JP5580570B2 - トレイ型部品供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トレイ型部品供給装置に関するものである。
トレイ型部品供給装置により供給される電子回路部品には、極性を有する部品がある。このような部品は、その極性によって回路基板への装着時の向きが決まるため、トレイが予め設定された回転位相とは異なる位相で電子回路部品装着機に取り付けられれば、電子回路部品が予定された回転位相とは異なる位相で供給されることとなり、そのまま回路基板への装着が行われれば、電子回路部品が設定された位相とは異なる位相で装着され、不良な回路基板が生産される。
そのため、下記の特許文献1に記載のトレイ型部品供給装置においては、トレイの4隅のうちの1つに切欠部が形成され、トレイは、切欠部が予め設定された位置に位置する状態で部品装着機にセットされる。そして、セット時に距離センサにより、トレイの切欠部が設けられたとされる隅の高さが測定され、トレイのセット方向が誤っているか否かが判定される。測定により得られた隅の高さが所定の高さ以上であれば、その隅は切欠部がない隅であり、トレイが誤った向きにセットされたことがわかるのであり、表示ランプが点灯されるとともに、回路基板への電子回路部品の搭載が停止される。
特開2005−243816号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトレイ型部品供給装置には、未だ改善の余地がある。例えば、トレイが誤った向き、すなわち誤った回転位相にセットされた場合に、その事実が報知され、電子回路部品の搭載が停止されるよりも、誤った回転位相にセットされたトレイからでも正常に電子回路部品の取出しが行われ得る方が便利であるというように改善の余地があるのである。
本発明は、このような実情に鑑みて為されたものであり、より実用的なトレイ型部品供給装置を得ることを課題として為されたものである。
上記の課題は、トレイ型部品供給装置を、(A)複数の電子回路部品を平面的に並べて保持するトレイを少なくとも1つ、下方から支持する支持面を備え、トレイが長辺と短辺とを有する長方形のものであれば、長辺が予め定められた一方向に平行となる姿勢で支持し、トレイが4辺の長さが相等しい正方形のものであれば、任意の1辺が前記一方向に平行となる姿勢で支持するトレイ支持台と、(B)そのトレイ支持台に支持されたトレイの、前記支持面に垂直な軸線まわりの回転位相を検出する回転位相検出装置とを含み、その回転位相検出装置が、(i)前記トレイの4隅の1つに設けられてそのトレイの回転位相を特定可能な特定部を検出可能な検出ヘッドと、(ii)その検出ヘッドを、少なくとも前記支持面に平行な平面内において移動させる検出ヘッド移動装置と、(iii) (a)前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを予め定められた位置へ移動させ、前記検出ヘッドに検出作動を行わせる第1検出制御部、(b)その第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記トレイが正方形のものであれば、前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを前記特定部に対向する可能性のある位置へ移動させ、その検出ヘッドに検出作動を行わせる第2検出制御部、および(c)前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記トレイが長方形のものであれば、そのトレイの実際の回転位相を推定する回転位相推定部を含む検出制御装置とを含むものとすることにより解決される。
本発明に係るトレイ型部品供給装置によれば、トレイ支持台に正方形や長方形のトレイが予め定められた回転位相とは異なる回転位相でセットされた場合でも、それらの実際の回転位相が回転位相検出装置により検出され、電子回路部品の供給が支障なく行われ得る。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施形態の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
(1)複数の電子回路部品を平面的に並べて保持するトレイを少なくとも1つ、下方から支持する支持面を備えたトレイ支持台と、
そのトレイ支持台に支持されたトレイの少なくとも一部を検出するトレイ検出装置と
を含むトレイ型部品供給装置。
トレイ検出装置は、トレイの全体を検出するものでも、一部を検出するものでもよい。トレイの少なくとも一部の検出により、トレイの回転位相の他、例えば、トレイの種類,位置ずれ等をも検出することが可能になる。トレイ検出装置は、トレイの少なくとも一部の平面形状を検出するものでも、高さを検出するものでもよい。後者の場合、例えば、トレイの重なり枚数を検出することもできる。また、トレイ検出装置は、トレイに接触して検出する接触型検出装置でも、接触しないで検出する非接触式検出装置でもよい。後者には、例えば、撮像装置や、レーザ式等の距離検出装置が含まれる。トレイ支持台に複数枚重ねて支持されたトレイを撮像装置により検出する場合、焦点深度の深いものや、焦点距離の調節が可能な撮像装置を使用することが望ましい。
(2)前記トレイ検出装置が、トレイの予め定められた特定部を検出するものである(1)項に記載のトレイ型部品供給装置。
特定部は、検出のために使用者によりトレイに設けられた部分でもよく、トレイのメーカにより設けられた部分でもよい。
(3)前記トレイ検出装置が、前記トレイの、前記支持面に垂直な軸線まわりの回転位相を検出する回転位相検出装置を含む(1)項に記載のトレイ型部品供給装置。
(4)前記回転位相検出装置が、前記トレイの一部に設けられ、前記トレイの、前記支持面に垂直な軸線まわりの回転位相を特定可能な特定部を検出する特定部検出装置を含む(3)項に記載のトレイ型部品供給装置。
上記特定部は、例えば、四角形のトレイの4つの角部の1つのみに設けられ、他の角部には設けられない部分とすることができる。また、4つの角の各々の形状を互いに異ならせ、あるいは4つの角の各々に互いに異なるマークを設ければ、1つの角部を検出するのみでトレイの回転位相を検出し得る。
(5)前記特定部検出装置が、
前記特定部を検出可能な検出ヘッドと、
その検出ヘッドを、少なくとも前記支持面に平行な平面内において移動させる検出ヘッド移動装置と、
その検出ヘッド移動装置と前記検出ヘッドとを制御する検出制御装置と
を含み、前記検出制御装置が、前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを予め設定された設定位置へ移動させ、前記検出ヘッドに前記特定部の検出作動を行わせる第1検出制御部を含む(4)項に記載のトレイ型部品供給装置。
本項の特徴は、(2)項に記載のトレイ型部品供給装置にも適用可能である。
(6)前記検出制御装置が、さらに、前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記トレイの実際の回転位相を推定する回転位相推定部を含む(5)項に記載のトレイ型部品供給装置。
トレイが長辺と短辺とを有する長方形のものであり、かつ、前記長辺の方向が予め決められている場合には、トレイの回転位相は2種類のいずれかに決まる。従って、特定部を四角形のトレイの4つの角部の1つのみに設け、その特定部に対向する設定位置において検出ヘッドが特定部を検出しない場合には、回転位相推定部はトレイの実際の回転位相が予定の回転位相と180度異なる回転位相であると一義的に推定することができる。
(7)前記検出制御装置が、さらに、前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを前記特定部に対向する可能性のある位置へ移動させ、その検出ヘッドに前記特定部の検出作動を行わせる第2検出制御部を含む(5)項または(6)項に記載のトレイ型部品供給装置。
特定部がトレイの4つの角部の1つのみに設けられ、かつ、トレイが正方形のものである場合には、前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しないからといって、実際の回転位相を一義的に推定することはできず、検出ヘッドが特定部を検出するまで第2検出制御部を作動させることが必要である。また、トレイが長方形のものである場合でも、長辺の方向が予め決められていない場合には、同様に第2検出制御部を作動させることが必要である。
