JP5615644B2 - N−無置換カルバミン酸エステルの製造方法、および、イソシアネートの製造方法 - Google Patents

N−無置換カルバミン酸エステルの製造方法、および、イソシアネートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、N−無置換カルバミン酸エステルの製造方法、そのN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によって得られるN−無置換カルバミン酸エステル、そのN−無置換カルバミン酸エステルが用いられるイソシアネートの製造方法、および、そのイソシアネートの製造方法によって得られるイソシアネートに関する。
N−無置換カルバミン酸エステルは、基礎的な有機化合物であり、例えば、水への溶解補助剤、医薬、農薬などの原料、イソシアネートなどの製造原料などとして、工業的に広く知られている。
例えば、イソシアネートの製造においては、毒性の強いホスゲンを用いない方法として、N−無置換カルバミン酸エステルとアミンとアルコールとを反応させて、カルバメートを製造し(尿素法)、得られたカルバメートを熱分解することにより、イソシアネートを製造する方法が、知られている。
そして、このようなN−無置換カルバミン酸エステルを製造する方法も、種々検討されており、そのような方法としては、例えば、尿素および各種アルコールを、4塩化スズなどからなる触媒の存在下において反応させる方法が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ドイツ公開特許753127号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、尿素とアルコールとを、4塩化スズの存在下において反応させると、N−無置換カルバミン酸エステルが得られる他、副生成物として、種々のビウレット誘導体、より具体的には、例えば、アロファン酸アルキルや、イミノビスギ酸ジアルキルなどが生成する。
N−無置換カルバミン酸エステルがこのようなビウレット誘導体を多く含むと、各種工業製品の製造において、品質や製造効率の低下を惹起する場合がある。例えば、このようなN−無置換カルバミン酸エステルを、上記した尿素法に用いて、カルバメートを製造すると、副生成物として、例えば、アミノ−メチル−テトラヒドロキナゾリン−ジオン(ベンゾイレン尿素誘導体、AMQ)や、ジアルキルカーボネート(DAC)などが生成する場合がある。
そして、これら副生成物を熱分解して、イソシアネートを製造すると、イソシアネートの製造装置などが閉塞し(ファウリング)、イソシアネートの製造効率を低下させるという不具合がある。
本発明の目的は、副生成物の生成を低減することができるN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法、その製造方法により得られるN−無置換カルバミン酸エステル、そのN−無置換カルバミン酸エステルを用いてイソシアネートを製造するための、イソシアネートの製造方法、および、そのイソシアネートの製造方法によって得られるイソシアネートを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法は、尿素と、アルコールとを、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物の存在下において反応させることを特徴としている。
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、前記反応において、前記尿素を、分割添加、または、連続添加することが好適である。
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、前記アルコールが、下記一般式(1)で示され、前記化合物が、下記一般式(2)で示されることが好適である。
−OH (1)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
MXmXn−m (2)
(式中、Mは、周期律表第1〜16族の金属原子を、Xは、非配位性アニオンを、Xは、配位子を、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。)
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、上記一般式(2)において、Xが、下記一般式(3)で示される非配位性アニオンであることが好適である。
SO (3)
(式中、Rは、置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基を示す。)
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、上記一般式(3)において、Rが、少なくとも1つのフッ素原子を含有する、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であることが好適である。
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、前記反応により副生するビウレット誘導体が、N−無置換カルバミン酸エステル100モルに対して、3モル以下であることが好適である。
また、本発明は、上記したN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によって、N−無置換カルバミン酸エステルを製造する工程と、得られたN−無置換カルバミン酸エステルと、1級アミンとを少なくとも反応させることにより、ウレタン化合物を製造する工程と、得られたウレタン化合物を、熱分解してイソシアネートを製造する工程とを備えている、イソシアネートの製造方法をも含んでいる。
また、本発明は、上記したN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法により得られる、N−無置換カルバミン酸エステルをも含んでいる。
また、本発明は、N−無置換カルバミン酸エステル100モルに対して、3モル以下のビウレット誘導体を含有するN−無置換カルバミン酸エステルをも含んでいる。
また、本発明は、上記したイソシアネートの製造方法により得られる、イソシアネートをも含んでいる。
本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によれば、触媒として、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物を用いるため、副生成物の生成を低減して、N−無置換カルバミン酸エステルを、優れた効率で製造することができる。
また、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法により得られる、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルにおいては、副生成物であるビウレット誘導体の含有量が低減されている。そのため、本発明のイソシアネートの製造方法では、そのようなビウレット誘導体の反応により、ファウリングの原因となる物質が生成することを抑制することができる。
その結果、本発明のイソシアネートの製造方法によれば、装置の閉塞などを抑制し、優れた収率でイソシアネートを製造することができる。
まず、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法について詳述する。
本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法は、尿素とアルコールとを、後述する化合物(触媒)の存在下において反応させる。
本発明で用いられるアルコールは、例えば、1〜3級の1価のアルコールであって、例えば、下記式(1)で示される。
−OH (1)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
上記式(1)中、Rにおいて、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基としては、例えば、総炭素数1〜16のアルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、シクロヘキシル、シクロドデシルなどが挙げられる。
上記式(1)において、Rが総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール(1−ブタノール)、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、iso−ペンタノール、sec−ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール(1−オクタノール)、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、イソデカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、シクロヘキサノール、シクロドデカノールなどが挙げられる。
上記式(1)中、Rにおいて、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基としては、例えば、総炭素数6〜16のアリール基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
