JP5606809B2 - 共重合性界面活性剤(1) - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマー部門に属し、特定構造のマレイン酸エステルのエマルション重合における乳化剤としての使用、および、特定の共重合性乳化剤を使用するエマルション重合によるポリマーの製造方法に関する。
エマルション重合は、低水溶性のオレフィン系不飽和モノマーを水中で乳化剤を用いて乳化し、例えば過硫酸カリウムまたは酸化還元開始剤などのような水溶性開始剤を用いて重合させる特定の重合方法である。ここで、アニオン性および/または非イオン性界面活性剤は重要な成分である。それらは、水溶液中でのミセル構造を経てエマルション重合工程を確保する。
共重合性乳化剤は、増大するポリマー鎖に完全にまたは部分的に組み込まれ、その結果、例えば最終的な応用製品において遊離乳化剤分子の移動を減少させるため、産業上大きな需要がある。共重合性乳化剤は、モノマーと従来の乳化剤の中間に位置する。この位置づけにおいて、それらの反応性については共重合性乳化剤を使用するモノマーに合わせるべきであり、逆に得られるポリマーの特性を変えてはならない。同時に、反応性基が存在する結果としてそれらの乳化特性を失ってはならない。特定の特性のこの組み合わせに基づいて、新規の共重合性乳化剤に対して産業上大きな需要が存在する。
独国特許公開公報DE−A−10340081は、式:HOOC−CH=CH−COO−(BO)(PO)(EO)〔式中、Rは、8〜24個の炭素原子を
有するアルキル基またはアルキルフェノール基であり、BOはブチレンオキシド単位であり、POはプロピレンオキシド単位であり、EOはエチレンオキシド単位であり、数x、yおよびzは、互いに独立して0または1〜50の数である。ただし、数x、yおよびzの少なくとも1つが0以外であり、部分的にまたは完全に中和したかたちで存在するカルボキシル基、および、シスまたはトランス配置をとるC=C二重結合もあり得る。〕で示される共重合界面活性剤を記載する。
Schoonbrood等によるMacromolecules、1997年(30)、第6024-6033頁の表1(第6025頁上)は、エマルション重合において乳化剤として使用するための、NaOSCOCOCH=CHCOOC1429(NaOSO−CO−COCH=CHCOOC1429のかたちでも表記できる)を有するアニオン界面活性剤「M14」を記載する。
独国特許出願公開第10340081号明細書
Schoonbrood等、Macromolecules、1997年(30)、第6024-6033頁
本発明の課題は、単独または他の化合物との混合で、エマルション重合用の共重合性乳化剤として適当な化合物を提供することである。
エマルション重合のための乳化剤としてのそれらの使用において、これらの化合物は、特に、低いレベルの凝塊形成のみが存在するという効果を有しているべきである。さらに、水性調製物におけるこれらの共重合性乳化剤は注入可能(pourable)でありポンプ輸送可能(pumpable)であるべきである。
最後に、エマルション重合における乳化剤としてのそれらの使用を通じて、類似する非共重合性乳化剤により調製されたラテックスと比較して、電解質安定性、アルカリ耐性および/または粘性に関する改善された特性を示すラテックスを得ることができるべきである。
第1に、本発明は、 オレフィン系不飽和モノマーのエマルション重合における、一般式(I)、(II)および(III)の化合物から選択されるマレイン酸エステルの共重合性乳化剤としての使用を提供する。
Figure 0005606809
Figure 0005606809
Figure 0005606809
〔式中、Aは、3〜40個の炭素原子を有するアルキル基であり、X、YおよびZは、互いに独立して、水素またはメチル基であり、BおよびDは、硫酸基またはリン酸基あるいは水素であり、nおよびpは、互いに独立して、0〜40の範囲の数であり、mは2〜40の範囲の数である。〕
エマルション重合の過程においては、化合物(I)〜(III)を個々にまたは互いに混合して使用し得る。
〈EOおよび/またはPO単位〉
化合物(I)、(II)および(III)は、構造要素:
Figure 0005606809
を含む。式中、上述したとおり、以下のように定義される。
X、YおよびZは、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
nおよびpは、互いに独立して、0〜40の範囲の数であり、
mは、2〜40の範囲の数である。
使用される式注釈が、前記の構造要素がエチレンオキシド(EO)またはプロピレンオキシド(PO)に由来するという事実を表すことを意図する点に留意されたい。すなわち、インデックスm、nおよびpが0以外である場合には、これらの単位は、合成的観点から、EOまたはPOの付加、あるいはエチレングリコールまたはプロピレングリコール(n、m、p=1の場合)、若しくは、EOおよび/またはPOの重付加、あるいはポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコール、あるいは対応する混合EO−POコポリマー(n、m、pが2以上の場合)に由来する。さらに、これらの各構造要素が、(互いに独立して)EO単位のみおよびPO単位のみのいずれでも構成され得ること、あるいはEO単位とPO単位をランダムにまたはブロックで分布する混合形態で含み得ることを明確に留意されたい。この結果として、上述の構造要素に対して使用される定式の表現は、上述した可能性に対する省略表記を表し、それらは当業者にとって明らかである。
