JP5592810B2 - ガスシールドアーク溶接用耐火材 - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用耐火材 Download PDF

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Description

本発明は、チタニヤ系フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接に裏当て材として使用されるガスシールドアーク溶接用耐火材に関するものである。
造船業界をはじめとする各種業界の溶接施工において、鋼板を片面(片側)のみから溶接する片面溶接が行われている。この片面溶接では、狭開先化に伴う溶接速度の向上や鋼板からの強い拘束力により初層溶接部分に発生する高温割れが問題視されている。
この溶接金属の高温割れの発生を抑制するために、以下のような溶接方法が提案されている。
例えば、耐高温割れ性を改善する方法として、溶接速度を下げ、溶接電流を低くする等の溶接手段を特定する方法(例えば、特許文献1)が提案されている。また、耐高温割れ性を改善する方法として、溶接金属中のB量、または、S量を低減させるといったB、S量を特定する方法(例えば、特許文献1)が提案されている。
しかし、前記の溶接手段を特定する方法によれば、溶接作業の時間を大幅に増大させてしまい、溶接効率を犠牲にすることとなる。また、前記の溶接金属中のB、S量を特定する方法によれば、B量を低減した場合は低温靭性が確保できなくなるといった問題が生じてしまい、一方、S量を低減しようとした場合は、S等の不純物元素の低減には限界があるといった障害が存在する。
そこで、前記のような問題を回避しつつ、耐高温割れ性を改善する方法として、所定の成分からなるフラックス入りワイヤと所定の成分からなる耐火材とを用いることを特徴とする以下のようなガスシールドアーク溶接方法が提案されている。
詳細には、特許文献2では、フラックス入りワイヤとして、ワイヤ全質量に対する各成分の質量比(質量%)が、Sn≦0.010質量%、B≦0.005質量%、Bi+Pb≦0.005質量%、2.5≦Mn≦3.0質量%、7.0≦TiO+ZrO+SiO≦8.0質量%以下となるものを使用し、耐火材として、耐火材全質量に対する質量比(質量%)が、P≦0.10質量%、S≦0.10質量%となるものを使用するという技術が開示されている。
特開昭54−130452号公報 特開2003−311416号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術は、ワイヤと耐火材の両方について、それぞれを構成する各成分を所定の範囲内とする必要があるとともに、各成分の所定の範囲が狭く限定された範囲となっている。よって、溶接金属の耐高温割れ性の向上という効果を得るためには、各成分が狭く限定された範囲に該当するワイヤと耐火材の両方を選別し使用する必要があった。
特に、ワイヤについては、チタニヤ系フラックス入りワイヤの中でも、7.0≦TiO+ZrO+SiO≦8.0質量%以下という極めて狭い成分範囲を満たすもののみに限られており、その条件を満たさないチタニヤ系フラックス入りワイヤを使用した場合については、溶接金属の耐高温割れ性の向上を確保することができなかった。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、その課題は、ガスシールドアーク溶接において、使用するチタニヤ系フラックス入りワイヤの成分に限定されることなく、溶接金属の耐高温割れ性を向上させることができるガスシールドアーク溶接用耐火材を提供することにある。
本発明者らは、TiNが溶接金属の凝固組織の微細化に有効であることに着眼した。そして、耐火材中の成分を制御することで、溶接金属中にTiNを生成させ耐高温割れ性を著しく改善させると同時に、良好なビード形状(アンダーカット、ブローホール、ピットのような欠陥が無いビード形状)を保持することができるという知見を得た。
すなわち、前記課題を解決するために、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、チタニヤ系フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接に裏当て材として使用されるガスシールドアーク溶接用耐火材であって、耐火材全質量に対して、N(窒化物中のN):0.001〜0.100質量%、SiO:30〜60質量%、Al:15〜40質量%、MgO:5〜25質量%、を含有し、残部が不可避的不純物からなることを特徴とする。