特定部の検出により、トレイの実際の回転位相を検出することができる。
(8)前記検出制御装置が、さらに、
前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを前記特定部に対向する可能性のある位置へ移動させ、その検出ヘッドに前記特定部の検出作動を行わせる第2検出制御部と、
前記第1検出制御装置により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記第2検出制御部と前記回転位相推定部とのいずれか一方を選択する選択部と
を含む(6)項に記載のトレイ型部品供給装置。
トレイに応じて、第2検出制御部の制御により回転位相を取得することができ、あるいは第2検出制御部を作動させなくても回転位相を取得することができる。
(9)さらに、
前記支持面に平行な方向におけるトレイの位置決めを行う位置決め部材と、
その位置決め部材に対するトレイの位置の適否を検出する位置適否検出装置と
を含む(1)項ないし(8)項のいずれかに記載のトレイ型部品供給装置。
トレイの位置適否の検出により、例えば、トレイの位置を修正したり、あるいはトレイの位置に応じてトレイから部品を受け取る位置を修正したりすることができ、トレイからの部品の取出しが正確に行われるようにすることができる。
(10)前記位置適否検出装置が、
前記位置決め部材とトレイとの両方を撮像する撮像装置と、
その撮像装置の撮像結果に基づいて、前記位置決め部材に対するトレイの位置の適否を判定する位置適否判定部と
を含む(9)項に記載のトレイ型部品供給装置。
(11)(3)項ないし(8)項のいずれかに記載のトレイ型部品供給装置と、
回路基板を保持する基板保持装置と、
電子回路部品を保持する部品保持具と、
その部品保持具を前記トレイ型部品供給装置と前記基板保持装置との間で移動させる保持具移動装置と、
その保持具移動装置を装着制御プログラムに基づいて制御し、前記部品保持具に前記トレイ型部品供給装置から電子回路部品を受け取らせ、前記基板保持装置に保持された回路基板に装着させる装着制御装置と
を含み、前記装着制御装置が、前記回転位相検出装置により検出されたトレイの実際の回転位相が正規の回転位相と違う場合に、前記装着制御プログラムにおいて、(a)トレイから電子回路部品を1個ずつ順次受け取る際における前記トレイ型部品供給装置上における部品受取位置の変化方向である部品取出進行方向(対部品供給装置取出進行方向)と、(b)トレイから受け取った後、回路基板に装着する前に電子回路部品を回転させるべき角度である部品回転角度との少なくとも一方を、前記実際の回転位相に合わせて変更する装着制御プログラム変更部を含む電子回路部品装着装置。
上記部品取出進行方向を変更する手段を部品取出進行方向変更手段と称し、上記部品回転角度を変更する手段を部品回転角度変更手段と称する。
本項に係る電子回路部品装着装置は、回転位相検出装置により検出されたトレイの実際の回転位相が正規の回転位相と違う場合に、部品取出進行方向と部品回転角度との少なくとも一方を変更する装着制御プログラム変更部を含むが、条件によっては部品取出進行方向や部品回転角度が変更されなくてもよい場合がある。
例えば、トレイの実際の回転位相が予定の回転位相と180度違っても、そのトレイに収容されている電子回路部品に極性がなければ、部品回転角度の指定を変更する必要はないし、そのトレイが未使用のものであって全部の部品収容部に電子回路部品が収容されており、かつ、その未使用のトレイ上において電子回路部品を最初に取り出すべき部品収容部(初期取出開始位置と称する)の指定を無視して差し支えない場合には、部品取出進行方向を変更する必要はない。ただし、そのトレイからの電子回路部品の取出しが、途中で終了した場合には、次回にそのトレイ(既使用のトレイとなる)から電子回路部品の供給が行われるときに備えて、電子回路部品の取出しがどの部品収容部から開始され(実際の初期取出開始位置がどこで)、どの部品取出進行方向に(例えば、部品収容部の位置を規定するx、y座標の変化方向や、部品収容部の行番号および列番号の変化方向で規定可能である)、どの部品収容部まで(取出終了位置と称する)行われたかを特定可能なデータ(実部品取出データと称する)を、そのトレイの識別コードと対応付けて、コンピュータ(例えばデータベース)に記憶させておくことが望ましい。
初期取出開始位置の指定を無視してならないのは、例えば、トレイにより保持される部品が、電気特性が僅かずつ異なる等の理由で、シリアル番号を付加して個々に特定されることが必要なものであり、部品保持具が電子回路部品を設定された順番にトレイから取り出すことが必要な場合、あるいはトレイの形状が左右および上下の少なくとも一方について非対称である場合である。この場合、トレイの回転位相が正規の回転位相と違っても、装着制御プログラムの、部品取出進行方向の実際の回転位相に合わせた変更により、トレイ上において設定された初期取出開始位置から電子回路部品の取出しが開始されることが保証され、取出しが支障なく行われる。この場合にも、トレイからの電子回路部品の取出しが途中で終了した場合には、実部品取出データが、そのトレイの識別コードと対応付けて記憶させられることが望ましい。
また、対部品供給装置取出進行方向の変更により、既使用のトレイについて、そのトレイに対する今回の部品取出方向が前回と同じになるようにすることができる。
さらに、請求項7に記載の電子回路部品装着装置について段落〔0009〕に記載された作用および効果(トレイの実際の回転位相が予定とは異なることによる不都合の自動解消について)は、回転位相検出装置が撮像装置を含む装置である電子回路部品装着装置についても、撮像装置を含まず、撮像以外の手段により回転位相を検出する装置である電子回路部品装着装置についても得ることができ、いずれの態様の回転位相検出装置も含む本項に記載の電子回路部品装着装置によっても得ることができる。
本項に係る発明は、(9)項または(10)項が(3)項ないし(8)項のいずれかに従属する態様にも適用可能である。
(12)前記装着制御プログラム変更部が例外的部品取出進行方向変更手段を含み、その例外的部品取出進行方向変更手段が、(i)前記回転位相検出装置により検出された現在のトレイの実際の回転位相が正規の回転位相であり、(ii)そのトレイが既使用のものであって複数の部品収容部の一部から既に電子回路部品が取り出されており、(iii)その一部の部品収容部からの電子回路部品の取出しが、そのトレイが正規の回転位相とは異なる位相にある状態で行われ、(iv)トレイについて設定されている初期取出開始位置とは異なる位置から開始されたものであったという4つの条件が満たされた場合に、前記装着制御プログラムにおける前記トレイ型部品供給装置に対する部品取出進行方向である対部品供給装置取出進行方向の変更をトレイに対する部品取出進行方向である対トレイ取出進行方向が今回も前回と同じになるように行う(11)項に記載の電子回路部品装着装置。
既使用のトレイについては、その回転位相が正規であっても、取出進行方向の変更が行われる場合がある。本項に記載の電子回路部品装着装置によれば、(i)〜(iv)の条件を満たすトレイについて取出進行方向の変更が行われ、部品の取出しが、対トレイ取出進行方向が今回も前回と同じになるようにされる。それにより、例えば、既使用トレイについて電子回路部品の取出しが途中まで行われた場合でも、トレイの端側に電子回路部品が残った状態が得られ、トレイに電子回路部品が中途半端に、例えば、トレイの中央部に残ることがない。また、今回の対トレイ取出進行方向が前回と同じになるように部品取出進行方向を変更する態様は汎用性があり、変更が比較的容易である。これらの効果は、現在の位相が非正規である既使用のトレイについて、今回の対トレイ取出進行方向が前回と同じになるように対部品供給装置取出進行方向の変更を行い、あるいは変更を行わない場合にも得ることができる。
(13)前記装着制御プログラム変更部が例外的部品取出進行方向不変更手段を含み、その例外的部品取出進行方向不変更手段が、(i)前記回転位相検出装置により検出された現在のトレイの実際の回転位相が正規の回転位相とは異なる回転位相であり、(ii)そのトレイが既使用のものであって複数の部品収容部の一部から既に電子回路部品が取り出されており、(iii)その一部の部品収容部からの電子回路部品の取出しが、前記現在の回転位相と同じ回転位相にある状態で行われ、(iv)トレイについて設定されている初期取出開始位置とは異なる位置から開始されたものであったという4つの条件が満たされた場合に、前記装着制御プログラムにおける前記トレイ型部品供給装置に対する部品取出進行方向である対部品供給装置取出進行方向の変更を行わない(11)項に記載の電子回路部品装着装置。
