JP5580762B2 - 液晶表示素子の製造システム及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造システム及び製造方法に関する。
液晶パネルの表面に光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造する方法としては、例えば、光学機能フィルムとキャリアフィルムとが貼り合わせられることにより形成された長尺の光学フィルム積層体を巻回してなる連続ロールから、光学フィルム積層体を繰り出し、光学機能フィルムのシート片をキャリアフィルムから剥離して液晶パネルの表面に貼り合わせる方法が知られている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。
特許文献1の方法では、連続ロールから繰り出される光学フィルム積層体を完全に切断した後、光学機能フィルムのシート片からキャリアフィルムを剥離する。光学機能フィルムのシート片は、キャリアフィルムが剥離された後、吸着装置により吸着保持された状態で液晶パネルの表面に貼り合せられる。したがって、光学機能フィルムのシート片を液晶パネルに貼り合わせる際に、光学機能フィルムのシート片に張力が影響を及ぼすことはない。
一方、特許文献2の方法では、連続ロールから繰り出される光学フィルム積層体のキャリアフィルムを残して、光学機能フィルムを切断することにより、長尺のキャリアフィルム上に光学機能フィルムのシート片を形成した後、当該光学機能フィルムのシート片からキャリアフィルムを剥離する。光学機能フィルムのシート片からキャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片の液晶パネルの表面に貼り合わせることにより、吸着装置などを設けることなく貼り合わせを行うことができる。
特開2009−271520号公報 特許第4307510号公報
上記特許文献2の例では、光学機能フィルムのシート片からキャリアフィルムを剥離する際、キャリアフィルムをナイフエッジ状の剥離体に掛け回して反転させるようになっている。上記剥離体には、従来、キャリアフィルムに対して全幅にわたって当接するような構成が採用されていた。このような剥離体は、キャリアフィルムを円滑に剥離するために必要な部材ではあるが、当該剥離体を用いて光学機能フィルムのシート片を液晶パネルに貼り合わせた場合には、上記特許文献1のような方法と比べて、貼り合わせ後の光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に気泡が生じやすいという問題があった。
このような問題について検討した結果、以下のような原因があることが分かった。まず、上記特許文献2のような方法では、光学機能フィルムのシート片からキャリアフィルムを剥離しながら貼り合わせを行うため、貼り合わせの際に光学機能フィルムのシート片に張力が作用する。このとき、上記のような剥離体を用いてキャリアフィルムを剥離した場合には、キャリアフィルムと剥離体との間に摩擦が生じる。
特に、光学フィルム積層体の幅方向両端部には、連続ロールの製造時に、光学機能フィルムやキャリアフィルムの破片、又は、光学機能フィルムとキャリアフィルムとの間に形成されている粘着層の欠け(ノリ欠け)などが発生している。また、端部から粘着層が露見しているため、剥離体がキャリアフィルムに対して全幅にわたって当接するような構成の場合には、摩擦によって剥離体と光学フィルム積層体の幅方向両端部に、ノリ玉や異物が発生しやすく、これらが貼り合わせ時に光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に巻き込まれることにより、気泡が生じやすいことが分かった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に気泡が生じにくい液晶表示素子の製造システム及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る液晶表示素子の製造システムは、液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造システムであって、液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離装置と、前記剥離装置により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合装置とを備え、前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする。
本発明によれば、キャリアフィルムの幅方向両端部が、剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、キャリアフィルムを反転させるため、当該非接触の領域ではキャリアフィルムの幅方向両端部と剥離体との間に摩擦が生じない。したがって、前記幅方向両端部においてノリ玉や異物が発生するのを防止することができるので、光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に気泡が生じにくい。
特に、光学機能フィルムのシート片が液晶パネルの幅に対応する幅を有しているため、当該光学機能フィルムのシート片が全幅にわたって使用される。したがって、ノリ玉や異物が発生しやすい光学機能フィルムのシート片の幅方向両端部を切断して排除することが困難であるが、本発明によれば、当該幅方向両端部においてノリ玉や異物が発生するのを効果的に防止することができる。
前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させるものであってもよい。
本発明によれば、キャリアフィルムの幅方向両端部が、剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、キャリアフィルムを反転させるため、キャリアフィルムの幅方向両端部と剥離体との間の摩擦がより生じにくい。これにより、前記幅方向両端部において異物が発生するのをより効果的に防止することができるので、光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に気泡がより生じにくい。
