JP5620722B2 - 燃焼装置及び触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラ等の燃焼装置のバーナで発生する燃焼ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)及びCO(一酸化炭素)を削減するための浄化部を備えた燃焼装置及び触媒に関する。
従来、ボイラ等の燃焼装置から発生する燃焼ガスを排出する場合、燃焼ガスに含まれるNOx、COを所定の数値(例えば、規制値等)以下とすることが必要な場合がある。
NOx、COを所定の数値まで削減するにあたっては、燃焼ガスを触媒に通過させて、燃焼ガスに含有されるNOx、COを還元、酸化してこれらを除去することが行われている。
このように、燃焼ガスに含まれるNOx、COを、触媒を用いて削減するための技術として、燃料に対する空気比を1.0(理論空気比)近傍の狭い範囲に制御して燃焼させて、その燃焼ガスを触媒に通過させることにより、NOx、COを除去する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
理論空気比近傍で燃焼させた燃焼ガスに含まれる酸素濃度は低く、例えば、特許文献1では触媒を通過する直前の酸素濃度として1%以下に制御されている。かかる低酸素濃度の燃焼ガスに対して用いる触媒材料の研究は自動車のエンジン等の分野と異なり、ボイラ等の燃焼装置の分野では十分進んでいないが、非特許文献1に酸素濃度0.65%の模擬ガスを用いた研究が報告されている。
特開2008−253976号公報
しかしながら、非特許文献1に開示された触媒(Ir/SiO、Ir/Al、Ir/TiO等)では、NOx転化率は測定された300℃〜600℃の温度範囲の大部分で20%以下と極めて低い。また、開示された触媒の中で最も高いNOx転化率を示したIr/SiOについて、触媒金属であるIrが使用後に酸化による劣化が起きていることが示されている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、低酸素濃度の燃焼ガスに対して浄化能力が高く、かつ、高耐久性の触媒及びそれを含む浄化部を備えた燃焼装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、バーナで発生した燃焼ガスに含まれるNOx、COを削減する浄化部を備えた燃焼装置であって、 前記浄化部が、該浄化部の基材の表面に形成したシリカ膜のシリカ上にセリアジルコニア固溶体膜を担持したセリアジルコニア−シリカ(CZ−SiO )担体床を有し、該セリアジルコニア−シリカ担体がさらにイリジウム(Ir)とバリウム(Ba)とを90:10〜80:20の含有比(重量%)で担持してなる触媒を含み、作動範囲が240℃〜600℃を包含する燃焼装置であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、基材の表面にシリカ膜を設け、該シリカ膜のシリカ上にセリアジルコニア固溶体膜を担持させてセリアジルコニア−シリカ(CZ−SiO )担体床とし、該セリアジルコニア−シリカ担体床にさらにイリジウム(Ir)とバリウム(Ba)とを90:10〜80:20の含有比(重量%)で担持してなり、作動範囲が240℃〜600℃を包含する触媒であることを特徴とする。
本発明に係る燃焼装置によれば、300℃以下の温度を含む広い温度範囲で浄化能力が高く、かつ、高耐久性の触媒を含む浄化部を備えているので、従来よりも低NOx及び低COが実現できる。
本発明に係る触媒によれば、燃焼ガスに対する浄化能力が高く、かつ、高耐久性なので、従来よりも低NOx及び低COが実現できる。
