JP5585114B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コピー機もしくはMFP(Multi Function Peripheral)のスキャナ処理部、あるいはスキャナ単体装置等を構成する画像読取装置の制御技術に関する。
この種の画像読取装置では、固定した原稿面に対して読取センサの光学系を相対的に移動させつつ、原稿面を移動方向と直角方向にライン状に順次走査を行うことで原稿面の読み取りを行う原稿固定方式と、固定した光学系に対して原稿面を移動させることで原稿面の読み取りを行う原稿移動方式のいずれかが採用されている。原稿固定方式はFB(Flat Bed)方式とも呼ばれ、原稿移動方式はADF(Auto Document Feeder)方式とも呼ばれる。
また、この種の画像読取装置では、原稿の画像読取の際、いったん画像読取部で読み取った画像データをメモリに書き込み、上位の処理部もしくは外部の装置(パーソナルコンピュータ等)がそのメモリに書き込まれた画像データを読み込むという方法が一般的である。ここで、メモリを介すのは、画像読取部の画像データの読取速度と、上位の処理部もしくは外部の装置の画像データの読込速度とが必ずしも一致しないからである。
読み取る画像データに対して十分なメモリサイズがある場合、メモリの所定領域に画像データを連続して書き込んでいき、上位の処理部もしくは外部の装置はメモリのその領域から画像データを読み込んでいく。この場合、原稿からの画像読取の中断を行なうことなく読取動作を行うことが可能である。
しかし、大容量のメモリを用いることは装置のコストアップを招くことになるため、コストミニマムを意識した設計を行う際には、使用するメモリサイズに制限を与える必要がある。その場合、メモリは、リングバッファの様に、メモリの先頭アドレスから順々に画像データの書き込みを行っていき、後端アドレスまで書き込んだら、再び先頭アドレスに戻り、上位の処理部もしくは外部の装置によるデータ読込が完了して空き領域となった部分に画像データの書き込みを行っていく。また、上位の処理部もしくは外部の装置によるメモリからのデータ読込動作が遅れた場合、まだ読み出されていないメモリ領域にはデータの書き込みが行えないため、メモリのオーバフローを防ぐために、画像読取動作を間欠的に行なう必要がある。
特許文献1には、画像読取動作中にメモリフル(メモリの空き領域が十分でない状態)により以後の画像データを処理できないと判断した時に画像読取動作を一時停止し、ホストコンピュータによるデータ読込でメモリに空き領域が発生したら画像読取動作を再開するという間欠画像読取技術が開示されている。
上述したように、間欠画像読取動作では光学系もしくは原稿が移動と停止を繰り返すことになり、移動のための動力を供給するモータが駆動と停止を繰り返すこととなる。
一方、この種の画像読取装置のモータとして用いられるステッピングモータには、例えば2相モータの場合でも2相励磁モード、1−2相励磁モード、W1−2相励磁モードといったいくつかの相励磁モードがある。そして、この種の画像読取装置では、クロックの1パルスによる回転角が小さく、細かい制御に適した1−2相励磁モードやW1−2相励磁モード、更にはより回転角を小さくしたマイクロステップ駆動を行うマイクロステップモータ等が用いられることが多い。
図1はステッピングモータの励磁シーケンスの例を示す図であり、A相、B相の2つの相にて回転を制御するステッピングモータにおいて、それぞれリセット位置を「0」としてクロック1パルス毎にカウントアップあるいはカウントダウンするカウント値によりモータの回転位置を示している。図1(a)は1−2相励磁モードの場合の磁極のとり得る位置、図1(b)はW1−2相励磁モードの場合の磁極のとり得る位置、図1(c)はクロックに対する磁極位置の対応関係の例を示している。
1−2相励磁モードの場合は、図1(a)において、クロックのパルスが与えられる毎に、磁極位置は、正転の場合は「0」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「0」と進み、逆転の場合は「0」→「7」→「6」→「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「0」と進む。しかし、各磁極位置における駆動トルクは均一ではなく、2相励磁位置となる「0」「2」「4」「6」は他の磁極位置に比べて駆動トルクが大きい。このような駆動トルクが大きい安定点を「特別安定点」と呼ぶこととする。
同様に、W1−2相励磁モードの場合は、図1(b)において、クロックのパルスが与えられる毎に、磁極位置は、正転の場合は「0」→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「10」→「11」→「12」→「13」→「14」→「15」→「0」と進み、逆転の場合は「0」→「15」→「14」→「13」→「12」→「11」→「10」→「9」→「8」→「7」→「6」→「5」→「4」→「3」→「2」→「1」→「0」と進む。この場合も各磁極位置における駆動トルクは均一ではなく、2相励磁位置となる「0」「4」「8」「12」は他の磁極位置に比べて駆動トルクが大きく、これらが特別安定点となる。
図2は間欠画像読取におけるモータ回転速度、移動距離およびモータ回転位置の関係の例を示す図であり、1−2相励磁モードで駆動した場合を例としており、図2(a)は原稿固定方式の場合、図2(b)は原稿移動方式の場合である。縦軸はモータの回転速度を示し、中心点より上方向が正転(前進)、下方向が逆転(後進)となる。横軸は移動距離の累計を示し、前進、後進にかかわらず進んだ距離の合計となる。
図2(a)において、原稿固定方式の場合、初期位置から前進方向にモータの加速を行い、定速に移行してから画像読取を行う。画像読取の過程でメモリフルとなる可能性がある場合は減速を行って停止(停止位置#1)を行う。減速中は画像読取を行わない。続いて、逆方向にスイッチバック(一時停止後、読取再開位置調整のための後進動作)して停止(停止位置#2)を行う。停止位置#2は、停止位置#1の手前の減速を開始した位置(読取停止位置)よりも、再開時の加速に要する距離だけ手前の位置となる。その後、メモリフルとなる可能性がなくなると、再び前進方向にモータの加速を行い、定速に移行した状態で前回の読取停止位置の直後から画像読取を行う。