反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送するものであってもよい。
本発明によれば、光学機能フィルムのシート片から剥離された後も、反転されたキャリアフィルムの幅方向両端部が、剥離体の裏面と非接触状態になるように、キャリアフィルムを搬送することができる。これにより、前記幅方向両端部において異物が発生するのをより効果的に防止することができるので、光学機能フィルムのシート片と液晶パネルとの間に気泡がより生じにくい。
本発明に係る液晶表示素子の製造方法は、液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造方法であって、液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離工程と、前記剥離工程により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合工程とを含み、前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする。
前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させるものであってもよい。
反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送するものであってもよい。
本発明の一実施形態に係る液晶表示素子の製造方法の一例を示したフローチャートである。 液晶表示素子の製造システムの一例を示した概略平面図である。 液晶パネルに対する第1光学機能フィルムの貼り合わせの態様を示した概略側面図である。 液晶パネルに対する第2光学機能フィルムの貼り合わせの態様を示した概略側面図である。 光学機能フィルムを液晶パネルに貼り合せる際の態様の一例を示した断面図である。 第1剥離装置の構成例を示した概略斜視図である。 第1剥離装置の構成例を示した概略斜視図である。 第1剥離装置の構成例を示した概略斜視図である。 第1剥離装置の構成例を示した概略斜視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子の製造方法の一例を示したフローチャートである。図2は、液晶表示素子の製造システムの一例を示した概略平面図である。図3は、液晶パネルWに対する第1光学機能フィルムF11の貼り合わせの態様を示した概略側面図である。図4は、液晶パネルWに対する第2光学機能フィルムF21の貼り合わせの態様を示した概略側面図である。
(液晶パネル)
本実施形態において製造される液晶表示素子に用いられる液晶パネルWは、例えば対向する1対のガラス基板間に液晶が配置されたガラス基板ユニットである。液晶パネルWは、例えば長方形状に形成されている。ただし、液晶パネルWは、長方形状に限らず、例えば正方形状などであってもよい。
(光学機能フィルム)
本実施形態において製造される液晶表示素子に用いられる光学機能フィルムは、例えば偏光フィルムを有している。光学機能フィルムの一方の面には、液晶パネルWに貼り合せるための粘着層が形成され、この粘着層を保護するためのキャリアフィルムが設けられる。すなわち、光学機能フィルムと、粘着層と、キャリアフィルムとが、この順に積層された構成となっている。また、光学機能フィルムの他方の面には、粘着層を介して表面保護フィルムが設けられる。以下において、表面保護フィルムおよびキャリアフィルムが積層された光学機能フィルムを光学フィルム積層体と称することがある。ただし、光学機能フィルムは、偏光フィルムを有するものに限らず、偏光フィルム以外のフィルムを有するものであってもよい。
図5は、光学機能フィルムを液晶パネルWに貼り合せる際の態様の一例を示した断面図である。本実施形態では、液晶パネルWの一方表面に貼り合せられる第1光学機能フィルムF11を含む第1光学フィルム積層体F1と、液晶パネルWの他方表面に貼り合せられる第2光学機能フィルムF21を含む第2光学フィルム積層体F2とが用いられる。ただし、液晶パネルWの一方表面のみに光学機能フィルムを貼り合わせるような構成であってもよい。
第1光学フィルム積層体F1は、第1光学機能フィルムF11と、第1キャリアフィルムF12と、表面保護フィルムF13とが積層された構造を有する。本実施形態において、第1光学機能フィルムF11は偏光フィルムを有している。第1光学機能フィルムF11は、第1偏光子F11aと、その一方面に接着剤層(不図示)を介して貼り合せられた第1フィルムF11bと、その他方面に接着剤層(不図示)を介して貼り合せられた第2フィルムF11cとで構成されている。第1偏光子F11aは、例えばポリビニルアルコール(PVA)フィルムを延伸することにより形成される。ただし、第1偏光子F11aは、ポリビニルアルコールフィルム以外のフィルムを用いて形成されるものであってもよい。
第1、第2フィルムF11b、F11cは、例えば、保護フィルム(例えばトリアセチルセルロースフィルム、PETフィルム等)である。第2フィルムF11cは、第1粘着層F14を介して液晶パネルWに貼り合わされる。第1フィルムF11bには、表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキングの防止や拡散ないしアンチグレア等を目的とした処理等が挙げられる。第1キャリアフィルムF12は、第2フィルムF11cに第1粘着層F14を介して貼り合せられている。また、表面保護フィルムF13は、第1フィルムF11bに粘着層F15を介して貼り合せられている。
