駆動距離L1として予めパルスカウント値と対応する値で設定されている。これらの設定値は、ROM等のメモリに記憶されている。さらに、コントローラ31は、窓ガラス11が開作動されたときの開放(下降)開始位置P0を、RAM等のメモリに記憶している。
コントローラ31は、まず、巻き込みを確定したときのパルスカウント値に基づいて、巻き込みを確定したときの窓ガラス11の位置である巻き込み検出位置P1を特定し、巻き込み検出位置P1が図1にする領域Aに位置しているか、それ以外に位置しているかを判定する(ステップS11)。
巻き込み検出位置P1が領域Aに位置していると判定された場合、すなわち所定位置Yよりも全閉位置X1側に位置している場合(ステップS11;Yes)、ステップS14へ移行して、コントローラ31はモータ20への電力の供給を停止する制御を行い、モータ20の駆動を停止して窓ガラス11の開作動を停止し、図5で示す巻き込み判定処理に戻る。
一方、巻き込み検出位置P1が領域A以外(すなわち領域B)に位置していると判定された場合、すなわち所定位置Yよりも全開位置X2側に位置している場合(ステップS11;No)、コントローラ31はモータ20の駆動を一旦停止した後、逆転駆動(上昇駆動)するようにモータ20への電力の供給を制御して、窓ガラス11を上昇させる(ステップS12)。
その後、窓ガラス11の上昇距離が逆転駆動距離L1に達したか、または窓ガラス11が開放(下降)開始位置P0に到達したかを判定する(ステップS13)。何れにも該当しない場合(ステップS13;No)、ステップS12に戻って逆転駆動を行い、ステップS13で何れかの条件に該当するまで逆転駆動の処理を繰り返す。
窓ガラス11の上昇距離が逆転駆動距離L1に達したか、または窓ガラス11が開放(下降)開始位置P0に到達したかの少なくとも何れか一方に該当する場合(ステップS13;Yes)、コントローラ31はモータ20への電力の供給を停止する制御を行い、モータ20の駆動を停止して窓ガラス11の開作動を停止し、図5で示す巻き込み判定処理に戻る。このように、逆転駆動距離L1に到達しない場合でも開放開始位置P0に到達した場合は反転駆動を停止することで、より安全性を確保することができる。
上述したように、本発明によれば、窓ガラス11の開作動時に窓ガラス11とベルトモール13,14との間の異物の巻き込みを検出し、窓ガラス11の開作動(下降)を停止または窓ガラス11を所定量だけ閉作動(上昇)させるよう制御することにより、異物が損傷することを防止することができる。また、ベルトモール13,14自体の巻き込みを検出することが可能となり、ユーザにシステムの異常を気付かせ、ベルトモール13,14の交換等を促すことができるため、システムのさらなる異常(異音発生,作動速度低下等)を未然に防止することができる。
また、本発明では、窓ガラス11とベルトモール13,14との間の異物の巻き込みを検出したときの窓ガラス11の位置に応じて、異なった有効な巻き込み対応作動(巻き込み解除処理)を行うことにより、窓ガラス11上昇時の窓枠12との挟み込みを効果的に防止することができる。
なお、上記実施形態では、巻き込み検出時の窓ガラス11の位置が領域Aの場合には、窓ガラス11を停止制御するようにし、領域Bの場合に反転駆動制御するようにしたが、巻き込み検出時は窓ガラス11の作動全領域において窓ガラス11を停止させるように、電力の供給を停止する制御を行うようにしてもよい。
また、巻き込み検出時は窓ガラス11の作動全領域において窓ガラス11をごく僅かに反転上昇させるように電力の供給を行うよう制御してもよい。
さらに、上記実施形態では、巻き込み検出時の窓ガラス11の位置が領域Bの場合には、窓ガラス11の移動を停止後、小さく上昇させるように制御しているが、窓ガラス11の移動停止後は、操作スイッチ4に窓ガラス11を開放方向に作動させる操作が行われた場合に、窓ガラス11が開放方向へ作動するように駆動手段2への電力供給を制御する構成とすることもできる。
また、上記実施形態では、変動判定しきい値α,巻き込み判定しきい値β,外乱判定しきい値γを窓ガラス11の位置によらず一定の値としていたが、これに限らず、窓ガラス11の位置によって変動させるように設定してもよい。
また、上記実施形態では、車両のパワーウインドウ装置1として説明したが、パワーウインドウ装置には、サンルーフ開閉装置やスライドドア開閉装置等の開閉部材を開閉駆動する装置全般に適用できるものである。
1‥パワーウインドウ装置(装置)、2‥駆動手段、3‥制御手段、4‥操作スイッチ、
5‥バッテリ、10‥ドア、11‥窓ガラス、12‥窓枠、
13‥アウタモール(ベルトモール)、13a,13b‥シール突起、
14‥インナモール(ベルトモール)、14a,14b‥シール突起、
15‥アウタパネル、16‥インナパネル、
20‥モータ、21‥昇降アーム、21a‥ギヤ、22‥従動アーム、
23‥固定チャンネル、24‥ガラス側チャンネル、
27‥回転検出装置、31‥コントローラ、32‥駆動回路

