JP5593737B2 - 内燃機関及び補助動力機構の制御装置 - Google Patents

内燃機関及び補助動力機構の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばハイブリッド車に好適に用いられる内燃機関及び補助動力機構の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開昭60−13929号公報)に開示されているように、吸気弁及び排気弁を弁停止させる可変動弁機構を備えた内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、吸気弁と排気弁のうち何れか一方の弁が故障し、この弁が弁停止状態から復帰しない場合に、当該気筒において正常に作動している他方の弁も弁停止させる構成としている。これにより、従来技術では、吸気弁と排気弁のうち片方の弁だけが作動する状態を回避するようにしている。
特開昭60−13929号公報
ところで、ハイブリッド車等においては、車両の走行中にも内燃機関の停止及び再始動が行われるので、全気筒の吸気弁(または排気弁)を同時に弁停止、弁復帰させる方式の可変動弁機構(以下、全気筒駆動型の可変動弁機構と称す)を用いる場合がある。しかしながら、全気筒駆動型の可変動弁機構において、例えば一部の気筒の吸気弁が弁停止状態で故障した場合には、従来技術の制御方法を適用すると、全気筒の排気弁を同時に弁停止させることになり、内燃機関を停止せざるを得ないという問題がある。また、この場合には、弁の一時的な固着等により生じた軽微な故障等であっても、弁が自然復帰する可能性を考慮せずに機関停止が継続されるという問題もある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、全気筒駆動型の可変動弁機構を備えたシステムにおいて、弁系統が故障した場合でも、最低限の退避走行を確実に行うことができ、また退避走行中に弁系統が自然復帰する機会を維持することが可能な内燃機関及び補助動力機構の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、吸気弁及び排気弁を有する複数の気筒が搭載された内燃機関と、
前記内燃機関と共に動力源を構成する補助動力機構と、
全気筒の吸気弁を同時に弁停止、弁復帰させる吸気側の可変動弁機構と、
全気筒の排気弁を同時に弁停止、弁復帰させる排気側の可変動弁機構と、
前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁を弁復帰させる動作を実施しても、前記吸気弁と前記排気弁のうち一方の弁が弁復帰しない弁復帰異常が生じた場合に、前記可変動弁機構により前記一方の弁を自然復帰可能な状態に保持しつつ、前記弁復帰異常が生じていない他方の弁を弁停止させる弁復帰異常対応手段と、
前記弁復帰異常が生じた場合に、前記内燃機関の燃料噴射を停止し、前記補助動力機構の駆動力により退避走行を行う退避走行制御手段と、
前記弁復帰異常が生じた場合に、前記一方の弁を自然復帰可能な状態に保持しつつ、前記補助動力機構の駆動力を利用して前記内燃機関を自立運転が停止した状態で空転させる機関空転制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記弁復帰異常対応手段は、
前記内燃機関の運転情報に基いて前記一方の弁の弁復帰異常が生じた気筒を特定する異常気筒特定手段と、
前記一方の弁の弁復帰異常が全気筒で生じた場合に、前記他方の弁を直ちに弁停止させる全気筒異常対応手段と、
前記一方の弁の弁復帰異常が一部の気筒で生じた場合に、所定の待機時間が経過してから前記排気弁と前記吸気弁の両方を弁停止させ、前記待機時間中に前記弁復帰異常が回復した場合には弁停止を実行しない部分気筒異常対応手段と、
を備える構成としている。
第3の発明によると、前記待機時間は、前記排気弁の弁復帰異常時に用いる第1の待機時間と、前記吸気弁の弁復帰異常時に用いる第2の待機時間とからなり、前記第1の待機時間を前記第2の待機時間よりも短く設定する構成としている。
第4の発明によると、前記退避走行制御手段は、前記弁復帰異常が回復した場合に、前記退避走行を停止して前記内燃機関の運転を再開する退避走行停止手段を備える構成としている。
第5の発明によると、前記弁復帰異常が回復した場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁が再び弁停止されるのを禁止する弁停止禁止手段を備える構成としている。
第6の発明は、前記弁復帰異常が回復しない状態で前記退避走行の継続時間が所定の基準時間を越えた場合に、前記補助動力機構から前記内燃機関への動力伝達を遮断する空転停止手段を備える構成としている。
第7の発明は、前記基準時間は、前記内燃機関の空転が開始されてから筒内に吸い上げられる潤滑油の量が許容限度に達するまでの時間に応じて設定する構成としている。
第8の発明は、前記弁復帰異常が回復しない状態で前記退避走行の継続時間が所定の制限時間を越えた場合に、前記可変動弁機構によ前記吸気弁及び前記排気弁の弁停止を解除すると共に、前記退避走行を終了させる退避走行制限手段を備える構成としている。