本項に記載の電子回路部品装着装置によれば、対部品供給装置取出進行方向の変更を行わないことにより、対トレイ取出進行方向が今回も前回と同じになる。
(14)(3)項ないし(8)項のいずれかに記載のトレイ型部品供給装置と、
回路基板を保持する基板保持装置と、
電子回路部品を保持する部品保持具と、
その部品保持具を前記トレイ型部品供給装置と前記基板保持装置との間で移動させる保持具移動装置と、
その保持具移動装置を装着制御プログラムに基づいて制御し、前記部品保持具に前記トレイ型部品供給装置から電子回路部品を受け取らせ、前記基板保持装置に保持された回路基板に装着させる装着制御装置と
を含み、前記トレイが、個々のトレイを識別可能なトレイ識別コードを有し、かつ、前記装着制御装置が、
前記トレイがそのトレイの複数の部品収容部の一部から既に電子回路部品が取り出された状態にある場合に、未だ取り出されていない電子回路部品が収容されている部品収容部を特定可能な情報である残存部品特定情報を、前記トレイ識別コードと対応付けて記憶する残存部品特定情報記憶部と、
前記回転位相検出装置により検出されたトレイの実際の回転位相が正規の回転位相と違う場合に、その実際の回転位相と、前記残存部品特定情報記憶部に記憶されている前記残存部品特定情報とに基づいて、前記装着制御プログラムを、前記トレイが前記実際の回転位相にあるままで、前記未だ取り出されていない電子回路部品が収容されている部品収容部から電子回路部品を取り出す装着制御プログラムに自動で変更する装着制御プログラム変更部と
を含むことを特徴とする電子回路部品装着装置。
装着制御プログラムの変更は、対トレイ取出進行方向が今回も前回と同じになるように行われてもよく、前回とは異なる方向となるように行われてもよい。
請求項9に記載の電子回路部品装着装置について段落〔0010〕に記載された作用および効果(回転位相が正規とは違ったままでのトレイからの電子回路部品の取出しが自動的に行われることについて)は、回転位相検出装置が撮像装置を含む装置である電子回路部品装着装置についても、撮像装置を含まず、撮像以外の手段により回転位相を検出する装置である電子回路部品装着装置についても得ることができ、いずれの態様の回転位相検出装置も含む本項に記載の電子回路部品装着装置によっても得ることができる。
本項に係る発明は、(9)項または(10)項が(3)項ないし(8)項のいずれかに従属する態様にも適用可能である。
(15)前記トレイ検出装置が、前記トレイの前記少なくとも一部を撮像する撮像装置を含む(1)項ないし(14)項のいずれかに記載のトレイ型部品供給装置。
本項に記載の撮像装置は(10)項に記載の撮像装置と兼用にすることも、兼用にしないことも可能である。両撮像装置を区別する必要がある場合には、(10)項の撮像装置を第1撮像装置と称し、本項に記載の撮像装置を第2撮像装置と称することとする。
(16)前記トレイ検出装置がさらに、前記撮像装置により前記トレイの予め定められた特定部が撮像されたか否かにより前記特定部の存否を判定する特定部存否判定部を含む(15)項に記載のトレイ型部品供給装置。
一実施形態である電子回路部品装着装置を示す平面図である。 上記電子回路部品装着装置の装着制御部の装着ヘッドを示す右側面図である。 上記電子回路部品装着装置のトレイ型部品供給装置を示す平面図である。 上記トレイ型部品供給装置を示す右側面図である。 上記トレイ型部品供給装置のトレイおよび支持台を示す平面図である。 上記電子回路部品装着装置の装着制御装置を概念的に示すブロック図である。 上記装着制御装置の主体を成すコンピュータのRAMに記憶させられた装着制御プログラムを示す図表である。 上記コンピュータのROMに記憶させられた位置適否検出プログラムを示すフローチャートである。 上記コンピュータのROMに記憶させられたトレイ回転位相検出プログラムを示すフローチャートである。 上記コンピュータのROMに記憶させられた装着制御プログラム変更プログラムを示すフローチャートである。 上記トレイの位置適否の検出を説明する図である。 長方形トレイの回転位相の推定を説明する図である。 正方形トレイの4種類の回転位相を示す図である。 長方形トレイおよび正方形トレイについてそれぞれ設定された部品取出進行方向を説明する図である。 装着制御プログラムにより作成される部品受取データの2つの例を示す図表である。 未使用の長方形トレイについて、その回転位相および初期取出開始位置の指定無視の許可,不許可の設定による部品受取データの作成を説明する図である。 未使用の正方形トレイについて、その回転位相および初期取出開始位置の指定無視の許可,不許可の設定による部品受取データの作成を説明する図である。 既使用の長方形トレイについて、前回と今回とで回転位相が同じ場合の部品受取データの作成を説明する図である。 既使用の長方形トレイについて、前回と今回とで回転位相が異なる場合の部品受取データの作成を説明する図である。 既使用の正方形トレイについて、前回と今回とで回転位相が同じ場合の部品受取データの作成を説明する図である。 既使用の正方形トレイについて、前回と今回とで回転位相が異なる場合の部品受取データの作成を説明する図である。 既使用の正方形トレイについての部品受取データの作成の別の態様を説明する図である。 複数のトレイがトレイ収容器に収容されて部品を供給する態様を示す平面図である。 トレイについて設定される部品取出順の別の態様を説明する図である。 非対称のトレイを概略的に示す平面図である。
以下、請求可能発明のいくつかの実施形態を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施形態としての電子回路部品装着装置が示されている。本電子回路部品装着装置は、基板搬送装置6,基板保持装置8,トレイ型部品供給装置10,フィーダ型部品供給装置12,部品装着部14および装着制御装置16(図6参照)を備えている。基板搬送装置6は、装着装置本体としてのベッド20上に設けられ、回路基板22を水平な姿勢で一方向に搬送する。基板保持装置8は、例えば、基板搬送装置6により搬入され、基板保持装置8上において停止させられた回路基板22を支持部材により下方から支持するとともに、回路基板22の搬送方向に平行な両縁をクランプ部材によりクランプする装置とされ、回路基板22は部品装着面が水平な姿勢で支持される。
部品装着部14は図1に示すようにヘッドユニット30およびヘッド移動装置32を含む。ヘッド移動装置32はヘッドユニット30を、部品装着面に平行な一平面内において互いに直交する2方向へ移動させる。その2方向の一方をX軸方向、他方をY軸方向とする。本電子回路部品装着装置においては基板搬送方向に平行な方向をX軸方向とし、X軸,Y軸方向はいずれも水平である。ヘッド移動装置32はX軸方向移動装置34およびY軸方向移動装置36を含み、ヘッドユニット30を水平面内の任意の位置へ移動させる。
X軸方向移動装置34は、図1に示すように可動部材としてのX軸スライド40およびX軸スライド移動装置42を含む。X軸スライド移動装置42は、駆動源たるX軸移動用モータ44,送りねじたるボールねじ46およびナット(図示省略)を1対含み、X軸スライド40をX軸方向に平行な任意の位置へ移動させる。本Y軸方向移動装置36は、X軸スライド40上に設けられ、可動部材としてのY軸スライド52およびY軸スライド移動装置54を含む。Y軸スライド移動装置54は、駆動源たるY軸移動用モータ56,ボールねじおよびナット(図示省略)を含み、Y軸スライド52をY軸方向に平行な任意の位置へ移動させる。モータ44,56は、例えば、電動モータの一種であり、回転角度の精度の良い制御が可能な電動回転モータの一種であるエンコーダ付きのサーボモータにより構成されている。
本電子回路部品装着装置においてヘッドユニット30は、図2に示すようにY軸スライド52上に設けられている。ヘッドユニット30は、ヘッド保持装置60と装着ヘッド62とを含む。これらヘッド保持装置60および装着ヘッド62は、特開平6−291490号公報に記載のヘッド保持装置および装着ヘッドと同様に構成され、ヘッド保持装置60は負圧源から供給される負圧により装着ヘッド62を着脱可能に保持する。また、ヘッドユニット30は、Y軸スライド52に設けられたヘッド昇降装置68により昇降させられるとともに、ヘッド回転装置70により、その鉛直な軸線まわりに回転させられる。
