JP5584487B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガス浄化装置に関し、更に詳しくは、直噴式ガソリンエンジンから排出される排気微粒子を効率良く除去することができ、圧力損失の増加が少なく、かつ、排気ガスに含まれるCO,HC,NOを、エンジン始動直後から高い効率で浄化することができる排気ガス浄化装置に関する。
地球環境保護、資源節約の観点から自動車の燃費低減が求められている。乗用車において主として用いられるガソリンエンジンについては、燃費改善のために燃料直噴化が進められている。
従来、ガソリンエンジンは、吸気ポート燃料噴射の方式を採用していたため、煤(粒子状物質:PM)の発生が少なく、ほとんど問題にはならなかった。しかし、燃料直噴式のガソリンエンジンの場合は、吸気ポート燃料噴射の場合と比較してPMの発生量が多く、発生したPMを大気に放出しないための対策が必要であった。
一方、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質を除去するための捕集フィルタとして、ハニカム構造体が用いられている。粒子状物質捕集フィルタとして用いるハニカム構造体としては、両端面の所定の位置に目封止部を備えた目封止ハニカム構造体が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。ここで、目封止ハニカム構造体とは、流体(排気ガス、浄化ガス)の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁と最外周に位置する外周壁とを有するハニカム構造部と、当該ハニカム構造部における、「流体(排気ガス)の入口側の端面における所定のセルの開口部」及び「流体(浄化ガス)の出口側の端面における残余のセルの開口部」に配設された目封止部とを備えるものである。このようなハニカム構造体によれば、排気ガスの入口側の端面からセル内に排気ガスが流入し、セル内に流入した排気ガスが隔壁を通過し、隔壁を通過した排気ガス(浄化ガス)が排気ガスの出口側の端面から排出される。そして、排気ガスが隔壁を通過するときに、排気ガス中に含有されるPMが隔壁により捕集され、排気ガスが浄化ガスとなる。
そこで、上記のようなディーゼルエンジンから排出される粒子状物質を除去するために使用される目封止ハニカム構造体を、ガソリンエンジンから排出される粒子状物質を除去するために使用する方法が考えられる。
特開2003−254034号公報
しかし、従来、ガソリンエンジンから排出される排気ガスを処理するために、三元触媒コンバーター、NO吸蔵還元触媒等が使用されている。そのため、更に目封止ハニカム構造体を排気系に搭載すると、排気系の圧力損失が大きくなり、エンジン出力の低下等の問題が生じると考えられる。
そこで、目封止ハニカム構造体の隔壁に三元触媒を担持させたものを、上記三元触媒コンバーター、NO吸蔵還元触媒等と置き換えることが考えられる。しかし、目封止ハニカム構造体の隔壁に必要量の三元触媒を担持させた場合、隔壁の細孔が閉塞してしまうことに起因して圧力損失が増大してしまうという問題がある。
また、目封止ハニカム構造体は、所定のセルの一方の端部における開口部及び残余のセルの他方の端部における開口部が目封止部によって目封止されているが、この目封止部が形成されていることに起因して目封止ハニカム構造体の両端部の熱容量が大きくなっている。そのため、エンジン始動直後の暖気時における上記両端部の温度上昇に時間がかかるという問題がある。即ち、上記両端部に担持された触媒が活性化するために必要な温度に達するまでの時間がかかり、浄化率が悪化するという問題がある。温度上昇に時間がかかるという問題を解消する方法として、担持させる触媒の量を増加させることが考えられるが、触媒量を増加させると、触媒貴金属の使用量を増加させることになり、コストの増加や資源の浪費などの問題が生じる。一方、自動車の燃費向上を目的としてエンジンの熱効率を高めることが行われているが、エンジンの熱効率を高めると、エンジンから排出される排気ガスの温度が低くなるため、より一層、温度上昇に時間がかかるという問題がある。
更に、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは、使用燃料が異なるため、上記のように排気ガス中のPMの量が異なる他、排気ガス中のPMの、粒子径、形状、成分も異なる。そのため、排気ガス中のPMを捕集するためのハニカム構造体の最適な構成(特徴)も、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは異なるのである。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、直噴式ガソリンエンジンから排出される排気微粒子を効率良く除去することができ、圧力損失の増加が少なく、かつ、排気ガスに含まれるCO,HC,NOを、エンジン始動直後から高い効率で浄化することができる排気ガス浄化装置を提供する。
本発明によれば、以下に示す、排気ガス浄化装置が提供される。
[1] 第1流入側端面から第1流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第1ハニカム基材、及び前記第1ハニカム基材に担持された三元触媒を有し、前記セルの両端部は開口しているハニカム触媒体と、第2流入側端面から第2流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第2ハニカム基材、及び前記第2ハニカム基材の前記第2流出側端面における所定のセルの開口部と前記第2流入側端面における残余のセルの開口部とを目封止するように配設された目封止部を有する目封止ハニカム構造体と、前記ハニカム触媒体と前記目封止ハニカム構造体とを収納し、排気ガスが流入する流入口及び浄化された排気ガスが流出する流出口を有する缶体と、を備え、前記ハニカム触媒体は、前記第1流入側端面が前記缶体の前記流入口側に向くように前記缶体の前記流入口側に配置され、前記目封止ハニカム構造体は、前記第2流出側端面が前記缶体の前記流出口側に向くように前記缶体の前記流出口側に配置されており、前記目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さに対する前記ハニカム触媒体の中心軸方向の長さの比の値が、0.1〜0.5であり、前記目封止ハニカム構造体には、触媒が担持され且つ前記触媒の単位体積当りの担持量が、前記ハニカム触媒体に担持された前記三元触媒の単位体積当りの担持量よりも少なく、前記目封止ハニカム構造体に担持される触媒の単位体積当りの担持量が、10〜120g/Lであり、前記第1ハニカム基材のセル密度が、前記第2ハニカム基材のセル密度よりも大きく、前記ハニカム触媒体の前記第1流入側端面における開口率が、前記目封止ハニカム構造体の前記第2流入側端面における開口率よりも大きく、前記ハニカム触媒体の直径は、前記目封止ハニカム構造体の直径と同じであるか、または、前記目封止ハニカム構造体の直径よりも小さく、前記ハニカム触媒体に担持された前記三元触媒の単位体積当りの担持量は、200〜400g/Lであり、前記第1ハニカム基材は、前記隔壁の厚さが50.8〜101.6μmであり、前記第1流入側端面の直径D に対する中心軸方向の長さL の比の値が0.1〜0.4である排気ガス浄化装置。
] 前記第1ハニカム基材の前記隔壁の気孔率は、前記第2ハニカム基材の前記隔壁の気孔率よりも小さい前記[1]に記載の排気ガス浄化装置。
] 前記ハニカム触媒体の直径は、前記目封止ハニカム構造体の直径の50〜80%である前記[1]または[2]に記載の排気ガス浄化装置。
] 前記第1ハニカム基材は、セル密度が32〜186個/cmであり、前記隔壁の気孔率が20〜50%であ前記[1]〜[]のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
] 前記第2ハニカム基材は、前記隔壁の厚さが127〜508μmであり、セル密度が7.7〜46.5個/cmであり、前記隔壁の気孔率が35〜80%であり、前記第2流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値が0.5〜1.5であり、前記隔壁の平均細孔径が7〜40μmである前記[1]〜[]のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
] 前記ハニカム触媒体と前記目封止ハニカム構造体との間の距離が、1〜20mmである前記[1]〜[]のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
本発明の排気ガス浄化装置によれば、多孔質の隔壁を有する第2ハニカム基材、及びこの第2ハニカム基材の第2流出側端面における所定のセルの開口部と第2流入側端面における残余のセルの開口部とを目封止するように配設された目封止部を有する目封止ハニカム構造体を用いるため、直噴式ガソリンエンジンから排出される排気微粒子を効率良く除去することができる。また、セルの両端部が開口しているハニカム触媒体を用いるため、圧力損失の増加が少ない。そして、ハニカム触媒体が、その第1流入側端面が缶体の流入口側に向くように缶体の流入口側に配置されているため、排気ガスの熱によってハニカム触媒体が良好に昇温されることによって、排気ガスに含まれるCO,HC,NOを、エンジン始動直後から高い効率で浄化することができる。
