JP2005105270A - 固形物含有率が高い水性ポリマー分散液、それらの製造法及び使用法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 固形物含有率が高くかつ実質的に斑点及び凝固物のない分散液を簡単に製造することを可能する方法を提供すること。
【解決手段】 少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーから誘導されかつ水性ポリマー分散液を基準にして少なくとも60重量%の固形物含有率を有する、水性ポリマー分散液が提供される。このポリマー分散液は、リン含有酸の塩を少なくとも一種含む。その製造は、少なくとも一種の乳化剤、少なくとも一種の開始剤及びリン含有酸の塩の少なくとも一種の存在下に水性相中で少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーを遊離基乳化重合することによって行われる。本方法を用いることにより、高い固形物含有率を有すると共に、粘度が低い水性ポリマー分散液を製造することが可能であり、このポリマー分散液は接着剤の調合に好適である。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーから誘導されかつ水性ポリマー分散液を基準にして少なくとも60重量%の固形物含有率を有する、水性ポリマー分散液が提供される。このポリマー分散液は、リン含有酸の塩を少なくとも一種含む。その製造は、少なくとも一種の乳化剤、少なくとも一種の開始剤及びリン含有酸の塩の少なくとも一種の存在下に水性相中で少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーを遊離基乳化重合することによって行われる。本方法を用いることにより、高い固形物含有率を有すると共に、粘度が低い水性ポリマー分散液を製造することが可能であり、このポリマー分散液は接着剤の調合に好適である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、固形物含有率が高くかつ粘度が低いポリマー分散液、それを製造する方法及びそれの使用法、特に床用接着剤もしくは目地材(jointing compounds)として使用する方法に関する。
水性ポリマー分散液は、様々な分野、例えば、塗料、ワニス及び接着剤のための基本材料、紙用の積層用組成物、または建築材料のための接着剤として使用されている。
分散液の多くは、45重量%〜60重量%の固形物含有率を有する。固形物含有率が低いものに対するこのような分散液の利点には、フィルムの乾燥時間が短いこと及び輸送コストが安いことなどが含まれると考えられる。
しかし、固形物含有率が増すにつれ、粘度が劇的に上昇する。このような粘度の上昇は、重合中において、斑点(specks)の形成をまねくばかりでなく、分散液の完全な凝固をも招く恐れがある。
従来技術には、比較的低粘度の高濃縮化ポリマー分散液を製造するための一連の方法が開示されている。従来技術では、一般的に、少なくとも一種のモノマーの重合のためのベースとして働く単モード分布もしくは多モード分布のシードラテックスが使用されるか、または多数の条件を満たすことを必要する乳化重合法が使用される。
高濃縮化ポリマー分散液の製造においては、その狙いは、広い粒径分布及び/または多モードの粒径分布を得ることであり、それによって、ポリマー粒子が、例えば最密な球体パッキング(spherical packing)に至る最大の効率をもって空いている空間を埋めるようにすることである。
公知の製造方法の場合では、解決することが困難なしばしば生ずる問題は、最初から存在する粒子または途中で生ずる粒子の直径が、プロセスが進行するにつれて互いに同じになっていくことである。
ヨーロッパ特許出願公開第784,060号明細書は、少なくとも67重量%の固形物含有率及び室温で2000cP以下の粘度を有するコポリマーラテックスを開示している。このコポリマーラテックスは、カルボキシル官能性モノマーを、乳化剤の存在下に更に別のエチレン性不飽和モノマーと重合させ、そしてモノマー転化率が40%〜60%の時点で更に乳化剤を加えることによって得られる。
国際公開第96/11,234号パンフレットは、少なくとも60重量%の固形物含有率及び少なくとも二モード分布の粒子分布を有する水性ポリマー分散液を開示している。この分散液は、初期装入物にシードラテックスを含め、それに遊離基重合性モノマーをグラフトして、大きな非球体形の粒子を形成させることによって製造される。
ヨーロッパ特許出願公開第81,083号明細書は、平均粒度が異なる二種のポリマーラテックスを初期装入物に含め、次いでモノマーを重合させることを含む方法を開示している。
ヨーロッパ特許出願公開第554,832号明細書は、アルキルアクリレートと、それと共重合可能な極性コモノマーとを共重合させ、この際、この共重合を、疎水性ポリマー及び共重合性乳化剤の存在下に行うことにより、固形物含有率が40〜70重量%の高濃縮化ポリマー分散液を製造する方法を開示している。
ヨーロッパ特許出願公開第567,811号明細書、同第567,819号明細書、同第568,831号明細書及び同第568,834号明細書は、各々、一連の複雑な工程に従うことを必要とする、固形物含有率が高い分散液を製造する方法を開示している。
ヨーロッパ特許出願公開第567,811号明細書の場合は、極めて微細なラテックスの少なくとも一部を初期装入物中に含め、そしてモノマーを、多数の非常に複雑な工程条件に従って重合させる。
ヨーロッパ特許出願公開第567,819号明細書では、400nmまでのラテックス粒子及び100nmまでのラテックス粒子を含むシードラテックス混合物を初期装入物に含め、そしてモノマーを、非常に複雑な工程条件に従って重合させる。
ヨーロッパ特許出願公開第567,831号明細書は、粗粒状ラテックスを初期装入物に含め、そして微細なラテックス及びモノマーを計量添加することによって、高濃縮化分散液を製造する方法を開示している。
最後に、ヨーロッパ特許出願公開第568,834号明細書は、一方が粗いポリマー粒子と微細なポリマー粒子の両方を含む二種のシードラテックスを初期装入物に含め、そしてモノマーを計量添加することを含む方法を開示している。
高濃縮化分散液を製造するための上記公知方法は、比較的複雑な手段という特徴を共通して持ち、更には、不便なシードラテックス技術もしばしば組み合わせて用いられる。