装着ヘッド62はノズル保持部64と、ノズル保持部64に保持された部品保持具としての吸着ノズル66とを含み、吸着ノズル66が電子回路部品を負圧により吸着して保持する。ヘッド保持装置60により、吸着ノズル66の吸着管の直径とノズル保持部64の数との少なくとも一方を異にする複数種類の装着ヘッド62が選択的に保持される。
Y軸スライド52にはまた、図1に示すように、回路基板22に設けられた複数の基準マーク80を撮像する撮像装置たるマーク撮像装置82が設けられ、ヘッド移動装置32により水平面内の任意の位置へ移動させられる。ヘッド移動装置32は、部品保持具移動装置であり、撮像装置移動装置でもある。マーク撮像装置82は、例えば、撮像デバイスの一種であるCCDカメラにより構成されている。CMOSカメラにより構成されてもよい。また、X軸スライド40には、吸着ノズル66により吸着された電子回路部品を撮像する部品撮像装置90が2組設けられ、トレイ型部品供給装置10およびフィーダ型部品供給装置12の各々により供給された電子回路部品がそれぞれ撮像される。
トレイ型部品供給装置10を説明する。トレイ型部品供給装置10は、図3に示すように、電子回路部品をトレイ100に収容して供給する装置である。本トレイ型部品供給装置10は、請求可能発明に関する部分以外の部分は、特開2007−201416号公報に記載のトレイ型部品供給装置と同じであり、簡単に説明する。
トレイ型部品供給装置10は、図3に示すように、供給装置本体としての台車102を備え、部品装着部14に連結,切離し可能とされている。台車102は車体104に昇降可能に設けられた昇降部材106において、位置決め装置108により水平方向に位置決めされて部品装着部14に連結される。連結状態においてトレイ型部品供給装置10の幅方向ないし左右方向はX軸方向に平行となり、前後方向はY軸方向に平行となる。前後方向において基板保持装置8に近い側が前側であり、離れた側が後側である。
トレイ100は、昇降部材106上に設けられた支持部112により支持される。昇降部材106は上昇位置に位置する状態で部品装着部14に連結され、その状態では、トレイ100を位置決めするL形定規(後述する)の上面の高さが、基板保持装置8に保持された回路基板22の上面である部品装着面の高さとほぼ同じになり、マーク撮像装置82によるマークの撮像が回路基板22についてもL形定規についても焦点が合った状態で行われる。マーク撮像装置82を昇降装置により昇降可能に設け、いずれのマークについても焦点が合わされるようにしてもよく、マーク撮像装置82を焦点距離の調節可能なカメラとしてもよい。昇降部材106の支持部112は、図4に示すように、昇降部材106に対して前後方向に延びる状態で設けられるとともに、可動部材たる1対のスライダ130が前後方向に移動可能に設けられ、スライダ駆動装置132により移動させられる。
トレイ100はトレイ支持台(以後、支持台と略称する)140に支持されて台車102に搭載される。本支持台140は1枚の板状を為し、支持台位置決め装置146により、1対のスライダ130に対して水平方向に位置決めされた状態で下方から着脱可能に支持され、部品装着部14に対して位置決めされる。支持台140は、スライダ130の移動により、図4に実線で示すように、部品装着部14に近接し、トレイ100が電子回路部品を供給する供給位置と、二点鎖線で示すように部品装着部14から離れ、供給位置から退避した退避位置とに移動させられる。
本支持台140は、本体部と、本体部の上面に固定された磁性材料製の表層部とから成り、その表層部により構成される支持台140の水平な支持面150上にトレイ100が載せられ、下方から支持される。支持面150には、図5に示すように部品供給装置10の幅方向に平行に延びるガイドバー152が設けられ、案内部を構成している。ガイドバー152は、支持面150に直角な位置決め面154を有する。また、ガイドバー152の支持面150に平行な上面には、その長手方向に沿って目盛156が設けられている。
トレイ100は板状に形成され、平面視の形状が長方形あるいは正方形を成し、複数の部品収容部たる部品収容凹部160がマトリックス状に形成されている。これら部品収容凹部160の各々に電子回路部品162が収容され、トレイ100により一平面内に並べて保持されている。電子回路部品は、電子回路を形成する部品であり、図5に示す部品162を始めとし、リードを有する電子部品,コンデンサ,コイル,抵抗,リレー,スイッチ等、種々の態様のものがある。以後、部品と略称する。なお、図3においては、図面が煩雑になることを避けるために部品収容凹部160等の図示は省略されている。また、図5においては、正方形のトレイ100について電子回路部品162の図示が省略されている。
本実施形態においては、平面視の形状が長方形であるトレイ(以後、長方形トレイと称する場合がある)100および正方形であるトレイ(以後、正方形トレイと称する場合がある)100の各外形寸法は、1種類に決められていることとする。部品収容凹部160は、収容される部品に応じた大きさを有し、形状,寸法,収容される部品の種類,最大収容数,収容ピッチ等を異にする複数種類のトレイ100が用意され、回路基板22に装着される部品の種類,数等に応じて適宜のトレイ100が支持台140上に並べられる。但し、本実施形態では、いずれのトレイ100も、左右対称および上下対称に形成されている。
本トレイ型部品供給装置10のトレイ100には、図5に示すように、4つの角のうちの3つに丸味が付けられ、1つに切欠170が形成されて特定部を構成している。切欠170は、トレイ100の互いに直交する2辺と交差する一直線に沿ってトレイ100の角部を厚さ方向に切断することにより得られる形状を有する。また、トレイ100には二次元コード172が設けられ、情報記録部を構成している。本二次元コード172には、例えば、トレイ100を個々に識別するためのトレイ識別コード,初期(未使用時)の部品収容数,部品種類,後述する未使用時における初期取出開始位置の指定の無視の許可あるいは不許可等が記録され、例えば、トレイ100の切欠170に隣接する部分に設けられている。情報記録部は、二次元コードの他、バーコード,コード読取装置により読み取り可能な形態で情報が記録されたものでも、通信により情報の取得が可能な情報記憶部でもよい。
トレイ100は、支持台140上に少なくとも1つ、位置決め部材としてのL形定規180により、X軸方向およびY軸方向においてそれぞれ位置決めされた状態でX軸方向に並べて支持される。L形定規180は、互いに直角な方向に延びる第1定規部(以後、定規部と略称する)182と第2定規部(以後、定規部と略称する)184とを備え、それら定規部182,184の底面には、複数の永久磁石186が埋設されている。
L形定規180は、支持台140に磁力により着脱可能に固定される。したがって、L形定規180は、支持台140の磁性材料製の支持面150の任意の位置に取付け可能であり、図5に示すように、定規部182がガイドバー152の位置決め面154に密着させられ、Y軸方向において位置決めされるとともに、X軸方向に平行な方向においては、位置決め面154に沿った任意の位置に取り付けられる。L形定規180の定規部182,184が互いに交差する角部に第1基準マーク(以後、基準マークと略称する)190が形成され、定規部184の、定規部182と交差する角部から隔たった先端部に第2基準マーク(以後、基準マークと略称する)192が形成されている。
トレイ型部品供給装置10により供給される部品の種類,支持台140に支持させるトレイ100の種類,並び順および定規取付位置は、作業者により入力装置200(図6参照)を用いて後述するコンピュータに入力され、例えば、表示装置202の表示画面204に表示される。定規取付位置はトレイ載置位置ないし支持位置であり、ガイドバー152に設けられた目盛156の数値により指示され、作業者は指示された位置にL形定規180を取り付ける。これら定規取付位置データ等は、トレイ支持データとして、後述するコンピュータのRAMに設けられたトレイ支持データメモリに記憶される。