なお、加減速中に画像読取を行わないのは読取画像の質を高めるためであり、そのために一時停止後にスイッチバック動作が必要となるものである。従って、画質が問題とならない場合には、加減速中に画像読取を行うことも可能(スイッチバック動作は不要)であり、加減速中の画像読取の可否およびスイッチバック動作の不要・要は原稿固定方式に固有のものではない。
図2(b)において、原稿移動方式の場合、初期位置から前進方向にモータの加速を行い、初回のみ定速に移行してから画像読取を行う。画像読取の過程でメモリフルとなる可能性がある場合は減速を行って停止(停止位置#1)を行う。この場合、減速中も画像読取を行う。メモリフルとなる可能性がなくなると、再び前進方向にモータの加速を行い、この場合は加速中から画像読取を行い、定速に移行しても画像読取を継続する。
なお、初回の加速を除いて加減速中に画像読取を行うのは、原稿移動方式の場合、原稿送り時の紙ズレが発生するため、逆転(後進)制御が困難だからである。しかし、紙ズレの問題を考慮しないのであれば、原稿移動方式においても定速においてのみ画像読取を行い、再開時にスイッチバック動作を行ってもよい。従って、加減速中の画像読取の可否およびスイッチバック動作の不要・要は原稿移動方式に固有のものではない。
ここで、図2(a)における停止位置#1のモータ回転位置は「5」、停止位置#2のモータ回転位置は「6」となっており、図2(b)における停止位置#1のモータ回転位置は「5」となっているが、これらのモータ回転位置は間欠停止処理のタイミングによって偶然に決まる値である。この例の場合、図2(a)の停止位置#1「5」や図2(b)の停止位置#1「5」は、図1(a)の特別安定点「0」「2」「4」「6」には該当しない。図2(a)の停止位置#2「6」は偶然に図1(a)の特別安定点「0」「2」「4」「6」の一つに該当する。
従って、図2(a)の停止位置#1「5」や図2(b)の停止位置#1「5」の場合、特別安定点でない位置から次の動作を開始しなければならない停止状態となり、駆動トルクが小さくトルクマージンが低くなるため、脱調を起こすリスクが生じる。
図2(a)の停止位置#2「6」は偶然に特別安定点となっており、脱調を起こすリスクはないが、1−2相励磁モードでは1/2の確率で特別安定点以外に停止することとなり、間欠画像読取制御の下、繰り返しモータの駆動と停止が行われる場合には脱調を起こすリスクが常に存在する。また、W1−2相励磁モードでは3/4の確率で特別安定点以外での停止となり、制御の細かいマイクロステップモータでは更に特別安定点以外に停止する確率が高くなり、脱調を起こすリスクが増大する。
このように、2相励磁位置等の特別安定点とそれ以外の安定点を持つモータを用いて間欠画像読取制御を行う場合、停止と再開の都度に脱調を起こすリスクがあり、脱調により読取位置にズレが生じ、読取画像が劣化するという問題があった。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、2相励磁位置等の特別安定点とそれ以外の安定点を持つモータを用いて間欠画像読取制御を行う場合であっても、トルクマージンの低下による脱調を起こすリスクを低減し、読取画像の劣化を防止することのできる画像読取装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、駆動トルクの大きい励磁位置である特別安定点とそれ以外の安定点とを持つモータを用いて読取光学系もしくは読取原稿の移動を行い、間欠画像読取制御を行う画像読取装置であって、間欠画像読取動作の一時読取停止の減速動作時に停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段と、間欠読取の一時停止後に読取再開のためのスイッチバックを行う手段と、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を間欠停止再開後の移動距離に対して補正する処理として、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算する手段と、スイッチバックして停止するときに停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段と、一時停止動作時の特別安定点への補正値とスイッチバック時の特別安定点への補正値とを比較する手段と、スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値に対して等しいか大きい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をそのまま行う手段と、スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値よりも小さい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をさらに1つ先の特別安定点になる値にする手段とを備える。
本発明の画像読取装置にあっては、2相励磁位置等の特別安定点とそれ以外の安定点を持つモータを用いて間欠画像読取制御を行う場合であっても、読取動作の一時停止後のモータの加速動作を始める励磁位置が必ず特別安定点になるので、トルクマージンの低下による脱調を起こすリスクを低減し、読取画像の劣化を防止することができる。
ステッピングモータの励磁シーケンスの例を示す図である。 間欠画像読取におけるモータ回転速度、移動距離およびモータ回転位置の関係の例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる画像読取装置の構成例を示す図である。 読取ユニットの構成例および原稿固定方式における概略動作を示す図である。 読取ユニットの構成例および原稿移動方式における概略動作を示す図である。 モータ制御部の構成例および基本的な動作例を示す図である。 原稿固定方式による全体的な読取動作例を示すフローチャートである。 原稿移動方式による全体的な読取動作例を示すフローチャートである。 減速時の停止位置を2相励磁位置に合わせる例を示す図である。 モータ制御部によるモータ駆動信号の生成例を示すタイムチャートである。 原稿固定方式におけるスイッチバック時の停止位置を2相励磁位置に合わせる例を示す図である。 逆転停止位置の制御の例を示す図である。 スイッチバック後の動作開始後の位置ズレ補正の例を示す図である。 原稿移動方式における位置ズレ補正の例を示す図である。 2相励磁位置以外に停止することの問題を解決する他の例を示す図である。 モータ相励磁位置と減速テーブルの対応関係の例を示す図である。 モータ制御部の構成例を示す図である。 アドレス選択部の処理例を示すフローチャートである。 減速テーブルの他の例を示す図である。 読取一時中断指示から減速開始までの処理例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
