JP5099438B2 - 画像処理装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置および方法並びにプログラムに関し、特に、画像中の明るい領域の大きさを保持したまま画像のボケを補正することができるようになった画像処理装置および画像処理方法並びにプログラムに関する。
従来、カメラが被写体を撮像するときに、被写体がカメラに対して動いたり、カメラが被写体に対して動いたりすると、カメラにより撮像された画像には、動きボケが生じる。カメラが、動きボケが生じた画像を出力し、その画像がディスプレイに供給されると、ディスプレイには、動きボケが生じた画像が表示される。
そこで、カメラから出力された画像に生じた動きボケを抑制する画像処理を施す画像処理装置が存在する。この画像処理装置では、画像に生じた動きボケに基づいてカメラと被写体との相対的な動き量を算出し、その動き量から撮像時の動きボケを類推して、動きボケを抑制する画像処理を行う。
例えば、動きボケが生じた画像では、画像のエッジ部分において画素値が緩やかに変化する。画像処理装置は、エッジ部分における画素値の変化が緩やかな画像に対し、エッジ部分における画素値の変化が急峻になるように画素値を補正する。
ところで、一般的に、テレビジョン受像機において画像を表示するCRT(Cathode Ray Tube)などのディスプレイは、画面の明るさが画像のレベルに比例せず、指数関数的に変化する特性(ガンマ特性)を有する。そこで、例えば、テレビ局などのカメラは、撮像した結果得られる画像に、ディスプレイのガンマ特性が補正されるようにするガンマ処理を施し、ガンマ処理が施された画像を出力するように構成されている。例えば、ITU-R BT601,ITU-R BT709、またはsRGBの規格においては、CRTが基準の表示装置であるものとして、ガンマ処理におけるガンマ値はγ=1/2.2程度と規定されている。
しかしながら、カメラにおいてガンマ処理が施された画像に対し、画像処理装置が、動きボケを抑制する画像処理を施すにあたり、画像のエッジ部分の位置がずれることがあった。
図1と図2を参照して、カメラにおいてガンマ処理が施された画像に対し、動きボケを抑制する画像処理が施されることにより得られる画像について説明する。
図1は、カメラ11、画像処理装置12、およびディスプレイ13からなるシステムを示すブロック図である。
カメラ11は、撮像部14およびガンマ処理部15から構成されている。
撮像部14は、図示せぬ被写体を撮像し、その結果得られた画像信号T1をガンマ処理部15に提供する。ここで、画像信号T1とは、画像の輝度情報のデータからなる信号をいう。また、以下、画像を構成する各画素についての輝度情報のデータを、画素値と称する。即ち、画像信号T1には、画像の色差情報のデータは含まれない。
ガンマ処理部15は、画像信号T1に対してガンマ処理を施し、その結果得られる画像信号T2を画像処理装置12に提供する。即ち、ガンマ処理部15は、画像信号T1を構成する各画素値を、図1の下方に示されているガンマ曲線に従って補正し、補正された各画素値から構成される画像信号T2を画像処理装置12に提供する。
画像処理装置12は、画像信号T2に対して、動きボケを抑制する画像処理を施し、その結果得られる画像信号T3をディスプレイ13に提供する。
ディスプレイ13は、画像信号T3に対応する画像を表示する。
図2は、撮像部14により撮像された画像信号T0および画像信号T1、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施された画像信号T2、並びに、画像処理装置12により画像処理が施された画像信号T3の所定の一部における各波形を示している。
図2において、横軸は、画像上の一方向の位置(画素位置)を表し、縦軸は、画像の画素値(輝度のレベル)を表している。
例えば、カメラ11が、黒色の背景の前方に白色の被写体が存在するシーンを撮像したとする。撮像により得られた画像には、黒色の背景に応じて画素値が0(ほぼ0)となる黒色部分と、画素値が0から100に変化するエッジ部分と、白色の被写体に応じて画素値が100(ほぼ100)となる白色部分とが存在する。従って、図2は、黒色の背景の前方に白色の被写体が存在するシーンが撮像された画像のエッジ部分の近傍を示している。
図2の上から1番目の図は、例えば、被写体とカメラ11とがいずれも静止していた場合に、撮像部14により撮像された画像信号T0を示している。
画像信号T0には、位置Aの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Aに画素値が0から100に急峻に変化するエッジ部分が存在する。位置Aの右方に、画素値が100となる白色部分が存在する。このように、被写体とカメラ11とが静止していた場合には、エッジ部分の画素値が急峻(黒色部分および白色部分に対して垂直)に変化する画像信号T0、即ち、動きボケが生じていない画像信号T0が撮像される。
これに対して、図2の上から2番目の図は、被写体とカメラ11とが相対的に動いていた場合に、撮像部14により撮像された画像T1を示している。
画像信号T1には、位置Bの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Bから位置Aまでの間に、位置Bから位置Aに向かって画素値が0から100に傾斜状に変化するエッジ部分が存在する。位置Aの右方に画素値が100となる白色部分が存在する。なお、位置Cは、画像信号T1のエッジ部分の中心位置である。
このように、被写体とカメラ11とが相対的に動いていた場合には、エッジ部分の画素値が傾斜状に変化する画像信号T1、即ち、動きボケが生じた画像信号T1が撮像される。
図2の上から3番目の図は、動きボケが生じた画像T1に対して、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施された画像信号T2を示している。