作業者は支持台140にL形定規180を取り付けた後、トレイ100を支持台140に支持させる。図5に示すように、トレイ100を、その互いに直交する2側面を定規部182,184に当てて位置決めし、その状態で拘束部材210により拘束し、移動を阻止する。長方形トレイ100の載置姿勢は、その長手方向(長辺)がトレイ型部品供給装置10の前後方向(Y軸方向)に平行となる姿勢に決められている。また、いずれのトレイ100も、切欠170を挟む2辺が定規部182,184に当てられ、切欠170が2定規部182,184が交差する角部に対応する位置に位置する状態で載置することが決められている。したがって、切欠170は、トレイ100の4つの角のうちの1つであって、L形定規180に対して決められた状態が得られる角に設けられている。拘束部材210は、少なくとも底面の少なくとも一部に永久磁石を備え、支持台140の支持面150の任意の位置に磁力によって固定される。
前記装着制御装置16は、図6に示すように、CPU250,ROM252,RAM254およびそれらを接続するバス256を含む装着制御コンピュータ260を主体とするものであり、入出力部262には、前記入力装置200,マーク撮像装置82等によって得られた画像データを処理する画像処理コンピュータ264,データベース266が接続されている。本データベース266はコンピュータにより構成されている。入出力部262にはまた、駆動回路270を介してX軸移動用モータ44等、種々のアクチュエータ等が接続されるとともに、制御回路272を介して表示装置202の表示画面204が制御される。
また、ROM252およびRAM254には、装着制御プログラムおよび図8にフローチャートで表される位置適否検出プログラムを始めとし、種々のプログラムおよびデータ等が記憶させられている。装着制御プログラムには、図7に表で表されるように、回路基板22上における部品装着位置の座標等が装着順序と対応付けられたデータが含まれる。装着制御プログラム中の部品回転角度は、吸着ノズル66がトレイ100から部品を受け取った後、回路基板22に装着する前に部品を回転させるべき角度であり、後述する正規の回転位相で支持板140に支持されたトレイ100により供給される部品の回転位相(軸線まわりの位置であり、この場合の部品の回転位相が供給時における部品の正規の回転位相である)を基準として設定されている。部品回転角度は正負の符号を付して設定され、回転方向も決められる。トレイ型部品供給装置10は部品装着部14に連結された状態では、信号線等が接続され、装着制御装置16によって制御されると共に、電力が供給される状態となる。
以上のように構成された電子回路部品装着装置においては、一連の回路基板22への電子回路部品の装着作業の開始に先立って、L形定規180およびトレイ100の位置適否の検出,トレイ100の支持面150に直角な軸線まわりの回転位相の検出および装着制御プログラムの変更等が行われる。
まず、L形定規180およびトレイ100の位置適否の検出が行われる。
これらは図8に示す位置適否検出プログラムに従って行われ、支持台140上の全部のL形定規180およびトレイ100について行われる。検出は予め設定された順番で行われ、本実施形態においては、トレイ型部品供給装置10の幅方向において、基板搬送方向において最も下流側のL形定規180,トレイ100から順に行われる。
まず、ステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)が実行され、マーク撮像装置82が移動させられてL形定規180のマーク190,192を撮像する。マーク190,192の位置は、定規取付位置およびL形定規180の寸法により得られる。
撮像データは画像処理コンピュータ264により処理され、それにより得られるデータに基づいてS2が実行され、L形定規180の位置が適切であるか否かの判定が行われる。L形定規180にX軸,Y軸の各方向および軸線まわりに設定値を超えるずれがあるか否かの判定が行われるのであり、設定値を超えるずれがなければ、S4以下のステップが実行される。ずれがあればS3が実行され、その旨が報知されるとともに、定規位置不適切フラグがONにセットされる。報知は、表示画面204にL形定規180の位置が不適切であること、そのL形定規の位置を表示することにより行われる。
次にS4が実行される。S4ではマーク撮像装置82により、L形定規180およびトレイ100の図11(a)に二点鎖線の円で示す領域A,B、すなわちトレイ100の定規部182,184に当てられて位置決めされる部分が撮像される。領域A,Bの位置は、マーク190,192の撮像時と同様に、定規取付位置等に加えて、トレイ100の寸法により得られる。トレイ100の寸法は、トレイ支持データに含まれるトレイ100の種類により得られる。
撮像後、S5が実行され、トレイ100の位置が適正であるか否かの判定が行われる。図11(a)に示すように、トレイ100と定規部190,192との間に隙間がなければ、トレイ100の位置は適切であり、S6が実行され、全部のL形定規190およびトレイ100について検出が実行されたか否かの判定が行われる。全部について検出が済んでいなければ、プログラムの実行はS1に戻る。
図11(b)に示すように、定規部182,184の少なくとも一方とトレイ100との間に隙間があり、トレイ100に位置ずれがあれば、位置が不適切と判定されてS7が実行され、S3と同様にして作業者に報知される。また、トレイ位置不適切フラグがセットされる。全部のL形定規190およびトレイ100について位置の適否の検出が行われればプログラムの実行は終了する。
L形定規180とトレイ100との少なくとも一方に位置ずれがあれば、位置適否検出プログラムの終了後、位置不適切フラグのセットに基づいてスライダ130が退避位置へ退避させられ、支持台140が部品装着部14内から抜け出させられ、作業者により位置ずれ修正作業が行われる。また、位置不適切フラグがリセットされる。修正後、スライダ130が供給位置へ移動させられる。そして、再度、位置適否検出プログラムが実行され、L形定規180およびトレイ100の位置ずれが解消されたかが確認される。位置ずれがなくなるまで、位置適否の検出および位置ずれ修正が行われ、位置不適切フラグがリセットされる。
位置ずれが解消されれば、トレイ100の回転位相の検出が行われる。回転位相の検出も位置適否の検出と同様に、複数のトレイ100について予め設定された順番で行われる。回転位相の検出は、マーク撮像装置82にトレイ100の角部を撮像させ、切欠170を検出することにより行われる。本トレイ型部品供給装置10においては、図5に示すように、切欠170が設けられた角部が、定規部182,184が交差する角部に対応する部分に位置する位相で支持台140上に載置することが決められている。この位相を正規の回転位相と称する。したがって、トレイ100が正規回転位相で支持台140により支持されれば、マーク撮像装置82がL形定規180の交差部へ移動させられてトレイ100の角部を撮像すれば、切欠170が検出されるはずであり、検出されなければ、トレイ100が正規回転位相とは異なる回転位相にあることとなる。この回転位相を非正規回転位相と称する。
トレイ回転位相の検出は、図9に示すプログラムに従って行われ、まず、S11の実行によりカウンタのカウント値Cが1増加させられる。このカウンタは、マーク撮像装置82が撮像するトレイ100の角部を指定するカウンタであり、RAM254に設けられ、初期設定時の値は0であり、S11において1とされる。次いでS12が実行され、マーク撮像装置82は1番目のトレイ100の1番目の角部、すなわち定規部182,184の交差部に対応する角部であって、トレイ100の切欠170があることが予定されている部分へ移動させられて撮像する。
画像処理されたデータに基づいてS13が実行され、切欠170があるか否かの判定が行われる。切欠170があればS14が実行され、カウンタが0にリセットされるとともに、トレイ100の回転位相が正規であることが、トレイ100の支持台140上における支持位置(定規取付位置)と対応付けて、RAM254に設けられたトレイ情報メモリに記憶させられる。そして、S23が実行され、全部のトレイ100について回転位相の検出が実行されたか否かの判定が行われる。
それに対し、切欠170がなければS15が実行され、トレイ100について回転位相推定の設定があるか否かの判定が行われる。長方形トレイ100は、図12(a)に示すように、その長手方向がY軸方向に平行となる姿勢で支持台140上に載置されることが決められており、切欠170が検出されなければ、図12(b)に示すように、回転位相が正規回転位相ではない非正規回転位相であって、位相が180度逆である反転位相にあると推定することができる。そのため、S15ではトレイ100が長方形トレイであるか否かの判定が行われる。この判定は、トレイ支持データに基づいて行われ、長方形であればS16が実行され、反転位相であることがトレイ支持位置と対応付けてトレイ情報メモリに記憶させられる。