高濃縮化ポリマー分散液を製造するための公知方法の一つのグループでは、粒度が異なる複数種のシードラテックスが使用され、そして重合工程の異なる段階において加えられる。
公知方法の他のグループでは、シードラテックスが重合の場で製造され、そして重合工程において第二及びそれ以上の粒子集団の成核化がその後に開始される。
このような従来技術を背景として、本発明は、固形物含有率が高くかつ実質的に斑点及び凝固物のない分散液を簡単に製造することを可能にする方法を提供することである。
更に、本発明は、シードラテックスの使用を含まない、固形物含有率が高いポリマー分散液を製造する方法を提供する。
本発明の更に別の課題の一つは、実質的に斑点及び凝固物がなくかつ固形物含有率が高く及び低粘度である上に、床用接着剤調合物中に使用した場合において短時間のうちに“糸を引き(stringing)”始めることから確認される特に迅速な乾燥及び成膜を為す、ポリマー分散液を提供することである。
本発明は、リン含有酸の塩の少なくとも一種を含む、少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーから誘導されかつポリマー分散液を基準にして少なくとも60重量%の固形物含有率を有する水性ポリマー分散液を提供する。
更に本発明は、少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーを、少なくとも一種の乳化剤及び少なくとも一種の開始剤の存在下に、水性相中で、遊離基重合に付すことによって、乳化重合により水性ポリマー分散液を製造する方法であって、前記乳化重合を、リン含有酸の塩の少なくとも一種の存在下に行うことを含む上記方法を提供する。
本発明のポリマー分散液を製造するのに適したエチレン性不飽和モノマーの選択は、それ自体は重要ではない。適当なモノマーは、水性ポリマー分散液の製造に常用されておりそして当技術分野の要求に従い合理的に互いに組み合わせることができる全てのモノマーである。
典型的なエチレン性不飽和モノマーは、飽和カルボン酸のビニルエステル、エチレン性不飽和のカルボン酸と飽和アルコールとのエステル(モノエステルも含む)、エチレン性不飽和脂肪族炭化水素、またはエチレン性不飽和基を含む芳香族炭化水素、エチレン性不飽和のイオン性モノマー、エチレン性不飽和の非イオン性モノマー、更に、上記のもの以外の部類のエチレン性不飽和モノマーである。
好ましいエチレン性不飽和モノマーは、炭素原子数1〜18のカルボン酸のビニルエステル、エチレン性不飽和C3-C8モノカルボン酸もしくはジカルボン酸と飽和C1−C18アルカノールとのエステル(モノエステル含む)、ハロゲン置換基を含むかまたは含まないエチレン性不飽和の芳香族もしくは脂肪族炭化水素、またはエチレン性不飽和基を含む芳香族炭化水素である。
炭素原子数1〜18のカルボン酸のビニルエステルとしては、当業者には公知の全てのモノマーを使用することができる。
特に好ましいものは、炭素原子数1〜8のカルボン酸のビニルエステル、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、及び2−エチルヘキサン酸ビニル; 酸基中に9、10もしくは11個の炭素原子を有する飽和分枝状モノカルボン酸のビニルエステル((R)Versatic acids(バーサティックアシッド)); 比較的長鎖の飽和もしくは不飽和脂肪酸のビニルエステル(例えば、炭素原子数8〜18の脂肪酸のビニルエステル、例えばラウリン酸ビニル及びステアリン酸ビニル); 安息香酸もしくはp−tert−ブチル安息香酸のビニルエステル、及びこれらの混合物、例えば酢酸ビニルとバーサティックアシッドとの混合物、または酢酸ビニルとラウリン酸ビニルとの混合物である。特に好ましいものは酢酸ビニルである。
エチレン性不飽和C3-C8モノカルボン酸もしくはジカルボン酸と飽和C1−C18アルカノールとのエステル(モノエステルも含む)としては、当業者には公知の全てのモノマーを使用することができる。
ここで好ましいものは、エチレン性不飽和C3-C8モノカルボン酸もしくはジカルボン酸とC1-C12アルカノールとのエステル及びモノエステル、特に好ましいものは、C1-C8アルカノールもしくはC5-C8シクロアルカノールとのエステル及びモノエステルである。好適なC1-C18アルカノールの例には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール及びステアリルアルコールが包含される。適当なシクロアルカノールの例には、シクロペンタノール及びシクロヘキサノールが包含される。
特に好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸及びシトラコン酸のエステルである。更に特に好ましいものは、アクリル酸及び/またはメタクリル酸のエステル、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸1−ヘキシル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、並びにマレイン酸のエステル、例えばマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ−n−ブチル、マレイン酸ジ−n−オクチル及びマレイン酸ジ−2−エチルヘキシルである。
上記のエステルは、必要に応じて、エポキシ及び/またはヒドロキシル基によって置換されていてもよい。
好ましいエチレン性不飽和脂肪族炭化水素もしくはエチレン性不飽和基含有芳香族炭化水素は、エテン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、スチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル及び塩化ビニリデンであり、なかでもエテン及びスチレンが好ましい。
本明細書の目的において、エチレン性不飽和イオン性モノマーとは、25℃及び1barで50g/lを超える水溶性、好ましくは80g/lを超える水溶性を有し、かつそれの50%を超える割合のもの、好ましくは80%を超える割合のものが、pH2及び/またはpH11の希釈水溶液中でイオン性化合物の形で存在するか、またはそれの50%を超える割合のもの、好ましくは80%を超える割合のものが、プロトン化もしくは脱プロトン化によってpH2及び/またはpH11でイオン性化合物に転化されるエチレン性不飽和モノマーである。