画像信号T2には、位置Bの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Bから位置Aまでの間にガンマ処理が施されたエッジ部分が存在する。位置Aの右方に画素値が100となる白色部分が存在する。即ち、画像信号T2は、動きボケが生じた画像T1の画素値が、図1に示されているようなガンマ曲線に従って補正された画素値からなる。画像信号T2では、エッジ部分の画素値が、位置B付近で急激に立ち上がるように曲線状に変化する。このように、動きボケが生じた画像信号T1に対して、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施されると、エッジ部分の画素値が、位置B付近で急激に立ち上がるように曲線状に変化する画像信号T2が得られる。
図2の上から4番目(下から1番目)の図は、ガンマ処理が施された画像信号T2に対して、画像処理装置12により画像処理が施された画像信号T3を示している。
画像信号T3には、位置Bの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Bから位置Aよりも左側の位置Dまでの間に、画像T1のエッジ部分の画素値の変化よりも画素値が急峻に変化するエッジ部分が存在する。位置Dの右方に画素値が100となる白色部分が存在する。なお、位置C'は、画像信号T3のエッジ部分の中心位置である。
このように、ガンマ処理が施された画像信号T2に対して、画像処理装置12により画像処理が施されると、画像信号T1のエッジ部分の画素値の変化よりも画素値が急峻に変化するエッジ部が存在する画像信号T3が得られる。即ち、画像信号T1よりも動きボケが抑制された画像信号T3が得られる。
しかしながら、画像信号T3では、そのエッジ部分の中心位置である位置C'が、撮像部14により撮像された画像信号T1のエッジ部分の中心位置である位置Cよりも左方にずれている。即ち、ガンマ処理が施された画像信号T2に対して、画像処理装置12により画像処理が施された画像信号T3では、エッジ部分の中心位置がずれてしまう。
さらに、このようにエッジ部分がずれてしまうと、白色部分が広がることになる。これにより、撮像された被写体の明るい領域の大きさが広がってしまい、見た目が悪くなってしまう。
そこで、本発明者は、明るい領域の大きさを保持し、さらにディテールを保持したまま画像のボケを補正することができる画像処理装置等を、特許文献1において既に開示している。
特開2008−33592号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、色の濃い物体については、輝度情報が少ないため、撮像時のガンマを考慮すると輝度がなくなってしまい、補正がかからなくなってしまう場合もある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、撮像ボケに起因する画像劣化(ボケ画像)をさらに一段と抑制できるようになった画像処理装置および方法並びにプログラムに関する。
本発明の一側面の画像処理装置は、被写体を撮像した結果得られる画像の輝度信号に対してガンマ処理を施して出力する撮像装置から、前記輝度信号を取得し、前記輝度信号に対して逆ガンマ処理を施す逆ガンマ処理手段と、前記逆ガンマ処理手段により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整し、調整後の前記輝度信号に対して、前記画像のボケを補正する補正処理を施す補正処理手段とを備え、前記補正処理手段は、前記逆ガンマ処理手段により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整するガンマ特性調整手段と、前記逆ガンマ特性調整手段による調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とを用いて、所定の演算を行う演算手段と、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値を、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換える置換手段とを有する。
前記補正処理手段により補正処理が施された前記輝度信号に対して、前記撮像装置において施される前記ガンマ処理と同じガンマ処理を施すガンマ処理手段をさらに備える。
前記補正処理手段は、前記逆ガンマ処理手段により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整するガンマ特性調整手段と、前記逆ガンマ特性調整手段による調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とを用いて、所定の演算を行う演算手段と、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値を、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換える置換手段とを有する。
本発明の一側面の画像処理方法およびプログラムは、上述した本発明の一側面の画像処理装置に対応する方法およびプログラムである。
本発明の一側面の画像処理装置および方法並びにプログラムにおいては、被写体を撮像した結果得られる画像の輝度信号に対してガンマ処理を施して出力する撮像装置からの前記輝度信号が取得され、前記輝度信号に対して逆ガンマ処理が施される。次に、前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いが前記画像の色情報に基づいて調整され、調整後の前記輝度信号に対して、前記画像のボケを補正する補正処理が施され、前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いが前記画像の色情報に基づいて調整され、前記逆ガンマ特性調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とが用いられて、所定の演算が行われ、演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値が、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換えられる。
なお、以上説明した本発明の一側面の画像処理装置は、例えば、テレビジョンシステム全体またはその一構成要素として利用可能である。テレビジョンシステムとは、テレビジョン放送受像機を含む1以上のAV(Audio and Visual)機器からなるシステムを指す。
