JP5560015B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、走査型のインクジェット記録装置におけるインクの吐出の制御に関するものである。
記録媒体への画像の記録に際し、走査型のインクジェット記録装置が用いられている。ここで、走査型のインクジェット記録装置は、記録ヘッドを主走査方向に移動させながら、主走査方向に垂直な方向に記録媒体を搬送して、記録媒体に画像を記録する。そして、走査型のインクジェット記録装置に関する技術(構成)が多く提案されている。
例えば、インクを吐出する複数のノズルを備えるヘッドと、ヘッドを印刷媒体に対して所定の方向に相対的に往復動させる主走査を行う主走査部と、一つの印刷画素を記録するための信号が繰り返される原駆動信号を生成し、往復の行路のうちの少なくとも一方において、印刷データに応じて原駆動信号にしたがってヘッドを駆動して、印刷媒体上にドットを形成させるヘッド駆動部と、印刷の制御を行う制御部と、を備え、複数のノズルは、主走査の方向と交わる副走査方向にそれぞれ伸びる複数のノズル列に区分されているとともに、複数のノズル列が主走査方向に沿って所定の間隔をあけて配列されており、制御部は、印刷媒体上において画像を構成する印刷画素である画像画素におけるドットの形成状態を表す画像画素値データと、各ノズルの主走査における印刷画素への到達時刻の差を補償するための遅延量を表し、ノズル列同士の設計上の距離に応じて原駆動信号の周期に対応する単位で設けられている遅延データと、を使用し、ドットの形成を早める場合には遅延データをこの単位で小さくしドットの形成を遅らせる場合には遅延データをこの単位で大きくする再調整を行って、各ノズルのドットの形成位置の適正な位置からの主走査方向のずれを補償する、印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、特許文献1には、次の内容が記載されている。すなわち、プリンタPRTでは、プリンタドライバから転送された印刷データを入力部が受け取り、受信バッファに一旦記憶し、受信バッファに記憶されたデータから1パス分のデータが順次、展開バッファに送られる旨が記載されている。また、このデータには、一度の主走査で使用される全てのノズルについての1パス分のドット形成情報が格納されている旨と、展開バッファに送られるデータには、一度の主走査でドットが記録される複数のラスタラインについての画素値データが格納されている旨とが記載されている。また、それらのノズルの1パス分のドット形成情報から、各ノズルがドットを形成する順に、各ノズルの1画素分のドット形成情報がまとめて取り出されて、レジスタに送られる旨と、複数のラスタラインについてのドット形成情報から、ラスタラインと交差する方向に並ぶ画素についてのドット形成情報がパラレルに切り出されて、順次、レジスタに送られる旨とが記載されている。また、レジスタでは、その切り出されたデータをシリアルデータに変換してヘッド駆動部に送り、ヘッド駆動部がそのシリアルデータに従ってヘッドを駆動して画像を印刷する旨と、展開バッファ内の1パス分のデータからは、主走査の送り方を示すデータおよび副走査の送り方を示すデータも取り出され、主走査部および副走査部に送られる旨と、主走査部および副走査部が、それらのデータに従ってヘッドの主走査および印刷用紙の搬送を行う旨とが記載されている。
さらに、特許文献1には、ヘッド駆動部内に設けられた駆動信号生成部は、複数のマスク回路と、原駆動信号発生部を備え、マスク回路は、インク吐出用ヘッドのノズルn1〜n4をそれぞれ駆動するための複数のピエゾ素子に対応して設けられ、原駆動信号発生部は、それぞれノズルn1〜n4に供給する原駆動信号ODRV1〜ODRV4を生成し、これらの原駆動信号は、ODRV1、ODRV2、ODRV3、ODRV4の順に1/4周期分だけ位相がずれている旨が記載されている。
また、シリアル印刷信号PRT(i)は、原駆動信号発生部から出力される原駆動信号ODRVとともにマスク回路に入力される旨と、マスク回路は、シリアル印刷信号PRT(i)に応じて原駆動信号ODRVを一部または全部をマスクするためのゲートであり、マスク回路は、シリアル印刷信号PRT(i)のある区間が1レベルのときには原駆動信号ODRVの対応する部分(パルスW1やW2)をそのまま通過させて駆動信号DRVとしてピエゾ素子に供給し、一方、シリアル印刷信号PRT(i)のある区間が0レベルのときには原駆動信号ODRVの対応する部分(パルスW1やW2)を遮断する旨とが記載されている。
また、原駆動信号ODRV1〜4は、それぞれ1周期分の波形が一つの画素を記録するための波形であるが、これらは、1/4周期ごとに位相をずらして生成されるため、原駆動信号ODRV1〜4を使って連続してドットを形成すれば、原駆動信号の1周期の間に4個の画素を記録することができ、よって、1ラスタ内の隣り合う画素をそれぞれ原駆動信号ODRV1〜4に割り当ててドットを形成することとすれば、原駆動信号ODRV一つだけを使用した場合に比べて4倍の高密度でドットを記録することができる旨が記載されている。なお、ヘッドには多数のノズルが設けられており、原駆動波形ODRV1〜4は、それぞれ複数のノズルのピエゾ素子に供給されるとも記載されている。
特許第3528744号公報
ところで、インクジェット記録装置で記録媒体に記録された画像について、記録媒体に形成されたドットの着弾位置が主走査方向にずれていると、記録された画像の品質が低下する。そのため、特許文献1のような手法によって、このような主走査方向のドット着弾位置ずれを調整することが必要である。