第1の発明によれば、退避走行制御手段は、内燃機関が弁復帰異常により故障した状態でも、車両を安全な場所まで移動するために最低限の退避走行を確実に行うことができる。また、弁復帰異常対応手段は、吸気弁と排気弁のうち一方の弁の弁復帰異常が生じた場合に、少なくとも他方の弁を弁停止させることができる。これにより、弁復帰異常が生じた場合でも、内燃機関の部品を保護し、車両の静粛性や退避走行の航続距離を確保することができる。また、機関空転制御手段によれば、退避走行中には、補助動力機構の駆動力により、内燃機関を自立運転が停止した状態で空転させることができる。これにより、退避走行中に弁が自然復帰する機会を維持し、車両が回復する可能性を高めることができる。また、再始動時のクランキング負荷を低減し、振動等を防止することができる。
第2の発明によれば、全気筒異常対応手段は、吸気弁と排気弁のうち一方の弁の弁復帰異常が全気筒で生じた場合には、他方の弁を直ちに弁停止させることができる。また、部分気筒異常対応手段は、弁復帰異常が一部の気筒で生じた場合に、待機時間に応じて弁が自然復帰する機会を確保することができる。また、待機時間の経過後には、正常気筒と故障気筒の両方において吸気弁及び排気弁を弁停止させることができ、片方の弁だけが作動することによる不具合を全気筒で回避することができる。従って、故障気筒の数(全気筒または一部の気筒)に応じて適切な対応制御を行うことができる。
第3の発明によれば、排気弁の弁復帰異常時に用いる第1の待機時間を、吸気弁の弁復帰異常時に用いる第2の待機時間よりも短く設定することができる。これにより、排気弁の故障時には、自然復帰を待つ時間を短くして振動の継続時間を抑制し、運転性を確保することができる。また、吸気弁の故障時には、オイル上がりが許容される範囲内で、自然復帰を待つ時間を出来るだけ長くすることができる。従って、故障した弁の種類に応じて適切な対応制御を行うことができる。
第4の発明によれば、退避走行停止手段は、弁復帰異常が回復した場合に、退避走行を停止し、内燃機関の運転を再開することができる。これにより、一時的な応答遅れ等による弁復帰異常が回復した場合には、通常の運転状態へと速やかに復帰することができる。
第5の発明によれば、弁停止禁止手段は、弁復帰異常が回復した場合に、可変動弁機構により吸気弁及び排気弁が再び弁停止されるのを禁止することができる。これにより、弁復帰異常が再発し易い状況において弁停止が実行されるのを回避することができ、故障の再発を確実に防止することができる。
第6の発明によれば、空転停止手段は、弁復帰異常が回復しない状態で退避走行の継続時間が所定の基準時間を越えた場合に、内燃機関の空転を停止させることができる。これにより、内燃機関が自然復帰する機会を可能な限り維持しながらも、自然復帰が望めない場合には、内燃機関を完全に停止させて退避走行の航続距離を延ばすことができる。
第7の発明によれば、内燃機関が自然復帰する機会を可能な限り維持しながらも、オイル上がりの量が許容限度を超える前に、内燃機関の空転を停止させることができる。
第8の発明によれば、退避走行制限手段は、弁復帰異常が回復しない状態で退避走行の継続時間が所定の制限時間を越えた場合に、退避走行を終了させることができる。これにより、再始動時のクランキング負荷を低減し、始動性を高めることができる。
本発明の実施の形態1に適用されるエンジンの構成図である。 本発明の実施の形態1に適用されるハイブリッド車のシステム構成を示す構成図である。 全気筒駆動型の可変動弁機構を概略的に示す構成図である。 可変動弁機構の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図7を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に適用されるエンジンの構成図である。本実施の形態のシステムは、多気筒型の内燃機関からなるエンジン10を備えている。なお、図1では、エンジン10に搭載された複数気筒のうちの1気筒を例示している。エンジン10の各気筒にはピストン12が設けられており、ピストン12は、各気筒に燃焼室14を形成すると共に、クランク軸16に連結されている。各気筒の燃焼室14には、吸気ポートと排気ポートがそれぞれ設けられている。そして、吸気ポートには、燃焼室14内(筒内)に吸入空気を吸込む吸気通路18が接続され、排気ポートには、筒内から排気ガスを排出する排気通路20が接続されている。吸気通路18には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ22と、吸入空気量を増減させる電子制御式のスロットルバルブ24とが設けられている。
また、各気筒には、吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁26と、筒内の混合気に点火する点火プラグ28と、筒内に対して吸気ポートを開,閉する吸気弁30と、筒内に対して排気ポートを開,閉する排気弁32とが設けられている。また、エンジン10は、全気筒の吸気弁30を同時に弁停止、弁復帰させる全気筒駆動型の吸気可変動弁機構34と、全気筒の排気弁32を同時に弁停止、弁復帰させる全気筒駆動型の排気可変動弁機構36とを備えている。これらの可変動弁機構34,36については後述する。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ38等を含むセンサ系統と、エンジン10の運転状態を制御するためのECU(Electronic Control Unit)40とを備えている。