JP5582325B2 - クランクシャフト、クランクシャフトの製造方法、およびクランクシャフトの製造装置 - Google Patents

クランクシャフト、クランクシャフトの製造方法、およびクランクシャフトの製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、クランクシャフト、クランクシャフトの製造方法、およびクランクシャフトの製造装置に関し、特に、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に径方向に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置されて該ピン部の前記ジャーナル部に対する偏心方向と反対方向に延びるカウンタウエイトとを有するクランクシャフト、そのクランクシャフトを製造するための方法、およびそのクランクシャフトを製造するための装置に関するものである。
クランクシャフトに関する従来の技術として特許文献1が知られている。また、クラックシャフトに関する別の従来の技術として特許文献2が知られている。
特許文献1は、軸素材にカウンタウェイト部材を塑性結合することで組み立て式クランクシャフトを形成する技術に関するものである。
そして、特許文献1には、軸素材からクランクシャフトを製造するクランクシャフトの製造方法において、前記軸素材の半径方向に変形を与えるフローティング治具又は前記軸素材の軸方向に荷重を加える可動型と、前記軸素材を保持する固定型とに、前記クランクシャフトの錘となるカウンタウェイト部材を配置し、前記可動型と前記固定型に前記軸素材を固定し、前記フローティング治具により前記軸素材の所定部位に半径方向への荷重を加えながら前記可動型を前記固定型に近接させることで、前記軸素材の軸方向への圧縮荷重を加えて前記軸素材を据え込み、前記所定部位を特定方向へ座屈させるとともに、前記軸素材に、前記カウンタウェイト部材を塑性結合させること、さらに、前記カウンタウェイト部材は、前記軸素材が貫通する貫通孔を備え、前記貫通孔の内周に歯形が設けられたことなどを特徴とするクランクシャフトの製造方法が開示されている。
また、特許文献1には、軸素材からクランクシャフトを製造するクランクシャフトの製造装置において、前記軸素材を保持する可動型および固定型と、フローティング治具と、前記軸素材を保持した状態で前記可動型を前記固定型に近づける加圧手段と、を備え、前記可動型又は前記フローティング部材、および前記固定型に、前記軸素材に塑性結合するカウンタウェイト部材を保持させてクランクシャフトを形成することなどを特徴とするクランクシャフトの製造装置が開示されている。
さらに、特許文献1には、可動型と固定型に保持された状態で、前記可動型を前記固定型に近接させつつフローティング治具により特定部位に径方向への荷重を加えられ、据え込まれる軸素材と、前記軸素材の前記特定部位の両側に形成される芯金部に塑性結合されるカウンタウェイト部材と、を備えることなどを特徴とする組み立て式クランクシャフトが開示されている。
そして、特許文献1の図2、図12には、単一のピン部22bの両端に芯金部22cと軸部(本願発明におけるジャーナル部の一例に相当するので、以下ではジャーナル部という)22aが連続して形成されたクランクシャフトが示されている。また、特許文献1の実施の形態においては、「軸素材21は据え込み加工されると共に、カウンタウェイト部材22の貫通孔22aに軸素材21に形成された芯金部21c(本願発明におけるウエブ部の一例に相当するので、以下ではウエブ部という)が塑性結合されることになる。」などと記載されている(0035)。
上記特許文献1においては、軸素材21を据え込み加工することにより、ピン部21bの両端と各ジャーナル部21aの端部との間にウエブ部21cを成形するものであり、このウエブ部21cの据え込み成形するときに、カウンタウェイト部材22の貫通孔22aに挿通された芯金部21cを塑性結合させるものである。すなわち、特許文献1では、ジャーナル部21aに対する各ピン部21bの偏心位相に関わらず、エンジンの気筒数だけ必要となる各ピン部21bの両端にそれぞれウエブ部21cが成形され、クランクシャフトの両端と各ウエブ部21cの間とにそれぞれジャーナル部21aが形成されている。そして、各ウエブ部21cにカウンタウェイト部材22をそれぞれ塑性結合させるものである。
一方、特許文献2には、クランクピンの両端を夫々クランクウエブにより支持するクランクスロー部を少なくとも2組隣接させて設け、これら隣接する2組のクランクスロー部の各クランクピンを同位相に位置させて対向する側の各クランクウエブ間にクランクジャーナルを設けることなく連結部により連結して設けるとともに離間する側のクランクウエブに夫々クランクジャーナルを設け、前記隣接する2組のクランクスロー部の対向する側の各クランクウエブを連結するリブを設けたことなどを特徴とするクランク軸が開示されている。
そして、特許文献2の実施の形態においては、「このクランク軸2は、クランクピン6の両端を夫々クランクウエブ8・8により支持するクランクスロー部4を少なくとも2組隣接させて設けている。図においては、2組のクランクスロー部4を隣接させて設けている。前記クランクピン6は、図示しないコネクティングロッドの大端部を軸支する。」(0016)、「 これら隣接する2組のクランクスロー部4は、各クランクピン6を同位相に位置させて、対向する側の各クランクウエブ8間にクランクジャーナルを設けることなく連結部10により連結して設けている。」(0017)、「 前記隣接する2組のクランクスロー部4は、各クランクジャーナル12のジャーナル中心線Aに対して、各クランクピン6のピン中心線Bのなす角度が同一角度(0゜、または360゜)の位相となっている。これにより、隣接する2組のクランクスロー部4は、各クランクピン6を同位相に位置させて設けている。」(0018)、「 このように、隣接する2組のクランクスロー部4の各クランクピン6を同位相に位置させて、対向する側の各クランクウエブ8間にクランクジャーナルを設けることなく連結部10により連結して設けるとともに、離間する側のクランクウエブ8に夫々クランクジャーナル12を設けた前記クランク軸2は、隣接する2組のクランクスロー部4の対向する側の各クランクウエブ8を連結するリブ20を設けている。」(0020)などと記載されており、また、図1には、クランクウエブ8の連結部10にバランスウエイト(本願発明のカウンタウエイトの一例に相当するので、以下ではカウンタウエイトという)が設けられている。そしてさらに、特許文献2には「 しかも、クランク軸2は、隣接する2組のクランクスロー部4の対向する側の各クランクウエブ8間にリブ20を設けるだけなので、一体鍛造により容易に製造することがてき、低コストに実施することができ、実用上有利である。」とも記載されている(0025)。
すなわち、上記特許文献2においては、クランクピン6とクランクピン6の間にクランクウエブ8と一体で連結部10が設けられており、クランクシャフトの両端に位置するクランクジャーナル12にそれぞれ連続するクランクウエブ8,8と、さらにこの連結部10のクランクウエブ8と対応する位置にそれぞれカウンタウエイト16を取付けている。なお、カウンタウエイト16を連結部10に対してどのように取付けるかは、特許文献2に記載されていない。
特開2010−65754号公報 特開平8−105431号公報
クランクシャフトは、一般に、その全体を軽量化することが望まれている。上記特許文献1にあっては、各ピン部21bの両端にそれぞれウエブ部21cが成形され、クランクシャフトの両端と各ウエブ部21cの間とにそれぞれジャーナル部21aが形成されており、しかも、各ウエブ部21cにカウンタウェイト部材22をそれぞれ塑性結合させるものであるため、クランクシャフトをさらに軽量化する余地があった。そして、各ウエブ部21cにカウンタウェイト部材22をそれぞれ塑性結合させることから、工程数やコストを削減する余地があった。
また、上記特許文献2にあっては、クランクピン6とクランクピン6の間のクランクウエブ8と一体で設けられた連結部10に対して、クランクウエブ8と対応する位置にそれぞれカウンタウエイト16を取り付けているため、クランクシャフトを軽量化させることが困難であった。そして、上記特許文献2にあっては、連結部10のクランクウエブ8と対応する位置にそれぞれカウンタウエイト16を取付けるための工程が必要となり、手間やコストがかかるなどの問題もあった。そしてさらに、上記特許文献2にあっては、一体鍛造によって成形されるものであるため、この鍛造工程において、カウンタウエイト16を設けるための連結部10を成形するための部分での素材のボリューム配分が困難となることから、不要な鍛造バリが増大することとなり、その結果、鍛造歩留まりが悪化するという問題もあった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、容易に強固に製造することができる構造のクランクシャフトを提供することを目的とする。また、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、容易に強固なクランクシャフトを製造することができる方法およびその装置を提供することを目的とする。