以上のごとく、本発明によれば、撮像ボケに起因する画像劣化(ボケ画像)を抑制する画像処理を実現できる。特に、従来の画像処理と比較して、その抑制度合をさらに一段と高めることができる。
ここで、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図3は、本発明を適用した画像処理装置21の一実施の形態の構成例を示している。
図3の例では、画像処理装置21は、逆ガンマ処理部22、補正処理部23、およびガンマ処理部24から構成されている。
逆ガンマ処理部22には、画像信号T2が提供される。画像信号T2とは、画像信号T1に対して、ガンマ処理部15がガンマ処理を施した結果得られる信号である。画像信号T1とは、カメラ11の撮像部14により撮像された結果得られる信号である。
逆ガンマ処理部22は、画像信号T2に対してガンマ処理を施す。ここで、ガンマ処理としては、画像信号T2が、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施される前の画像信号T1と同じ特性を持つようにする処理が採用される。画像信号T2に対して逆ガンマ処理が施されると、画像信号T4が得られ、補正処理部23に提供される。
例えば、逆ガンマ処理部22は、ガンマ処理部15から提供された画像信号T2の画素値を、図3の下方左側に示されている逆ガンマ曲線(即ち、図1に示されているガンマ曲線に対して逆の特性を持つ曲線)に従って補正する。
補正処理部23は、画像信号T4に対して、画像のボケを補正する補正処理を施し、その結果得られる画像信号T5をガンマ処理部24に提供する。例えば、補正処理部23は、画像のエッジ部分の画素値の変化が急峻になるように画素値を補正する補正処理を施す。
ガンマ処理部24は、画像信号T5に対してガンマ処理を施し、その結果得られる画像信号をディスプレイ13に提供する。ここで、ガンマ処理としては、カメラ11のガンマ処理部15により施されるガンマ処理と同じ処理が採用される。例えば、ガンマ処理部24は、画像信号T5の画素値を、図3の下方右側に示されているガンマ曲線(即ち、図1に示されているガンマ曲線と同じ曲線)に従って補正する。
ここで、本発明の理解を容易なものとすべく、図4乃至図7を参照して、上述した特許文献1に開示されている技術(以下、従来の技術と称する)について説明する。後述するように、従来の技術と本実施の形態との差異は、補正処理部23の構成にある。そこで、以下、従来の技術の補正処理部23を、従来の補正処理部23と称する。
図4は、撮像部14により撮像された画像信号T1、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施された画像信号T2、逆ガンマ処理部22により逆ガンマ処理が施された画像信号T4、および、従来の補正処理部23により補正処理が施された画像信号T5を示している。
図4における横軸と縦軸は、図2と同様の横軸と縦軸とされている。即ち、横軸は、画像上の一方向の位置(画素位置)を表し、縦軸は、画像の画素値(輝度のレベル)を表している。
図4の上から1番目の図は、図2の上から2番目と同様に、被写体とカメラ11とが相対的に動いていた場合に、撮像部14により撮像された結果として動きボケが生じている画像信号T1を示している。なお、位置Cは、画像信号T1のエッジ部分の中心位置である。
図4の上から2番目の図は、図2の上から3番目と同様に、動きボケが生じた画像信号T1に対して、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施された画像信号T2を示している。
図4の上から3番目の図は、ガンマ処理が施された画像信号T2に対して、逆ガンマ処理部22により逆ガンマ処理が施された画像信号T4を示している。
即ち、画像信号T4は、ガンマ処理部15によりガンマ処理が施される前の画像信号T1である。つまり、画像信号T4は、撮像部14により撮像された画像信号T1と同様の画像信号である。画像信号T4には、位置Bの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Bから位置Aまでの間に、位置Bから位置Aに向かって画素値が0から100に傾斜状に変化するエッジ部分が存在する。位置Aの右方に画素値が100となる白色部分が存在する。
図4の上から4番目(下から1番目)の図は、逆ガンマ処理が施された画像信号T4に対して、従来の補正処理部23により補正処理が施された画像信号T5を示している。
画像信号T5には、位置Bよりも右側の位置Eの左方に画素値が0となる黒色部分が存在する。位置Eから位置Aよりも左側の位置Fまでの間に、画像T4のエッジ部分の画素値の変化よりも画素値が急峻に変化するエッジ部分が存在する。位置Fより右方に画素値が100となる白色部分が存在する。なお、画像信号T5のエッジ部分の中心位置は、画像T1のエッジ部分の中心位置と同じ位置Cとなる。
次に、図5を参照して、従来の補正処理部23が、画像信号T4に対して施す補正処理を説明する。
図5において、横軸は、画像上の一方向の位置(画素位置)を表し、縦軸は、画像の画素値(輝度のレベル)を表している。
図5の上方には、画像信号T4が示されている。画像信号T4は、逆ガンマ処理部22から従来の補正処理部23に提供される。図5の下方には、従来の補正処理部23により補正処理が施された画像信号T5が示されている。また、画像信号T4または画像信号T5上の複数の点は、画像信号T4または画像信号T5を構成する各画素値を表している。
従来の補正処理部23は、補正の対象として注目すべき画素を注目画素として設定する。そして、従来の補正処理部23は、注目画素の画素値と、注目画素から所定の数だけ右方向に離間した画素(以下、適宜、右方画素と称する)の画素値と、注目画素から所定の数だけ左方向に離間した画素(以下、適宜、左方画素と称する)の画素値との3つの画素値を取得する。
例えば、図5の上方に示すように、従来の補正処理部23は、注目画素の画素値Snと、注目画素より3つ右方向に離間した右方画素の画素値Sn-1と、注目画素より3つ左方向に離間した左方画素の画素値Sn+1との3つの画素値を取得する。
従来の補正処理部23は、注目画素の画素値Sn、右方画素の画素値Sn-1、および左方画素の画素値Sn+1のそれぞれを表す図5の画像信号T4上の点をその順番で結ぶ線の、注目画素の画素値Snを表す点における2次微分値Aを、次の式(1)を演算することで取得する。