本発明は、主走査方向へのドットの着弾位置ずれを好適に調整することができる、新たなインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みなされた本発明の第1の課題解決手段は、外部装置からの指令にしたがい、ノズルが形成された記録ヘッドを主走査方向に移動させ、前記主走査方向に一定の間隔で複数配置された前記主走査方向に垂直な副走査方向のノズル列それぞれを形成する前記ノズルからインクを吐出し、前記副走査方向に搬送される記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドに駆動信号の所定の周期に対応してセットされたパルスを含むパルス信号を出力して、前記記録ヘッドを駆動し、前記ノズルから前記インクを吐出させる記録ヘッド駆動部と、前記インクジェット記録装置での前記画像の記録にあたり実行される処理を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記画像の画素に対応するドットの形成状態を示す柄データ、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルから前記インクが吐出され、前記記録媒体上に着弾して形成される前記ドットについて、前記一定の間隔に応じて生じる前記主走査方向の前記ドットの着弾位置ずれを一次調整するためのデータであって、前記一定の間隔に対応しかつ前記所定の周期に対応した調整データと、前記調整データによって前記一次調整された状態で、さらに生じる前記主走査方向の前記ドットの前記着弾位置ずれを二次調整するためのデータであって、前記所定の周期に対応し、前記外部装置から指定された量の補正データとを付加して、記録データを生成し、生成した前記記録データにしたがい、前記記録ヘッド駆動部を介した前記インクの吐出を制御するとともに、前記記録データの生成に際し、自装置内の記憶領域に記憶された前記調整データにアクセスし、前記調整データを前記柄データに付加し、前記外部装置から前記補正データの量の指定を取得し、取得した指定による量の前記補正データを前記柄データに付加することを特徴とするインクジェット記録装置である。
これによれば、外部装置で指定された量の補正データによって、駆動信号の所定の周期に対応した単位で、ドットの着弾位置ずれを調整(二次調整)することができる。ここで、一次調整するための調整データは、インクジェット記録装置それぞれについて固定の値であって、同一機種のインクジェット記録装置であれば変わることがない。本来、制御部は、柄データと調整データとを取得(受信)すれば、ノズル列それぞれの間隔に基づいた記録データを生成することが可能である。しかし、実際のインクジェット記録装置では、インクの吐出方向の精度(着弾精度)など(他の例として、記録ヘッドを複数備えるインクジェット記録装置では、記録ヘッドそれぞれの取り付け精度)によって、想定された位置とは異なる位置にドットが形成されることがある。このような場合において、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置では、一次調整だけでは着弾精度を確保することができない場合、補正データによって二次調整された記録データを生成することができるため、インクジェット記録装置の個性に合わせた柔軟な調整が可能となる。なお、一次調整によって着弾精度を確保可能である場合、補正データによる二次調整を省略(外部装置では補正データの量を「0」に指定)した構成とすることもできる。インクジェット記録装置では、補正データの量を記憶する必要がない。例えば、インクジェット記録装置の制御基板などが故障することも想定されるが、このような場合において、制御基板を交換などすれば、故障前と同じ状態(品質)で画像の記録を行うことができる。
また、柄データが、所定の処理を経ずにインクジェット記録装置に入力され、インクジェット記録装置で異常な画像が記録された場合、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置では、柄データ自体に欠陥があったか、記録データの生成過程が適切に実行されなかったかの原因を容易に特定することができる。また、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置では、画像の記録をインクジェット記録装置に指令する外部装置で、柄データと調整データと補正データとを用いて記録データを生成する必要がなく、したがって、インクジェット記録装置に入力されるデータサイズを小さくすることができる。データサイズが小さくなると、データの送信時間を短縮することができる。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段のインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッド駆動部は、前記パルス信号のパルス幅のセット位置を前記駆動信号の1周期内で変更可能で、前記パルス幅のセット位置が変更された前記パルス信号を出力して、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルからの前記インクの吐出のタイミングを、微調整可能であることを特徴とする。これによれば、駆動信号の所定の周期に対応した単位未満(駆動信号の1周期内)のドットの着弾位置ずれを微調整することができる。
第3の課題解決手段は、外部装置からインクジェット記録装置に入力される画像の記録の指令にしたがい、前記インクジェット記録装置で、ノズルが形成された記録ヘッドを主走査方向に移動させ、前記主走査方向に一定の間隔で複数配置された前記主走査方向に垂直な副走査方向のノズル列それぞれを形成する前記ノズルからインクを吐出し、前記副走査方向に搬送される記録媒体に前記画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記画像の画素に対応するドットの形成状態を示す柄データ、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルから前記インクが吐出され、前記記録媒体上に着弾して形成される前記ドットについて、前記一定の間隔に応じて生じる前記主走査方向の前記ドットの着弾位置ずれを一次調整するためのデータであって、前記