JP5628405B1 - 壁コーナ用下地材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 巻回による巻き癖を解消し、平坦な展開状態から断面が略L字状の屈曲状態に容易かつ確実に変形させて、取付け時の作業性を向上することができる壁コーナ用下地材を提供する。【解決手段】 一対の帯状部2a,2bの互いに隣接する各一側部を、連結部5によって連結し、連結部5の弾性回復性は、各帯状部2a,2bを重ねた折畳み状態から各帯状部2a,2bが30?以上、120?以下の角度を成す拡開状態に復帰するように構成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、出隅または入隅を構成する壁コーナ部に容易に貼付けることができる、取付け作業性の改善された壁コーナ用下地材に関する。
従来から、壁コーナ部には、一般住宅用建物の壁に壁紙(「クロス」ともいう)を貼るときに、壁コーナ部の凹凸などを覆うため、あるいは補強ために、L字状断面を成す長尺の下地材が接合される。このような下地材は、合成樹脂から成り、出隅および入隅のいずれにも使用され、壁コーナ部に接着剤によって接着される。このような下地材は、美観を低下させないために、床から天井にわたって接合され、1本の長さは、たとえば2500mm程度である。
このような下地材は、壁紙を貼付けた際に段差が発生することを防ぐために、肉厚が薄く、曲げ剛性が低い。そのため、施工時に作業者が把持したとき、不用意に移動させると、自己の慣性力によって容易に折れ曲ってしまい、現場での扱いを慎重に行わなければならず、作業性が悪いという問題がある。
また、壁コーナ部と下地材との接合が不十分である場合、後に浮きが発生することがある。そのため、下地材には、接着剤を充填して壁への接合力を向上するために、複数の透孔が設けられている。このような透孔は、壁コーナ部への接合力を向上するために数を多くし過ぎると、下地材の曲げ剛性が低くなり、壁コーナ部への取付け時に、折れ曲らないように慎重に持ち運ぶ必要が生じ、取付け時の作業性が低下するという問題がある。
また従来技術の下地材は、前述のように、壁コーナ部に接合された状態では軸直角断面が略L字状に屈曲された状態であるが、現場への搬入時では、平坦に展開された状態でロール状に巻回されている。そのため、現場で作業者がロール状の下地材を最も外周側の端部から所定長さ、たとえば2500mm程度の定尺材に切断するために引出すと、ロール状の巻き癖によって湾曲してしまい、切断作業を円滑に行うことができないという問題がある。また、定尺に切断された下地材を壁コーナ部に貼付ける際には、前述のように断面が略L字状となるように屈曲させる必要がある。このような屈曲作業は、作業者が手作業で行うが、下地材の曲げ剛性が高すぎると、作業者が下地材をL字状に屈曲させても、弾性回復力によって平坦な展開状態へ復元してしまう。そのため、下地材を壁コーナ部に正確に位置決めして貼付けるための作業が煩雑となり、取付け時の作業性が悪いという問題がある(特許文献1,2参照)。
特開2008−63830号公報 特開平8−35311号公報
本発明の目的は、巻回による巻き癖を解消し、平坦な展開状態から断面が略L字状の屈曲状態に容易かつ確実に変形させて、取付け時の作業性を向上することができる壁コーナ用下地材を提供することである。
本発明は、合成樹脂から成り、各一側部が互いに隣接して平行に延びる一対の帯状部と、前記帯状部よりも軟質の合成樹脂から成り、厚みが帯状部の厚みよりも小さく形成され、前記各一側部を連結する連結部と、を含み、
前記連結部は、長手方向に垂直な幅方向両端部が前記一対の帯状部の隣接する前記各一側部に連結され、各帯状部を重ねた折畳み状態から、各帯状部が30°以上、120°以下の角度を成す拡開状態に復帰する弾性回復性を有し、
厚み方向の一方側において、前記帯状部の表面と前記連結部の表面とが段差なく連なっていることを特徴とする壁コーナ用下地材である。
また本発明の連結部は、デュロメータ硬さがD30以上、D70以下であることを特徴とする。
また本発明の連結部は、折曲げ強さが25cN以上、200cN以下であることを特徴とする。
また本発明の連結部は、50%歪み時応力が5MPa以上、25MPa以下であることを特徴とする。
