JP5613477B2 - パティキュレートフィルタの再生装置 - Google Patents

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本発明は、パティキュレートフィルタの再生装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライトなどのセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない。
このため、例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセリウムなどの希土類元素を添加して成る酸化触媒を一体的にパティキュレートフィルタに担持させ、該パティキュレートフィルタ内に捕集されたパティキュレートの酸化反応を前記酸化触媒により促進して着火温度を低下せしめ、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去できるようにしている。
ただし、このようにした場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがあり、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタを強制的に加熱して捕集済みパティキュレートを焼却する必要がある。
より具体的には、パティキュレートフィルタの前段にフロースルー型の酸化触媒を備えると共に、該酸化触媒より上流側に燃料を添加するようにし、その添加燃料をパティキュレートフィルタの前段の酸化触媒で酸化反応させ、その反応熱により昇温した排気ガスをパティキュレートフィルタへと導入して触媒床温度を上げてパティキュレートを燃やし尽くし、パティキュレートフィルタの再生化を図るようにしている。
尚、この種の燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を追加することで排出ガス中に燃料を添加すれば良い。
そして、従来においては、パティキュレートフィルタ内におけるパティキュレートの堆積量が許容量を超えて強制再生が必要となった時に、走行中に自動的に強制再生を実施するようにしているが、都心部等で渋滞路線を運行するバスやトラック等では、走行中に自動的にパティキュレートフィルタの強制再生がかかっても、再生が完了しないうちに停車状態となってしまう場合が起こり得るため、このような強制再生を実行する走行条件が容易に整わない運行形態の車両については、車両を停車したアイドリング状態で運転者の手動操作により任意にパティキュレートフィルタの強制再生を実行できるようにすることが提案されている。
ただし、車両が停車したアイドリング状態になってしまうと、走行時よりも排気温度が著しく低下してパティキュレートフィルタの再生の進行が遅くなってしまうので、このようなアイドリング停車時においては、通常のアイドリング時よりエンジンの回転数を上げるアイドルアップを、排気温度を高める昇温制御として行いながら強制再生を実施し、パティキュレートフィルタの再生を良好に進行させることが考えられている。
尚、この種のパティキュレートフィルタの強制再生を図る方法に関しては、本発明と同じ出願人による下記の特許文献1や特許文献2にもとりあげられている。
特開2003−83139号公報 特開2003−155913号公報
しかしながら、酸化触媒の酸化力が経時的な劣化により低下したり、燃料添加を行う手段の機械系の作動が経時的な劣化により制御系の指示値通りに動かなくなって燃料の実添加量が指示値を下まわったりすることがあるため、特に前述の如き排気温度の低いアイドリング停車時にあっては、パティキュレートフィルタの強制再生を開始しても、排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇が鈍くなり、そこから排気温度が目標温度になかなか達しないことでパティキュレートフィルタの再生完了に時間がかかるという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタを再生するにあたり、酸化触媒や燃料添加手段が経時的な劣化を起こしていても、パティキュレートフィルタの強制再生を効率良く短時間で完了させられるようにすることを目的とする。
本発明は、車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタを再生する装置であって、酸化触媒を前段に備えて排気管途中に設けられた触媒再生型のパティキュレートフィルタと、前記酸化触媒より上流側でポスト噴射を行い排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段と、酸化触媒とパティキュレートフィルタとの間で排気温度を検出する温度センサと、通常のアイドリング時よりエンジンの回転数を上げて排気温度を高める昇温制御を行いながら前記燃料添加手段に燃料添加を指示して前記パティキュレートフィルタの強制再生を行う制御装置とを備え、強制再生時に前記温度センサにより検出される排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなってしまった時にメイン噴射によりエンジンの回転数を更に一段階またはそれ以上の回数に亘り増加し得るよう前記制御装置を構成したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタを再生するにあたり、制御装置により通常のアイドリング時よりエンジンの回転数を上げて排気温度を高める昇温制御が行われ、前記制御装置からの指示で燃料添加手段により燃料添加が行われてパティキュレートフィルタの強制再生が実施されることになるが、温度センサにより検出される排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇が鈍くなり、制御装置にて排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなったことが判定されると、制御装置によりエンジンの回転数の更なる増加が指示され、エンジンにおけるメイン噴射の一回当たりの噴射量が更に増加されてエネルギー投入量が増え、これにより排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が大幅に高められて排気温度が早期に強制再生に必要な目標温度に達することになる。