一定の間隔に対応し、かつ駆動信号の所定の周期に対応した調整データと、前記調整データによって前記一次調整された状態で、さらに生じる前記主走査方向の前記ドットの前記着弾位置ずれを二次調整するためのデータであって、前記所定の周期に対応し、前記外部装置から指定された量の補正データとを付加して、記録データを生成する記録データ生成工程と、前記記録データ生成工程によって生成された前記記録データにしたがいパルスを生成し、生成された前記パルスを前記所定の周期に対応してセットしたパルス信号を、前記記録ヘッドに出力して、前記記録ヘッドを駆動し、前記ノズルから前記インクを吐出させるインク吐出工程とを含み、前記記録データ生成工程は、自装置内の記憶領域に記憶された前記調整データにアクセスし、前記調整データを前記柄データに付加する工程と、前記外部装置から前記補正データの量の指定を取得し、取得した指定による量の前記補正データを付加する工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。これによれば、外部装置で指定された補正データによって、駆動信号の所定の周期に対応した単位で、ドットの着弾位置ずれを調整(二次調整)することができる。インクジェット記録装置では、補正データの量を記憶する必要がない。例えば、インクジェット記録装置の制御基板などが故障することも想定されるが、このような場合において、制御基板を交換などすれば、故障前と同じ状態(品質)で画像の記録を行うことができる。
本発明によれば、主走査方向へのドットの着弾位置ずれを好適に調整することができる、新たなインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を得ることができる。
インクジェット記録装置の正面図である。 記録ヘッドのノズルが形成された面を示す図である。 ドットの形成状態を説明する図である。 ドットの形成状態を説明する図である。 ドットの着弾位置ずれを示す図である。 主走査方向に往復動させた場合の往路および復路のドットの着弾位置ずれを示す図である。 ドットの着弾位置ずれの調整を説明する図である。 パルス信号のパルス幅のセット位置の変更を説明する図である。
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
(インクジェット記録装置の概要)
インクジェット記録装置100について、図1および図2を参照して説明する。インクジェット記録装置100は、走査型のインクジェット記録装置であって、キャリッジ200と記録ヘッド移動部300とインク供給部400と搬送部500とを備える。
キャリッジ200には、複数の記録ヘッド220(図2参照)が搭載されている。具体的には、ブラック用の記録ヘッド220Kと、シアン用の記録ヘッド220Cと、マゼンタ用の記録ヘッド220Mと、イエロー用の記録ヘッド220Yとが搭載されている。1色につき複数、例えば2個の記録ヘッド220とすることも可能で、1色につき2個とした場合、合計8個(4色)の記録ヘッド220が搭載される。なお、以下の説明において、記録ヘッド220K,220C,220M,220Yを区別しない場合、これらを総称して「記録ヘッド220」ともいう(後述するノズル列224、ドット226についても同じ。)。
記録ヘッド220には、搬送部500で記録媒体600がセットされる設置面に対向する面(図1のZ方向から視た面)に、複数のノズル222が形成されている。複数のノズル222は、主走査方向に間隔(X)を隔てた、主走査方向に垂直な副走査方向にノズル列224を形成して配置されている。具体的に、記録ヘッド220Kには2本のノズル列224K−1,224K−2が、記録ヘッド220Cにはノズル列224C−1,224C−2が、記録ヘッド220Mにはノズル列224M−1,224M−2が、記録ヘッド220Yには、ノズル列224Y−1,224Y−2が、それぞれ形成されている。ここで、隣接する記録ヘッド220それぞれに形成された、隣接するノズル列224についても、その間隔が間隔(X)となるように設定されている。例えば、記録ヘッド220Kのノズル列224K−1と、記録ヘッド220Cのノズル列224C−2との間隔も間隔(X)である。
したがって、例えば、記録ヘッド220Yのノズル列224Y−1を基準としたとき、ノズル列224Y−1と、ノズル列224Y−2〜224K−2それぞれとの間隔は、間隔(X)に対応した間隔となる。すなわち、ノズル列224Y−1との間隔は、ノズル列224Y−2が間隔(X)で、ノズル列224M−1が間隔(2X)で、ノズル列224M−2が間隔(3X)で、ノズル列224C−1が間隔(4X)で、ノズル列224C−2が間隔(5X)で、ノズル列224K−1が間隔(6X)で、ノズル列224K−2が間隔(7X)となる。
ノズル列224それぞれにおいて、ノズル列224を形成するノズル222それぞれは、等ピッチで配置されている。また、隣接するノズル列224それぞれは、各ノズル列224を形成するノズル222が千鳥状となるように、配置されている。ノズル222には、インクの吐出を実現するピエゾ素子(図示を省略)が設けられている。ピエゾ素子に所定の電圧が印加されると、ノズル222からインクが吐出される。
記録ヘッド移動部300は、複数の記録ヘッド220が搭載されたキャリッジ200を、主走査方向に往復移動(走査)する(図1の「主走査方向」参照)。これによって、記録ヘッド220の主走査方向への移動が実現される。インク供給部400は、各色のインクをそれぞれ貯留したメインタンクを備える。メインタンクは、インク供給ライン120によって記録ヘッド220に接続され、インク供給部400が備える送液機構(図示を省略)によって、メインタンクから記録ヘッド220に、メインタンクで貯留されているインクが供給される。例えば、ブラックのインクを貯留したメインタンクから、ブラックインク用のインク供給ラインを介して記録ヘッド220Kに、ブラックインクが供給される。