このように、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、所定量のN(窒化物中のN)を含有しているため、このNとチタニヤ系フラックス入りワイヤ中のTi源が反応することにより、溶接金属中に核生成促進に効果的であるTiNが生成される。その結果、溶接金属の凝固組織が微細化し、溶接金属の耐高温割れ性を向上させることができる。
また、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、所定量のSiO、Al、MgOを含有することにより、良好なビード形状(アンダーカット、ブローホール、ピットのような欠陥が無いビード形状)を保持することができる。
そして、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、より好ましい範囲として、前記N(窒化物中のN)が、0.003〜0.050質量%、であることが好ましい。
このように、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、より好ましい量のNを含有することにより、溶接金属中にTiNが生成されることによる耐高温割れ性の向上を確保することができる。
そして、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、さらに、耐火材全質量に対して、TiO:5〜40質量%を含有することが好ましい。
このように、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、所定量のTiOを含有することにより、このTiOが溶接金属凝固の核生成サイトとなるとともに、Nと反応することで確実に溶接金属中にTiNが生成されることとなるため、溶接金属の耐高温割れ性の向上を確保することができる。
そして、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、より好ましい範囲として、前記TiOが、10〜30質量%であることが好ましい。
このように、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、より好ましい量のTiOを含有することにより、溶接金属中にTiNが生成されることによる耐高温割れ性の向上を確保することができる。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材は、所定量のN(窒化物中のN)を含有しているため、このNとチタニヤ系フラックス入りワイヤ中のTiが反応することにより、溶接金属中にTiNが生成し、溶接金属の耐高温割れ性を向上させることができる。
また、所定量のSiO、Al、MgOを含有することにより、良好なビード形状(アンダーカット、ブローホール、ピットのような欠陥が無いビード形状)を保持することができる。
さらに、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材によると、使用するワイヤがTiを含有すれば溶接金属中にTiNを生成させることができる。よって、使用するワイヤがチタニヤ系フラックス入りワイヤであれば、特に成分に限定されることなく溶接金属の耐高温割れ性の向上という効果を得ることができる。したがって、新たにチタニヤ系フラックス入りワイヤを作製しなくとも、市販のチタニヤ系フラックス入りワイヤを使用することにより溶接金属の耐高温割れ性を向上させることができる。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材(裏当て材)の断面図である。 本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材(裏当て材)をアルミテープ表面に並べた状態の模式図である。
以下、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材を実施するための形態について、詳細に説明する。
≪ガスシールドアーク溶接用耐火材≫
まず、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材(以下、適宜、耐火材という)について説明する。
本発明に係る耐火材は、チタニヤ系フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接に裏当て材として使用されるガスシールドアーク溶接用耐火材であって、所定量のN、SiO、Al、MgOを含有し、残部が不可避的不純物からなる。
なお、本発明に係る耐火材(裏当て材)1の形状については特に限定されず、所定の厚さを有する略板形状であっても良いし、図1に示すように、溶接金属の裏ビード形状を良好にすべく上面に溝が形成されているものであっても良い。また、本発明に係る耐火材1を使用する際は、アルミテープ2に耐火材1を並べ(図2参照)、溶接母材の開先部分に対し、片面溶接を行う面とは反対側から貼り付けて使用すればよい。なお、溶接母材の長さに合わせて、アルミテープ2に並べる耐火材1の数を決定すればよい。