本発明の一実施形態に係るボイラ及び浄化部を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る浄化部の一例を示す図である。 (A)本発明の他の実施形態に係るボイラ及び浄化部を示す縦断面図である。(B)(A)のI−I線に沿う横断面図である。 本発明で用いる触媒のNOx転化率及びCO転化率の温度特性を示す図である。 本発明で用いる触媒と同じ担体CZ−SiOを用い、触媒金属としてはBaを添加せずIrだけを用いた触媒Ir/CZ−SiOの加速試験を行った結果を示すX線回折チャートである。 本発明で用いる触媒Ir−Ba/CZ−SiOでIrとBaの含有比(重量%)が95:5、90:10、80:20、及び、50:50の場合の加速試験を行った後の結果を示すX線回折チャートである。
以下に、本発明を適用した実施形態である燃焼装置及び触媒について図面を参照して説明する。同一部材には同一符号を付し説明を省略又は簡略化する。
図1は、一実施形態に係る貫流式のボイラ(燃焼装置)10の縦断面図を示している。
ボイラ10は、燃料供給部12と、缶体13と、バーナ14と、排出路17と、浄化部18と、エコノマイザ19とを備えており、排出路17には、浄化部18、エコノマイザ19が上流からこの順に設けられている。
また、バーナ14から排出路17の排出口17Aに至るまで間には、バーナ14で発生した燃焼ガスG1が流通するガス流路Rが形成されている。なお、ガス流路Rは燃焼ガスG1が流通しボイラ10外に排出されるための排ガス流路としても用いられている。
この明細書において、燃焼ガスG1とは、燃料ガスの燃焼反応が完了したものおよび燃焼反応中の燃料ガスの少なくとも一方を含む概念であり、燃料ガスの燃焼反応が完了したものおよび燃焼反応中の燃料ガスの両方を有する場合、燃焼反応中の燃料ガスのみを有する場合、燃料ガスの燃焼反応が完了したもののみを有する場合の、いずれをも含む概念である。
また、実施形態において、ボイラ10の燃料は、例えば、生ガスと燃焼用空気とが混合された燃料ガスとされている。なお、燃料ガスに代えて、重油をはじめとする液体燃料、微粉炭を用いてもよい。
燃料供給部12は、燃焼用空気を供給する送風ファン12aと、生ガスを供給するノズル12bとを備え、送風ファン12aから送風された燃焼用空気とノズル12bから供給された生ガスとがダクト内で混合されて燃料ガスが生成されるようになっている。
また、燃料供給部12は、制御部(図示せず)によって、ノズル12bから供給する燃料供給量と送風ファン12aから送風された燃焼用空気量を制御することにより空気比を調整可能に構成されており、例えば、燃料に対する空気比を理論空気比近傍に調整することが可能とされており、理論空気比以下として還元性の燃焼ガスとしたり、わずかに理論空気比以上としてHC(炭化水素)が完全燃焼されることにより又は不完全燃焼であっても燃焼ガス中の残留Oで酸化されてHCを含まない状態の燃焼ガスを生成することができるようになっている。
バーナ14は、水管群13B側の面にバーナエレメント14Aを有し、燃料供給部12から供給された燃料ガスがバーナエレメント14Aで燃焼するようになっている。
図1においてバーナエレメント14Aから水管群13B側に示した破線部は、バーナエレメント14Aで形成される火炎を概念的に表したものである。
なお、バーナ14として、他の予混合式バーナや、予混合式バーナ以外の周知のバーナ、圧力噴射ノズル、インジェクションノズル等のバーナを用いることも可能である。
缶体13は、下部管寄せ13Aと、水管群13Bと、上部管寄せ13Cとを備え、水管群13Bは、複数の内側水管と複数の外側水管とを有し、それぞれの内側水管及び外側水管は、下部管寄せ13Aと上部管寄せ13Cとの間に垂直方向に配置されるとともに下側が下部管寄せ13Aに上側が上部管寄せ13Cに接続され、下部管寄せ13Aと上部管寄せ13Cとが連通されている。