したがって、例えば、X=Hおよびn=5は、当該構造要素が、−(O−CH−CH−)−部分に相当する5個の連結したEO単位を含むことを意味し、;逆に、X=CHおよびn=5は、該構造要素が、−(O−CH−CH(CH))−部分に相当する連結したPO単位を含み、かつ(当業者が認識するように)構造要素内のメチル基の配置は、各PO単位に二通りあり得る、すなわち−(O−CH−CH(CH))−または−(OCH(CH)−CH)−であり得ることを意味する。
本発明において、式(I)〜(III)は、上述した構造要素内で(論理的観点から各インデックスが少なくとも2の値を有することを前提とする)EO単位およびPO単位が同時に存在し得るよう理解されるべきである。したがって、「X、YおよびZは、互いに独立して、水素またはメチル基であり」の中の表現「互いに独立して」は、上述した異なる構造要素を表すだけでなく、同一の構造要素内にも適用される。
上述したことによれば、例えば、式(I)が、構造要素−(EO/PO)−および−(EO/PO)−が上述したようにEOまたはPO単位のみを含むか、または両単位の混合を含み、各PO単位が配置−(O−CH−CH(CH))−または−(O−CH(CH)−CH)−で存在し得る
Figure 0005606809
のような異なる表記で表現され得ることは明らかである。
〈化合物(I)、(II)および(III)〉
アルキル基Aは、3〜40個、好ましくは10〜20個、より好ましくは12〜18個のC原子を有する直鎖状または分枝状、飽和または不飽和アルキル基を含んでなる。特に好ましくは以下のアルキル基Aが挙げられる:ラウリル(C12)、ミリスチル(C14)、セチル(C16)、ステアリル(C18)、オレイル(オレフィン系不飽和C18)、およびイソトリデシル。
1つの実施態様において、アルコキシル化度nおよびpは、それぞれ互いに独立して0〜30の範囲、とりわけ0〜20、とりわけ0〜10、とりわけ0〜20、とりわけ3〜10の範囲である。
1つの実施態様において、アルコキシル化度mは、3〜30、特に5〜20の範囲である。
1つの実施態様において、アルコキシル化度nおよびpは、それぞれ互いに独立して、3〜10の範囲であり、アルコキシル化度mは、3〜30、とりわけ5〜20の範囲である。
基BおよびDは、硫酸基またはリン酸基あるいは水素である。
1つの実施態様において、基BおよびDは水素である。
1つの実施態様において、基BおよびDは、硫酸基またはリン酸基である。この場合、化合物(I)においては、硫酸基Bおよび/またはD、および/または、リン酸基Bおよび/またはDは、部分的にまたは完全に中和されたかたちで存在する。硫酸基またはリン酸基は、例えば、アルカリ金属またはアルカリ金属水和物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムまたは水酸化マグネシウムなど)、またはアミン(アンモニアまたはエタノールアミン)により中和し得る。化合物(I)〜(III)の塩形態は、良好な水溶性で有名である。
式(I)の化合物は、例えば、アルコキシル化脂肪アルコールと無水マレイン酸を反応させ、得られるモノマーをアルコキシル化(エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドによる反応)し、必要な場合に、末端OH基を硫化またはリン酸化することにより得られ得る。
式(II)の化合物は、例えば、ギ酸および過酸化水素を用いて市販のα−オレフィンにエポキシ化を施し、その後、得られた中間体1のエポキシ環を水またはエチレングリコールを用いて開環し、必要な場合に、得られた中間体2をアルコキシル化(エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドによる反応)することにより得られ得る。その後、得られたジオールを無水マレイン酸と反応させ、マレイン酸モノマーを生成する。このマレイン酸モノマーをアルコキシル化し、その後必要に応じて硫化またはリン酸化する。
〈化合物(I)〜(III)の使用〉
本発明に使用する化合物(I)〜(III)は、他の異なるオレフィン系不飽和モノマーとともに容易にかつ完全に重合化することができ、気泡のない均質なエマルションの調製を促進する。
BおよびDが硫酸基またはリン酸基であるこれらの化合物(I)〜(III)が好ましい。本発明のエマルション重合においてそれらは、好ましくは部分的にまたは完全に中和されたかたちで(それぞれ、硫酸基またはリン酸基の「塩形態」)使用される。このかたちは、従来の方法、例えばアルカリ金属またはアルカリ金属水和物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムまたは水酸化マグネシウムなど)、またはアミン(アンモニアまたはエタノールアミン)により、化合物(I)〜(III)に部分的または完全な中和を施すことにより容易に得られ得る。化合物(I)〜(III)の塩形態は、良好な水溶性で有名である。