本発明によれば、下地材は一対の帯状部と、各帯状部の互いに隣接して平行に延びる各一側部を連結する連結部とを含んで構成される。これらの帯状部および連結部は、合成樹脂から成り、連結部は、各帯状部を重ねた折畳み状態から、各帯状部が30°以上、120°以下の角度を成す拡開状態に復帰する弾性回復性を有する。これによって下地材を壁コーナ部に貼付けるに際して、各帯状部を重ねた折畳み状態にすると、各帯状部は互いに30°以上、120°以下の拡開状態に復帰するので、下地材がロール状に巻回されることによって湾曲する巻き癖を有していても、各帯状部が拡開状態で高い剛性を有することになり、巻き癖によって湾曲しようとする力に抗して、ほぼ直線に維持することができ、一人の作業者によって定尺長さに切断された下地材を任意の場所で把持して容易に持ち運び、壁コーナ部へ位置決めして配置することができる。したがって壁コーナ部への下地材の取付け作業の作業性を向上することができる。
また本発明によれば、前記連結部のデュロメータ硬さがD30以上、D70以下に構成されるので、各帯状部を重ねて折畳み状態にした後は、ロール状に巻回することによる巻き癖に抗して略一直線状に延びた状態を保つことができ、作業に適した直線性を付与することができる。すなわち連結部のデュロメータ硬さがD30未満であると、ロール状に巻回したときの巻き癖に抗することができず、また帯状部を一旦重ねた状態に折り畳んでも、各帯状部を30°以上、120°以下の角度に折曲げ状態を維持することができず、巻き癖によって湾曲してしまう。また連結部のデュロメータ硬さがD70を超えると、各帯状部を一旦重ねた状態に折り畳んだ後の折曲げ角度を維持しすぎて、下地材を出隅または入隅を構成する壁コーナ部に取付ける際に、壁面に対するなじみが悪く、壁面に対して浮きが生じてしまう。したがって連結部のデュロメータ硬さはD30以上、D70以下に構成されることによって、巻き癖に抗して各帯状部が30°以上、120°以下に拡開した状態を維持し、接着剤などによって壁コーナ部に正確に位置決めして確実に接合することができる。
また本発明によれば、前記連結部の折曲げ強さが25cN以上、200cN以下に構成されるので、各帯状部を重ねて折畳み状態にした後は、ロール状に巻回することによる巻き癖に抗して略一直線状に延びた状態を保つことができ、作業に適した直線性を付与することができる。
また本発明によれば、前記連結部の50%歪み時応力が5MPa以上、25MPa以下に構成されるので、各帯状部を重ねて折畳み状態にした後は、ロール状に巻回することによる巻き癖に抗して略一直線状に延びた状態を保つことができ、作業に適した直線性を付与することができる。
本発明の一実施形態の壁コーナ部の下地材1の一部を示す斜視図である。 展開状態における下地材1の上端部付近を示す拡大正面図である。 図2の切断面線III−IIIから見た拡大断面図である。 ロール状に巻回された下地材1の外周側の一端部が引出された状態を示す斜視図である。 展開状態の下地材1の長手方向に垂直な断面を示す拡大断面図である。 下地材1を他方の帯状部2b側から見た側面図である。 図6の切断面線VII−VIIから見た拡大断面図である。 図6の切断面線VIII−VIIIから見た拡大断面図である。 粘着テープ7aの拡大断面図である。 下地材1の折曲げ反力Rと変位量δとの関係を示すグラフである。 下地材1の折曲げ反力Rと変位量δとの測定方法およびその手順を示す図である。 一方の帯状部2aの弾性回復力による経過時間tに対する角度θを示すグラフである。 測定試験設備およびその測定手順を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態の壁コーナ用下地材1の一部を示す斜視図である。本実施形態の壁コーナ部用下地材(以下、単位「下地材」と略記する)1は、建物の壁Wの出隅を成す壁コーナ部W1に接着剤によって、図1において上下方向である床から天井にわたって貼付けられて接合される。その後、壁Wには、壁コーナ部W1の下地材1を覆うようにして、壁紙が貼付けられる。ここに、壁コーナ部W1とは、2つの壁面W2,W3が交差する略鉛直な一直線状の交差線W4およびその近傍領域をいうものとする。このような下地材1は、出隅を成す壁コーナ部W1と同様に、壁Wの入隅を構成するコーナ部にも内外を反転させて用いることができる。前記壁Wは、たとえば石膏ボードによって実現される。
