JP5608039B2 - 組合せ秤 - Google Patents

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Description

本発明は、被計量物の重量を計量する組合せ秤に関し、更に詳しくは、被計量物の供給および排出を作業者が行う手動式の組合せ秤に関する。
従来、被計量物の供給及び取り出しを作業者の手作業により行う手動式の組合せ秤がある(例えば、特許文献1、2参照)。
このような手動式の組合せ秤の場合、ロードセル等の荷重検出器を取り付けた計量皿を複数備え、作業者が各計量皿に被計量物を載せると、各計量皿の被計量物の重量が荷重検出器によって計量されて、各計量皿の重量値に基づいて組合せ演算が行われる。そして、被計量物の合計重量である組合せ重量が、所定重量範囲になる最適組合せになると、その組合せに対応する各計量皿では各計量皿近傍にそれぞれ設けてある組合せランプを点灯させることで、作業者が、組合せランプが点灯している計量皿から被計量物を降ろして取り出すように構成されている。
このような手動式の組合せ秤では、被計量物の個数を指定した組合せ計量を行うことが可能であり、例えば、略同じ重量のニンジンを、5本選別して所定重量範囲内の5本入りのニンジンパック用の計量を行うような場合には、ニンジンの本数、5本を指定した組合せ計量が行われる。
この場合、作業者が、各計量皿に1本ずつニンジンを載せると、各計量皿の重量値に基づいて組合せ演算が行われ、5つの計量皿からなる組の合計重量値である組合せ重量値が所定重量範囲内にある最適組合せを選択し、その最適組合せに対応する各計量皿では、各計量皿近傍に設けてある組合せランプをそれぞれ点灯させることで、作業者が、組合せランプが点灯している計量皿からニンジンを降ろしてパックすることによって、組合せ重量が所定重量範囲内である5本入りのニンジンパックを生産することができる。
特開平3−251725号公報 特開平2−10227号公報
上述のように、個数を指定した組合せ計量の場合に、各計量皿に1個ずつ被計量物を載せる方が、最も組合せの数が多くなるので、組合せ演算が成立する確率は高くなる。
しかしながら、各計量皿に被計量物を1個ずつ載せ、組合せ演算が成立して最適組合せの各計量皿から1個ずつ被計量物を降ろすのは、例えば、上述の5本入りのニンジンパック用の計量を行うような場合には、5皿の各計量皿に1本ずつニンジンをそれぞれ載せ、最適組合せの5皿の各計量皿から1本ずつニンジンを降ろす必要があり、作業性が悪い。
そこで、組合せ演算が成立する確率を多少犠牲にしても、作業性を高めるために、5本入りのニンジンパック用の計量を行うような場合には、計量皿の半数、例えば、12皿の計量皿の半数である6皿の各計量皿には、3本のニンジンをそれぞれ載せ、残りの6皿の各計量皿には、2本のニンジンをそれぞれ載せて5本となる組合せ計量を行うことが考えられる。
この場合、各皿に1本ずつ載せる場合に比べて、5本となる組合せの数が少なくなるので、組合せ演算が成立する確率は低くなるものの、2つの計量皿の一方の計量皿に3本のニンジンを一度に載せ、他方の計量皿に2本にニンジンを一度に載せ、組合せ演算が成立した最適組合せの2皿の計量皿の一方の計量皿から3本のニンジンを一度に降ろし、他方の計量皿から2本のニンジンを一度に降ろせばよく、5皿の各計量皿に、1本ずつニンジンをそれぞれ載せて、最適組合せの5皿の各計量皿から1本ずつニンジンをそれぞれ降ろすのに比べて作業性は向上する。
しかしながら、従来の組合せ秤では、計量皿への被計量物の載せ方を異ならせて組合せ演算を行った場合に、その組合せ演算の成立する確率がどの程度になるかといった情報をユーザに提供することができず、このため、ユーザは、計量皿への被計量物の載せ方を選択する際に、どの載せ方を選択するのが適切であるかを判断するのが困難であった。
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、個数を指定した組合せ計量を行う場合に、計量皿への被計量物の載せ方を選択するのに有用な情報を提供できるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明の組合せ秤は、複数の計量部に被計量物が手動で載せられ、各計量部の前記被計量物の重量値に基づいて、前記複数の計量部への前記被計量物の載せ方に応じた組合せ演算を行って、該組合せ演算が成立して、設定条件を満たす計量部の組合せである最適組合が選択されたときには、前記最適組合せの計量部に載せられている被計量物が手動で降ろされる組合せ秤であって、前記組合せ演算の成立に関する情報を、前記複数の計量部への前記被計量物の複数の載せ方にそれぞれ対応させて出力する出力手段を備える。
本発明の組合せ秤によると、組合せ演算の成立に関する情報が出力されるので、ユーザは、組合せ秤を稼動させて実際の計量作業を開始する前に、被計量物の載せ方毎に組合せ演算の成立に関する情報を得ることができ、これによって、どの載せ方を採用すると、組合せ演算の成立がどのようになるかを把握できることになり、被計量物の載せ方の選択が容易となる。
)本発明の組合せ秤の好ましい実施態様で、前記被計量物の重量データに基づいて、正規分布に従う乱数として前記被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を生成する仮想重量値生成手段と、前記仮想重量値生成手段で生成した仮想重量値の前記被計量物を、予め設定されている複数の載せ方に従って、前記複数の計量部に載せたと想定したときの各計量部の仮想重量値に基づいて、各載せ方に応じた組合せ演算をそれぞれ行って仮想の前記最適組合せを選択する仮想組合せ演算手段とを備え、前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記組合せ演算の成立に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力するものである。
