JP5583177B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
では、上記現象が生じやすい。
図15は、時間的に連続する2枚のフレーム画像を示す。点線で囲まれた領域は視聴者の視野を示す。図15に示すように、視聴者には、フレーム画像1のテロップ(図中、「ABC」)付近の背景がフレーム画像2でも残像として見えてしまう。これは、人間の目が、「動いているものを追従してしまう」、「瞬間的な発光が目に焼き付いてしまう(即ち、表示装置がインパルス型の表示装置であると、前のフレーム画像が目に焼き付いてしまう)」という特性を有することに起因する。特に、大画面の表示装置に表示された映像を、画面から近い位置で視聴する場合、追従視による視野の移動量が大きくなるため上記残像による妨害感は大きくなる。
しかしながら、動きのある被写体が近くに存在しない「木の葉」などの絵柄の領域は注目領域となりうるが、そのような領域ではエッジ密度は高くなる。また、動きのある領域は注目領域となりうるが、そのような領域がテロップなどの領域の場合には、その領域でのエッジ密度は高くなる。そのため、特許文献1に開示の技術を用いると、そのような注目領域はぼけてしまう。
(全体構成)
以下、本発明の実施例1に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
本実施例では、入力映像内の特定の画素に対し、高周波成分を低下させる補正処理(フィルタ処理)を施す。それにより、視聴者が注目する領域(注目領域)の画像品質を低下させることなく、動きのある領域の周辺の領域が多重に見えることによる妨害感を低減する。特定の画素については後で詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像処理装置100は、遅延部101、動きベクトル検出部102、絵柄特徴量算出部103、距離判定部104、フィルタ係数生成部105、垂直LPF(ローパスフィルタ)106、水平LPF107を有する。画像処理装置100は、入力された映像信号y(入力映像)に画像処理を施し、映像信号y’(出力映像)を出力する。映像信号は、例えば、画素毎の輝度信号であり、フレーム単位で入出力される。
動きベクトル検出部102は、入力映像から動きベクトルを検出する(動き検出手段)。具体的には、現在のフレーム画像(現フレーム画像)と遅延部101で遅延された1フレーム前のフレーム画像(前フレーム画像)とを用いて動きベクトルを求め、不図示のSRAMやフレームメモリに保持する。なお、動きベクトルは画素毎に検出してもよいし、所定の大きさを有するブロック毎に検出してもよい(本実施例では画素毎に検出されるものとする)。動きベクトルの検出には、例えば、ブロックマッチング法などの一般的な手法を用いればよい。
本実施例では、現フレーム画像の画素毎に、その画素から所定の範囲内に動き画素が存在するか否か、存在する場合にはそれらの画素間がどの程度離れているか、を表す距離係数を決定する。具体的には、それらは、後述するスキャンフィルタで各画素(各画素の動きベクトル)をスキャンすることにより決定される。距離係数は補正処理の度合い(フィルタのフィルタ係数)を決定するのに使用する。また、本実施例では、距離判定部104は、スキャンフィルタでスキャンされた各画素の動きベクトルに基づいて、フィルタのタップ数やタップ方向を決定する。ここで、タップ方向とはフィルタにおいてタップが並んでいる方向のことである。
以下、図4を用いて、距離判定部104の処理について具体的に説明する。
まず、ステップS401で、すべての変数の初期化が行われる。変数は、距離係数、垂直フィルタEN、水平フィルタEN、5タップEN、及び、9タップENである。垂直フィルタENは、垂直LPF106のイネーブル信号である。水平フィルタENは、水平LPF107のイネーブル信号である。5タップENは、LPFのTAP数を5と決定するイネーブル信号である。9タップENは、LPFのTAP数を9と決定するイネーブル信号である。なお、各変数の初期値は、それぞれ、対応する処理を実行しないための値(本実施例では“0”)であるものとする。
ステップS404では、領域302に動き画素が2画素以上存在するか否かを判断する。存在する場合には(ステップS404:YES)、ステップS406へ進む。存在しない場合には(ステップS404:NO)、注目画素Aの周辺に動き画素が存在しない(映像の動きが無い)ことになる。そして、周辺に映像の動きの無い領域は注目領域となりうるため、各変数を初期値のままとして処理を終了する。
具体的には、ステップS405では、注目画素Aにより近い位置(領域301)に動き画素が存在しているため、距離係数を“2”(補正度合いの大きい補正処理を行うための距離係数)に決定する。
ステップS406では、注目画素Aから少し離れた位置(領域302)に動き画素が存在しているため、距離係数を“1”(距離係数“2”に比べて補正度合いの小さい補正処理を行うための距離係数)に決定する。