また、第2光学フィルム積層体F2の積層構造は、第1光学フィルム積層体F1と同様の構成であるが、これに限定されない。第2光学フィルム積層体F2は、第2光学機能フィルムF21と、第2キャリアフィルムF22と、表面保護フィルムF23とが積層された構造を有する。本実施形態において、第2光学機能フィルムF21は偏光フィルムを有している。第2光学機能フィルムF21は、第2偏光子F21aと、その一方面に接着剤層(不図示)を介して貼り合せられた第3フィルムF21bと、その他方面に接着剤層(不図示)を介して貼り合せられた第4フィルムF21cとで構成されている。第2偏光子F21aは、例えばポリビニルアルコール(PVA)フィルムを乾燥することにより形成される。ただし、第2偏光子F21aは、ポリビニルアルコールフィルム以外のフィルムを用いて形成されるものであってもよい。
第3、第4フィルムF21b、F21cは、例えば、保護フィルム(例えばトリアセチルセルロースフィルム、PETフィルム等)である。第4フィルムF21cは、第2粘着層F24を介して液晶パネルWに貼り合わされる。第3フィルムF21bには、表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキングの防止や拡散ないしアンチグレア等を目的とした処理等が挙げられる。第2キャリアフィルムF22は、第4フィルムF21cに第2粘着層F24を介して貼り合せられている。また、表面保護フィルムF23は、第3フィルムF21bに粘着層F25を介して貼り合せられている。
(製造フローチャート)
(1)第1連続ロール準備工程(図1、S1)。長尺の第1光学フィルム積層体F1がロール状に巻回されることにより形成された第1連続ロールR1を準備する。第1連続ロールR1の幅は、液晶パネルWの貼り合せサイズに依存している。すなわち、第1連続ロールR1は、液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅の第1光学機能フィルムF11を有する第1光学フィルム積層体F1を巻回することにより形成されている。より具体的には、第1連続ロールR1は、第1光学機能フィルムF11と第1粘着層F14と第1キャリアフィルムF12とがこの順に積層された長尺原反を、液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅にスリットすることにより得られた長尺の第1光学フィルム積層体F1を巻回することにより形成されている。上記長尺原反に含まれる偏光フィルムは、長手方向に沿って延伸されることにより形成されていることが好ましく、この場合には、長手方向に沿って偏光フィルムの吸収軸が形成される。当該長尺原反を長手方向に平行にスリットすることにより、長手方向に沿って精度よく吸収軸が延びる第1光学フィルム積層体F1を形成することができる。なお、本実施形態では、液晶パネルWの短辺に対応する幅の第1連続ロールR1が用いられている。
(2)第1光学機能フィルム搬送工程(図1、S2)。第1搬送装置12が、準備され設置された第1連続ロールR1から、第1光学機能フィルムF11を含む第1光学フィルム積層体F1を繰り出し、下流側に搬送する。第1連続ロールR1から繰り出される第1光学フィルム積層体F1は、例えば平面視で直線状に搬送されるようになっている。
(3)第1検査工程(図1、S3)。第1光学フィルム積層体F1の欠点を第1欠点検査装置14を用いて検査する。ここでの欠点検査方法としては、第1光学フィルム積層体F1の両面に対し、透過光、反射光による画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光フィルムの吸収軸とクロスニコルとなるように配置して画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光フィルムの吸収軸と所定角度(例えば、0度より大きく10度以内の範囲)になるように配置して画像撮影・画像処理する方法が挙げられる。なお、画像処理のアルゴリズムとしては、例えば二値化処理による濃淡判定によって欠点を検出することができる。
第1欠点検査装置14で得られた欠点の情報は、その位置情報(例えば、位置座標)とともに紐付けされて、制御装置に送信され、第1切断装置16による切断方法に寄与させることができる。
(4)第1切断工程(図1、S4)。第1切断装置16は、第1連続ロールR1から引き出された第1光学フィルム積層体F1のうち少なくとも第1光学機能フィルムF11を幅方向に切断することにより、第1光学機能フィルムF11のシート片を形成する。この例では、第1キャリアフィルムF12を残して、当該第1キャリアフィルムF12が貼り合せられている第1光学機能フィルムF11と、第1光学機能フィルムF11に貼り合せられている表面保護フィルムF13とを所定サイズに切断する。切断手段としては、例えば、レーザ装置、カッターなどが挙げられる。第1欠点検査装置14で得られた欠点の情報に基づいて、欠点を避けるように切断するように構成されることが好ましい。これにより、第1光学フィルム積層体F1の歩留まりが大幅に向上する。欠点を含む第1光学フィルム積層体F1は、第1排除装置(図示せず)によって排除され、液晶パネルWには貼り付けされないように構成される。本実施形態では、第1光学機能フィルムF11が液晶パネルWの長辺に対応する長さで切断されるようになっているが、第1連続ロールR1の幅が液晶パネルWの長辺に対応している場合には、液晶パネルWの短辺に対応する長さで切断されてもよい。
これらの第1連続ロール準備工程、第1検査工程、第1切断工程のそれぞれの工程は連続した製造ラインとされることが好ましい。以上の一連の製造工程において、液晶パネルWの一方表面に貼り合せるための第1光学機能フィルムF11のシート片が形成される。以下では、液晶パネルWの他方表面に貼り合せるための第2光学機能フィルムF21のシート片を形成する工程について説明する。