組合せ演算の成立に関する情報とは、組合せ演算の成立に関係する情報をいい、例えば、組合せ演算が成立して最適組合せが選択できる組合せ演算の成立回数であってもよいし、組合せ演算を行った回数(全計量回数)に占める組合せ演算の成立回数、すなわち、組合せ演算の成立率(成功率)であってもよく、あるいは、組合せ演算が成立しなかった場合に、被計量物を廃棄して新しい被計量物の仮想重量値に置き換えることを想定して、被計量物の全体の個数から廃棄した被計量物の個数を減じた個数が、前記全体の個数に占める割合である良品率などであってもよい。
出力手段は、表示出力、印字出力、音声出力、あるいは、送信出力するものであってもよく、それら出力を組合せてもよい。
本発明の組合せ秤によると、被計量物の重量データに基づいて、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を生成し、この仮想重量値を用いて予め設定されている複数の載せ方に従って計量部に被計量物を載せたと想定して、各載せ方に応じた組合せ演算を行って仮想の最適組合せを選択する仮想の組合せ演算を行い、その組合せ演算の成立に関する情報を、各載せ方に対応させて出力するので、ユーザは、組合せ秤を稼動させて実際の計量作業を開始する前に、被計量物の載せ方毎に組合せ演算の成立に関する情報を得ることができ、これによって、どの載せ方を採用すると、組合せ演算の成立がどのようになるかを把握できることになり、被計量物の載せ方の選択が容易となる。
)本発明の組合せ秤の別の実施態様では、前記被計量物の重量データが、複数の前記被計量物の重量値の平均値および標準偏差である。
被計量物の重量値の平均値および標準偏差は、当該組合せ秤によって、被計量物の複数のサンプルを実際に計量することによって算出してもよいし、当該組合せ秤に、被計量物の重量値の平均値および標準偏差を直接設定するようにしてもよい。
この実施態様によると、仮想重量値生成手段では、被計量物の重量値が正規分布するものとして、複数の前記被計量物の重量値の平均値および標準偏差を用いて、正規分布に従う乱数として被計量物の仮想重量値を生成することができる。
)本発明の組合せ秤の好ましい実施態様では、前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記仮想の最適組合せの被計量物の仮想重量値を合計した仮想組合せ重量値に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力する。
仮想組合せ重量値に関する情報とは、仮想組合せ重量値に関係する情報をいい、例えば、仮想組合せ重量値そのものであってもよいし、その平均値、標準偏差、最小値や最大値などであってもよく、あるいは、仮想組合せ重量値の平均値と目標組合せ重量値との偏差などであってもよい。
この実施態様によると、仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、仮想の最適組合せの仮想組合せ重量値に関する情報が、各載せ方に対応して出力されるので、仮想組合せ重量値と目標組合せ重量値との偏差などを把握することが可能となり、例えば、載せ方毎に歩留まりや重量のばらつきなどを把握するといったことが可能となり、ユーザが、載せ方を選択する際の判断が容易となる。
)本発明の組合せ秤の別の実施態様では、前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記仮想の最適組合せを選択する回数が設定回数に達するまでに要する前記被計量物の前記手動による載せ降ろしの作業時間に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力する。
手動による載せ降ろしの作業時間に関する情報とは、手動による載せ降ろしの作業時間に関係する情報をいい、手動による載せ降ろしの作業時間の予測値であってもよいし、手動による載せ降ろしの作業回数の予測値などであってもよい。
この実施態様によると、仮想の最適組合せを選択する回数が設定回数に達するまで、例えば、組合せ演算が成立して最適組合せが選択される回数が、目標とする設定回数に達して目標生産数が得られるまでに必要な手動による被計量物の載せ降ろしの作業時間に関する情報が、載せ方毎に出力されるので、ユーザは、目標生産数が得られるまでの手動による載せ降ろしの作業時間を考慮して、被計量物の載せ方を選択することができる。
)本発明の組合せ秤の別の実施態様では、前記複数の載せ方は、前記複数の各計量部に前記被計量物を同数載せる載せ方と、前記複数の計量部を複数に区分し、区分毎に載せる被計量物の数を異ならせ、かつ、同じ区分の各計量部に前記被計量物を同数載せる載せ方と、前記複数の計量部の一部の計量部を、前記最適組合せに優先的に参加させる優先計量部とし、該優先計量部と他の計量部とで載せる被計量物の数を異ならせる載せ方の少なくともいずれか一つの載せ方を含むものである。
この実施態様によると、複数の各計量部に被計量物を同数載せる載せ方と、複数の計量部を複数に区分し、区分毎に載せる被計量物の数を異ならせ、かつ、同じ区分の各計量部に前記被計量物を同数載せる載せ方と、複数の計量部の一部の計量部を、最適組合せに優先的に参加させる優先計量部とし、該優先計量部と他の計量部とで載せる被計量物の数を異ならせる載せ方の少なくともいずれか一つの載せ方について、ユーザは、仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果に基づいて、いずれの載せ方を選択すべきかを判断することができる。
)本発明の組合せ秤の別の実施態様では、前記最適組合せの計量部が満たす前記設定条件は、該最適組合せの計量部に載せた被計量物の重量値を合計した組合せ重量値が許容重量範囲内であって、かつ、最適組合せの計量部に載せた被計量物の数の合計が、設定数である。
前記設定条件は、組合せ重量値が許容重量範囲内となる組合せが複数存在する場合には、前記組合せ重量値が、目標組合せ重量値と同じか、あるいは、目標組合せ重量値に最も近いものであるのが好ましい。