バーナ14の燃焼で発生した高温の燃焼ガスG1は、缶体13内に形成されたガス流路Rを通過しながら水管群13Bの水を加熱し、排出路17に導入された後に浄化部18を経由してエコノマイザ19に到達し、エコノマイザ19の水を加熱した後に排出口17Aから排出されるようになっている。なお、排出路17の一部は浄化部18の通気路を構成している。
エコノマイザ19は、排出路17を通過する燃焼ガスG1との熱交換により水が加熱され、加熱された水を下部管寄せ13Aに供給するようになっている。
浄化部18は触媒Ir−Ba/CZ−SiOを含み、燃焼ガスG1に含まれているNOxを還元してNとすることにより、また、COを酸化してCOとすることにより除去するものであり、例えば、図2に示すように厚さ方向に複数の通気孔Pが形成された矩形平板状の基材C10の表面に、触媒材料が担持されて構成されている。
基材C10は、帯状の平板からなる第1の基材C11と波板からなる第2の基材C12とを交互に重ね合わせたものを側板C13により囲んで固定した構造とされている。
第1の基材C11及び第2の基材C12は、それぞれ排ガスとの接触面積を広くするために表面処理が施されて表面に多数の微小凹凸が形成されたステンレス板からなり、この微小凹凸に触媒材料が担特されている。
なお、浄化部18の構造は、特に限定されるものではなく、基材C10に代えて、例えば、ステンレス以外の金属やセラミックにより形成された通気可能な基材の表面に触媒活性材料を担持させた構成としてもよいし、燃焼ガスG1の通気性を通気孔Pではなく一定しない方向の通気孔Pを有するスポンジ状の多孔性構造、又は通気可能な流路が形成された容器内に触媒活性材料が担持されたペレットを多数収容した構成としてもよい。
図1で示した実施形態においては、浄化部を低温度場である排出路に設けた構成を示したが、浄化部を高温度場、すなわち水管群の間に設けてもよい。図3にその一例を示す。
図3(A)は縦断面図であり、図3(B)は図3(A)のI−I線に沿う横断面図である。
ボイラ(燃料装置)20においては、複数の内側水管13Ba及び複数の外側水管13Bbを有する水管群13Bの間に、浄化部28が設けられている。
浄化部28の配置について、図3(B)を用いてより詳細に説明する。
また、図3(B)に示すように、缶体13は筐体21内に設けられており、内側水管13Baは外側水管13Bbの内方に配列されるとともに、内側水管13Baの周囲に形成される空間はガス流路Rとされている。
外側水管13Bbは、バーナ14から燃焼ガス排出路27に向かう方向に沿って、ガス流路Rを挟んで左右1対が配置され、隣接する外側水管13Bb同士、外側水管13Bbとバーナ14側の筐体内壁、外側水管13Bbと燃焼ガス排出路27側の筐体内壁は水管壁部13Dにより接続され、外側水管13Bb及び水管壁部13Dにより筐体21の側面とガス流路Rの間が仕切られている。
筐体21においては、水管群13B内に浄化部28を配置するための空間P1が形成されており、空間P1は、例えば、缶体13の長手方向の中央部に、ガス流路Rに沿う方向に隣接する内側水管13Ba同士の間に、浄化部28の厚さよりも大きな間隔の空間が缶体13の幅方向(ガス流路Rに直交する方向)に直線的に形成されるように内側水管13Baを配列して構成されている。
なお、図3においては、浄化部28を、缶体13の長手方向の中央部に配置した構成を示したが、缶体13内の他の位置に配置してもよい。
本発明に係る触媒Ir−Ba/CZ−SiOの製造方法を以下に記載する。
[担体床(CZ−SiO)の製造方法]
SiO粒を分散させ、液粘度を調整した水溶液を基材C10に浸漬させ、適正な背圧で吸引ブローして乾燥し、空気中で焼成することにより所定の量のシリカ膜が担持された担体床が得られる。ここでは、基材C10を用いた担体について記載しているが、基材C10以外の各種の通気性材料も同様に用いることができる。