(5)第2連続ロール準備工程(図1、S11)。長尺の第2光学フィルム積層体F2がロール状に巻回されることにより形成された第2連続ロールR2を準備する。第2連続ロールR2の幅は、液晶パネルWの貼り合せサイズに依存している。すなわち、第2連続ロールR2は、液晶パネルWの長辺又は短辺に対応する幅の第2光学機能フィルムF21を有する第2光学フィルム積層体F2を巻回することにより形成されている。より具体的には、第2連続ロールR2は、第2光学機能フィルムF21と第2粘着層F24と第2キャリアフィルムF22とがこの順に積層された長尺原反を、液晶パネルWの長辺又は短辺に対応する幅にスリットすることにより得られた長尺の第2光学フィルム積層体F2を巻回することにより形成されている。上記長尺原反に含まれる偏光フィルムは、長手方向に沿って延伸されることにより形成されていることが好ましく、この場合には、長手方向に沿って偏光フィルムの吸収軸が形成される。当該長尺原反を長手方向に平行にスリットすることにより、長手方向に沿って精度よく吸収軸が延びる第2光学フィルム積層体F2を形成することができる。第2連続ロールR2は、例えば第1連続ロールR1とは異なる幅で形成されている。すなわち、第1連続ロールR1が液晶パネルWの長辺に対応する幅で形成されている場合には、第2連続ロールR2が液晶パネルWの短辺に対応する幅で形成されており、第1連続ロールR1が液晶パネルWの短辺に対応する幅で形成されている場合には、第2連続ロールR2が液晶パネルWの長辺に対応する幅で形成されている。なお、本実施形態では、液晶パネルWの長辺に対応する幅の第2連続ロールR2が用いられている。本実施形態において、「液晶パネルWの長辺又は短辺に対応させる」とは、液晶パネルWの長辺又は短辺の長さに対応する光学機能フィルムF11,F21の貼り合わせの長さ(露出部分を除いた長さ)を指し、液晶パネルWの長辺又は短辺の長さと光学機能フィルムF11,F21の幅とが同じである必要はない。
(6)第2光学機能フィルム搬送工程(図1、S12)。第2搬送装置22が、準備され設置された第2連続ロールR2から、第2光学機能フィルムF21を含む第2光学フィルム積層体F2を繰り出し、下流側に搬送する。第2連続ロールR2から繰り出される第2光学フィルム積層体F2は、例えば平面視で直線状に搬送されるようになっている。より具体的には、図2に示すように、第1連続ロールR1から繰り出される第1光学フィルム積層体F1と、第2連続ロールR2から繰り出される第2光学フィルム積層体F2とが、平面視で互いに延長線上に延びる第1直線搬送路P1上で搬送される。第1光学フィルム積層体F1及び第2光学フィルム積層体F2は、第1直線搬送路P1上を互いに逆方向に搬送されてもよいし、同方向に搬送されてもよい。本実施形態における液晶表示素子の製造システムには、上記のように第1光学フィルム積層体F1及び第2光学フィルム積層体F2の搬送が平面視で直線状となるように配置されたフィルム搬送ラインL1が備えられている(図3及び図4参照)。
(7)第2検査工程(図1、S13)。第2光学フィルム積層体F2の欠点を第2欠点検査装置24を用いて検査する。ここでの欠点検査方法は、上述した第1欠点検査装置14による方法と同様である。ただし、第1検査工程(S3)及び第2検査工程(S13)を省略することも可能である。この場合、第1連続ロールR1及び第2連続ロールR2を製造する段階で、第1光学フィルム積層体F1及び第2光学フィルム積層体F2の欠点検査が行われ、その欠点検査により得られた欠点情報が付された第1連続ロールR1及び第2連続ロールR2を用いて液晶表示素子が製造されるような構成であってもよい。
(8)第2切断工程(図1、S14)。第2切断装置26は、第2連続ロールR2から引き出された第2光学フィルム積層体F2のうち少なくとも第2光学機能フィルムF21を幅方向に切断することにより、第2光学機能フィルムF21のシート片を形成する。この例では、第2キャリアフィルムF22を残して、当該第2キャリアフィルムF22が貼り合せられている第2光学機能フィルムF21と、第2光学機能フィルムF21に貼り合せられている表面保護フィルムF23とを所定サイズに切断する。切断手段としては、例えば、レーザ装置、カッターなどが挙げられる。第2欠点検査装置24で得られた欠点の情報に基づいて、欠点を避けるように切断するように構成されることが好ましい。これにより、第2光学フィルム積層体F2の歩留まりが大幅に向上する。欠点を含む第2光学フィルム積層体F2は、第2排除装置(図示せず)によって排除され、液晶パネルWには貼り付けされないように構成される。本実施形態では、第2光学機能フィルムF21が液晶パネルWの短辺に対応する長さで切断されるようになっているが、第2連続ロールR2の幅が液晶パネルWの短辺に対応している場合には、液晶パネルWの長辺に対応する長さで切断されてもよい。
上記のような第1光学機能フィルムF11及び第2光学機能フィルムF21のシート片をそれぞれ形成する工程と並行して、液晶パネルWを搬送する工程が行われる。液晶パネルWには、その搬送中に下記のような処理が行われる。
(9)洗浄工程(図1、S7)。液晶パネルWは、研磨洗浄、水洗浄等によって、その表面が洗浄される。本実施形態では、図3及び図4に示すように、洗浄後の液晶パネルWは、フィルム搬送ラインL1に対して上側に位置するように重畳的に配置され、かつ、液晶パネルWの搬送が平面視で直線状となるように配置されたパネル搬送ラインL2において、第2直線搬送路P2上を搬送される。第2直線搬送路P2は、少なくとも後述の第1貼合装置18と第2貼合装置28との間に延びており、平面視で第1直線搬送路P1と少なくとも一部が重なり合うように、第1直線搬送路P1に対して平行に配置されている(図2参照)。ただし、パネル搬送ラインL2は、フィルム搬送ラインL1に対して上側に位置するような構成に限らず、フィルム搬送ラインL1に対して下側に位置するような構成であってもよい。
(10)第1剥離工程(図1、S5)。第1剥離装置17が、切断された第1光学機能フィルムF11(第1光学機能フィルムF11のシート片)を長尺の第1キャリアフィルムF12に貼り合わせた状態で搬送しながら、第1キャリアフィルムF12を剥離体171に掛け回して反転させることにより、第1光学機能フィルムF11のシート片から第1キャリアフィルムF12を剥離させる。第1剥離装置17により剥離された第1キャリアフィルムF12は、ロール172に巻回される。第1剥離装置17により剥離される第1キャリアフィルムF12に作用する張力は、1〜50N/50mmであることが好ましく、3〜40N/50mmであればより好ましく、5〜20N/50mmであればさらに好ましい。