Claims (12)

  1. 操作スイッチの操作により駆動される窓ガラスへの異物の巻き込み防止可能なパワーウインドウ装置であって、
    前記窓ガラスを開閉駆動する駆動手段と、該駆動手段の作動を制御する制御手段と、前記駆動手段によって開閉駆動される窓ガラスの移動に応じた速度検出信号を出力する移動速度検出手段と、前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの異物の巻き込みを検出する巻き込み検出手段と、を備え、
    前記巻き込み検出手段は、前記速度検出信号に基づい窓ガラスの下降速度の変化量を算出し、算出された変化量に基づいた値と巻き込み判定しきい値との比較結果によって前記窓ガラスによる異物の巻き込みを確定し、
    前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定したときに、前記窓ガラスの異物の巻き込みの進行を止める作動をするように前記駆動手段への電力供給を制御するものであって、異物の巻き込み確定時の前記窓ガラスの位置に応じて前記窓ガラスが上昇又は停止するよう前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とするパワーウインドウ装置。
  2. 前記制御手段は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全開位置側に位置している場合、前記窓ガラスを開放開始位置又は所定距離まで作動させるために、前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置。
  3. 前記制御手段は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全閉位置側に位置している場合、前記窓ガラスの移動を停止するために、前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置。
  4. 前記制御手段は、前記電力供給が停止された後、前記操作スイッチに窓ガラスを開放方向に作動させる操作がなされると、前記窓ガラスが開放方向へ作動するように前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置。
  5. 前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定した場合、前記駆動手段への電力供給を停止する制御を行うことを特徴とする請求項1記載のパワーウインドウ装置。
  6. 前記制御手段は、前記巻き込み検出手段が異物の巻き込みを確定した場合、前記窓ガラスが所定量上昇するよう前記駆動手段への電力供給を制御することを特徴とする請求項1記載のパワーウインドウ装置。
  7. 窓ガラスを開閉駆動する駆動手段と、該駆動手段の作動を制御する制御手段と、前記駆動手段によって開閉駆動される窓ガラスの移動に応じた速度検出信号を出力する移動速度検出手段と、前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの異物の巻き込みを検出する巻き込み検出手段と、を備え、操作スイッチの操作により駆動される窓ガラスへの異物の巻き込み防止可能なパワーウインドウ装置の制御方法であって、
    前記速度検出信号に基づいて窓ガラスの下降速度の変化量を算出する第1ステップと、
    前記第1ステップによって算出された前記下降速度の変化量に基づいて所定の演算を行う第2ステップと、
    前記第2ステップで演算した演算結果と巻き込み判定しきい値との比較結果に基づいて前記窓ガラスによる異物の巻き込みを確定する第3ステップと、
    前記第3ステップで異物の巻き込みを確定したときに、前記窓ガラスの異物の巻き込みの進行を止める作動をするように前記駆動手段への電力供給を制御する第4ステップと、を備え
    前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、異物の巻き込み確定時の前記窓ガラスの位置に応じて前記窓ガラスを上昇又は停止させることを特徴とするパワーウインドウ装置の制御方法。
  8. 前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全開位置側に位置している場合、前記窓ガラスを開放開始位置又は所定距離まで作動させることを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置の制御方法。
  9. 前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、異物の巻き込み確定時に前記窓ガラスが予め設定された所定位置よりも全閉位置側に位置している場合、前記窓ガラスの移動を停止させることを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置の制御方法。
  10. 前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、前記電力供給が停止された後、前記操作スイッチに窓ガラスを開放方向に作動させる操作がなされると、前記窓ガラスを開放方向へ作動させることを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置の制御方法。
  11. 前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、前記駆動手段への電力供給を停止させることを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置の制御方法。
  12. 前記第4ステップで行う前記駆動手段への電力供給の制御は、前記窓ガラスを所定量上昇させることを特徴とする請求項記載のパワーウインドウ装置の制御方法。
JP2009281284A 2009-12-11 2009-12-11 パワーウインドウ装置及びその制御方法 Active JP5632157B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281284A JP5632157B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 パワーウインドウ装置及びその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009281284A JP5632157B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 パワーウインドウ装置及びその制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011122369A JP2011122369A (ja) 2011-06-23
JP2011122369A5 JP2011122369A5 (ja) 2013-01-31
JP5632157B2 true JP5632157B2 (ja) 2014-11-26