本発明の排気ガス浄化装置の一実施形態の中心軸に平行な断面を示す模式図である。 本発明の排気ガス浄化装置を構成するハニカム触媒体の第1流出側端面を模式的に示す平面図である。 本発明の排気ガス浄化装置を構成するハニカム触媒体を模式的に示す斜視図である。 本発明の排気ガス浄化装置を構成する目封止ハニカム構造体の第2流出側端面を模式的に示す平面図である。 本発明の排気ガス浄化装置を構成する目封止ハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[1]排気ガス浄化装置:
図1に示すように、本発明の排気ガス浄化装置100は、第1流入側端面2から第1流出側端面3まで貫通し流体の流路となる複数のセル4を区画形成する多孔質の隔壁5を有する第1ハニカム基材6、及びこの第1ハニカム基材6に担持された三元触媒を有し、セル4の両端部は開口しているハニカム触媒体10と、第2流入側端面12から第2流出側端面13まで貫通し流体の流路となる複数のセル14を区画形成する多孔質の隔壁15を有する第2ハニカム基材16、及びこの第2ハニカム基材16の第2流出側端面13における所定のセル14aの開口部と第2流入側端面12における残余のセル14bの開口部とを目封止するように配設された目封止部8を有する目封止ハニカム構造体20と、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20とを収納し、排気ガスGが流入する流入口22及び浄化された排気ガスGが流出する流出口23を有する缶体30と、を備えているものである。
そして、ハニカム触媒体10は、第1流入側端面2が缶体30の流入口22側に向くように缶体30の流入口22側に配置され、目封止ハニカム構造体20は、第2流出側端面13が缶体30の流出口23側に向くように缶体30の流出口23側に配置されている。目封止ハニカム構造体20の中心軸方向の長さLに対するハニカム触媒体10の中心軸方向の長さLの比の値は、0.1〜0.5であり、目封止ハニカム構造体20には、触媒が担持されないか、または、目封止ハニカム構造体20に触媒が担持され且つ触媒の単位体積当りの担持量が、ハニカム触媒体10に担持された三元触媒の単位体積当りの担持量よりも少なくなっている。また、第1ハニカム基材6のセル密度は、第2ハニカム基材16のセル密度よりも大きい。また、ハニカム触媒体10の第1流入側端面2における開口率が、目封止ハニカム構造体20の第2流入側端面12における開口率よりも大きく、そして、ハニカム触媒体10の直径は、目封止ハニカム構造体20の直径と同じであるか、または、目封止ハニカム構造体20の直径よりも小さくなっている。図1は、本発明の排気ガス浄化装置の一の実施形態の中心軸に平行な断面を示す模式図である。
このような排気ガス浄化装置100によれば、多孔質の隔壁15を有する第2ハニカム基材16、及びこの第2ハニカム基材16の第2流出側端面13における所定のセル14aの開口部と第2流入側端面12における残余のセル14bの開口部とを目封止するように配設された目封止部8を有する目封止ハニカム構造体20を用いているため、直噴式ガソリンエンジンから排出される排気微粒子を効率良く除去することができる。また、セル4の両端部が開口しているハニカム触媒体10を用いるため、圧力損失の増加が少ない。そして、ハニカム触媒体10が、その第1流入側端面2が缶体30の流入口22側に向くように缶体30の流入口22側に配置され、目封止ハニカム構造体20が、その第2流出側端面13が缶体30の流出口23側に向くように缶体30の流出口23側に配置されているため、排気ガスの熱によってハニカム触媒体10が良好に昇温される。従って、排気ガスに含まれるCO,HC,NOを、エンジン始動直後から高い効率で浄化することができる。
[1−1]ハニカム触媒体:
ハニカム触媒体10において、第1ハニカム基材6は、図1及び図2に示すように、第1流入側端面2から第1流出側端面3まで貫通し流体の流路となる複数のセル4を区画形成する多孔質の隔壁5を有するハニカム形状のものである。ハニカム触媒体10に区画形成されているセル4は、第1流入側端面2から第1流出側端面3まで流体の流路が確保されている(目封止部が形成されてセル4が塞がれていない)。そのため、ハニカム触媒体10の隔壁5に多量の三元触媒を担持させたとしても、流体(排気ガス)の流れを妨げ難くなっており圧力損失の増加が少ない。従って、三元触媒の単位体積当りの担持量を増やすことが可能である。なお、ハニカム触媒体10中において、三元触媒の単位体積当りの担持量は、均一であってもよいが、第1流入側端面2側の端部に担持させる三元触媒の単位体積当りの担持量をその他の部分に担持させる三元触媒の担持量よりも多くすることが好ましい。一方、第1流入側端面2側の端部に担持させる三元触媒の単位体積当りの担持量をその他の部分に担持させる三元触媒の担持量よりも少なくすると、流体の流入側の端部(第1流入側端面2側の端部)における触媒反応に起因して生じる熱量が不足するため昇温速度が低下する。従って、触媒の活性温度に到達するまでに時間がかかり排気ガスの浄化性能が十分でなくなるおそれがある。三元触媒の単位体積当りの担持量をその他の部分に担持させる三元触媒の担持量よりも多くすると、第1流入側端面2側の端部は、その他の部分に比べて、触媒反応に起因して生じる熱量が増加するため、多くの三元触媒を、エンジン始動後の早い段階で触媒活性温度に到達させることができる。図2は、図1に示す排気ガス浄化装置100を構成するハニカム触媒体10の第1流出側端面2を模式的に示す平面図である。
第1流入側端面2側の端部は、第1流入側端面2から、第1流入側端面2からの距離がハニカム触媒体10の中心軸方向の長さの10〜60%の位置までの範囲であることが好ましい。
図3は、図1に示す排気ガス浄化装置100を構成するハニカム触媒体10を模式的に示す斜視図であり、円筒形のハニカム触媒体10を示す例である。そして、ハニカム触媒体10の外形としては、図3に示すような円筒形に限られず、楕円筒形、四角筒形等の底面多角形の筒形状、底面不定形の筒形状等を挙げることができる。
また、ハニカム触媒体10の大きさは、具体的には、中心軸方向の長さLが30〜200mmであることが好ましい。
ハニカム触媒体10の直径は、上述したように、目封止ハニカム構造体20の直径と同じであるか、または、目封止ハニカム構造体20の直径よりも小さくなっていることが必要であり、ハニカム触媒体10の直径が目封止ハニカム構造体20の直径よりも小さいことが好ましい。ハニカム触媒体10の直径が目封止ハニカム構造体20の直径よりも小さい場合、ハニカム触媒体10の中心軸方向の長さと目封止ハニカム構造体20の中心軸方向の長さがそれぞれ同じであるか、または、ハニカム触媒体10の中心軸方向の長さが目封止ハニカム構造体20の中心軸方向の長さよりも短いという条件において、ハニカム触媒体10は目封止ハニカム構造体20よりも軽くなる。従って、昇温速度が速くなりエンジン始動後の早い段階でハニカム触媒体10が触媒活性温度に到達し易くなる。ここで、缶体30の容積を大きくするには限界があるため、ハニカム触媒体10を小さくすると、目封止ハニカム構造体20を大きくすることができる。そして、目封止ハニカム構造体20が大きくなると、排気ガス中の排気微粒子を効率良く除去することができる。
ハニカム触媒体10の直径が目封止ハニカム構造体20の直径よりも小さい場合、ハニカム触媒体10の直径は、目封止ハニカム構造体20の直径の50〜80%であることが好ましく、55〜75%であることが更に好ましく、60〜70%であることが更に好ましい。上記直径を上記範囲とすることによって、排気ガスの熱によってハニカム触媒体10が更に良好な速さで昇温する。また、上記直径が50%未満であると、圧損が過大になるおそれがある。一方、80%超であると、排気ガスの熱によってもハニカム触媒体10が十分に昇温されなくなる(昇温速度が遅くなる)おそれがある。そして、例えば、ハニカム触媒体10の外形が円筒形の場合、その底面の直径D(図2参照)が80〜180mmであることが好ましい。ハニカム触媒体10の形状が円筒形以外の形状である場合、その底面の面積は、上記円筒形の場合の底面の面積と同じ範囲であることが好ましい。
隔壁5の厚さは、50.8〜101.6μmであることが好ましく、50.8〜75μmであることが更に好ましく、65〜75μmであることが特に好ましい。50.8μm未満であると、ハニカム触媒体10の強度が低下するおそれがある。一方、101.6μm超であると、排気ガスがセル4内を通過するときの圧力損失が大きくなるおそれがある。隔壁5の厚さは、中心軸に平行な断面を顕微鏡観察する方法で測定した値である。
第1ハニカム基材6のセル密度(即ち、第1ハニカム基材6(ハニカム触媒体10)の中心軸に直交する断面のセル密度)は、上述したように、第2ハニカム基材16のセル密度よりも大きいことが必要である。そして、ハニカム触媒体10の第1流入側端面2における開口率は、上述したように、目封止ハニカム構造体20の第2流入側端面12における開口率よりも大きいことが必要である。このように、セル密度及び開口率がより大きい場合、ハニカム触媒体10の隔壁5は、目封止ハニカム構造体20の隔壁15に比べて、厚さが薄くなる。従って、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20の体積が同じであるか、または、ハニカム触媒体10の体積が、目封止ハニカム構造体20の体積よりも小さい場合、ハニカム触媒体10が、目封止ハニカム構造体20に比べて軽くなるため、エンジン始動後の早い段階でハニカム触媒体10が触媒活性温度に到達し易くなる。