(11)第1光学機能フィルム貼合工程(図1、S6)。第1剥離装置17により第1光学機能フィルムF11のシート片から第1キャリアフィルムF12を剥離しながら、第1貼合装置18により、当該第1光学機能フィルムF11のシート片が粘着層F14を介して液晶パネルWの一方表面に貼り合せられる。貼り合せの際には、互いに対向する1対のローラ181,182の間に第1光学機能フィルムF11及び液晶パネルWを挟持して圧着する。
(12)パネル搬送供給工程(図1、S8)。第1貼合装置18により第1光学機能フィルムF11のシート片が貼り合わせられた後の液晶パネルWは、第2直線搬送路P2に沿って第2貼合装置28に供給される。パネル搬送ラインL2には、第1光学機能フィルムF11のシート片が貼り合わせられた後の液晶パネルWを、第2光学機能フィルムF21のシート片が貼り合せられる前に反転させるためのパネル反転機構200が設けられている。当該パネル反転機構200は、液晶パネルWの長辺と短辺の位置関係が逆転するように、液晶パネルWを上下反転させる。すなわち、反転後の液晶パネルWの長辺が反転前の短辺に平行になり、反転後の液晶パネルWの短辺が反転前の長辺に平行になる。当該パネル反転機構200によって、液晶パネルWを上下反転させ、かつ、水平方向に90°回転させた状態とすることにより、第1光学機能フィルムF11及び第2光学機能フィルムF21をクロスニコルの関係(偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する関係)で液晶パネルWに貼り合わせることができる。
上記実施形態では、第1貼合装置18で第1光学機能フィルムF11を貼り合せた後の液晶パネルWを反転させるようになっているが、上述の通り、第1光学機能フィルムF11よりも先に第2光学機能フィルムF21を液晶パネルWに貼り合せるようにしてもよく、この場合には、第2貼合装置28で第2光学機能フィルムF21を貼り合せた後の液晶パネルWを反転させるようになっていてもよい。また、パネル反転機構200が設けられた構成に限らず、第1光学機能フィルムF11又は第2光学機能フィルムF21の一方を液晶パネルWに対して上側から貼り合わせ、他方を液晶パネルWに対して下側から貼り合わせるような構成であってもよい。また、例えば第1光学機能フィルムF11の搬送方向と第2光学機能フィルムF21の搬送方向とを直交させることにより、液晶パネルWの長辺と短辺の位置関係を逆転させることなく、第1光学機能フィルムF11及び第2光学機能フィルムF21をクロスニコルの関係で液晶パネルWに貼り合わせるような構成であってもよい。
(13)第2剥離工程(図1、S15)。第2剥離装置27が、切断された第2光学機能フィルムF21(第2光学機能フィルムF21のシート片)を長尺の第2キャリアフィルムF22に貼り合わせた状態で搬送しながら、第2キャリアフィルムF22を剥離体271に掛け回して反転させることにより、第2光学機能フィルムF21のシート片から第2キャリアフィルムF22を剥離させる。第2剥離装置27により剥離された第2キャリアフィルムF22は、ロール272に巻回される。第2剥離装置27により剥離される第2キャリアフィルムF22に作用する張力は、1〜50N/50mmであることが好ましく、3〜40N/50mmであればより好ましく、5〜20N/50mmであればさらに好ましい。
(14)第2光学機能フィルム貼合工程(図1、S16)。第2剥離装置27により第2光学機能フィルムF21のシート片から第2キャリアフィルムF22を剥離しながら、第2貼合装置28により、当該第2光学機能フィルムF21のシート片が粘着層F24を介して液晶パネルWの他方表面に貼り合せられる。貼り合せの際には、互いに対向する1対のローラ281,282の間に第2光学機能フィルムF21及び液晶パネルWを挟持して圧着する。
(15)液晶パネルの検査工程(図1、S17)。光学機能フィルムF11,F21が両面に貼着された液晶パネルWは、検査装置により検査される。検査方法としては、液晶パネルWの両面に対し、透過光及び反射光による画像撮影・画像処理する方法が例示される。また他の方法として、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に設置する方法も例示される。なお、画像処理のアルゴリズムとしては、例えば二値化処理による濃淡判定によって欠点を検出することができる。
(16)検査装置で得られた欠点の情報に基づいて、液晶パネルWの良品判定がなされる。良品判定された液晶パネルWは、次の実装工程に搬送される。不良品判定された場合、リワーク処理が施され、新たに光学機能フィルムF11,F21が貼られ、次いで検査され、良品判定の場合、実装工程に移行し、不良品判定の場合、再度リワーク処理に移行するかあるいは廃棄処分される。
以上の一連の製造工程において、第1光学機能フィルムF11の貼合工程と第2光学機能フィルムF21の貼合工程とを連続した製造ラインとすることによって、液晶表示素子を好適に製造することができる。
上記第1及び第2切断工程では、キャリアフィルムF12,F22を切断せずに、光学フィルム積層体F1,F2のその他の部材を切断する方式(ハーフカット方式)について説明した。しかし、このような構成に限らず、例えば光学フィルム積層体F1,F2におけるキャリアフィルムF12,F22以外の部材が予め切断されることにより、キャリアフィルムF12,F22上に光学機能フィルムF11,F21のシート片が搬送方向に沿って並べて貼り合わせられた状態からなるハーフカット済みの連続ロールを用いることも可能である。この場合、連続ロールは、長方形状の液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅に長尺原反をスリットすることにより得られた長尺の光学フィルム積層体F1,F2を、キャリアフィルムF12,F22を除いて光学機能フィルムF11,F21及び粘着層F14,F24を液晶パネルWの長辺又は短辺に対応する長さに切断した状態で巻回することにより形成される。このような連続ロールから光学フィルム積層体F1,F2を引き出して、キャリアフィルムF12,F22を剥離しながら、粘着層F14,F24を介して光学機能フィルムF11,F21のシート片を液晶パネルWの表面に貼り合せることにより、液晶表示素子を製造することができる。