<構成および概略動作>
図3は本発明の一実施形態にかかる画像読取装置の構成例を示す図である。
図3において、画像読取装置1は、読取ユニット2とコントローラユニット5とを備えている。
読取ユニット2は、原稿を設置する原稿設置部3と、原稿を読み取る光学系読取部4とを備えている。原稿設置部3および光学系読取部4はコントローラユニット5によって制御され、光学系読取部4は読み取った画像データをコントローラユニット5に渡す機能を有している。
コントローラユニット5は、読取ユニット2を制御する読取制御部6と、読取ユニット2から画像データを受け取る読取画像データ処理部7と、画像データを蓄積するバッファメモリ8と、これら各部を統括制御するCPU(Central Processing Unit)9とを備えている。読取制御部6および読取画像データ処理部7は主としてコンピュータプログラムにより実現される。
読取制御部6は、読取ユニット2の光学系読取部4に対する読取同期信号を生成する読取同期信号生成部61と、読取ユニット2のモータを制御するモータ制御部62とを備えている。
図4は読取ユニット2の構成例および原稿固定方式における概略動作を示す図である。
図4において、読取ユニット2は、装置本体部220と、この装置本体部220の上部に配置される自動原稿搬送部210とを備えている。
自動原稿搬送部210には、原稿搬送モータ211と原稿搬送ローラ212、213とが設けられている。
装置本体部220の上面にはコンタクトガラス221が設けられ、内部には第1キャリッジ222と第2キャリッジ225とレンズ228と読取部(CCD:Charge Coupled Device)229とスキャナモータ230とが設けられている。第1キャリッジ222には、読取用光源223と読取用ミラー224とが設けられている。第2キャリッジ225には読取用ミラー226、227が設けられている。
概略動作として、原稿固定方式の場合、コンタクトガラス221上に置かれた読取対象の原稿Dに対し、第1キャリッジ222および第2キャリッジ225をスキャナモータ230により所定の位置関係をもって移動する。この際、第1キャリッジ222の読取用光源223から照射した光線の原稿Dによる反射光を読取用ミラー224から第2キャリッジ225の読取用ミラー226、227を介してレンズ228に送り、読取部229に結像させ、図の奥行き方向の1ライン分の画像を読み取る。
図5は読取ユニット2の構成例および原稿移動方式における概略動作を示す図である。内部構成としては図4に示した読取ユニット2と同様である。
概略動作として、原稿移動方式の場合、第1キャリッジ222および第2キャリッジ225を装置本体部220の左端側に固定し、自動原稿搬送部210に載置された読取対象の原稿Dを原稿搬送モータ211により原稿搬送ローラ212、213を介してコンタクトガラス221上に送り出す。この際、第1キャリッジ222の読取用光源223から照射した光線の原稿Dによる反射光を読取用ミラー224から第2キャリッジ225の読取用ミラー226、227を介してレンズ228に送り、読取部229に結像させ、図の奥行き方向の1ライン分の画像を読み取る。
なお、図5の自動原稿搬送部210に代えて自動両面読取機能の付いたARDF(Auto Reverse Document Feeder)を用いることもできる。また、第1キャリッジ222、第2キャリッジ225、レンズ228および読取部229による光学系に代え、CIS(Contact Image Sensor)を用いることもできる。
図6はモータ制御部62の構成例および基本的な動作例を示す図である。
図6(a)において、モータ制御部62は、モータパルス生成部621とモータテーブル(メモリ)622とモータドライバ623とモータ相励磁位置カウンタ624と2相励磁位置停止用補正値演算部625とを備えている。2相励磁位置停止用補正値演算部625には、除算器626と加算器627と比較器628とが含まれている。モータ制御部62により制御対象となる読取ユニット2のモータは、原稿固定方式の場合は図4のスキャナモータ230となり、原稿移動方式の場合は図5の原稿搬送モータ211となる。
モータテーブル622には、加速テーブルおよび減速テーブルが格納されている。加速テーブルおよび減速テーブルの各段(図で「(0100)16」等と記載された一つのブロック)はモータに与えるクロックの1パルスに対応しており、16進数等によりパルス発生の周期データが保持されている。
モータパルス生成部621は、CPU9(図3)の制御に応じ、モータ(230、211)の加速を行う場合にはモータテーブル622の加速テーブルからパルス間隔の周期データ(インターバル値)を1段ずつ読み出し、減速を行う場合には減速テーブルから周期データを1段ずつ読み出し、モータドライバ623へのモータ駆動信号となるクロックインパルスまたは相パルス信号を生成する。モータドライバ623はモータパルス生成部621からクロックインパルスまたは相パルス信号を入力し、信号変換を行って読取ユニット2のモータ(230、211)を駆動する。
また、モータ相励磁位置カウンタ624は、モータの回転位置を把握し、モータが1ステップ回転する毎に1ずつカウントアップし、モータの1回転により0に戻る。1回転分のカウンタ値はモータの相数によって変わり、例えば、1−2相励磁では0〜7、W1−2相励磁では0〜15となる。
2相励磁位置停止用補正値演算部625は、減速テーブルの段数とモータ相励磁位置カウンタ624の現在の値から、2相励磁位置で停止するには何パルスのモータ駆動パルスを挿入すればよいかを計算する。
図6(b)は減速時におけるモータ駆動信号を生成する場合のタイムチャートを示している。すなわち、モータパルス生成部621は、モータテーブル622の減速テーブルから1パルス毎にプリロードしたインターバル値を1周期遅れでインターバル値とし、回路の動作クロックとして与えられるクロック信号を基準にしたインターバルカウンタの値がインターバル値に達した時点でモータ駆動信号のH(High level)/L(Low level)を切り替えることにより所定周期のパルス信号を生成する。モータテーブル622の減速テーブルから読み出すインターバル値は定速時の値から徐々に大きな値となっていくため、生成するモータ駆動信号のパルス周期は長くなり、モータの速度は低下していく。加速する場合は、モータテーブル622の加速テーブルから読み出すインターバル値は停止時の値から徐々に小さな値となっていくため、生成するモータ駆動信号のパルス周期は短くなり、モータの速度は増加していく。定速でモータを回転させる場合は、インターバル値を同じにすることで、一定周期のモータ駆動信号が生成される。