前記下地材1は、合成樹脂から成り、一対の長尺の帯状部2a,2bの長辺側の一側部が連結部5を介して互いに略直角に連なってL字状断面を成す基材3に、該基材3の各帯状部2a,2bに、長手方向に間隔をあけて、各帯状部2a,2bをその厚み方向に貫通する複数の透孔4a,4bが形成された構成によって実現される。
前記基材3を形成する材料として用いられる合成樹脂は、たとえば硬質ポリ塩化ビニルが用いられ、押出成形機によって押出成形されたL字状断面の基材3を、プレス加工によって、前記複数の透孔4a,4bが形成される。本発明の他の実施形態では、前記硬質ポリ塩化ビニルに代えて、ABS系樹脂、ポリスチレン(略称PS)系、ポリエチレンテレフタレート(略称PET)系などが用いられてもよい。
前記下地材1および各透孔4a,4bの寸法形状を一例として述べると、次のとおりである。前記下地材1の長手方向の寸法である長さLは、たとえばL=2500mmであり、各帯状部2a,2bの前記長手方向に垂直な幅方向の寸法である幅Bは、たとえばB=53mmであり、各帯状部2a,2bの厚み方向の寸法である厚さTは、たとえば直交部はT=0.8mm、幅方向側端部でT=0.5mmとなるように変化する構成である。
図2は展開状態における下地材1の上端部付近を示す拡大正面図であり、図3は図2の切断面線III−IIIから見た拡大断面図である。前記複数の透孔4a,4bは、各帯状部2a,2bの相互に垂直に連なる一側部に対して幅方向に関して反対側の他側部から前記幅方向に距離B1の位置を中心軸線とする第1列目の第1透孔4a1,4b1、第1列目の軸線から幅方向に一側部側へ距離B2の位置を中心軸線とする第2列目の第2透孔4a2,4b2とによって構成される。
前記距離B1は、たとえばB1=6mmであり、前記距離B2は、たとえばB2=6mmであり、前記距離B3は、たとえばB3=13mmである。
第1透孔4a1,4b1は、長手方向に間隔L1をあけて複数形成される。第2透孔4a2,4b2は、長手方向に間隔L2をあけて、第1透孔4a1,4b1の間の長手方向中央位置に形成される。
本実施形態では、第1透孔4a1,4b1は、各帯状部2a,2bを正面視したときの形状が、円形であり、各第2透孔4a2,4b2は、各帯状部2a,2bを正面視したときの形状が、円形である。換言すると、第1透孔4a1,4b1を規定する基材3の内周面は、正面視したとき、角のない閉曲線、すなわち長円として形成される。また、第2透孔4a2,4b2を規定する基材3の内周面は、正面視したとき、同様に角のない閉曲線、すなわち円形として形成される。
壁コーナ部W1に臨む裏面には、帯状の粘着テープ7a,7bが長手方向に沿って貼付けられる場合もある。各粘着テープ7a,7bは、現場で下地材1に貼付けられてもよく、工場で下地材1の前記裏面に貼付けられてもよい。
前記連結部5は、図3の左右方向である幅方向中央部の厚みT10が幅方向両端部の厚みT20よりも小さく形成される。幅方向中央部の厚みT10は、0.1mm以上、0.5mm以下に選ばれ、好ましくは0.17mmに選ばれる。また幅方向両端部の厚みT20は、0.3mm程度に選ばれる。このように連結部5は、幅方向中央部の厚みT10が幅方向両端部の厚みT20よりも小さく形成されることによって、折曲げたときに外方(図3では上方)に凸に屈曲する頂部5aの曲率半径が小さく、図3の紙面に垂直な長手方向に一直線状に形成され、これによって外観上の美観を向上することができる。
このような連結部5は、幅W10および厚みT20の帯状体を、その両側の帯状部2a,2bよりも軟質の合成樹脂、たとえば電気化学工業株式会社製、製品名「クリアレン」から成る。
図4は、ロール状に巻回された下地材1の外周側の一端部が引出された状態を示す斜視図である。前記下地材1は、押出成形され、各帯状部2a,2bが連結部5に挟んで平行に展開された状態で巻取り機によってロール状に巻回され、円筒状の巻回ロールRとして製造される。
このような巻回ロールRは、下地材1を貼付けようとする現場へ搬入され、外側の端部から必要長さ、たとえばL=2500mm分が引出されて切断される。このとき下地材1はロール状に巻回されることによって、その巻き癖が残留歪として生じ、前記外側の端部を引出した直後に巻取り方向に湾曲する。そのため、作業者は引出した下地材を図4の仮想線で示される展開状態から各帯状部2a,2bが重なる折畳み状態に折曲げて、下地材1を略L字状に屈曲される。これによって下地材はほぼ一直線状に延びた状態に保たれ、折畳み状態から解放しても、各帯状部2a,2bが30°以上、120°以下の角度θを成す拡開状態に自己の弾性回復性によって復帰する。これによって断面L字状に屈曲した下地材の剛性、特に曲げ剛性を高くすることができ、巻き癖によって湾曲してしまうという不具合を防止することができる。