A=2×Sn−Sn-1−Sn+1 ・・・(1)
また、従来の補正処理部23は、右方画素の画素値Sn-1と左方画素の画素値Sn+1との差分値Bを、次の式(2)を演算することで取得する。なお、差分値Bは、右方画素の画素値Sn-1および左方画素の画素値Sn+1のそれぞれを表す図5上の点を結ぶ直線の傾きを表している。
B=Sn-1−Sn+1 ・・・(2)
そして、従来の補正処理部23は、式(1)を演算した結果得られる2次微分値Aが0より大であるか否か、および式(2)を演算した結果得られる差分値Bが0より大であるか否かに基づいて、注目画素の画素値Snを、右方画素の画素値Sn-1または左方画素の画素値Sn+1のうちの、いずれか一方に置き換える。
例えば、図5の上方に示されている注目画素の画素値Sn、右方画素の画素値Sn-1、および左方画素の画素値Sn+1については、2次微分値Aは0より大となり、差分値Bも0より大となる。このように、2次微分値Aが0より大となり、かつ、差分値Bが0より大となる場合においては、従来の補正処理部23は、注目画素の画素値Snを、右方画素の画素値Sn-1の画素値に置き換える。
なお、従来の補正処理部23は、2次微分値Aが0以下となり、かつ、差分値Bが0以下となる場合においても、注目画素の画素値Snを、右方画素の画素値Sn-1に置き換える。また、従来の補正処理部23は、2次微分値Aが0より大となり、かつ、差分値Bが0以下となる場合においては、注目画素の画素値Snを、左方画素の画素値Sn+1の画素値に置き換える。従来の補正処理部23は、2次微分値Aが0以下となり、かつ、差分値Bが0より大となる場合においても、注目画素の画素値Snを、左方画素の画素値Sn+1の画素値に置き換える。
このように、補正処理部23は、図5の上方に示されている画像信号T4を構成する各画素を順次注目画素に設定して、注目画素の画素値を置き換えることにより、図5の下方に示されている画像信号T5を得る。
図6は、従来の補正処理部23の機能的構成の例を示すブロック図である。
図6において、従来の補正処理部23は、演算部32A,32B、および置換部33から構成されている。
従来の補正処理部23には、逆ガンマ処理部22から、逆ガンマ処理が施された画像信号T4の画素値が、例えば、図5において右方に配置されていた画素から順番に、1画素分ずつ提供される。なお、以下では、逆ガンマ処理部22から従来の補正処理部23に提供された画素値が、左方画素の画素値Sn+1であるタイミングについて、従来の補正処理部23が実行する処理として説明する。
演算部32Aは、図5を用いて説明したように、式(1)に従って2次微分値Aを算出する。演算部32Aは、2次微分値Aが0より大であるか否かを示す制御信号D2を生成して、置換部33に提供する。即ち、演算部32Aは、遅延処理部41,42、乗算部43、減算部44,45、および判定処理部46から構成されている。
遅延処理部41,42は、そこに供給される画素値を遅延させて出力する。
例えば、逆ガンマ処理部22からの画像信号T4として、右方画素の画素値Sn-1、注目目画素の画素値Sn、および左方画素の画素値Sn+1がその順番で順次提供されるとする。この場合、図6に示されるように、逆ガンマ処理部22からの画像信号T4として左方画素の画素値Sn+1が入力されたタイミングでは、遅延処理部41から注目画素の画素値Snが出力され、遅延処理部42から右方画素の画素値Sn-1が出力される。
乗算部43には、遅延処理部41から注目画素の画素値Snが提供される。乗算部43は、注目画素の画素値Snに対して、あらかじめ設定されている2を乗算し、注目画素の画素値Snに2を乗算した結果得られる値(2×Sn)を出力する。
減算部44には、逆ガンマ処理部22から左方画素の画素値Sn+1が提供されるとともに、乗算部46から値(2×Sn)が提供される。そこで、減算部44は、値(2×Sn)から、左方画素の画素値Sn+1を減算し、その結果得られる値(2×Sn−Sn+1)を減算部45に供給する。
減算部45には、遅延処理部42から右方画素の画素値Sn-1が提供されるとともに、減算部44から値(2×Sn−Sn+1)が提供される。そこで、減算部45は、値(2×Sn−Sn+1)から、右方画素の画素値Sn-1を減算し、その結果得られる値(2×Sn−Sn+1−Sn-1)、即ち、式(1)の演算結果である2次微分値Aを判定処理部46に提供する。
このようにして、判定処理部46には、式(1)の演算結果である2次微分値Aが提供される。判定処理部46は、2次微分値Aが0より大であるか否かを判定し、その判定結果に基づく制御信号D2を生成して、置換部33に提供する。
具体的には例えば、判定処理部46は、2次微分値Aが0より大であると判定した場合、制御信号D2として、2次微分値Aが0より大であることを示す「1」を出力する。一方、判定処理部46は、2次微分値Aが0以下であると判定した場合、制御信号D2として、2次微分値Aが0以下であることを示す「0」を出力する。
演算部32Bは、式(2)に従って差分値Bを算出する。演算部32Bは、差分値Bが0より大であるか否かを示す制御信号D1を生成して置換部33に提供する。即ち、演算部32Bは、減算部51、および判定処理部52から構成されている。
減算部51には、逆ガンマ処理部22から左方画素の画素値Sn+1が提供されるとともに、遅延処理部42から右方画素の画素値Sn-1が提供される。減算部51は、画素値Sn-1から画素値Sn+1を減算し、その結果得られる値(Sn-1−Sn+1)、即ち式(2)の演算結果である差分値Bを判定処理部52に提供する。
このようにして、判定処理部52には、式(2)の演算結果である差分値Bが提供される。判定処理部52は、差分値Bが0より大であるか否かを判定し、その判定結果に基づく制御信号D1を生成して、置換部33に提供する。
判定処理部52は、差分値Bが0より大であると判定した場合、制御信号D1として、差分値Bが0より大であることを示す「1」を出力する。一方、判定処理部52は、差分値Bが0以下であると判定した場合、制御信号D1として、差分値Bが0以下であることを示す「0」を出力する。
置換部33は、演算部32からの制御信号D1,D2に基づいて、注目画素の画素値Snを、左方画素の画素値Sn+1または右方画素の画素値Sn-1のうちの、いずれか一方に置き換えて出力する。即ち、置換部33は、遅延処理部61,62、並びに、セレクタ63乃至65から構成されている。