クランク角センサ38は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、ECU40は、この出力に基いて機関回転数を検出したり、クランク角を検出することができる。また、センサ系統には、前記センサ22,38に加えて、車両やエンジンの制御に必要な各種のセンサ(例えばエンジン冷却水の温度を検出する水温センサ、吸気圧を検出する吸気圧センサ、スロットル開度を検出するスロットルセンサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気空燃比を検出する空燃比センサ等)が含まれており、これらのセンサはECU40の入力側に接続されている。また、ECU40の出力側には、スロットルバルブ24、燃料噴射弁26、点火プラグ28、後述の弁停止アクチュエータ90,92等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
そして、ECU40は、エンジンの運転情報をセンサ系統により検出し、その検出結果に基いて各アクチュエータを駆動することにより、運転制御を行う。具体的には、クランク角センサ38の出力に基いて機関回転数とクランク角とを検出し、エアフローセンサ22により検出した吸入空気量と、前記機関回転数とに基いて機関負荷を算出する。また、クランク角の検出値に基いて燃料噴射時期、点火時期等を決定する。そして、吸入空気量、機関負荷等に基いて燃料噴射量を算出し、燃料噴射弁26を駆動すると共に、点火プラグ28を駆動する。また、ECU40は、減速時などに燃料噴射を停止する燃料カット(F/C)を実行する。
一方、本実施の形態では、エンジン10をハイブリッド車の車両50に搭載する構成としている。図2は、本発明の実施の形態1に適用されるハイブリッド車のシステム構成を示す構成図である。図2に示すように、車両50には、電動モータ52、動力分割機構54等が搭載されており、これらは本実施の形態の補助動力機構を構成している。電動モータ52は、エンジン10と共に車両の動力源を構成するもので、エンジン10及び電動モータ52の出力側は、動力分割機構54に連結されている。そして、動力分割機構54の出力側は、減速機構等を含む伝達機構56を介して車輪58に連結されると共に、ジェネレータにも連結されている。また、電動モータ52及びジェネレータは、インバータを介してバッテリと接続されている。
ここで、動力分割機構54は、ECU40から入力される制御信号に応じて、エンジン10及び電動モータ52の駆動力を所望の比率で伝達機構56に伝達するものである。従って、ECU40は、動力分割機構54を制御することにより、車輪58側に伝達されるエンジン10及び電動モータ52の駆動力の配分を任意に変更することができる。これにより、エンジン10の駆動力により走行する機関走行と、電動モータ52の駆動力により走行するEV走行と、両方の駆動力を併用するHV走行とが実現される。
次に、図3及び図4を参照して、エンジン10に搭載された可変動弁機構34,36について説明する。図3は、全気筒駆動型の可変動弁機構を概略的に示す構成図であり、図4は、可変動弁機構の一部を拡大して示す斜視図である。なお、2つの可変動弁機構34,36は同様の構造を有しているので、以下の説明では、吸気可変動弁機構34の構造を例に挙げて説明する。また、本実施の形態では、例えば4気筒型のエンジン10において、各気筒に吸気弁30及び排気弁32がそれぞれ2つずつ配置されているものとする。
まず、図3は、後述するロッカーシャフト68の軸線と切換ピン72,74,76の軸線とを含む平面で、可変動弁機構34の一部を破断して表した部分断面図である。図3に示すように、可変動弁機構34は、カムシャフト60のカム62から作用力を受ける第1ロッカーアーム64と、第1ロッカーアーム64との連結時にカム62の作用力を吸気弁30に伝達する第2ロッカーアーム66と、ロッカーアーム64,66を揺動可能に支持する中空構造のロッカーシャフト68と、ロッカーアーム64,66の連結状態を切換える切換機構70とを備えている。ここで、カム62、ロッカーアーム64,66及び切換機構70は、各気筒にそれぞれ配置されている。
切換機構70は、互いに端面が当接した状態で軸方向に並んだ3本の切換ピン72,74,76と、切換ピン72,74,76をリンクアーム80(102)に向けて付勢する戻しばね78とを備えている。切換ピン72〜76のうち中央の切換ピン72は、第1ロッカーアーム64に設けられたピン孔に移動可能に挿嵌され、左,右の切換ピン74,76は、第2ロッカーアーム66に設けられたピン孔に移動可能に挿嵌されている。一方、右側の切換ピン76が当接するリンクアーム80,82のうち、第1リンクアーム80は、任意の1気筒(例えば、#4気筒)に配置され、第2リンクアーム82は、他の気筒(#1〜#3気筒)にそれぞれ配置されている。これらのリンクアーム80,82は、ロッカーシャフト68により揺動可能に支持されている。ロッカーシャフト68の内周側には、リンクシャフト84が移動可能に配置されている。そして、リンクアーム80,82は、固定ピン86によってリンクシャフト84に固定され、リンクシャフト84と一緒に軸方向及び周方向に変位する構成となっている。