以下に、本発明に係る耐火材に含まれる各成分を数値限定した理由について説明する。
<N(窒化物中のN):0.001〜0.100質量%>
Nを耐火材に含有させることにより、耐火材から初層溶接金属に間接的にNを添加することとなり、このNがチタニヤ系フラックス入りワイヤ中のTiと反応することにより、核生成促進に効果的であるTiNが育成される。その結果、溶接金属の凝固組織が微細化し、溶接金属の耐高温割れ性が向上する。N(窒化物中のN)量が0.001質量%未満では、上記効果が十分に得られず、N(窒化物中のN)量が0.100質量%を超えると、溶接金属にブローホールの発生が確認される。したがって、N(窒化物中のN)量は、0.001〜0.100質量%とする。
ここで、N(窒化物中のN)とは、窒化物全体を示すものではなく、窒化物の中のNのみを示すものである。そして、この窒化物とは、例えば、N−Cr、Fe−N−Cr、N−Si、N−Mn、N−Ti、N−Al等である。
<SiO:30〜60質量%>
SiOは、耐火材の主構成成分である。SiO量が30質量%未満では熱衝撃性に劣るため裏ビードが出すぎてしまい、SiO量が60質量%を超えると生成スラグの流動性が過大となり、均一な裏ビードが劣化してしまう。したがって、SiO量は30〜60質量%とする。
なお、SiO源としては、シリカ、ろう石、シャモット、コージライト、ムライト等を使用すればよい。
<Al:15〜40質量%>
Alは、耐火材の融点を高め、かつ生成スラグの粘性を高めて裏ビード形状を整える上で不可欠の成分である。Al量が15質量%未満では熱衝撃性に劣り上記特性が発現せず、Al量が40質量%を超えると耐火性が上がり過ぎるため裏ビードが劣化し、生成スラグの粘性が過大となることでガス抜けが悪くなりピットやブローホール等の欠陥が生じ易くなる。したがって、Al量は15〜40質量%とする。
なお、Al源としては、アルミナ、長石、マイカ、シャモット、コージライト、ムライト、ろう石等を使用すればよい。
<MgO:5〜25質量%>
MgOは、耐火性調整材としての機能を有するとともに、他スラグ剥離性を改善する効果を有する成分である。この効果を発現させるには耐火材にMgOを5質量%以上含有させる必要がある。しかし、MgO量が25質量%を越えると耐火度が上がりすぎて生成スラグの粘性が過大となり、ガス抜けが悪くなり、ピットやブローホール等の欠陥が生じ易くなる。したがって、MgO量は5〜25質量%とする。
なお、MgO源としては、マグネシア、タルク、ドロマイト、スピネル、フォルステライト等を使用すればよい。
<不可避的不純物>
残部の不可避的不純物としては、P、S、W、Ta、Cr、Cu、Nb、V等が挙げられ、本発明の効果を妨げない範囲で含有することが許容される。P量は0.1質量%以下が好ましく、S量は0.1質量%以下が好ましく、W量は1.0質量%以下が好ましく、Ta量は0.1質量%以下が好ましく、Cr量は0.5質量%以下が好ましく、Cu量は1.0質量%以下が好ましく、Nb量は0.1質量%以下が好ましく、V量は0.1質量%以下が好ましい。P、Sが上限値を超えると、耐高温割れ性が劣化し、W、Ta、Cr、Cu、Nb、Vが上記値を超えると、溶接金属の強度が大きくなり、靭性が低下するからである。
また、前記耐火材の成分に加えて、所定量のTiOを、さらに含有することが好ましい。
<TiO:5〜40質量%>
TiOを耐火材に含有させることにより、耐火材から初層溶接金属に間接的にTiOを添加することとなり、このTiOが溶接金属凝固の核生成サイトとなるとともに、溶接中にNと反応することでTiNを形成する。その結果、溶接金属の凝固組織が一層微細化し、溶接金属の耐高温割れ性が向上する。TiO量が5%未満では上記効果が十分ではなく、TiO量が40%を超えると、耐火性が上がり過ぎるため裏ビードが出にくく、生成スラグの粘性が過大となることでガス抜けが悪くなり、ピットやブローホール等の欠陥が生じ易くなる。したがって、TiOを耐火材に含有させる場合は、TiO量は5〜40質量%とするのが好ましい。
なお、TiO源としては、例えばルチール等を使用すればよい。
また、前記耐火材に含有するN(窒化物中のN)、TiOのうち少なくとも1つが、下記量であることが好ましい。
<N(窒化物中のN):0.003〜0.050質量%、TiO:10〜30質量%>
N(窒化物中のN)が0.003〜0.050質量%、TiOが10〜30質量%、のうち少なくとも1つを満たすことで、十分な量のTiNを溶接金属中に生成させることができる。その結果、溶接金属の凝固組織が微細化し、溶接金属の耐高温割れ性の向上を確保することができるからである。