それに対し、トレイ100が正方形トレイであれば、図13に示すように、その回転位相は4種類あり、トレイ100の定規部182,184の交差部に対応する角部の撮像により切欠170が検出されない場合、回転位相を推定することができず、切欠170が検出されるまで、残りの角部が順次撮像される。そのため、S17が実行され、カウンタのカウント値Cが1増加させられた後、S18が実行され、マーク撮像装置82がトレイ100の2番目の角部へ移動させられて撮像する。4つの角部の撮像順は予め設定されており、例えば、時計まわりに撮像される。角部の位置は、トレイ100の支持位置および寸法により得られる。
そして、S19において切欠170があるか否かの判定が行われる。切欠170があればS20が実行され、トレイ100の回転位相がその支持位置と対応付けて記憶させられる。トレイ100の回転位相は、何番目の角部の撮像により切欠170が検出されたかによりわかり、例えば、正規回転位相に対する回転方向および角度により特定される。
切欠170が検出されるまで、S17〜S19,S21が繰返し実行される。4つの角部を撮像しても切欠170が検出されなければS22が実行され、回転位相が検出されなかったこと、および検出されなかったトレイ100の支持位置が表示画面204に表示される。全部のトレイ100について回転位相の検出が行われるまでS11〜S23が実行される。
切欠170の検出により、それに近接して設けられた二次元コード172の位置がわかる。そのため、全部のトレイ100の回転位相検出後、マーク撮像装置82が移動させられ、全部のトレイ100の各二次元コード172を撮像し、それに記録された情報が取得され、RAM254に設けられたトレイ情報メモリに、トレイ100の支持位置と対応付けて回転位相と共に記憶させられる。なお、各切欠170の検出に引き続いて各二次元コード172の撮像を行うことも可能である。そして、図10に示す装着制御プログラム変更プログラムが実行され、支持台140上の全部のトレイ100についてそれぞれ、部品を回転させるための部品回転角度データおよび吸着ノズル66がトレイ100から部品を受け取るための部品受取データが作成される。これらデータの作成も、支持台140におけるトレイ100の載置順に行われる。
まず、S31が実行され、トレイ100の回転位相が正規の位相であるか否かの判定が行われる。トレイ100の回転位相が正規の位相でなければ、S32が実行され、装着制御プログラムに設定されている部品回転角度のデータが変更される。トレイ100の回転位相が正規の位相と異なれば、収容されている部品の回転位相も変わる。そのため、部品回転角度データは、この位相の変化が打ち消され、正規の回転位相にある部品が装着プログラムに設定された角度、回転させられることにより得られる装着位相が、正規の回転位相にない部品について得られる角度に変更される。この部品回転角度は、装着制御プログラムにおいて設定された部品回転角度と、トレイ100の実際の回転位相とに基づいて設定され、部品回転角度変更データとしてトレイ100の種類と対応付けて部品回転角度データメモリに記憶させられる。装着制御プログラムに規定された部品回転角度の変更方向および変更量が部品回転角度変更データとされてもよい。
トレイ100の回転位相が正規の回転位相であれば、トレイ100の位相が正規ではないことによる部品姿勢の修正を行わなくてよく、S33が実行され、そのトレイ100により供給される部品について装着制御プログラムにおいて設定された部品回転角度がそのまま部品回転角度非変更データとして部品回転角度データメモリにトレイ100の種類と対応付けて記憶させられる。
次いでS34が実行され、トレイ100が未使用であるか否か、すなわち全部の部品収容凹部160に部品が収容されているか否かの判定が行われる。この判定は、データベース266に設けられたトレイ使用データメモリに記憶させられているトレイ使用データが読み込まれ、そのデータに基づいて行われる。部品の供給に使用され、部品が取り出されたトレイ100は、部品残数がトレイ識別コードと対応付けてトレイ使用データメモリに記憶させられる。そのため、トレイ100の支持位置に基づいてトレイ情報メモリから得られるトレイ識別コードがトレイ使用データメモリに記憶されていれば、そのトレイ100は既使用トレイであり、データがなければ未使用である。部品残数は、トレイ100の支持板140へのセット時における部品収容数と部品取出数とによって得られる。
トレイ100が未使用であれば、S35が実行され、トレイ100の回転位相が正規であるか否かの判定が行われる。正規であれば、S36が実行され、部品受取データが作成される。部品受取データは、本電子回路部品装着装置について設定されたXY座標面(以後、装着装置座標面と称する)上において、吸着ノズル66がトレイ100から部品を受け取る位置である部品受取位置および受取順を規定するデータであり、このデータにより部品取出進行方向が規定される。この部品取出進行方向は、吸着ノズル66がトレイ100から部品を1個ずつ順次受け取る際における装着装置座標面上における部品受取位置の変化方向であって、トレイ型部品供給装置10に対する部品の取出進行方向であり、以後、対部品供給装置取出進行方向と称する。
本電子回路部品装着装置においては、対部品供給装置取出進行方向は、トレイ100に設定された部品の取出順により規定されるトレイ設定取出進行方向であって、トレイ100が正規の回転位相にある状態でのトレイ設定取出進行方向と同じ方向とされている。トレイ設定取出順は、長方形トレイおよび正方形トレイについてそれぞれ、図14(a),(b)に矢印で示すように、切欠170が設けられた角部を基準として設定され、部品収容凹部160の、トレイ100について設定されたxy座標面(トレイ座標面と称する)上における位置を規定する座標に取出順に番号が付されたデータにより規定される。トレイ設定部品取出順は、トレイ100の種類毎に予め設定され、RAM254に記憶させられている。トレイ座標面は、図14に示すように、基準位置、例えば、切欠170が設けられた角部に隣接する点を原点として設定されており、本トレイ設定取出順は、トレイ座標面上においてx,y方向共に正方向に進むとともに、x座標値が変わらないでy座標値が変わっていく方向となり、対部品供給装置取出進行方向は装着装置座標面上においてX,Y方向共に正方向に進むとともに、X座標値が変わらないでY座標値が変わっていく方向となる。
S36では、装着制御プログラムのうち、部品受取データを作成するプログラムが実行されて部品受取データが作成される。この場合、トレイ100の支持位置と、L形定規180の位置ずれ(トレイ100の設定値を超えない位置ずれ)と、部品収容凹部160の、トレイ座標面上における位置とに基づいて座標変換が行われ、複数の部品収容凹部160の装着装置座標面上における位置を特定する座標値が得られるとともに、それら座標値に、図16(a),図17(a)に矢印で示す方向に部品の受取りが行われる順に番号が付されて部品受取データが作成される。L形定規180の位置ずれは、L形定規180の位置適否検出時における基準マーク190,192の撮像により得られ、L形定規180およびトレイ100の両方について位置が適切であると判定された状態で定規取付位置と対応付けてRAM254に記憶させられている。部品収容凹部160のトレイ座標面上における位置は、トレイ100の種類により得られる。作成された部品受取データは、図15(a)に示すように、トレイ100の種類およびトレイ識別コードと対応付けて、RAM254に設けられた部品受取データメモリに記憶させられる。このように未使用のトレイ100が正規の回転位相にある場合、部品受取データは、部品受取データ作成プログラムがそのまま実行されて作成されればよく、対部品供給装置取出進行方向は変更されない。そして、S41が実行され、全部のトレイ100について部品回転角度の変更および部品受取データの作成が行われたか否かの判定が行われる。