また、第1リンクアーム80には、図4に示すように、カムシャフト60の外周に向けて突出した突起部80aが設けられている。一方、カムシャフト60は、突起部88に対応する位置に螺旋状のガイド溝88が設けられている。また、第1リンクアーム80の近傍には、電磁ソレノイド等からなる弁停止アクチュエータ90が設けられており、弁停止アクチュエータ90は駆動軸90aを備えている。そして、弁停止アクチュエータ90は、ECU40から通電されることにより、第1リンクアーム80の突起部80aをガイド溝88に係合させるように構成されている。
次に、上述した可変動弁機構34の作動について説明する。まず、可変動弁機構34の非作動時(弁停止アクチュエータ90に通電していない状態)において、第1リンクアーム80は、カムシャフト60から離れた位置で戻しばね78の付勢力を受けることにより、図3中に示す変位端Pmax1に位置している。この状態では、ロッカーアーム64,66が切換ピン72,74を介して連結されているので、カム62の作用力は、第1ロッカーアーム64から第2ロッカーアーム66を介して2つの吸気弁30に伝達される。従って、吸気弁30は、カム62のプロフィールに応じて、バルブスプリング30a(図4参照)のばね力に抗しつつ、通常の開閉動作を行う。
一方、弁停止アクチュエータ90に通電した場合には、その駆動軸90aにより第1リンクアーム80の突起部80aが押動される。この結果、突起部80aは、カムシャフト60のガイド溝88に係合し、この状態でカムシャフト60と共に回転するガイド溝88に案内されることにより、図3中に示す変位端Pmax2に向けて軸方向に移動する。これにより、各リンクアーム80,82は、ロッカーシャフト68と共に軸方向に変位し、各気筒の切換ピン72,74,76を戻しばね78に向けて押動する。そして、中央の切換ピン72が第1ロッカーアーム64のピン孔にちょうど収容される位置に達すると、ロッカーアーム64,66の連結状態が解除される。この結果、カム62の作用力により第1ロッカーアーム64が揺動しても、この揺動動作は第2ロッカーアーム66に伝達されなくなる。これにより、全気筒において、吸気弁30は、カム62の作用力を受けなくなるので、バルブスプリング30aにより閉弁状態に保持される。
このように、ECU40は、弁停止アクチュエータ90に通電することにより、全気筒の吸気弁30を同時に弁停止させる(閉弁状態に保持する)ことができる。また、弁停止アクチュエータ90への通電を停止した場合には、全気筒の吸気弁30を同時に弁復帰させ、通常の開閉動作を行わせることができる。一方、排気可変動弁機構36も、上述した吸気可変動弁機構34と同様に構成されており、弁停止アクチュエータ92を備えている。従って、ECU40は、弁停止アクチュエータ92に対して通電、通電停止を行うことにより、全気筒の排気弁32を同時に弁停止、弁復帰させることができる。
[実施の形態1の特徴]
上述したエンジンの制御では、車両が減速運転を行うときに、燃料カットを実施し、かつ、可変動弁機構34,36により全気筒の吸気弁30及び排気弁32を弁停止状態に保持する。そして、減速運転が解除されるときには、燃料カットを停止して燃料噴射を再開すると共に、可変動弁機構34,36への通電を停止し、全気筒の吸気弁30及び排気弁32を弁復帰させる。しかし、吸気弁30や排気弁32は、何らかの異常により閉弁状態で固着することがあり、可変動弁機構34,36への通電を停止しても、弁復帰しない場合がある。そこで、本実施の形態では、このような弁復帰異常が生じた場合に、以下に述べる弁復帰異常対応制御と異常時走行制御とを実施する構成としている。
(弁復帰異常対応制御)
弁復帰異常対応制御では、まず、可変動弁機構34,36への通電を停止した状態(全ての吸気弁30及び排気弁32が弁復帰しているはずの状態)において、弁復帰異常が生じている気筒(故障気筒)を検出する。この検出処理は、エンジン10の運転情報(吸気圧、トルク、クランク角等)に基いて行われる。具体的に述べると、弁復帰異常が生じた場合には、エンジンの吸気圧やトルク等が正常時と異なるパターンで変動するようになり、その変動パターンは、故障気筒の位置(番号)や故障した弁の種類に応じて異なるものとなる。従って、センサ系統により検出した吸気圧やトルクの変動パターンを正常時のパターンと比較すれば、故障気筒を特定することができ、また、故障気筒において吸気弁と排気弁の何れが故障しているかを特定することができる。
そして、上記検出動作により、少なくとも1つの弁で弁復帰異常が検出された場合には、退避走行モードが実施される。退避走行モードでは、燃料カットを実行(再開)し、エンジン10の自立運転を停止する。そして、電動モータ52を作動させ、モータの駆動力により車両をEV走行させる。これにより、エンジンが弁復帰異常により故障した状態でも、車両を安全な場所まで移動するために最低限の退避走行を確実に行うことができる。
また、退避走行モードでは、エンジン10が完全な停止状態となるのを禁止する(以下、この制御をエンジンの停止禁止制御と称する)。エンジンの完全な停止状態とは、クランク軸16が静止し、機関回転数が零となる停止状態である。より具体的に述べると、エンジンの停止禁止制御では、動力分割機構54等を介して電動モータ52の駆動力をクランク軸16に伝達し、エンジン10を自立運転が停止した状態で空転させる。このように、エンジンの停止禁止制御を行う理由は次の通りである。