遅延処理部61,62は、そこに供給される画素値を遅延させて出力する。例えば、逆ガンマ処理部22からの画像信号T4として、右方画素の画素値Sn-1、注目目画素の画素値Sn、および左方画素の画素値Sn+1がその順番で順次提供されるとする。この場合、図6に示されるように、補正処理部23に左方画素の画素値Sn+1が入力されたタイミングでは、遅延処理部62から右方画素の画素値Sn-1が出力される。
セレクタ63の一方の入力端子には、逆ガンマ処理部22から左方画素の画素値Sn+1が供給され、セレクタ63の他方の入力端子には、遅延処理部62から右方画素の画素値Sn-1が供給される。また、セレクタ63には、判定処理部52から制御信号D1が供給される。セレクタ63は、判定処理部52からの制御信号D1に従って、左方画素の画素値Sn+1と右方画素の画素値Sn-1のうちのいずれか一方を出力する。
例えば、判定処理部52からの制御信号D1が、式(2)の演算結果である差分値Bが0より大であることを示す「1」である場合、セレクタ63は、遅延処理部62からの右方画素の画素値Sn-1を出力する。一方、判定処理部52からの制御信号D1が、式(2)の演算結果である差分値Bが0以下であることを示す「0」である場合、セレクタ63は、逆ガンマ処理部22からの左方画素の画素値Sn+1を出力する。
また、セレクタ64の一方の入力端子にも、逆ガンマ処理部22からの左方画素の画素値Sn+1が提供され、セレクタ54の他方の入力端子にも、遅延処理部62からの右方画素の画素値Sn-1が提供される。また、セレクタ64にも、判定処理部52からの制御信号D1が提供される。ただし、セレクタ64は、セレクタ63とは逆に、判定処理部52からの制御信号D1が「1」の場合、逆ガンマ処理部22からの左方画素の画素値Sn+1を出力する。また、セレクタ64は、判定処理部52からの制御信号D1が「0」の場合、遅延処理部62からの右方画素の画素値Sn-1を出力する。
セレクタ65の一方の入力端子には、セレクタ63からの出力が入力され、セレクタ65の他方の入力端子には、セレクタ64からの出力が入力される。
即ち、判定処理部52からの制御信号D1が「1」である場合、セレクタ65の一方の入力端子には、セレクタ63からの右方画素の画素値Sn-1が提供されるとともに、セレクタ65の他方の入力端子には、セレクタ64からの左方画素の画素値Sn+1が提供される。一方、判定処理部52からの制御信号D1が「0」である場合、セレクタ65の一方の入力端子には、セレクタ63からの左方画素の画素値Sn+1が提供されるとともに、セレクタ65の他方の入力端子には、セレクタ64からの右方画素の画素値Sn-1が提供される。
また、セレクタ65には、判定処理部46からの制御信号D2が提供される。そこで、セレクタ65は、判定処理部46からの制御信号D2に従って、セレクタ63の2つの入力端子のうちの、いずれか一方の入力端子に入力された画素値を出力する。
例えば、判定処理部46からの制御信号D2が、式(1)の演算結果である2次微分値Aが0より大であることを示す「1」である場合、セレクタ65は、セレクタ63に接続された一方の入力端子に入力された画素値を出力する。一方、判定処理部46からの制御信号D2が、式(1)の演算結果である2次微分値Aが0以下であることを示す「0」である場合、セレクタ65は、セレクタ64に接続された他方の入力端子に入力された画素値を出力する。
つまり、セレクタ65の入力端子には、判定処理部52からの制御信号D1に従って、右方画素の画素値Sn-1または左方画素の画素値Sn+1が提供され、セレクタ65は、判定処理部46からの制御信号D2に従って、右方画素の画素値Sn-1と左方画素の画素値Sn+1のうちのいずれか一方を出力する。
具体的には、判定処理部52からの制御信号D1が、差分値Bが0より大であることを示す「1」であり、かつ、判定処理部46からの制御信号D2が、2次微分値Aが0より大であることを示す「1」である場合、セレクタ65は、右方画素の画素値Sn-1を出力する。また、判定処理部52からの制御信号D1が、差分値Bが0以下であることを示す「0」であり、かつ、判定処理部46からの制御信号D2が、2次微分値Aが0より大であることを示す「1」である場合、セレクタ65は、左方画素の画素値Sn+1を出力する。
また、判定処理部52からの制御信号D1が、差分値Bが0より大であることを示す「1」であり、かつ、判定処理部46からの制御信号D2が、2次微分値Aが0以下であることを示す「0」である場合、セレクタ65は、右方画素の画素値Sn+1を出力する。また、判定処理部52から出力される制御信号D1が、差分値Bが0以下であることを示す「0」であり、かつ、判定処理部46からの制御信号D2が、2次微分値Aが0以下であることを示す「0」である場合、セレクタ65は、右方画素の画素値Sn-1を出力する。
このようにして、従来の補正処理部23の置換部33においては、演算部32A,32Bによる演算結果に基づいて、注目画素の画素値Snが、左方画素の画素値Sn+1と右方画素の画素値Sn-1のうちのいずれか一方に置き換えられて出力される。
ここで、図7を参照して、図3の画像処理装置21が実行する画像処理の一例について説明する。
画像処理装置21の逆ガンマ処理部22には、カメラ11のガンマ処理部15からの画像信号T2(例えば、図4の画像信号T2)が提供される。そこで、ステップS11において、逆ガンマ処理部22は、画像信号T2に対して逆ガンマ処理を施す。その結果得られる画像信号T4(例えば、図4の画像信号T4)は補正処理部23に提供される。これにより、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、補正処理部23は、画像信号T4に対して、例えば図5を参照して説明したような補正処理を施し、その結果得られる画像信号T5(例えば、図4の画像信号T5)をガンマ処理部24に提供する。これにより、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、ガンマ処理部24は、画像信号T5に対してガンマ処理を施し、その結果得られる画像信号をディスプレイ13に提供する。これにより、図7の例の画像処理は終了される。