<詳細動作>
図7は原稿固定方式による全体的な読取動作例を示すフローチャートである。
図7において、画像読取を開始すると(ステップS101)、コントローラユニット5は、読取ユニット2のスキャナモータ230を定速に達するまで加速し(ステップS102、S103)、定速に達した場合(ステップS103のYes)には加速を停止して定速動作に入る(ステップS104)。
次いで、コントローラユニット5は、画像読取処理を開始し(ステップS105)、読取範囲の終端に至ったかどうかにより読取終了か否か判断する(ステップS106)。
読取終了でない場合(ステップS106のNo)、コントローラユニット5は、メモリフルによる読取一時中断処理に入るか否か判断し(ステップS107)、読取一時中断処理に入らない場合(ステップS107のNo)は定速動作(ステップS104)に戻る。
読取一時中断処理に入る場合(ステップS107のYes)、コントローラユニット5は、読取処理を一時中止し(ステップS108)、読取ユニット2のスキャナモータ230を速度「0」(減速テーブルの最低速度)に達するまで減速し(ステップS109、S110)、速度「0」に達した場合(ステップS110のYes)にはスキャナモータ230を停止する(ステップS111)。
次いで、コントローラユニット5は、スイッチバック動作を行い(ステップS112)、メモリフルの解消による読取再開を待機し(ステップS113)、読取再開となった場合(ステップS113のYes)はスキャナモータ230の加速(ステップS102)に戻る。
一方、読取終了の場合(ステップS106のYes)、コントローラユニット5は、読取処理を停止し(ステップS114)、読取ユニット2のスキャナモータ230を速度「0」に達するまで減速し(ステップS115、S116)、速度「0」に達した場合(ステップS116のYes)にはスキャナモータ230を停止し(ステップS117)、画像読取を終了する(ステップS118)。
図8は原稿移動方式による全体的な読取動作例を示すフローチャートである。
図8において、画像読取を開始すると(ステップS201)、コントローラユニット5は、読取ユニット2の原稿搬送モータ211を定速に達するまで加速し(ステップS202、S203)、定速に達した場合(ステップS203のYes)には加速を停止して定速動作に入る(ステップS204)。
次いで、コントローラユニット5は、画像読取処理を開始し(ステップS205)、読取範囲の終端に至ったかどうかにより読取終了か否か判断する(ステップS206)。
読取終了でない場合(ステップS206のNo)、コントローラユニット5は、メモリフルによる読取一時中断処理に入るか否か判断し(ステップS207)、読取一時中断処理に入らない場合(ステップS207のNo)は定速動作(ステップS204)に戻る。
読取一時中断処理に入る場合(ステップS207のYes)、コントローラユニット5は、読取ユニット2の原稿搬送モータ211を速度「0」(減速テーブルの最低速度)に達するまで減速し(ステップS208、S209)、速度「0」に達した場合(ステップS209のYes)には原稿搬送モータ211を停止する(ステップS210)。
次いで、コントローラユニット5は、メモリフルの解消による読取再開を待機し(ステップS211)、読取再開となった場合(ステップS211のYes)は原稿搬送モータ211の加速(ステップS202)に戻る。
一方、読取終了の場合(ステップS206のYes)、コントローラユニット5は、読取処理を停止し(ステップS212)、読取ユニット2の原稿搬送モータ211を速度「0」に達するまで減速し(ステップS213、S214)、速度「0」に達した場合(ステップS214のYes)には原稿搬送モータ211を停止し(ステップS215)、画像読取を終了する(ステップS216)。
図9は減速時の停止位置を2相励磁位置に合わせる例を示す図であり、図7のステップS109〜S111、図8のステップS208〜S210における制御である。なお、図7のステップS115〜S117、図8のステップS213〜S215における停止は読取処理の終了に伴うものであり、その後に加速が再開されるものではないため、停止位置を2相励磁位置に合わせる必要はない。
図9(a)は、1−2相モータにおいて、停止前にrで示すようにモータの最低回転速度にて1パルス余分に回転することにより、2相励磁位置「6」に停止する場合を示している。破線はこのような補正を行わなかった場合の速度変化および停止位置を示している。1−2相モータでは1パルスおきに2相励磁位置となるため、2相励磁位置以外に停止が見込まれる場合には1パルス付加することで2相励磁位置に停止させることができる。
図9(b)は、1−2相モータにおいて、減速を開始する前にrで示すように1パルス分だけ余分に回転してから減速動作に移行することにより、2相励磁位置「6」に停止する場合を示している。破線はこのような補正を行わなかった場合の速度変化および停止位置を示している。
図9(c)は、1−2相モータにおいて、減速の途中にrで示すように1パルス分だけ余分に回転してから減速動作に移行することにより、2相励磁位置「6」に停止する場合を示している。破線はこのような補正を行わなかった場合の速度変化および停止位置を示している。
図9(d)は、W1−2相モータにおいて、減速の途中にr1、r2で示すように2パルス分だけ余分に回転してから減速動作に移行することにより、2相励磁位置「12」に停止する場合を示している。破線はこのような補正を行わなかった場合の速度変化および停止位置を示している。W1−2相モータでは3パルスおきに2相励磁位置となるため、2相励磁位置以外に停止が見込まれる場合には1〜3のパルスを付加することで2相励磁位置に停止させることができる。なお、図9(a)や図9(b)の手法と組み合わせてもよい。
このように2相励磁位置に停止させることで、モータが再び動き出す時に必ず2相励磁位置からとすることができ、トルクマージンの低下による脱調を防止することができ、ひいては読取画像の劣化を防止することができる。