この実施態様によると、組合せ重量値が許容重量範囲内であって、被計量物の数が、設定数となる組合せ計量を行なうことができる。
このように本発明によれば、組合せ演算の成立に関する情報を出力するので、ユーザは、組合せ秤を稼動させて実際の計量作業を開始する前に、被計量物の載せ方毎の組合せ演算の成立に関する情報を得ることができ、これによって、どの載せ方を採用すると、組合せ演算の成立がどのようになるかを把握できることになり、被計量物の載せ方の選択が容易となる。
図1は本発明の一つの実施形態に係る組合せ秤の斜視図である。 図2は図1の組合せ秤の構成を示すブロック図である。 図3は組合せシミュレーションの画面例を示す図である。 図4は仮想重量発生の画面例を示す図である。 図5は仮想重量発生の手順を示すフローチャートである。 図6は被計量物の載せ方の選択画面例を示す図である。 図7は被計量物の載せ方の選択画面の他の例を示す図である。 図8は被計量物の載せ方の選択画面の更に他の例を示す図である。 図9は組合せシミュレーションの画面例を示す図である。 図10は各載せ方による組合せ演算のシミュレーションの手順を示すフローチャートである。 図11は組合せ演算のシミュレーション結果の画面例を示す図である。 本発明の実施形態の動作説明に供するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一つの実施形態にかかる組合せ秤の斜視図である。
この実施形態に係る組合せ秤1は、手動式の組合せ秤であって、被計量物が載せられる複数の計量皿2と、計量皿2等を支持するフレーム部3と、各種の設定や表示などを行う制御ユニット4とを備えている。
各計量皿2は、その下方の図示しない各荷重センサにそれぞれ連結されており、各計量皿2及び各荷重センサによって、各計量皿2に載せられた被計量物を計量する計量部が構成される。各計量皿2は、フレーム部3上の左右に6皿ずつ計12皿が配置されている。この組合せ秤1は、手動式であるため、作業者が直接各計量皿2に対して、被計量物の載せ降ろしを行う。
フレーム部3の中央部には、前後方向に沿ってLED等からなる12個の組合せランプ5が、計量皿2に個別に対応するように設置されている。この組合せランプ5の緑色の点灯によって、作業者は、組合せ演算が成立して最適組合せとして選択された(排出すべき)被計量物を認識したり、赤色の点滅によってエラー等を認識したりすることができる。フレーム部3の後方側の中央には、組合せの再計算を行わせるためのリセットボタン6が設けられている。
制御ユニット4は、フレーム部3の前方に位置しており、その前面には表示部7が設けられている。表示部7には組合せ条件や後述のシミュレーション条件等を設定するための画面や組合せ演算結果についての画面などが表示される。この実施形態ではタッチパネルを採用しているため、表示部7の表面部分が入力部8となっている。この入力部8によって、組合せ条件などの設定を行うことができる。組合せ条件には、許容上限値及び目標組合せ重量値が含まれる。なお、この実施形態では、表示部7と入力部8が一体となっているが、表示部7と入力部8とを個別の構成としてもよい。
図2は、図1の組合せ秤1のブロック図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付している。
上述のように、各計量皿2と、各計量皿2にそれぞれ連結された各荷重センサ11とによって、各計量皿2に載せられた被計量物の重量をそれぞれ計量する各計量部12が構成される。
制御ユニット4は、演算制御部9及びメモリ10を備えると共に、上述の表示部7及び入力部8を備え、演算制御部9及びメモリ10は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成されている。制御ユニット4の演算制御部9では以下の演算制御を行う。すなわち、各計量部12の荷重センサ11からの荷重信号に基づき被計量物の重量を算出し、その算出した重量をメモリ10に記憶させる。さらに、算出した被計量物の重量に基づいて、被計量物の載せ方に応じた組合せ演算を行い、載せられている被計量物の個数の合計が指定個数になると共に、被計量物の重量の合計である組合せ重量値が、目標とする組合せ重量値に対する許容重量範囲(所定重量範囲)内になる計量部12の組合せを1組探し、組合せ演算が成立して前記1組の組合せが求まると、その組合せを最適組合せとする。目標組合せ重量値に対する許容範囲となる組合せが複数存在する場合には、目標組合せ重量値と同じか目標組合せ重量値に最も近い計量部12の組合せを1組選択し、その組合せを最適組合せとする。そして、組合せ演算が成立して最適組合せとして選択されている計量部12の計量皿2に対応する組合せランプ5を点灯し、最適組合せの被計量物の重量の合計(組合せ重量値)を表示部7に表示する。
作業者は、組合せランプ5が緑色に点灯している最適組合せの計量皿2の被計量物を降ろして、例えば1つの袋へまとめてパックする。このパックされた被計量物の個数の合計が指定個数となると共に、被計量物の合計重量である組合せ重量値は、目標組合せ重量値に対する許容重量範囲内となっている。
また、演算制御部9は、後述のようにして、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を生成する仮想重量値生成手段として機能すると共に、生成した仮想重量値を用いて、予め設定された載せ方に応じた組合せ演算のシミュレーションを行う仮想組合せ演算手段として機能し、そのシミュレーション結果を、表示部7に表示出力する。
この実施形態では、被計量物の個数を指定した組合せ計量を行う場合に、ユーザが、計量皿2への被計量物の載せ方としてどの載せ方を選択して組合せ計量を行ったらよいかを判断する際に、有用な情報を提供できるように、次のようにしている。