本発明のクランクシャフトは、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とにより構成されており、前記カウンタウエイト部材が、その基端部に環状部を有しており、前記素材が、前記互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を有し、該カウンタウエイト設置部の断面積が前記ピン部となる部分の断面積と比較して大きく成形されて、該カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部が形成されており、前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部を挿通配置して前記両端の段部を軸方向に圧縮してカウンタウエイト設置部がかしめられて、前記カウンタウエイト部材の環状部がカウンタウエイト設置部に固定されていることにより前記カウンタウエイトが構成されており、前記素材を偏心据え込みすることにより前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部が成形されていることを特徴とするものである。
また、本発明のクランクシャフトは、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、
前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とにより構成されており、前記カウンタウエイト部材が、その基端部に環状部を有しており、前記素材が、前記互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を有し、前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部を挿通配置し固定することにより前記カウンタウエイトが構成されており、前記素材を偏心据え込みすることにより前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部が成形されており、前記カウンタウエイト設置部の前記ジャーナル部に対する偏心量が、前記ピン部の前記ジャーナル部に対する偏心量よりも少ないことを特徴とするものである。
本発明のクランクシャフトの製造方法は、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有するクランクシャフトを製造するための方法であって、前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とを用意し、前記カウンタウエイト部材の基端部に環状部を形成しておくとともに、前記素材の互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を設定しておき、前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を挿通配置した状態で、前記素材のピン部となる部分とジャーナルとなる部分をそれぞれ保持型で保持し、前記素材を軸方向に加圧することにより、ウエブ部となる部分を前記ジャーナル部保持型とピン部保持型との間で潰して所定の厚さに据え込み成形することによって前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を成形するとともに、前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を軸方向にかしめて該部分に挿通配置された環状部を固定することを特徴とするものである。
また、本発明のクランクシャフトの製造方法は、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有するクランクシャフトを製造するための方法であって、前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とを用意し、前記カウンタウエイト部材の基端部に環状部を形成しておくとともに、前記素材の互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を設定しておき、前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を挿通配置し、前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分または前記カウンタウエイト設置部に固定するとともに、前記素材を軸方向に加圧して偏心据え込み成形することによって前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を成形し、前記カウンタウエイト設置部のジャーナル部に対する偏心量を、ピン部のジャーナル部に対する偏心量よりも少なく成形することを特徴とするものである。
本発明のクランクシャフトの製造装置は、回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部材とにより構成されるクランクシャフトを製造するための装置であって、前記素材の前記ジャーナル部となる部分と前記ピン部となる部分をそれぞれ保持する保持型と、前記素材を軸方向に加圧して偏心据え込みするとともに、ウエブ部となる部分を前記保持型の間で潰して所定の厚さに成形する軸方向加圧手段とを備えており、前記ピン部となる部分を保持する保持型は、前記互いに隣接するピン部の間のカウンタウエイト設置部となる部分に、カウンタウエイト部材の基端部に形成された環状部を挿通配置した状態で、前記カウンタウエイト設置部となる部分を軸方向に圧縮してかしめて、前記カウンタウエイト設置部に前記カウンタウエイト部材の環状部を固定し得る形状に構成されていることを特徴とするものである。
本願のクランクシャフトに係る発明によれば、素材とカウンタウエイト部材とにより構成されており、素材の互いに隣接するピン部となる部分の間のカウンタウエイト設置部の断面積が前記ピン部となる部分の断面積と比較して大きく成形されて、該カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部が形成されており、このカウンタウエイト設置部にカウンタウエイト部材の基端部の環状部が挿通され、前記両端の段部を軸方向に圧縮してカウンタウエイト設置部がかしめられていることにより、前記カウンタウエイト部材の環状部がカウンタウエイト設置部に固定されていることにより前記カウンタウエイトが構成されており、前記素材を偏心据え込みすることにより前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部が成形されている、という簡単な構造で、ジャーナル部に対する位相が同じピン部の間のみにカウンタウエイトが強固に設けられているため、容易に製造することが可能な構造で、しかも、軽量化が図られたクランクシャフトを提供することができる。
また、本願のクランクシャフトに係る発明によれば、素材とカウンタウエイト部材とにより構成されており、素材の互いに隣接するピン部となる部分の間のカウンタウエイト設置部にカウンタウエイト部材の基端部の環状部が挿通され、カウンタウエイト部材がウエブ部と平行となりジャーナル部の中心軸延長戦を超えて延在するように配置され、環状部がカウンタウエイト設置部に固定された状態で素材が偏心据え込みされるか、または、素材が偏心据え込みされるのと同時に環状部がカウンタウエイト設置部に固定され、また、カウンタウエイト設置部の前記ジャーナル部に対する偏心量が、前記ピン部の前記ジャーナル部に対する偏心量よりも少ない、という簡単な構造で、容易に製造することが可能な構造で、しかも、カウンタウエイト部材の連結部を短くすることができるとともにウエイト部をを小さくすることができ、その結果、軽量化が図られたクランクシャフトを提供することができる。
本願のクランクシャフトの製造方法に係る発明によれば、互いに隣接する複数のピン部の間にカウンタウエイト設置部が設定された素材と環状部が形成されたカウンタウエイト部材とを用意し、環状部をカウンタウエイト設置部に挿通した状態で、前記素材のピン部となる部分とジャーナルとなる部分をそれぞれ保持型で保持し、カウンタウエイト部材をウエブ部と平行にジャーナル部の中心軸延長線を超えて延在させるように配置し、素材を偏心据え込みすることによってジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を成形するとともに、前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を軸方向にかしめて該部分に挿通配置された環状部を固定するという簡単な構成で、ジャーナル部に対する位相が同じピン部の間のみにカウンタウエイトを容易に強固に設けることができ、しかも、軽量化されたクランクシャフトを容易に製造することができる方法を提供することができる。
また、本発明のクランクシャフトの製造方法に係る発明によれば、互いに隣接する複数のピン部の間にカウンタウエイト設置部が設定された素材と環状部が形成されたカウンタウエイト部材とを用意し、環状部をカウンタウエイト設置部に挿通しカウンタウエイト部材をウエブ部と平行にジャーナル部の中心軸延長戦を超えて延在するように配置し、環状部がカウンタウエイト設置部に固定された状態で素材を偏心据え込みするか、または、素材を偏心据え込みするのと同時に環状部をカウンタウエイト設置部に固定させる。このとき、カウンタウエイト設置部のジャーナル部に対する偏心量を、ピン部のジャーナル部に対する偏心量よりも少なく成形する。ジャーナル部に対する位相が同じピン部の間のみにカウンタウエイトを容易に強固に設けることができ、しかも、カウンタウエイト部材の連結部を短くすることができるとともにウエイト部をを小さくすることができ、その結果、軽量化が図られたクランクシャフトを提供することができる。
