JP5558175B2 - 車両ブレーキ装置 - Google Patents

車両ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5558175B2
JP5558175B2 JP2010086908A JP2010086908A JP5558175B2 JP 5558175 B2 JP5558175 B2 JP 5558175B2 JP 2010086908 A JP2010086908 A JP 2010086908A JP 2010086908 A JP2010086908 A JP 2010086908A JP 5558175 B2 JP5558175 B2 JP 5558175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
cover member
reservoir
brake fluid
elastic displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010086908A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011218849A (ja
Inventor
浩明 篤
亮 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Bosch Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bosch Corp filed Critical Bosch Corp
Priority to JP2010086908A priority Critical patent/JP5558175B2/ja
Publication of JP2011218849A publication Critical patent/JP2011218849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5558175B2 publication Critical patent/JP5558175B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Diaphragms And Bellows (AREA)

Description

本発明は、車両ブレーキ装置に係り、特に、構成部品の構成の簡素化、動作特性の向上等による装置の簡素化、信頼性の向上等を図ったものに関する。
従来、この種の車両ブレーキ装置としては、例えば、ホイールシリンダのブレーキ液をマスタシリンダへ戻すリターン通路に、常閉型の電磁弁を設けると共に、この電磁弁とマスタシリンダとの間に、ブレーキ液を一時的に蓄積するリザーバを設け、ブレーキ作用時に車輪がロックする虞のある場合に、ブレーキ力を規制し、車輪のロックを回避できるようにした車両ブレーキ装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。すなわち、かかる構成においては、車輪がロックする虞がある場合、マスタシリンダとホイールシリンダ間のブレーキ液の流通を常開型の電磁弁により遮断する一方、リターン通路に設けられた常閉型の電磁弁を開き、ホイールシリンダのブレーキ液をリザーバへ適宜流入させることで、ホイールシリンダ内のブレーキ液を減圧制御して車輪のロックを回避できるようにしてある。ところで、上述のような車両ブレーキ装置におけるリザーバは、シリンダ内にピストンが、ブレーキ液の流入口に押圧されるようにばねと共に収納され、さらに、ピストンとシリンダの間の摺接部分にシール部材が配された構成が一般的である(特許文献1等参照)。
一方、小型車両や二輪車両では当該マスタシリンダに還流するブレーキ液量が通常の四輪車両に比べ少なくてすむため、簡便な構成によりリザーバの機能を達成することができるものが存在する。例えば、シリンダの内周面とカバーにより弾性部材が狭持され、当該ブレーキ液の流入に応じて弾性部材が変位することによりブレーキ液を受け入れ、ポンプによりリザーバ内のブレーキ液をマスタシリンダへ還流させることにより弾性部材が復元するように構成されたリザーバがある(
等参照)。
特開平10−86815号公報 特開2009−196378号公報
特許文献2に記載のリザーバの構成によれば、弾性部材はリザーバのピストンの役割と同時にブレーキ液の外部への流出を防ぐシール部材としての役割を果たすこととなるが、ブレーキ液流入によって弾性部材が変形する際にシリンダとカバーによって狭持された弾性部材の固定部が弾性方向に引っ張られ、固定部が薄肉化することによりシール力が低下し、場合によっては薄肉化された固定部から外部にブレーキ液が漏れるおそれもある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、上記構成のリザーバであっても、簡易な構成により弾性部材の変形によるシール力の低下を抑えることのできるリザーバを有する車両ブレーキ装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る車両ブレーキ装置は、