以上のように、画像処理装置21では、逆ガンマ処理部22により逆ガンマ処理が施された画像信号T4に対して、補正処理部23により補正処理が施される。よって、補正処理が施された画像信号T5(例えば、図4の画像信号T5)のエッジ部分の中心位置が、撮像部14により撮像された画像信号T1(例えば、図4の画像信号T1)のエッジ部分の中心位置からずれることなく、エッジ部分の画素値の変化を急峻にすることができるようになる。即ち、画像の動きボケを抑制することができるようになる。
ところで、上述した例では、逆ガンマ処理部22の逆ガンマ処理とは、画像信号T2の画素値を、図3の下方左側に示されている逆ガンマ曲線(即ち、図1に示されているガンマ曲線に対して逆の特性を持つ曲線)に従って補正する処理であった。
しかしながら、この逆ガンマ曲線は、図8に示されるように、y=x2.2の曲線である。即ち、この場合の逆ガンマ処理とは、画素値を2.2乗する処理と等価であると把握することができる。
よって、図6の従来の補正処理部23は、逆ガンマ処理部22により2.2乗された画素値を用いて、上述の式(1)を演算することになる。即ち、この場合、図6の従来の補正処理部23は、実質的に、次の式(3)を演算することになる。
A=2×S22.2−S12.2−S32.2 ・・・(3)
ここで、S1、S2、およびS3のそれぞれは、カメラ11から出力された画像信号T2における、注目画素より3つ右方向に離間した右方画素の画素値、注目画素の画素値、および、注目画素より3つ左方向に離間した左方画素の画素値を表している。
このような式(3)の演算の処理を実現するためには、従来の補正処理部23内に、記憶容量の大きなメモリを搭載する必要があった。そこで、補正処理部23が演算に用いるメモリの記憶容量を少なくする必要がある場合、逆ガンマ処理においては、逆ガンマ曲線の近似曲線、例えばy=x2の曲線を採用することがあった。即ち、この場合の逆ガンマ処理とは、画素値を2乗する処理と把握することができる。
この場合、逆ガンマ処理部22は、図9のように構成すればよい。即ち、図9の例では、逆ガンマ処理部22は、乗算部71を含むように構成される。乗算部71の2つの入力端には、カメラ11からの画像信号T2がそれぞれ提供される。そこで、乗算部71は、画像信号T2と画像信号T2との乗算、即ち、画像信号T2の2乗を演算し、その結果得られる画像信号T4を補正処理部23に提供する。なお、図9の補正処理部23は、図6の補正処理部23と同一の構成を有しているので、ここではその説明については省略する。
この場合、従来の補正処理部23の演算部32Aは、上述の式(1)を演算する場合には、実質的に次の式(4)を演算することになる。
A=2×S22−S12−S32 ・・・(4)
この式(4)の演算の処理は、式(3)の演算の処理よりも、記憶容量の小さなメモリで実現できる。従って、従来の補正処理部23が演算に用いるメモリの記憶容量を少なくすることができる。
以上、図4乃至図7を参照して、従来の技術、特に、従来の補正処理部23について説明した。
ところで、画像信号のうちの色の濃い成分は、逆ガンマ処理部22の逆ガンマの処理により輝度情報が失われてしまうことがある。そこで、本発明人は、逆ガンマ処理部22の後段の補正処理部23に適用可能な補正手法として、画像信号のうちの色情報(色差信号やR,G,B信号)を利用して、ガンマ処理のかかり具合の度合いを調整した上で、換言すると、ガンマ特性を考慮する比率を適応的に制御した上で、輝度信号を補正するという手法をさらに発明した。かかる手法を適用することにより、色の構成分において輝度情報を失わないように補正することが可能になる。以下、かかる手法を、本発明の手法と称する。
図10は、図6の従来の補正処理部23に対して本発明の手法を適用した結果実現される補正処理部23の機能的構成の例を示すブロック図である。
図10の例の補正処理部23は、演算部32A,32B、置換部33、およびガンマ特性調整部34から構成されている。
演算部32A,32B、および置換部33は、図6の例の対応する機能ブロックと基本的に同様の機能と構成を有している。そこで、演算部32A,32B、および置換部33の説明については省略する。
ガンマ特性調整部34は、ゲイン部81、減算部82、乗算部83、および加算部84から構成されている。
ゲイン部81には、カメラ11からの画像信号C0が提供される。ここで、画像信号C0とは、画像の色差情報のデータからなる信号をいう。
ゲイン部81は、図11に示されるように、減算部91、固定値出力部92、絶対値演算部93、および関数部94を含むように構成されている。
減算部91は、画像信号C0の値から、固定値出力部92からの固定値を減算し、その結果得られる信号C1を絶対値演算部93に提供する。ここで、固定値出力部82からの固定値とは、無彩色の値である。例えば10ビット信号の時には512が、固定値出力部82から出力される。
絶対値演算部83は、信号C1の値を絶対値化し、その結果得られる信号C2を関数部84に提供する。ここで、信号C2の信号レベルは、無彩色からの距離を示すことになる。よって、以下、信号C2の値(信号レベル)を彩色度と称する。
関数部84は、例えば図12に示されるような関数f(α)を保持している。そこで、関数部84は、信号C2の値、即ち、彩色度を入力値αとして関数f(α)に代入して、その出力値f1(C2)をゲイン(GAIN)として決定する。このゲイン(GAIN)を信号レベルとして有する信号C3は、ゲイン部81から出力されて、図10の乗算部83に提供される。
一方、画像の輝度情報のデータ(画素値)からなる信号T0と、その信号T0に対して逆ガンマ処理が施された結果得られる信号T4とは、減算部82に提供される。なお、信号T0は、カメラ11から出力される一方、信号T4は、逆ガンマ処理部22から出力される。減算部82は、信号T0から信号T4を減算し、その結果得られる信号(T0−T4)を、出力信号T42として乗算部83に提供する。
ここで、信号T0の値(所定の画素値)を、値Sと記述する。すると、信号T4の値は、値S2.2となる。よって、減算部82の出力信号T42の値は、値(S−S2.2)となる。
乗算部83は、減算部82の出力信号T42に、ゲイン部81の出力信号C3を乗算し、その結果得られる信号(T42×C3)を、出力信号T43として加算部84に提供する。ここで、ゲイン部81の出力信号C3の値(信号レベル)とは、図12のGAINである。よって、乗算部83の出力信号T4の値は、値{(S−S2.2)×GAIN}となる。