インクジェット記録装置100は、自装置の制御を司る制御部(図示を省略)を備える。制御部は、インクジェット記録装置100で実行される各種処理、例えば、インクジェット記録装置100と通信可能に接続された外部装置からの画像の記録の指令によって、この外部装置からインクジェット記録装置100に入力された柄データを含むデータを、ラスタライズなどして記録データを生成し、記録データにしたがい、次に記載の記録ヘッド駆動部を介したインクの吐出を制御する。制御部は、記録データの生成に際し、自装置内の記憶領域(図示を省略)に記憶されている調整データにアクセスする。また、制御部は、外部装置からインクジェット記録装置100に入力(指定)される補正データ数(補正データの量)を取得し、柄データと、調整データと、取得した補正データ数の補正データとを用いて記録データを生成する。
ここで、柄データは、インクジェット記録装置100で記録される画像の画素に対応するドット226の形成状態を示すデータである。調整データは、ノズル列224それぞれを形成するノズル222からインクが吐出され、記録媒体600上に着弾して形成されるドット226(図3など参照)について、間隔(X)に応じて生じる主走査方向のドット226の着弾位置ずれを調整(一次調整)するためのデータであって、間隔(X)に対応しかつ後述する駆動信号の所定の周期に対応したデータである。補正データは、調整データによって、間隔(X)に応じて生じる主走査方向のドット226の着弾位置ずれが調整(一次調整)された状態で、さらに生じる主走査方向のドット226の着弾位置ずれを調整(二次調整)するためのデータであって、後述する駆動信号の所定の周期に対応した量のデータである。外部装置では、事前に記録されたテストパターンの画像を確認(解析)して設定された着弾位置ずれに基づき、インクジェット記録装置100に指定すべき補正データ数がノズル列224それぞれに対応して記憶(登録)されている。外部装置は、画像の記録の指令に記憶された補正データ数を含ませ、または、画像の記録の指令とともに補正データ数をインクジェット記録装置100出力し、インクジェット記録装置100に対して補正データ数を指定する。なお、調整データおよび補正データでは、ドット226は形成されない。換言すれば、調整データおよび補正データは、ドット226を形成しないトッド未形成データとして機能するデータである。
本実施形態では、外部装置で補正データ数を記憶することとした。このような構成によれば、次の点において有利である。すなわち、インクジェット記録装置100でこれを記憶するために不揮発性メモリなどの記憶領域を備える必要がなく、インクジェット記録装置100をシンプルな構成とし、低コストにすることができる。外部装置が、データのバックアップを可能とする装置に接続され、またはバックアップ機能を備えている場合、補正データを容易にバックアップすることが可能で、補正データが消去されてしまうといった危険性を回避することができる。インクジェット記録装置100の制御基板などが故障することも想定されるが、このような場合において、制御基板を交換などすれば、故障前と同じ状態(品質)で画像の記録を行うことができる。
また、インクジェット記録装置100は、記録ヘッド駆動部を備え、さらに、記録ヘッド駆動部は、パルス生成回路を備える(双方とも、図1で図示を省略)。記録ヘッド駆動部は、パルス生成回路に所定の周期の駆動信号を出力する。ここで、駆動信号は、単一のノズル222からインクが1回吐出、換言すれば、1つのドット226(図3など参照)が形成されるタイミングを設定するための信号であって、駆動信号の1周期で、インクが1回吐出(1つのドット226が形成)される。
記録ヘッド駆動部から出力された駆動信号は、制御部によって生成された記録データに基づいた記録信号とともに、パルス生成回路(図1で図示を省略)に入力される。パルス生成回路は、入力された記録信号にしたがいパルスを生成しまたは生成しない制御を実行する。例えば記録信号のレベルが「1」である場合、パルス生成回路はパルスを生成し、例えば記録信号のレベルが「0」である場合、パルスを生成しない。パルス生成回路によってパルスが生成されると、生成されたパルスが駆動信号の所定の周期に対応してセットされたパルス信号が出力される。これによってノズル222のピエゾ素子に所定の電圧が印加され、ノズル222からインクが吐出される。したがって、インクは、パルスの有無に対応して、駆動信号の所定の周期に対応したタイミングに合わせて吐出される。
(ドットの形成)
記録ヘッド220の主走査方向への移動にともなうドット226の形成について、図3および図4を参照して説明する。以下の説明では、一方向への移動(往路)を例に説明する。また、記録ヘッド220K,220C,220M,220Yそれぞれにおいて、同一の位置に配置されている一のノズル222(例えば、図2で符号222が付されたノズル参照)から吐出されたインクが着弾して形成されるドット226を対象として説明する。なお、図3および図4に図示するドット226K,226C,226M,226Yは、記録ヘッド220K,220C,220M,220Yに対し大きく描画している。
インクの吐出(画像の記録)を開始するに際し、記録ヘッド220は、所定の待機位置に配置されている(図3(a)参照)。この状態で、制御部が記録ヘッド移動部300を制御して、記録ヘッド220の主走査方向への移動を開始すると、まず、記録ヘッド220Yが記録開始位置に到達する(図3(b)参照)。記録ヘッド移動部300による記録ヘッド220の移動の開始に合わせ、制御部は、記録ヘッド220のノズル222の各ピエゾ素子に接続されているパルス生成回路それぞれに、記録信号の出力を開始するとともに、記録ヘッド駆動部は、これらパルス生成回路それぞれに、所定の周期の駆動信号の出力を開始する。パルス生成回路は、制御部から出力される記録信号のレベルが「0」であるタイミングでは、吐出用のパルスを生成しない。この場合、ピエゾ素子に電圧が印加されず、ノズル222からインクは吐出されない。なお、図3(b)においては、ノズル222からインクは吐出されない。