セリアジルコニア(CZ)固溶体の製造は、セリア化合物及びジルコニア化合物の混合溶液を粘度調整し、上記のシリカ担体床に浸漬させ、適正な背圧で吸引ブローして乾燥し、空気中で焼成することにより所定量のセリアジルコニア固溶体膜がシリカ上に担持されたセリアジルコニア−シリカ(CZ−SiO)担体床が得られる。
セリアジルコニア(CZ)は、同時混合でなく別個に同様の方法で担持することもできる。セリア化合物及びジルコニア化合物には、残存陰イオンを空気中の焼成処理により比較的低温で分解除去できる硝酸化合物が望ましいが、微細な粉状やゾル状など容易に水溶液にできるものであれば、塩化物や他の化合物を使用してもよい。
[触媒金属(Ir−Ba)の担持方法]
イリジウム(Ir)及びバリウム(Ba)の担持方法は、上記手順に従って製造したCZ−SiO担体床にイリジウム化合物及びバリウム化合物を含有する水溶液を含浸させる方法等により行うことができる。液濃度が調整されたイリジウム及びバリウムの水溶液を含浸させ、上記CZ−SiOと同様の方法で所定量の触媒金属が担持されたIr−Ba/CZ−SiO触媒床が得られる。このイリジウム化合物及びバリウム化合物も上記セリア化合物及びジルコニア化合物と同様の理由から硝酸化合物が望ましい。また、CZ−SiOと同様に、IrとBaは同時混合ではなく、別個に同じ方法で担持させてもよい。
上述の方法で作製した触媒Ir−Ba/CZ−SiOについて、ボイラ排ガスを用いた流通法による試験を行った。その活性の評価を、次式に示すNOx転化率及びCO転化率により行った。
NOx転化率= [(NOx入口濃度−NOx出口濃度)/NOx入口濃度]×100 (%)
CO転化率 = [(CO入口濃度−CO出口濃度)/CO入口濃度]×100 (%)
ここで、NOx入口(出口)濃度=[NO]+[NO]([NO]、[NO]はそれぞれ、NO、NOの濃度)であり、入口及び出口は浄化部18を通過する直前及び直後を意味する。
具体的な触媒の作製条件は以下の通りである。
[担体床(CZ−SiO)の調整]
水200gにシリカゾル18g及び粘度調整剤CMCを0.3g入れ、室温で溶かし溶液Aを調製した。次に、溶液Aにシリカ粒(富士シリシア化学社製商品名「CARiACT G−10」、粒径3μm、比表面積350g/m)を混合して溶液Bを得た。
得られた溶液Bを基材C10(小型)に含浸させ、0.2MPaの背圧で吸引ブローを行い、次いで、150℃で4時間乾燥後、650℃で5時間、空気中で焼成することにより、28.6g/L(基材の単位体積当たり;以下同様)のシリカ膜を有するシリカ担体床を得た。
次に、CeO:ZrO=58:42の重量%比になるように、それぞれの硝酸化合物溶液を混合(粘度調整)して溶液Cを調整した。この溶液Cを上記の得られたシリカ担体床に含浸させ、溶液Bと同様の方法で吸引ブロー、乾燥、焼成することにより、シリカ膜28.6g/Lに対し11.4g/LのCZを担持した計40g/Lのウォッシュコート(WC)、CZ−SiO担体床を得た。
[触媒金属(Ir−Ba)の担持]
得られた40g/LのWC(CZ−SiO)担体床に、Ir:Baの含有比(重量%)が95:5、90:10、80:20及び50:50になるように混合したそれぞれの金属化合物の濃度に調整された溶液を含浸させる。金属化合物は硝酸化合物が好ましく、上記と同様の方法で含浸−吸引ブロー乾燥後、650℃で5時間、大気中で焼成を行って、所定のIr、Baが担持されたIr−Ba/CZ−SiO触媒床を得た。IrとBaを同時担持でなく、別個に同じ方法で担持させてもよい。