上記式(1)において、Rが総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であるアルコールとしては、例えば、フェノール、ヒドロキシトルエン、ヒドロキシキシレン、ビフェニルアルコール、ナフタレノール、アントラセノール、フェナントレノールなどが挙げられる。
これらアルコールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
アルコールとして、好ましくは、上記式(1)において、Rが炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるアルコール、より好ましくは、Rが炭素数2〜12の脂肪族炭化水素基であるアルコールが挙げられる。
本発明で用いられる化合物は、非配位性アニオンおよび金属原子を含有しており、例えば、下記式(2)で示される。
MXmXn−m (2)
(式中、Mは、周期律表第1〜16族の金属原子を、Xは、非配位性アニオンを、Xは、配位子を、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。)
上記式(2)中、Mとしては、周期律表第1〜16族(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 22 June 2007)に従う。以下同じ。)の金属原子が挙げられる。
金属原子として、好ましくは、周期律表第4族および第11〜14族の金属原子、より好ましくは、周期律表第4族および第12族の金属原子が挙げられる。
また、金属原子として、好ましくは、上記した金属原子のうち、周期律表第3〜6周期の金属原子、好ましくは、周期律表第4〜6周期の金属原子が挙げられる。
このような金属原子として、より具体的には、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム(以上、周期律表第4族第4〜6周期)、銅、銀、金(以上、周期律表第11族第4〜6周期)、亜鉛、カドミウム、水銀(以上、周期律表第12族第4〜6周期)、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム(以上、周期律表第13族第3〜6周期)、錫、鉛(以上、周期律表第14族第5〜6周期)などが挙げられる。
金属原子として、好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム(以上、周期律表第4族第4〜6周期)、亜鉛、カドミウム、水銀(以上、周期律表第12族第4〜6周期)が挙げられ、より好ましくは、チタン、ハフニウム、亜鉛が挙げられる。
上記式(2)中、Xにおいて、非配位性アニオンは、後述するカチオンに配位しないか、または、中性のルイス塩基によって置換される程度にわずかに配位するアニオンとして定義される。
このような非配位性アニオンとしては、例えば、非配位性の硫黄含有アニオン、酸素含有アニオン、ホウ素含有アニオン、リン原子含有アニオンなどが挙げられる。
硫黄含有アニオンとしては、例えば、下記一般式(3)で示される非配位性アニオンが挙げられる。
SO (3)
(式中、Rは、置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基を示す。)
上記式(3)中、置換基定数σは、Chartonにより、Hammettの置換基定数から拡張され、定義された、置換基の電子吸引性の強度を示す定数(Charton, M. Prog. Phys. Org, Chem. 1981, 13, 119 参照。)であって、置換基に固有の無次元の数値である。
置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基Rとして、例えば、CH−、C−、C−、iso−C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11−、iso−C11−、sec−C11−、C13−、C15−、C17−、C19−、C1021−、C1123−、C1225−、C1327−、C1429−、C1531−、C1633−、C−、2−(CH)C−、3−(CH)C−、4−(CH)C−、2,3−(CH−、2,4−(CH−、2,5−(CH−、2,6−(CH−、3,4−(CH−、3,5−(CH−、3,6−(CH−などが挙げられる。
置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基Rとして、好ましくは、上記した置換基Rにおいて、少なくとも1つのフッ素原子を含有する、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基が挙げられ、例えば、CHF−、CHF−、CF−、CHFCH−、CHFCH−、CFCH−、CHCHF−、CHCF−、CHFCHF−、CHFCHF−、CFCHF−、CHFCF−、CHFCF−、C−、C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11−、iso−C11−、sec−C11−、C13−、C15−、C17−、C19−、C1021−、C1123−、C1225−、C1327−、C1429−、C1531−、C1633−、2−F−C−、3−F−C−、4−F−C−、C−、2−(CF)C−、3−(CF)C−、4−(CF)C−、2,3−(CF−、2,4−(CF−、2,5−(CF−、2,6−(CF−、3,4−(CF−、3,5−(CF−、3,6−(CF−などが挙げられる。
硫黄含有アニオンとして、より具体的には、例えば、パーフルオロアルキルスルホネートアニオン(例えば、OSOCF (以下、OTfと略する場合がある。)、OSO 、OSO 、OSO など)、アリールスルホネートアニオン(OSOCH 、OSO など)などが挙げられる。
酸素含有アニオンとしては、例えば、パークロレートアニオン(ClO )などが挙げられる。
リン原子含有アニオンとしては、例えば、ヘキサフルオロホスフェートアニオン(PF )などが挙げられる。
ホウ素含有アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレートアニオン(BF )、テトラフェニルボレートアニオン、テトラ(p−トリル)ボレートアニオン、テトラ(o−トリル)ボレートアニオン、テトラキス(o,p−ジメチルフェニル)ボレートアニオン、テトラキス(m,m−ジメチルフェニル)ボレートアニオン、テトラキス[p−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(B(C )アニオン、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオン(B[3,5−(CF )などが挙げられる。
非配位性アニオンとして、好ましくは、パーフルオロアルキルスルホネートアニオン、アリールスルホネートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオン、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオンが挙げられ、より好ましくは、アリールスルホネートアニオンが挙げられる。
上記式(2)中、Xにおいて、配位子は、上記した金属原子に配位する原子団であって、より具体的には、例えば、アルキル基(例えば、CH−、C−、C−、iso−C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11-など)、アルコキシ基(例えば、CHO−、CO−、CO−、iso−CO−、CO−、iso−CO−、sec−CO−、tert−CO−、C11O−-など)、1級アミノ基(NH−)、2級アミノ基(例えば、CHNH−、CNH−、CNH−、iso−CNH−、CNH−、iso−CNH−、sec−CNH−、tert−CNH−、C11NH−-など)、3級アミノ基(例えば、(CHN−、(CN−、(CN−、(CN−、(C11N−など)、アシルオキシ基(例えば、CHCOO−、CCOO−、CCOO−、iso−CCOO−、CCOO−、iso−CCOO−、sec−CCOO−、tert−CCOO−、C11COO−、C13COO−、C15COO−、C17COO−、C19COO−、C1021COO−、C1123COO−、C1225COO−、C1327COO−、C1429COO−、C1531COO−、C1633COO−、C1735COO−、C1837COO−、CCOO−など)、アセチルアセトナート、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、硫酸イオン(SO 2−)、酸化物イオン(O2−)、アミド配位子(例えば、[N(SiMe]など)などが挙げられる。
上記式(2)中、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。
上記式(2)において、mが2以上である場合(すなわち、1つのMに対するXが2つ以上である場合)には、各Xは、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記式(2)において、n−mが2以上である場合(すなわち、1つのMに対するXが2つ以上である場合)には、各Xは、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
上記式(2)において、m=nである場合(Mの原子価と、Xの数とが同一である場合)には、上記式(2)の化合物は、配位子(X)を含有せず、金属原子(M)のカチオンと、非配位性アニオン(X)とから形成される。