図3(b)の状態から、さらに、記録ヘッド220が主走査方向に移動すると、記録ヘッド220Yが図3(c)の位置に到達する。記録ヘッド220Yのノズル222のピエゾ素子に接続されているパルス生成回路は、制御部から出力される記録信号のレベルが「1」のタイミングでパルスを生成し、生成したパルスが、記録ヘッド駆動部から出力される駆動信号の所定の周期に対応したタイミングでセットされたパルス信号を、接続されたピエゾ素子に出力する。これにより、ピエゾ素子に所定の電圧が印加され、記録ヘッド220Yのノズル222からイエローのインクが吐出される。吐出されたイエローのインクは、記録媒体600上に着弾してイエローのドット226Yが形成される(図3(c)参照)。
図3(c)の状態から、さらに、記録ヘッド220が主走査方向に移動すると、図3(c)における記録ヘッド220Yの位置に記録ヘッド220Mが到達した状態となる(図3(d)参照)。記録ヘッド220Yのノズル222のピエゾ素子に接続されているパルス生成回路と、記録ヘッド220Mのノズル222のピエゾ素子に接続されているパルス生成回路とは、それぞれ、制御部から出力される記録信号のレベルが「1」のタイミングでパルスを生成し、生成したパルスが、記録ヘッド駆動部から出力される駆動信号の所定の周期に対応したタイミングでセットされたパルス信号を、それぞれが接続されたピエゾ素子に出力する。これにより、各色のノズル222のピエゾ素子それぞれに所定の電圧が印加され、記録ヘッド220Yのノズル222からイエローのインクが吐出され、記録ヘッド220Mのノズル222からマゼンタのインクが吐出される。吐出されたインクは、それぞれ記録媒体600上に着弾して、ドット226Yとマゼンタのドット226Mとが形成される(図3(d)参照)。なお、ドット226Mは図3(c)で形成されたドット226Y上に重なって形成される。換言すれば、マゼンタのインクは、ドット226Y上に着弾する。
図3(d)の状態から、さらに、記録ヘッド220が主走査方向に移動すると、図3(d)における記録ヘッド220Yの位置に記録ヘッド220Mが到達し、記録ヘッド220Mの位置に記録ヘッド220Cが到達した状態となる(図3(e)参照)。そして、各色のノズル222のピエゾ素子に、それぞれ接続されているパルス生成回路は、上記同様の動作を実行する。これにより、各色のノズル222のピエゾ素子それぞれに所定の電圧が印加され、記録ヘッド220Yのノズル222からイエローのインクが吐出され、記録ヘッド220Mのノズル222からマゼンタのインクが吐出され、記録ヘッド220Cのノズル222からシアンのインクが吐出される。吐出されたインクは、それぞれ記録媒体600上に着弾して、ドット226Yとドット226Mとシアンのドット226Cとが形成される(図3(e)参照)。なお、ドット226Mは図3(d)で形成されたドット226Y上に、ドット226Cは図3(d)で形成されたドット226M上に、それぞれ重なって形成される。換言すれば、マゼンタのインクはドット226Y上に、シアンのインクはドットM上に着弾する。
図3(e)の状態から、さらに、記録ヘッド220が主走査方向に移動すると、図3(e)における記録ヘッド220Yの位置に記録ヘッド220Mが到達し、記録ヘッド220Mの位置に記録ヘッド220Cが到達し、記録ヘッド220Cの位置に記録ヘッド220Kが到達した状態となる(図3(f)参照)。そして、各色のノズル222のピエゾ素子に、それぞれ接続されているパルス生成回路は、上記同様の動作を実行する。これにより、各色のノズル222のピエゾ素子それぞれに所定の電圧が印加され、記録ヘッド220Yのノズル222からイエローのインクが吐出され、記録ヘッド220Mのノズル222からマゼンタのインクが吐出され、記録ヘッド220Cのノズル222からシアンのインクが吐出され、記録ヘッド220Kのノズル222からブラックのインクが吐出される。吐出されたインクは、それぞれ記録媒体600上に着弾して、ドット226Yとドット226Mとドット226Cとブラックのドット226Kとが形成される(図3(f)参照)。なお、ドット226Mは図3(e)で形成されたドット226Y上に、ドット226Cは図3(e)で形成されたドット226M上に、ドット226Kは図3(e)で形成されたドット226C上に、それぞれ重なって形成される。換言すれば、マゼンタのインクはドット226Y上に、シアンのインクはドット226M上に、ブラックのインクはドット226C上に着弾する。
さらに、図3(f)の状態から、さらに、記録ヘッド220が主走査方向に移動すると、上記同様の動作が繰り返して実行され、図4(g)〜(j)のようにドット226が順次形成される。したがって、記録ヘッド220が記録終了位置を通過した状態(図4(j)参照)では、主走査方向の移動において最後端部に配置されている記録ヘッド220Kのノズル222から吐出されたブラックのインクによるドット226Kが一列に形成されることとなる。図4(g)〜(j)の各状態におけるドット226の形成は、図3の場合と同様に行われるため、その詳細な説明は省略する。なお、図3および図4において、記録ヘッド220の位置が、次のステップ、例えば、図3(c)の位置から図3(d)の位置に、または、図4(g)の位置から図4(h)の位置に移動するのに要する時間は、間隔(X)に対応する周期分(図7の「所定の周期」参照)の時間に相当する。
ところで、図3および図4に基づいた上記説明は、例えば記録ヘッド220K、220C,220M,220Yにおいて、ノズル222がそれぞれ精度良く形成され、かつ記録ヘッド220K、220C,220M,220Yが、相対的にそれぞれが精度良く適切な位置に配置された状態でキャリッジ200に搭載されていることを前提としたものである。しかし、実際には、例えば、記録ヘッド220K、220C,220M,220Yのいずれかの記録ヘッド220が、他の記録ヘッド220に対してずれた位置に搭載されることもある。