図10はモータ制御部62(図6)によるモータ駆動信号の生成例を示すタイムチャートである。図10(a)は停止直前に停止位置を2相励磁位置にするための補正を行う場合、図10(b)は減速開始前に停止位置を2相励磁位置にするための補正を行う場合の例である。
図10(a)において、モータパルス生成部621は、減速停止直前において、減速テーブルの終端値「(FFFF)16」をプリローダが読み出したとき、モータ相励磁位置カウンタ624を見て次のカウンタ値が2相励磁位置でない場合は、次の値が2相励磁位置になるまでインターバル値を更新しない制御を行う。これにより、停止位置が必ず2相励磁位置となるように制御することができる。図では、W1−2相励磁モータの場合、プリローダが「(FFFF)16」を読み出したときのモータ相励磁位置カウンタ624のカウンタ値が「5」となっているので、次の2相励磁位置の「8」で停止できるようにカウンタ値が「7」になるまでインターバル値を更新しない。
図10(b)において、モータパルス生成部621は、CPU9からモータの減速開始指示があったときに、
(([モータ減速テーブル段数]/[モータ1回転分の相励磁カウンタ値])の余り)
+[モータ相励磁位置カウンタの現在値]
を2相励磁位置停止用補正値演算部625の除算器626および加算器627を用いて算出し、次の2相励磁位置に対する差分を比較器628により算出する。例えば、モータ減速テーブル段数が「34」、W1−2相励磁モータの1回転分の相励磁カウンタ値は「16」、モータの相励磁位置カウンタの現在値が「2」だった場合、
35/16=2…3 ⇒ 3(余り)+2(現在のカウンタ値)=5
を算出する。そして、次の2相励磁位置は「8」なので、そこまでの差分
8−5=3
を算出し、減速開始までに3パルス分、インターバル値を変えずに駆動してから減速動作に移ることで、停止位置が2相励磁位置となる。
図11は原稿固定方式におけるスイッチバック時の停止位置を2相励磁位置に合わせる例を示す図であり、図11(a)は比較のために停止位置の補正を行わなかった場合、図11(b)は停止位置の補正を行った場合の例である。なお、原稿移動方式の場合は一般的にスイッチバックによる後進動作は行わないため、ここでの説明は不要となる。ただし、原稿移動方式においても一時停止後に後進制御を行う場合については、ここでの説明による制御を利用することができる。
図11(a)において、原稿固定方式の場合、固定した原稿Dに対して読取用のキャリッジ(222、225)が矢印のように動く。間欠画像読取による一時停止を行う場合、減速を開始した位置から読み取りを再開できるように、一時停止した位置P1から[減速に要した距離]+[加速に必要な距離]分だけキャリッジを後進して位置P2に停止し、読取再開により加速を再び開始する。
図11(b)において、補正を行う場合、補正前の停止位置P1がモータの2相励磁位置ではない場合、2相励磁位置補正分だけ余分に前進して位置P1'に停止する。この時点で、キャリッジの後進距離を[減速に要した距離]+[加速に必要な距離]とした場合の停止位置P2では、減速を開始した位置から読み取りを再開するには不十分となる。そのため、位置P1から位置P1'への2相励磁位置補正で移動した移動分を後進時に加算する必要があり、停止位置はP2'となる。
更に、この停止位置P2'が2相励磁位置ではない場合、2相励磁位置補正分だけ余分に後進して位置P2"に停止させることになる。
上記動作において位置P1から位置P1'までの2相励磁位置補正値をX、位置P2から一番近い後進側の2相励磁位置までの距離をYとすると、X≦Yである場合は、後進時に前述したのと同様の2相励磁位置補正を行えばよい。この状態を図12(a)に示している。
また、X>Yである場合は、後進時の2相励磁位置補正において、最も手前の2相励磁位置(通常の2相励磁位置補正として用いる位置)のさらにもう一つ先の2相励磁位置まで補正移動を行えばよい。この状態を図12(b)に示している。すなわち、YYに相当する補正を行うことになる。
これにより、スイッチバック後の読取再開動作時には、モータは2相励磁位置からの駆動となり、[減速を開始した位置(読み取りを再開した位置)]に対して[加速に必要な距離]+[2相励磁位置補正分]が確保されるため、加速が終了した定速状態で読み取りを再開することができる。
以上の動作によってモータの停止位置は2相励磁位置にすることができ、読取再開時のモータ動作再開は必ず2相励磁位置から開始されるようになる。しかし、画像読取動作中の一時停止であるため、減速から停止までの間に2相励磁位置へ止まるために余分に回転したモータの移動分、読取画像にズレを生じることになる。すなわち、読取動作の一時停止位置からの動作開始による加速に必要な距離等から読取再開位置が設定されており、そこから読取動作を開始する。しかし、2相励磁位置補正によってZだけ読み取るべき画像の位置に対してのズレを含んでいる状態であるため、読取画像と実際に読み取る画像データとはZだけずれた画像データとなってしまう。そこで、読取再開動作の中で、減速時の2相励磁位置補正で生じた読み取り位置ズレを補正する必要がある。
図13は原稿固定方式におけるスイッチバック後の動作開始後の位置ズレ補正の例を示す図である。
図13(a)は比較のために位置ズレ補正を行わない場合を示しており、本来の読取画像の位置に対して読取再開位置がZだけ手前にずれてしまっている。位置ズレ量Zは、図11(a)における前進開始の位置P2から[読み取りを再開したい位置]までの距離と、図11(b)における前進開始の位置P2"から[読み取りを再開したい位置]までの距離との差となる。より具体的には、図12(a)の場合、
Z=Y−X
となり、図12(b)の場合、
Z=YY−X
となる。
図13(b)は、加速開始時に位置ズレ補正を行う場合を示している。位置ズレ量Zは上記の式から事前に求めることができ、モータ動作開始の「0」ではない一番遅い速度(加速テーブルの一段目の速度)にて補正量分を移動した後、加速を開始することで位置ズレ補正を行うことができる。この位置ズレ補正により本来の読取画像の位置と読取再開位置とが一致する。
図13(c)は、動作開始からの加速については補正を行わずに通常通り行い、定速動作に移行してから位置ズレ補正を行う場合を示している。
図13(d)は、加速の途中で2段階に分けて位置ズレ補正を行う場合を示している。この場合、1回目の補正量Z1と2回目の補正量Z2は、Z=Z1+Z2の関係となる。
また、図13(b)(c)(d)の位置ズレ補正を組み合わせてもよい。