〈ポリマーの製造方法〉
さらに、本発明は、上述した化合物(I)〜(III)を共重合性乳化剤として用いたオレフィン系不飽和モノマーのエマルション重合によるポリマーの製造方法を提供する。
化合物(I)〜(III)を(特に塩形態で)使用する本発明の方法の特徴は、特に剪断安定性および電解質安定性ならびに低凝固分を有するポリマーが得られることである。
本発明の1つの実施態様は、同様に、特に耐水性および温度変動に対する安定性により区別され、フィルム中で認識し得る乳化剤の移動がないラテックスを製造する。
さらに、本発明の方法の他の有利点は、実質的に気泡がなく、確実に揮発性有機化合物の形成を防止することである。ポリマーへの乳化剤(I)〜(III)の組み込みが実質的に定量的であるため、それらの使用は、生物分解性に関するいかなる問題をも引き起こさない。さらにオレフィン系不飽和エステル(I)〜(III)は、実質的に単独重合の傾向を示さない。
エマルション重合における乳化剤としての化合物(I)〜(III)の使用により、類似の非共重合性乳化剤により生成したラテックスと比べて、それらの電解質安定性、アルカリ耐性または粘性に関して改善された特性を示すラテックスを得ることができることが見出された。(I)〜(III)と非イオン性およびアニオン性の典型的な界面活性剤との組み合わせを用いてもよく、同様に特性の有益なプロフィルを示す。
本発明のラテックスは、例えば塗装業において使用し得る。本発明のラテックスにより製造されるコーティングが、従来のコーティングに比べて高い腐食防止性を有していることが見出された。
さらに、一般式(I)〜(III)の化合物を乳化剤として使用して調製したラテックスは、従来の乳化剤を使用して調製したラテックスに比べて、特に改善された凍結/解凍安定性を有することが見出された。
〈モノマー〉
本発明に使用される一般式(I)〜(III)のオレフィン系不飽和エステルは、全ての工業的に重要な、実質的に不溶性のモノマーの、特に(メタ)アクリル酸化合物、スチレン化合物およびビニル化合物のエマルション重合において乳化剤として適当である。
これらのモノマーの典型的な例は、ビニル芳香族、例えばスチレン、ジビニルベンゼンまたはビニルトルエン、重合性オレフィンおよびジオレフィン、例えばプロペン、ブタジエンまたはイソプレン、アクリル酸またはメタクリル酸と、1〜18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルコール、とりわけ1〜8個の炭素原子を有するアルコールとのエステル、特に好ましくは、それらのメチルエステル、エチルエステルおよびブチルエステル、2〜12個の炭素原子を有する酸のビニルエステル、とりわけ、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、およびラウリン酸ビニル、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどである。
アクリル酸またはメタクリル酸の付加の有無にかかわらず、アクリル酸アルキル、アクリル酸スチレン、ベオバ(VeoVa)化合物またはそれらの混合物から選択されるモノマーが本発明において特に好ましい。
該モノマーは、本発明に使用する共重合性乳化剤(I)〜(III)の存在下、上記リストの他の化合物と、単独重合または共重合し得る。また、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、1〜8個の炭素原子を有するマレイン酸および/またはフマル酸のモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸および/またはイタコン酸のような、本発明の化合物(I)〜(III)とは異なり、本質的に部分的または完全に水溶性である50重量%までの他のモノマーを含む共重合を行うことも可能である。
1つの実施態様において、本発明の方法に使用されるモノマーは、スチレン/アクリル酸ブチル、酢酸ビニル/アクリル酸ブチルまたはスチレン/ブタジエンの組み合わせである。
〈共乳化剤〉
さらに、本発明に使用する化合物(I)〜(III)を、既知の非イオン性および/またはアニオン共乳化剤と組み合わせて使用することもできる。この使用は、例えば、剪断力、温度効果、および電解質に関して増強した安定性を有する分散体を導く。この場合、共乳化剤は、使用するモノマー全体に基づき、0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の量で添加する。この場合、共乳化剤を共重合の開始時に乳化剤とともに投入することが可能であり、または、重合中に共乳化剤を測り入れることも可能である。他のバージョンは(単独または組み合わせで)共乳化剤を使用し、重合中にプレエマルションの計量するプレエマルションの調製を構想する。また、本発明のアクリル酸および/またはメタクリル酸エステルを使用して得られた分散体を後安定化するために、前記分散体に共乳化剤を加えることもできる。