こうして作製した触媒Ir−Ba/CZ−SiOについて、ウォッシュコート(WC)が40g/L、WCのうちCZの重量比が40%、CZのCeOとZrOの比が58:42、Irの担持量が2g/Lであり、BaがIr2g/Lのうち5、10、20及び50重量%の条件で触媒床に担持させた。この触媒床に、100ppm NOx、1000〜4000ppm CO、1000〜3000ppm O、20%HO、0.4ppm SO、12〜13%のCO、数100〜数1000ppmH、及び、バランスガスとしてNを含むガスを、流量(SV)約30000〜60000h−1で通過させた。通過前後に測定装置を配置し、前記触媒4の通過後の各濃度は株式会社堀場製作所製PG−250を用いて計測した。また、通過前のO濃度は株式会社堀場製作所製COPA−2000を用い、CO、NOx濃度はPG−250を用いて計測した。
イリジウム(Ir)とバリウム(Ba)の含有比(重量%)が95:5、90:10、80:20及び50:50の場合について、得られたNOx転化率及びCO転化率の温度特性を図4に示す。比較のために、100:0(バリウム(Ba)を含まない場合)も示す。
[NOx転化率]
いずれの場合にも、300℃近傍から600℃を越える広い範囲で80%以上の高い転化率を示している。また、バリウム(Ba)の含有率が10%以上の場合は、270℃近傍でも80%以上の高い転化率を維持していること、さらに、バリウム(Ba)の含有率が10%及び20%以上の場合には、240℃近傍でも80%以上の高い転化率を維持していることがわかる。このように、本発明で用いる触媒は、広範囲の温度領域でNOx除去について高活性を示し、かつ、低温活性も高い。
[CO転化率]
バリウム(Ba)を含む場合は、300℃近傍から600℃を越える広い範囲で80%以上の高い転化率を示している。270℃近傍では、バリウム(Ba)の含有率が10%の場合に80%以上の高い転化率を維持し、20%の場合に75%の高い転化率を維持している。240℃近傍では、バリウム(Ba)を含有しない場合には、転化率は10%以下になるが、バリウム(Ba)の含有率が10%の場合は60%程度、含有率20%の場合も50%程度と大幅に改善されている。このように、本発明で用いる触媒は、広範囲の温度領域でCO除去について高活性を示し、かつ、バリウム(Ba)の含有率が10%〜20%の場合には低温活性も高い。
図5は、本発明と同じ担体CZ−SiOを用い、触媒金属としてはBaを添加せずIrだけを用いた触媒Ir/CZ−SiOについて、流量(SV)を1200000/hに増やして加速試験を行った結果を示すX線回折チャートである。図5中、(a)は加速試験前、(b)は加速試験後のものである。
二酸化イリジウムがあれば、そのピークは2θ=28.0°、34.7°、53.9°に現れることになるが、加速試験後のX線回折チャートにおいて2θ=30°に明確なピークが現れ、また、2θ=35°にも識別可能なピークが現れている。従って、使用によってイリジウム(Ir)が酸化してしまうことがわかる。
図6は、本発明で用いる触媒Ir−Ba/CZ−SiOであって、IrとBaの含有比(重量%)が95:5、90:10、80:20、及び、50:50の場合の(加速)劣化試験後の結果を示すX線回折チャートである。
いずれの場合も、2θ=28.0°、34.7°、53.9°にピークが現れていない。従って、Ir/CZ−SiOにBaを添加することによって、Irの酸化が抑制され、耐久性が向上することがわかった。
次に、図1に示した実施形態におけるボイラ10、浄化部18及び触媒の作用について説明する。
1)燃料供給部12からバーナ14に供給された燃料ガスが、バーナエレメント14Aから噴出、燃焼して、高温の燃焼ガスG1が生成される。
2)燃焼ガスG1は、ガス流路Rを通過しながら水管群13B内の水を加熱して蒸気とし、水管群13Bを通過した後に燃焼ガス排出路17の排出口17Aに向かって移動する。
加熱により生じた蒸気は上部管寄せ13Cを経由して蒸気消費設備に供給される。
3)水管群13Bを通過し、浄化部18に入る直前の燃焼ガスG1は、炭化水素を含まず、酸素、窒素酸化物(NOx)および一酸化炭素(CO)を含む。酸素濃度は数1000 ppm程度の低濃度であり、自動車の排ガスと異なり炭化水素を含まない。