本発明のクランクシャフトの製造装置に係る発明によれば、素材のピン部となる部分を保持する保持型が、該素材の互いに隣接するピン部の間のカウンタウエイト設置部となる部分に、カウンタウエイト部材の基端部に形成された環状部を挿通配置した状態で、前記カウンタウエイト設置部となる部分を軸方向に圧縮してかしめて前記カウンタウエイト部材の環状部を固定し得る形状となっているという簡単な構成により、素材のカウンタウエイト設置部となる部分にカウンタウエイト部材の環状部を挿通して、カウンタウエイト部材をウエブ部と平行にジャーナル部の中心軸延長線を超えて延在させるように配置した状態で、ピン部となる部分とジャーナル部となる部分をそれぞれ保持型で保持し、軸方向加圧手段により素材を軸方向に加圧して偏心据え込みするとともに、ウエブ部となる部分を前記保持型の間で潰して所定の厚さに成形すると、カウンタウエイト設置部となる部分を軸方向に圧縮して前記カウンタウエイト設置部に前記カウンタウエイト部材の環状部をかしめて固定するため、ジャーナル部に対する位相が同じピン部の間のみにカウンタウエイトを容易に強固に設けられ、しかも、軽量化されたクランクシャフトを容易に製造することができる装置を提供することができる。
本発明のクランクシャフトを製造するための素材とカウンタウエイト部材の実施の一形態を示した斜視図である。 図1に示したカウンタウエイト部材の環状部を素材のカウンタウエイト設置部に挿通した状態が示された斜視図である。 図2の状態からカウンタウエイト部材の環状部を素材のカウンタウエイト設置部に固定するとともに、素材を据え込みすることによって成形されたクランクシャフトの実施の一形態を示した正面図である。 図3の断面図である。 図2に示した素材とカウンタウエイト部材がセットされた状態の、本発明の予備成形装置の実施の一形態を示す断面図である。 図5の状態から、素材の予備成形を完了した状態の予備成形装置を示す断面図である。 本発明の実施の一形態において、素材を据え込み成形するための製造装置の、半割状に成形されたピン部保持型とケースの一方と、ジャーナル部保持型の断面を示した分解斜視図である。 図7に示した製造装置に、カウンタウエイト部材が挿入された素材をセットした状態の、半割状に成形されたピン部保持型とケースを開くとともに、ジャーナル部保持型を断面で示した説明図である。 図8の横断面図である。 図8の状態から、素材を軸方向に加圧して据え込み成形した状態を示す説明図である。 図10の横断面図である。 本発明の第2の実施の形態で、カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部を形成した素材の実施の一形態を示す正面図である。 図12に示した素材をセットした状態の予備成形装置の実施の一形態を示す断面図である。 図13の状態から、素材の予備成形を完了した状態の予備成形装置を示す断面図である。 段部をかしめることによりカウンタウエイト部材が固定された状態を説明するために示した図14の部分拡大図である。 本発明の第2の実施の形態において、素材を据え込み成形するための製造装置の、半割状に成形されたピン部保持型の一方を示した分解斜視図である。 図14に示したようにカウンタウエイト部材が挿通された状態で予備成形された素材を、図16に示した保持型を含む製造装置にセットした状態の説明図である。 図17に示した状態から、素材を軸方向に加圧して据え込み成形した状態を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態における予備成形装置に、図12に示した素材がセットされた状態を示す断面図である。 図19の状態から、素材の予備成形を完了した状態の予備成形装置を示す断面図である。 図20に示されたように予備成形した素材を据え込み成形することにより製造されたクランクシャフト(a)と、図14に示されたように予備成形した素材を据え込み成形することにより製造されたクランクシャフト(b)とを比較するために示した説明図である。 本発明の第4の実施の形態によりピン部とともにカウンタウエイトの肉盗み部に焼入れ処理した場合(a)と、従来の技術によりピン部のみに焼入れ処理した場合(b)とを比較するために示した説明図である。
最初に、本発明のクランクシャフト100の第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、この実施の形態におけるクランクシャフト100は、回転中心軸となるジャーナル部J,Jがクランクシャフト100の両端に一対で形成されており、ジャーナル部Jから同じ位相で偏心し且つ互いに隣接するピン部P,Pが一対で形成されており、各ジャーナル部Jと各ピン部Pとの間にそれぞれ延在するようにウエブ部W,Wが一対で形成されており、両ピン部P,Pの間にカウンタウエイト設置部Sが設定されており、カウンタウエイトCWがウエブ部Wと平行に配置されてジャーナル部Jの中心軸延長線Cを越えるよう延在するものである場合により説明する。以下の記載と図面において、特にクランクシャフト100について説明する場合には、ジャーナル部J、ピン部P、ウエブ部W、カウンタウエイト設置部S、カウンタウエイトCWと大文字で表し、また、素材1または予備成形された素材10(後述する)について説明する場合には、ジャーナル部となる部分j、ピン部となる部分p、ウエブ部となる部分w、カウンタウエイト設置部となる部分sと、また、カウンタウエイトを構成することとなるカウンタウエイト部材をcwと小文字で表すこととする。図において、同一符号は同様の部分または相当する部分に付すものとする。
本発明のクランクシャフト100は、概略、回転中心軸となるジャーナル部J,Jと、ジャーナル部Jから同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部P,Pと、各ジャーナル部Jと各ピン部Pとの間に延在するウエブ部W,Wと、ピン部P,Pの間に配置されウエブ部Wと平行にジャーナル部Jの中心軸延長線Cを越えて延在するカウンタウエイトCWとを有するものであって、ジャーナル部J、ウエブ部W、およびカウンタウエイト設置部Sを含むピン部Pを連続して構成する素材1と、カウンタウエイトCWを構成するカウンタウエイト部材cwとにより構成されている。素材1または10を偏心据え込みすることによってジャーナル部J、ウエブ部W、およびカウンタウエイト設置部Sを含むピン部Pが成形されている。そして、互いに隣接するピン部P,Pの間にはカウンタウエイト設置部Sを有している。また、カウンタウエイト部材cwは、その基端部に環状部50が形成されている。この環状部50に素材1を挿通し、カウンタウエイト設置部Sに環状部50を配置し固定することによりカウンタウエイトCWが構成されている。
図1は、本発明のクランクシャフトを製造するために用いられる素材1とカウンタウエイト部材cwとを示した斜視図であり、図2は、カウンタウエイト部材cwの環状部50に素材1を挿通した状態を示した斜視図であり、図3は、素材1または10を据え込み加工して成形されたクランクシャフト100の正面図であり、図4は図3の縦断側面図である。なお、図1、2に示したカウンタウエイト部材cwと、図3、4とではカウンタウエイトCWとの向きが反対に配置された状態で示されていることに注意されたい。
クランクシャフト100は、図1に示すように、素材1と、カウンタウエイト部材cwにより構成される。素材1は、図1に示した実施の形態の場合、全体にわたって断面円形で均一な径の棒状または線状(これらを総じて、棒状という)の金属製材料により構成されている。素材1のピン部となる部分p,pの間には、カウンタウエイト設置部となる部分sが設定されている。一方、カウンタウエイト部材cwは、その基端部の環状部50と、先端部のウエイト部51と、環状部50とウエイト部51とを連接する連接部52とが一体に成形されている。環状部50の内径は、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sに挿通し得るように、かかる部分sの外径よりも僅かに大きく成形されている。また、ウエイト部51は、カウンタウエイト部材cwの質量や、連接部52の長さ、ピン部Pのジャーナル部Jに対する偏心量、あるいはピン部Pが受ける慣性モーメントの大きさなどに基づいて、クランクシャフトに生じる振動を打ち消し得る大きさに設定される。このようなカウンタウエイト部材cwは、打ち抜き加工や、鍛造加工などによって容易に成形することができる。
このように成形されたカウンタウエイト部材cwは、図2に示すように、その環状部50に素材1が挿通され、カウンタウエイト設置部となる部分sに環状部50が配置される。そして、この状態で素材1を据え込み、ジャーナル部Jに対してピン部Pを所定量偏心させるとともに、ウエブ部Wを潰すようにして所定の厚さに成形すると、図3および4に示すように、ジャーナル部J,Jが両端に一対で形成されており、ピン部P,Pが一対でカウンタウエイト設置部Sの両端に連続して形成されており、ウエブ部W,Wが一対で各ピン部P,Pの端部と各ジャーナル部J,Jとの間にそれぞれ延在するよう形成されており、カウンタウエイト設置部Sに環状部50が挿通配置され固定されてカウンタウエイトCWが構成されてなるクランクシャフト100が成形されることとなる。なお、本発明のクランクシャフト100のカウンタウエイト設置部Sと環状部50とを固定するためには、たとえばレーザ溶接や、かしめ、キー接合など、各種の手法により固着させることができる。かしめによる固着については、後で詳細に説明する。