このような化合物として、より具体的には、例えば、Zn(OTf)(別表記:Zn(OSOCF、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSO、Zn(OSO、Zn(OSO、Zn(OSOCH(パラトルエンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSO、Zn(BF、Zn(PF、Hf(OTf)(トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム)、Sn(OTf)、Al(OTf)、Cu(OTf)などが挙げられる。
また、上記式(2)において、m<nである場合(Xの数が、Mの原子価よりも少ない場合)には、上記式(2)の化合物は、金属原子(M)と、非配位性アニオン(X)と、配位子(X)とから形成される。
このような場合には、上記式(2)の化合物は、原子価nの金属原子(M)に対して、配位子(X)を、1〜(n−1)つ有する化合物として形成される。具体的には、例えば、金属原子(M)の原子価が4の場合には、上記式(2)の化合物は、配位子(X)を1〜3つ有する。
なお、m<nである場合には、上記式(2)の化合物において、非配位性アニオン(X)を電気的に引き寄せるカチオンは、金属原子(M)と、それに配位する配位子(X)とから形成される。
すなわち、m<nである場合には、上記式(2)の化合物は、金属原子(M)に配位子(X)が配位することにより形成されるカチオン(例えば、錯イオンなど)と、非配位性アニオン(X)とから形成される。
また、このような化合物は、例えば、金属化合物と、非配位性アニオンを生成する化合物とを混合すれば、形成することができる。
より具体的には、このような化合物は、例えば、配位子(X)がnつ配位した金属原子(M)からなる金属化合物(MXn)と、非配位性アニオン(X)を生成する化合物(例えば、非配位性アニオンを共役塩基とする化合物(HX)など)とを混合して物形成することができる。
すなわち、これら金属化合物(MXn)と、非配位性アニオンを生成する化合物(例えば、HXなど)とが、例えば、水、有機溶媒などの中で混合されると、その混合物中において、金属化合物(MXn)中の一部の配位子(X)と、非配位性アニオン(X)とが置換され、上記式(2)の化合物が形成される。
より具体的には、例えば、四塩化チタン(TiCl)とトリフルオロメタンスルホン酸(HOTf)とが混合されることにより、四塩化チタン中の一部の塩素アニオン(Cl)と、トリフラートアニオン(非配位性アニオン、OTf)とが置換され、上記式(2)の化合物として、1〜3つのトリフラートアニオンと塩素アニオンとが置換された化合物、例えば、TiCl(OTf)、TiCl(OTf)、TiCl(OTf)などが形成される。
なお、このような混合物中においては、金属化合物(MXn)中の全部の配位子(X)と、非配位性アニオン(X)とが置換され、nつの非配位性アニオン(X)を有する化合物が形成される場合もある。
上記式(2)の化合物として、好ましくは、Zn(OTf)(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSOCH(パラトルエンスルホン酸亜鉛)、Hf(OTf)(トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム)、四塩化チタン(TiCl)とトリフルオロメタンスルホン酸(HOTf)との混合物(TiCl(OTf)、TiCl(OTf)、TiCl(OTf))が挙げられる。
これら化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
そして、本発明のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法では、尿素と、アルコールとを配合し、上記した化合物(触媒)の存在下、好ましくは、液相で反応させる。
尿素とアルコールとの配合割合は、特に制限はなく、比較的広範囲において適宜選択することができる。
通常は、アルコールの配合量が、尿素に対して等モル以上あればよく、そのため、尿素やアルコールそのものを、この反応における反応溶媒として用いることもできる。
なお、尿素やアルコールを反応溶媒として兼用する場合には、必要に応じて過剰量の尿素やアルコールが用いられるが、過剰量が多いと、反応後の分離工程での消費エネルギーが増大するので、工業生産上、不適となる。
そのため、アルコールの配合量は、N−無置換カルバミン酸エステルの収率を向上させる観点から、尿素に対して、1〜50倍モル、好ましくは、1〜20倍モル、さらに好ましくは、1〜10倍モルである。
また、化合物(触媒)の配合量は、尿素1モルに対して、例えば、0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00005〜0.05モルである。触媒の配合量がこれより多くても、それ以上の顕著な反応促進効果が見られない反面、配合量の増大によりコストが上昇する場合がある。一方、配合量がこれより少ないと、反応促進効果が得られない場合がある。
また、この反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、例えば、反応原料が固体の場合や反応生成物が析出する場合には、反応溶媒を配合することにより操作性を向上させることができる。
このような反応溶媒は、反応原料である尿素およびアルコールと、反応生成物であるN−無置換カルバミン酸エステルなどに対して不活性であるか反応性に乏しいものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、リグロイン、シクロドデカン、デカリン類など)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、メチルナフタレン、クロロナフタレン、ジベンジルトルエン、トリフェニルメタン、フェニルナフタレン、ビフェニル、ジエチルビフェニル、トリエチルビフェニルなど)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリルなど)、脂肪族ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブタンなど)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ニトロ化合物類(例えば、ニトロメタン、ニトロベンゼンなど)や、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
これら反応溶媒のなかでは、経済性、操作性などを考慮すると、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類が好ましく用いられる。また、このような反応溶媒は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、反応溶媒の配合量は、目的生成物のN−無置換カルバミン酸エステルが溶解する程度の量であれば特に制限されるものではないが、工業的には、反応液から反応溶媒を回収する必要があるため、その回収に消費されるエネルギーをできる限り低減し、かつ、配合量が多いと、反応基質濃度が低下して反応速度が遅くなるため、できるだけ少ない方が好ましい。より具体的には、尿素1質量部に対して、通常、0〜10質量部、好ましくは、0〜5質量部の範囲で用いられる。
また、この反応においては、反応温度は、例えば、120〜260℃、好ましくは、140〜240℃の範囲において適宜選択される。反応温度がこれより低いと、反応速度が低下する場合があり、一方、これより高いと、副反応が増大して目的生成物であるN−無置換カルバミン酸エステルの収率が低下する場合がある。
また、反応圧力は、通常、大気圧であるが、反応液中の成分の沸点が反応温度よりも低い場合には加圧してもよく、さらには、必要により減圧してもよい。
また、反応時間は、例えば、0.1〜20時間、好ましくは、0.5〜10時間である。反応時間がこれより短いと、目的生成物であるN−無置換カルバミン酸エステルの収率が低下する場合がある。一方、これより長いと、工業生産上、不適となる。
そして、この反応は、上記した条件で、例えば、反応容器内に、アルコール、触媒、および、必要により反応溶媒を仕込み、それらに対して、尿素を分割添加、または、連続添加するか、あるいは、尿素およびアルコール、触媒、および必要により反応溶媒を一括で仕込み、攪拌あるいは混合すればよい。
副生成物抑制の観点から、特に尿素を分割添加または連続添加することが好ましく、連続添加(連続フィード)がより好ましい。なお、分割添加とは、反応させる尿素を2回以上に分け、分けた尿素をそれぞれ反応中の別の時間に装入する方法を指し、連続添加(連続フィード)とは、定量ポンプやフィーダーを用いて定量的にフィードすることであり、単位時間当たりに装入する量を制御できる方法であれば、その方法は制限されない。
そうすると、例えば、下記一般式(4)で示される反応が進行し、アンモニアが副生されるとともに、上記したアルコールに対応する下記一般式(5)で示されるN−無置換カルバミン酸エステルが生成する。
NHCONH+R−OH → NHCOOR+NH (4)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
NHCOOR (5)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
上記式(5)中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示し、すなわち、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。