トレイ100が正規の回転位相になければ、S37が実行され、トレイ100について初期取出開始位置の指定を無視してもよいか否かの判定が行われる。初期取出開始位置は、未使用のトレイ100について1番最初に部品を取り出すべき部品収容凹部160の位置であり、予め設定されている。未使用のトレイ100からの吸着ノズル66による電子回路部品の受取りは、指定された初期取出開始位置から開始予定である。本トレイ100では、トレイ座標面の原点および切欠170に最も近い部品収容凹部160の位置が初期取出開始位置に指定されており、前記トレイ設定取出順は、初期取出開始位置を始点として設定されている。例えば、トレイ100の回転位相に関係なく、トレイ設定取出順通りに部品が取り出されることが必要な場合、例えば、部品に識別コードを付けて個々に区別し、順番に使用されることが予定されている場合には、回転位相が非正規であっても、図16(b),図17(b)に示すように、部品の取出しは、指定された初期取出開始位置から始まってトレイ設定取出順に行われることが必要である。トレイ100についての初期取出開始位置の指定を無視することができないのであり、無視不許可データがトレイ100の二次元コード172に記憶させられる。
それに対し、初期取出開始位置の指定を無視しても差し支えない場合には、図16(c),図17(c)に示すように、トレイ100の回転位相が非正規であっても、装着装置座標面上における吸着ノズル66の部品受取動作は、トレイ100の回転位相が正規の場合と同様に行われて支障がない。トレイ100についての初期取出開始位置の指定を無視することができるのであり、無視許可データが二次元コード172に記憶させられる。初期取出開始位置の指定を無視することができるか否かは、トレイ100に収容される部品の種類によって決まり、それに応じて無視許可データあるいは無視不許可データが二次元コード172に記憶させられる。
トレイ100について無視許可データが記憶させられていれば、S38が実行され、トレイ100の回転位相が正規である場合と同様に部品受取データが作成され、対部品供給装置取出進行方向は変更されない。それにより、図16(c),図17(c)に示すように、吸着ノズル66による電子回路部品の受取りが、指定された初期取出開始位置とは異なる位置から開始されることとなる。それに対し、無視不許可データが設定されていれば、S39が実行され、回転位相に応じて部品受取データが作成される。この場合、トレイ100の支持位置等に加えて、トレイ100の回転位相に基づいて座標変換が行われ、図16(b),図17(b)に矢印で示す順序で部品の受取りが行われるように部品受取データが作成される。この部品受取データにより得られる対部品供給装置取出進行方向は、トレイ100が正規の回転位相にある場合に作成される部品受取データにより得られる対部品供給装置取出進行方向とは異なり、S39において行われる部品受取データの作成により、装着制御プログラムにおける部品取出進行方向が変更されることとなる。無視不許可データが設定されており、回転位相が反転位相である長方形トレイについて作成された部品受取データの例を図15(b)に示す。
トレイ100が既に部品が取り出されたことのある既使用トレイであれば、S40が実行され、回転位相に応じてトレイ100の途中からの部品受取データが作成される。このデータはトレイ使用データに基づいて作成される。トレイ100が収容された全部の部品が取り出されることなく、途中で部品の供給を終えた場合、トレイ100の初回使用時に1番目の部品が取り出された部品収容凹部160のトレイ座標面上の位置(実際の初期取出開始位置),最後に部品が取り出された部品収容凹部160のトレイ座標面上の位置,トレイ100に対する部品取出進行方向である対トレイ取出進行方向および部品残数がトレイ識別コードと対応付けられ、トレイ使用データとしてトレイ使用データメモリに記憶させられる。トレイ使用データは実部品取出データでもあり、残存部品特定情報でもあり、トレイ使用データメモリは、残存部品特定情報記憶部でもある。
本トレイ100では、対トレイ取出進行方向は、トレイ座標面上におけるx,y座標の変化方向(部品の取出しが正方向へ進行するか、負方向へ進行するか、x座標値が変わらないでy座標値が変わっていくか、y座標値が変わらないでx座標値が変わっていくか)により規定される。長方形トレイを例に取れば、トレイ100が正規回転位相にある場合および非正規回転位相にあってもトレイ100に無視不許可データが設定されている場合には、図18(a),(b)に示すように、変化方向はx,y座標共に正の方向であり、かつ、x座標値が変わらないでy座標値が変わっていく方向であり、トレイ設定取出進行方向と同じになる。トレイ100が非正規回転位相にあり、無視許可データが設定されている場合には、図18(c)に示すように、変化方向はx,y座標共に負の方向であり、かつ、x座標値が変わらないでy座標値が変わっていく方向であり、トレイ設定取出進行方向とは異なる。正方形トレイを例に取れば、図20(c)に示すように、対トレイ取出進行方向を規定する変化方向が、x座標は正方向、y座標は負方向であり、かつ、y座標値が変わらないでx座標値が変わっていく方向である場合もある。
いずれにしても、トレイ識別コードによりトレイ使用データが読み出され、図18ないし図21に例示するように、今回の対トレイ取出進行方向が前回と同じになり、トレイ100に対する吸着ノズル66による電子回路部品の受取りが前回の続きで行われるように、現に部品が収容されている収容凹部160のトレイ座標面上の位置について座標変換が行われ、部品受取データが作成される。図18には長方形トレイについて回転位相が前回と今回とで同じ例を示し、図19には長方形トレイについて回転位相が前回と今回とで異なる例を示す。また、図20および図21に正方形トレイの例を示す。これらのうち、図18(b),図19(a),(c),図20(b),図21(a),(c)〜(e)の場合、装着制御プログラムにおける部品取出進行方向が変更される。
回路基板22への部品の装着時には、装着制御プログラムが実行され、部品が回路基板22に装着順に装着される。吸着ノズル66が部品をトレイ100から受け取るのであれば、トレイ100の種類に基づいて部品受取データが読み出される。トレイ毎に部品受取データの読み出し箇所を指定するカウンタの初期値は1とされており、部品が取り出される毎に1増加させられる。そのため、装着ヘッド62は、カウント値により指定された部品受取位置へ移動させられ、吸着ノズル66がトレイ100から部品を取り出す。取出し後、装着に先立って部品が部品撮像装置90により撮像される。撮像に先立って部品回転角度データが読み出され、部品を回転させる角度が設定されていれば、それに従って吸着ノズル66が回転させられる。この部品回転角度は、トレイ100の回転位相が非正規の場合、その回転位相の正規回転位相に対するずれを修正する角度に設定されており、部品が極性を有したり、長方形であったりしても、装着制御プログラムに設定された部品回転角度により規定される位相で撮像され、回路基板22に装着される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、マーク撮像装置82が検出ヘッドを構成し、装着制御装置16が検出制御装置を構成し、これらがヘッド移動装置62と共に特定部検出装置を構成し、回転位相検出装置を構成している。マーク撮像装置82がトレイ型部品供給装置10の撮像装置を兼ね、ヘッド移動装置62が検出ヘッド移動装置たる撮像装置移動装置を兼ね、装着制御装置16が検出制御装置を兼ねているのである。そして、装着制御装置16のS12を実行する部分が第1検出制御部を構成し、S16を実行する部分が回転位相推定部を構成し、S17,S18を実行する部分が第2検出制御部を構成し、S15を実行する部分が選択部を構成し、S13を実行する部分が特定部存否判定部を構成している。さらに、装着制御装置16のS5を実行する部分が位置適否判定部を構成し、マーク撮像装置82と共に位置適否検出装置を構成している。トレイ検出装置を構成する回転位相検出装置と位置適否検出装置とについて撮像装置が兼用とされている。さらにまた、装着制御装置16のS32を実行する部分が部品回転角度変更手段を構成し、S39,S40の一部を実行する部分が部品取出進行方向変更手段を構成し、S40の一部を実行する部分のうち、今回の位相が正規であり、前回の位相が非正規である既使用トレイ100について、初期取出開始位置の指定が無視されている場合に装着制御プログラムにおける取出進行方向を変更する部分が例外的部品取出進行方向変更手段を構成し、S40を実行する部分のうち、今回の位相が非正規であり、前回の位相が今回と同じである既使用トレイ100について、初期取出開始位置の指定が無視されている場合に装着プログラムにおける取出進行方向の変更を行わない部分が例外的部品取出進行方向不変更手段を構成し、これらが装着制御プログラム変更部を構成している。