上述した構造のクランクシャフトは、棒状の素材1をカウンタウエイト部材cwの環状部50に挿入して偏心据え込み成形するだけで容易に構成することができ、しかも、環状部50にカウンタウエイト設置部Sが挿通されているので、カウンタウエイトCWがカウンタウエイト設置部Sに対して強固に設置されている。また、上述した構造のクランクシャフトは、同じ位相のピン部P,Pが一対で設けられているにもかかわらず、ウエブ部とジャーナル部も一対で済み、しかも単一のカウンタウエイトでクランクシャフトの回転バランスを確実にとることができるため、クランクシャフト全体の軽量化を図ることができる。
次に、本発明のクランクシャフト100の製造装置の第1の実施の形態を、上述したように構成されたクランクシャフト100を製造する場合により、図5〜図11に基づいて説明する。
本発明のクランクシャフト100の製造装置は、概略、回転中心軸となるジャーナル部J,Jと、このジャーナル部Jから同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部P,Pと、ジャーナル部Jと各ピン部P,Pとの間にそれぞれ延在するウエブ部W,Wと、ピン部P,Pの間に配置されウエブ部Wと平行にジャーナル部Jの中心軸延長線JCを越えて延在するカウンタウエイトCWとを有しており、ジャーナル部J、ウエブ部W、およびピン部Pを連続して構成する素材1または10と、カウンタウエイトCWを構成するカウンタウエイト部材cwとにより構成されるクランクシャフトを製造するための装置であって、素材1または10のジャーナル部となる部分j,jとピン部となる部分p,pをそれぞれ保持する保持型30,31と、素材1または10を軸方向に加圧して偏心据え込みするとともに、ウエブ部となる部分wを保持型30,31の間で潰して所定の厚さに成形する軸方向加圧手段33とを備えてなる据え込み成形装置3を有しており、ピン部となる部分pを保持する保持型31は、互いに隣接するピン部p,pの間のカウンタウエイト設置部となる部分sに、カウンタウエイト部材cwの基端部に形成された環状部50を挿通配置した状態で、ピン部となる部分p、pを保持し得る形状に構成されている。そして、さらに本発明のクランクシャフトの製造装置は、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sにカウンタウエイト部材cwの環状部50を挿通配置した状態で、この素材1のピン部となる部分p,pを軸直交方向に加圧するとともに、ピン部となる部分p,pとこれに隣接するジャーナル部となる部分j,jとの軸方向の位置を互いに寄せるよう軸方向に加圧して、素材のピン部となる部分p,pをジャーナル部となる部分j,jに対して所定量偏位させるとともに、ウエブ部となる部分w,wを所定の厚さでピン部となる部分p,pとジャーナル部となる部分j,jとに対して曲げる予備成形装置2をさらに有している。
図5と6は、素材1の予備成形と、この予備成形装置の構成を説明するために示したものであり、図7〜11は、予備成形された素材10の据え込み成形と、この据え込み成形装置の構成を説明するために示したものである。すなわち、この実施の形態におけるクランクシャフトの製造装置は、素材1を予備成形するための予備成形装置2と、この予備成形された素材10を据え込み成形するための据え込み成形装置3とを備えている。なお、この実施の形態では、予備成形された素材を粗形材10と称することとする。
予備成形装置2は、図5と6に示した実施の形態の場合、素材1のピン部となる部分pを拘束し把持するパンチ20と、素材1のパンチ20に把持されたピン部となる部分pに隣接するジャーナル部となる部分jを拘束し把持するダイ21,21と、パンチ20をダイ21に対して相対的に素材の軸直交方向に偏位させるよう駆動する軸直交方向駆動手段25と、ダイ21をパンチ20に対して近付けるように素材1の軸方向に駆動する軸方向駆動主段26(後述する)とを備えており、素材のピン部となる部分pをジャーナル部となる部分jに対して所定量偏位させるとともに、ウエブ部となる部分wを所定の厚さでピン部となる部分pとジャーナル部となる部分jとに対して曲げ成形させるよう構成されている。そして、パンチ20は、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sに、カウンタウエイト部材cwの環状部50が挿通配置された状態で、このカウンタウエイト設置部となる部分sの両側に隣接するピン部となる部分p,pを把持し得る形状に成形されている。
パンチ20は、素材1を軸直交方向駆動手段25により加圧して、カウンタウエイト設置部となる部分sを含むピン部となる部分pをジャーナル部となる部分jから偏位させるとともにウエブ部となる部分wを潰すように成形する本体20aと、この本体20aの下方に設けられて素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sを含むピン部となる部分pを把持するパンチ押え20bとを有している。パンチ20は、上盤23の下面に取り付けられる。上盤23は、軸直交方向駆動手段25に接続されている。軸直交方向駆動手段25としては、例えば素材1の軸直交方向に伸長退縮駆動するプレス機のラムなどを採用することができる。パンチ20の本体20aは、その略中央部にカウンタウエイト部材cwを収容するための空間22を有している。本体20aとパンチ押さえ20bは、素材1のピン部となる部分p,pと対応して、この部分p,pを把持する部分を有している。さらに、パンチ押え20bの素材1のピン部となる部分p,pを把持する部分は、互いに連結されて素材1のピン部となる部分p,pの間隔が軸方向に変動することなく維持し得るように構成されている。そして、パンチ押え20bは、本体20aに対して開閉または着脱可能に取外すことができる。素材1は、本体20aに対してパンチ押え20bを開いた状態または取外した状態で、カウンタウエイト設置部となる部分sに環状部50が挿通配置されたカウンタウエイト部材cwが空間22に収容され、ピン部となる部分が把持する部分と対応するように配置され、その後本体20aに対してパンチ押え20bを閉じまたは取付けてクランプなどによって保持することにより、そのピン部となる部分p,pが把持される。
ダイ21は、パンチ20と同様に、パンチ20との間でウエブ部となる部分wを潰すように成形する本体21aと、この本体21aの上方に設けられて素材1のジャーナル部jとなる部分を把持するダイ押え21bとを有しており、ダイ押え21bは、本体21aに対して開閉または着脱可能に取外すことができる。そして、ダイ21は、下盤24の上面に軸方向に移動可能に設けられている。
軸方向駆動手段26は、上盤23の下降によって互いに寄せるように移動するカム機構により構成することができる。軸方向駆動手段を構成するカム機構26は、駆動カム26aと、従動カム26bによって構成されている。駆動カム26aは、軸方向に対して移動することがないように上盤23に設けられており、従動カム26bは、軸方向に移動可能に設けられてダイ21と連結されている。上盤23の下降に伴って駆動カム26aが押し下げられると、従動カム26bによって一対のダイ21,21が互いに寄るように軸方向に移動する。なお、軸方向駆動手段26は、カム機構に限定されることはなく、素材1の軸方向(図5,6における左右方向)に伸長・退縮する油圧シリンダなど、他のアクチュエータにより構成することもできる。
一方、この実施の形態における据え込み成形装置3は、保持型30,31を軸方向に摺動可能に拘束するケース32を備えており、さらにまたこの実施の形態においては、素材1または10の少なくともピン部となる部分pを保持する保持型31が、ケース32の内周面に対して軸方向に移動可能に摺動する軸方向スライド41と、この軸方向スライド41に保持されてケース32の径方向に移動可能に摺動する径方向スライド42とを備えている。
ケース32は、円筒を軸方向に沿って半割りした一対の部材32A,32Bにより構成されている。ケース32は、相対的に互いの部材32A,32Bが開閉可能に、且つ、成形時に不用意に開くことがないように所定の力で型締されるよう支持されている。なお、図8および図10においては、ケース32の一方の部材32Aまたは32Bの端面が示されているが、その形状を特定しやすいようにハッチングを施されていることに注意されたい。
素材1または10のジャーナル部となる部分jを保持する保持型(ジャーナル部保持型という)30は、その外周形状がケース32の内周形状と相似形で、このケース32の内周面よりも僅かに小さく成形されている。各ジャーナル部保持型30は、その一方の側にジャーナル部となる部分jを保持する保持部30aが形成されている。保持部30aは、ジャーナル部となる部分jの径よりも僅かに大きな内径で、且つ、ジャーナル部となる部分jの軸方向長さと対応する深さの孔を穿設することなどにより、容易に形成することができる。なお、この実施の形態においては、両端のみにジャーナル部J,Jを備えたクランクシャフト100を製造するため、ジャーナル部保持型30は、一対で構成されている。そして、各ジャーナル部保持型30は、ピン部保持型31A,31Bのように半割り状に構成する(半割状のピン部保持型31A,31Bの構成については、後述する)ことなく、図7に鎖線で示した部分を含むように一体に成形することもできる。