図6A〜図6Dは、第1剥離装置17の構成例を示した概略斜視図である。以下では、第1光学機能フィルムF11のシート片から第1キャリアフィルムF12を剥離する第1剥離装置17の構成例について説明するが、第2光学機能フィルムF21のシート片から第2キャリアフィルムF22を剥離する第2剥離装置27にも同様の構成を採用することができる。
本実施形態では、剥離体171に掛け回した第1キャリアフィルムF12を、当該剥離体171の先端で反転させることにより、第1光学機能フィルムF11のシート片から第1キャリアフィルムF12が剥離されるようになっている。剥離体171は、第1キャリアフィルムF12を反転するときに、当該第1キャリアフィルムF12に掛かる張力による摩擦が最も大きくなる部分(剥離体171の「先端」に相当)と、反転される前の第1キャリアフィルムF12に当接する部分(剥離体171の「表面」に相当)と、反転された後の第1キャリアフィルムF12に当接する部分(剥離体171の「裏面」に相当)とを有している。剥離体171の表面及び裏面における第1キャリアフィルムF12との当接部分は、起伏のない平坦面であることが好ましい。一方、剥離体171の先端における第1キャリアフィルムF12との当接部分は、滑らかな湾曲面であることが好ましい。前記滑らかな湾曲面は、半径が0.5〜5mmの範囲であることが好ましい。剥離体171は、その表面及び裏面が互いに鋭角をなすような形状であることが好ましく、その角度は、好ましくは1〜30°、より好ましくは3〜20°、さらに好ましくは5〜10°である。
図6Aの例では、剥離体171が、第1光学フィルム積層体F1の幅よりも短い幅になるように形成されている。これにより、剥離体171の表面における第1キャリアフィルムF12との第1接触幅174と、剥離体171の先端における第1キャリアフィルムF12との第2接触幅176と、剥離体171の裏面における第1キャリアフィルムF12との第3接触幅177とが、いずれも第1光学機能フィルムF11のシート片の幅よりも短くなっている。この例では、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面、先端及び裏面のすべてと非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12が反転される。
第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、液晶パネルWの幅方向の有効エリア(幅方向の端部のブラックマトリックスを除いた画素部分)の長さ以上、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅未満であることが好ましい。
この例では、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面、先端及び裏面と非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12を反転させるため、当該非接触の領域では第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部と剥離体171との間に摩擦が生じない。したがって、前記幅方向両端部においてノリ玉や異物が発生するのを防止することができるので、第1光学機能フィルムF11のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくい。
特に、本実施形態では、第1光学機能フィルムF11のシート片が液晶パネルWの幅(長辺又は短辺)に対応する幅を有しているため、当該第1光学機能フィルムF11のシート片が全幅にわたって使用される。したがって、ノリ玉や異物が発生しやすい第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部を切断して排除することが困難であるが、本実施形態では、当該幅方向両端部においてノリ玉や異物が発生するのを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、剥離体171が第1光学フィルム積層体F1の幅よりも短い幅になるように形成されることにより、反転された第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の裏面と非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12が搬送される。これにより、前記幅方向両端部において異物が発生するのをより効果的に防止することができるので、第1光学機能フィルムF11のシート片と液晶パネルWとの間に気泡がより生じにくい。このような効果は、パネル搬送ラインL2に対して上側にフィルム搬送ラインL1が位置する構成のように、異物が液晶パネルWの貼り合わせ面に落下する可能性が高い場合に、特に顕著となる。
図6Bの例では、剥離体171の表面における幅方向両端部が、凹状の段部178となっている。これにより、剥離体171の表面における第1キャリアフィルムF12との第1接触幅174と、剥離体171の先端における第1キャリアフィルムF12との第2接触幅176とが、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅よりも短くなっている。その結果、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面及び先端と非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12が反転される。
第1接触幅174及び第2接触幅176は、液晶パネルWの幅方向の有効エリア(幅方向の端部のブラックマトリックスを除いた画素部分)の長さ以上、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅未満であることが好ましい。
この図6Bの例では、反転された第1キャリアフィルムF12が、全幅にわたって剥離体171の裏面に接触するようになっている。ただし、このような構成に限らず、剥離体171における反転された第1キャリアフィルムF12との接触面にも、例えば段部又は溝部などが形成されていてもよい。