前記巻回ロールRの直径D10は、たとえば120mm以上、260mm以下に選ばれる。下地材1を使用するにつれて巻回ロールRの直径D10は減少するが、下地材1を引出したときの直線性を得るため、その最小直径D10min=120に設定される。
図5は展開状態の下地材1の長手方向に垂直な断面を示す拡大断面図であり、図6は下地材1を他方の帯状部2b側から見た側面図であり、図7は図6の切断面線VII−VIIから見た拡大断面図であり、図8は図6の切断面線VIII−VIIIから見た拡大断面図である。前述の下地材1の具体的形状を説明するために、各帯状部2a,2bおよび連結部5ならびに各透孔4a,4bの寸法形状を例示すると、次のとおりである。
L=2500mm
B=53mm
B1=6mm
B2=6mm
B3=13.5mm
B4=14mm
B5=26.5mm
T1=0.8mm
T2=0.4mm
L1=7mm
L2=7mm
L3=3.5mm
D1=4mm
D2=4mm
T10=0.1mm以上、0.5mm以下(ただし、T10はT20未満)
T20=0.3mm
このような下地材1において、各帯状部2a,2bの幅方向両側部には、必要に応じて後述の粘着テープ7a,7bが貼付けられる場合がある。各帯状部2a,2bの幅方向両側部の厚さT2は連結部5に連なる幅方向中央部の厚さT1よりも薄く形成されるので、各帯状部2a,2bの幅方向両側部と各壁面W2,W3との間の段差が小さく、外観上の美観が低下しないように構成されている。また各帯状部と各壁面との間には、粘着テープ7a,7bの厚み分だけわずかな隙間が生じるが、この隙間および各透孔4a1,4a2;4b1,4b2は接着剤によって満たされ、各壁面W2,W3の微小な凹凸が吸収され、したがって下地材1の外表面によって一直線方向に延びる帯状の平滑面を実現することができる。
図9は、粘着テープ7aの拡大断面図である。前述の各粘着テープ7a,7bは、同一に構成されるので、一方の粘着テープ7aについて説明し、他方の粘着テープ7bの説明は省略する。前記粘着テープ7aは、基層10、基層10の一方表面上に設けられる第1粘着層11、基層10の他方表面上に設けられる第2粘着層12、および第1粘着層11の基層10とは反対側に表面に積層される剥離シート13を有する。
前記粘着テープ7aの幅B4は、たとえばB4=14mmであり、長さL1の全長にわたって貼付けられ、下地材1を壁コーナ部W1に取付ける際に、剥離シート13を剥離して第1粘着層11を露出させ、壁コーナ部W1へ位置決めして押付けることによって、下地材1が壁コーナ部W1に仮止めされる。その後、第1および第2透孔4a1,4a2;4b1,4b2に接着剤が充填され、接着剤が硬化することによって、下地材1が壁コーナ部W1に接合される。
前記粘着テープ7aにおいて、たとえば基層10は不織布から成り、第1および第2粘着層11,12はアクリル系接着剤から成り、剥離シート13は剥離剤が塗布された加工紙から成る。このような粘着テープ7aは、たとえば積水化学工業(株)社製、製品名「ダブルタックテープ」として商業的に入手可能である。
前記第1および第2透孔4a1,4a2;4b1,4b2に充填される接着剤は、たとえば乾燥硬化型接着剤としては、炭酸カルシウム系接着剤を用いることができ、反応硬化型接着剤としては、石膏系接着剤を用いることができる。
(測定試験1)
図10は下地材1の折曲げ反力Rと変位量δとの関係を示すグラフであり、図11は下地材1の折曲げ反力Rと変位量δとの測定方法およびその手順を示す図である。本件発明者は、図1〜図9に示す実施形態の下地材1の折曲げ特性を確認するため、連結部5の材質の異なる供試体1〜10の折曲げ試験を実施した。
供試体1〜10の連結部の材質、引張弾性率(MPa)、引張破断歪み(%)、引張破壊強度(MPa)、50%歪み時応力(MPa)およびデュロメータ硬さは、次の表1のとおりである。
Figure 0005628405