弁の固着等により発生した弁復帰異常は、復帰動作の一時的な応答遅れだけで済む場合があり、エンジンを空転させているうちに自然復帰する可能性がある。このため、弁復帰異常の発生時にエンジンを完全に停止させてしまうと、自然復帰の機会を逃すことになる。また、エンジンが完全に停止した状態で退避走行が終了し、その後に、吸気弁及び排気弁が停止した状態でエンジンが再始動されると、排気行程の気筒でも圧縮動作が行われるため、クランキング時の負荷が増大し、振動等が生じ易くなる。そこで、本実施の形態では、エンジン10を停止状態で空転させつつ、退避走行を行う。これにより、弁復帰異常が生じた場合でも、退避走行中に弁が自然復帰する機会を維持し、車両が正常な状態に復帰する可能性を高めることができる。また、再始動時のクランキング負荷を低減し、振動等を防止することができる。
一方、吸気弁30や排気弁32が弁復帰しない場合には、次のような問題が生じる。即ち、例えば排気弁が弁復帰しない場合には、吸気弁の開弁時に排気ガスが吸気系に逆流し、振動や騒音が発生する。また、吸気弁が弁復帰しない場合には、吸気行程で筒内の負圧が増大するので、オイルパン側に収容された潤滑油が筒内に吸い上げられる現象(所謂オイル上がり)が生じ、オイル消費量が増大する。また、吸気弁と排気弁の片方だけが作動した状態でエンジンが作動すると、各部品に想定外の負荷が作用したり、EV走行によりエンジンを空転させるのに必要な負荷(抵抗)が増大する可能性がある。
このため、弁復帰異常対応制御では、吸気弁30と排気弁32のうち少なくとも一方の弁に弁復帰異常が生じた場合に、正常な状態である他方の弁を可変動弁機構34(36)により弁停止させる構成としている。より具体的に述べると、まず、例えば全気筒で排気弁32の弁復帰異常が生じた場合には、前述した排気ガスの逆流により著しい振動が生じ易いので、吸気可変動弁機構34により全気筒の吸気弁30を直ちに弁停止させる。また、全気筒で吸気弁30の弁復帰異常が生じた場合には、オイル上がりが生じてオイル消費量が急増するので、排気可変動弁機構36により全気筒の排気弁32を直ちに弁停止させる。これにより、弁復帰異常が生じた場合でも、エンジンの部品を保護し、車両の静粛性やEV走行の航続距離を確保することができる。
次に、弁復帰異常が一部の気筒だけで生じた場合について説明する。まず、例えば排気弁の弁復帰異常が一部の気筒だけで生じた場合には、全気筒の吸気弁を弁停止させると、排気弁が正常な気筒において前述したオイル上がりが急増する。そこで、この場合には、まず、故障した排気弁が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、所定の待機時間αだけ待機する。そして、待機時間αが経過した後には、自然復帰が望めないものと判断して可変動弁機構34,36の両方に通電し、全気筒の吸気弁30及び排気弁32を弁停止させる。一方、故障した排気弁が待機時間αの経過中に自然復帰した場合には、吸気弁の弁停止を実行せずに、状況に応じて退避走行モードを解除する。
また、吸気弁の弁復帰異常が一部の気筒だけで生じた場合には、全気筒の排気弁を弁停止させると、吸気弁が正常な気筒において前述した排気ガスの逆流が発生する。そこで、この場合には、故障した吸気弁が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、所定の待機時間βだけ待機する。そして、待機時間βが経過した後には、可変動弁機構34,36の両方に通電し、全気筒の吸気弁30及び排気弁32を弁停止させる。また、故障した吸気弁が待機時間βの経過中に自然復帰した場合には、排気弁の弁停止を実行せずに、状況に応じて退避走行モードを解除する。
上記制御によれば、弁復帰異常が一部の気筒で生じた場合には、待機時間α,βにより弁が自然復帰する機会を確保することができる。また、待機時間α,βの経過後には、正常気筒と故障気筒の両方において吸気弁及び排気弁を弁停止させることができ、片方の弁だけが作動することによる不具合を全気筒で回避することができる。従って、故障気筒の数(全気筒または一部の気筒)に応じて適切な対応制御を行うことができる。
さらに、上述した待機時間αの経過中には、排気弁が故障した気筒で吸気弁だけが作動しているので、排気ガスの逆流により振動が発生している可能性が高い。一方、待機時間βの経過中には、吸気弁が故障した気筒で排気弁だけが作動しているので、オイル上がりが急増している可能性が高い。これらの状況を比較した場合、振動の発生は運転性に大きな影響を与えるので、オイル上がりよりも重大な不具合であると考えられる。このため、第1の待機時間αは、第2の待機時間βよりも短い時間に設定されている(α<β)。
これにより、排気弁の故障時には、自然復帰を待つ時間を短くして振動の継続時間を抑制し、運転性を確保することができる。また、吸気弁の故障時には、オイル上がりが許容される範囲内で、自然復帰を待つ時間を出来るだけ長くすることができる。従って、故障した弁の種類に応じて適切な対応制御を行うことができる。なお、上述した待機時間α,βの値は、後述の異常経過時間カウンタC1と比較するためのカウンタ値として設定され、ECU40に予め記憶されている。従って、待機時間αのカウンタ値は、待機時間βよりも小さな値に設定されている。
(異常時走行制御)
次に、異常時走行制御について説明する。異常時走行制御は、上述した弁復帰異常対応制御(1次対応処理)が実施された後に、2次対応処理として実施されるもので、弁復帰異常の回復状態を監視しつつ、退避走行の継続時間やエンジンの空転状態を制御するものである。異常時走行制御では、弁復帰異常が回復した場合に、電動モータ52による退避走行を停止し、エンジン10の運転を再開する。エンジンの運転再開は、可変動弁機構34,36への通電を停止して吸気弁30及び排気弁32を弁復帰させ、燃料噴射を再開することにより実施される。これにより、一時的な応答遅れ等による弁復帰異常が回復した場合には、通常の運転状態へと速やかに復帰することができる。
