JP5618131B2 - エマルションの製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、耐水性および耐候性に優れた塗膜を形成する水性被覆材用のエマルションを短い製造時間で、かつ安定に重合できる製造方法を提供することにある。
残りのラジカル重合性単量体混合物(ラジカル重合性単量体混合物(b))を滴下しながら乳化重合を行う(重合工程2)。
本発明の重合工程1はポリオルガノシロキサン共重合体の存在下で乳化重合を行う。ポリオルガノシロキサン共重合体の存在下で、ラジカル重合性単量体混合物(a)の乳化重合を行うことで耐水性および耐候性に優れた水性被覆材を製造することができる。
さらにpH9以上の条件下で行うことが必要である。pH9以上で乳化重合を行うことにより、特に重合工程2において安定に重合できる。
本発明のポリオルガノシロキサン重合体は、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジメチルジアルコキシシラン類や、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、ジメチルサイクリックス(ジメチルシロキサン環状オリゴマー3〜7量体混合物)等のジメチルシロキサン環状オリゴマー類や、ジメチルジクロロシラン等を酸性またはアルカリ性条件下で重合して合成することができる。得られる樹脂の熱安定性等の性能やコストに優れる点から、ジメチルシロキサン環状オリゴマーを用いることが好ましい。
ラジカル重合性単量体混合物(a)としての使用可能な単量体として以下のものが挙げられる。
ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体としては具体的に以下のものを挙げることができる。エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルにヒドロキシ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のジオールと(メタ)アクリル酸のジエステル化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1分子当たり3個以上の水酸基を有する化合物と(メタ)アクリル酸のポリエステル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリル(イソ)シアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、マレイン酸ジアリルトリス(2−アクリロイルオキシエチレン)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート。中でも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等が好ましく、アリル基を3つ有するトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートの使用がより好ましい。
界面活性剤はラジカル重合性単量体100質量部に対して、0.1〜10質量部含むことが好ましい。界面活性剤を0.1質量部以上とすることによって、重合安定性およびエマルションの貯蔵安定性が向上する。また、界面活性剤を10質量部以下とすることによって、塗膜の耐水性を損なうことなくエマルションを配合して水性被覆材とする際の配合安定性や、水性被覆材の経時的安定性等を維持することができる。より好ましい含有量は0.5〜8質量部である。
また、耐候性向上の点から、リン酸エステル型反応性界面活性剤を併用して使用することが好ましい。好ましい使用量は全単量体100質量部に対して0.05〜5質量部である。この使用量が5質量部以下とすることによって塗膜の耐水性および耐候性の低下を抑制できる。より好ましくは0.1〜3重量部である。
ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合に使用される公知のものが使用可能である。具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物類や2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}およびその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)およびその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピンアミジン)およびその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]およびその塩類等の水溶性アゾ化合物;過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上の混合物として使用できる。
重合工程1の重合温度は、一括して乳化重合することによる発熱を考慮して、70℃以下で開始することが好ましい。60℃以下がより好ましく、さらに好ましくは55℃以下である。なお、重合開始剤の分解温度が前記重合温度より高い場合は重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩等の還元剤をラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることが好ましい。
重合工程1では、pH9以上の条件下で一括して乳化重合を行う。なお、pH9以上の条件下で乳化重合を行うとは、還元剤または開始剤投入前の反応容器内に存在するラジカル重合性単量体混合物(a)を含む溶液のpHが9以上であることを意味する。さらにpH10以上で重合することがより好ましい。pHを9以上にすることで、重合安定性が向上し、重合中に発生する凝集物が減少し、重合発熱も安定させることができる。pHを9以上にするために添加する塩基性化合物は、具体的に以下のようなものが挙げられる。
アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン、アミルアミン、1−アミノオクタン、2−ジメチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−プロピルアミノエタノール、エトキシプロピルアミン、アミノベンジルアルコール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム。中でも、揮発性の観点からアンモニアが好ましい。
本発明の重合工程2は重合工程1の後、ラジカル重合性単量体混合物(b)を滴下しながら乳化重合を行う。
ラジカル重合性単量体混合物(b)は、特に限定されるものではないが、ラジカル重合性単量体混合物(a)に例示した単量体を挙げることができる。さらにカルボニル基および/又はアルデヒド基含有ラジカル重合性単量体を用いることにより、より優れた塗料物性および塗膜物性を発現できるため好ましい。これらの単量体は必要に応じて2種以上を使用することができる。
重合工程2で使用する界面活性剤の種類および量は重合工程1で記載したものと同様のものを用いることができる。
重合工程2での重合温度は、50℃〜90℃の範囲で行うことが好ましく、さらに好ましくは60℃〜80℃である。
の質量比は、25/75〜80/20であることが好ましく、25/75〜60/40であることがより好ましい。ラジカル重合性単量体混合物(a)とラジカル重合性単量体混合物(b)の質量比を25/75以上とすると、重合時間を短縮できるだけでなく、耐水性および耐候性に優れた水性被覆材を製造することができる。また、80/20以下であれば、例えば塗膜表面の硬度と塗膜の柔軟性など、相反する2つの性能の両立が可能となる。
本製造方法により得られたエマルションは、重合後、塩基性化合物の添加により、分散液のpHを中性領域〜弱アルカリ性、すなわちpH6.5〜11.0程度に調整することが好ましい。これにより、得られたエマルションの安定性が向上する。使用できる塩基性化合物は重合工程1においてpH調整を行う場合に用いる塩基性化合物と同様のものを用いることができる。
得られたエマルションのMFTが10℃を超えるものは、造膜助剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下「BDG」という)を添加しMFTを10℃以下にした。次いで、エマルション100gに対し、RHEOLATE350(RHEOX(株)製、増粘剤)を0.5g、サーフィノールDF−58(エア・プロダクツ(株)製、消泡剤)0.5gを加え、十分に攪拌し、フォードカップ#4で30秒程度になるように脱イオン水を加えて調整した。その後、100メッシュナイロン紗を用いて濾過を行い、評価用水性被覆材を得た。
重合開始前のpHは、反応容器から少量サンプリングし、室温まで冷却後、pH6.86の標準緩衝液(キシダ化学製中性リン酸塩pH標準液)およびpH4.01の標準緩衝液(キシダ化学製フタル塩pH標準液)により校正したpHメーター(堀場製作所製D−54)を用いて測定した。
得られたエマルションを目開き100メッシュナイロンに通し、残存した固形物を105℃で3時間乾燥させ、乾燥重量x(g)を測定した。下記式によりエマルションの凝集物発生率(質量%)を算出した。
凝集物発生率(質量%)=x(g)/(エマルションの仕込み重量(g)×エマルションの理論固形分率(質量%))×100
2Lの重合スケールにおいて、ラジカル重合性単量体混合物(b)を滴下する際に、重合温度の推移を1分間隔で測定し、その温度の振れ幅を重合温度安定性の指標とし、下記の基準に従って評価した。振れ幅が小さいほど重合発熱が安定しており、重合制御が容易であることを示す。
○:1℃未満。
△:1℃以上、2℃未満。
×:2℃以上。
評価用水性被覆材をリン酸亜鉛処理鋼鈑(ボンデライト#100処理鋼鈑、板厚0.8mm、縦150mm×横70mm)にバーコーター#48にて塗装し、130℃で20分間強制乾燥した。次いで、室温まで放冷し評価用塗板とした。この評価用塗板を50℃の温水に100時間浸漬し、引き上げ直後および乾燥後の塗膜外観を目視にて観察し、下記の基準に従って評価した。
◎:塗装面の白化は少なく、乾燥後は完全なクリヤー塗膜となった。
○:多少塗装面の白化は認められるが、乾燥後は2〜3時間程度でほぼクリヤー塗膜となった。
△:多少塗装面の白化が認められ、乾燥24時間後でも少し濁っており、48時間後で辛うじて、クリヤー塗膜となった。
×:かなり塗装面が白化しており、乾燥後も白化したままで、最後までクリヤー塗膜にならなかった。
耐水性評価に使用したものと同様の評価用塗板を用い、ダイプラ・メタルウエザーKU−R4−W型(ダイプラ・ウィンテス(株)製)にて耐候性試験を行った。このとき、試験サイクルは、照射4時間(噴霧5秒/15分)/結露4時間、UV強度:85mW/cm2、ブラックパネル温度:照射時63℃/結露時30℃、湿度:照射時50%RH/結露時96%RHの条件で、1200時間経過後の60°光沢度の保持率を耐候性の指標とし、下記の基準に従って評価した。
◎:90%以上。
○:80%以上、90%未満。
△:60%以上、80%未満。
×:60%未満、又は塗膜の剥離・クラックが生じたもの。
下記原料組成物をホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cm2の圧力で強制乳化して、原料プレエマルションを得た。
次いで、水(90部)およびドデシルベンゼンスルホン酸(10部)を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、前記原料プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、冷却して、下記水酸化ナトリウム水溶液を加えてポリオルガノシロキサン共重合体水分散液(SiEm)を調製した。固形分は18質量%であった。
原料組成物:
環状ジメチルシロキサンオリゴマーの3〜7量体混合物 98部
γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン 2部
脱イオン水 310部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.7部
水酸化ナトリウム水溶液:
水酸化ナトリウム 1.5部
脱イオン水 30部