すなわち、この実施形態では、被計量物の複数のサンプルの重量を実際に計量し、その重量データに基づいて、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を生成し、この仮想重量値の被計量物を、予め設定した複数の載せ方に従って、12皿の各計量皿2に載せたと想定したときの各計量皿12の仮想重量値に基づいて、各載せ方に応じた仮想の組合せ演算を行い、その組合せ演算の結果として、各載せ方の組合せ演算の成立率、すなわち、最適組合せの成功率を表示するようにしている。つまり、予め設定した複数の載せ方に従って、各計量皿2に被計量物を載せたときの組合せ演算のシミュレーションを行うものである。
このシミュレーションを行うために、先ず、被計量物の重量値を、仮想重量値として生成する。具体的には、予め被計量物の複数のサンプルを実際に計量し、被計量物の重量が正規分布しているとして、その平均値および標準偏差を求める。求めた被計量物の重量の平均値および標準偏差を用いて、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を、正規分布に従う乱数として生成する。
ここで、正規分布に従う被計量物の仮想重量値の生成について説明する。
正規分布は、次式で示される確率密度関数を持っている。
Figure 0005608039
ここで、μは平均、σ2は分散であり、この正規分布をN(μ,σ2)と表す。
重量値が、x1,x2,…Xnであると、平均重量値は、
Figure 0005608039
このとき、
Figure 0005608039
を分散(正確には標本分散)といい、母集団が十分に大きく標本数が有限の場合、分散σ2の推定値として
Figure 0005608039
を不偏分散という。この不偏分散の期待値は母集団の分散に等しい。この分散または不偏分散の正の平方根が標準偏差である。
したがって、被計量物の平均重量と標準偏差とが判れば、確率密度関数によって、被計量物の重量の正規分布データを得ることができる。
そこで、被計量物の平均重量と標準偏差とに基づいて、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を、正規分布に従う乱数として生成することができる。
この正規乱数は、一様乱数をボックス・ミューラー法(Box-Muller Transform)で変換することによって生成することができる。
すなわち、0以上1未満の範囲の一様乱数数値r1,r2を、ボックス・ミューラー法に基づく次式に代入して、正規乱数を演算する。
Figure 0005608039
ここで、r1,r2は、一様乱数を発生させるRnd関数による一様乱数値、
r1=Rnd(1)
r2=Rnd(1)
である。
上記正規乱数に、上述の標準偏差を乗じると共に、平均重量値を加えることによって、
下記式に示す正規分布に従う正規乱数を、被計量物の重量値を仮想した仮想重量値として生成することができる。
Figure 0005608039
次に、この実施形態の組合せ演算のシミュレーションの手順について説明する。
ここでは、被計量物としてのニンジンの個数指定の計量を行い、所定重量範囲内の5本入りのニンジンパック用の計量を行う場合に適用して説明する。
なお、被計量物は、ニンジンに限らず、他の野菜や魚介類あるいは食肉等であってもよいのは勿論である。
先ず、制御ユニット4の入力部8を操作して表示部7に、メイン画面を呼び出し、品名、例えば、「ニンジン」を選択し、品種登録画面を開いて、目標組合せ重量値、例えば、500g、許容上限値、例えば、520g、目標生産数、例えば、1000の登録を行う。
次に、表示部7に表示されているシミュレーションモードキーを操作して、図3に示す組合せシミュレーション画面に移行する。この時、組合せシミュレーション画面の上部の組合せ条件表示エリア13には、選んだ品種の組合せの設定条件、例えば、品番、品種名(被計量物)「ニンジン」、目標組合せ重量値「500g」、許容上限値「520g」、目標生産数「1000」が表示され、その設定内容が、その品種のシミュレーション用のデータとして読み込まれる。
次に、この組合せシミュレーション画面の仮想重量発生キー14を操作して、組合せシミュレーションを行うための被計量物の仮想重量値を生成する仮想重量発生画面に移行し、被計量物の複数のサンプルの重量を実際に計量し、その平均値、標準偏差を求め、それに基づく正規分布の乱数を発生させシミュレーションに必要な仮想重量値(分布)を求める。
図4は、仮想重量発生画面の例を示している。この仮想重量発生画面では、設定機能を持ったタッチ式キーが表示され、数値を表示している枠内にタッチすると、数値設定用のポップアップ画面が表れて、該画面にタッチすることで数値を設定することができる。
仮想重量発生画面のサンプル個数表示&設定キー15によって、被計量物の重量データとして被計量物の重量の平均値及び標準偏差を算出するために、実際に計量する被計量物のサンプルの個数、例えば、「24」を設定する。
被計量物重量データ取得キー16によって、組合せ秤1の計量皿2に実際に載せた被計量物のサンプルの計量値を取り込み、取り込んだ個数、例えば、「12」を、取得した被計量物重量データ数表示エリア17に表示する。
実際に取り込んだ被計量物のサンプルの個数が、所定個数に達すると、平均値表示&設定キー18によって平均値、例えば、「105.6」を表示し、標準偏差表示&設定キー19によって標準偏差、例えば、「9.8」を表示する。
被計量物の計量値データを取り込まずに、すなわち、被計量物を実際に計量することなく、平均値表示&設定キー18によって、平均値を設定し、標準偏差表示&設定キー19で標準偏差を設定することもできる。
仮想重量発生数設定キー20によって、発生させる仮想重量値の数、例えば、「100」を設定し、仮想重量発生演算キー21にタッチして、仮想重量情報表示エリア22に発生させる仮想重量値の情報を表示する。