図14は原稿移動方式における位置ズレ補正の例を示す図である。原稿移動方式の場合、後進動作が無く加減速中の移動も全て画像読取の移動として計上されるため、一時停止時に発生した2相励磁位置補正の移動分rは、読取再開後の動作において定速移動部分から差し引くことで補正することができる。破線は2相励磁位置補正を行わなかった場合の速度変化を示している。
以上の制御により、間欠画像読取動作における一時読取停止時に、モータの動作再開を必ず2相励磁位置からにする補正を行い、かつその補正による読取画像位置のズレを抑止することができる。
図15は2相励磁位置以外に停止することの問題を解決する他の例を示す図である。すなわち、前述したのとは別の方式であり、停止時は2相励磁位置を考慮せずに停止し、動作再開時に最低速度で2相励磁位置まで移動してから加速動作を開始するものである。2相励磁位置以外に一時停止した場合、トルクマージンの低下による脱調が問題になるが、本制御では加速を開始するべき2相励磁位置にくるまでに既にモータは動作を開始しているため、必ずしも安定点である2相励磁位置からの加速でなくても脱調等の問題を起こすことなく加速でき、前述した方式と近い効果を得ることができる。この場合、一般的に前述の制御に比べて制御にかかる回路規模を小さくできるメリットが考えられる。2相励磁位置以外のところから動作し、低速で動きだしてから加速動作に移行する動作を助走による加速動作と呼ぶことにする。
2相励磁位置から加速を開始する場合と、助走による加速動作を切り分ける方法としてトルクマージンが少ない場合、1−2相モータやW1−2相モータのように比較的小ステップで2相励磁位置にくるモータを使用している場合などは、2相励磁位置から加速を開始する制御を行い、マイクロステップモータを使用している場合で、2相励磁位置から次の2相励磁位置までが例えば6以上ある場合は、助走による加速動作で制御するほうが補正に要する移動量が少なくできる。また、助走による加速動作では助走による移動量を一定量に決めることでより制御回路を簡略化することができる。
次に、図6における2相励磁位置停止用補正値演算部625を持たない構成にて、前述と同様に停止位置を2相励磁位置に補正する手法について説明する。
図1(a)において、各回転位置から直近の2相励磁位置までの関係を考えると、2相励磁位置である「0」「2」「4」「6」と、1ステップ移動で2相励磁位置になる「1」「3」「5」「7」の2通りに分けられる。また、図1(b)の場合は、同様に、2相励磁位置である「0」「4」「8」「12」と、正転1ステップ(逆転3ステップ)移動で2相励磁位置になる「3」「7」「11」「15」と、2ステップ移動で2相励磁位置になる「2」「6」「10」「14」と、正転3ステップ(逆転1ステップ)移動で2相励磁位置になる「1」「5」「9」「13」の4通りに分けられる。
図1(a)についての間欠停止動作を考えると、図6のモータテーブル622に、図16(a)に示すように、2相励磁となる回転位置「0」「2」「4」「6」から停止動作を開始した場合と、回転位置「1」「3」「5」「7」から停止動作を開始した場合とで、それぞれが停止する位置が2相励磁位置になるように構成した2通りの減速テーブルを準備しておく。同様にして、図1(b)の場合は、図16(b)に示すような4通りの減速テーブルを準備する。減速テーブルの構成は図9に示した位置補正を行う減速パターンに準じて行う。図9(a)〜(d)のいずれのパターンであるかは問わない。
図17はモータ制御部62の構成例を示す図であり、モータテーブル622における各相励磁位置に対応した減速テーブルの開始アドレスをモータパルス生成部621か、モータパルス生成部621が読出し可能なレジスタ等に格納しておき、アドレス選択部629がアドレス信号を出力してモータテーブル622からデータを読み出す。図7および図8の読取一時中断処理に入るとき(図7におけるステップS107のYes、図8におけるステップS207のYes)に、減速を開始するときの回転位置情報を元に減速テーブルの選択を行う。
図18はアドレス選択部629の処理例を示すフローチャートである。すなわち、アドレス選択部629は処理を開始すると(ステップS301)、モータ相励磁位置カウンタ624の値を確認し(ステップS302)、そのモータ相励磁位置に対応した減速テーブル開始アドレスを選択する(ステップS303)。これによりアドレス選択を完了し、選択した減速テーブルに従って減速を開始する(ステップS304)。減速テーブルは減速開始するモータの相励磁位置(回転位置)に合わせて2相励磁位置に停止できるものを選択しているので、停止位置は2相励磁位置になる。
原稿固定方式による読取の場合は、この後に行うスイッチバック動作のテーブルも、減速開始時のモータの相励磁位置(回転位置)に合わせて減速テーブルと同様に予め準備しておき、減速テーブルの選択結果に合わせて選択して使用することで、モータの停止位置を2相励磁位置にし、かつ読取再開位置を読取一時中断位置から実施することができる。
上述したモータの回転位置毎に減速テーブルを準備する方式において、減速テーブルを2相励磁位置への補正のための移動部分と減速を行う部分とに分けることができる。そして、減速を行う部分は回転位置によらず共通化することが可能である。図9における減速動作の「r」の部分とそれ以外の減速動作部分に相当する。
そこで、図9の「r」の部分のみを間欠停止動作を開始するモータ回転位置によって選択し、その他の減速動作部分のテーブルは共通化することで、モータテーブル622の省メモリ化を図ることができる。図19に、そのような構成の減速テーブルを含むモータテーブル622の例を示す。
一方、別の補正手法として、減速開始する相励磁位置を固定する手法について説明する。
ある定速移動の速度からある減速テーブルを用いて減速を行う場合に、停止位置を2相励磁位置にするためには、減速を開始する相励磁位置が一つに決まる。ただし、2相励磁位置はモータに4箇所あるので、2相励磁位置からの相対位置としては4箇所の減速開始位置がある。図1(b)を例にすると、2相励磁位置「0」で停止するために、減速開始位置を「13」にする必要があるとき、同様に2相励磁位置「4」「8」「12」にそれぞれ停止する減速開始位置は「1」「5」「9」がそれぞれ対応して存在する。
本手法では、読取一時中断処理が開始されたときに、その時点でのモータの相励磁位置がどこにあっても、上記の例の条件でいうと相励磁位置が「1」「5」「9」「13」の何れかになるまで定速移動を続けてから減速を開始する。このような動作により、停止位置でのモータの励磁位置を2相励磁位置に補正することができる。