図6Cの例では、剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に、搬送方向に沿って延びる溝部179が形成されている。これにより、剥離体171の表面における第1キャリアフィルムF12との第1接触幅174と、剥離体171の先端における第1キャリアフィルムF12との第2接触幅176とが、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅よりも短くなっている。その結果、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面及び先端と非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12が反転される。
第1接触幅174及び第2接触幅176は、液晶パネルWの幅方向の有効エリア(幅方向の端部のブラックマトリックスを除いた画素部分)の長さ以上、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅未満であることが好ましい。
この図6Cの例では、反転された第1キャリアフィルムF12が、全幅にわたって剥離体171の裏面に接触するようになっている。ただし、このような構成に限らず、剥離体171における反転された第1キャリアフィルムF12との接触面にも、例えば段部又は溝部などが形成されていてもよい。
図6Dの例では、剥離体171の先端における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に、溝部175が形成されている。これにより、剥離体171の先端における第1キャリアフィルムF12との第2接触幅176が、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅よりも短くなっている。その結果、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の先端と非接触状態になるように、第1キャリアフィルムF12が反転される。
第2接触幅176は、液晶パネルWの幅方向の有効エリア(幅方向の端部のブラックマトリックスを除いた画素部分)の長さ以上、第1光学機能フィルムF11のシート片の幅未満であることが好ましい。
この図6Dの例では、反転された第1キャリアフィルムF12が、全幅にわたって剥離体171の裏面に接触するようになっている。ただし、このような構成に限らず、剥離体171における反転された第1キャリアフィルムF12との接触面にも、例えば段部又は溝部などが形成されていてもよい。
以上のような例に限らず、剥離体171は他の種々の形状で形成することができる。その場合、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面に対してのみ非接触状態となるような構成であってもよい。また、第1キャリアフィルムF12の幅方向両端部が、剥離体171の表面及び裏面に対してのみ、あるいは、剥離体171の先端及び裏面に対してのみ非接触状態となるような構成であってもよい。
以下では、図2〜図4に示すような製造システムを用いて、剥離体171の形状、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177の条件をそれぞれ変更して第1光学機能フィルムF11を液晶パネルWに貼り合わせ、気泡発生率を測定した結果について説明する。第1光学機能フィルムF11としては、偏光フィルム(日東電工株式会社製)を使用した。当該第1光学機能フィルムF11の幅は510mmであり、同幅の第1キャリアフィルムF12に貼り合わせることにより、第1光学フィルム積層体F1の幅を510mmとした。貼り合わせ時における剥離速度は25m/min、第1キャリアフィルムF12の張力は120N、ローラ181,182の圧力は2.5kg/cmとした。各条件につき1000枚の液晶パネルWに貼り合わせを行い、気泡発生率が0.5%未満であれば、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくい条件であると判断した。
(実施例1)
実施例1では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が500mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも500mmである。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例2)
実施例2では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が450mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも450mmである。この場合、気泡発生率は0.0%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例3)
実施例3では、図6Aに示した形状の剥離体171として、幅が400mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも400mmである。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例4)
実施例4では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を500mmとした。一方、剥離体171の裏面には溝部を形成しなかったため、第3接触幅177は510mmである。この場合、気泡発生率は0.2%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例5)
実施例5では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を450mmとした。剥離体171の裏面にも溝部を形成し、第3接触幅177を470mmとした。この場合、気泡発生率は0.1%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例6)