素材1または10のピン部となる部分pを保持する保持型(ピン部保持型という)31は、素材1または粗形材10の保持と取り出しができるように半割り状にした一対のもの31A,31Bにより構成されている。ピン部保持型31の軸方向スライド41は、成形するクランクシャフト100の両ピン部P,P(カウンタウエイト設置部Sが含まれる)の端部間の軸方向長さとこのピン部Pの両端を支持する両ウエブ部W,Wを成形する厚さとを加えた厚さと略同じの厚さを有する板状に成形されたもので、その外周形状がケース32の内周形状と相似形で、ケース32の内部で軸方向に摺動できるようケース32の内面よりも僅かに小さく成形されている。そして、ピン部保持型31の軸方向スライド41は、成形するクランクシャフト100のウエブ部Wの形状や大きさ、さらにはカウンタウエイトのウエイト部の大きさ(幅や長さ)などに応じて径方向に延在する開口43が厚さ方向にそれぞれ貫通するように、その両面に形成されており、この開口43の長手方向に沿って中央で半割された一対の部材41A,41Bにより構成されている。さらに、開口43の長手方向側壁には、径方向スライド42の側縁を摺動可能に受けるための溝44がそれぞれ形成されている。
一方、ピン部保持型31の径方向スライド42は、成形するクランクシャフト100の両ピン部P,P(カウンタウエイト設置部が含まれる)の端部間の軸方向長さと略同じ厚さを有し、且つ、軸方向スライド41の溝44に支持されて移動方向と直交する方向に拘束され得る幅と、図8〜12に示すように素材1または10のカウンタウエイト設置部となる部分sに環状部50が挿通配置されたカウンタウエイト部材cwの連接部52が空間45に収容されるとともにウエイト部51が空間45から突出した状態で、溝44内で素材1または10のピン部となる部分pからクランクシャフトのピン部Pとなるまでの偏心長さまで移動し得る長さとを有する板状に成形されている。そして、径方向スライド42は、その厚さ方向の略中央にカウンタウエイト部材cwの環状部50と連接部52を収容するための空間45が形成されており、また、この空間45と径方向スライド42の表面との間にピン部となる部分pを保持する孔46が形成されている。そして、径方向スライド42は、孔46の中心を通りジャーナル部Jに対するピン部Pの偏心方向に延びる仮想線上に形成される分割線で半割りされた一対の部材42A,42Bにより構成されている。なお、図8および図10においては、ピン部保持型31の軸方向スライド41および径方向スライド42の一方の部材41A,42Aまたは41B,42Bの端面が示されているが、ケース32と同様に、その形状を特定しやすいようにハッチングを施されていることに注意されたい。
次に、本発明のクランクシャフトの製造方法の第1の実施の形態を、図5〜図11に示したように構成された製造装置を用いて、図1〜図4に示したようにクランクシャフトを製造する場合によって、この製造装置の作動およびその効果とともに説明する。
本発明のクランクシャフト100の製造方法は、概略、回転中心軸となるジャーナル部J,Jと、このジャーナル部Jから同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部P,Pと、ジャーナル部Jと各ピン部P,Pとの間にそれぞれ延在するウエブ部W,Wと、ピン部P,Pの間に配置されウエブ部Wと平行にジャーナル部Jの中心軸延長線JCを越えて延在するカウンタウエイトCWとを有するクランクシャフト100を製造するためのものであって、ジャーナル部J、ウエブ部W、およびピン部Pを連続して構成する素材1と、カウンタウエイトCWを構成するカウンタウエイト部材cwとを用意し、このカウンタウエイト部材cwの基端部には環状部50を形成しておくとともに、素材1のピン部となる部分p,pの間にカウンタウエイト設置部となる部分sを設定しておき、カウンタウエイト部材cwの環状部50を素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sに挿通配置し固定するとともに、素材1または10を軸方向に加圧して偏心据え込みすることによってジャーナル部J,J、ウエブ部W,W、およびピン部P,Pを成形するものである。
さらに本発明のクランクシャフトの製造方法は、概略、上記据え込み成形するに先立って、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sにカウンタウエイト部材cwの環状部50を挿通配置した状態で、ピン部となる部分p,pを軸直交方向に加圧するとともに、このピン部となる部分p,pとこれに隣接するジャーナル部となる部分j,jとの軸方向の位置を互いに寄せるよう軸方向に加圧して、素材1のピン部となる部分p,pをジャーナル部となる部分j,jに対して所定量偏位させるとともに、ウエブ部となる部分w,wを所定の厚さでピン部となる部分p,pとジャーナル部j,jとなる部分とに対して曲げる予備成形を施して粗形材10とし、この予備成形された粗形材10を軸方向に加圧して偏心据え込みするものである。
素材1を予備成形するに際しては、図5に示したように、最初に、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sにカウンタウエイト部材の環状部50が位置するように、棒状の素材1をカウンタウエイト部材cwの環状部に挿通し、この状態でカウンタウエイト部材cwをパンチ20の本体20aの空間22に収容しつつ、素材1のピン部となる部分p,pをパンチ20で把持するとともに、素材1のジャーナル部となる部分j,jをそれぞれダイ21,21で把持する。このとき、図5に示したように、カウンタ部材cwが本体20bの空間22によって位置決めされ、また、環状部50に挿通された素材1がダイ21に把持されて位置決めされるため、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sに対してカウンタウエイト部材cwの環状部50が正確に位置決めされることとなる。
この状態から、図6に示すように、上盤23を下盤24に対して下降させることにより、パンチ20を素材1の軸直交方向に移動させて加圧するとともに、軸方向駆動手段26によってダイ21,21をパンチ20にそれぞれ寄せるように軸方向に移動させて加圧する。素材1のピン部となる部分p,pは、ジャーナル部となる部分jから所定量偏位し、これに伴ってカム機構26a,26bなどにより構成された軸方向駆動手段26がダイ21,21を互いに寄せるよう移動させることによってピン部となる部分pとジャーナル部となる部分jに対して間に位置するウエブ部となる部分wを所定の角度に曲げ加工する。このとき、パンチ20が素材1の軸直交方向に移動することによる加圧と、ダイ21,21が互いに寄るように軸方向に移動することにより、粗形材10のウエブ部となる部分wは、パンチ20の本体20aとダイ21の本体21aの間で加圧され潰されて所定の厚さまで成形されるとともに、ジャーナル部となる部分jとピン部となる部分pに対して所定の角度で曲げ成形されることとなる。粗形材10は、カウンタウエイト設置部となる部分sがカウンタウエイト部材cwの環状部50に挿通配置されている。
このように、棒状の素材1を予備成形して粗形材10とする場合には、後に少ない成形抵抗で偏心据え込み成形を行うことができ、したがって、容易にかつ確実にクランクシャフトを精度よく製造することができる。また、予備成形時にダイ21,21を互いに寄せるよう移動させることによってピン部となる部分pとジャーナル部となる部分jを軸直交方向に加圧する力が少なくて済み、ウエブ部となる部分wをピン部となる部分pとジャーナル部となる部分jとに対して所定の角度に容易に精度よく曲げ加工することができる。
次に、予備成形された粗形材10を偏心据え込み成形するに際しては、図8および9に示すように、予備成形された粗形材10のピン部となる部分pとジャーナル部となる部分jとをそれぞれ据えこみ成形装置3の保持型に30,31に保持する。このとき、カウンタウエイト設置部となる部分sに環状部50が挿通配置されたカウンタウエイト部材cwは、ピン部保持型31の径方向スライド42の空間45に収容されており、カウンタウエイト設置部となる部分sの両側に位置するピン部となる部分p,pが径方向スライド42の孔46,46にそれぞれ保持されている。
この状態で、粗形材10を保持した保持型30,31をケース32内に収容して、図10および図11に矢印で示すように軸方向加圧手段33によって軸方向に加圧する。このとき、径方向スライド42がケース32の内周面に衝合するまで軸方向スライド41の溝44に対して摺動する。そのため、粗形材10のピン部となる部分pのジャーナル部となる部分jに対する偏心量が、クランクシャフト100のジャーナル部Jに対するピン部Pの偏心量に変化する。そして、粗形材10のウエブ部となる部分w,wは、軸方向スライド41の開口43内で、ジャーナル部保持型30とピン部保持型31の径方向スライド42との間で潰されるように据え込みされて、ピン部P,Pに対して所定のピッチでとなり、また、それぞれ所定の形状、所定の厚さとなったウエブ部W,Wが成形される。