また、結果的に読取一時中断時の減速開始を相励磁位置「1」「5」「9」「13」のどれかになるまで待つことは、読取一時中断処理開始指示から減速開始までの補正移動をしていることになり、補正移動は可能な限り短いほうがよい。そのため、読取一時中断指示を受けたところから、最も近い2相励磁位置へ停止できる励磁位置(上例でいえば「1」「5」「9」「13」)を選択することで補正移動を最小にする。
逆に、処理を容易にするために、上記の例のように4つの励磁位置を使わずに必ず1つの励磁位置から減速を開始する構成にすることができる。これにより、補正移動量に無駄は生じるが、制御回路を簡略化した構成とすることができる。例えば、上記の例の場合でいえば、読取一時中断指示がどこできても、減速開始を必ず励磁位置「13」に固定することで、停止位置を2相励磁位置「0」にする制御を行う。
図20は読取一時中断指示から減速開始までの処理例を示すフローチャートである。すなわち、読取一時中断指示があると(ステップS401)、減速開始する励磁位置であるか否か判断する(ステップS402)。ここで、減速開始する励磁位置でない場合(ステップS402のNo)、モータを1ステップ分移動し(ステップS403)、減速開始する励磁位置であるか否かの判断(ステップS402)に戻る。減速開始する励磁位置となった場合(ステップS402のYes)、減速を開始する(ステップS404)。
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、2相励磁位置等の特別安定点とそれ以外の安定点を持つモータを用いて間欠画像読取制御を行う場合であっても、読取動作の一時停止後のモータの加速動作を始める励磁位置が必ず特別安定点になるので、トルクマージンの低下による脱調を起こすリスクを低減し、読取画像の劣化を防止することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
1 画像読取装置
2 読取ユニット
210 自動原稿搬送部
211 原稿搬送モータ
212 原稿搬送ローラ
213 原稿搬送ローラ
220 装置本体部
221 コンタクトガラス
222 第1キャリッジ
223 読取用光源
224 読取用ミラー
225 第2キャリッジ
226 読取用ミラー
227 読取用ミラー
228 レンズ
229 読取部
230 スキャナモータ
3 原稿設置部
4 光学系読取部
5 コントローラユニット
6 読取制御部
61 読取同期信号生成部
62 モータ制御部
621 モータパルス生成部
622 モータテーブル
623 モータドライバ
624 モータ相励磁位置カウンタ
625 2相励磁位置停止用補正値演算部
626 除算器
627 加算器
628 比較器
629 アドレス選択部
7 読取画像データ処理部
8 バッファメモリ
9 CPU
D 原稿
特許第3701621号公報

Claims (16)

  1. 駆動トルクの大きい励磁位置である特別安定点とそれ以外の安定点とを持つモータを用いて読取光学系もしくは読取原稿の移動を行い、間欠画像読取制御を行う画像読取装置であって、
    間欠画像読取動作の一時読取停止の減速動作時に停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段と、
    間欠読取の一時停止後に読取再開のためのスイッチバックを行う手段と、
    一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を間欠停止再開後の移動距離に対して補正する処理として、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算する手段と、
    スイッチバックして停止するときに停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段と、
    一時停止動作時の特別安定点への補正値とスイッチバック時の特別安定点への補正値とを比較する手段と、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値に対して等しいか大きい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をそのまま行う手段と、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値よりも小さい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をさらに1つ先の特別安定点になる値にする手段と
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    減速動作時の停止予定位置が特別安定点ではない場合、特別安定点に停止直前の最低速度にて定速移動を行い、停止位置が特別安定点となるよう調整する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    減速動作時の停止予定位置が特別安定点ではない場合、減速の開始位置を停止位置が特別安定点となるよう調整する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    減速動作時の停止予定位置が特別安定点ではない場合、減速の途中に定速移動を行い、停止位置が特別安定点となるよう調整する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    間欠停止再開後の最低速度にて定速移動を行い、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を補正する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    間欠停止再開後の加速終了後の定速動作時に定速移動を行い、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を補正する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    間欠停止再開後の加速動作中に加速動作を中断して定速移動を行い、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を補正する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    モータの減速を開始する励磁位置毎に特別安定点に停止する減速テーブルをそれぞれ設け、