測定器30は、日本電産シンポ株式会社製、製品名「デジタルフォースゲージ」を用いた。各供試体1〜10は、長さ100mmの短尺材であり、一方の帯状部2aを基台31の鉛直な側面32に固定し、他方の帯状部2bが一方の帯状部2aにほぼ垂直に折曲げた状態で、測定器30の測定針33を他方の帯状部2bに対して連結部5から距離ΔL=13mmの位置に垂直に接触させ、図11(2)に示すように、速度5mm/minで押下げた後、図11(3)に示すように、押下げ時と同じ速度5mm/minで測定器30を引上げ、このときの折曲げ反力Rと変位量δとを測定した。
図10において、ラインL1〜L10は、図11(2)に示す押下げ時の変位量δと折曲げ反力Rとの関係を示し、ラインL1〜L10は、図11(3)に示す戻り時の変位量δと折曲げ反力Rの測定結果を示す。折曲げ反力Rは、材質による傾向はあまり現れていないが、測定器30を押し下げた時の折曲げ反力Lが比較的大きいものは、引き上げた時の反力Lにおいて、変位量がゼロに戻る前に反力Lが無くなっており、比較的復元力が弱い傾向がわかる。言い換えれば、折曲げ癖の付きやすいものといえる。
(測定試験2)
図12は一方の帯状部2aの弾性回復力による経過時間tに対する角度θを示すグラフであり、図13は測定試験設備およびその測定手順を示す図である。本件発明者は、下地材1の連結部5による弾性回復力を確認するために、供試体1〜10について、図13(1)に示すように、一方の帯状部2aと他方の帯状部2bとを重ねた状態で基台40の水平な載置面41上に載置し、錘42を乗載し、この錘42を取り除いた後、図13(2)に示すように、経過時間を5秒、10秒、15秒、20秒後の角度θを測定した。
図12のラインL31〜L40は、供試体1〜10に対応した経過時間tに対する角度θの値を示す。錘42を取り除くと弾性回復により直ちに一定の角度を示し、そこから変化が少ないことが分かる。一方の帯状部2aと他方の帯状部2bとを重ねた状態を作れば、弾性回復による角度θの広がりは少なく、折曲げ癖の付きやすい材料が良いと推察される。
また、折曲げてから弾性回復による角度θが小さすぎると、作業時に指を帯状部2aと2bの間に入れて広げることができない。角度θが30°であれば、本測定試験の実施寸法では、約8mmの間隔があり、十分指を入れて広げることができ、作業性の低下を招かない。また角度θが120°を超えると、剛性が低下し、ロール状の巻き癖に負けてしまう。
また、表面硬度あるいは引張弾性率が高いと、反力は高い傾向にある。表面硬度あるいは引張弾性率の値が小さいと反力が小さく、作業性は良いが、折曲げ癖が付きにくく、弾性回復により復元し、角度θが大きくなってしまう。逆に表面硬度あるいは引張弾性率の値が大きいと、折曲げ時に反力が大きく作業性が低下するのと、弾性回復による復元があまり期待できず、角度θが小さくなってしまう。
1 下地材
2a,2b 帯状部
3 基材
4a,4b 透孔
5 連結部
7a,7b 粘着テープ
W 壁
W1 壁コーナ部
W2,W3 壁面

Claims (4)

  1. 合成樹脂から成り、各一側部が互いに隣接して平行に延びる一対の帯状部と、
    前記帯状部よりも軟質の合成樹脂から成り、厚みが前記帯状部の厚みよりも小さく形成され、前記各一側部を連結する連結部と、を含み、
    前記連結部は、長手方向に垂直な幅方向両端部が前記一対の帯状部の隣接する前記各一側部に連結され、各帯状部を重ねた折畳み状態から、各帯状部が30°以上、120°以下の角度を成す拡開状態に復帰する弾性回復性を有し、
    厚み方向の一方側において、前記帯状部の表面と前記連結部の表面とが段差なく連なっていることを特徴とする壁コーナ用下地材。
  2. 前記連結部は、デュロメータ硬さがD30以上、D70以下であることを特徴とする請求項1に記載の壁コーナ用下地材。
  3. 前記連結部は、折曲げ強さが25cN以上、200cN以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の壁コーナ用下地材。
  4. 前記連結部は、50%歪み時応力が5MPa以上、25MPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の壁コーナ用下地材。
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