好ましいエチレン性不飽和イオン性モノマーの例は、少なくとも一つのカルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基もしくはホスホン酸基を、二重結合単位の直ぐ隣にもしくはスペーサー基を介して二重結合単位に連結した状態で有する化合物である。
挙げ得る例には、エチレン性不飽和C3−C8モノカルボン酸及びそれらの無水物、エチレン性不飽和C5-C8ジカルボン酸及びそれらの無水物、及びエチレン性不飽和C4-C8ジカルボン酸のモノエステルが包含される。
特に好ましいものは、不飽和モノカルボン酸、例えばアクリル酸もしくはメタクリル酸またはそれらの無水物; 不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸またはそれらとC1-C12アルカノールとのモノエステル、例えばマレイン酸モノメチル及びマレイン酸モノ−n−ブチルである。
更に別の好ましいエチレン性不飽和イオン性モノマーは、エチレン性不飽和スルホン酸、例えばビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸及び2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシスルホン酸及び3−メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、及びエチレン性不飽和ホスホン酸、例えばビニルホスホン酸である。
上記の酸の他に、それらの塩、好ましくはアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、より好ましくはナトリウム塩、例えばビニルスルホン酸のナトリウム塩、及び2−アクリルアミドプロパンスルホン酸のナトリウム塩を使用することもできる。
上記のエチレン性不飽和の遊離の酸は、pH11の水溶液中では、主に、陰イオン型のそれらの共役塩基の形であり、上記の塩と同様に、陰イオン性モノマーと称することができる。
本明細書の目的においてはエチレン性不飽和非イオン性モノマーは、25℃及び1barにおいて、80g/l未満、好ましくは50g/l未満の水溶性を有し、そしてpH2及びpH11の希釈水溶液中で主として非イオン性の形である、エチレン性不飽和化合物である。
好ましいエチレン性不飽和非イオン性モノマーは、エチレン性不飽和イオン性モノマーに関連して挙げたカルボン酸のアミド、例えばメタクリルアミド及びアクリルアミド、及び水溶性N−ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン、並びに共有結合したポリエチレングリコール単位を含むエチレン性不飽和化合物、例えばポリエチレングリコールモノアリルもしくはジアリルエーテル、またはエチレン性不飽和カルボン酸とポリアルキレングリコールとのエステルである。
上に挙げた部類に属さない更に別の好適なエチレン性不飽和モノマーには、一般式RSi(CH3)0-2(OR1)3-1(式中、RはCH2=CR2-(CH2)0-1またはCH2=CR2CO2-(CH2)1-3の定義を有し、R1は、炭素原子数が3〜12の非分枝状もしくは分枝状で置換されていないかもしくは置換されたアルキル基(但し、必要に応じて、エーテル基が割り込んでいてもよい)であり、そしてR2はHまたはCH3である)で表されるシロキサン官能性モノマーが包含される。
上に挙げた部類に属さない更に別の好適なエチレン性不飽和モノマーには、エチレン性不飽和C3-C8カルボン酸のニトリル、例えばアクリロニトリル及びメタクリロニトリル、並びに粘着促進性モノマー及び架橋性モノマーが包含される。C4−C8共役ジエン、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン及びクロロプレンもエチレン性不飽和モノマーとして使用することができる。
粘着促進性モノマーには、二重結合系に供給結合したアセトアセトキシ単位を含む化合物の他、共有結合した尿素基を含む化合物も包含される。
必要に応じて、粘着促進性モノマーを、モノマーの全量を基準にして0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で使用することができる。
架橋性モノマーとしては、二官能性モノマー及び多官能性モノマーの双方を使用することができる。それの例には、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ブタン−1,4−ジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アジピン酸ジビニル、(メタ)アクリル酸アリル、クロトン酸ビニル、メチレンビスアクリルアミド、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが包含される。
必要に応じて、架橋性モノマーを、モノマーの全量を基準にして0.02〜5重量%、好ましくは0.02〜1重量%の量で使用することができる。
適当なモノマーもしくはモノマーの組み合わせの選択には、水性分散液の製造に関して一般的に認識されている見地を考慮しなければならない。例えば、特に、コポリマーを製造するためのモノマーの選択が、重合パラメーターの状況に応じてコポリマーの生成が期待できるように為されることを確実にしなければならない。
好ましいエチレン性不飽和の主モノマーは、アクリル酸及び/またはメタクリル酸と、炭素原子数が1〜18の第一もしくは第二飽和一価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及び2−エチルヘキシルアルコール)、脂環式アルコールもしくは比較的長鎖の脂肪アルコールとのエステルである。
上記のモノマーと組み合わせて使用される更に別の好ましいエチレン性不飽和モノマーには、α,β−不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸、並びにそれらと炭素原子数が1〜18の飽和一価脂肪族アルコールとのモノエステルもしくはジエステルが包含される。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は、使用されるモノマーの全量を基準にして、通常は20重量%まで、好ましくは10重量%までである。