これらの距離係数は注目画素Aの座標値に関連付けられる。そして、それらの情報は、例えば、SRAMやフレームメモリに保存されたり、回路内で出力タイミングが調整されたり等して、後段のフィルタ係数生成部105へ出力される。
ステップS407〜S410では、所定の範囲内に存在するとされた動きベクトルの向きに応じて、補正処理に用いるフィルタのタップ方向(使用するフィルタ)を決定する。映像に動きがある場合、その周囲の静止領域は該映像の動きと同じ方向に多重に見えることとなる。そこで、本実施例では、フィルタのタップ方向を映像の動きの方向に合わせる。それにより、より効果的に多重に見えることによる妨害感を低減することができる。
ステップS408では、水平フィルタENのみを“1”にする(ここで“1”は対応するフィルタを使用することを意味する)。
ステップS409では、垂直フィルタENのみを“1”にする。
ステップS410では、水平フィルタENと垂直フィルタENの両方を“1”にする。
ステップS411〜S413では、所定の範囲内に存在すると判定された動き画素の動きベクトルの大きさに応じて、補正処理に用いるフィルタのタップ数を決定する。静止領域では、周囲の映像の動きが速いほど多重に見えることによる妨害感が大きくなる。そこで、本実施例では、所定の範囲内に存在すると判定された動き画素の動きベクトルの大きさが大きいほどタップ数を多くする。それにより、より効果的に多重に見えることによる妨害感を低減することができる。
−1),式(1−2))。式(1−1)と式(1−2)の少なくともいずれかを満たす場合には、対象画素周辺の映像の動きは速いと判断し、ステップS412へ進む。いずれも満たさない場合には、対象画素周辺の映像の動きは遅いと判断し、ステップS413へ進む。
ステップS412では、タップ数を9とする(9タップENを“1”にする)。
ステップS413では、タップ数を5とする(5タップENを“1”にする)。
なお、タップ数は水平方向と垂直方向に共通であってもよいし、方向毎に個別に設定されてもよい。例えば、垂直方向のタップ数を決定する垂直5タップEN、垂直9タップENや、水平方向のタップ数を決定する水平5タップEN、水平9タップENを決定してもよい。そして、式(1−1)を満たす場合に水平9タップENを“1”とし、式(1−2)を満たす場合に垂直9タップENを“1”とすればよい。
以下、図6を用いて、フィルタ係数生成部105の処理について具体的に説明する。なお、図6のフローチャートで示す処理は全ての画素に対して(画素毎に)行われる。
ステップS602では、処理の対象とする画素がどの分割領域に属するかを判断する。そして、処理の対象とする画素が属する分割領域のAPLを閾値APLTH(所定の輝度値)と比較し、その分割領域が明るいか否か判断する。
APLがAPLTHより高い場合(分割領域が明るい場合)には、ステップS603へ進み、APLがAPLTHより低い場合(分割領域が暗い場合)には、ステップS604へ進む。
分割領域の絵柄がランダムな絵柄や周期パターンの絵柄であると判断された場合には(ステップS603:YES)、処理を終了し、そうでない場合には、ステップS604へ進む。
ステップS604では、LPFをかけないように、距離係数を“0”に再設定し、処理を終了する。
まず、LPFについて簡単に説明する。LPFは、タップ数が5タップの場合、補正の対象とする画素の位置をフィルタの中心として、各タップの位置に対応する5つの画素(画素値1〜5)を用いて補正後の画素値を決定する(式(1−3))。
ここで、画素値3は補正の対象とする画素の画素値(補正前の値)であり、画素値3’は画素値3の補正後の値である。C1〜C5は各タップのフィルタ係数を示しており、この係数によって、補正処理の度合い(強弱)が決定される。
なお、垂直LPF106と水平LPF107は、タップ方向が異なることを除いて同様の処理(上記処理)を行う。
距離係数が0の場合:補正レベル=0(LPFがかからない)
距離係数が1の場合:補正レベル=1(弱いLPFがかけられる)
距離係数が2の場合:補正レベル=2(強いLPFがかけられる)
フィルタ係数がほぼ均一であるのが補正レベル“2”である。このようなフィルタ係数を用いると、LPFが強くかかる(補正処理の度合いが大きくなる)。
補正の対象となる画素のフィルタ係数C3が最も大きく、その位置から離れるほどフィルタ係数が小さくなるような特性を有するのが補正レベル“1”である。このようなフィルタ係数を用いると、LPFが弱くかかる(補正処理の度合いが小さくなる)。また、フィルタ係数C3に比べ他のフィルタ係数が小さくなればなるほど補正処理の度合いは小さくなる。
補正の対象となる画素のフィルタ係数C3以外のフィルタ係数が0であるのが補正レベル“0”である。このようなフィルタ係数を用いても、LPFはかからない(補正処理が行われない)。
タップ数9の場合も同様に補正レベルとフィルタ係数が対応付けられている。