仮想重量情報表示エリア22のヒストグラム表示エリア23では、発生させた仮想重量値の平均値、例えば、「106.2」と、標準偏差、例えば、「9.7」と、ヒストグラムとをそれぞれ表示して、実際に計量皿2で計量した被計量物のサンプルと同様の正規分布のデータが発生しているか確認することができる。
シミュレーション画面呼び出しキー24によって、次のシミュレーション画面を呼び出すことができる。「復帰」画面切り替えキー25は、本画面を呼び出した画面に戻る機能を持ったキーである。
図5は、以上の仮想重量生成の手順を示すフローチャートである。
作業者が、12皿の各計量皿2に、実際に1本ずつニンジンを載せた後、被計量物重量データ取得キー16がONされたか否か判断し(ステップS1)、ONされたときには、計量値が安定している計量皿2の重量値を読み込んで記憶し(ステップS2)、取得データ数を表示し(ステップS3)、平均値及び標準偏差を算出して表示する(ステップS4)。
次に、仮想重量発生演算キー21がONされたか否かを判断し(ステップS5)、ONされたときには、仮想重量値の発生数を読み込み(ステップS6)、正規乱数に従う仮想重量値を発生し(ステップS7)、発生した仮想重量値の平均値と標準偏差を算出して表示し(ステップS8)、ヒストグラムを表示する(ステップS9)。
図3の組合せシミュレーション画面では、上述の仮想重量値の生成の他に、被計量物の計量皿2への載せ方を選択することができる。この場合、図3の組合せシミュレーション画面の載せ方選択キー26を操作して、図6に示される載せ方選択画面を表示する。
この載せ方選択画面において、先ず、被計量物の個数を指定する。ここでは、ニンジンを組合せする本数である5本を入力する。次に、載せ方を選択する。この載せ方には、
(1)12皿の各計量皿2にニンジンを同数載せる標準
(2)12皿の計量皿2を6皿ずつ2つに区分し、それぞれには同数載せる2 分割
(3)最適組合せに優先的に参加させる優先の計量皿を使って2皿の優先計量 皿と残り10皿の計量皿で組合せる優先機能
の3タイプから選択する。
図6では、(1)の標準を選択している。
次に、1皿には何本まで載せるか、1皿の計量皿2に載せる被計量物の個数を入力する。ここでは1本又は2本とする。
上記の個数が入力されれば自動的に載せ方のパターンが、「載せ方結果」として表示される。
この場合、標準を選択しているので、12皿に同数載せて組合せる方法であるが、各皿に1本ずつ載せた場合は、12皿から5皿を選択して5本の組合せが成立するが、各皿に2本ずつ載せた場合は、偶数の組合せしか出来ず、5本にならないので12皿の各皿に2本ずつ載せる載せ方(2本×12皿)は表示されず、12皿の各皿に1本ずつ載せる載せ方(1本×12皿)のみが表示される。
1本×12皿の表示の横には、選択キー29とハンドリング数「5」が表示される。選択キー29は、この載せ方でシミュレーションを行いたい場合にタッチする。ハンドリング数は、計量皿2からニンジンを降ろすために手で扱う回数をいう。1本×12皿の載せ方では、1本のニンジンがそれぞれ載せられている12皿から最適組合せとして選択された5皿の各計量皿2から1本ずつニンジンを降ろすので、ハンドリング数は、5となる。
載せ方の選択が終了すると、戻るキー27を操作して、シミュレーション画面に移行することができる。
図7は、上述の2分割の載せ方を選択した場合の選択画面の例を示している。この2分割では、図1に示される12皿の計量皿2を、左右2列の6皿ずつの2つに区分し、各列の6皿に同数載せる組合せであって、1皿に載せる本数として、1本〜4本を入力すると、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に2本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+2本×6皿)、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に3本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+3本×6皿)、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に4本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+4本×6皿)、一方の列の6皿に2本ずつ、他方の列の6皿に3本載せる載せ方(2本×6皿+3本×6皿)が表示されると共に、各載せ方に対応するハンドリング数、3,4、3、2、2が表示される。
ここで、ハンドリング数は、例えば、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に2本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+2本×6皿)の場合には、最適組合せとして、1本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の1皿から1本のニンジンを降ろし(ハンドリング数が1)、更に、2本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の2皿から2本のニンジンをそれぞれ降ろす(ハンドリング数が2)ので、ハンドリング数は3となり、あるいは、1本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の3皿から1本のニンジンをそれぞれ降ろし(ハンドリング数が3)、更に、2本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の1皿から2本のニンジンを降ろす(ハンドリング数が1)ので、ハンドリング数は4となる。すなわち、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に2本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+2本×6皿)の場合には、ハンドリング数が、3になるときと、4になるときとがある。