好ましく使用される更に別のエチレン性不飽和モノマーは、炭素原子数が1〜8の飽和脂肪酸のビニルエステル、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、及び2−エチルヘキサン酸ビニル; 炭素原子数が9もしくは10の飽和分枝状モノカルボン酸のビニルエステル、炭素原子数が10〜20の飽和もしくは不飽和脂肪酸のビニルエステル、例えばラウリン酸ビニル及びステアリン酸ビニル; 並びに安息香酸のビニルエステル及び安息香酸の置換誘導体のビニルエステル、例えばp−tert−ブチル安息香酸ビニルである。特に好ましいものは酢酸ビニルである。
上記のビニルエステルは、ポリマー中に互いに並んで存在することもできる。ポリマー中でのこれらのビニルエステルの割合は、一般的には少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも80重量%である。
更に別の好ましいコモノマーは、炭素原子数が2〜18のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレンもしくはブチレン、並びにビニル基を含む芳香族炭化水素、例えばスチレン、ビニルトルエン及びビニルキシレン、並びにハロゲン化された不飽和脂肪族炭化水素、例えば塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン及びフッ化ビニリデンである。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は、50重量%まで、好ましくは20重量%までである。
更に別の好ましいコモノマーは、ポリエチレン性不飽和モノマー、例えばフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ブタン−1,4−ジオールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、アジピン酸ジビニル、(メタ)アクリル酸アリル、クロトン酸ビニル、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートである。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は、一般的に5重量%まで、好ましくは2〜4重量%である。
特に好適には、N−官能基を含むコモノマー、例えば特に(メタ)アクリルアミド、カルバミン酸アリル、アクリロニトリル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、カルバミン酸N−メチロールアリル、並びにN−メチロール(メタ)アクリルアミドのN−メチロールエステル、アルキルエーテルもしくはマンニッヒ塩基、またはカルバミン酸N−メチロールアリルのN−メチロールエステル、アルキルエーテルもしくはマンニッヒ塩基、アクリルアミドグリコール酸、メチルアクリルアミドメトキシアセテート、N−(2,2−ジメトキシ−1−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル)メタクリルアミド、エチルイミダゾリドンメタクリレート、N−ビニルホルムアミド及びN−ビニルピロリドンが使用される。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は一般的に5重量%まで、好ましくは2〜4重量%である。
同様に特に好適なコモノマーは、ヒドロキシ官能性モノマー、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及びこれらのエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシド付加物である。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は、一般的に5重量%まで、好ましくは2〜4重量%である。
更に、特に好適なものとして、ジアセトンアクリルアミド、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート及びアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される、カルボニル基を介して架橋することができるかまたは自己架橋性のコモノマーが挙げられる。
全モノマー量に対するこれらのコモノマーの割合は一般的に5重量%まで、好ましくは2〜4重量%である。
本発明の方法に使用されるエチレン性不飽和モノマーまたはモノマーの組み合わせの選択量は、水性分散液の目的の固形物含有率が達成され得るような量である。モノマーの全量を乳化重合の開始時に一度に導入することができるか、あるいは、好ましくは、最初に少量のモノマーを導入し、そして重合の開始後に、残りを一段階もしくは多段階にわけて、但し好ましくは連続的に加える。
使用されるエチレン性不飽和モノマーの質量は、分散液の全質量を基準にして、好ましくは少なくとも65重量%、特に65〜75重量%である。
本発明に従うエチレン性不飽和モノマーの重合は、エチレン性不飽和モノマー用の少なくとも一種の乳化剤の存在下で行う。この乳化剤は、非イオン性乳化剤及び/またはイオン性乳化剤であることができる。
好適な非イオン性乳化剤は、アリール脂肪族もしくは脂肪族非イオン性乳化剤、例えばエトキシル化されたモノ−、ジ−もしくはトリアルキルフェノール(EO単位:3〜50、アルキル基:C4 〜C9)、長鎖アルコールのエトキシレート(EO単位:3〜50、アルキル基:C8〜C36)、並びにポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマーである。
好ましいものは、長鎖アルカノールのエトキシレート(アルキル基:C10〜C22、平均エトキシル化度:3〜50)、及びこれらのなかでも、特に好ましいものは、線状もしくは分枝状C12〜C18アルキル基及び8〜50のエトキシル化度を有する天然発生のアルコール、ゲルベアルコールまたはオキソアルコールに基づくものである。
更に別の好適な乳化剤は、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, Vol. XIV/I, Makromolekulare Stoffe [高分子量化合物], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961, 192-208頁に記載されている。