    一時停止動作時に特別安定点への補正移動を、一時停止動作開始時のモータの励磁位置情報から、対応する減速テーブルを選択して減速動作を行う
    ことを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項に記載の画像読取装置において、
    前記減速テーブルを、特別安定点への補正移動のためのテーブルと、減速のためのテーブルとに分け、
    減速のためのテーブルを共通に使用する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項またはのいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算したスイッチバック動作用のテーブルをモータの減速を開始する励磁位置毎に設け、
    一時停止動作開始時のモータの励磁位置情報から、スイッチバック動作用のテーブルを選択して間欠読取の一時停止後に読取再開のためのスイッチバック動作を行
    とを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項10に記載の画像読取装置において、
    モータの減速を開始する励磁位置毎に設けた、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算したスイッチバック動作用のテーブルを、特別安定点への補正移動のためのテーブルとスイッチバック動作のためのテーブルとに分け、
    スイッチバック動作をするためのテーブルを共通に使用する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  12. 請求項または11のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    補正移動のためのテーブルを、モータの減速動作前および加速動作後に使用する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  13. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    一時停止動作時の減速開始を行うモータの相励磁位置を固定する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  14. 請求項13に記載の画像読取装置において、
    一時停止動作時の減速を開始する固定された相励磁位置までの移動分の最も多くなる移動量を予め補正するように構成したスイッチバック動作用テーブル
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  15. 駆動トルクの大きい励磁位置である特別安定点とそれ以外の安定点とを持つモータを用いて読取光学系もしくは読取原稿の移動を行い、間欠画像読取制御を行う画像読取装置の制御方法であって、
    間欠画像読取動作の一時読取停止の減速動作時に停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する工程と、
    間欠読取の一時停止後に読取再開のためのスイッチバックを行う工程と、
    一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を間欠停止再開後の移動距離に対して補正する処理として、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算する工程と、
    スイッチバックして停止するときに停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する工程と、
    一時停止動作時の特別安定点への補正値とスイッチバック時の特別安定点への補正値とを比較する工程と、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値に対して等しいか大きい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をそのまま行う工程と、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値よりも小さい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をさらに1つ先の特別安定点になる値にする工程と
    を備えたことを特徴とする画像読取制御方法。
  16. 駆動トルクの大きい励磁位置である特別安定点とそれ以外の安定点とを持つモータを用いて読取光学系もしくは読取原稿の移動を行い、間欠画像読取制御を行う画像読取装置の制御プログラムであって、
    画像読取装置の制御部を構成するコンピュータを、
    間欠画像読取動作の一時読取停止の減速動作時に停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段、
    間欠読取の一時停止後に読取再開のためのスイッチバックを行う手段、
    一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分を間欠停止再開後の移動距離に対して補正する処理として、一時停止動作時に特別安定点に補正移動した分をスイッチバックする距離に加算する手段、
    スイッチバックして停止するときに停止位置が特別安定点ではない場合、特別安定点まで補正移動してから停止する手段、
    一時停止動作時の特別安定点への補正値とスイッチバック時の特別安定点への補正値とを比較する手段、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値に対して等しいか大きい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をそのまま行う手段、
    スイッチバック時の特別安定点への補正値が一時停止動作時の特別安定点への補正値よりも小さい場合はスイッチバック時の特別安定点への補正をさらに1つ先の特別安定点になる値にする手段
    として機能させる画像読取制御プログラム。
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