加算部84には、このような乗算部83の出力信号T43の他、逆ガンマ処理部22の出力信号T4も提供される。加算部84は、信号T4と信号T43とを加算し、その結果得られる信号T44を出力する。ここで、信号T4の値は、上述の如く値S2.2となる。よって、加算部84の出力信号T44の値は、値{(S−S2.2)×GAIN+S2.2}となる。この加算部84の出力信号T44は、演算部32A,32Bにそれぞれ提供される。
即ち、図6の従来の補正処理部23では、演算部32A,32Bには、右方画素の画素値Sn-1として画素値S12.2が、注目目画素の画素値Snとして画素値S22.2が、および左方画素の画素値Sn+1として画素値S32.2が、それぞれその順番で順次提供される。なお、上述したように、S1、S2、およびS3のそれぞれは、カメラ11から出力された画像信号T2における、注目画素より3つ右方向に離間した右方画素の画素値、注目画素の画素値、および、注目画素より3つ左方向に離間した左方画素の画素値を表している。
これに対して、本発明が適用される図10の補正処理部23では、演算部32A,32Bには、右方画素の画素値Sn-1として画素値{(S1−S12.2)×GAIN+S12.2}が、注目目画素の画素値Snとして画素値{(S2−S22.2)×GAIN+S22.2}が、および左方画素の画素値Sn+1として画素値{(S3−S32.2)×GAIN+S32.2}が、それぞれその順番で順次提供される。これにより、画像のうちの色の濃い成分に対しては、逆ガンマの補正がかからないことと等価になり、輝度情報を失わずに補正をかけることが可能になるのである。
図13は、上述した図9の従来の補正処理部23に対して本発明の手法を適用した結果実現される補正処理部23の機能的構成の例を示すブロック図である。図13の補正処理部23は、図10の補正処理部23と基本的に同様の機能と構成を有している。
図13の例では、信号T4の値は、値S2となる。よって、本発明が適用される図13の補正処理部23では、演算部32A,32Bには、右方画素の画素値Sn-1として画素値{(S1−S12)×GAIN+S12}が、注目目画素の画素値Snとして画素値{(S2−S22)×GAIN+S22}が、および左方画素の画素値Sn+1として画素値{(S3−S32)×GAIN+S32}が、それぞれその順番で順次提供される。これにより、画像のうちの色の濃い成分に対しては、逆ガンマの補正がかからないことと等価になり、輝度情報を失わずに補正をかけることが可能になるのである。
なお、GAINの決定手法は、図12の例の関数を使用して決定する手法に特に限定されない。例えば、図示はしないが、ガンマ特性調整部34の出力信号T44の値が{(S2.2−S×GAIN+S2.2}となるように、ガンマ特性調整部34を構成することもできる。この場合、GAINを決定する関数は、図12の例の関数とは異なる関数g(α)が採用されることになる。この関数g(α)は、入力値である彩色度が、閾値になるまでは、その出力値が固定値となり、その閾値を超えた以降は、その出力値が単調減少となるような関数である。また、R,G,Bの値から輝度値Y’を算出し、その輝度値Y'と輝度値Yとの比率からGAINを決定する、といった決定手法を採用することができる。
以上説明したように、特許文献1の従来の技術を採用することで、撮像時のガンマ特性を考慮して輝度を補正しながら、撮影時のボケを補正することができるようになる。しかしながら、この特許文献1の従来の技術では、画像のうちの色の濃い領域では輝度情報が少ないため、撮影時のガンマを考慮すると輝度が無くなってしまい、補正がかからなくなる場合が生じていた。そこで、本発明の手法を適用することで、即ち、画像の色情報(色差情報や、R,G,B情報)を利用して、ガンマ特性を考慮する比率を適応的にコントローすることにより、色の濃い領域に対しても補正をかけることができるようになる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行さ せる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図14は、 上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102、または記憶部108に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)103には、CPU101が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104により相互に接続されている。
CPU101にはまた、バス104を介して入出力インターフェース105が接続されている。入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、マイ クロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107が接続されている。CPU101は、入力部106から入力される指令 に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU101は、処理の結果を出力部107に出力する。
入出力インターフェース105に接続されている記憶部108は、例えばハードディスクからなり、CPU101が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部109は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部109を介してプログラムを取得し、記憶部108に記憶してもよい。
入出力インターフェース105に接続されているドライブ110は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて 記憶部108に転送され、記憶される。
なお、画像のボケを補正する処理には、上述したような、画像のエッジ部分の画素値の変化が急峻になるように画素値を補正する処理以外の処理を適用することができる。