上記式(5)において、Rが総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステルとしては、例えば、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、カルバミン酸n−プロピル、カルバミン酸iso−プロピル、カルバミン酸n−ブチル、カルバミン酸iso−ブチル、カルバミン酸sec−ブチル、カルバミン酸tert−ブチル、カルバミン酸ペンチル、カルバミン酸ヘキシル、カルバミン酸ヘプチル、カルバミン酸オクチル、カルバミン酸iso−オクチル、カルバミン酸2−エチルヘキシルなどの飽和炭化水素系N−無置換カルバミン酸エステル、例えば、カルバミン酸シクロヘキシル、カルバミン酸シクロドデシルなどの脂環式飽和炭化水素系N−無置換カルバミン酸エステルなどが挙げられる。
また、上記式(5)において、Rが置換基を有していてもよい総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステルとしては、例えば、カルバミン酸フェニル、カルバミン酸トリル、カルバミン酸キシリル、カルバミン酸ビフェニル、カルバミン酸ナフチル、カルバミン酸アントリル、カルバミン酸フェナントリルなどの芳香族炭化水素系N−無置換カルバミン酸エステルなどが挙げられる。
また、この反応では、例えば、ビウレット誘導体が副生する。
ビウレット誘導体としては、例えば、アロファン酸アルキル、アロファン酸アリール、イミノビスギ酸ジアルキル、イミノビスギ酸ジアリールなどが挙げられ、狭義には、アロファン酸アルキル、アロファン酸アリール、イミノビスギ酸ジアルキルおよびイミノビスギ酸ジアリールである。
アロファン酸アルキルおよびアロファン酸アリールは、上記したアルコールに対応し、例えば、下記一般式(6)で示される。
Figure 0005615644
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
上記の尿素とアルコールとの反応において、これらアロファン酸アルキルおよび/またはアロファン酸アリールは、種々の反応経路に従って生成する。例えば、下記一般式(7)、下記一般式(8)で示す反応経路に従って生成する。
Figure 0005615644
Figure 0005615644
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
また、イミノビスギ酸ジアルキルおよびイミノビスギ酸ジアリールは、上記したアルコールに対応し、例えば、下記一般式(9)で示される。
Figure 0005615644
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
上記の尿素とアルコールとの反応において、これらイミノビスギ酸ジアルキルおよび/またはイミノビスギ酸ジアリールは、例えば、上記のアロファン酸アルキルおよび/またはアロファン酸アリールから、下記一般式(10)で示す反応経路に従って生成する。
Figure 0005615644
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
これらビウレット誘導体の含有割合は、N−無置換カルバミン酸エステル100モルに対して、ビウレット誘導体(総量)が、例えば、3モル以下、好ましくは、1モル以下である。
ビウレット誘導体の含有割合が上記上限以下であれば、N−無置換カルバミン酸エステルを用いる場合、例えば、後述するように、N−無置換カルバミン酸エステルを用いてイソシアネートを製造する場合などに、ファウリングの原因となる物質が生成することを抑制することができる。
また、この反応では、さらに、その他の副生成物、例えば、カーボネート(例えば、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート、アルキルアリールカーボネートなど)およびその誘導体などが生成する場合がある。カーボネートは、例えば、N−無置換カルバミン酸エステルのアルコール付加および脱アンモニアにより生成される。
なお、この反応において、反応型式としては、回分式、連続式いずれの型式も採用することができる。
また、この反応は、好ましくは、副生するアンモニアを系外に流出させながら反応させる。
これにより、目的生成物であるN−無置換カルバミン酸エステルの生成を促進し、その収率を、より一層向上することができる。
また、得られたN−無置換カルバミン酸エステルを単離する場合には、例えば、過剰(未反応)の尿素およびアルコール、触媒、N−無置換カルバミン酸エステル、反応溶媒、副生するアンモニア、副生するビウレット誘導体、副生するカーボネートなどを含む反応液から、公知の分離精製方法によって、N−無置換カルバミン酸エステルを分離すればよい。
そして、このようなN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によれば、触媒として、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物を用いるため、副生成物の生成を低減して、N−無置換カルバミン酸エステルを、優れた効率で製造することができる。
また、このようなN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法により得られる、N−無置換カルバミン酸エステルにおいては、副生成物であるビウレット誘導体の含有量が低減されている。そのため、このようなN−無置換カルバミン酸エステルは、基礎的な有機化合物であり、水への溶解補助剤、医薬、農薬などの原料、さらには、イソシアネートの製造などにおいて好適に用いることができ、とりわけ、イソシアネートの製造では、そのようなビウレット誘導体の反応により、ファウリングの原因となる物質が生成することを抑制することができる。
そして、本発明は、上記したN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によって得られたN−無置換カルバミン酸エステルを用いて、イソシアネートを製造するイソシアネートの製造方法を含んでいる。
すなわち、このようなイソシアネートの製造方法では、まず、上記したN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によって得られたN−無置換カルバミン酸エステルを用いて、ウレタン化合物(カルバメート)を製造し、次いで、得られたウレタン化合物を熱分解して、イソシアネートを製造する。
ウレタン化合物を製造する工程では、上記したN−無置換カルバミン酸エステルと、1級アミンとを少なくとも反応させる。
1級アミンは、1級のアミノ基を1つ以上有するアミノ基含有有機化合物であって、例えば、下記一般式(11)で示される。
−(NH)n (11)
(式中、Rは、総炭素数1〜15の脂環不含脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基を、nは、1〜6の整数を示す。)
上記式(11)中、Rは、総炭素数1〜15の脂環不含脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基、および、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基から選択される。なお、Rは、その炭化水素基中に、例えば、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合などの安定な結合を含んでいてもよく、また、安定な官能基(後述)で置換されていてもよい。
において、総炭素数1〜15の脂環不含脂肪族炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、直鎖状または分岐状の総炭素数1〜15の脂環不含脂肪族炭化水素基などが挙げられる。
上記式(11)において、Rが総炭素数1〜15の脂環不含脂肪族炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数1〜15の脂肪族アミンなどが挙げられる。
そのような脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミンなどの直鎖状または分岐状の脂肪族1級モノアミン、例えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン(1,4−テトラメチレンジアミン)、1,5−ジアミノペンタン(1,5−ペンタメチレンジアミン)、1,6−ジアミノヘキサン(1,6−ヘキサメチレンジアミン)、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミンなどの脂肪族1級ジアミン、例えば、1,2,3−トリアミノプロパン、トリアミノヘキサン、トリアミノノナン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタン、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、3−アミノメチル−1,6−ジアミノヘキサンなどの脂肪族1級トリアミンなどが挙げられる。
において、総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基などが挙げられる。
なお、脂環含有脂肪族炭化水素基は、その炭化水素基中に1つ以上の脂環式炭化水素を含有していればよく、例えば、その脂環式炭化水素に、例えば、脂環不含脂肪族炭化水素基などが結合していてもよい。このような場合には、1級アミンにおけるアミノ基は、脂環式炭化水素に直接結合していてもよく、脂環式炭化水素に結合される脂環不含脂肪族炭化水素基に結合していてもよく、その両方であってもよい。