第1ハニカム基材6のセル密度は、具体的には、32〜186個/cmであることが好ましく、40〜100個/cmであることが更に好ましく、50〜60個/cmであることが特に好ましい。上記範囲内であると、排気ガスとハニカム触媒体10との接触面積が大きくなり、エンジン始動後の早い段階でハニカム触媒体10が触媒活性温度に到達し易くなる。32個/cm未満であると、ハニカム触媒体10の強度が低下するおそれがある。一方、186個/cm超であると、圧力損失が大きくなるおそれがある。
ハニカム触媒体10の第1流入側端面2における開口率は、具体的には、75〜92%であることが好ましく、80〜90%であることが更に好ましく、85〜90%であることが特に好ましい。75%未満であると、第1流入側端面2側の端部の熱容量が過大になるため、排気ガスの熱によってもハニカム触媒体10が十分に昇温せず(昇温速度が遅く)、排気ガスの浄化性能が低下するおそれがある。一方、92%超であると、ハニカム触媒体10の強度が不足するため、缶体30に収納した際に破損するおそれがある。
排気ガス浄化装置100は、ハニカム触媒体10の第1流入側端面2における開口率が、目封止ハニカム構造体20の第2流入側端面12における開口率よりも大きいことが必要であるが、このような場合、第1ハニカム基材6の隔壁5の気孔率は、第2ハニカム基材16の隔壁15の気孔率よりも小さいことが好ましい。隔壁5の気孔率を隔壁15の気孔率よりも小さくすると、ハニカム触媒体10の強度を確保することができる。即ち、ハニカム触媒体10の第1流入側端面2における開口率が、目封止ハニカム構造体20の第2流入側端面12における開口率よりも大きい場合、ハニカム触媒体10の熱容量が目封止ハニカム構造体20の熱容量に比べて小さくなるため、ハニカム触媒体10の方が目封止ハニカム構造体20に比べて昇温速度が速い。しかし、ハニカム触媒体10の強度が十分でなくなるおそれがある。そのため、隔壁5の気孔率は、隔壁15の気孔率よりも小さくすることが好ましい。また、ハニカム触媒体10が早い段階で昇温するため、排気ガスの熱を、ハニカム触媒体20を昇温させることに利用することができる。即ち、目封止ハニカム構造体20を速く昇温させることができる。
具体的には、第1ハニカム基材6の隔壁5の気孔率は、20〜50%であることが好ましく、25〜38%であることが更に好ましく、25〜30%であることが特に好ましい。20%未満であると、圧力損失が増大するおそれがある。一方、50%超であると、ハニカム触媒体10が脆くなり欠落し易くなるおそれがある。隔壁5の気孔率は、水銀ポロシメータにより測定した値である。
第1ハニカム基材6は、第1流入側端面2の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値が0.1〜0.4であることが好ましく、0.15〜0.35であることが更に好ましく、0.2〜0.3であることが特に好ましい。0.1未満であると、排気ガスが第1ハニカム基材6(ハニカム触媒体10)内に滞留する時間が短くなるため、排気ガスの熱によってハニカム触媒体10が十分に昇温せず、エンジン始動直後における浄化性能が十分に得られないおそれがある。一方、0.4超であると、ハニカム触媒体10が重くなりすぎるため(密度が大きくなりすぎるため)、排気ガスの熱によって十分に昇温されず、排気ガスの浄化性能が十分に得られないおそれがある。
隔壁5の平均細孔径は、5〜30μmであることが好ましく、10〜25μmであることが更に好ましい。5μm未満であると、隔壁5に三元触媒を担持させることによって触媒層を形成した際に、この触媒層と隔壁5の表面との密着性が十分に得られず、触媒層が剥離するおそれがある。一方、30μm超であると、ハニカム触媒体10が脆くなり欠落し易くなることがある。隔壁5の平均細孔径は、水銀ポロシメータで測定した値である。
第1ハニカム基材6のセル4の形状は、特に限定されないが、中心軸に直交する断面において、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形等の多角形、円形、または楕円形であることが好ましく、その他不定形であってもよい。四角形と八角形との組み合わせであることも好ましい態様である。
また、第1ハニカム基材6におけるセル水力直径は、全て同一であってもよいし、第1流入側端面2に開口するセル4と第1流出側端面3に開口するセル4との水力直径が異なってもよい。上記いずれも場合であってもよいが、水力直径が異なることが好ましい。具体的には、ガソリンエンジンの排気ガスを浄化する場合、圧力損失を小さくするために、第1流出側端面3に開口するセル4の水力直径を、第1流入側端面2に開口するセル4の水力直径より大きくすることが好ましく、第1流入側端面2に開口するセル4の水力直径が、第1流出側端面3に開口するセル4の水力直径の20〜45%であることが好ましい。本明細書において「セルの水力直径」は、「4×(断面積)/(周長)」の式で計算される値である。ここで、「断面積」とは、セルの延びる方向に直交する断面におけるセルの面積のことであり、「周長」とは、セルの延びる方向に直交する断面における「セルの外周の長さ」のことである。
第1ハニカム基材6(隔壁5)は、セラミックを主成分とするものである。隔壁5の材質としては、具体的には、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れたコージェライトが好ましい。また、「セラミックを主成分とする」というときは、セラミックを全体の90質量%以上含有することをいう。
また、ハニカム触媒体10は、その最外周に位置する外周壁を有してもよい。なお、外周壁は、成形時に多孔質基材と一体的に形成させる成形一体壁であることが好ましいが、成形後に、多孔質基材の外周を研削して所定形状とし、セラミックセメント等で外周壁を形成するセメントコート壁であることも好ましい態様である。成形一体壁の場合、外周壁の材質は、ハニカム触媒体10の材質と同じであることが好ましい。また、外周壁がセメントコート壁の場合、セメントコート壁の材質としては、共素地にガラス等のフラックス成分を加えた材料等を挙げることができる。また、外周壁の厚さは、0.5〜1.5mmが好ましい。
[1−1−1]三元触媒:
三元触媒とは、主に炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO)を浄化する触媒のことをいう。例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)を含む触媒を挙げることができる。この三元触媒により、炭化水素は水と二酸化炭素に、一酸化炭素は二酸化炭素に、窒素酸化物は窒素に、それぞれ酸化または還元によって浄化される。
ハニカム触媒体10に担持された三元触媒の単位体積当りの担持量は、200〜400g/Lであることが好ましく、200〜300g/Lであることが更に好ましく、200〜250g/Lであることが特に好ましい。上記担持量が200g/L未満であると、三元触媒の量が少なすぎるため触媒反応に起因して生じる熱量が不足し、エンジン始動直後から早い段階で三元触媒の活性温度まで昇温し難くなるおそれがある。400g/L超であると、単位体積当りの担持量が多過ぎ、両端部が開口したセル4の流路が狭くなるため、圧力損失が上昇するおそれがある。
[1−2]目封止ハニカム構造体:
目封止ハニカム構造体20において、第2ハニカム基材16は、図1及び図4に示すように、第2流入側端面12から第2流出側端面13まで貫通し流体の流路となる複数のセル14を区画形成する多孔質の隔壁15を有するハニカム形状のものである。図4は、図1に示す排気ガス浄化装置100を構成する目封止ハニカム構造体20の第2流出側端面12を模式的に示す平面図である。
図5は、図1に示す排気ガス浄化装置100を構成する目封止ハニカム構造体20を模式的に示す斜視図であり、円筒形の目封止ハニカム構造体20を示す例である。目封止ハニカム構造体20の外形としては、図5に示すような円筒形に限られず、楕円筒形、四角筒形等の底面多角形の筒形状、底面不定形の筒形状等を挙げることができる。
また、目封止ハニカム構造体20の大きさは、中心軸方向の長さLが50〜200mmであることが好ましい。また、例えば、目封止ハニカム構造体20の外形が円筒形の場合、その底面の直径D(図4参照)が80〜180mmであることが好ましい。目封止ハニカム構造体20の形状が円筒形以外の形状である場合、その底面の面積は、上記円筒形の場合の底面の面積と同じ範囲であることが好ましい。
隔壁15の厚さは、127〜508μmであることが好ましく、200〜400μmであることが更に好ましく、250〜350μmであることが特に好ましい。127μm未満であると、目封止ハニカム構造体20の強度が低下するおそれがある。一方、508μm超であると、排気ガスがセル14内を通過するときの圧力損失が大きくなることがある。隔壁15の厚さは、中心軸に平行な断面を顕微鏡観察する方法で測定した値である。
第2ハニカム基材16(目封止ハニカム構造体20)のセル密度(即ち、第2ハニカム基材16の中心軸に直交する断面のセル密度)は、7.7〜46.5個/cmであることが好ましく、10〜40個/cmであることが更に好ましく、15〜25個/cmであることが特に好ましい。7.7個/cm未満であると、目封止ハニカム構造体20の強度が低下するおそれがある。一方、46.5個/cm超であると、圧力損失が大きくなるおそれがある。