このような場合、他の記録ヘッド220との相対的な位置がずれた記録ヘッド220のノズル222から吐出されたインクは、先に吐出されたインクが着弾して形成されたドット226上に着弾しない。したがって、図4(j)のような状態でドット226が形成されず、例えば、図5(a)および(b)のような状態でドット226が形成される。ここで、図5(a)は、例えば、記録ヘッド220Yの配置が、記録ヘッド220K,220C,220M(これらは、相対的に適切な位置に配置)に対してずれている場合に形成されるドット列を示している。なお、図5(a)の場合、記録ヘッド220Yは、記録ヘッド220の移動方向(図3および図4参照)に一致する側にずれて配置されている。
また、図5(b)は、記録ヘッド220K,220C,220M,220Yの全てについて相対的位置がずれて配置されている場合に形成されるドット列を示している。なお、図5(c)は、正常なドット列(図4(j)参照)を、図5(a)および(b)との相違を明らかにするため示したものである。
インクジェット記録装置100では、記録ヘッド220の主走査は往復で行われ、往路および復路のいずれにおいてもノズル222からインクが吐出される(図6(a)参照)。したがって、往路で形成されたドット226と復路で形成されたドット226との間でも、ドット226の着弾位置ずれが生じることがある(図6(b)参照)。なお、図6(a)に示す復路においても、上述した図3および図4に示す態様でドット226が形成される。ただし、形成されるドット226は、記録ヘッド220の進行方向後進側に配置されている記録ヘッド220Yのノズル222から吐出されたイエローインクが着弾したドット226Yとなる(図6(b)の復路パターン参照)。
(ドットの着弾位置ずれの調整)
図5および図6で示したようなドット226の着弾位置ずれの調整について、図7を参照して説明する。記録ヘッド駆動部は、駆動信号(図7(a)参照)を出力する。出力された駆動信号は、ノズル222に接続されたパルス生成回路に入力される。制御部は、外部装置から出力された柄データのうち記録ヘッド220の1回の走査(図6(a)の往路または復路参照)で用いる、ノズル列224毎に分けられた柄データそれぞれの先頭(記録ヘッド220の進行方向側)部分に、所定の記憶領域に記憶されている量の調整データを付加する(一次調整)。具体的に、制御部は、ノズル列224Y−2であれば、間隔(X)に対応する量の調整データを付加し(図7(b)〜(e)の下段参照)、ノズル列224K−2であれば間隔(7X)に対応する量の調整データを付加する。
また、制御部は、ノズル列224毎に分けられた柄データそれぞれの先頭(記録ヘッド220の進行方向側)部分に、外部装置から指定され、取得した補正データ数に対応した補正データを付加する(二次調整)。制御部は、ノズル列224毎に分けられた柄データそれぞれに、ノズル列224毎に指定された補正データ数の補正データを付加する(例えば図7(b)の下段参照)。
そして、制御部は、調整データと補正データとが付加された柄データをラスタライズし、ラスタライズ後の記録データに基づいた記録信号を、対応するノズル列224のノズル222のピエゾ素子に接続されているパルス生成回路に出力する。パルス生成回路は、上述したとおり、記録信号のレベルが「1」である場合、パルスを生成し、生成したパルスが、記録ヘッド駆動部から出力される駆動信号の所定の周期に対応したタイミングでセットされたパルス信号を、パルス生成回路自身が接続されたピエゾ素子に出力する(例えば図7(b)の上段参照)。
上述したとおり、調整データおよび補正データは、ともにドット226の形成を示すデータではない。そのため、これらに関する記録信号のレベルは「0」であり、パルス生成回路ではパルスが生成されない(例えば図7(b)の上段に示す「パルス未生成」の範囲参照)。したがって、ノズル222からインクは吐出されず、ドット226は形成されない。これに対し、柄データにおいてドット226の形成を示す部分については、記録信号のレベルは「1」であり、パルス生成回路はパルスを生成し、生成したパルスが、記録ヘッド駆動部から出力される駆動信号の所定の周期に対応したタイミングでセットされたパルス信号を、パルス生成回路自身が接続されたピエゾ素子に出力し、これにともない、ピエゾ素子に電圧が印加され、ノズル222からインクが吐出し、ドット226が形成される(例えば図7(b)の下段参照)。
ここで、ドット226の着弾位置ずれが生じた場合、制御部は、着弾位置ずれを生じているドット226を形成するインクの吐出に関連する補正データ、詳細には、ドット226の着弾位置ずれが生じているノズル列224を形成するノズル222に対する補正データを、外部装置から指定される補正データ数にしたがい増減させる。例えば、補正データを駆動信号の所定の周期に対応して1周期分減少させた場合(図7(c)の下段に記載の「減少」を示す矢印参照)、外部装置では、1周期分に対応した量だけ減少させた補正データ数を記憶し、この補正データ数をインクジェット記録装置100に対して指定する。制御部は、指定された補正データ数を取得し、取得した補正データ数の補正データを、柄データの先頭部分に付加する。これによって付加される補正データが1周期分減少する。そのため、レベル「1」の記録信号のパルス生成回路への入力が、駆動信号(パルス信号)の1周期分速まる。パルス生成回路は、この早まったタイミングでパルスを生成し、これをセットしたパルス信号を出力するため(図7(c)の上段参照)、ドット226の着弾位置はこの1周期に対応した量(距離)分、記録ヘッド220の移動方向(例えば図6(a)参照)と反対側に移動する。(図7(c)の下段参照)。