なお、図8のフィルタ係数はあくまで一例であり、このような係数でなくてもよい(決定方法もこれに限らない)。また、本実施例では距離係数や補正レベルを3段階としているが、それらは、3つ以上(5段階や10段階)に段階分けされていてもよいし、補正処理を行うか行わないかを表す2段階であってもよい。
以下、図9,10を用いて、LPFの処理について具体的に説明する。まず、垂直LPF106の処理について詳しく説明する。
図9は、或る画素に対して決定された各変数の一例を示す。垂直LPF106は、これらの変数をもとにフィルタ処理を行う。具体的には、垂直LPF106は補正レベル、垂直フィルタEN、垂直5タップEN、垂直9タップEN、垂直動きベクトルVyを使用する。
ステップS1001では、垂直フィルタENが“1”か否か判断し、“1”であったらステップS1002へ、“1”でなかったら垂直LPF106によるフィルタ処理(垂直LPF処理)は行わず、処理を終了する。
選択する。具体的には、垂直5タップENが“1”の場合、タップ数を5とし、垂直9タップENが“1”の場合、タップ数を9とする。
ステップS1003では、垂直LPF106が用いるフィルタのタップに対応する画素(補正の対象とする画素の周辺に位置する周辺画素)の動きベクトルの垂直方向成分(垂直動きベクトル)の絶対値|Vy|を順次スキャンする。
そこで、ステップS1005では、スキャンされた画素の動きベクトルが大きいため(スキャンされた画素が動き画素であるため)、その画素に対しLPF演算フラグを“OFF”にする。LPF演算フラグとはフィルタ処理に用いる画素か否かを判断するためのフラグであり、“ON”になっている画素のみがフィルタ処理に用いられる。
ステップS1006では、スキャンされた画素の動きベクトルが小さいため(スキャンされた画素が静止画素であるため)、その画素に対しLPF演算フラグをONにする。
ステップS1008では、LPF演算フラグに基づいて、式(1−3)の演算を行う。具体的には、周辺画素のうち、LPF演算フラグが“OFF”になっている画素に対応するフィルタ係数を“0”にする。
できる。具体的には、低下応答速度の速い大画面ディスプレイにおいて動きのある被写体を追従視した際に、図15のようにその被写体近傍の背景は多重に見えてしまう。本実施例では、そのような背景(目に残る背景)を、図11のようにぼかすことで、背景が多重に見えることによる妨害感(違和感)を低減することができる。
また、そのような領域以外の領域(視聴者が注目する領域)については、高周波成分は低下されないため、視聴者が注目する領域の画像品質を低下せずに、上記妨害感を低減することができる。
なお、本実施例では、部分領域の輝度値としてAPLを用いたが、部分領域を代表する輝度値であればどのような輝度値であってもよい。例えば、部分領域内の静止画素の最大輝度値を、その部分領域の輝度値としてもよい。
なお、本実施例では、絵柄特徴量算出部103が画素毎に映像の動きがあるか否かを判断する構成としたが、そのような判断は行わなくてもよい。例えば、そのような判断は距離判定部104でも行われるため、絵柄特徴量算出部103は、判断結果(画素毎の映像の動きがあるか否かの判断結果)を距離判定部104から取得してもよい。
以下、本発明の実施例2に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。なお、実施例1と同様の機能については説明を省略する。
図12(a)はディスプレイ1300と視聴者1301との距離が近い状態を示している。ディスプレイ1300と視聴者1301との距離が小さい場合には、視聴者1301の視野は領域1302のような狭い領域となる(ディスプレイの画面のおける視野の占める割合は小さくなる)。そのため、テロップが矢印Xの方向に動くと、視野(領域1302)もテロップに同期して矢印Xの方向に動くことになる。
図12(b)はディスプレイ1300と視聴者1301との距離が図12(a)に比べ遠い状態を示している。ディスプレイ1300と視聴者1301との距離が大きい場合には、視聴者1301の視野は領域1303のような広い領域となる(ディスプレイの画面のおける視野の占める割合は大きくなる)。そのため、テロップが矢印Xの方向に動いても、視野(領域1303)は移動しないものと考えられる。
の移動量が大きくなる。そのため、動きのある領域の周辺の領域が多重に見えることによる妨害感が大きくなる。
そこで、本実施例では、入力映像を表示する表示装置と視聴者との距離が近いほど、補正処理の補正度合いを大きくする。
以下、詳しく説明する。
(周辺人物検出部)
周辺人物検出部は、入力映像の視聴者を検出する(検出手段)。具体的には、入力映像を表示する表示装置(ディスプレイ)の視聴者が、表示装置の近くに存在しているか否かを人感センサなどを使用して検出する。例えば、周辺人物検出部(人感センサ)は、ディスプレイと同じ位置に設けられており、ディスプレイの位置を中心とする所定の領域(例えば半径30cm,50cm,1mなどの領域)内の人物(視聴者)を検出する。
