JP5573326B2 - 被覆構造部を有する印刷物 - Google Patents
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Description
まず、開封籤は、一意の番号が印刷された券を一定の金額で購入し、後日、発表された番号が一致すれば当せん金等を受け取ることのできる籤である。各種宝くじなどはこの開封籤に該当する。
次に、スクラッチ籤は、券面に予め「あたり」、「はずれ」,「あたり番号」等が印刷され、その上から被覆(または遮蔽)材料で被覆されて、購入後にコインなどで被覆材料を除去すると結果がわかる籤で、前述のように「インスタント籤」,「被封籤」などと呼ばれるものである。
また、数字選択籤は、一定のルールに従った任意の番号の組み合わせを指定した券を一定の金額で購入し、後で行われる抽選で組み合わせ番号が一致すれば当選となる籤である。
抽選会場では抽選箱に「はずれ」券を入れ、定められた枚数の「あたり」券を混ぜ合わせて抽選会を実施している。
近年、抽選券に、抽選会場、期間、時間などの固有の情報をプリントし、抽選券などとして使用している例が増えている。
この場合、固有情報及び「あたり」、「はずれ」はインクジェットプリンタやレーザプリンターで印字され、「あたり」、「はずれ」の部分を遮蔽インキで被覆して使用している。
そこで、本発明は、トナーによって抽選情報が印刷基材上に印字された被覆構造部を有する印刷物であっても、被覆層の上から印字情報を読み取ることができない被覆構造部を有する印刷物を提供することを目的とするものである。
なくとも一部が、除去されることを前提に形成された被覆構造部によって目視不能に被覆された印刷物において、前記印字情報部はトナーによって形成され、前記被覆構造部は前記印刷基材面から前記印字情報部、複数の透明な剥離層、印字情報を隠すための被覆層、図柄印刷層が順次重ねて形成された構造をなし、前記被覆層は前記剥離層の外側に所定の幅の縁を伴って形成されたことを特徴とするものである。
本実施形態の被覆構造を有する印刷物は、トナーで印字される印刷物を対象としている。
トナーで印字するプリンターとして、レーザプリンターがある。
レーザプリンターは、コンピュータから送られた印刷イメージデータを帯電された感光体にレーザを照射して照射部分の電位を変化させ、照射された部分にトナーを静電気で付着させる。感光体上に付着したトナーは、感光体とは逆の電位の転写ロールにより用紙に転写される。転写されたトナーは定着ローラーによって熱と圧力で用紙上に定着される。多くのプリンターはページ単位で印刷するため、ページプリンターと呼ばれる。
レーザプリンターは、一枚あたりのプリントコストが安く、また、トナーの細かさによって300dpiから2400dpiでの印刷が可能である。普通紙に対しても高速で高品質な印刷が可能であるが、消費電力が大きく発熱量も多いのが特徴である。
また、レーザプリンターによる印字は、インクジェットによる印字と異なりインク滲みがない為、広範囲の紙に印字できる一方で、粒子が大きなトナーの場合は印字部分が盛り上がるという特徴がある。
本実施形態の被覆構造を有する印刷物1は、印刷基材10の表面に抽選が行われるイベント「会場」、イベント及び抽選が行われる「期間」、抽選が行われる「時間」などの固有情報11や被覆構造部2に被覆された印字情報(図示せず)がトナーでプリントされている。
前述の被覆構造部で遮蔽された「籤」などの印字情報(以下、印字情報部ともいう)は、後述する除去されることを前提に形成された被覆構造(以下、スクラッチ部ともいう)によって目視不能に被覆されている。
前述の被覆構造部2は、印刷基材10の表面から、トナーによる印字情報部3、透明な剥離層22、被覆層23、図柄印刷層24が順次重ねられて形成された構造になっている。
また、被覆層23は剥離層22の外側に所定の幅の縁(被覆層23が剥離層22の外側に延長した部分)を伴って形成されている。
被覆層23の表出面の図柄印刷層24は、トナーによる印字情報3を被覆層23の外側から判別し難くするために設けられる。
印字情報部3のトナーの厚さは、プリンターの印字の精度とも関連し、トナーの粒子が粗いほど厚くなる。また、トナーによってカラープリントする場合は、トナーの重なりが多いブラック表示部(黒色の文字など)ほど厚くなる。
被覆層23が最表面の構造になっていると、トナーの凹凸が被覆層23に再現されているために印字情報が読み取られてしまう。
図柄印刷層24が最表面に設けられていることによってトナーの凹凸が判別不可能になる。図柄印刷部24には図柄又は、デザイン化された数字、文字、またはこれらの組み合わせパターンが地紋として印刷される。