なお、この実施の形態においては、カウンタウエイト部材cwの環状部50と素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sとを溶接などにより固定し、予備成形と偏心据え込み成形とを行ってもよく、また、カウンタウエイト部材cwの環状部50に素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sを挿通配置した状態で予備成形を行って、その後、カウンタウエイト部材cwの環状部50と粗形材10のカウンタウエイト設置部となる部分sとを溶接などにより固定し、続いて、偏心据え込み成形を行ってもよく、さらには、カウンタウエイト部材cwの環状部50に素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sを挿通配置した状態で予備成形を行い、続いて偏心据え込み成形を行い、その後、カウンタウエイト部材cwの環状部50とクランクシャフト100のカウンタウエイト設置部Sとを溶接などにより固定してもよい。
また、本発明は、予備成形をすることなく、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sにカウンタウエイト部材cwの環状部50を挿通配置して、保持型30,31に素材1のジャーナル部となる部分jとピン部となる部分pとをそれぞれ保持させて偏心据え込み成形を行ってもよい。さらに、本発明は、偏心据え込み成形時に、保持型30,31をケース32内に収容することなく、軸方向に加圧することも含まれる。
このように、据え込み成形装置3のピン部保持型31を軸方向スライド41と径方向スライド42とにより構成する場合には、偏心据えこみ成形に伴って、素材1または粗形材10のピン部となる部分pのジャーナル部となる部分jに対する偏心量から、クランクシャフト100のピン部Pのジャーナル部Jに対する偏心量の変化に確実に対応することができるとともに、ピン部Pを精度よく偏心させることができる。
また、据え込み成形装置3のジャーナル部保持型30とピン部保持型31とをケース32内に収容して拘束することにより、素材1または粗形材10の偏心据え込み成形を確実に精度よく行うことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図12〜18に基づいて説明する。なお、この第2の実施の形態における説明では、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分のみ説明することとする。
本発明のこの実施の形態におけるクランクシャフト100は、カウンタウエイト部材cwの環状部50と素材1または10のカウンタウエイト設置部sの少なくと一方がかしめられていることにより、カウンタウエイト部材cwの環状部50がカウンタウエイト設置部Sに固定されている。図13〜図15は、予備成形の工程でカウンタウエイト設置部となる部分sの段部6(後述する)を塑性変形させることにより、カウンタウエイト部材cwの環状部50をかしめて固定する場合を説明するために示したものであり、図16〜18は、偏心据え込み成形の工程でカウンタウエイト設置部となる部分sの段部6を軸方向に圧縮することにより、カウンタウエイト部材cwの環状部50をかしめて固定する場合を説明するために示したものである。
図12に示すように、この実施の形態における素材1は、カウンタウエイト設置部となる部分sの断面積が、ピン部となる部分pの断面積と比較して大きく成形されており、カウンタウエイト設置部となる部分sの各ピン部となる部分pとの境界となる両端に段部6,6が形成されている。なお、図12に示した実施の形態では、素材1のジャーナル部となる部分jおよびウエブ部となる部分wは、カウンタウエイト設置部となる部分sと略同じ断面積となるように成形されている。このような素材1は、たとえば、その全体がジャーナル部となる部分j、ウエブ部となる部分w、およびカウンタウエイト設置部となる部分sの断面積を有する棒状の金属材料から、各ピン部となる部分pを所定の断面積に切削加工することなどにより成形することができる。
予備成形装置2のパンチは、ピン部となる部分pを軸直交方向に押圧することによりカウンタウエイト設置部となる部分sを塑性変形させて、カウンタウエイト設置部Sにカウンタウエイト部材cwの環状部50をかしめ固定し得る形状に構成されている。すなわち、図15に拡大して一部断面で示すように、パンチ本体20aの、カウンタウエイト設置部となる部分sの段部6からカウンタウエイト部材cwの環状部50の端面までと対応する部分20cは、傾斜するようテーパー状に形成されている。
このように構成された予備成形装置2では、図13に示すように、素材1のピン部となる部分p,pをパンチ本体とパンチ押えとの間で把持し、また、ジャーナル部となる部分j,jをダイに把持して、図14に示すように、上盤23を下盤24に対して下降させることにより、パンチ20を素材1の軸直交方向に移動させて加圧するとともに、ダイ21,21をパンチ20にそれぞれ寄せるように軸方向に移動させて加圧する。このとき、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sの段部6からカウンタウエイト部材cwの環状部50の端面までの上方の部分が、パンチ本体20aのテーパー状に形成された部分20cにより押圧され、その結果、材料を上方に流動させるように塑性変形される。そのため、図15に示すように、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sの段部近傍の肉が盛り上がり、環状部50の端面をかしめることとなる。この環状部50の端面をかしめる工程は、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sを塑性変形させるための部分20cをパンチ20に設けるだけで素材1の予備成形と同時に容易に行うことができる。
なお、このかしめにより、環状部50とカウンタウエイト設置部となる部分sとを充分な強度で固定することができる場合には、後述する段部6に対して軸方向に圧縮すること(図18に基づいて説明する)によるかしめを省略することができ、また、この段部6に対して軸方向に圧縮することによるかしめを行う場合には、かかる軸方向に圧縮することによるかしめのための前工程として仮固定の役割を果たすことができる。
次に、この実施の形態における据え込み成形装置を図16〜18に基づいて説明する。この実施の形態においても、素材1を予備成形してなる粗形材10を据え込み成形する場合で説明するが、本発明は、粗形材10を据え込み成形する場合に限定されることはない。
この実施の形態における据え込み成形装置は、ピン部となる部分pを保持する保持型31が、カウンタウエイト設置部となる部分sを軸方向に圧縮してかしめて、カウンタウエイト設置部Sにカウンタウエイト部材cwの環状部50を固定し得る形状に構成されている。
図16は、半割り状に構成されたピン部保持型31A,31Bの一方のみを分解して示した斜視図であり、この実施の形態におけるピン部保持型31の軸方向スライド41A、41Bは、(図における)上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bとによりそれぞれ構成されており、径方向スライド42A,42Bは、(図における)上部径方向スライド42aと下部径方向スライド42bとによりそれぞれ構成されている。上部径方向スライド42aと下部径方向スライド42bは、半割り状に構成されているため、図16に示されていない他方の上部径方向スライドと下部径方向スライドをそれぞれ合わせることにより、その孔46、46で素材1または粗形材10のピン部となる部分p,pをそれぞれ保持することができる。また、上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bも、半割り状に構成されているため、図16に示されていない他方の上部軸方向スライドと下部軸方向スライドをそれぞれ合わせることにより、上部径方向スライド42aと下部径方向スライド42bをそれぞれ摺動可能に保持することができる。そして、上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bは、両者41a,41bを合わせた軸方向の厚さが、素材1または粗形材10のカウンタウエイト設置部となる部分sの段部6,6間の軸方長さよりもわずかに短くなるように設定されている。そのため、粗形材10(図17に示した場合)のピン部となる部分p、pにそれぞれ上部径方向スライド42aと下部径方向スライド42bを取り付けて孔46に保持させ、この上部径方向スライド42aと下部径方向スライド42bをそれぞれ上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bに保持させると、上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bとの間には間隙Mが形成されることとなる。また、ピン部保持型31を構成する径方向スライド42の孔46は、ピン部となる部分pの断面積に応じた径に成形されている。そのため、径方向スライド42の一方の表面における孔46の周囲の部分は、段部6に接する状態となり、したがって、素材1または粗形材10を軸方向に加圧するときに、段部6を軸方向に圧縮させることが可能となっている。
このように構成された据え込み成形装置3では、粗形材10(この実施の形態の場合)を保持型30,31で保持してケース32内に収容し、軸方向加圧手段33により軸方向に加圧し、間に間隙Mが形成された上部軸方向スライド41aと下部軸方向スライド41bを衝合させる。これにより、図18に示すように、粗形材10のカウンタウエイト設置部となる部分sの段部6を軸方向に圧縮して、カウンタウエイト設置部となる部分sに挿通配置された環状部50をかしめ固定することができる。このカウンタウエイト設置部となる部分sをかしめて環状部50を固定する工程は、素材1のカウンタウエイト設置部となる部分sの両端に段部6を形成し、据え込み成形時の軸方向に加圧する力を利用するだけで済み、据え込み成形工程と同時に容易に行うことができる。そのため、カウンタウエイト設置部となる部分sと環状部50とを固定するための溶接などの工程を行う必要がない。