上記式(11)において、Rが総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数3〜15の脂環族アミンなどが挙げられる。
そのような脂環族アミンとしては、例えば、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、水添トルイジンなどの脂環族1級モノアミン、例えば、ジアミノシクロブタン、イソホロンジアミン(3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン)、1,2−ジアミノシクロへキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、水添2,4−トリレンジアミン、水添2,6−トリレンジアミンなどの脂環族1級ジアミン、例えば、トリアミノシクロヘキサンなどの脂環族1級トリアミンなどが挙げられる。
において、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基などが挙げられる。
なお、芳香環含有炭化水素基は、その炭化水素基中に1つ以上の芳香族炭化水素を含有していればよく、例えば、その芳香族炭化水素に、例えば、脂環不含脂肪族炭化水素基などが結合していてもよい。このような場合には、1級アミンにおけるアミノ基は、芳香族炭化水素に直接結合していてもよく、芳香族炭化水素に結合される脂環不含脂肪族炭化水素基に結合していてもよく、その両方であってもよい。
上記式(11)において、Rが総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数6〜15の芳香族アミン、総炭素数6〜15の芳香脂肪族アミンなどが挙げられる。
そのような芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、o−トルイジン(2−メチルアニリン)、m−トルイジン(3−メチルアニリン)、p−トルイジン(4−メチルアニリン)、2,3−キシリジン(2,3−ジメチルアニリン)、2,4−キシリジン(2,4−ジメチルアニリン)、2,5−キシリジン(2,5−ジメチルアニリン)、2,6−キシリジン(2,6−ジメチルアニリン)、3,4−キシリジン(3,4−ジメチルアニリン)、3,5−キシリジン(3,5−ジメチルアニリン)、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミンなどの芳香族1級モノアミン、例えば、2,4−トリレンジアミン(2,4−ジアミノトルエン)、2,6−トリレンジアミン(2,6−ジアミノトルエン)、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、4,4’−ジフェニルエーテルジアミン、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジアミン、4,4’−ジフェニルプロパンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ナフチレン−1,4−ジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジアミンなどの芳香族1級ジアミンなどが挙げられる。
そのような芳香脂肪族アミンとしては、例えば、ベンジルアミンなどの芳香脂肪族1級モノアミン、例えば、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン(1,3−ジ(2−アミノ−2−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−テトラメチルキシリレンジアミン(1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルエチル)ベンゼン)などの芳香脂肪族1級ジアミンなどが挙げられる。
上記式(11)において、Rに置換していてもよい官能基としては、例えば、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、オキソ基、チオキソ基、シアノ基、カルボキシ基、アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの総炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基)、スルホ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、低級アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、ハロゲノフェノキシ基(例えば、o−、m−またはp−クロロフェノキシ基、o−、m−またはp−ブロモフェノキシ基など)、低級アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基など)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)、低級アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基など)、低級アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基など)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニルなど)、低級アシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基など)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル基など)などが挙げられる。
これらの官能基は、上記式(11)において、Rに複数置換していてもよく、また、官能基がRに複数置換する場合には、各官能基は、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
上記式(11)において、nは、例えば、1〜6の整数を示し、好ましくは、1または2を示し、より好ましくは、2を示す。
これらアミンは、単独使用または2種類以上併用することができる。
アミンとして、好ましくは、上記式(11)おいて、Rが総炭素数3〜15の脂環含有脂肪族炭化水素基である1級アミン、Rが総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基である1級アミンが挙げられ、より具体的には、総炭素数3〜15の脂環族アミン、総炭素数6〜15の芳香族アミン、総炭素数6〜15の芳香脂肪族アミンが挙げられる。
また、アミンとして、工業的に用いられるイソシアネート(後述)の製造原料となるものも好ましく、そのような1級アミンとして、例えば、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,4−トリレンジアミン(2,4−ジアミノトルエン)、2,6−トリレンジアミン(2,6−ジアミノトルエン)、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン、1,4−テトラメチルキシリレンジアミンなどが挙げられ、とりわけ好ましくは、1,5−ジアミノペンタン、イソホロンジアミン、2,4−トリレンジアミン(2,4−ジアミノトルエン)、2,6−トリレンジアミン(2,6−ジアミノトルエン)、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン、1,4−テトラメチルキシリレンジアミンが挙げられる。
また、この反応では、N−無置換カルバミン酸エステルを安定化させるため、必要により、さらに、アルコールを配合することができる。
アルコールとしては、例えば、上記式(1)で示されるアルコールなどが挙げられる。
そして、ウレタン化合物の製造工程では、上記した1級アミンと、N−無置換カルバミン酸エステルと、さらに、必要によりアルコールとを配合し、好ましくは液相で反応させる。
1級アミンと、N−無置換カルバミン酸エステルとの配合割合は、特に制限はなく、比較的広範囲において適宜選択することができる。
通常は、N−無置換カルバミン酸エステルの配合量が、1級アミンのアミノ基に対して等モル以上あればよく、そのため、N−無置換カルバミン酸エステルを、この反応における反応溶媒として用いることもできる。
なお、N−無置換カルバミン酸エステルを反応溶媒として兼用する場合には、必要に応じて過剰量のN−無置換カルバミン酸エステルが用いられるが、過剰量が多いと、反応後の分離工程での消費エネルギーが増大するので、工業生産上、不適となる。
そのため、上記したN−無置換カルバミン酸エステルの配合量は、ウレタン化合物の収率を向上させる観点から、1級アミンのアミノ基1つに対して、0.5〜20倍モル、好ましくは、1〜10倍モル、さらに好ましくは、1〜5倍モル程度であり、アルコールの配合量は、1級アミンのアミノ基1つに対して、0.5〜100倍モル、好ましくは、1〜20倍モル、さらに好ましくは、1〜10倍モル程度である。
また、アルコールが配合される場合において、その配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて適宜設定される。
また、この工程では、さらに、触媒を配合することもできる。
触媒としては、例えば、上記式(2)で示される触媒などが挙げられる。
また、触媒の配合量は、1級アミン1モルに対して、例えば、0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00005〜0.05モルである。触媒の配合量がこれより多くても、それ以上の顕著な反応促進効果が見られない反面、配合量の増大によりコストが上昇する場合がある。一方、配合量がこれより少ないと、反応促進効果が得られない場合がある。