この結果、酸化触媒の酸化力が経時的な劣化により低下したり、燃料添加を行う手段の機械系の作動が経時的な劣化により制御系の指示値通りに動かなくなって燃料の実添加量が指示値を下まわったりしていても、単位時間当たりの排気温度の上がり具合が鈍い時にエンジンの回転数を更に上げる措置を講じることが可能となり、排気温度を早期に目標温度に到達させてパティキュレートフィルタの強制再生を効率良く短時間で完了させることが可能となる。
また、本発明においては、強制再生時に温度センサにより検出される排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低い時に燃料添加手段によるポスト噴射を実行し燃料添加量の増加を併せて行い得るように制御装置を構成することも可能である。
このようにすれば、エンジンの回転数を更に増加することで排気温度の上昇を促す一方、この排気温度の上昇に伴い活性の高まった酸化触媒に対し燃料添加量を増加することで反応熱をより多く発生させることが可能となる。
上記した本発明のパティキュレートフィルタの再生装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタを再生するにあたり、酸化触媒や燃料添加手段が経時的な劣化を起こしていても、排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなってしまった時にエンジンの回転数の更なる増加を図ることができるので、パティキュレートフィルタの強制再生を効率良く短時間で完了させることができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、エンジンの回転数を更に増加することで排気温度の上昇を促し、この排気温度の上昇に伴い活性の高まった酸化触媒に対し燃料添加量を増加することで反応熱をより多く発生させることができるので、エンジンの回転数を過剰に上昇させることなく排気温度を効率良く上昇させることができる。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1のパティキュレートフィルタの詳細を示す断面図である。 図1の酸化触媒の一部を切り欠いて示す斜視図である。 時間に対する排気温度の変化を示すグラフである。 時間に対するディーゼルエンジンの回転数の変化を示すグラフである。 時間に対する燃料添加量の変化を示すグラフである。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、ディーゼルエンジン1から排気マニホールド2を介して排出された排気ガス3が流通している排気管4の途中に、前段に酸化触媒5を備えた触媒再生型のパティキュレートフィルタ6がフィルタケース7により抱持されて介装されている。
このパティキュレートフィルタ6は、図2に拡大して示す如きセラミックから成る多孔質のハニカム構造を有し、格子状に区画された各流路6aの入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路6aについては、その出口が目封じされるようになっており、各流路6aを区画する多孔質薄壁6bを透過した排気ガス3のみが下流側へ排出されるようになっている。尚、斯かるパティキュレートフィルタ6の前段に備えられた酸化触媒5は、図3に一部を切り欠いて示す如きフロースルー型の構造となっている。
そして、フィルタケース7の入口側に圧力センサ8が装備され、該圧力センサ8の圧力信号8aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置9に対し入力されるようになっており、この制御装置9においては、圧力センサ8からの圧力信号8aに基づきパティキュレートフィルタ6の入口側と出口側との圧力差(出口側の運転領域に応じた圧力損失は予め初期設定されている)を演算し、その圧力差に基づいてパティキュレートフィルタ6内におけるパティキュレートの堆積量を推定するようになっている。
即ち、ここに図示している例では、パティキュレートフィルタ6内におけるパティキュレートの堆積量を推定する堆積量推定手段が圧力センサ8と制御装置9とにより構成されるようになっているが、このようなパティキュレートの堆積量を推定する手段には各種の方式があり、例えば、ディーゼルエンジン1の現在の運転状態に基づくパティキュレートの基本的な発生量を推定し、この基本的な発生量に対しパティキュレートの発生にかかわる各種の条件を考慮した補正係数を掛け且つ現在の運転状態におけるパティキュレートの処理量を減算して最終的な発生量を求め、この最終的な発生量を時々刻々積算してパティキュレートの堆積量を推定することも可能である。
また、ここに図示している制御装置9は、エンジン制御コンピュータを兼ねていることから燃料の噴射に関する制御も担うようになっており、より具体的には、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ11(負荷センサ)からのアクセル開度信号11aと、ディーゼルエンジン1の機関回転数を検出する回転センサ12からの回転数信号12aとに基づき、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置10に向け燃料噴射信号10aを出力するようになっている。