また、例えば、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に3本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+3本×6皿)の場合には、最適組合せとして、1本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の2皿から1本のニンジンをそれぞれ降ろし(ハンドリング数が2)、更に、3本のニンジンがそれぞれ載せられている6皿の内の1皿から3本のニンジンを一度に降ろす(ハンドリング数が1)ので、ハンドリング数は3となる。
同様に、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に4本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+4本×6皿)の場合、及び、一方の列の6皿に2本ずつ、他方の列の6皿に3本ずつ載せる載せ方(2本×6皿+3本×6皿)の場合は、ハンドリング数は、いずれも2となる。
図8は、上述の優先機能の載せ方を選択した場合の選択画面の例を示している。
優先機能を選んで1皿に載せるニンジンの本数を、1本から4本まで設定している。最適組合せに優先的に参加させる優先皿の2皿は、例えば、図1において、左右2列の計量皿2の内、リセットボタン6に最も近い各列の端の2皿としている。
2皿の優先皿を利用した載せ方のパターンは、
(1)2皿の優先皿に2本ずつと、その他の10皿に1本ずつ(優先2本×2皿+1本×10皿)
(2)2皿の優先皿に2本ずつと、その他の10皿に2本ずつ(優先2本×2皿+2本×10皿)
(3)2皿の優先皿に2本ずつと、その他の10皿に3本ずつ(優先2本×2皿+3本×10皿)
(4)2皿の優先皿に3本ずつと、その他の10皿に1本ずつ(優先3本×2皿+1本×10皿)
(5)2皿の優先皿に3本ずつと、その他の10皿に2本ずつ(優先3本×2皿+2本×10皿)
(6)2皿の優先皿4本ずつとその他の10皿に1本ずつ(優先4本×2皿+1本×10皿)
の上記の6種類の載せ方があるが、(2)の載せ方は、偶数の組合せしか出来ず排除される。また、優先皿2本とその他の10皿に4本ずつなど5本を超える組合せも排除される。なお、優先皿には最低2本以上載せるものとする。
従って(2)を除いた5パターンが「載せ方結果」として表示され、その中からシミュレーションしたい組合せパターンを選択する。図8では、2皿の優先皿に3本ずつと、その他の10皿に1本ずつ載せる載せ方(優先3本×2皿+1本×10皿)と、2皿の優先皿4本ずつとその他の10皿に1本ずつ載せる載せ方(優先4本×2皿+1本×10皿)とが選択されている。
この優先機能では、2皿の優先皿の一方の優先皿と、その他の10皿とによって、ニンジンの本数が5本であって、かつ、組合せ重量値が、許容重量範囲となる最適組合せを探す組合せ演算が行われ、次に、2皿の優先皿の他方の優先皿と、その他の10皿とによって、ニンジンの本数が5本であって、かつ、組合せ重量値が、許容重量範囲となる最適組合せを探す組合せ演算が行われる。すなわち、2皿の優先皿は、交互に、最適組合せに優先的に参加する。
ここでは、選択された載せ方の数は、上述の図6の標準で1つ、図7の2分割で2つ、図8の優先機能で2つの計5つとなる。
以上のシミュレーションの設定条件を整えることによって、図9に示すように、組合せシミュレーション画面には、設定した載せ方のパターンが反映されて表示され、シミュレーション開始キー28にタッチして組合せ演算のシミュレーションを開始する。
図10は、この組合せ演算のシミュレーションの動作を説明するためのフローチャートである。
先ず、目標組合せ重量を読み込み(ステップS21)、許容上限値を読み込み(ステップS22)、計量回数および上述のようにして選択された載せ方の数を読み込む(ステップS23)。次に、本数×計量回数×載せ方の数分の仮想重量値を発生させて記憶する(ステップS24)。
次に、上述のようにして選択された各載せ方に対応する組合せ演算のシミュレーションを順次行う。
先ず、シミュレーション用の計量皿メモリに仮想重量値を、最初の載せ方である1本×12皿の載せ方に応じてセットする、すなわち、12皿分の各計量皿メモリに、1本のニンジンの仮想重量値をそれぞれセットし(ステップS25)、1本×12皿の載せ方に応じて仮想の組合せ演算を行い(ステップS26)、組合せ演算の結果として、組合せ本数が5本(組合せの皿数が5皿)となり、かつ、目標組合せ重量値に最も近い組合せ重量値を最適組合せの候補として記憶し(ステップS27)、計量回数を1つ増加し(ステップS28)、計量回数が設定回数になったか否かを判断し(ステップS29)、設定回数に達していないときには、最適組合せの候補として組合せに参加した計量皿からニンジンを降ろしたとして、組合せに参加した計量皿メモリのデータをクリアし、(ステップS30)、ニンジンを降ろした計量皿に新しいニンジンを載せたとして、クリアされた計量皿メモリに次の仮想重量値をセットしてステップS26に戻る(ステップS31)。
ステップS29において、計量回数が設定回数になったときには、ステップS27で記憶した最適組合せの候補の内、組合せ重量が許容重量範囲内にある候補が存在したときに、組合せ演算が成立したとし、その候補を仮想の最適組合せとして選択し、選択した仮想の最適組合せの組合せ重量値の平均値、標準偏差、最小値、最大値、組合せ演算が成立して最適組合せが選択される成立率(成功率)を算出して表示し(ステップS32)、ステップS33に移行する。ここで、組合せ演算の成立率(成功率)は、計量回数の設定値である設定回数に対する、組合せ演算が成立して最適組合せが選択された回数の割合である。