上記実施形態において回転位相が非正規である既使用トレイについての部品の取出しを説明したが、非正規位相の既使用トレイについては、部品が既に取り出されている空の部品収容部については部品の取出し動作が行われず、部品が残っている部品収容部の全部について部品の取出しが行われればよい。例えば、対トレイ取出進行方向が前回と今回とで同じにされることは不可欠ではなく、対部品供給装置取出進行方向が変更されることも不可欠ではない。図22に示す正方形トレイを例に取って、一例を説明する。このトレイは既使用であり、非正規位相にある。0は前回の使用時に部品が取り出されて部品収容部が空であることを表し、1は部品収容部に部品が収容されていることを表す。また、この正方形トレイについて前回の使用時に部品の取出しが実線の矢印で示す方向に行われたとする。この場合、残っている部品について今回、空の部品収容部を避けつつ、二点鎖線の矢印で示す方向に部品の取出しが行われるように部品受取データが作成されるようにすることができる。対部品供給装置取出進行方向は変更されず、対トレイ取出進行方向は前回と今回とで異なることとなるが、空の部品収容部を避けつつ、残った部品の取出しが行われる部品受取データの作成が装着制御プログラムの変更であり、変更のために残存部品特定情報が残存部品特定情報記憶部に記憶される。残存部品特定情報および残存部品特定情報記憶部は、例えば、前記実施形態と同様に構成される。
また、上記実施形態においては、トレイが非正規回転位相でトレイ支持台により支持される場合があることを前提として、トレイの回転位相によらず、また、トレイが未使用か既使用かによらず、支持されたトレイからの部品の取出しが自動的に行われるようにされていたが、トレイが必ず正規回転位相でトレイ支持台により支持されることが保証される場合(例えば、トレイが正規の回転位相にないことが検出されれば、作業者に直すべきことが指示されるようにする等により)であっても、既使用トレイの途中からの部品の取出しが自動的に行われるようにすれば便利である。すなわち、既使用トレイについての部品の受取開始位置を特定することができる情報、例えば、直前の使用終了時における部品残数,部品の全供給数および最後に部品が取り出された部品収容部のトレイ上の位置の少なくとも1つが、トレイ識別コードと対応付けて記憶されるようにし、その記憶情報に基づいて自動的に部品受取データが作成され、途中からの部品の取出しが自動的に行われるようにするのである。このようにすれば、途中からの部品取出開始位置を作業者が装着制御装置に入力したり、撮像装置等、部品が収容されている部品収容部と収容されていない部品収容部とを識別可能な捜索装置に、途中からの部品取出開始位置を捜索させたりしなくて済む。
トレイは、トレイ収容器に収容されて部品を供給するようにしてもよい。例えば、図23に示すトレイ収容器300は、特開2007−201416号公報に記載のトレイ収容器と同様に複数のトレイ収容部としてのトレイ収容凹部302を備え、トレイ304を複数、平面状に並べ、互いに直交する2方向において位置決めされた状態で収容するものとされている。トレイ収容器300には切欠310が形成され、特定部を構成している。切欠310は、本トレイ収容器300においては4辺のうちの1辺の両端の間の部分、例えば、中央部に形成され、平面視の形状が半円形を成す。トレイ収容器300にはまた、切欠310に隣接する部分に二次元コード312が設けられ、情報記録部を構成している。トレイ収容器300は、前記トレイ100と同様に、取付位置データに従って作業者により支持台140上に載せられ、L形定規180により位置決めされ、拘束部材210により拘束される。本トレイ収容器300は、切欠310が形成された側が前側に位置する姿勢で載置される。
トレイ304がトレイ収容器300に収容される際のトレイ収容器300に対する回転位相が設定されていない場合、あるいは設定された回転位相通りに収容されることが保証される場合には、トレイ収容器300を、支持台140により直接支持されるトレイと見なして位置の適否の検出,回転位相の検出および装着制御プログラムの変更を行うことができる。
トレイ304がトレイ収容器300に設定された位相通りに収容されることが保証されない場合には、個々のトレイ304に特定部を設け、トレイ毎に回転位相の検出等が行われるようにすればよい。
なお、トレイに設定される部品の取出順は、図14に示す順序に限らず、その他に、例えば図24に矢印で示す順としてもよい。
また、トレイが誤った方向でセットされることを防止する等の目的で、トレイが非対称に形成されている場合、例えば、図25に示すトレイ330のように、複数の収容凹部332が上下非対称に形成されている場合、初期取出開始位置の指定の無視の不許可が設定される。それにより、未使用時のトレイ330が支持台に反転位相で支持されても、部品が収容された収容凹部332から部品の受取りが開始される。符号334は切欠である。
さらに、トレイの回転位相が非正規回転位相であることが検出された場合、報知装置に報知させ、作業者に正規回転位相に直させるようにしてもよい。それにより、例えば、装着制御プログラム変更プログラムの実行を省略することができる。
また、トレイは複数段、積み重ねて支持台により支持されてもよい。この場合、トレイは、例えば、特開2007−201416号公報に記載のトレイのように積み重ね可能に構成され、最上段のトレイに収容された部品がなくなれば、そのトレイが除かれて次段のトレイから部品が受け取られるようにされる。複数段のトレイの各々について、部品の供給に使用される際に、トレイが1枚、支持台により支持される場合と同様に回転位相の検出等が行われる。
さらに、前記実施形態において長方形トレイは、その長手方向がトレイ型部品供給装置の前後方向(Y軸方向)に平行となる姿勢で支持板140により支持されるようにされ、長手方向が左右方向(X軸方向)に平行となる姿勢で支持される場合より、支持板140に支持させるトレイの数を多くすることができるようにされていたが、長手方向がトレイ型部品供給装置の左右方向に平行となる姿勢でトレイ支持台により支持させてもよい。それにより、部品保持具のトレイと基板保持装置との間の移動距離の総和を短くすることができる。
10:トレイ型部品供給装置 16:装着制御装置 22:回路基板 66:吸着ノズル 82:マーク撮像装置 100:トレイ 170:切欠

Claims (3)

  1. 複数の電子回路部品を平面的に並べて保持するトレイを少なくとも1つ、下方から支持する支持面を備え、トレイが長辺と短辺とを有する長方形のものであれば、長辺が予め定められた一方向に平行となる姿勢で支持し、トレイが4辺の長さが相等しい正方形のものであれば、任意の1辺が前記一方向に平行となる姿勢で支持するトレイ支持台と、
    そのトレイ支持台に支持されたトレイの、前記支持面に垂直な軸線まわりの回転位相を検出する回転位相検出装置と
    を含み、その回転位相検出装置が、
    前記トレイの4隅の1つに設けられてそのトレイの回転位相を特定可能な特定部を検出可能な検出ヘッドと、
    その検出ヘッドを、少なくとも前記支持面に平行な平面内において移動させる検出ヘッド移動装置と、
    (a)前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを予め定められた位置へ移動させ、前記検出ヘッドに検出作動を行わせる第1検出制御部、(b)その第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記トレイが正方形のものであれば、前記検出ヘッド移動装置に前記検出ヘッドを前記特定部に対向する可能性のある位置へ移動させ、その検出ヘッドに検出作動を行わせる第2検出制御部、および(c)前記第1検出制御部により検出作動を行わされた前記検出ヘッドが前記特定部を検出しない場合に、前記トレイが長方形のものであれば、そのトレイの実際の回転位相を推定する回転位相推定部を含む検出制御装置と
    を含むトレイ型部品供給装置。
  2. 前記特定部を検出可能な検出ヘッドが前記特定部を撮像する撮像装置である請求項1に記載のトレイ型部品供給装置。
  3. 前記支持面に平行な方向におけるトレイの位置決めを行う位置決め部材と、
    その位置決め部材とトレイとの両方を撮像する前記撮像装置と同じかまたは別の撮像装置と、
    その前記撮像装置と同じかまたは別の撮像装置の撮像結果に基づいて、前記位置決め部材に対するトレイの位置の適否を判定する位置適否判定部と
    を含む請求項2に記載のトレイ型部品供給装置。
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