なお、触媒の添加方法は、一括添加、連続添加および複数回の断続分割添加のいずれの添加方法でも、反応活性に影響を与えることがなく、特に制限されることはない。
また、この反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、例えば、反応原料が固体の場合や反応生成物が析出する場合には、反応溶媒を配合することにより操作性を向上させることができる。
このような反応溶媒は、反応原料である1級アミン、N−無置換カルバミン酸エステル、および、必要により配合されるアルコールと、反応生成物であるウレタン化合物などに対して不活性であるか反応性に乏しいものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、上記した脂肪族炭化水素類、上記した芳香族炭化水素類、上記したエーテル類、上記したニトリル類、上記した脂肪族ハロゲン化炭化水素類、上記したニトロ化合物類や、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
これら反応溶媒のなかでは、経済性、操作性などを考慮すると、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類が好ましく用いられる。また、このような反応溶媒は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、反応溶媒の配合量は、目的生成物のウレタン化合物が溶解する程度の量であれば特に制限されるものではないが、工業的には、反応液から反応溶媒を回収する必要があるため、その回収に消費されるエネルギーをできる限り低減し、かつ、配合量が多いと、反応基質濃度が低下して反応速度が遅くなるため、できるだけ少ない方が好ましい。より具体的には、1級アミン1質量部に対して、通常、0.1〜500質量部、好ましくは、1〜100質量部の範囲で用いられる。
また、この反応においては、反応温度は、例えば、100〜350℃、好ましくは、150〜300℃の範囲において適宜選択される。反応温度がこれより低いと、反応速度が低下する場合があり、一方、これより高いと、副反応が増大して目的生成物であるウレタン化合物の収率が低下する場合がある。
また、反応圧力は、通常、大気圧であるが、反応液中の成分の沸点が反応温度よりも低い場合には加圧してもよく、さらには、必要により減圧してもよい。
また、反応時間は、例えば、0.1〜20時間、好ましくは、0.5〜10時間である。反応時間がこれより短いと、目的生成物であるウレタン化合物の収率が低下する場合がある。一方、これより長いと、工業生産上、不適となる。
そして、この反応は、上記した条件で、例えば、反応容器内に、1級アミン、N−無置換カルバミン酸エステル、および、必要によりアルコール、触媒、反応溶媒を仕込み、攪拌あるいは混合すればよい。そうすると、下記一般式(12)で示す反応経路に従って、温和な条件下において、短時間、低コストかつ高収率で、例えば、下記一般式(13)で示される目的生成物であるウレタン化合物が生成する。
Figure 0005615644
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を、Rは、上記式(11)のRと同意義を、nは、上記式(11)のnと同意義を示す。)
(ROCONH)n−R (13)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を、Rは、上記式(11)のRと同意義を、nは、上記式(11)のnと同意義を示す。)
また、この反応においては、アンモニアが副生され、さらに、場合により、ウレタン化合物の単独または複数重縮合物(例えば、ベンゾイレン尿素誘導体など)などが副生される。
なお、この反応において、反応型式としては、回分式、連続式いずれの型式も採用することができる。
また、この反応は、好ましくは、副生するアンモニアを系外に流出させながら反応させる。
これにより、目的生成物であるウレタン化合物の生成を促進し、その収率を、より一層向上することができる。
また、得られたウレタン化合物を単離する場合には、例えば、過剰(未反応)の尿素おN−無置換カルバミン酸エステル、アルコール、触媒、ウレタン化合物、反応溶媒、副生するアンモニア、ウレタン化合物の重縮合物などを含む反応液から、公知の分離精製方法によって、ウレタン化合物を分離すればよい。
そして、この方法では、上記したウレタン化合物の製造工程において得られたウレタン化合物を熱分解して、イソシアネートを製造する。
すなわち、このようなイソシアネートの製造方法では、上記したウレタン化合物の製造方法によって得られたウレタン化合物を熱分解し、上記した1級アミンに対応する下記一般式(14)で示されるイソシアネート、および
−(NCO)n (14)
(式中、Rは、上記式(11)のRと同意義を、nは、上記式(11)のnと同意義を示す。)
副生物である下記一般式(15)で示されるアルコールを生成させる。
−OH (15)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を示す。)
この熱分解は、特に限定されず、例えば、液相法、気相法などの公知の分解法を用いることができる。
気相法では、熱分解により生成するイソシアネートおよびアルコールは、気体状の生成混合物から、分別凝縮によって分離することができる。また、液相法では、熱分解により生成するイソシアネートおよびアルコールは、例えば、蒸留や、担持物質としての溶剤および/または不活性ガスを用いて、分離することができる。
熱分解として、好ましくは、作業性の観点から、液相法が挙げられる。
液相法におけるウレタン化合物の熱分解反応は、可逆反応であるため、好ましくは、熱分解反応の逆反応(すなわち、上記一般式(14)で示されるイソシアネートと、上記一般式(15)で示されるアルコールとのウレタン化反応)を抑制するため、ウレタン化合物を熱分解するとともに、反応混合物から上記一般式(14)で示されるイソシアネート、および/または、上記一般式(15)で示されるアルコールを、例えば、気体として抜き出し、それらを分離する。
熱分解反応の反応条件として、好ましくは、ウレタン化合物を良好に熱分解できるとともに、熱分解において生成したイソシアネート(上記一般式(14))およびアルコール(上記一般式(15))が蒸発し、これによりカルバメートとイソシアネートとが平衡状態とならず、さらには、イソシアネートの重合などの副反応が抑制される条件が挙げられる。
このような反応条件として、より具体的には、熱分解温度は、通常、350℃以下であり、好ましくは、80〜350℃、より好ましくは、100〜300℃である。80℃よりも低いと、実用的な反応速度が得られない場合があり、また、350℃を超えると、イソシアネートの重合など、好ましくない副反応を生じる場合がある。また、熱分解反応時の圧力は、上記の熱分解反応温度に対して、生成するアルコールが気化し得る圧力であることが好ましく、設備面および用役面から実用的には、0.133〜90kPaであることが好ましい。
また、この熱分解に用いられるウレタン化合物は、精製したものでもよいが、上記反応(すなわち、1級アミンと、N−無置換カルバミン酸エステルと、および、必要により配合されるアルコールとの反応)の終了後に、過剰(未反応)のN−無置換カルバミン酸エステル、アルコール、触媒、反応溶媒、副生するアンモニアを回収して分離されたウレタン化合物の粗原料を用いて、引き続き熱分解してもよい。
さらに、必要により、触媒および不活性溶媒を添加してもよい。これら触媒および不活性溶媒は、それらの種類により異なるが、上記反応時、反応後の蒸留分離の前後、ウレタン化合物の分離の前後の、いずれかに添加すればよい。
熱分解に用いられる触媒としては、イソシアネートと水酸基とのウレタン化反応に用いられる、Sn、Sb、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr、Ti、Pb、Mo、Mnなどから選ばれる1種以上の金属単体またはその酸化物、ハロゲン化物、カルボン酸塩、リン酸塩、有機金属化合物などの金属化合物が用いられる。これらのうち、この熱分解においては、Fe、Sn、Co、Sb、Mnが副生成物を生じにくくする効果を発現するため、好ましく用いられる。
Snの金属触媒としては、例えば、酸化スズ、塩化スズ、臭化スズ、ヨウ化スズ、ギ酸スズ、酢酸スズ、シュウ酸スズ、オクチル酸スズ、ステアリン酸スズ、オレイン酸スズ、リン酸スズ、二塩化ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシジスタノキサンなどが挙げられる。
Fe、Co、Sb、Mnの金属触媒としては、例えば、それらの酢酸塩、安息香酸塩、ナフテン酸塩、アセチルアセトナート塩などが挙げられる。
なお、触媒の配合量は、金属単体またはその化合物として、反応液に対して0.0001〜5質量%の範囲、好ましくは、0.001〜1質量%の範囲である。
また、不活性溶媒は、少なくとも、ウレタン化合物を溶解し、ウレタン化合物およびイソシアネートに対して不活性であり、かつ、熱分解における温度において安定であれば、特に制限されないが、熱分解反応を効率よく実施するには、生成するイソシアネートよりも高沸点であることが好ましい。このような不活性溶媒としては、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシルなどのエステル類、例えば、ジベンジルトルエン、トリフェニルメタン、フェニルナフタレン、ビフェニル、ジエチルビフェニル、トリエチルビフェニルなどの熱媒体として常用される芳香族系炭化水素や脂肪族系炭化水素などが挙げられる。