陰イオン性乳化剤には、アルキルスルフェート(アルキル基:C8〜C18)のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、アルキルホスホネート(アルキル基:C8〜C18)のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、エトキシル化アルカノール(EO単位:2〜50、アルキル基C8〜C22)の硫酸モノエステルまたはリン酸モノエステルもしくはジエステルのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、及びエトキシル化されたアルキルフェノール(EO単位:3〜50、アルキル基:C4〜C9)の硫酸モノエステルまたはリン酸モノエステルもしくはジエステルのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12〜C18)のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、アルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C9〜C18)のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、アルカノール(アルキル基:C8〜C22)のスルホスクシネートモノエステルもしくはスルホスクシネートジエステルのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、及びエトキシル化アルカノール(EO単位:2〜50、アルキル基:C8〜C22)のスルホスクシネートモノエステルもしくはスルホスクシネートジエステルのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩、並びにエトキシル化されていないかもしくはエトキシル化されたアルキルフェノール(EO単位:3〜50、アルキル基:C4〜C9)のスルホスクシネートモノエステルもしくはスルホスクシネートジエステルのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩が包含される。
上記の乳化剤は、一般的に、工業等級の混合物の形で使用され、この際、アルキル基の長さ及びEO鎖の長さの表示は、このような混合物に生ずる分布の各々の最大値を指す。
上記の部類の乳化剤の例は、(R)Texapon K12 (コグニス社のラウリル硫酸ナトリウム)、(R)Emulsogen EP (クラリアント社のC13-C17アルキルスルホネート)、(R)Maranil A 25 IS (コグニス社のn-アルキル(C10-C13)-ベンゼンスルホン酸ナトリウム)、(R)Genapol liquid ZRO (クラリアント社のEO単位数3のC12/C14アルキルエーテル硫酸ナトリウム)、aHostapal BVQ-4 (クラリアント社のEO単位数4のノニルフェノールエーテルスルフェートのナトリウム塩)、Aerosol MA 80 (サイテック・インダストリーズ社のジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)、Aerosol A-268 (サイテック・インダストリーズ社のイソデシルスルホコハク酸二ナトリウム)、及びAerosol A-103 (サイテック・インダストリーズ社のスルホコハク酸とエトキシル化ノニルフェノールとのモノエステルの二ナトリウム塩)である。
更に、イオン性乳化剤ばかりでなく、追加的な官能基として一つまたはそれ以上の不飽和二重結合単位を含みそして重合工程の間に生ずるポリマー鎖に導入され得る非イオン性乳化剤も使用することができる。共重合性乳化剤(“サーフマー(Surfmers)”)と称されるこれらの化合物は、当業者には常識である。その例は、多くの刊行物中に記載されており(例えば、A. Guyotら、Acta Polym. 1999, pp.57-66, “reactive surfactants in heterophase polymerization(不均一相重合における反応性界面活性剤)”) 、そして商業的に入手することが可能である (例えば、クラリアント社のaEmulsogen R 208またはコグニス社のTrem LF 40)。
乳化剤の使用量は、通常厳守される範囲内である。
分散液の製造に使用されるモノマーの全量を基準にして一般的に約10重量%までの量、好ましくは5重量%までの量で使用される。
乳化剤の全量を、乳化重合の開始時に一度に導入してもよいし、あるいは、好ましくは、最初に乳化剤の一部を導入し、そして重合の開始後に、残りを一段階でもしくは多段階にわけてまたは連続的に加える。乳化剤は、他の成分、例えばモノマー及び/または開始剤とは別にまたは一緒に加えることができる。
本発明によるエチレン性不飽和モノマーの重合は、エチレン性不飽和モノマーもしくは複数種のモノマーの遊離基重合のための少なくとも一種の開始剤の存在下に行われる。分散液の製造の際に重合を開始させそしてこれを継続させるための好適な遊離基重合用開始剤には、遊離基水性乳化重合を開始させることができる全ての公知の開始剤が包含される。
開始剤は、過酸化物、例えばパーオキソ二硫酸アルカリ金属塩、またはアゾ化合物であることができる。
重合開始剤としては、少なくとも一種の有機系還元剤及び/または無機系還元剤と少なくとも一種の過酸化物及び/またはヒドロパーオキシドからなるレドックス系開始剤と呼ばれるものを使用することもできる。このような開始剤としては、例えば、tert−ブチルヒドロパーオキシドと硫黄化合物、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩、亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム及びアセトン−二亜硫酸塩付加物との系、または過酸化水素と、アスコルビン酸またはBrueggolites(R)FF07及びFF06などの複数種の硫黄化合物の組み合わせとの系などがある。過酸化物と遊離基を形成する更に別の還元剤として、還元糖を使用することもできる。
重合媒体中に可溶性の金属化合物を少量含み及びその金属成分が複数種の価電子状態で存在することができる組み合わされた系、例えばアスコルビン酸/硫酸鉄(II)/過酸化水素を使用することも可能である。なお、前記の系において、アスコルビン酸は、ヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩、アセトン−二亜硫酸塩付加物、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムまたは二亜硫酸ナトリウムともしばしば置き換えられ、そして過酸化水素は、有機系過酸化物、例えばtert−ブチルヒドロパーオキシドまたはパーオキソ二硫酸アルカリ金属塩及び/またはパーオキソ二硫酸アンモニウムとしばしば置き換えられる。上記のアセトン−二亜硫酸塩付加物の代わりに、当業者には公知の更に別の二亜硫酸塩付加物、例えばヨーロッパ特許出願公開第778,290号明細書及びそこで引用されている文献に記載のものも使用することができる。