また、異常時走行制御では、弁復帰異常が回復しない状態で退避走行の継続時間が所定の基準時間γを越えた場合に、エンジン10の空転を停止する。具体的には、動力分割機構54に搭載されたクラッチ機構等を制御することにより、電動モータ52からエンジン10への動力伝達を遮断し、エンジン10が完全な停止状態となるのを許可する。ここで、退避走行中にエンジンを空転させた場合には、その分だけモータに余分な負荷がかかり、モータの消費電力が増大して航続距離が減少する。
このため、異常時走行制御では、退避走行を開始してから、エンジンが自然回復しないことが確認される程度の基準時間γが経過した時点で、エンジンの停止禁止制御を解除し、退避走行時の動力系統からエンジンを切り離す。これにより、エンジンが自然復帰する機会を可能な限り維持しながらも、自然復帰が望めない場合には、エンジンを完全に停止させて退避走行の航続距離を延ばすことができる。なお、エンジンの完全停止を許可する場合には、再始動時のクランキング負荷を低減するために、排気可変動弁機構36への通電を停止して排気弁を弁復帰可能な状態に保持するのが好ましい。
なお、弁停止した状態(弁復帰しない状態)でエンジンを空転させると、オイル上がりの量が増大するので、上述した基準時間γは、エンジンの空転が開始されてからオイル上がりの量が許容限度に達するまでの時間に応じて設定してもよい。ここで、空転の継続時間とオイル上がりの量との関係は、実験等により容易に求めることができる。この構成によれば、エンジンが自然復帰する機会を可能な限り維持しながらも、オイル上がりの量が許容限度を超える前に、エンジンの空転を停止させることができる。
さらに、異常時走行制御では、退避走行中に弁復帰異常が回復してエンジンの運転を再開した場合でも、可変動弁機構34,36による弁停止が禁止される。何故なら、弁復帰異常が生じた弁は、何らかの理由により固着し易い状態になっていると考えられるので、回復後に弁停止を行うと、一旦復帰した弁が再び固着する可能性がある。このため、弁復帰異常からの回復後には弁停止を再び実行しない。この構成によれば、弁復帰異常が再発し易い状況において弁停止が実行されるのを回避することができ、故障の再発を確実に防止することができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図5乃至7を参照しつつ、上述した制御を実現するための具体的な処理について説明する。図5乃至7は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。これらの図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。
まず、図5に示すルーチンでは、エンジンの減速運転時などに、可変動弁機構34,36により全気筒の吸気弁30及び排気弁32が弁停止状態に保持され、かつ燃料カットが実行されているか否かを判定する(ステップ100)。そして、減速運転が終了することにより、燃料カットから通常の燃料噴射状態に復帰する要求があるか否かを判定する(ステップ102)。これら2つの判定成立時には、吸気側及び排気側の可変動弁機構34,36を停止し、全気筒の吸気弁及び排気弁を通常の作動状態に弁復帰させる(ステップ104)。また、ステップ100,102のうち何れかの判定が不成立の場合には、弁復帰を行うタイミングではないので、制御を終了する。
次の処理では、可変動弁機構34,36の停止後に、エンジンの運転情報に基いて各気筒の吸気弁及び排気弁の動作を確認し、全ての弁が弁復帰したか否かを判定する(ステップ106)。そして、この判定が成立した場合には、全気筒の弁復帰が正常に行われたものと判断して制御を終了する。一方、ステップ106の判定が不成立の場合には、何れかの弁で弁復帰異常が生じているので、弁復帰異常対応制御と異常時走行制御とを実行する(ステップ108,110)。
次に、図6を参照しつつ、図5中のステップ108で実行される弁復帰異常対応制御の処理について説明する。図6に示すルーチンでは、まず、弁復帰異常が生じているので、異常経過時間カウンタC1による計数を開始する(ステップ200)。異常経過時間カウンタC1は、弁復帰異常が生じてからの経過時間を計測するカウンタであり、ECU40のタイマ機能によって所定時間毎に増加するものである。また、ECU40は、弁復帰異常の発生に対応して、燃料カットを再開し、EV退避走行モードを実施する(ステップ202,204)。これにより、退避走行モードでは、エンジンの自立運転が停止した状態で、電動モータ52の駆動力により車両がEV走行する。
次の処理では、エンジンの運転情報に基いて弁復帰異常が生じた気筒及び弁の種類を検出する。そして、弁復帰異常が排気弁で生じたものか否かを判定し、この判定成立時には、更に全気筒で故障が生じたのか否かを判定する(ステップ206,208)。ステップ206,208の判定が何れも成立した場合には、全気筒で排気弁の弁復帰異常が生じているので、吸気可変動弁機構34を作動させ、全気筒の吸気弁を弁停止させる(ステップ210)。そして、電動モータ52の駆動力を利用してエンジンを空転させることにより、エンジンの停止禁止制御を実行する(ステップ212)。