そして、検出結果に応じて、周辺人物判定フラグを決定し、フィルタ係数生成部へ出力する。周辺人物判定フラグは、ディスプレイの近くに人間(視聴者)がいる場合に所定の処理を実行するためのフラグである。具体的には、周辺人物検出部は、視聴者を検出していないときには周辺人物判定フラグを“0”とし、人物が検出しているときに“1”とする。
なお、人物の検出方法は、上述した人感センサを用いる手法など、どのような方法であってもよい。
本実施例では、フィルタ係数生成部は、実施例1の方法で決定した補正レベルを、周辺人物検出フラグに応じて補正する。具体的には、周辺人物検出フラグが“1”であった場合には、視聴者がディスプレイの近くで視聴している可能性が高いため、補正レベル“1”を補正レベル“2”に補正する。即ち、距離係数が“1”の場合に補正レベルを“2”とする。なお、補正レベル“0”から“1”に補正すると画面全体がぼやけてしまうため、そのような補正は行わない。
また、ディスプレイの画面のおける視野の占める割合は、ディスプレイと視聴者の距離でなく、ディスプレイの画面の大きさによっても変化する。具体的には、ディスプレイの画面が大きいほど、ディスプレイの画面のおける視野の占める割合は小さくなり、ディスプレイの画面が小さいほど、ディスプレイの画面のおける視野の占める割合は大きくなる。そのため、ディスプレイの画面が大きいほど、補正処理の補正度合いを大きくすることが好ましい。それにより、上記作用効果を同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例では、周辺人物検出部が視聴者が所定の領域内に存在するか否かを判断する構成としたが、周辺人物検出部は、視聴者を検出した場合にディスプレイからどの程
度離れているかを認識可能に構成されていてもよい。
以下、本発明の実施例3に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。なお、実施例1と同様の機能については説明を省略する。
(パン判定部)
パン判定部は、動きベクトル検出部で検出された動きベクトルに基づいて、入力映像がパンされた映像か否かを判定する(パン判定手段)。例えば、入力された映像がパンされた映像か否かは、動きベクトルの水平方向成分(水平動きベクトルVx)が0より大きい画素の数、水平動きベクトルVxが0より小さい画素の数から判断することができる。また、動きベクトルの垂直方向成分(垂直動きベクトルVy)が0より大きい画素の数、垂直動きベクトルVyが0より小さい画素の数から判断することができる。具体的には、以下の条件式で判断される。パン判定部は、動きベクトル検出部で検出された動きベクトルが以下の式のいずれかを満たす場合に、入力映像がパンされた映像であると判断する。なお、以下の式において、PANTHは、映像がパンされた映像か否かを判定するための閾値である。
本実施例では、フィルタ係数生成部は、パン判定フラグに応じて、補正処理を行うか否
かを判断する。
例えば、図6のフローチャートにパン判定フラグを確認する処理を追加すればよい。具体的には、そのような処理は、ステップS601とステップS602の間に行えばよい。ステップS601の次に、パン判定フラグが“0”の場合にはステップS602へ進み、“1”の場合には、処理を終了すればよい。
なお、図14(a)に示すように、映像の動きのある領域が複数存在する場合には、視聴者が1つの被写体を追従視している確率が低い。そのため、そのような場合には、領域が多重に見えることによる妨害感も小さい物と考えられる。図14(a)は、3つの領域(動きベクトルがそれぞれA,B,Cの領域)が存在する場合の例である。
そこで、画像処理装置が、動き領域が現フレーム画像内に複数存在するか否かを判定する機能(動き領域判定手段)をさらに有していてもよい。そして、動き領域が現フレーム画像内に複数存在する場合に、補正処理を行わないような構成にしてもよい。それにより、得られる効果が低い入力映像に対しては補正処理が行われなくなるため、処理負荷を低減することができる。
なお、動き領域が複数存在するか否かは、動きベクトル検出部で検出された動きベクトルに基づいて判断すればよい。動き領域が複数存在するか否かは、例えば、水平動きベクトルVxの分布と垂直動きベクトルVyの分布を用いて判断することができる。図14(b)は、水平動きベクトルVxの分布(横軸をVx、縦軸をその度数(画素数)とするヒストグラム)の一例を示す。図14(c)は、垂直動きベクトルVyの分布(横軸をVy、縦軸をその度数(画素数)とするヒストグラム)の一例を示す。具体的には、動き領域が複数存在する場合には、図14(b),(c)に示すように、度数分布は複数のピーク(ピークA,B,C)を有することとなる。そのため、そのような場合には、動き領域が複数存在するとみなし、補正処理を行わないものとしてもよい。
104 距離判定部
105 フィルタ係数生成部
106 垂直LPF
107 水平LPF
Claims (24)