次に、本発明を実施する際に使用するチタニヤ系フラックス入りワイヤ、および溶接母材について説明する。
≪チタニヤ系フラックス入りワイヤ≫
チタニヤ系フラックス入りワイヤとは、TiOを含んだフラックス入りワイヤである。Ti源を含有しているものであれば、耐火材のNと反応することにより、溶接金属中にTiNが形成されるため、溶接金属の耐高温割れ性を向上させることができる。よって、使用するワイヤはチタニヤ系フラックス入りワイヤであれば、溶接金属の耐高温割れ性の向上という効果を得ることができるため、その他の組成については、特に限定されない。例えば、JIS Z3313 T49J0T1−1CA−Uの規格分類のもの等を用いることができる。
チタニヤ系フラックス入りワイヤのフラックス充填率は、特に限定されず、ワイヤの生産性、例えば成型および伸線時の断線等を考慮して適宜設定することができる。また、チタニヤ系フラックス入りワイヤの断面形状は特に限定されず、例えば、合わせ目はあっても無くても良い。
≪溶接母材≫
溶接母材の組成は特に限定されないが、例えば、下記の表1に化学成分例を示すようなJIS G3106 SM400A〜C鋼等を用いることができる。
Figure 0005592810
次に、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材を製造する方法、およびガスシールドアーク溶接について説明する。
≪ガスシールドアーク溶接用耐火材の製造方法≫
耐火材の製造方法については、特に限定されない。例えば、原料粉末を配合し、粘結剤を添加し混錬したものをプレス成形する。そして、プレス成形したものを乾燥させた後、窒化物に適する焼成方法を行い、耐火材を製造すればよい。
≪ガスシールドアーク溶接≫
溶接方法に関しては、溶接効率等を考慮すると、ガスシールドアーク溶接を行うことが好ましい。
ガスシールドアーク溶接の方法は、特に限定されず、通常用いられる方法を採用することができる。例えば、シールドガスとしては、100%COガスの他、ArガスとCOガスとの混合ガス、ArガスとOガスとの混合ガス、ArガスとCOガスとOガスとの3種類の混合ガス等が用いられる。
ただし、本発明に用いられる溶接方法は、上記のガスシールドアーク溶接法のみに限定されず、例えば、被覆アーク溶接法、ティグ溶接、サブマージアーク溶接法等のいずれの溶接法にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
以下、本発明に係るガスシールドアーク溶接用耐火材について、本発明の要件を満たす実施例(No.1〜42)と、本発明の要件を満たさない比較例(No.43〜60)と、を対比して具体的に説明する。
耐火材は、原料粉末を配合し、粘結剤を添加し混錬したものをプレス成形し乾燥させた後、窒化物に適する焼成方法を行い作製した。
前記方法により、表2に示す本発明の要件を満たす耐火材(耐火材No.1〜21)と、表3に示す本発明の要件を満たさない耐火材(耐火材No.22〜30)を作製した。
Figure 0005592810
Figure 0005592810
表4に示すチタニヤ系フラックス入りワイヤ(JIS Z3313 T49J0T1−1CA−Uの規格分類のもの)を用い、JIS G3106 SM400B鋼(C:0.12質量%、Si:0.2質量%、Mn:1.1質量%、P:0.008質量%、S:0.003質量%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物)からなる溶接母材を、表2、3に示す耐火材を用いて、表5に示す溶接条件で片面溶接(下向突合せ溶接)した。
Figure 0005592810
Figure 0005592810
(耐高温割れ性)
溶接終了後、初層溶接部(クレータ部を除く)について、X線透過試験(JIS Z 3104)にて、内部割れの有無を確認し、割れ発生部分のトータル長さを測定し、割れ率を算出した。ここで、割れ率は、割れ率W=(割れ発生部分のトータル長さ)/(初層溶接部長さ(クレータ部を除く))×100により算出される。その割れ率で耐高温割れ性を評価した。
なお、評価基準は、溶接電流240Aで割れ率0%かつ溶接電流260Aで割れ率0%の場合を「より一層優れている:◎」とし、溶接電流240Aで割れ率0%かつ溶接電流260Aで割れ率5%以下の場合を「優れている:○〜◎」とし、溶接電流240Aで割れ率0%かつ溶接電流260Aで割れ率5%超の場合を「良好である:○」とし、溶接電流240Aで割れ有りかつ溶接電流260Aで割れ有りの場合を「劣っている:×」とした。
(ビード形状)