本発明に使用される化合物(I)〜(III)を、保護コロイドとともに使用することもできる。この種類の保護コロイドの典型例は、完全にまたは部分的に加水分解された酢酸ビニルのホモポリマーおよび/またはコポリマー、例えば、部分的加水分解酢酸ポリビニル、または完全に加水分解された酢酸ビニルおよびビニルエーテルのコポリマーである。好ましいコポリマーは、ポリビニルエーテルのエーテル部分に1〜4個の炭素原子を有する。他の保護コロイドは、多糖に由来していてもよい。特に適当なものは、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースまたはセルロース混合エーテルのようなセルロースエーテルを有している。また、ポリアミドも適当であり、アクリル酸、アクリロニトリルまたはアクリル酸エステルとのその共重合体も適当である。ナフタリンスルホン酸およびホルムアルデヒド、または他の水溶性ホルムアルデヒド樹脂、とりわけ、尿素−ホルムアルデヒド樹脂の縮合生成物を、同様に使用し得る。最後に、カゼイン、ゼラチン、アラビアゴム、および天然デンプンおよびヒドロキシエチルデンプンのような置換デンプン誘導体は、好適な保護コロイドである。
〈エマルション重合〉
1つの実施態様において、モノマーの合計に基づいて0.1〜25重量%の量で乳化剤(I)〜(III)をエマルション重合に使用する。
化合物(I)〜(III)を使用する該方法の第1段階で一般的に調製される水性分散体は、実際には、水、あるいは、水と水溶性有機溶媒の混合物中に15〜75重量%の重合モノマー(乾燥残留物)を含有する。20〜60重量%の範囲の乾燥残留物が好ましい;しかしながら、特殊用途に対しては15重量%未満の乾燥残留物を含む水性分散体も調製し得る。エマルション重合の前記方法においては、他の一般的な重合化助剤、とりわけ、例えば、過硫酸カリウムまたはアンモニウムあるいは過酸化水素などの無機過酸化合物のような開始剤、さらに、エマルション重合にも使用し得る有機過酸化合物または有機アゾ化合物を使用することができる。開始剤は、一般的な量、すなわち、0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の量で使用する。他の適当な助剤は、緩衝物質、例えば、炭酸水素ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウムであり、それらを2重量%までの量で使用し得る。ホルムアルデヒドスルホキシル酸塩のような反応促進剤も使用し得る。さらに、エマルション重合で使用される一般的な分子量調整剤、例えばブテノール、または他の有機チオ化合物、例えばメルカプトエタノール、チオグリコール酸、オクチルメルカプタンまたはtert−ドデシルメルカプタンなどを使用することもできる。重合工程を実施するために、例えば、初期充填における全反応性物質の完全な組み込み、モノマー供給、エマルション供給のような、エマルション重合において一般的に使用される種々の方法が考えられる。このために、一般的にいえば、重合媒体の温度は40〜100℃の範囲、とりわけ50〜90℃の範囲に維持される。低pHレベルでのエマルション重合も本発明の化合物により可能であるが、維持されるpHは、3〜9の範囲であることが適当である。エマルション重合のための前記の可能な変法は、攪拌機および温度測定装置の備わった冷却および加温可能な容器(例えば攪拌圧力容器)で適切に実施される。同様に、コイル管リアクター(またはループ型リアクターともいう)を使用することもできる。重合が終了した後、ポリマー分散体を適当に冷却し、篩装置を介してリアクターから取り除く。反応生成物が固形生成物として単離される場合、該ポリマー生成物を適当に沈殿または噴霧乾燥させる。しかしながら、好ましくは、重合において得られた分散体をそのまま、塗料、接着剤、紙加工スリップ剤、および他のコーティング材のバインダーとして使用する。本発明に使用する化合物(I)〜(III)を用いたエマルション重合方法の他の条件は、従来法における当業者により、特定の要求に対して自由に選択または適合され得る。

Claims (4)

  1. オレフィン系不飽和モノマーのエマルション重合における、一般式(I)、(II)および(III):
    Figure 0005606809
    Figure 0005606809
    Figure 0005606809
    〔式中、Aは、3〜40個の炭素原子を有するアルキル基であり、X、YおよびZは、互いに独立して、水素またはメチル基であり、BおよびDは、硫酸基またはリン酸基であり、nおよびpは、互いに独立して、0〜40の範囲の数であり、mは2〜40の範囲の数である〕
    の化合物から選択されるマレイン酸エステルの共重合性乳化剤としての使用。
  2. 硫酸基およびリン酸基が、部分的にまたは完全に中和されたかたちで存在する請求項に記載の使用。
  3. アルコキシル化度nおよびpが3〜10の範囲にあり、アルコキシル化度mが5〜20の範囲にある請求項1または2に記載の使用。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載されたマレイン酸エステル(I)〜(III)を共重合性乳化剤として使用する、オレフィン系不飽和モノマーのエマルション重合によるポリマーの製造方法。
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