これに対し、例えば、補正データ数を駆動信号の所定の周期に対応して1周期分増加させた場合(図7(d)の下段に記載の「増加」を示す矢印参照)、外部装置では、1周期分に対応した量だけ増加させた補正データ数を記憶し、この補正データ数をインクジェット記録装置100に対して指定する。制御部は、指定された補正データ数を取得し、取得した補正データ数の補正データを、柄データの先頭部分に付加する。これによって付加される補正データが1周期分増加する。そのため、レベル「1」の記録信号のパルス生成回路への入力が、駆動信号(パルス信号)の1周期分遅くなる。パルス生成回路は、この遅くなったタイミングでパルスを生成し、これをセットしたパルス信号を出力するため(図7(d)の上段参照)、ドット226の着弾位置はこの1周期に対応した量(距離)分、記録ヘッド220の移動方向(例えば図6(a)参照)に移動する。(図7(d)の下段参照)。
すなわち、このような手法によれば、調整データを増減させることなく、駆動信号の所定の周期に対応して付加される一定量の補正データを増減することで、所定の周期に対応した量(距離)分、ドット226の形成位置を移動させることが可能で、ドット226の着弾位置ずれを調整することができる。なお、補正データを複数周期分増減させた場合、増減させた複数周期に対応した量(距離)分、移動させることができる。
ところで、ドット226の着弾位置のずれは、必ずしも、駆動信号の所定の周期に対応した量(距離)であるとは限らない。このような1周期未満の着弾位置ずれは、微調整データを用いて調整する(図7(e)参照)。具体的には、パルス信号のパルスの位相をずらして、換言すれば、パルス幅セット位置を変更して調整する。
微調整データを用いたパルス幅セット位置の変更について、図8を参照して説明する。上述したとおり、インクは、パルス信号の周期に対応した周期で吐出されるため、パルス信号の位相をずらす、換言すれば、パルス信号のパルス幅のセット位置を、駆動信号の1周期内で変更すると、ピエゾ素子への電圧の印加のタイミングがずれ、その結果、駆動信号の1周期内でインクの吐出タイミングを微調整することができる。すなわち、図8(a)に示す駆動信号の所定の周期に対応して生成されたパルス信号(図8(b)参照)のパルス幅セット位置を基準とした場合、図8(c)に示すパルス信号は、パルス幅セット位置(パルス信号の位相)が図8を正面視したとき右側にずれており、これによって、ドット226の形成位置も同右側にずれる。パルス幅セット位置の変更には、駆動信号の1周期より短い範囲で、パルス信号周期の遅れを示す微調整データを用いる。このような手法によれば、駆動信号の1周期より小さい範囲でドット226の着弾位置を微調整することができる。また、このような手法によれば、記録データ自体を変更することなく、ドット226の着弾位置を微調整することができる。
なお、図6に示すように、主走査方向の双方向(往路および復路)において、インクを吐出し、画像を記録する場合、柄データの先頭部分に付加される調整データおよび補正データは、両方向で対称に付加される。また、パルス幅セット位置は同一量(時間)だけ変更される。また、複数の記録ヘッド220、本実施形態の構成に基づけば、記録ヘッド220K,220C,220M,220Yを備えるインクジェット記録装置100では、微調整データによって調整されたパルス信号、具体的には、パルス幅セット位置を変更して調整されたパルス信号を、複数の記録ヘッドのそれぞれに対応して生成するような構成としてもよい。
また、補正データ数に対応した補正データによる二次調整について、インクジェット記録装置100では、着弾位置ずれを調整する都度(調整のための設定をする都度)、外部装置から柄データを入力する必要がない。すなわち、外部装置はインクジェット記録装置100に対して、1回の走査(例えば、1回の往路分)毎に、この1回の走査分の柄データ(全ノズル222分のデータ)を入力する。インクジェット記録装置100では、順次入力される、1回の走査分の新たな柄データを記憶可能な記憶領域が確保されている。ここで、記録動作を行い、中断、終了すると、インクジェット記録装置100の記憶領域は、前回の柄データが保持(記憶)されたままの状態が維持される。このタイミングで、着弾位置ずれを確認し、さらに補正データ数の設定を変更する場合、外部装置は、インクジェット記録装置100に、新たな補正データ数のみを入力すればよい。インクジェット記録装置100では、新たな補正データ数が入力された場合、新たに取得した補正データ数の補正データと、記憶領域に保持されている柄データとを用いて、新たな記録データを生成する。このような構成によれば、外部装置とインクジェット記録装置100との間で行われるデータ通信に要する時間を短縮することができる。
(変形例)
本実施形態の構成は、各種の点を考慮し、次のような構成とすることもできる。すなわち、上記では、補正データによる調整とパルス信号のパルス幅セット位置の変更とに基づいて、ドット226の着弾位置ずれを調整する構成について説明した。しかし、これら単独の構成のみを採用したインクジェット記録装置とすることもできる。例えば、パルス信号のパルス幅セット位置の変更のみに基づいた構成のインクジェット記録装置とすることもできる。
具体的には、外部装置からの指令にしたがい、ノズルが形成された記録ヘッドを主走査方向に移動させ、前記主走査方向に一定の間隔で複数配置された前記主走査方向に垂直な副走査方向のノズル列それぞれを形成する前記ノズルからインクを吐出し、前記副走査方向に搬送される記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドに所定の周期の駆動信号から生成されたパルス信号を出力して、前記記録ヘッドを駆動し、前記ノズルから前記インクを吐出させる記録ヘッド駆動部と、前記インクジェット記録装置での前記画像の記録にあたり実行される処理を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記画像の画素に対応するドットの形成状態を示す柄データと、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルから前記インクが吐出され、前記記録媒体上に着弾して形成される前記ドットについて、前記一定の間隔に応じて生じる前記主走査方向の前記ドットの着弾位置ずれを調整(上記「一次調整」に対応)するためのデータであって、前記一定の間隔に対応しかつ前記所定の周期に対応した調整データとにより記録データを生成し、生成した前記記録データにしたがい、前記記録ヘッド駆動部を介した前記インクの吐出を制御し、前記記録ヘッド駆動部は、前記パルス信号のパルス幅のセット位置を前記駆動信号の1周期内で変更可能で、前記パルス幅のセット位置が変更された前記パルス信号を出力して、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルからの前記インクの吐出のタイミングを微調整可能であることを特徴とするとすることもできる。