溶接終了後、初層溶接部(クレータ部を除く)について、ビード形状の評価を実施(目視による観察)した。裏面ビード形状が欠陥なしの場合は「良好である:○」とし、アンダーカット、ピット、ブローホール等の欠陥が生じた場合は「劣っている:×」とした。
(総合評価)
総合評価の評価基準は、前記評価項目のうち、耐高温割れ性が「◎」であり、ビード形状が「○」である場合を、「より一層優れている:◎」とし、耐高温割れ性が「○〜◎」であり、ビード形状が「○」である場合を、「優れている:○〜◎」とし、耐高温割れ性が「○」であり、ビード形状が「○」である場合を、「良好である:○」とし、前記評価項目の少なくとも1つが「×」の場合を、「劣っている:×」とした。
Figure 0005592810
Figure 0005592810
表6に示すように、実施例No.1〜42は、本発明の範囲を満足するため、耐高温割れ性、ビード形状の全てにおいて「良好である」以上の結果となった。特に、TiOを所定量含有する耐火材No.15を使用した実施例No.15、36は、耐高温割れ性の評価が「優れている」という結果となった。また、TiOを所定量含有するとともに、N量、TiO量のいずれかが最適な範囲内であった耐火材No.16、17、18、19、20を使用した実施例No.16、17、18、19、20、37、38、39、40、41は、耐高温割れ性の評価が「優れている」という結果となった。さらに、N量、TiO量が共に最適な範囲内であった耐火材No.21を使用した実施例No.21、42は耐高温割れ性の評価が「より一層優れている」という結果となった。
一方、表7に示すように、比較例No.43〜60は、本発明の規定するいずれかの要件を満たさないため、良好な結果とならなかった。
具体的には、比較例No.43、52は、耐火材のN量が下限値未満であったため、耐高温割れ性が劣っていた。一方、比較例No.44、53は、耐火材のN量が上限値を超えていたため、ブローホールが発生してしまい、溶接を中止せざるを得なかった。
比較例No.45、54は、耐火材のSiO量が下限値未満であったため、溶接中に耐火材が割れてしまった。一方、比較例No.46、55は、耐火材のSiO量が上限値を超えていたため、アンダーカットが生じてしまいビード形状が劣っていた。
比較例No.47、56は、耐火材のAl量が下限値未満であったため、溶接中に耐火材が割れてしまった。一方、比較例No.48、57は、耐火材のAl量が上限値を超えていたため、アンダーカットとピットが生じてしまいビード形状が劣っていた。
比較例No.49、58は、耐火材のMgO量が下限値未満であったため、溶接中に耐火材が割れてしまった。一方、比較例No.50、59は、耐火材のMgO量が上限値を超えていたため、アンダーカットとピットが生じてしまいビード形状が劣っていた。
比較例No.51、60は、耐火材のTiO量が上限値を超えていたため、アンダーカットとピットが生じてしまいビード形状が劣っていた。
以上の結果から、本発明の要件を満たす実施例(No.1〜42)は、本発明の要件を満たさない比較例(No.43〜60)と比べて、総合評価(耐高温割れ性・ビード形状)において優れていることが確認された。
また、本発明に係る耐火材を用いると、成分の異なるチタニヤ系フラックス入りワイヤ(ワイヤNo.1、2)を使用した場合であっても、耐高温割れ性とビード形状について同じように良好な結果が得られることがわかった。
1 耐火材(裏当て材)
2 アルミテープ

Claims (4)

  1. チタニヤ系フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接に裏当て材として使用されるガスシールドアーク溶接用耐火材であって、
    耐火材全質量に対して、
    N(窒化物中のN):0.001〜0.100質量%、
    SiO:30〜60質量%、
    Al:15〜40質量%、
    MgO:5〜25質量%、を含有し、残部が不可避的不純物からなることを特徴とするガスシールドアーク溶接用耐火材。
  2. より好ましい範囲として、前記N(窒化物中のN)が、0.003〜0.050質量%、であることを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用耐火材。
  3. さらに、耐火材全質量に対して、TiO:5〜40質量%を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスシールドアーク溶接用耐火材。
  4. より好ましい範囲として、前記TiOが、10〜30質量%であることを特徴とする請求項3に記載のガスシールドアーク溶接用耐火材。
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