第2ハニカム基材16の隔壁15の気孔率は、35〜80%であることが好ましく、38〜65%であることが更に好ましく、45〜65%であることが特に好ましい。35%未満であると、圧力損失が増大するおそれがある。一方、80%超であると、目封止ハニカム構造体20が脆くなり欠落し易くなることがある。隔壁15の気孔率は、水銀ポロシメータにより測定した値である。
第2ハニカム基材16は、第2流入側端面12の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値が0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.5であることが更に好ましく、1.1〜1.3であることが特に好ましい。0.5未満であると、第2ハニカム基材16の中心軸方向の長さが短くなりすぎるため、濾過可能面積が小さくなり、捕集効率が悪化し、また、圧力損失が上昇するおそれがある。一方、1.5超であると、第2ハニカム基材16の中心軸方向の長さが長くなりすぎるため、セル流路内における圧力損失が増大するため、目封止ハニカム構造体20全体の圧力損失が過大になるおそれがある。
隔壁15の平均細孔径は、7〜40μmであることが好ましく、8〜35μmであることが更に好ましい。7μm未満であると、粒子状物質の堆積が少ない場合でも圧力損失が増大するおそれがある。一方、40μm超であると、目封止ハニカム構造体20が脆くなり欠落し易くなることがあったり、粒子状物質の捕集性能が低下することがある。隔壁15の平均細孔径は、水銀ポロシメータで測定した値である。
第2ハニカム基材16のセル14の形状は、特に限定されないが、中心軸に直交する断面において、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形等の多角形、円形、または楕円形であることが好ましく、その他不定形であってもよい。四角形と八角形との組み合わせであることも好ましい態様である。更に、セル14の延びる方向に直交する断面において、セル14の断面積が全て同じであることが好ましいが、第2流入側端面12側に目封止部8を有する残余のセル14bの断面積(セル14の延びる方向に直交する断面における断面積)が、第2流出側端面13側に目封止部8を有する所定のセル14aの断面積(セル14の延びる方向に直交する断面における断面積)より、小さいことも好ましい態様である。このような態様であると、排気ガス中の粒子状物質を捕集した際の圧力損失の増大を抑制することができる。
また、第2ハニカム基材16におけるセル水力直径は、全て同一であってもよいし、第2流入側端面12に開口するセル14と第2流出側端面13に開口するセル14との水力直径が異なってもよいが、水力直径が異なることが好ましい。具体的には、ガソリンエンジンの排気ガスを浄化する場合、圧力損失を小さくするために、第2流出側端面13に開口するセル14の水力直径を、第2流入側端面12に開口するセル14の水力直径より大きくすることが好ましく、第2流入側端面12に開口するセル14の水力直径が、第2流出側端面13に開口するセル14の水力直径の20〜45%であることが好ましい。
第2ハニカム基材16(隔壁15)は、セラミックを主成分とするものである。隔壁15の材質としては、具体的には、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れたコージェライトが好ましい。また、「セラミックを主成分とする」というときは、セラミックを全体の90質量%以上含有することをいう。
また、目封止ハニカム構造体20は、その最外周に位置する外周壁を有してもよい。なお、外周壁は、成形時に多孔質基材と一体的に形成させる成形一体壁であることが好ましいが、成形後に、多孔質基材の外周を研削して所定形状とし、セラミックセメント等で外周壁を形成するセメントコート壁であることも好ましい態様である。成形一体壁の場合、外周壁の材質は、目封止ハニカム構造体20の材質と同じであることが好ましい。また、外周壁がセメントコート壁の場合、セメントコート壁の材質としては、共素地にガラス等のフラックス成分を加えた材料等を挙げることができる。また、外周壁の厚さは、0.5〜1.5mmが好ましい。
[1−2−1]触媒:
目封止ハニカム構造体20には、触媒が担持されてもよいし、触媒が担持されなくてもよいが、触媒を担持させる場合、触媒の単位体積当りの担持量が、ハニカム触媒体10の隔壁5に担持された三元触媒の単位体積当りの担持量よりも少ないことが必要である。このように触媒の単位体積当りの担持量を調節することによって、触媒反応に起因して生じる熱量を大きくすることができる。即ち、排気ガスの浄化に最低限必要な量の触媒(三元触媒を含む)を使用することとした場合、目封止ハニカム構造体20とハニカム触媒体10とに均一に触媒(三元触媒を含む)を担持させることもできる。しかしながら、ハニカム触媒体10の隔壁5に担持させる三元触媒の比率を大きくする方が、触媒反応に起因して生じる熱量が大きくなるため、ハニカム触媒体10の昇温速度が速くなる。従って、エンジン始動後の早い段階で、即ち、エンジン運転開始直後から短い時間で、触媒(三元触媒を含む)が活性温度に到達し易くなる。更に、ハニカム触媒体10で昇温された排気ガスの熱を、ハニカム触媒体20を昇温させることにも利用することができる。
具体的には、目封止ハニカム構造体20に担持される触媒の単位体積当りの担持量は、160g/L以下であることが好ましく、10〜120g/Lであることが更に好ましく、20〜100g/Lであることが特に好ましい。上記担持量が160g/L超であると、隔壁5に形成されている細孔が、触媒によって閉塞されてしまうため、圧力損失が過大になるおそれがある。
上記触媒としては、三元触媒、酸化触媒、NO選択還元用SCR触媒、NO吸蔵触媒などを挙げることができる。酸化触媒には、貴金属が含有され、この貴金属としては、Pt、Rh、及びPdからなる群より選択される1種以上が好ましい。貴金属の合計量は、目封止ハニカム構造体20の単位体積(1cm)当り、0.17〜7.07gであることが好ましい。
NO選択還元用SCR触媒としては、金属置換ゼオライト、バナジウム、チタニア、酸化タングステン、銀、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも1種を含有するものを挙げることができる。また、NO吸蔵触媒としては、アルカリ金属、及び/またはアルカリ土類金属等を挙げることができる。アルカリ金属としては、K、Na、Liなどを挙げることができる。アルカリ土類金属としては、Caなどを挙げることができる。K、Na、Li及びCaの合計量は、目封止ハニカム構造体の単位体積(1cm)当り、5g以上であることが好ましい。
[1−2−2]目封止部:
目封止ハニカム構造体20に配設される目封止部8は、セラミック原料、水またはアルコール、及び有機バインダを含む目封止材から作製することができ、セラミック原料としては、第2ハニカム基材16(第2ハニカム基材16の隔壁15)の原料として用いられるセラミック原料と同じであることが好ましい。これにより、焼成時に、目封止部8が隔壁15と強固に結合するようになる。
目封止部8は、第2ハニカム基材16の第2流出側端面13における所定のセル14aの開口部と第2流入側端面12における残余のセル14bの開口部とを交互に目封止して、両端面が市松模様をなすように配設されることが好ましい。
目封止部8の深さは、1〜5mmであることが好ましく、1〜3mmであることが更に好ましい。1mmより浅いと、目封止部8の強度が低下するおそれがある。一方、5mmより深いと、隔壁15の、PMを捕集する面積が小さくなるおそれがある。ここで、目封止部8の深さとは、目封止部8の、セル14の延びる方向における長さを意味する。
[1−3]缶体:
缶体30は、特に限定されるものではなく、自動車排気ガス等の排気ガス浄化用のセラミックハニカムフィルタを収納するために通常用いられるものを用いることができる。缶体30の材質としては、フェライト系ステンレス鋼等の金属を挙げることができる。缶体30の大きさは、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20とにクッション材40を巻きつけた状態で圧入できる大きさであることが好ましい。缶体30としては、100〜300mm程度の長さのものを用いることが好ましい。
目封止ハニカム構造体20の中心軸方向の長さLが50〜200mmである場合において、目封止ハニカム構造体20の中心軸方向の長さLに対するハニカム触媒体10の中心軸方向の長さLの比の値は、0.1〜0.5であること必要であり、0.2〜0.4であることが好ましく、0.2〜0.3であることが更に好ましい。上記範囲内であると、ハニカム触媒体10が目封止ハニカム構造体20に対して十分に短いため、エンジン始動直後からその温度が良好に上昇する。そのため、触媒活性温度に短時間で到達する。また、缶体30の容積には制限があるが、ハニカム触媒体10を短くすることで、目封止ハニカム構造体20の容積を大きくすることができ、隔壁15の面積を十分に確保することができる。そのため、圧力損失の増加を防止することができる。上記値が0.1未満であると、目封止ハニカム構造体20に比べて排気ガスの浄化性能が優れるハニカム触媒10の中心軸方向の長さの比率が小さくなるため、排気ガスの浄化効率が低下する。一方、0.5超であると、粒子状物質の捕集に必要な濾過面積が不足するため、PMの捕集効率が低下する。