次に、本発明の第3の実施の形態を図19〜図21に基づいて説明する。なお、上述した第1および第2の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、第1および第2の実施の形態とは異なる部分についてのみ説明することとする。
予備成形装置2は、カウンタウエイト設置部となる部分sのジャーナル部となる部分jに対する偏位を規制して、カウンタウエイト設置部Sのジャーナル部Jに対する偏心量を、ピン部Pのジャーナル部Jに対する偏心量よりも少なくする偏心量規制手段27をさらに備えている。
偏心量規制手段27は、この実施の形態の場合、予備成形装置2の下盤24の上面であって、カウンタ設置部となる部分sと対応する位置に配設されたブロックにより構成されている。このブロック27は、所定の高さを有している。また、この実施の形態におけるパンチ押え20bは、ブロック27を通過させることが可能な透孔28を有している。
このように構成された予備成形装置2では、図19に示すように、素材1のピン部となる部分p,pをパンチ本体20aとパンチ押え20bとの間で把持し、また、ジャーナル部となる部分j,jをダイ21に把持して、図20に示すように、上盤23を下盤24に対して下降させることにより、パンチ20を素材1の軸直交方向に移動させて加圧するとともに、ダイ21,21をパンチ20にそれぞれ寄せるように軸方向に移動させて加圧する。このとき、ピン部となる部分p,pは、パンチ本体20aによって軸直交方向に加圧されてジャーナル部となる部分jに対して所定量偏位することとなる。しかしながら、カウンタウエイト設置部となる部分s(実際にはこの部分に挿通配置された環状部50)がブロック27に当接されるため、ピン部となる部分p,pと同様にジャーナル部となる部分jに対して所定量まで偏位することが阻害され、ジャーナル部となる部分jに対する偏位量が規制される。したがって、粗形材10のカウンタウエイト設置部となる部分sのジャーナル部となる部分jに対する偏位量は、ピン部となる部分pのジャーナル部となる部分jに対する偏位量と比較して小さくなるように成形される。
そして、このように予備成形された粗形材10を据え込み成形すると、図21の(a)に示したように、カウンタウエイト設置部Sのジャーナル部Jに対する偏位量が、ピン部Pのジャーナル部Jに対する偏位量よりも小さくなる。そのため、図21の(b)に示したように、カウンタウエイト設置部Sをピン部Pと同心延長上に配置した場合、つまり、カウンタウエイト設置部Sのジャーナル部Jに対する偏位量とピン部Pのジャーナル部Jに対する偏位量とを同じに設定した場合と比較して、カウンタウエイトCWの連接部52を短くすることができるとともに、ウエイト部51を小さくすることができ、その結果、クランクシャフト100全体の軽量化を図ることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態を図22に基づいて説明する。なお、この実施の形態においても、上述した第1〜第3の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみを説明することとする。図22において、(a)は、この実施の形態におけるクランクシャフト100を部分的に断面で示したものであり、(b)は、この実施のクランクシャフト100と比較するために、連接部52が全長にわたってほぼ同じ断面積で形成されている場合のクランクシャフト100’を部分的に断面で示したものである。
この実施の形態におけるカウンタウエイト部材cwの連接部52は、環状部50側からジャーナル部Jの中心軸延長線Cと対応する部分までの間の部分に断面積を小さくしてなる肉盗み部分52aが形成されており、この肉盗み部分52aが焼入れ処理されている。
ここで、一般に、クランクシャフト100’のピン部Pは、図22の(b)に示すように、その表面を所定の深さで硬化させるために焼入れ処理される。この焼入れ処理に用いる高周波誘導加熱コイル7’は、ピン部Pと対向する幅を有する形状に形成される。そして、焼入れ処理を行うに際しては、高周波誘導加熱コイル7’をピン部Pに近接させて、ピン部Pを中心としてクランクシャフト100’を回転させて、ピン部Pの表面を所定の温度に加熱する。この場合のカウンタウエイト部材cwの連接部52’は、全体にわたって略同じ断面積となっており、図22の(a)に参照される肉盗み部52aが形成されていない。
これに対して、本発明では、図22の(a)に示すように、カウンタウエイト部材cwの連接部52の、環状部50側からジャーナル部Jの中心軸延長線Cと対応する部分までの間の部分に断面積を小さくしてなる肉盗み部分52aを形成して軽量化を図り、この肉盗み部分52aの強度を保障するために焼入れ処理を行う。この焼入れ処理に用いる高周波誘導加熱コイル7は、ピン部Pに対向して加熱する部分7aと、カウンタウエイトCWの連接部52の肉盗み部52aと対向して加熱する部分7bとを有している。そして、焼入れ処理を行うに際しては、高周波誘導加熱コイル7の部分7aをピン部Pに近接させるとともに部分7bを連接部52の肉盗み部分52aに近接させて、ピン部Pを中心としてクランクシャフト100を回転させて、ピン部Pと連接部52の肉盗み部分52aの表面を同時に所定の温度に加熱して、焼入れされた部分Yを所定の深さで形成する。このように、一般に行われているピン部Pの焼入れ処理と同時に連接部52の肉盗み部分52aを焼入れ処理することで、コストや工程、焼入れ処理にかかる時間などを増加させることなく容易にかつ確実に強度が保障されたカウンタウエイトCWを設けることができ、しかも、クランクシャフト100のさらなる軽量化を図ることができる。
本発明は、二つのピン部を有するクランクシャフトによって説明した上記実施の形態に限定されることはなく、三つ以上のピン部を形成し、各ピン部の間にカウンタウエイトを設ける場合のクランクシャフトにも適用することができる。そして、本発明は、内燃機関以外の他の機関に使用されるクランクシャフトを製造する場合にも適用することができる。また、予備成形工程と据え込み成形工程は、必要に応じて所定温度の熱間または冷間で行うことができる。
1:素材、 10:粗形材、 100:クランクシャフト、 カウンタウエイト:CW、 50:環状部、 51:ウエイト部、 52連接部、 52a肉盗み部分、 P:ピン部、 J:ジャーナル部、 W:ウエブ部、 S:カウンタウエイト設置部、 p:ピン部となる部分、 j:ジャーナル部となる部分、 w:ウエブ部となる部分、 s:カウンタウエイト設置部となる部分、 6:段部、 cw:カウンタウエイト部材
2:予備成形装置、 20:パンチ、 21:ダイ、 22:空間(カウンタウエイト部材収容部)、 27:ブロック(偏心量規制手段)、
3:据え込み成形装置、 30:ジャーナル部保持型、 31:ピン部保持型、 32:ケース、 33:軸方向加圧手段、 41:軸方向スライド、42:径方向スライド、 45:空間(カウンタウエイト部材収容部)
7:高周波誘導コイル、 7a:ピン部を加熱するに部分、 7b:肉盗み部分を加熱する部分

Claims (13)

  1. 回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、
    前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とにより構成されており、
    前記カウンタウエイト部材が、その基端部に環状部を有しており、
    前記素材が、前記互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を有し、該カウンタウエイト設置部の断面積が前記ピン部となる部分の断面積と比較して大きく成形されて、該カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部が形成されており、前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部を挿通配置して前記両端の段部を軸方向に圧縮してカウンタウエイト設置部がかしめられて、前記カウンタウエイト部材の環状部がカウンタウエイト設置部に固定されていることにより前記カウンタウエイトが構成されており、
    前記素材を偏心据え込みすることにより前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部が成形されていることを特徴とするクランクシャフト。
  2. 回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、
    前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とにより構成されており、
    前記カウンタウエイト部材が、その基端部に環状部を有しており、
    前記素材が、前記互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を有し、