更に別の好ましい開始剤は、パーオキソ二硫酸塩、例えばパーオキソ二硫酸ナトリウムである。
本発明の方法で使用される開始剤もしくは開始剤の組み合わせの量は、水性乳化重合に通常の範囲内である。一般的に、開始剤の使用量は、重合されるモノマーの全量を基準にして2重量%は超えない。
開始剤の使用量は、重合されるモノマーの全量を基準にして、好ましくは0.05〜1重量%である。
開始剤の全量を乳化重合の開始時に一度に導入してもよいしあるいは、好ましくは、開始剤の一部を最初に導入し、そして重合の開始後に、残りを一段階もしくは多段階でまたは連続的に加える。開始剤は、他の成分、例えばモノマー及び/または乳化剤とは別にまたは一緒に加えることができる。
エチレン性不飽和モノマーの乳化重合は、リン含有酸の塩の少なくとも一種の存在下に行われる。
本明細書の目的において、リン含有酸の塩とは、任意の望ましいリン含有酸、例えば亜リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸または特に好ましくはリン酸から誘導される塩を指す。
本発明に従い使用される塩は水溶性である。本明細書の目的においては、これらは、25℃で少なくとも10g/lの程度で水中に可溶性である塩である。
本発明においては、水溶性である限り、任意の望ましいリン酸塩を使用することが好ましい。それゆえ、このリン酸塩は、モノリン酸塩または線状もしくは環状(=メタリン酸塩)のポリリン酸塩であることができる。分枝もしくは架橋していてもよい、縮合リン酸塩も使用することができる。
本発明において使用されるリン含有酸の水溶性塩の対イオンとしては、塩が水溶性となる限りは任意の望ましいカチオンを使用することができる。これの例は、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属カチオンまたはアンモニウムもしくはホスホニウムカチオンである。
ナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が好ましい。
好ましく使用されるリン含有酸の塩の例は、一リン酸ナトリウム類、例えば一リン酸二水素一ナトリウム、一リン酸水素二ナトリウム、または一リン酸三ナトリウム、並びにリン酸二水素二ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、三リン酸五ナトリウム、またはより高い縮合度を有するポリリン酸ナトリウム類、例えばマドレル塩、グラハム塩もしくはクロール塩、並びにトリメタリン酸ナトリウム及びヘキサメタリン酸ナトリウムまたはこれらのリン酸塩類の対応するアンモニウム塩である。
好ましく使用されるリン含有酸の塩は、水溶性リン酸塩類(リン酸水素塩類も含む)である。
これらの例は、水溶性アンモニウム、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属リン酸塩類、並びに対応するリン酸水素塩類である。
本発明に従い使用されるリン含有酸の塩もしくはこれらの複数種のものの組み合わせの選択量は、目的の固形物含有率が達成し得るような量である。一般的に言えば、リン含有酸の塩の使用量は、重合されるモノマーの全量を基準にして5重量%を超えない。
リン含有酸の塩の使用量は、重合されるモノマーの全量を基準にして、好ましくは0.1〜2重量%である。
リン含有酸の塩の全量を乳化重合の開始時に一度に導入してもよいし、またはリン含有酸の塩の一部を開始時に導入し、そして重合の開始後に残りを一段階もしくは多段階にわけてまたは連続的に加える。リン含有酸の塩は、他の成分、例えばモノマー及び/または乳化剤及び/または開始剤とは別にまたは一緒に加えることができる。
本発明の方法においては、乳化剤ばかりではなく、必要ならば保護コロイドも使用することができる。保護コロイドは、通常は2000g/モルを超える分子量を有するポリマー性化合物であり、他方、乳化剤は、相対分子量が通常は2000g/モル未満の低分子量化合物である。
保護コロイドの例には、天然のポリマー性材料、例えばデンプン、アラビアゴム、アルギネートもしくはトラガカントガム; 変性ポリマー性天然材料、例えばメチル−、エチル−、ヒドロキシエチル−もしくはカルボキシメチルセルロース、または飽和の酸もしくはエポキシドで変性したデンプン; 合成ポリマー性物質、例えばポリビニルアルコール(残留アセチルを含んでいてもよいし、含まなくともよい)、または部分的にエステル化もしくはアセタール化されているかまたは飽和の基でエーテル化されたポリビニルアルコール; 並びにポリペプチド、例えばゼラチン、更にはポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルアセトアミドまたはポリ(メタ)アクリル酸が包含される。
このような保護コロイドを使用する場合には、その重量割合は、製造に使用するモノマーの全量を基準にして通常10%までである。
該水性分散液のホモポリマー及び/またはコポリマーの分子量は、少量の一種またはそれ以上の分子量調節剤物質を加えることによって調節することができる。これらの調節剤は、重合されるモノマーに基づいて通常は2重量%までの量で使用される。調節剤としては、当業者に公知の任意の物質を使用することができる。好ましいものは、例えば、有機系チオ化合物、シラン類、アリルアルコール類及びアルデヒド類である。
該水性分散液は、更に、一連の追加の物質、例えば可塑剤、防腐剤、pH調節剤及び/または消泡剤を含むことができる。
本発明の方法は、幅広い様々な方法で行うことができる。例えば、乳化重合は、バッチ式にあるいは、好ましくは、連続式または半バッチ式方法によって行うことができる。
半バッチ方法の場合は、重合するモノマーの大部分、例えば少なくとも70重量%、好ましくは90重量%を重合バッチに連続的に供給する。これには段階的なもしくは勾配のある供給操作も含まれる。この手順は、モノマーの供給がガス状モノマー、液状モノマー(混合物)、モノマー溶液または特に水性モノマーエマルションの計量添加を指す用語であるモノマー供給技術とも称される。