- 入力映像から映像の動きを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段による検出結果に基づいて、映像の動きがある動き画素と、映像の動きが無い静止画素との距離が所定値以下か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記動き画素と前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された場合に、当該静止画素に対し、高周波成分、コントラスト、及び、輝度の少なくともいずれかを低下させる補正処理を施す補正手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に、その分割領域内に位置する静止画素を用いて該分割領域の周波数分布を算出する周波数分布算出手段
を更に有し、
前記補正手段は、補正の対象とする画素が属する分割領域の周波数分布が特定の周波数に集中している場合に、該画素に対して前記補正処理を施す
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に、その分割領域内に位置する静止画素を用いて該分割領域の輝度値を算出する輝度値算出手段
を更に有し、
前記補正手段は、補正の対象とする画素が属する分割領域の輝度値が所定の輝度値より高い場合に、該画素に対して前記補正処理を施す
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記補正手段は、補正の対象とする画素と前記動き画素との距離が近いほど、前記補正処理の補正度合いを大きくする
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記動き検出手段による検出結果に基づいて、映像の動きがある動き領域が補正の対象とする画素を含むフレーム画像内に複数存在するか否かを判定する動き領域判定手段
を更に有し、
前記補正手段は、前記動き領域が前記フレーム画像内に複数存在する場合に、前記補正処理を行わない
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記補正手段は、前記入力映像を表示する表示装置の画面が大きいほど、前記補正処理の補正度合いを大きくする
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記入力映像の視聴者を検出する検出手段
を更に有し、
前記入力映像を表示する表示装置と前記視聴者との距離が近いほど、前記補正処理の補正度合いを大きくする
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記動き検出手段による検出結果に基づいて、前記入力映像がパンされた映像か否かを判定するパン判定手段
を更に有し、
前記補正手段は、前記入力映像がパンされた映像である場合に、前記補正処理を行わない
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記動き検出手段は、入力映像から動きベクトルを検出し、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正手段は、補正の対象とする画素の周辺に位置する周辺画素のうち、動きベクトルの大きさが所定の閾値より大きい画素に対応するフィルタ係数を0にする
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記動き検出手段は、入力映像から動きベクトルを検出し、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正手段は、前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された動き画素の動きベクトルが大きいほどタップ数の多いフィルタを用いて前記フィルタ処理を行う
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記動き検出手段は、入力映像から動きベクトルを検出し、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正手段は、前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された動き画素の動きベクトルの向きに応じた方向にタップが並んだフィルタを用いて前記フィルタ処理を行う
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像の周波数分布を算出する周波数分布算出手段を更に有し、
前記補正手段は、補正の対象とする画素を含むフレーム画像の周波数分布が特定の周波数に集中している場合に、該画素に対して前記補正処理を施す
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 入力映像から映像の動きを検出する動き検出ステップと、