ステップS33では、シミュレーション用の計量皿メモリに仮想重量値を、次の載せ方である1本×6皿+3本×6皿に応じてセットする、すなわち、6皿分の各計量皿メモリに、1本のニンジンの仮想重量値をそれぞれセットし、残り6皿分の各計量皿メモリに、3本分のニンジンの仮想重量値をそれぞれセットし、1本×6皿+3本×6皿に応じた組合せ演算を行い(ステップS34)、以下、1本×12皿の組合せ演算と同様に、組合せ演算の結果として、組合せ本数が5本(組合せの皿数が、1本×6皿の内の2皿と3本×6皿の内の1皿の計3皿)となり、かつ、目標組合せ重量値に最も近い組合せ重量値を最適組合せの候補として記憶し(ステップS35)、計量回数を1つ増加し(ステップS36)、計量回数が設定回数になったか否かを判断し(ステップS37)、設定回数に達していないときには、組合せに参加した計量皿メモリのデータをクリアし(ステップS38)、クリアされた計量皿メモリに次の仮想重量値をセットしてステップS34に戻る(ステップS39)。ステップS37において、計量回数が設定回数になったときには、ステップS35で記憶した最適組合せの候補の内、組合せ重量が許容重量範囲内にある候補が存在したときに、組合せ演算が成立したとし、その候補を仮想の最適組合せとして選択し、選択した仮想の最適組合せの組合せ重量値の平均値、標準偏差、最小値、最大値、組合せ演算が成立して最適組合せが選択される成立率(成功率)を算出して表示し(ステップS38)、次の載せ方に移行する。
以下、同様にして、最後の載せ方である2皿の優先皿4本ずつとその他の10皿に1本ずつ載せる載せ方(優先4本×2皿+1本×10皿)の処理を行って終了する。
この実施形態では、組合せ演算の結果として、組合せ本数が5本となり、かつ、目標組合せ重量値に最も近い組合せ重量値の組合せを、最適組合せの候補として記憶しておき、計量回数が設定回数になったときに、記憶した最適組合せの候補の内、組合せ重量が許容重量範囲内にある候補が存在したときに、組合せ演算が成立した判断し、その候補を最適組合せとして選択したけれども、本発明の他の実施形態として、各計量毎に、組合せ演算が成立するか否かを判断してもよい。この場合、組合せ演算が成立せず、最適組合せが選択できないときには、例えば、軽いニンジンから順に、複数本廃棄して新しいニンジンに載せ換えたとして、仮想重量値を新しい仮想重量値に置き換えて、再度組合せ演算を行うようにしてもよい。
組合せ演算のシミュレーション結果は、図11に示す組合せシミュレーション画面に表示される。このシミュレーション画面では、選択した載せ方に対応して、仮想重量値を用いた仮想の最適組合せ重量値の平均値、標準偏差、最小値、最大値、および組合せ演算の成功率(成立率)の各値が表示される。
また、この実施形態では、仕事時間という項目も表示される。この仕事時間は、設定した生産数量である1000パックを生産するまでのおおよその作業時間の予想値を示しており、この仕事時間は、次式によって算出する。
仕事時間=生産パック数÷成功率×ハンドリング数×1回のハンドリング時間
例えば、1本×12皿の載せ方の場合には、図11に示すように、組合せ演算の成功率が98%(0.98)であり、ハンドリング数が5であり、1回のハンドリング時間を、例えば、計量皿2へのニンジンを載せるのに1秒、計量皿2からニンジンを降ろすのに1秒、合わせて2秒とすると、仕事時間は、
仕事時間=1000÷0.98(98%)×5×2
=187分となる。
ここで、1回のハンドリング時間は、被計量物に応じて自動的に変わるように設定する。例えば、明太子のように柔らかくハンドリングが難しい被計量物は、1回のハンドリング時間を、例えば、計量皿2へ載せるのに2秒、計量皿2から降ろすのに2秒、合わせて4秒とするなど、予め、被計量物に応じてハンドリング時間のデータを設定しておき、更に、その後の追加や修正を可能としている。
この図11の組合せシミュレーションの結果から組合せ演算の成功率は、12皿の各皿に1本ずつ載せる載せ方である、1本×12皿が、98%で最も良いが、作業時間からすると、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に4本ずつ載せる載せ方である、1本×6皿+4本×6皿が、ハンドリング数が2回で済むので、効率の良い仕事が出来ることが分る。
ユーザは、このシミュレーション結果を見て、複数の載せ方の中から、ユーザが好ましいと考える載せ方を選択する。
例えば、商品単価が高価であるために、歩留まりを最も重視するユーザは、原材料の損失分が少なくなるように、仮想の組合せ重量値の平均値が小さく、下限である目標組合せ重量値に最も近い値となる載せ方を選択する。
選択された載せ方は、品名などに関連づけて記憶される。例えば、仕事時間が最も短くなる、一方の列の6皿に1本ずつ、他方の列の6皿に4本ずつ載せる載せ方(1本×6皿+4本×6皿)が選択されたような場合には、組合せ秤を稼動させた実際の計量作業時に、制御ユニット4の表示部7には、例えば、一方の列(A列)の6皿に1本ずつ、他方の列(B列)に4本ずつ載せてくださいと表示する。
また、単体の重量の平均値が判っているので、一方の列の各皿に1本を、他方の列の各皿に4本を載せているかを重量値で判断し、明らかに違う場合、例えば、2本や3本を載せている場合には、組合せランプ5による警告表示やブザーによる警告音を発生する。
図12は、以上説明した処理の動作を示すフローチャートである。
先ず、品種登録画面を表示し(ステップS101)、シミュレーションキーが押されたか否かを判断し(ステップS102)、押されたときには、品種登録画面から、図3のシミュレーション画面へ移行し(ステップS103)、品種のデータを読み込む(ステップS104)。
次に、品種登録された被計量物の組合せ条件等のデータを表示し(ステップS105)、仮想重量発生キー14が押されたか否かを判断し(ステップS106)、仮想重量発生キー14が押されたときには、図4の仮想重量発生画面へ移行する(ステップS107)。