個々のモノマーの計量添加は、各々独立した供給口を通して行うことができる。加えて、当然ながら、生じるポリマーに異なるポリマー相が生ずるように計量添加されるモノマー組成物の混合物を変化させてモノマーの計量添加を行うこともできる。このような異なるポリマー相は、例えば、乾燥したポリマーを示差走査熱分析(DSC)によって分析した際に二つ以上のガラス転移温度が現れることから確認される。
重合温度は、水性乳化重合に公知の範囲内である。25〜100℃の温度が通常選択される。
実際の重合反応の後、悪臭を放つ物質、例えば残留モノマー及び他の揮発性有機成分を生じた水性ポリマー分散液から実質的に除去することが望ましく及び/または必要な場合がある。これは、慣用の方法において、例えば蒸留によって除去するか(特に水蒸気蒸留)または不活性ガスを用いてストリッピングすることによって物理的に行うことができる。残留モノマーの量は、例えばドイツ特許出願公開第4,435,423号明細書に記載のように、遊離基後重合、特にレドックス開始剤系の作用の下に遊離基後重合を行うことによって化学的に低減させることもできる。
本発明の水性分散液は、更に別の成分を含むことができる。このような成分の選択は、各々の所望の使用分野による。
更に別の成分の例は、レオロジー改質添加剤、消泡剤、すべり防止剤、有色顔料、抗菌性防腐剤、可塑剤、成膜助剤及び艶消し剤である。
本発明の方法によって、固形物含有率が高い水性ポリマー分散液を製造することが可能である。これらの分散液は、驚くべきほどに低い粘度及びそれによって良好な加工処理性を特徴とする。
典型的な固形物含有率は、ポリマー分散液を基準にして少なくとも60重量%である。
好ましいポリマー分散液は、少なくとも70重量%、特に70〜75重量%の固形物含有率を有する。
固形物含有率が60重量%である場合の典型的な動的粘度は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して、3000mPa*sec未満である。
固形物含有率が65重量%である場合の典型的な動的粘度は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して、8000mPa*sec未満である。
固形物含有率が70重量%である場合の典型的な動的粘度は、ブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して、15000mPa*sec未満である。
本発明の特に好ましいポリマー分散液は、70重量%を超える固形物含有率を有し、かつそれと同時に、上記程度の低い粘度を有する。
本発明の分散液の粒度分布は、少なくとも三モード分布であるが、しかしそれ以上のモード分布であることもできる。
本発明の分散液は、一般的に、40〜1000nmの範囲の平均粒径を有する。
本発明の分散液は、接着剤調合物及び建築材料、例えば目地材及び床用接着剤に使用することができる。
これらの使用法も同様に本発明によって提供される。
本発明を以下の実施例によって例示する。以下の実施例は本発明を限定することを意図したものではない。
例1
還流冷却器及び錨型攪拌機を備えた3リットル容積の反応器に、脱イオン水268.38g(以下、DI水)及びリン酸水素二ナトリウム×12H2O8.68gを装入し、そしてこの初期装入物を攪拌しながら(速度:80rpm)75℃に加熱した。この温度で、以下の表に従うモノマーエマルション48.35g及び開始剤としてのDI水9.45g中に溶解した過硫酸アンモニウム(APS)1.05gを反応器に導入して重合を開始させた。重合開始から20分後、別の容器からのモノマーエマルションの計量添加を開始した。計量添加時間は4.5時間であった。
還流冷却器及び錨型攪拌機を備えた3リットル容積の反応器に、脱イオン水268.38g(以下、DI水)及びリン酸水素二ナトリウム×12H2O8.68gを装入し、そしてこの初期装入物を攪拌しながら(速度:80rpm)75℃に加熱した。この温度で、以下の表に従うモノマーエマルション48.35g及び開始剤としてのDI水9.45g中に溶解した過硫酸アンモニウム(APS)1.05gを反応器に導入して重合を開始させた。重合開始から20分後、別の容器からのモノマーエマルションの計量添加を開始した。計量添加時間は4.5時間であった。
高解像度分析用超遠心分離機(AUC)を用いた粒度分布の測定は、質量分布dwに関して、密パッキングに理想的な比率の三つの独立した集団を示した。
このサンプルには、457nmの平均粒径を有する粒子が76%の割合で確認され、167nmの平均粒径を有する粒子が19%の割合で確認され、そして47nmの平均粒径を有する最も小さな粒子が5%確認された。
ブルックフィールド粘度計(スピンドル数5,20rpm)を用いて25℃で測定した粘度は13300mPasであった。
ガラス転移温度Tg(DSC法により測定)は−30℃であった。
例2
還流冷却器及び錨型攪拌機を備えた3リットル容積の反応器に脱イオン水249.21g及びリン酸水素二ナトリウム×12H2O8.06g装入し、そしてこの初期装入物を攪拌しながら(速度:80rpm)75℃に加熱した。この温度で、以下の表に従うモノマーエマルション46.66g及び開始剤としてのDI水8.78g中に溶解したAPS0.98gを反応器に導入して重合を開始させた。重合開始から20分後、別の容器からのモノマーエマルションの計量添加を開始した。計量添加時間は4.5時間であった。
例2
還流冷却器及び錨型攪拌機を備えた3リットル容積の反応器に脱イオン水249.21g及びリン酸水素二ナトリウム×12H2O8.06g装入し、そしてこの初期装入物を攪拌しながら(速度:80rpm)75℃に加熱した。この温度で、以下の表に従うモノマーエマルション46.66g及び開始剤としてのDI水8.78g中に溶解したAPS0.98gを反応器に導入して重合を開始させた。重合開始から20分後、別の容器からのモノマーエマルションの計量添加を開始した。計量添加時間は4.5時間であった。
ブルックフィールド粘度計(スピンドル数5、20rpm)を用いて25℃で測定した粘度は7500mPasであった。
ガラス転移温度Tg(DSC法により測定)は−30℃であった。
使用例
例1及び2の分散液を、床用接着剤を製造するためのバインダーとしてのそれらの有用性について試験した。固形物含有率が高いにも拘わらず、これらの分散液は取り扱いが簡単であり、そして良好な処理特性を有する床用接着剤に容易に加工された。
使用例
例1及び2の分散液を、床用接着剤を製造するためのバインダーとしてのそれらの有用性について試験した。固形物含有率が高いにも拘わらず、これらの分散液は取り扱いが簡単であり、そして良好な処理特性を有する床用接着剤に容易に加工された。