そして、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20とは、自動車などに搭載された際に運転時の振動などによって互いに衝突してしまうことに起因して破損してしまうことを防止するため、間隔を開けて配置されることが好ましい。ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20との間の距離Kが1〜20mmであることが好ましく、5〜10mmであることが更に好ましい。上記間隔が1mm未満であると、自動車などに搭載された際に運転時の振動などによって互いに衝突してしまうことに起因して破損してしまうおそれがある。一方、20mm超であると、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20と間の空間に広くなるため、排気ガスが缶体30の内表面と接触する面積が増加する。従って、排気ガスが缶体30の内表面と接触することに起因して排気ガスの温度が大幅に低下してしまうため、排気ガスの浄化効率が低下するおそれがある。
ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20とを間隔を開けて配置する方法としては、例えば、図1に示すような仕切り板42などをこれらの間に配置する方法を挙げることができる。仕切り板42の材質としては、例えば、ステンレス鋼等の金属を挙げることができる。
また、図1に示す排気ガス浄化装置100は、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20とが、それぞれ、その外周をクッション材40で覆われた状態で、缶体30内に配設されている。このクッション材40により、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20が破損することを防止している。なお、ハニカム触媒体10と目封止ハニカム構造体20は、クッション材40を介して外側から圧力がかかった状態で缶体30内に収納されていることが好ましい。このような状態で収納されると、ハニカム触媒体10及び目封止ハニカム構造体20が缶体30内で移動することを防止することができ、缶体30内で安定させることができる。クッション材40としては、セラミック繊維製マット等を用いることができる。
[2]排気ガス浄化装置の製造方法:
次に、本発明の排気ガス浄化装置の製造方法について説明する。本発明の排気ガス浄化装置の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、以下の方法を挙げることができる。
第1流入側端面から第1流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第1ハニカム成形体を焼成して得られる第1ハニカム基材の第1流入側端面側から、複数のセル内に三元触媒を含む触媒スラリーを流入させて、複数のセルの隔壁表面に触媒スラリーを塗工して(三元触媒を担持させて)、ハニカム触媒体を形成するハニカム触媒体形成工程と、第2流入側端面から第2流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第2ハニカム成形体の一方の端面における所定のセルの開口部と他方の端面における残余のセルの開口部とを目封止した後、焼成することによって、第2ハニカム基材とこの第2ハニカム基材の第2流入側端面における所定のセルの開口部と第2流出側端面における残余のセルの開口部とに目封止部が配設された目封止ハニカム構造体を形成する目封止ハニカム構造体形成工程と、排気ガスが流入する流入口及び浄化された排気ガスが流出する流出口を有する缶体の流入口側に、第1流入側端面が缶体の流入口側に向くようにハニカム触媒体を配置し、かつ、上記缶体の流出口側に、第2流出側端面が缶体の流出口側に向くように目封止ハニカム構造体を配置して、ハニカム触媒体と目封止ハニカム構造体とを缶体に収納する組立工程と、を有する製造方法であり、ハニカム触媒体形成工程で形成されるハニカム触媒体としては、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さに対するハニカム触媒体の中心軸方向の長さの比の値が0.1〜0.5であり、ハニカム触媒体を構成する第1ハニカム基材のセル密度が、目封止ハニカム構造体を構成する第2ハニカム基材のセル密度よりも大きく、ハニカム触媒体の第1流入側端面における開口率が、目封止ハニカム構造体の第2流入側端面における開口率よりも大きく、ハニカム触媒体の直径が、目封止ハニカム構造体の直径と同じであるか、または、目封止ハニカム構造体の直径よりも小さいものであり、目封止ハニカム構造体形成工程で形成される目封止ハニカム構造体としては、触媒が担持されないものであるか、または、触媒が担持され且つ触媒の単位体積当りの担持量が、ハニカム触媒体に担持された三元触媒の単位体積当りの担持量よりも少ないものである。上記工程によって、本発明の排気ガス浄化装置を製造することができる。
[2−1]ハニカム触媒体形成工程:
ハニカム触媒体形成工程で用いる第1ハニカム基材は、以下のようにして作製することができる。まず、成形原料を混練して坏土とする。次に、得られた坏土をハニカム形状に押出成形して第1ハニカム成形体を得る。次に、得られた第1ハニカム成形体を焼成することによって第1ハニカム基材を得ることができる。
成形原料は、セラミック原料に分散媒及び添加剤を加えたものであることが好ましく、添加剤としては、有機バインダ、造孔材、界面活性剤等を挙げることができる。分散媒としては、水等を挙げることができる。
セラミック原料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト化原料、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れたコージェライト化原料が好ましい。セラミック原料の含有量は、成形原料全体に対して80〜95質量%であることが好ましい。
有機バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。これらの中でも、メチルセルロースとヒドロキシプロポキシルセルロースとを併用することが好ましい。バインダの含有量は、成形原料全体に対して1〜10質量%であることが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、シリカゲル等を挙げることができる。造孔材の含有量は、成形原料全体に対して0〜20質量%であることが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の含有量は、成形原料全体に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
分散媒の含有量は、成形原料全体に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
使用するセラミック原料(骨材粒子)の粒子径及び配合量、並びに添加する造孔材の粒子径及び配合量を調整することにより、所望の気孔率、平均細孔径の多孔質基材を得ることができる。
成形原料を混練して坏土を形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。押出成形は、所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて行うことができる。口金の材質としては、摩耗し難い超硬合金が好ましい。
焼成温度は、第1ハニカム成形体の材質よって適宜決定することができる。例えば、第1ハニカム成形体の材質がコージェライトの場合、焼成温度は、1380〜1450℃が好ましく、1400〜1440℃が更に好ましい。また、焼成時間は、3〜10時間程度とすることが好ましい。
なお、第1ハニカム成形体を焼成する前に乾燥させてもよい。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができ、これらの中でも、誘電乾燥、マイクロ波乾燥または熱風乾燥を単独でまたは組み合わせて行うことが好ましい。また、乾燥条件としては、乾燥温度30〜150℃、乾燥時間1分〜2時間とすることが好ましい。
次に、触媒スラリーを塗工する(三元触媒を担持させる)方法は、特に限定されず、公知の方法で塗工することができる。例えば、まず、三元触媒を含有する触媒スラリーを調製する。その後、触媒スラリーを、ディッピングや吸引によりセル内に流入させる。この触媒スラリーは、セル内の隔壁の表面全体に塗工することが好ましい。そして、触媒スラリーをセル内に流入させた後に、余剰スラリーを圧縮空気で吹き飛ばす。その後、触媒スラリーを乾燥、焼付けすることにより、セル内の隔壁表面に三元触媒が担持されたハニカム触媒体を得ることができる。乾燥条件は、80〜150℃、1〜6時間とすることが好ましい。また、焼付け条件は450〜700℃、0.5〜6時間とすることが好ましい。なお、触媒スラリーに含有される触媒以外の成分としては、アルミナ等が挙げられる。
[2−2]目封止ハニカム構造体形成工程:
目封止ハニカム構造体形成工程で用いる第2ハニカム成形体は、以下のようにして作製することができる。坏土を、下記条件を満たすようにハニカム形状に押出成形して第2ハニカム成形体を得る。