前記動き検出ステップによる検出結果に基づいて、映像の動きがある動き画素と、映像の動きが無い静止画素との距離が所定値以下か否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記動き画素と前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された場合に、当該静止画素に対し、高周波成分、コントラスト、及び、輝度の少なくともいずれかを低下させる補正処理を施す補正ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に、その分割領域内に位置する静止画素を用いて該分割領域の周波数分布を算出する周波数分布算出ステップ
を更に有し、
前記補正ステップでは、補正の対象とする画素が属する分割領域の周波数分布が特定の周波数に集中している場合に、該画素に対して前記補正処理が施される
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像を複数の分割領域に分割し、分割領域毎に、その分割領域内に位置する静止画素を用いて該分割領域の輝度値を算出する輝度値算出ステップ
を更に有し、
前記補正ステップでは、補正の対象とする画素が属する分割領域の輝度値が所定の輝度値より高い場合に、該画素に対して前記補正処理が施される
ことを特徴とする請求項13または14に記載の画像処理方法。 - 前記補正ステップでは、補正の対象とする画素と前記動き画素との距離が近いほど、前記補正処理の補正度合いが大きくされる
ことを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記動き検出ステップによる検出結果に基づいて、映像の動きがある動き領域が補正の対象とする画素を含むフレーム画像内に複数存在するか否かを判定する動き領域判定ステップ
を更に有し、
前記補正ステップでは、前記動き領域が前記フレーム画像内に複数存在する場合に、前記補正処理が行われない
ことを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記補正ステップでは、前記入力映像を表示する表示装置の画面が大きいほど、前記補正処理の補正度合いが大きくされる
ことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記入力映像の視聴者を検出する検出ステップ
を更に有し、
前記入力映像を表示する表示装置と前記視聴者との距離が近いほど、前記補正処理の補正度合いが大きくされる
ことを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記動き検出ステップによる検出結果に基づいて、前記入力映像がパンされた映像か否かを判定するパン判定ステップ
を更に有し、
前記補正ステップでは、前記入力映像がパンされた映像である場合に、前記補正処理が行われない
ことを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記動き検出ステップでは、入力映像から動きベクトルが検出され、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正ステップでは、補正の対象とする画素の周辺に位置する周辺画素のうち、動きベクトルの大きさが所定の閾値より大きい画素に対応するフィルタ係数が0にされる
ことを特徴とする請求項13〜20のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記動き検出ステップでは、入力映像から動きベクトルが検出され、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正ステップでは、前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された動き画素の動きベクトルが大きいほどタップ数の多いフィルタを用いて前記フィルタ処理が行われる
ことを特徴とする請求項13〜21のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記動き検出ステップでは、入力映像から動きベクトルが検出され、
前記補正処理は、フィルタ処理であり、
前記補正ステップでは、前記静止画素との距離が所定値以下であると判定された動き画素の動きベクトルの向きに応じた方向にタップが並んだフィルタを用いて前記フィルタ処理が行われることを特徴とする請求項13〜22のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 補正の対象とする画素を含むフレーム画像の周波数分布を算出する周波数分布算出ステップ
を更に有し、
前記補正ステップでは、補正の対象とする画素を含むフレーム画像の周波数分布が特定の周波数に集中している場合に、該画素に対して前記補正処理が施される
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。
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