樹脂との相容性及びフィラーとの相容性を貯蔵試験で試験したが、苦情の原因となるようなものはなんら起こさなかった。
使用した床用接着剤処方は次の通りであった。
例3(比較例)
例1と同じように重合を行ったが、但し初期装入物にリン酸水素二ナトリウム×12H2Oは含めなかった。粘度が極度に上昇し、バッチが凝固を起こした。
例4(比較例)
還流冷却器及び錨型攪拌機を備えた3リットル容積の反応器に、脱イオン水210.87gを装入し、そしてこの初期装入物を攪拌しながら(速度:80rpm)75℃に加熱した。この温度で、モノマーエマルション50.25g及び開始剤としてのDI水7.43g中に溶解したAPS0.83gを反応器に導入して重合を開始した。重合開始から20分後、以下の表に従い別の容器からモノマーエマルションの計量添加を開始した。計量添加時間は4.5時間であった。
Claims (18)
- リン含有酸の塩の少なくとも一種を含む、少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーから誘導されかつ水性ポリマー分散液を基準にして少なくとも60重量%の固形物含有率を有する水性ポリマー分散液。
- 使用されるエチレン性不飽和モノマーに、炭素原子数1〜18のカルボン酸のビニルエステル、エチレン性不飽和C3〜C8モノカルボン酸もしくはジカルボン酸と飽和C1〜C18アルカノールとのエステル及び/またはモノエステル、ハロゲン置換基を含むかまたは含まない芳香族もしくは脂肪族エチレン性不飽和炭化水素、またはエチレン性不飽和基を含む芳香族炭化水素が包含される、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 使用されるエチレン性不飽和主モノマーに、アクリル酸及び/またはメタクリル酸と、炭素原子数1〜18の第一もしくは第二飽和一価アルコールとのエステルが包含される、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 使用される更に別のエチレン性不飽和モノマーに、α,β−不飽和ジカルボン酸、特にマレイン酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸、及びそれらと炭素原子数1〜18の飽和一価脂肪族アルコールとのモノエステルもしくはジエステルが包含される、請求項2または3の水性ポリマー分散液。
- 使用されるエチレン性不飽和主モノマーに、炭素原子数1〜8の飽和脂肪酸のビニルエステル、特に蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル及び2−エチルヘキサン酸ビニル; 炭素原子数9または10の飽和分枝状モノカルボン酸のビニルエステル、炭素原子数10〜20の飽和もしくは不飽和脂肪酸のビニルエステル、並びに安息香酸のビニルエステル、及び安息香酸の置換誘導体のビニルエステルが包含され、そしてこれらは、必要に応じて、炭素原子数2〜18のα−オレフィン、特にエチレン、プロピレン及び/またはブチレン、ビニル基含有芳香族炭化水素、特にスチレン、ビニルトルエン、もしくはビニルキシレン、ハロゲン化された不飽和脂肪族炭化水素、特に塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン及び/またはフッ化ビニリデンと組み合わせて使用される、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 固形物含有率が、ポリマー分散液の全質量を基準にして65〜75重量%である、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 非イオン性乳化剤及び/または陰イオン性乳化剤を含む、請求項1の水性ポリマー分散液。
- リン含有酸の水溶性ナトリウム、カリウムもしくはアンモニウム塩の少なくとも一種を含む、請求項1の水性ポリマー分散液。
- リン含有酸の水溶性塩が、一リン酸ナトリウム塩類、特に一リン酸二水素一ナトリウム、一リン酸水素二ナトリウム及び一リン酸三ナトリウム、並びにリン酸二水素二ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、三リン酸五ナトリウムもしくは縮合度がより大きいポリリン酸ナトリウム類、特にマドレル塩、グラハム塩もしくはクロール塩、並びにトリメタリン酸ナトリウム及びヘキサメタリン酸ナトリウム、これらのリン酸塩類の対応するアンモニウム塩、及びこれらの化合物の二種またはそれ以上の組み合わせから選択される、請求項8の水性ポリマー分散液。
- 粒度分布が少なくとも三モード分布である、請求項11の水性ポリマー分散液。
- 少なくとも60重量%の固形物含有率及びブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して3000mPa*sec未満の動的粘度を有する、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 少なくとも65重量%の固形物含有率及びブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して8000mPa*sec未満の動的粘度を有する、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 少なくとも70重量%の固形物含有率及びブルックフィールド粘度計(スピンドル#5,20回転/分)を用いて25℃で測定して15000mPa*sec未満の動的粘度を有する、請求項1の水性ポリマー分散液。
- 少なくとも一種のエチレン性不飽和モノマーを、少なくとも一種の乳化剤及び少なくとも一種の開始剤の存在下に水性相中で遊離基重合に付すことによって乳化重合により水性ポリマー分散液を製造する方法であって、リン含有酸の塩の少なくとも一種の存在下に前記乳化重合を行うことを含む、上記方法。
- 重合を25〜100℃の温度で行う、請求項14の方法。
- 重合を、陰イオン性乳化剤及び/または非イオン性乳化剤の存在下に行う、請求項14の方法。
- 重合を、少なくとも一種の保護コロイドの存在下に行う、請求項14の方法。
- 接着剤調合物もしくは建築材料、特に目止材もしくは床用接着剤に請求項1の水性ポリマー分散液を使用する方法。
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