本工程の押出成形において、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さに対するハニカム触媒体の中心軸方向の長さの比の値が0.1〜0.5となるように金型から押し出された坏土を切断する。また、ハニカム触媒体の第1ハニカム基材のセル密度が目封止ハニカム構造体の第2ハニカム基材のセル密度よりも大きく、ハニカム触媒体の第1流入側端面における開口率が目封止ハニカム構造体の第2流入側端面における開口率よりも大きく、更に、ハニカム触媒体の直径が目封止ハニカム構造体の直径と同じであるか、または、目封止ハニカム構造体の直径よりも小さいような金型を用いる。
第2ハニカム成形体のセルの開口部を目封止する方法としては、セルの開口部に目封止材を充填する方法を挙げることができる。目封止材を充填する方法としては、具体的には、第2ハニカム成形体の一方の端面に、所定のセルの開口部を塞ぐようにマスクを施す。ここで、マスクの施し方には、特に制限はないが、第2ハニカム基材の第2流出側端面における所定のセルの開口部と第2流入側端面における残余のセルの開口部とを交互に目封止して、両端面が市松模様をなすようにマスクを施すことが好ましい。そして、セラミック原料、水またはアルコール、及び有機バインダを含むスラリー状の目封止材を、貯留容器に貯留しておく。セラミック原料としては、第2ハニカム成形体の原料として用いられるセラミック原料と同じであることが好ましい。セラミック原料は、目封止材全体の70〜90質量%であることが好ましい。また、水またはアルコールは、目封止材全体の10〜30質量%であることが好ましく、有機バインダは、目封止材全体の0.1〜2.0質量%であることが好ましい。有機バインダとしては、ヒドロキシプロポキシルメチルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。そして、上記マスクを施した方の端部を、貯留容器中に浸漬して、マスクが施されていないセルの開口部に目封止材を充填して目封止部を形成する。目封止材の粘度は、600〜1200Pa・sであることが好ましい。なお、目封止材の粘度は、温度30℃において回転式粘度計で30rpmの回転数で測定した値である。
その後、第2ハニカム成形体の他方の端面に、残余のセルの開口部を塞ぐようにマスクを施す。その後、スラリー状の目封止材を貯留した貯留容器にマスクを施した上記他方の端面を浸漬してマスクが施されていないセルの開口部に目封止材を充填して目封止部を形成する。このようにして、第2ハニカム成形体の一方の端面における所定のセルの開口部と他方の端面における残余のセルの開口部とに目封止部が配設された目封止ハニカム成形体を得ることができる。
目封止ハニカム成形体を焼成する際の焼成温度は、目封止ハニカム成形体の材質よって適宜決定することができる。例えば、目封止ハニカム成形体の材質がコージェライトの場合、焼成温度は、1380〜1450℃が好ましく、1400〜1440℃が更に好ましい。また、焼成時間は、3〜10時間程度とすることが好ましい。
なお、目封止ハニカム成形体を焼成する前に乾燥させてもよい。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができ、これらの中でも、誘電乾燥、マイクロ波乾燥または熱風乾燥を単独でまたは組み合わせて行うことが好ましい。また、乾燥条件としては、乾燥温度30〜150℃、乾燥時間1分〜2時間とすることが好ましい。
なお、第2ハニカム成形体に目封止部を形成する前に、第2ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を得、得られたハニカム焼成体の一方の端面における所定のセルの開口部と他方の端面における残余のセルの開口部とに目封止部を形成した後、更に焼成することによって目封止ハニカム構造体を得ることもできる。
なお、目封止ハニカム構造体が触媒を担持しているもの(目封止ハニカム触媒体)である場合、この目封止ハニカム触媒体は、得られた目封止ハニカム構造体に対して公知の方法により、触媒スラリーを塗工する(触媒を担持させる)ことによって得ることができる。触媒スラリーを塗工する方法は、例えば、まず、三元触媒を含有する触媒スラリーを調製する。その後、調製した触媒スラリーを、ディッピングや吸引によりセル内に流入させる。この触媒スラリーは、セル内の隔壁の表面全体に塗工することが好ましい。そして、触媒スラリーをセル内に流入させた後に、余剰スラリーを圧縮空気で吹き飛ばす。その後、触媒スラリーを乾燥、焼付けすることにより、セル内の隔壁表面に触媒が担持された目封止ハニカム触媒体を得ることができる。乾燥条件は、80〜150℃、1〜6時間とすることが好ましい。また、焼付け条件は450〜700℃、0.5〜6時間とすることが好ましい。なお、触媒スラリーに含有される触媒以外の成分としては、アルミナ等が挙げられる。
[2−3]組立工程:
組立工程において、ハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体の外周をそれぞれクッション材で覆った後、クッション材で覆われた状態のハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体をそれぞれ缶体内に配置する。このとき、ハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体が缶体内に圧縮された状態で収納されることが好ましい。クッション材としては、セラミック繊維製マット等を挙げることができる。このようにして缶体内でハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体が移動することを防止することができる。
缶体は、従来公知のものを用いることができるが、例えば、フェライト系ステンレスからなる板材料を、プレス加工、溶接することによって作製することができる。この缶体の流入口の直径は、具体的には、30〜80mmであることが好ましく、流出口の直径は、具体的には、30〜80mmであることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[ハニカム触媒体の作製](ハニカム触媒体形成工程)
まず、コージェライト化原料として、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、及びシリカを使用し、コージェライト化原料100質量部に、分散媒を35質量部、有機バインダを6質量部、分散剤を0.5質量部、それぞれ添加し、混合、混練して坏土を調製した。分散媒として水を使用し、有機バインダとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としてはエチレングリコールを使用した。
次に、所定の金型を用いて坏土を押出成形し、セル形状が四角形で、全体形状が円柱形(円筒形)のハニカム成形体を得た。そして、ハニカム成形体をマイクロ波乾燥機で乾燥し、更に熱風乾燥機で完全に乾燥させた後、ハニカム成形体の両端面を切断し、所定の寸法に整えた。その後、ハニカム成形体を熱風乾燥機で乾燥し、更に、1410〜1440℃で、5時間、焼成することによって、ハニカム乾燥体を得た。
次に、平均粒子径が100μmであるγAlと平均粒子径が100μmであるCeOとの混合物粒子(比表面積50m/g)をボールミルにて湿式解砕し、平均粒子径5μmの解砕粒子を得た。得られた解砕粒子を、Pt及びRhを含む溶液に浸漬して解砕粒子の細孔内にPt及びRhを担持させた。そして、Pt及びRhを担持させた解砕粒子に、酢酸及び水を加えてコート用スラリーを得た。得られたコート用スラリーに、作製したハニカム乾燥体の流入側端部を浸漬した。その後、流入側端部を浸漬した状態で、ハニカム乾燥体の流出側端面側からコート用スラリーを真空吸引することによって、ハニカム乾燥体の隔壁にコート用スラリーをコートして触媒層を形成した。その後、乾燥させ、600℃で3時間焼成して、ハニカム触媒体を作製した。
作製したハニカム触媒体は、直径が110mmであり、中心軸方向の長さが20mmであり、第1ハニカム基材における第1流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値(L/D)が0.2であり、セル密度が62.0個/cmであり、リブ厚(隔壁の厚さ)が0.076mmであり、隔壁の気孔率が28.0%であり、セル開口率が0.884%であり、隔壁の平均細孔径が4μmであり、触媒担持量が220g/Lであり、貴金属量が1g/Lであった。結果を表1に示す。
なお、ハニカム触媒体に担持させた酸化物(γAlとCeO)の単位体積当たりの担持量は200〜400g/Lであり、Ptのハニカム触媒体の単位体積当たりの担持量は1〜2.5g/Lであり、Rhのハニカム触媒体の単位体積当たりの担持量は0.2〜1g/Lであった。また、触媒層の平均細孔径は、解砕粒子の平均粒子径と同じ5μmであった。
なお、表1中、「ハニカム触媒体」の欄における、「長さ」は、ハニカム触媒体の中心軸方向の長さを示し、「L/D」は、ハニカム触媒体における流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値を示し、「リブ厚」は、第1ハニカム基材の隔壁の厚さを示し、「細孔径」は、平均細孔径を示す。
[目封止ハニカム構造体の作製](目封止ハニカム構造体形成工程)
まず、コージェライト化原料として、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、及びシリカを使用し、コージェライト化原料100質量部に、造孔材を13質量部、分散媒を35質量部、有機バインダを6質量部、分散剤を0.5質量部、それぞれ添加し、混合、混練して坏土を調製した。分散媒として水を使用し、造孔材としては平均粒子径1〜10μmのコークスを使用し、有機バインダとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としてはエチレングリコールを使用した。造孔材としては、発砲樹脂、吸水性樹脂等を用いることもできる。造孔材の粒子径と量を適宜コントロールすることにより、隔壁の細孔径と気孔率がコントロール可能である。