尚、前記燃料噴射装置10は、各気筒毎に装備される複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記燃料噴射信号10aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング(開弁時期)及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
しかも、前記制御装置9では、アクセル開度信号11a及び回転数信号12aに基づき通常モードの燃料噴射信号10aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ6の強制再生を行うべき時に通常モードから再生モードに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うような噴射パターンの燃料噴射信号10aが決定されるようにもなっている。
つまり、本形態例においては、燃料噴射装置10がパティキュレートフィルタ6の強制再生のための燃料添加手段としての機能を果たすようになっており、前述のようにメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス3中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料がパティキュレートフィルタ6の前段の酸化触媒5上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上昇してパティキュレートフィルタ6内のパティキュレートが燃焼除去されるようになっている。
更に、キャブ13内のインストルメントパネルには、運転者にパティキュレートフィルタ6に強制再生の必要が生じたことを報知する警告ランプ14と、ディーゼルエンジン1がアイドリング状態にある条件下で前記燃料噴射装置10による燃料添加を運転者の手動操作により任意に実行させるための操作手段を成す再生ボタン15とが夫々設けられている。
そして、前記制御装置9では、圧力センサ8からの圧力信号8aに基づいて推定されたパティキュレートの堆積量が許容量を超えているか否が判断され、許容量を超えている場合に、制御装置9から警告信号14aが出力されてインストルメントパネルの警告ランプ14が点灯し、運転者に対し手動操作によるパティキュレートフィルタ6の強制再生の必要性が報知されるようになっている。
また、ディーゼルエンジン1がアイドリング状態で停車した条件下で、運転者により再生ボタン15が操作されて再生指令信号15aが制御装置9に入力された際には、通常のアイドリング時より回転数を上げるべく圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われていたメイン噴射の一回当たりの噴射量を増加し且つ該メイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射を追加するような噴射パターンの燃料噴射信号10aが出力されるようになっている。
つまり、アイドリング停車時にパティキュレートフィルタ6の強制再生を行う場合には、排気ガス3の温度及び流量が低すぎて良好にパティキュレートの燃焼除去を行うことが難しいため、メイン噴射の一回当たりの噴射量を増加することで通常のアイドリング時より回転数を上げ、これによりエネルギー投入量を増やして排気ガス3の温度及び流量を強制再生に適したレベルまで引き上げながらポスト噴射による燃料添加を実行するようにしている。
しかも、その強制再生時に温度センサ16により検出される排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに、排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなってしまった時には、前記制御装置9によりディーゼルエンジン1の回転数の更なる増加が図られるようになっている。
即ち、図4に一例をグラフで示している通り、酸化触媒5の酸化力が経時的な劣化により低下したり、燃料添加手段を成す燃料噴射装置10の各インジェクタにおける機械系の作動が経時的な劣化により制御系の指示値通りに動かなくなって燃料の実添加量が指示値を下まわったりしていた場合、図4のグラフ中のAの時点でポスト噴射による燃料の添加を開始しても、排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇が鈍くなり、そこから排気温度が目標温度になかなか達しない状況が起こり得るが、このような状況になった場合、排気温度の単位時間当たりの温度上昇率(図4のグラフ中のΔTemp/ΔTime)が所定の閾値より低くなってしまったことが制御装置9で判定され、図5にグラフで示す通り、燃料添加が開始されたAの時点で上げられた回転数をBの時点で更にもう一段階上げる措置(メイン噴射の一回当たりの噴射量を更に増加する燃料噴射信号10aを出力)が採られるようになっている。
尚、本形態例における制御装置9には、先に説明したアクセルセンサ11,回転センサ12のほか、ギヤ位置がニュートラルポジションにあることを検出するニュートラルスイッチ17、車速を検出する車速センサ18の夫々からの検出信号17a,18aも制御装置9に入力されるようになっており、これらの信号に基づき車両がアイドリング状態にあるか否かが前記制御装置9にて判定されるようになっている。
即ち、前記制御装置9においては、アクセルセンサ11によりアクセルオフ(負荷が零)が確認され、ニュートラルスイッチ17によりギヤ位置がニュートラルポジションにあることが確認され、車速センサ18により車速が零であることが確認された時に現在の運転状態がアイドリング状態にあると判定するようになっている。