なお、上記において調整データについても採用しない構成とし、調整データによる調整に相当する分についても、パルス幅のセット位置を変更することで調整するインクジェット記録装置とすることもできる。また、パルス幅のセット位置の変更は、また、上記同様、複数の記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置では、パルス幅セット位置を変更して調整されたパルス信号は、複数の記録ヘッドのそれぞれに対応して生成するような構成としてもよい。
100 インクジェット記録装置
220 記録ヘッド
222 ノズル
224 ノズル列
226 ドット
300 記録ヘッド移動部
500 搬送部

Claims (3)

  1. 外部装置からの指令にしたがい、ノズルが形成された記録ヘッドを主走査方向に移動させ、前記主走査方向に一定の間隔で複数配置された前記主走査方向に垂直な副走査方向のノズル列それぞれを形成する前記ノズルからインクを吐出し、前記副走査方向に搬送される記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドに駆動信号の所定の周期に対応してセットされたパルスを含むパルス信号を出力して、前記記録ヘッドを駆動し、前記ノズルから前記インクを吐出させる記録ヘッド駆動部と、
    前記インクジェット記録装置での前記画像の記録にあたり実行される処理を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記画像の画素に対応するドットの形成状態を示す柄データ、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルから前記インクが吐出され、前記記録媒体上に着弾して形成される前記ドットについて、前記一定の間隔に応じて生じる前記主走査方向の前記ドットの着弾位置ずれを一次調整するためのデータであって、前記一定の間隔に対応しかつ前記所定の周期に対応した調整データと、前記調整データによって前記一次調整された状態で、さらに生じる前記主走査方向の前記ドットの前記着弾位置ずれを二次調整するためのデータであって、前記所定の周期に対応し、前記外部装置から指定された量の補正データとを付加して、記録データを生成し、生成した前記記録データにしたがい、前記記録ヘッド駆動部を介した前記インクの吐出を制御するとともに、
    前記記録データの生成に際し、自装置内の記憶領域に記憶された前記調整データにアクセスし、前記調整データを前記柄データに付加し、前記外部装置から前記補正データの量の指定を取得し、取得した指定による量の前記補正データを前記柄データに付加することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録ヘッド駆動部は、前記パルス信号のパルス幅のセット位置を前記駆動信号の1周期内で変更可能で、前記パルス幅のセット位置が変更された前記パルス信号を出力して、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルからの前記インクの吐出のタイミングを、微調整可能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 外部装置からインクジェット記録装置に入力される画像の記録の指令にしたがい、前記インクジェット記録装置で、ノズルが形成された記録ヘッドを主走査方向に移動させ、前記主走査方向に一定の間隔で複数配置された前記主走査方向に垂直な副走査方向のノズル列それぞれを形成する前記ノズルからインクを吐出し、前記副走査方向に搬送される記録媒体に前記画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記画像の画素に対応するドットの形成状態を示す柄データ、前記ノズル列それぞれを形成する前記ノズルから前記インクが吐出され、前記記録媒体上に着弾して形成される前記ドットについて、前記一定の間隔に応じて生じる前記主走査方向の前記ドットの着弾位置ずれを一次調整するためのデータであって、前記一定の間隔に対応し、かつ駆動信号の所定の周期に対応した調整データと、前記調整データによって前記一次調整された状態で、さらに生じる前記主走査方向の前記ドットの前記着弾位置ずれを二次調整するためのデータであって、前記所定の周期に対応し、前記外部装置から指定された量の補正データとを付加して、記録データを生成する記録データ生成工程と、
    前記記録データ生成工程によって生成された前記記録データにしたがいパルスを生成し、生成された前記パルスを前記所定の周期に対応してセットしたパルス信号を、前記記録ヘッドに出力して、前記記録ヘッドを駆動し、前記ノズルから前記インクを吐出させるインク吐出工程とを含み、
    前記記録データ生成工程は、
    自装置内の記憶領域に記憶された前記調整データにアクセスし、前記調整データを前記柄データに付加する工程と、
    前記外部装置から前記補正データの量の指定を取得し、取得した指定による量の前記補正データを付加する工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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