また、不活性溶媒は、市販品としても入手可能であり、例えば、バーレルプロセス油B−01(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、バーレルプロセス油B−03(芳香族炭化水素類、沸点:280℃)、バーレルプロセス油B−04AB(芳香族炭化水素類、沸点:294℃)、バーレルプロセス油B−05(芳香族炭化水素類、沸点:302℃)、バーレルプロセス油B−27(芳香族炭化水素類、沸点:380℃)、バーレルプロセス油B−28AN(芳香族炭化水素類、沸点:430℃)、バーレルプロセス油B−30(芳香族炭化水素類、沸点:380℃)、バーレルサーム200(芳香族炭化水素類、沸点:382℃)、バーレルサーム300(芳香族炭化水素類、沸点:344℃)、バーレルサーム400(芳香族炭化水素類、沸点:390℃)、バーレルサーム1H(芳香族炭化水素類、沸点:215℃)、バーレルサーム2H(芳香族炭化水素類、沸点:294℃)、バーレルサーム350(芳香族炭化水素類、沸点:302℃)、バーレルサーム470(芳香族炭化水素類、沸点:310℃)、バーレルサームPA(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、バーレルサーム330(芳香族炭化水素類、沸点:257℃)、バーレルサーム430(芳香族炭化水素類、沸点:291℃)、(以上、松村石油社製)、NeoSK−OIL1400(芳香族炭化水素類、沸点:391℃)、NeoSK−OIL1300(芳香族炭化水素類、沸点:291℃)、NeoSK−OIL330(芳香族炭化水素類、沸点:331℃)、NeoSK−OIL170(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、NeoSK−OIL240(芳香族炭化水素類、沸点:244℃)、KSK−OIL260(芳香族炭化水素類、沸点:266℃)、KSK−OIL280(芳香族炭化水素類、沸点:303℃)、(以上、綜研テクニックス社製)などが挙げられる。
不活性溶媒の配合量は、ウレタン化合物1質量部に対して0.001〜100質量部の範囲、好ましくは、0.01〜80質量部、より好ましくは、0.1〜50質量部の範囲である。
また、この熱分解反応は、ウレタン化合物、触媒および不活性溶媒を一括で仕込む回分反応、また、触媒を含む不活性溶媒中に、減圧下でウレタン化合物を仕込んでいく連続反応のいずれでも実施することができる。
また、熱分解では、イソシアネートおよびアルコールが生成するとともに、副反応によって、例えば、アロファネート、アミン類、尿素、炭酸塩、カルバミン酸塩、二酸化炭素などが生成する場合があるため、必要により、得られたイソシアネートは、公知の方法により精製される。
このような熱分解反応では、上記で得られたウレタン化合物が熱分解されることによって、上記したように、1級アミンに対応するイソシアネートを得ることができるので、例えば、ポリウレタンの原料として工業的に用いられるポリイソシアネートを、簡易かつ効率的に製造することができる。
そして、このイソシアネートの製造方法においては、副生成物であるビウレット誘導体の含有量が低減されている上記のN−無置換カルバミン酸エステルが用いられる。そのため、このイソシアネートの製造方法では、そのようなビウレット誘導体の反応により、ファウリングの原因となる物質が生成することを抑制することができる。
その結果、このようなイソシアネートの製造方法によれば、装置の閉塞などを抑制し、優れた収率でイソシアネートを製造することができる。
なお、以上、N−無置換カルバミン酸エステルの製造方法およびイソシアネートの製造方法について説明したが、本発明の製造方法においては、脱水工程などの前処理工程、中間工程、または、精製工程および回収工程などの後処理工程など、公知の工程を含んでいてもよい。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は何ら実施例および比較例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、反応生成物の定量には、液体クロマトグラフ(UV検出器(254nm)およびRI検出器)を用いた。
実施例1
<カルバミン酸ブチルの合成>
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器および攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、尿素(111g:1.84mol)および1−ブタノール(341g:4.61mol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛(0.94g:2.31mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分300mL流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度180℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節し、4時間反応させ、反応液408gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸ブチルが90.4mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジブチルカーボネートが9.35mol%、イミノビスギ酸ジブチルが0.12mol%の収率で生成していることが確認された。一方、アロファン酸ブチルは検出限界(0.1mol%)以下であったため、ビウレット誘導体の合計は0.12mol%(カルバミン酸ブチル100molに対して0.14mol)であった。
次いで、得られた反応液402gから、単蒸留にて1−ブタノールを留去後、さらに理論段数20段相当の充填物を有する蒸留器に供給し、圧力20mmHgの条件下でジブチルカーボネートを留去し、純度99.0重量%のカルバミン酸ブチル145g得た。
さらに同様の操作を3バッチ繰り返すことにより、純度99.0重量%のカルバミン酸ブチル580gを得た。
<2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの合成>
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、上記工程で得られたカルバミン酸ブチル(220g:1.88mol)、2,4−ジアミノトルエン(80.5g:0.659mol)、および1−ブタノール(139g:1.88mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛(0.638g:1.56mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら10時間反応させ、カルバメート化反応液として410gを得た。
カルバメート化反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み2,4−ジアミノトルエンに対して2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンが96.7mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエンが0.5mol%、ベンゾイレン尿素誘導体が0.4mol%の収率で生成していることも確認された。
<2,4−トリレンジイソシアネートの合成>
[低沸分の減圧留去]
攪拌装置と冷却管とを備えた内容量500mLのガラス製フラスコに、上記2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの合成で得られたカルバメート化反応液403gを仕込み、200rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を2kPaまで減圧した。冷却管に25℃の循環水を流した状態で、容器内を100℃まで昇温して低沸分を留去し、カルバメート化反応液を濃縮した。続いて、循環水温度を70℃に設定し、容器内を180℃まで昇温して低沸分を留去し、カルバメート化反応液を濃縮し、最終的に褐色の濃縮液170gを得た。
低沸分について、液体クロマトグラフおよびガスクロマトグラフにより分析した結果、主成分はブタノールおよびカルバミン酸ブチルであることが確認され、2,4−ジアミノトルエン由来の化合物は存在しないことが確認された。
この結果より、濃縮液170gに2,4−ジアミノトルエン0.648mol(=0.659mol×(403g/410g))の誘導体(2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエン含む)が存在するとみなした。
引き続き上記操作をさらに2バッチ繰り返すことにより、2,4−ジアミノトルエン1.94molの誘導体からなる褐色の濃縮液510gを得た。
[濃縮液の熱分解反応]