而して、以上のようにパティキュレートフィルタ6の再生装置を構成すれば、警告ランプ14の点灯を視認した運転者が車両をアイドリング状態で停車して再生ボタン15を押した際に、パティキュレートフィルタ6の強制再生が開始されることになり、より具体的には、燃料噴射制御におけるメイン噴射の一回当たりの噴射量が増加されてディーゼルエンジン1の回転数が通常のアイドリング時より高くなると共に、メイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射が行われる結果、排気ガス3の温度及び流量が強制再生に適したレベルまで引き上げられると共に、排気ガス3中に未燃の燃料が添加されて該燃料が酸化触媒5上で酸化反応し、その反応熱によりパティキュレートフィルタ6の床温度が捕集済みパティキュレートが燃焼除去され、パティキュレートフィルタ6の再生化が図られることになる。
この際、温度センサ16により検出される排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇が鈍くなり、制御装置9にて排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなったことが判定されると、制御装置9によりディーゼルエンジン1の回転数の更なる増加が指示され、ディーゼルエンジン1におけるメイン噴射の一回当たりの噴射量が更に増加されてエネルギー投入量が増え、これにより排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が大幅に高められて排気温度が早期に強制再生に必要な目標温度に達することになる。
この際、図4のグラフに示すように、排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇が鈍くなっても、制御装置9にて排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなったことが判定され、図5にグラフで示すように、制御装置9によりBの時点でディーゼルエンジン1の回転数を更にもう一段階上げる措置が採られるので、図4のグラフの右端に示されている通り、排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が大幅に高められて排気温度が早期に強制再生に必要な目標温度に達することになる。
この結果、酸化触媒5の酸化力が経時的な劣化により低下したり、燃料噴射装置10の各インジェクタにおける機械系の作動が経時的な劣化により制御系の指示値通りに動かなくなって燃料の実添加量が指示値を下まわったりしていても、単位時間当たりの排気温度の上がり具合が鈍い時にディーゼルエンジン1の回転数を更に上げる措置を講じることができ、排気温度を早期に目標温度に到達させてパティキュレートフィルタ6の強制再生を効率良く短時間で完了させることができる。
尚、図5に示している例では、ディーゼルエンジン1の回転数を一段階上げているだけであるが、上げ幅を小さくして温度上昇率の判定を繰り返すことで段階的に上げていくようにしても良いことは勿論である。
また、図6は本発明の別の形態例を説明するグラフであり、この図6のグラフに示してある通り、強制再生時における燃料添加量は、その開始のA時点から段階的に目標添加量まで上げていくようになっているが、強制再生時に温度センサ16により検出される排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低い時には、制御装置9によりBの時点で燃料噴射装置10による燃料添加量の増加を併せて行うようにしても良い。
即ち、このようにすれば、ディーゼルエンジン1の回転数を更に増加することで排気温度の上昇を促す一方、この排気温度の上昇に伴い活性の高まった酸化触媒5に対し燃料添加量を増加することで反応熱をより多く発生させることができ、ディーゼルエンジン1の回転数を過剰に上昇させることなく排気温度を効率良く上昇させることができる。
尚、本発明のパティキュレートフィルタの再生装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタの強制再生を行うものであれば、必ずしも手動操作で強制再生を行うものに限定されず、車両がアイドリング状態で停車した条件が成立した時に必要に応じて自動的に強制再生を実行するようにしたものへの適用も可能であること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
3 排気ガス
4 排気管
5 酸化触媒
6 パティキュレートフィルタ
9 制御装置
10 燃料噴射装置(燃料添加手段)
16 温度センサ

Claims (2)

  1. 車両をアイドリング状態で停車した条件下でパティキュレートフィルタを再生する装置であって、酸化触媒を前段に備えて排気管途中に設けられた触媒再生型のパティキュレートフィルタと、前記酸化触媒より上流側でポスト噴射を行い排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段と、酸化触媒とパティキュレートフィルタとの間で排気温度を検出する温度センサと、通常のアイドリング時よりエンジンの回転数を上げて排気温度を高める昇温制御を行いながら前記燃料添加手段に燃料添加を指示して前記パティキュレートフィルタの強制再生を行う制御装置とを備え、強制再生時に前記温度センサにより検出される排気温度が強制再生に必要な目標温度に達しないうちに排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低くなってしまった時にメイン噴射によりエンジンの回転数を更に一段階またはそれ以上の回数に亘り増加し得るよう前記制御装置を構成したことを特徴とするパティキュレートフィルタの再生装置。
  2. 強制再生時に温度センサにより検出される排気温度の単位時間当たりの温度上昇率が所定の閾値より低い時に燃料添加手段によるポスト噴射を実行し燃料添加量の増加を併せて行い得るように制御装置を構成したことを特徴とする請求項1に記載のパティキュレートフィルタの再生装置。
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