Family

ID=44286502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009281284A Active JP5632157B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 パワーウインドウ装置及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5632157B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9617777B2 (en) 2015-02-03 2017-04-11 Asmo Co., Ltd. Vehicle window opening device

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102418449B (zh) * 2011-12-27 2014-04-02 昌辉汽车电气***(安徽)有限公司 一种使用过程中自动修正的电动窗防夹控制方法
US9045929B2 (en) 2012-06-22 2015-06-02 Asmo Co., Ltd. Open-close member control apparatus and method for controlling open-close member
JP6049374B2 (ja) 2012-09-21 2016-12-21 アスモ株式会社 開閉体制御装置及びその制御方法
JP6130697B2 (ja) * 2013-03-26 2017-05-17 アスモ株式会社 開閉部材制御装置
CN103244004B (zh) * 2013-05-13 2015-05-20 清华大学 一种电动车窗防夹参数自动匹配方法
CN104514456B (zh) * 2013-09-27 2016-10-05 深圳市金证卡尔电子有限公司 车窗开闭控制***及方法
DE102016100981A1 (de) 2015-01-23 2016-07-28 Asmo Co., Ltd. Fahrzeugfenster-Öffnungsvorrichtung
JP6432367B2 (ja) * 2015-01-23 2018-12-05 株式会社デンソー 車両窓開閉装置
JP6485081B2 (ja) * 2015-02-03 2019-03-20 株式会社デンソー 車両窓開閉装置
JP6413810B2 (ja) * 2015-01-30 2018-10-31 株式会社デンソー 車両窓開閉装置
JP6380140B2 (ja) * 2015-02-02 2018-08-29 株式会社デンソー 車両窓開閉装置
US10464399B2 (en) 2015-01-30 2019-11-05 Denso Corporation Vehicle window opening device
JP6492706B2 (ja) * 2015-02-03 2019-04-03 株式会社デンソー 車両窓開閉装置
JP6711162B2 (ja) * 2016-06-20 2020-06-17 株式会社デンソー 車両用開閉部材駆動装置
JP6805590B2 (ja) 2016-07-12 2020-12-23 株式会社デンソー 開閉部材駆動装置
JP6267311B2 (ja) * 2016-11-22 2018-01-24 アスモ株式会社 開閉体制御装置及びその制御方法
KR102299494B1 (ko) 2017-04-14 2021-09-08 현대자동차주식회사 차량의 윈도 제어 장치 및 그 방법
JP6897599B2 (ja) 2018-02-21 2021-06-30 株式会社デンソー パワーウインド制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4855216B2 (ja) * 2006-11-01 2012-01-18 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 開閉体制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9617777B2 (en) 2015-02-03 2017-04-11 Asmo Co., Ltd. Vehicle window opening device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011122369A (ja) 2011-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5632157B2 (ja) パワーウインドウ装置及びその制御方法
JP6049374B2 (ja) 開閉体制御装置及びその制御方法
JP6369595B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP6390466B2 (ja) 開閉部材制御装置及び開閉部材制御方法
JP4896471B2 (ja) 開閉部材制御装置および挟み込み検出方法
JP4679341B2 (ja) 開閉部材制御装置
US7690152B2 (en) Opening and closing member control system
JP4818697B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP6337283B2 (ja) 開閉部材制御装置及び開閉部材制御方法
JP2005232753A (ja) 開閉体制御装置
JP6001951B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP6267311B2 (ja) 開閉体制御装置及びその制御方法
JP6512276B2 (ja) 開閉体制御装置及びその制御方法
JP4781868B2 (ja) 開閉部材制御装置
JPH07166761A (ja) パワーウインドウ駆動制御装置
JP2009007919A (ja) 開閉体制御装置
JP5596911B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP4781873B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP2009046864A (ja) 開閉体の挟み込み検出装置
JP6485081B2 (ja) 車両窓開閉装置
JP6413810B2 (ja) 車両窓開閉装置
JP5314304B2 (ja) 開閉部材制御装置
JP2021130937A (ja) スライドドア開閉装置、制御装置および制御方法
JP2007040094A (ja) 開閉部材制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5632157

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250