このような燃焼ガスG1が触媒Ir−Ba/CZ−SiOを含む浄化部18を通過すると、NOxの大部分は還元されてNとなり、COの大部分は酸化されてCOとなって、NOx及びCOが削減されて浄化される。触媒金属にBaが添加されているため、触媒はその劣化が抑制されており、長期間交換せずに使用することができる。
次に、図3に示した実施形態におけるボイラ20、浄化部28及び触媒の作用について説明する。
1)燃料供給部12からバーナ14に供給された燃料ガスが、バーナエレメント14Aから噴出、燃焼して、高温の燃焼ガスG1が生成される。
2)燃焼ガスG1は、ガス流路Rを通過しながら水管群13B内の水を加熱して蒸気とし、浄化部28よりも燃料供給部12寄りの水管群13B、浄化部28、及び浄化部28よりも燃焼ガス排出路27寄りの水管群13Bを通過した後に、燃焼ガス排出路27の排出口27Aに向かって移動する。
加熱により生じた蒸気は上部管寄せ13Cを経由して蒸気消費設備に供給される。
3)浄化部28よりも燃料供給部12寄りの水管群13B、浄化部28、及び浄化部28よりも燃焼ガス排出路27寄りの水管群13Bを通過し、燃焼ガス排出路27に入る直前の燃焼ガスG1は、炭化水素を含まず、酸素、窒素酸化物(NOx)および一酸化炭素(CO)を含む。酸素濃度は数1000 ppm程度の低濃度であり、自動車の排ガスと異なり炭化水素を含まない。
このような燃焼ガスG1が触媒Ir−Ba/CZ−SiOを含む浄化部28を通過すると、NOxの大部分は還元されてNとなり、COの大部分は酸化されてCOとなって、NOx及びCOが削減されて浄化される。触媒金属にBaが添加されているため、触媒はその劣化が抑制されており、長期間交換せずに使用することができる。
上記実施の形態においては、浄化部18、28を小型貫流型の蒸気ボイラに適用する場合について説明したが、蒸気ボイラのみならず温水ボイラに対しても適用可能であり、また、貫流型ボイラの他、水管が環状に配列された多管式のボイラ、炉筒煙管ボイラ、バーナにより加熱管を直接加熱する給湯器等、種々の構造のボイラに適用することが可能である。
また、上記実施の形態においては、角型形状のボイラに適用する場合について説明したが、丸型形状等、角型形状以外の形状のボイラに対しても適用可能である。
さらにまた、ボイラ以外の燃焼機器に対して適用してもよい。
尚、本発明に係る触媒は、ボイラのような燃焼装置以外に、自動車用燃焼装置にも適用することが可能である。
本発明に係る燃焼装置及び触媒は低温を含む広い温度領域で燃焼ガスの浄化能力が高く、かつ、用いる触媒の劣化も抑制され長期間使用できるので産業上利用できる。
G1 燃焼ガス
R ガス流路(通気路)
10、20 ボイラ(燃焼装置)
14 バーナ
17、27 排出路(通気路)
18、28 浄化部

Claims (2)

  1. バーナで発生した燃焼ガスに含まれるNOx、COを削減する浄化部を備えた燃焼装置であって、
    前記浄化部が、該浄化部の基材の表面に形成したシリカ膜のシリカ上にセリアジルコニア固溶体膜を担持したセリアジルコニア−シリカ(CZ−SiO )担体床を有し、
    該セリアジルコニア−シリカ担体がさらにイリジウム(Ir)とバリウム(Ba)とを90:10〜80:20の含有比(重量%)で担持してなる触媒を含み、作動範囲が240℃〜600℃を包含することを特徴とする燃焼装置。
  2. 基材の表面にシリカ膜を設け、該シリカ膜のシリカ上にセリアジルコニア固溶体膜を担持させてセリアジルコニア−シリカ(CZ−SiO )担体床とし、
    該セリアジルコニア−シリカ担体床にさらにイリジウム(Ir)とバリウム(Ba)とを90:10〜80:20の含有比(重量%)で担持してなり、作動範囲が240℃〜600℃を包含することを特徴とする触媒。
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