    前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部を挿通配置し固定することにより前記カウンタウエイトが構成されており、
    前記素材を偏心据え込みすることにより前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部が成形されており、
    前記カウンタウエイト設置部の前記ジャーナル部に対する偏心量が、前記ピン部の前記ジャーナル部に対する偏心量よりも少ないことを特徴とするクランクシャフト。
  3. 回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有するクランクシャフトを製造するための方法であって、
    前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とを用意し、
    前記カウンタウエイト部材の基端部に環状部を形成しておくとともに、前記素材の互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を設定しておき、
    前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を挿通配置した状態で、前記素材のピン部となる部分とジャーナルとなる部分をそれぞれ保持型で保持し、
    前記素材を軸方向に加圧することにより、ウエブ部となる部分を前記ジャーナル部保持型とピン部保持型との間で潰して所定の厚さに据え込み成形することによって前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を成形するとともに、前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を軸方向にかしめて該部分に挿通配置された環状部を固定することを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
  4. 前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分の断面積を前記ピン部となる部分の断面積と比較して大きく成形して、該カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部を形成し、両段部を軸方向に圧縮することによりカウンタウエイト設置部となる部分をかしめて該部分に挿通配置された環状部を固定することを特徴とする請求項に記載のクランクシャフトの製造方法。
  5. 回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有するクランクシャフトを製造するための方法であって、
    前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部を構成するカウンタウエイト部材とを用意し、
    前記カウンタウエイト部材の基端部に環状部を形成しておくとともに、前記素材の互いに隣接するピン部となる部分の間にカウンタウエイト設置部を設定しておき、
    前記カウンタウエイト部材の環状部に前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分を挿通配置し、前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分または前記カウンタウエイト設置部に固定するとともに、前記素材を軸方向に加圧して偏心据え込み成形することによって前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を成形し、
    前記カウンタウエイト設置部のジャーナル部に対する偏心量を、ピン部のジャーナル部に対する偏心量よりも少なく成形することを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
  6. 前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分に前記カウンタウエイト部材の環状部を挿通配置した状態で、ピン部となる部分を軸直交方向に加圧するとともに、該ピン部となる部分とこれに隣接するジャーナル部となる部分との軸方向の位置を互いに寄せるように軸方向に加圧して、前記素材のピン部となる部分をジャーナル部となる部分に対して所定量偏位させるとともに、ウエブ部となる部分を所定の厚さでピン部となる部分とジャーナル部となる部分とに対して曲げるとともに、前記カウンタウエイト部材の環状部と前記素材のカウンタウエイト設置部の少なくとも一方をかしめて、前記カウンタウエイト部材の環状部をカウンタウエイト設置部に固定する予備成形を施し、
    該予備成形された素材を軸方向に加圧して偏心据え込みすることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のクランクシャフトの製造方法。
  7. 前記予備成形で、前記カウンタウエイト設置部となる部分の軸直交方向への移動を規制して、ピン部となる部分を軸直交方向に加圧することを特徴とする請求項に記載のクランクシャフトの製造方法。
  8. 回転中心軸となるジャーナル部と、該ジャーナル部から同じ位相で偏心し互いに隣接する複数のピン部と、前記ジャーナル部と各ピン部との間に延在するウエブ部と、前記互いに隣接するピン部の間に配置され前記ウエブ部と平行に前記ジャーナル部の中心軸線を越えて延在するカウンタウエイトとを有しており、
    前記ジャーナル部、ウエブ部、およびピン部を連続して構成する素材と、前記カウンタウエイト部材とにより構成されるクランクシャフトを製造するための装置であって、
    前記素材の前記ジャーナル部となる部分と前記ピン部となる部分をそれぞれ保持する保持型と、
    前記素材を軸方向に加圧して偏心据え込みするとともに、ウエブ部となる部分を前記保持型の間で潰して所定の厚さに成形する軸方向加圧手段とを備えており、
    前記ピン部となる部分を保持する保持型は、前記互いに隣接するピン部の間のカウンタウエイト設置部となる部分に、カウンタウエイト部材の基端部に形成された環状部を挿通配置した状態で、前記カウンタウエイト設置部となる部分を軸方向に圧縮してかしめて、前記カウンタウエイト設置部に前記カウンタウエイト部材の環状部を固定し得る形状に構成されていることを特徴とするクランクシャフトの製造装置。
  9. 前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分の断面積が前記ピン部となる部分の断面積と比較して大きく成形されて、該カウンタウエイト設置部となる部分の両端に段部が形成されている場合に、
    前記ピン部となる部分を保持する保持型は、前記両段部を軸方向に圧縮してかしめて、前記カウンタウエイト設置部に前記カウンタウエイト部材の環状部を固定し得る形状に構成されていることを特徴とする請求項に記載のクランクシャフトの製造装置。
  10. 少なくとも前記ピン部となる部分を保持する保持型は、前記各保持型を軸方向に摺動可能に収容して拘束するケースの内周面に対して軸方向に移動可能に摺動する軸方向スライドと、該軸方向スライドに保持されてケースの径方向に移動可能に摺動する径方向スライドを備えていることを特徴とする請求項8または9のいずれかに記載のクランクシャフトの製造装置。
  11. 前記素材のカウンタウエイト設置部となる部分に前記カウンタウエイト部材の環状部を挿通配置した状態で、該素材のピン部となる部分を軸直交方向に加圧するとともに、該ピン部となる部分とこれに隣接するジャーナル部となる部分との軸方向の位置を互いに寄せるように軸方向に加圧して、前記素材のピン部となる部分をジャーナル部となる部分に対して所定量偏位させるとともに、ウエブ部となる部分を所定の厚さでピン部となる部分とジャーナル部となる部分とに対して曲げる予備成形装置をさらに備えており、
    前記予備成形装置は、前記素材のピン部となる部分を把持するパンチと、該ピン部となる部分の両端に隣接するジャーナル部となる部分を把持するダイと、前記パンチを素材の軸直交方向に移動させる軸直交方向加圧手段と、前記ダイを前記パンチに寄せるように軸方向に加圧する軸方向加圧手段とを備えており、
    前記パンチは、前記互いに隣接するピン部の間のカウンタウエイト設置部となる部分に、カウンタウエイト部材の基端部に形成された環状部が挿通配置された状態で、該カウンタウエイト設置部となる部分の両側に隣接するピン部となる部分を把持し得る形状に成形されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のクランクシャフトの製造装置。
  12. 前記パンチは、前記カウンタウエイト設置部となる部分を軸直交方向に押圧することにより塑性変形させて、前記カウンタウエイト設置部に前記カウンタウエイト部材の環状部をかしめ固定し得る形状に構成されていることを特徴とする請求項11に記載のクランクシャフトの製造装置。
  13. 前記予備成形装置は、前記カウンタウエイト設置部となる部分のジャーナル部となる部分に対する偏位を規制して、前記カウンタウエイト設置部の前記ジャーナル部に対する偏心量を、前記ピン部の前記ジャーナル部に対する偏心量よりも少なくする偏心量規制手段をさらに備えていることを特徴とする請求項11または12のいずれかに記載のクランクシャフトの製造装置。
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