また、ステップ208の判定が不成立の場合には、一部の気筒で排気弁の弁復帰異常が生じている。そこで、この場合には、故障した気筒(排気弁)が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、異常経過時間カウンタC1が待機時間αよりも増加したか否かを判定する処理を繰り返す(ステップ214,216)。そして、故障した排気弁が自然復帰しない状態で待機時間αが経過した場合には、ステップ216の判定が成立するので、可変動弁機構34,36を停止し、全気筒の吸気弁及び排気弁を弁停止させる(ステップ218)。そして、ステップ212において、エンジンの停止禁止制御を実行する。また、待機時間αが経過する前に排気弁が自然復帰した場合には、ステップ214の判定が成立するので、そのまま何もせずにリターンする。
一方、ステップ206の判定が不成立の場合には、吸気弁で弁復帰異常が生じているので、全気筒で故障が生じたのか否かを判定する(ステップ220)。この判定成立時には、全気筒で吸気弁の弁復帰異常が生じているので、排気可変動弁機構36を作動させ、全気筒の排気弁を弁停止させる(ステップ222)。そして、ステップ212において、エンジンの停止禁止制御を実行する。また、ステップ220の判定が不成立の場合には、一部の気筒で吸気弁の弁復帰異常が生じている。そこで、この場合には、排気弁の場合とほぼ同様に、故障した吸気弁が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、異常経過時間カウンタC1が待機時間βよりも増加したか否かを判定する処理を繰り返す(ステップ224,226)。そして、故障した吸気弁が自然復帰しない状態で待機時間βが経過した場合には、全気筒の吸気弁及び排気弁を弁停止させ(ステップ228)、ステップ212でエンジンの停止禁止制御を実行する。また、待機時間βが経過する前に吸気弁が自然復帰した場合には、そのまま何もせずにリターンする。
次に、図7を参照しつつ、図5中のステップ110で実行される異常時走行制御の処理について説明する。図7に示すルーチンでは、まず、EV退避走行モードであるか否かを判定する(ステップ300)。この判定が不成立の場合には、EV走行時間カウンタC2を零にクリアし、そのままリターンする(ステップ302)。EV走行時間カウンタC2は、退避走行が開始されてからの経過時間を計測するカウンタである。ステップ300の判定成立時には、EV走行時間カウンタC2による計数を開始する(ステップ304)。
次の処理では、固着気筒(弁復帰異常が生じた気筒)が自然復帰したか否かを判定する(ステップ306)。この判定成立時には、エンジンの運転が可能となるので、吸気弁及び排気弁の弁停止を解除し、これらの弁を通常の状態で駆動する(ステップ308)。また、EV退避走行モード及びエンジンの停止禁止制御を解除する(ステップ310)。このとき、エンジンの燃料噴射も再開する。さらに、前述したように、弁復帰異常が再び生じるのを回避するために、エンジン運転中の弁停止を禁止する(ステップ312)。そして、前記カウンタC1,C2を零にクリアし、リターンする(ステップ314)。
一方、ステップ306の判定が不成立の場合には、固着気筒の弁が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、EV走行時間カウンタC2が基準時間γよりも増加したか否かを判定する処理を繰り返す(ステップ316)。そして、ステップ316の判定成立時には、エンジンの空転状態をこれ以上継続しても弁の自然復帰が望めないので、エンジンの停止を許可(停止禁止制御を解除)し、リターンする(ステップ318)。
なお、前記実施の形態1では、図6中のステップ206〜210及びステップ214〜222が、請求項1,2における弁復帰異常対応手段の具体例を示している。また、ステップ206,208,220は請求項2における異常気筒特定手段の具体例、ステップ210,222は請求項2における全気筒異常対応手段の具体例、ステップ214〜218及びステップ224〜228は請求項2における部分気筒異常対応手段の具体例をそれぞれ示している。また、ステップ202,204は請求項1における退避走行制御手段の具体例、ステップ212は請求項1における機関空転制御手段の具体例をそれぞれ示している。さらに、図7中のステップ308,310は請求項4における退避走行停止手段の具体例、ステップ312は請求項5における弁停止禁止手段の具体例、ステップ316,318は請求項6における空転停止手段の具体例をそれぞれ示している。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様のシステム構成及び制御(図1乃至図6)を採用しているものの、退避走行の継続時間に制限を設ける構成としており、この点において実施の形態1と構成が異なっている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
本実施の形態では、弁復帰異常が回復しない状態で退避走行の継続時間が所定の制限時間Lを越えた場合に、可変動弁機構34,36により吸気弁30及び排気弁32を弁復帰させると共に、EV退避走行を終了させる構成としている。これにより、再始動時のクランキング負荷を低減し、始動性を高めることができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