仮想重量発生キー14が押されていないときには、載せ方選択キー26が押された否かを判断し(ステップS108)、載せ方選択キー26が押されたときには、図6の被計量物の載せ方を選択する載せ方選択画面に移行し(ステップS109)、この載せ方選択画面において、組合せ本数、載せ方および1皿に載せる数が入力され(ステップS110,S1101,S112)、戻るキー27が押されたか否かを判断し(ステップS113)、戻るキー27が押されていないときには、ステップS109に戻り、戻るキー27が押されたときには、ステップS114に移行する。
ステップS108において、載せ方選択キー26が押されていないときには、戻るキー30が押されたか否かを判断し(ステップS114)、シミュレーション画面の戻るキー30が押されたときには、ステップS101に戻り、戻るキー30が押されていないときには、シミュレーション開始キー28が押されたか否かを判断し(ステップS115)、押されていないときにきは、ステップS105に戻り、シミュレーション開始キー28が押されたときには、入力条件に問題がないかを判断し(ステップS116)、問題があるときには、エラー表示を行って(ステップS117)、ステップS105に戻る。
ステップS116において、入力条件に問題がないときには、図10の組合せ演算を行い(ステップS118)、図11に示すシミュレーション結果を表示し(ステップS119)、戻るキー30が押されたか否かを判断し(ステップS120)、戻るキー30が押されたときには、ステップS101に戻る。戻るキー30が押されていないときには、載せ方を選択したか否かを判断し(ステップS121)、載せ方を選択したときには、載せ方を品種登録に反映して終了し(ステップS122)、載せ方を選択していないときには、他のキーが押されたか否かを判断し(ステップS123)、他のキーが押されたときには、ステップS105に戻り、他のキーが押されていないときには、終了する。
以上のように、この実施形態の組合せ秤では、被計量物のサンプルの重量を計量してその平均値及び標準偏差を求め、求めた平均値及び標準偏差を用いて被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を、正規分布に従う乱数して発生し、この被計量物の仮想重量値を用いて、計量皿2に対する複数の載せ方に従って、被計量物を計量皿2に載せたと想定して、各載せ方に応じた組合せ演算のシミュレーションを行い、組合せ演算の成立率を含むシミュレーション結果を、各載せ方に対応させて表示するので、ユーザは、かかるシミュレーション結果に基づいて、いずれの載せ方を採用するのが好ましいかを判断するのが容易となる。
本発明は、手動式の組合せ秤として有用である。
1 組合せ秤
2 計量皿
4 制御ユニット
5 組合せランプ
7 表示部
8 入力部
9 演算制御部
10 メモリ
11 荷重センサ
12 計量部

Claims (7)

  1. 複数の計量部に被計量物が手動で載せられ、各計量部の前記被計量物の重量値に基づいて、前記複数の計量部への前記被計量物の載せ方に応じた組合せ演算を行って、該組合せ演算が成立して、設定条件を満たす計量部の組合せである最適組合が選択されたときには、前記最適組合せの計量部に載せられている被計量物が手動で降ろされる組合せ秤であって、
    前記組合せ演算の成立に関する情報を、前記複数の計量部への前記被計量物の複数の載せ方にそれぞれ対応させて出力する出力手段を備える、
    ことを特徴とする組合せ秤。
  2. 前記被計量物の重量データに基づいて、正規分布に従う乱数として前記被計量物の重量値を仮想した仮想重量値を生成する仮想重量値生成手段と、
    前記仮想重量値生成手段で生成した仮想重量値の前記被計量物を、予め設定されている複数の載せ方に従って、前記複数の計量部に載せたと想定したときの各計量部の仮想重量値に基づいて、各載せ方に応じた組合せ演算をそれぞれ行って仮想の前記最適組合せを選択する仮想組合せ演算手段とを備え、
    前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記組合せ演算の成立に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力する、
    請求項1に記載の組合せ秤。
  3. 前記被計量物の重量データが、複数の前記被計量物の重量値の平均値および標準偏差である、
    請求項2に記載の組合せ秤。
  4. 前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記仮想の最適組合せの被計量物の仮想重量値を合計した仮想組合せ重量値に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力する、
    請求項2または3に記載の組合せ秤。
  5. 前記出力手段は、前記仮想組合せ演算手段による組合せ演算の結果として、前記仮想の最適組合せを選択する回数が設定回数に達するまでに要する前記被計量物の前記手動による載せ降ろしの作業時間に関する情報を、前記各載せ方に対応させて出力する、
    請求項2ないし4のいずれかに記載の組合せ秤。
  6. 前記複数の載せ方は、前記複数の各計量部に前記被計量物を同数載せる載せ方と、前記複数の計量部を複数に区分し、区分毎に載せる被計量物の数を異ならせ、かつ、同じ区分の各計量部に前記被計量物を同数載せる載せ方と、前記複数の計量部の一部の計量部を、前記最適組合せに優先的に参加させる優先計量部とし、該優先計量部と他の計量部とで載せる被計量物の数を異ならせる載せ方の少なくともいずれか一つの載せ方を含む、
    請求項2ないし5のいずれかに記載の組合せ秤。
  7. 前記最適組合せの計量部が満たす前記設定条件は、該最適組合せの計量部に載せた被計量物の重量値を合計した組合せ重量値が許容重量範囲内であって、かつ、最適組合せの計量部に載せた被計量物の数の合計が、設定数である、
    請求項2ないし6のいずれかに記載の組合せ秤。
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