被覆構造部2から、コインや爪などによって被覆層23が取り除かれると透明な剥離層22の表面が露出し、剥離層22の下の印字情報「あたり」が表出する。
被覆層23は剥離層22の外側に所定の幅の縁を伴って形成されているために、剥離層22の上部の被覆層23は除去されるが、剥離層22の外側の被覆層23は印刷基材上に直接印刷されるために、所定の幅の縁として図柄印刷層24を伴った状態で残される。
図3の状態の被覆構造部2の上から、剥離層22と略同じ大きさの被覆層23を形成し、その上に図柄印刷部を形成すると、図4に示すように、偽造のために形成した図柄印刷部240の図柄が、最初から存在している図柄印刷部24の図柄とつながらない状態で形成される。
偽造のために形成する被覆層を最初から印刷されている被覆層23と同じ大きさで印刷しても印刷の位置が一致しない(印刷の見当が合わない)ために最初から印刷されている図柄印刷部24の図柄と、偽造のために印刷された図柄印刷部240の図柄のずれが生じてしまう。
図2を参照して、使用される材料の一例について説明する。
1)印刷基材10として、上質紙、中質紙、再生紙、コート紙、アート紙、模造紙、感熱紙、感圧紙、複写用紙など不透明な材料であればいずれでもよい。坪量は、例えば、52g〜210g/m2の中から選択して使用する。
2)被覆構造を有する印刷物の図柄印刷部24、及び、そのほかの部分の図柄印刷部に使用されるインキとして、UV硬化型オフセットインキ、酸化重合型オフセットインキ、酸化重合型凸版インキ、スクリーンインキ、フレキソインキなどから、印刷方式に合わせ選択的に使用する。
3)剥離層22に使用される材料として、下塗り層21を設ける場合は、UV硬化型、EB硬化型メジウムインキをオフセット印刷方式で印刷する。
また、剥離層22としては、弗素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を添加または共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂を適宜組み合わせてインキ化し、オフセット印刷、スクリーン印刷などの印刷手段で印刷する。
4)被覆層23に使用される材料として、ゴム系天然樹脂(天然ゴム,塩酸ゴム等)、ジエン系樹脂(ポリブタジエン,スチレン・ブタジエン共重合体,アクリロニトリル・ブタジエン共重合体,ポリイソプレン,ポリクロロプレン等)や、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂をビヒクルとし、顔料として金属系微粉末(アルミニウム微粉末,黄銅微粉末,銅微粉末等)やそれらの酸化微粉末等を15〜60質量%含有させたスクリーン印刷用インキを使用する。被覆層は、5〜30μm程度が好ましい。
印刷基材として、上質紙(王子製紙製、157g/m2)に市販のUV硬化型オフセットインキで抽選券としての図柄印刷を行なった後、印字情報として300dpiのレーザプリンターを用いて、複数の「はずれ」の文字を、14級の大きさで印刷した。
オフセット印刷機を使用し、市販のUV硬化型オフセットメジウムで下塗り印刷を行い、市販のUV硬化型オフセットメジウムにポリエチレンワックスを0.2質量%添加したオフセットインキで剥離層を印刷した。
被覆層23を、昭和インキ(株)製シルクインキNo.2シルバーを用い、スクリーン印刷法で、4g/m2のインキ量で被覆層を形成した。
図柄印刷部24を市販の黒色UV硬化型オフセットインキで図柄印刷した。
前述の条件で作成した被覆構造を有する印刷物を評価した結果、印字情報3を被覆層の上から判別することができず、被覆層23はコインの端で除去することができ印字情報3を明確に判別することができた。
2 被覆構造部(スクラッチ部)
3 印字情報(部)
10 印刷基材
11 固有情報
21 下塗り層(第一の剥離層)
22 剥離層(第二の剥離層)
23 被覆層
24,240 図柄印刷層(部)
Claims (2)
- 印刷基材上にプリンターによりプリントされた印字情報部を有し、前記印字情報部の少なくとも一部が、除去されることを前提に形成された被覆構造部によって目視不能に被覆された印刷物において、前記印字情報部はトナーによって形成され、
前記被覆構造部は前記印刷基材面から前記印字情報部、複数の透明な剥離層、印字情報を隠すための被覆層、図柄印刷層が順次重ねて形成された構造をなし、
前記被覆層は前記剥離層の外側に所定の幅の縁を伴って形成されたことを特徴とする被覆
構造部を有する印刷物。 - 請求項1に記載の被覆構造部を有する印刷物において、図柄印刷層は図柄、数字、文字またはこれらの組み合わせパターンが印刷された層であることを特徴とする被覆構造部を有する印刷物。
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