温度計、攪拌装置、上部に還流管の付いた精留塔、および、原料供給用容器および送液ポンプを取り付けた装置を装備し、底部に抜き出し用コックを備えた内容量1Lのガラス製のセパラブルフラスコに、上記で得られた濃縮液50g(2,4−ジアミノトルエンとして0.190mol(=1.94mol×50g/510g)相当)、溶媒としてバーレルプロセス油B−05(松村石油社製)117gを仕込み、300rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を10kPaまで減圧した。環流管に90℃の循環水を流した状態で、加熱を開始すると、220℃付近で塔頂温度が上昇し、還流管内にトリレンジイソシアネートが凝縮し始めたため、還流比5(=還流10秒/留出2秒)に設定し、トリレンジイソシアネートを留出させた。留出開始2時間後、濃縮液340g(2,4−ジアミノトルエンとして1.29mol(=1.94mol×340g/510g)相当)、および、バーレルプロセス油B−05 793gを仕込んだ原料供給用容器から、その混合物を、送液ポンプを用いて72g/hの速度で反応容器に供給し、さらに14時間反応させた。
反応の間、反応容器の液面の高さを一定に保つために、原料の供給開始から2時間毎に、底部の抜き出し用コックより反応液を抜き出した。
留出開始から7時間後に留出量が安定してきたため、留出開始7時間後から14時間後まで留出液、底部より抜き出した反応液の組成を液体クロマトグラフにより測定し、以下の式にて2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートのmol収率を算出した。
トリレンジイソシネート収率(mol%/ジアミノトルエン)=
留出開始7時間後から14時間後までに留出したトリレンジイソシアネート(mol)/(留出開始7時間後から14時間後までに供給したジアミノトルエン(mol)−留出開始7時間後から14時間後までに抜き出した反応液の2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエン、モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエン、および、トリレンジイソシアネート(mol)の総和)
上記の計算で求められた、2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートの収率は、90.9mol%であった。
上記2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの合成における2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの収率が96.7mol%であったことから、このことは熱分解反応において、2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの94.0%が2,4−トリレンジイソシアネートになることを示している。
実施例2
還流冷却器、スクリューフィーダー、および攪拌装置を備えた内容量500mlのガラス製フラスコに、1−オクタノール(338g:2.60mol)および触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛(0.14g:0.35mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分200ml流通、300rpmで攪拌させながら、内温を180℃まで昇温させた。その後、スクリューフィーダーを用いて尿素(28.9g:0.48mol)を1時間かけて仕込み、仕込みが全て終了した後、さらに3時間反応させ、反応液355gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸オクチルが95.2mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジオクチルカーボネートが4.73mol%、イミノビスギ酸ジオクチルが0.02mol%の収率で生成していることが確認された。一方、アロファン酸ブチルは検出限界以下であったため、ビウレット誘導体の合計は0.02mol%(カルバミン酸オクチル100molに対して0.02mol)であった。
実施例3
還流冷却器および攪拌装置を備えた内容量300mlのガラス製フラスコに、1−オクタノール(156g:1.20mol)および触媒としてp−トルエンスルホン酸亜鉛(0.14g:0.34mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分200ml流通、300rpmで攪拌させながら、内温を170℃まで昇温させた。その後、尿素(12.0g:0.20mol)を仕込み、4時間反応させ、反応液163gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸オクチルが92.9mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジオクチルカーボネートが7.21mol%であった。一方、アロファン酸オクチルおよびイミノビスギ酸ジオクチル(検出限界0.1mol%)は検出されなかった。
実施例4
触媒として、p−トルエンスルホン酸亜鉛に代えて、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(0.058g:0.16mmol)を使用した以外は、実施例3と同様の方法にて反応させ、反応液161gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸オクチルが90.6mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジオクチルカーボネートが6.51mol%、アロファン酸オクチルが0.46mol%、イミノビスギ酸ジオクチルが0.26mol%の収率で生成していることが確認された。このためビウレット誘導体の合計は0.72mol%(カルバミン酸オクチル100molに対して0.79mol)であった。
比較例1
還流冷却器および攪拌装置を備えた内容量300mlのガラス製フラスコに、1−オクタノール(157g:1.21mol)を仕込み、窒素ガスを毎分200ml流通、300rpmで攪拌させながら、内温を170℃まで昇温させた。その後、尿素(12.1g:0.20mol)を仕込み、4時間反応させ、反応液163gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸オクチルが82.5mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジオクチルカーボネートは検出限界(0.1mol%)以下、アロファン酸オクチルが1.33mol%、イミノビスギ酸ジオクチルが7.41mol%の収率で生成していることが確認された。このため、ビウレット誘導体の合計は8.74mol%(カルバミン酸オクチル100molに対して10.6mol)であった。
比較例2
還流冷却器および攪拌装置を備えた内容量300mlのガラス製フラスコに、1−オクタノール(156g:1.20mol)および触媒として4塩化スズ(0.056g:0.16mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分200ml流通、300rpmで攪拌させながら、内温を170℃まで昇温させた。その後、尿素(12.0g:0.20mol)を仕込み、4時間反応させ、反応液164gを得た。
反応液の一部を採取して定量したところ、仕込み尿素に対して、カルバミン酸オクチルが89.5mol%の収率で生成していることが確認された。また、ジオクチルカーボネートが0.56mol%、アロファン酸オクチルが0.86mol%、イミノビスギ酸ジオクチルが2.18mol%の収率で生成していることが確認された。このためビウレット誘導体の合計は3.04mol%(カルバミン酸オクチル100molに対して3.40mol)であった。
各実施例および各比較例の結果を、表1に示す。
Figure 0005615644

Claims (5)

  1. 尿素と、アルコールとを、
    非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物の存在下において反応させるN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法であって、
    前記化合物が、p−トルエンスルホン酸亜鉛またはトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛である
    ことを特徴とする、N−無置換カルバミン酸エステルの製造方法。
  2. 前記反応において、前記尿素を、分割添加、または、連続添加することを特徴とする、請求項1に記載のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法。
  3. 前記アルコールが、下記一般式(1)で示されることを特徴とする、請求項1または2に記載のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法。
    −OH (1)
    (式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
  4. 前記反応により副生するビウレット誘導体が、N−無置換カルバミン酸エステル100モルに対して、3モル以下であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載のN−無置換カルバミン酸エステルの製造方法によって、N−無置換カルバミン酸エステルを製造する工程と、
    得られたN−無置換カルバミン酸エステルと、1級アミンとを少なくとも反応させることにより、ウレタン化合物を製造する工程と、
    得られたウレタン化合物を、熱分解してイソシアネートを製造する工程とを備えていることを特徴とする、イソシアネートの製造方法。
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