図8は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。本実施の形態では、実施の形態1と同様に図5及び図6に示すルーチンを実行し、図8に示すルーチンは、図7に示すルーチンに代えて実行するものとする。また、図8に示すルーチンでは、実施の形態1と同一の処理に同一のステップ番号を付している。
図8に示すように、本実施の形態では、ステップ306で固着気筒の弁が自然復帰しないかどうかを監視しつつ、EV走行時間カウンタC2が所定の制限時間Lよりも増加したか否かを判定する処理を繰り返す(ステップ316′)。そして、ステップ316′の判定成立時には、ステップ308〜314を実行することにより、吸気弁及び排気弁の弁停止、EV退避走行モード及びエンジンの停止禁止制御を解除する。なお、ステップ316′は、請求項8における退避走行制限手段の具体例を示している。
10 エンジン(内燃機関)
16 クランク軸
30 吸気弁
32 排気弁
34 吸気可変動弁機構
36 排気可変動弁機構
38 クランク角センサ
40 ECU
50 車両
52 電動モータ(補助動力機構)
54 動力分割機構(補助動力機構)
56 伝達機構
58 車輪

Claims (8)

  1. 吸気弁及び排気弁を有する複数の気筒が搭載された内燃機関と、
    前記内燃機関と共に動力源を構成する補助動力機構と、
    全気筒の吸気弁を同時に弁停止、弁復帰させる吸気側の可変動弁機構と、
    全気筒の排気弁を同時に弁停止、弁復帰させる排気側の可変動弁機構と、
    前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁を弁復帰させる動作を実施しても、前記吸気弁と前記排気弁のうち一方の弁が弁復帰しない弁復帰異常が生じた場合に、前記可変動弁機構により前記一方の弁を自然復帰可能な状態に保持しつつ、前記弁復帰異常が生じていない他方の弁を弁停止させる弁復帰異常対応手段と、
    前記弁復帰異常が生じた場合に、前記内燃機関の燃料噴射を停止し、前記補助動力機構の駆動力により退避走行を行う退避走行制御手段と、
    前記弁復帰異常が生じた場合に、前記一方の弁を自然復帰可能な状態に保持しつつ、前記補助動力機構の駆動力を利用して前記内燃機関を自立運転が停止した状態で空転させる機関空転制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  2. 前記弁復帰異常対応手段は、
    前記内燃機関の運転情報に基いて前記一方の弁の弁復帰異常が生じた気筒を特定する異常気筒特定手段と、
    前記一方の弁の弁復帰異常が全気筒で生じた場合に、前記他方の弁を直ちに弁停止させる全気筒異常対応手段と、
    前記一方の弁の弁復帰異常が一部の気筒で生じた場合に、所定の待機時間が経過してから前記排気弁と前記吸気弁の両方を弁停止させ、前記待機時間中に前記弁復帰異常が回復した場合には弁停止を実行しない部分気筒異常対応手段と、
    を備えてなる請求項1に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  3. 前記待機時間は、前記排気弁の弁復帰異常時に用いる第1の待機時間と、前記吸気弁の弁復帰異常時に用いる第2の待機時間とからなり、前記第1の待機時間を前記第2の待機時間よりも短く設定してなる請求項2に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  4. 前記退避走行制御手段は、前記弁復帰異常が回復した場合に、前記退避走行を停止して前記内燃機関の運転を再開する退避走行停止手段を備えてなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  5. 前記弁復帰異常が回復した場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁が再び弁停止されるのを禁止する弁停止禁止手段を備えてなる請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  6. 前記弁復帰異常が回復しない状態で前記退避走行の継続時間が所定の基準時間を越えた場合に、前記補助動力機構から前記内燃機関への動力伝達を遮断する空転停止手段を備えてなる請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  7. 前記基準時間は、前記内燃機関の空転が開始されてから筒内に吸い上げられる潤滑油の量が許容限度に達するまでの時間に応じて設定する構成としてなる請求項6に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
  8. 前記弁復帰異常が回復しない状態で前記退避走行の継続時間が所定の制限時間を越えた場合に、前記可変動弁機構によ前記吸気弁及び前記排気弁の弁停止を解除すると共に、前記退避走行を終了させる退避走行制限手段を備えてなる請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の内燃機関及び補助動力機構の制御装置。
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