次に、所定の金型を用いて坏土を押出成形し、セル形状が四角形で、全体形状が円柱形(円筒形)のハニカム成形体を得た。
ハニカム成形体をマイクロ波乾燥機で乾燥し、更に熱風乾燥機で完全に乾燥させた後、ハニカム成形体の両端面を切断し、所定の寸法に整えた。次に、ハニカム成形体の一方の端面の一部のセルの開口部にマスクを施した。マスクを施した側の端部をコージェライト化原料を含有する目封止スラリーに浸漬し、その後、他方の端部については、上記一方の端部において目封止された一部のセルの開口部にマスクを施した。そして、目封止スラリーに浸漬することによって、流出側端面において、一方の端面における所定のセルの開口部と他方の端面における残余のセルの開口部とが交互に配置されて市松模様をなすように目封止スラリーを所定のセルの開口部に充填した。その後、目封止スラリーを充填したハニカム成形体を熱風乾燥機で乾燥し、更に、1410〜1440℃で、5時間、焼成することによって、目封止ハニカム構造体を作製した。
作製した目封止ハニカム構造体は、直径が110mmであり、中心軸方向の長さが60mmであり、第2ハニカム基材における第2流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値(L/D)が0.5であり、セル密度が7.8個/cmであり、リブ厚(隔壁の厚さ)が0.254mmであり、隔壁の気孔率が38.0%であり、セル開口率が86.4%であり、隔壁の平均細孔径が8μmであった。結果を表1に示す。
なお、表1中、「目封止ハニカム構造体」の欄における、「長さ」は、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さLを示し、「L/D」は、目封止ハニカム構造体における流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値を示し、「リブ厚」は、第2ハニカム基材の隔壁の厚さを示し、「細孔径」は、平均細孔径を示す。
作製したハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体を用い、これらを、流入口及び流出口を有し、厚さ2mmの仕切り板が一対配設された金属製の缶体内に収納した。収納に際しては、セラミックス繊維を主成分とするマットでハニカム触媒体及び目封止ハニカム構造体の外周をそれぞれ覆い、その状態で缶体に圧入して固定した。このようにして、排気ガス浄化装置を作製した。なお、ハニカム触媒体と目封止ハニカム構造体とは、仕切り板によって、ハニカム触媒体と目封止ハニカム構造体との間の距離が5mmとなるように保持した。なお、排気ガス浄化装置は、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さLに対する、ハニカム触媒体の中心軸方向の長さLの比の値(L/L)が、0.33であり、目封止ハニカム構造体の第2流入側端面におけるセルの開口率に対する、ハニカム触媒体の第1流入側端面におけるセルの開口率の比の値(セル開口率比)が1.023であった。結果を表2に示す。
作製した排気ガス浄化装置について、以下の方法で「浄化率」、「PM個数エミッション」、「圧力損失」、及び「総合判断」を評価した。結果を表2に示す。表2中、「L/L長さ比」は、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さLに対する、ハニカム触媒体の中心軸方向の長さLの比の値を示し、「セル開口率比」は、目封止ハニカム構造体の第2流入側端面におけるセルの開口率に対する、ハニカム触媒体の第1流入側端面におけるセルの開口率の比の値と示す。
隔壁の気孔率及び隔壁の平均細孔径は、水銀ポロシメータによって測定した。また、「隔壁の厚さ」は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定した。
[浄化率の測定方法]
各実施例及び比較例で得られた排気ガス浄化装置を、排気量2.0リットルの直噴式ガソリンエンジンを搭載した乗用車の排気系に装着する。その後、シャシダイナモによる車両試験として、欧州規制運転モードの運転条件にて運転した際における排気ガス中の、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物のエミッションを測定してエミッション値を得る。得られたエミッション値を、欧州EURO5規制値と比較して、全ての成分(一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物)のエミッションが規制値を下回った場合を合格「A」とし、規制値を下回らなかった場合を不合格「B」とする。なお、本評価結果を、表2中、「浄化率(CO,HC,NO)」と示す。
[PM個数エミッションの測定方法]
排気量2.0リットルの直噴式ガソリンエンジンを搭載した乗用車の排気系に、各実施例及び比較例で得られた排気ガス浄化装置を装着する。その後、シャシダイナモによる車両試験として、欧州規制運転モードの運転条件にて運転した際における排気ガス中のPMの排出個数を、欧州EURO6規制案に沿った方法で測定する。なお、上記PMの排出個数が6×1011個/km以下の場合は、欧州EURO6規制案の条件を満たしている。なお、本評価結果を、表2中、「PM排出(個/km)」と示す。
[圧力損失の測定方法]
排気量2.0リットルの直噴式ガソリンエンジンの台上試験において、まず、排気系に、セル密度93セル/cm,隔壁の厚さ(リブ厚)0.076mm,直径105.7mm,長手方向の長さ114mmのフロースルー型のハニカム構造体を装着する。そのときのエンジンフルロード運転時の圧力損失を測定し、これを基準値とする。一方、各実施例及び比較例で得られた排気ガス浄化装置を排気系に装着した後、上記同様のエンジンフルロード条件における圧力損失を測定する。その後、上記基準値に対して、圧力損失の増加量が10kPa未満である場合を合格「A」とし、圧力損失の増加量が10kPa以上である場合を不合格「B」とする。なお、本評価結果を、表2中、「圧損」と示す。
[総合判断]
上記[浄化率]、[PM個数エミッション]、及び[圧力損失]の各評価のうち、全ての評価が合格「A」(但し、[PM個数エミッション]については、PMの排出個数が6×1011個/km以下の場合)であるときには合格「A」とし、1つでも不合格「B」の評価(但し、[PM個数エミッション]については、PMの排出個数が6×1011個/km超の場合)があるとき、不合格「B」とした。
Figure 0005584487
Figure 0005584487
(実施例2〜4、6〜10、12〜16、18〜22、24〜27、参考例5、11、17、23、比較例1〜3)
表1に示す、直径、長さ、L/D、セル密度、リブ厚、気孔率、セル開口率、細孔径、触媒担持量、貴金属量としたこと以外は、実施例1と同様にして、各ハニカム触媒体を得た。そして、表1に示す、直径、長さ、L/D、セル密度、リブ厚、気孔率、セル開口率、細孔径としたこと以外は、実施例1と同様にして、各目封止ハニカム構造体を得た。その後、実施例1と同様にして、各排気ガス浄化装置(実施例2〜4、6〜10、12〜16、18〜22、24〜27、参考例5、11、17、23、比較例1〜3の排気ガス浄化装置)を作製した。作製した排気ガス浄化装置について、実施例1の場合と同様に、上記方法で「浄化率」、「PM個数エミッション」、「圧力損失」、及び「総合判断」を評価した。結果を表2に示す。
(実施例28)
[ハニカム触媒体の作製](ハニカム触媒体形成工程)
実施例1と同様のハニカム触媒体を作製して本実施例のハニカム触媒体とした。なお、表3中、「ハニカム触媒体」の欄における、「長さ」は、ハニカム触媒体の中心軸方向の長さを示し、「L/D」は、ハニカム触媒体における流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値を示し、「リブ厚」は、第1ハニカム基材の隔壁の厚さを示し、「細孔径」は、平均細孔径を示す。
[目封止ハニカム触媒体の作製](目封止ハニカム構造体形成工程)
まず、コージェライト化原料として、アルミナ、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク、及びシリカを使用し、コージェライト化原料100質量部に、造孔材を13質量部、分散媒を35質量部、有機バインダを6質量部、分散剤を0.5質量部、それぞれ添加し、混合、混練して坏土を調製した。分散媒として水を使用し、造孔材としては平均粒子径1〜10μmのコークスを使用し、有機バインダとしてはヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、分散剤としてはエチレングリコールを使用した。造孔材としては、発砲樹脂、吸水性樹脂等を用いることもできる。造孔材の粒子径と量を適宜コントロールすることにより、隔壁の細孔径と気孔率がコントロール可能である。