なお、上述のフローチャートを参照して説明した各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
従来の画像処理装置を説明するための図である。 従来の画像処理により得られる画像を説明するための図である。 本発明を適用した一実施の形態の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 従来の画像処理の各工程で得られる画像を示す図である。 従来の補正処理部の補正処理を説明する図である。 従来の逆ガンマ処理部と補正処理部の機能的構成の例を示すブロック図である。 図3の画像処理装置による画像処理を説明するフローチャートである。 逆ガンマの特性の例を示す図である。 従来の逆ガンマ処理部の別の機能的構成例と、従来の補正処理部の機能的構成の例を示すブロック図である。 図6に対する、本発明が適用される逆ガンマ処理部と補正処理部の機能的構成の例を示すブロック図である。 図10の補正処理部のゲイン部の機能的構成の例を示すブロック図である。 図11のゲイン部がゲインを決定するための関数の一例を示す図である。 図6に対する、本発明が適用される逆ガンマ処理部と補正処理部の機能的構成の例を示すブロック図である。 一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成の例を示すブロック図である。
符号の説明
11 カメラ, 12 画像処理装置, 13 ディスプレイ, 14 撮像部, 15 ガンマ処理部, 21 画像処理装置, 22 逆ガンマ処理部, 23 補正処理部, 24 ガンマ処理部, 32A,33A 演算部, 33 置換部, 34 ガンマ特性調整部, 81 ゲイン部, 82 減算部, 83 乗算部, 84 加算部, 91 減算部, 92 固定値出力部, 93 絶対値演算部, 94 関数部, 101 CPU, 102 ROM, 103 RAM, 108 記憶部, 111 リムーバブルメディア

Claims (4)

  1. 被写体を撮像した結果得られる画像の輝度信号に対してガンマ処理を施して出力する撮像装置から、前記輝度信号を取得し、前記輝度信号に対して逆ガンマ処理を施す逆ガンマ処理手段と、
    前記逆ガンマ処理手段により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整し、調整後の前記輝度信号に対して、前記画像のボケを補正する補正処理を施す補正処理手段とを備え、
    前記補正処理手段は、
    前記逆ガンマ処理手段により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整するガンマ特性調整手段と、
    前記逆ガンマ特性調整手段による調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とを用いて、所定の演算を行う演算手段と、
    前記演算手段による演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値を、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換える置換手段と
    を有する
    画像処理装置。
  2. 前記補正処理手段により補正処理が施された前記輝度信号に対して、前記撮像装置において施される前記ガンマ処理と同じガンマ処理を施すガンマ処理手段
    をさらに備える請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 画像処理装置が実行するステップとして、
    被写体を撮像した結果得られる画像の輝度信号に対してガンマ処理を施して出力する撮像装置から、前記輝度信号を取得し、前記輝度信号に対して逆ガンマ処理を施し、
    前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整し、調整後の前記輝度信号に対して、前記画像のボケを補正する補正処理を施すステップを含み、
    前記補正処理は、
    前記逆ガンマ処理により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整するガンマ特性調整処理を施し、
    前記逆ガンマ特性調整処理による調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とを用いて、所定の演算を行う演算処理を施し、
    前記演算処理による演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値を、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換える置換処理を施すステップを含む
    画像処理方法。
  4. コンピュータが実行するステップとして、
    被写体を撮像した結果得られる画像の輝度信号に対してガンマ処理を施して出力する撮像装置から、前記輝度信号を取得し、前記輝度信号に対して逆ガンマ処理を施し、
    前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整し、調整後の前記輝度信号に対して、前記画像のボケを補正する補正処理を施すステップを含み、
    前記補正処理は、
    前記逆ガンマ処理により前記逆ガンマ処理が施された前記輝度信号について、そのガンマ処理のかかり具合の度合いを前記画像の色情報に基づいて調整するガンマ特性調整処理を施し、
    前記逆ガンマ特性調整処理による調整後の前記輝度信号を構成する各画素値のうちの、注目画素の画素値と、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値と、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値とを用いて、所定の演算を行う演算処理を施し、
    前記演算処理による演算結果に基づいて、前記注目画素の画素値を、前記注目画素から一方向に離間した画素の画素値、または、前記注目画素から他方向に離間した画素の画素値のうちのいずれかに置き換える置換処理を施すステップを含む
    プログラム。
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