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、および滴下ポンプを備えたフラスコに下記第1原料混合物を仕込み、フラスコの内温を40℃に昇温した後に、下記塩基性化合物を加え、pH測定後に下記還元剤水溶液を添加した。また、重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの外温を75℃に保持した。
第1原料混合物:
SiEm 5部
(固形分0.9部)
ラジカル重合性単量体混合物(a)
メチルメタクリレート 25部
グリシジルメタクリレート 3部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 1部
トリアリルシアヌレート 1部
界面活性剤 ニューコール707SF(商品名、日本乳化剤(株)製、固形分
30質量%) 5部
(固形分1.5部)
脱イオン水 88部
開始剤 パーブチルH69(商品名、日本油脂(株)製) 0.02部
塩基性化合物:
28質量%アンモニア水溶液 0.01部
還元剤水溶液:
硫酸第一鉄 0.0002部
エチレンジアミン(EDTA) 0.0005部
アスコルビン酸ナトリウム 0.12部
脱イオン水 6部
次いで、還元剤水溶液を添加してから0.5時間後に、第2原料混合物(予め乳化分散させたプレエマルション液)と下記開始剤水溶液とを1.75時間かけて滴下した。この滴下中はフラスコの外温を75℃に保持し、滴下終了後は75℃で1.5時間保持した。
第2原料混合物:
ラジカル重合性単量体混合物(b)
メチルメタクリレート 23.4部
ノルマルブチルメタクリレート 23.4部
2−エチルヘキシルアクリレート 17.2部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 2部
ダイアセトンアクリルアミド 1.5部
アクリル酸 2.5部
界面活性剤 ニューコール707SF 2.5部
(固形分0.75部)
サーフマーFP−120(商品名、東邦化学工業(株)、
固形分100質量%) 0.5部
28質量%アンモニア水溶液 0.17部
脱イオン水 25部
開始剤水溶液:
開始剤 パーブチルH69 0.03部
脱イオン水 5部
その後、室温まで冷却し、28質量%アンモニア水(1.24部)を添加後、下記原料を順次添加して水性被覆材を得た。
アジピン酸ジヒドラジド水分散液:
アジピン酸ジヒドラジド 0.7部
脱イオン水 1.5部
塩基性化合物の量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして水性被覆材を得た。
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、および滴下ポンプを備えたフラスコに下記第1原料混合物を仕込み、フラスコの内温を52℃に昇温した後に、下記塩基性化合物を加え、pH測定後に下記開始剤水溶液および還元剤水溶液を添加した。また、重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を70℃に保持した。
第1原料混合物:
SiEm 4部
(固形分0.72部)
ラジカル重合性単量体混合物(a)
メチルメタクリレート 40部
界面活性剤 アデカリアソープSR−1025(商品名、ADEKA(株)製、
固形分25質量%) 2.12部
(固形分0.53部)
脱イオン水 103部
塩基性化合物:
28質量%アンモニア水溶液 0.1部
開始剤水溶液:
過硫酸アンモニウム 0.075部
脱イオン水 1部
還元剤水溶液:
亜硫酸水素ナトリウム 0.025部
脱イオン水 1部
次いで、0.75時間後に、第2原料混合物(予め乳化分散させたプレエマルション液)を1.5時間かけて滴下した。この滴下中はフラスコの外温を70℃に保持し、滴下終了後は70℃で1.5時間保持した。
第2原料混合物:
ラジカル重合性単量体混合物(b)
メチルメタクリレート 28.8部
ノルマルブチルメタクリレート 5部
2−エチルヘキシルアクリレート 25.2部
アクリル酸 1部
界面活性剤 アデカリアソープSR−1025 1.88部
(固形分0.47部)
脱イオン水 20部
その後、室温まで冷却し、28質量%アンモニア水(0.74部)を添加して水性被覆材を得た。
MMA :メチルメタクリレート
GMA :グリシジルメタクリレート
2−HEMA :2−ヒドロキシエチルメタクリレート
TAC :トリアリルシアヌレート
n−BMA :ノルマルブチルメタクリレート
2−EHA :2―エチルヘキシルアクリレート
AA :アクリル酸
DAAm :ジアセトンアクリルアミド
ニューコール707SF:非反応性アニオン性界面活性剤(商品名、日本乳化剤(株)製)
アデカリアソープSR−1025:反応性アニオン性界面活性剤(商品名、ADEKA(株)製)
サーフマーFP−120:リン酸エステル型反応性界面活性剤(商品名、東邦化学工業(株)製)
28%NH3aq:28質量%アンモニア水溶液
塩基性化合物の量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして水性被覆材を得た。
塩基性化合物の量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例5と同様にして水性被覆材を得た。
表1に示すように、本発明の実施例1〜5は、重合開始前に塩基性化合物を加え、pH9以上の条件下で乳化重合を開始しているため、優れた重合安定性を示した。且つ、実施例1〜5の水性被覆材を用いて得られた塗膜は、優れた耐水性および耐候性を示した。
Claims (2)
- ジメチルシロキサン環状オリゴマーと、加水分解性シリル基含有ラジカル重合性単量体からなるグラフト交叉剤を重合したポリオルガノシロキサン重合体とラジカル重合性単量体混合物(a)をpH9以上で一括して乳化重合した後、ラジカル重合性単量体混合物(b)を滴下しながら乳化重合を行い重合体を形成する、エマルションの製造方法。
- ラジカル重合性単量体混合物(a)とラジカル重合性単量体混合物(b)の質量比が25/75〜80/20である請求項1記載のエマルションの製造方法。
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