次に、所定の金型を用いて坏土を押出成形し、セル形状が四角形で、全体形状が円柱形(円筒形)のハニカム成形体を得た。そして、ハニカム成形体をマイクロ波乾燥機で乾燥し、更に熱風乾燥機で完全に乾燥させた後、ハニカム成形体の両端面を切断し、所定の寸法に整えた。次に、ハニカム成形体の一方の端面の一部のセル開口部にマスクを施した。マスクを施した側の端部をコージェライト化原料を含有する目封止スラリーに浸漬することによって、流出側端面において目封止部が形成された所定のセルと両端部が開口された残余のセルとが交互に配置されて市松模様をなすように目封止スラリーを所定のセルの開口部に充填した。その後、目封止スラリーを充填したハニカム成形体を熱風乾燥機で乾燥し、更に、1410〜1440℃で、5時間、焼成することによって、流入側端部には目封止部が形成されず、流出側端部に目封止部が形成された目封止ハニカム構造体を作製した。
次に、平均粒子径が100μmであるγAlと平均粒子径が100μmであるCeOとの混合物粒子(比表面積50m/g)をボールミルにて湿式解砕し、平均粒子径5μmの解砕粒子を得た。得られた解砕粒子を、Pt及びRhを含む溶液に浸漬して解砕粒子の細孔内にPt及びRhを担持させた。そして、Pt及びRhを担持させた解砕粒子に、酢酸及び水を加えてコート用スラリーを得た。得られたコート用スラリーに、作製した目封止ハニカム構造体の流入側端部を浸漬した。その後、流入側端部を浸漬した状態で、目封止ハニカム構造体の流出側端面側からコート用スラリーを真空吸引することによって、目封止ハニカム構造体の隔壁にコート用スラリーをコートして触媒層を形成した。その後、乾燥させ、600℃で3時間焼成して、隔壁に触媒が担持された目封止ハニカム構造体(目封止ハニカム触媒体)を作製した。
目封止ハニカム触媒体に担持させた酸化物(γAlとCeO)の単位体積当たりの担持量は10〜150g/Lであり、Ptの目封止ハニカム触媒体の単位体積当たりの担持量は0.5〜1g/Lであり、Rhの目封止ハニカム触媒体の単位体積当たりの担持量は0.1〜0.2g/Lであった。また、触媒層の平均細孔径は、解砕粒子の平均粒子径と同じ5μmであった。
作製した目封止ハニカム触媒体は、直径が110mmであり、中心軸方向の長さが60mmであり、第2ハニカム基材における第2流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値(L/D)が0.5であり、セル密度が7.8個/cmであり、リブ厚(隔壁の厚さ)が0.254mmであり、隔壁の気孔率が35.0%であり、セル開口率が86.4%であり、隔壁の平均細孔径が7μmであり、触媒担持量が20g/Lであり、貴金属量が0.5g/Lであった。結果を表3に示す。
なお、表3中、「目封止ハニカム触媒体」の欄における、「長さ」は、目封止ハニカム触媒体の中心軸方向の長さを示し、「L/D」は、目封止ハニカム触媒体における流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値を示し、「リブ厚」は、第2ハニカム基材の隔壁の厚さを示し、「細孔径」は、平均細孔径を示す。
作製したハニカム触媒体及び目封止ハニカム触媒体を用い、実施例1の場合と同様にして排気ガス浄化装置を作製した。なお、作製した排気ガス浄化装置は、目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さLに対する、ハニカム触媒体の中心軸方向の長さLの比の値(L/L)が、0.33であり、目封止ハニカム構造体の第2流入側端面におけるセルの開口率に対する、ハニカム触媒体の第1流入側端面におけるセルの開口率の比の値(セル開口率比)が1.023であった。結果を表4に示す。また、作製した排気ガス浄化装置について、実施例1の場合と同様に、上記方法で「浄化率」、「PM個数エミッション」、「圧力損失」、及び「総合判断」を評価した。結果を表4に示す。
Figure 0005584487
Figure 0005584487
(実施例29〜31、33〜37、39〜43、45〜49、51〜54、参考例32、38、44、50、比較例4〜11)
表3に示す、直径、長さ、L/D、セル密度、リブ厚、セル開口率、気孔率、細孔径、触媒担持量、貴金属量としたこと以外は、実施例1と同様にして、各ハニカム触媒体を得た。また、表3に示す、直径、長さ、L/D、セル密度、リブ厚、セル開口率、気孔率、細孔径、触媒担持量、貴金属量としたこと以外は、実施例28と同様にして、各目封止ハニカム触媒体を得た。その後、実施例1と同様にして、各排気ガス浄化装置(実施例29〜31、33〜37、39〜43、45〜49、51〜54、参考例32、38、44、50、比較例4〜11の排気ガス浄化装置)を作製した。作製した排気ガス浄化装置について、実施例1の場合と同様に、上記方法で「浄化率」、「PM個数エミッション」、「圧力損失」、及び「総合判断」を評価した。結果を表4に示す。
表2、表4から明らかなように、実施例1〜4、6〜10、12〜16、18〜22、24〜31、33〜37、39〜43、45〜49、51〜54の排気ガス浄化装置は、比較例1〜11の排気ガス浄化装置に比べて、直噴式ガソリンエンジンから排出される排気微粒子を効率良く除去することができ、圧力損失の増加が少なく、かつ、排気ガスに含まれるCO,HC,NOを、エンジン始動直後から高い効率で浄化することができることが確認できた。
本発明の排気ガス浄化装置は、直噴ガソリンエンジンから排出される排気ガスを浄化するフィルタとして用いることができる。
2:第1流入側端面、3:第1流出側端面、4,14:セル、14a:所定のセル、14b:残余のセル、5,15:隔壁、6:第1ハニカム基材、8:目封止部、10:ハニカム触媒体、12:第2流入側端面、13:第2流出側端面、16:第2ハニカム基材、20:目封止ハニカム構造体、22:流入口、23:流出口、30:缶体、40:クッション材、42:仕切り板、100:排気ガス浄化装置、G:排気ガス、G:浄化された排気ガス。

Claims (6)

  1. 第1流入側端面から第1流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第1ハニカム基材、及び前記第1ハニカム基材に担持された三元触媒を有し、前記セルの両端部は開口しているハニカム触媒体と、
    第2流入側端面から第2流出側端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有する第2ハニカム基材、及び前記第2ハニカム基材の前記第2流出側端面における所定のセルの開口部と前記第2流入側端面における残余のセルの開口部とを目封止するように配設された目封止部を有する目封止ハニカム構造体と、
    前記ハニカム触媒体と前記目封止ハニカム構造体とを収納し、排気ガスが流入する流入口及び浄化された排気ガスが流出する流出口を有する缶体と、を備え、
    前記ハニカム触媒体は、前記第1流入側端面が前記缶体の前記流入口側に向くように前記缶体の前記流入口側に配置され、前記目封止ハニカム構造体は、前記第2流出側端面が前記缶体の前記流出口側に向くように前記缶体の前記流出口側に配置されており、
    前記目封止ハニカム構造体の中心軸方向の長さに対する前記ハニカム触媒体の中心軸方向の長さの比の値が、0.1〜0.5であり、
    前記目封止ハニカム構造体には、触媒が担持され且つ前記触媒の単位体積当りの担持量が、前記ハニカム触媒体に担持された前記三元触媒の単位体積当りの担持量よりも少なく、前記目封止ハニカム構造体に担持される触媒の単位体積当りの担持量が、10〜120g/Lであり、
    前記第1ハニカム基材のセル密度が、前記第2ハニカム基材のセル密度よりも大きく、
    前記ハニカム触媒体の前記第1流入側端面における開口率が、前記目封止ハニカム構造体の前記第2流入側端面における開口率よりも大きく、
    前記ハニカム触媒体の直径は、前記目封止ハニカム構造体の直径と同じであるか、または、前記目封止ハニカム構造体の直径よりも小さく、
    前記ハニカム触媒体に担持された前記三元触媒の単位体積当りの担持量は、200〜400g/Lであり、
    前記第1ハニカム基材は、前記隔壁の厚さが50.8〜101.6μmであり、前記第1流入側端面の直径D に対する中心軸方向の長さL の比の値が0.1〜0.4である排気ガス浄化装置。
  2. 前記第1ハニカム基材の前記隔壁の気孔率は、前記第2ハニカム基材の前記隔壁の気孔率よりも小さい請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記ハニカム触媒体の直径は、前記目封止ハニカム構造体の直径の50〜80%である請求項1または2に記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記第1ハニカム基材は、セル密度が32〜186個/cmであり、前記隔壁の気孔率が20〜50%であ請求項1〜のいずれか一項に記載の排気ガス浄化装置。
  5. 前記第2ハニカム基材は、前記隔壁の厚さが127〜508μmであり、セル密度が7.7〜46.5個/cmであり、前記隔壁の気孔率が35〜80%であり、前記第2流入側端面の直径Dに対する中心軸方向の長さLの比の値が0.5〜1.5であり、前記隔壁の平均細孔径が7〜40μmである請求項1〜のいずれか一項に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 前記ハニカム触媒体と前記目封止ハニカム構造体との間の距離が、1〜20mmである請求項1〜のいずれか一項に記載の排気ガス浄化装置。
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