実施例6では、図6Cに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の表面における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部179を形成することにより、第1接触幅174及び第2接触幅176を400mmとした。剥離体171の裏面にも溝部を形成し、第3接触幅177を440mmとした。この場合、気泡発生率は0.0%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(実施例7)
実施例7では、図6Dに示した形状の剥離体171として、幅が650mmのものを使用した。剥離体171の先端における第1光学機能フィルムF11のシート片の幅方向両端部に対向する位置に溝部175を形成することにより、第2接触幅176を500mmとした。一方、剥離体171の表面及び裏面には溝部を形成しなかったため、第1接触幅174及び第3接触幅177は510mmである。この場合、気泡発生率は0.4%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じにくいことが分かった。
(比較例1)
比較例1では、第1光学フィルム積層体F1よりも幅広であり、かつ、第1キャリアフィルムF12との接触面に溝部が形成されていない剥離体171として、幅が600mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも510mmである。この場合、気泡発生率は0.9%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じやすいことが分かった。
(比較例2)
比較例2では、第1光学フィルム積層体F1と同幅であり、かつ、第1キャリアフィルムF12との接触面に溝部が形成されていない剥離体171として、幅が510mmのものを使用した。したがって、第1接触幅174、第2接触幅176及び第3接触幅177は、いずれも510mmである。この場合、気泡発生率は0.8%であり、第1光学機能フィルムF1のシート片と液晶パネルWとの間に気泡が生じやすいことが分かった。
以上のような気泡発生率の測定結果を下記表1に示す。
Figure 0005580762
12 第1搬送装置
14 第1欠点検査装置
16 第1切断装置
17 第1剥離装置
171 剥離体
172 ロール
173 剥離ライン
174 第1接触幅
175 溝部
176 第2接触幅
177 第3接触幅
178 段部
179 溝部
18 第1貼合装置
22 第2搬送装置
24 第2欠点検査装置
26 第2切断装置
27 第2剥離装置
271 剥離体
272 ロール
28 第2貼合装置
200 パネル反転機構
F1 第1光学フィルム積層体
F11 第1光学機能フィルム
F12 第1キャリアフィルム
F2 第2光学フィルム積層体
F21 第2光学機能フィルム
F22 第2キャリアフィルム
R1 第1連続ロール
R2 第2連続ロール
W 液晶パネル

Claims (6)

  1. 液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造システムであって、
    液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離装置と、
    前記剥離装置により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合装置とを備え、
    前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする液晶表示素子の製造システム。
  2. 前記剥離装置は、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造システム。
  3. 反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示素子の製造システム。
  4. 液晶パネルに光学機能フィルムのシート片を貼り合わせることにより、液晶表示素子を製造するための液晶表示素子の製造方法であって、
    液晶パネルの幅に対応する幅を有する光学機能フィルムのシート片を長尺のキャリアフィルム上に貼り合わせた状態で搬送しながら、前記キャリアフィルムを剥離体の表面から裏面に向けて掛け回し、当該剥離体の先端で反転させることにより、前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離する剥離工程と、
    前記剥離工程により前記光学機能フィルムのシート片から前記キャリアフィルムを剥離しながら、当該光学機能フィルムのシート片を液晶パネルの表面に貼り合わせる貼合工程とを含み、
    前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の少なくとも表面又は先端のいずれかと非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  5. 前記剥離工程では、前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の表面及び先端の両方と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを反転させることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子の製造方法。
  6. 反転された前記キャリアフィルムの幅方向両端部が、前記剥離体の裏面と非接触状態になるように、前記キャリアフィルムを搬送することを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示素子の製造方法。
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