マスタシリンダとホイールシリンダ間におけるブレーキ液が流通せしめられる通路と、当該ブレーキ液の流通を切り換える少なくとも1つの電磁切換弁とを有すると共に、前記ホイールシリンダのブレーキ液を前記マスタシリンダへ戻すリターン通路が設けられ、当該リターン通路途中には、ブレーキ液を一時的に蓄積するリザーバが設けられてなる油圧ユニットと、前記油圧ユニットの電磁切換弁を駆動制御する電子制御ユニットとを具備してなる車両ブレーキ装置であって、前記リザーバは、前記油圧ユニットを構成する油圧ブロックに形成されたシリンダと、当該シリンダの開口部に設けられたカバー部材と、前記シリンダと前記カバー部材とにより形成される空間に配設された弾性変位部材とを具備してなり、前記シリンダは、前記油圧ブロックの一面に開口部が位置するようにして凹設されたシリンダ用凹部からなり、前記カバー部材は、その外周縁が前記シリンダ用凹部の内壁に接合するように設けられると共に、当該カバー部材の外壁と前記シリンダ用凹部の内壁との間には、空隙部が形成され、前記弾性変位部材は、前記シリンダと前記カバー部材との間で固定される固定部と、当該固定部から延設されてなる可変部とからなり、前記固定部は、前記シリンダ側に設けた突部と前記カバー部材側に設けた突部により狭持されていることを具備するものである。
本発明によれば、弾性変位部材によって従来のばねとシール部材の機能を実現することができるので、しかも、弾性変位部材は、従来のばねに比して、その変位方向での長さが比較的短くて済むため、簡易な構成で、小型化の容易なリザーバを有する車両ブレーキ装置を提供することができる。また、弾性変位部材は、ゴム材等の非金属部材を用いて形成することで、金属材からなるばねに比して、変位の際のヒステリシスを極めて小さくすることができるので、信頼性の高いリザーバ動作を確保することができ、ひいてはブレーキ動作の信頼性の向上を図ることができるという効果を奏するものである。
更に、シリンダとカバーに弾性変位部材を狭持する突起を設けたことにより、弾性変位部材がより強固に固定され、シール性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。 なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。最初に、本発明の実施の形態における車両ブレーキ装置Sの構成例について、図1を参照しつつ説明する。図1には、いわゆる還流型のアンチロックブレーキ制御機能を備えた自動四輪車用の車両ブレーキ装置Sにおける配管系統を中心にした一構成例が示されている。同図においては、図面を簡潔にして、理解を容易にする観点から、車両前輪の右側車輪46aと後輪の左側車輪46bに係るブレーキ制御系が示されたものとなっている。
かかる車両ブレーキ装置Sは、ブレーキ操作子としてのブレーキペダル45の踏み込みを、その踏み込み量に応じた油圧に変換するブレーキマスタシリンダ1と、ブレーキマスタシリンダ1からの油圧に応じて車輪46a,46bへそれぞれブレーキ力を与えるホイールシリンダ2a,2bとを有し、このブレーキマスタシリンダ1とホイールシリンダ2a,2bの間に次述するように配管、電磁切換弁等が設けられたものとなっている。
なお、図示されない車両前輪の左側車輪と後輪の右側車輪に係るブレーキ制御系は、図1に示された車両前輪の右側車輪46aと後輪の左側車輪46bに係るブレーキ制御系と基本的に同様に構成されるものであり、次述する車両前輪の右側車輪46aと後輪の左側車輪46bに係るブレーキ制御系の説明を以て図示されない車両前輪の左側車輪と後輪の右側車輪に係るブレーキ制御系の説明に代えることとする。
ブレーキマスタシリンダ1とブレーキペダル45の間には、ブレーキペダル45の踏み込み力を増圧するためのブースタ5が設けられている。そして、ブレーキマスタシリンダ1とホイールシリンダ2aは、主油圧管3aによって、また、ブレーキマスタシリンダ1とホイールシリンダ2bは、主油圧管3bによって、それぞれ接続されており、それぞれの配管途中の適宜な位置には、通常開成状態とされる第1の電磁切換弁4a,4bがそれぞれ設けられている。
また、第1の電磁切換弁4aとホイールシリンダ2aの間の主油圧管3aの適宜な位置には、リザーバ接続用油圧管11aが接続されており、その配管途中には、通常閉成状態とされる第2の電磁切換弁12aが設けられ、リザーバ接続用油圧管11aの他端はリザーバ13aに接続されている。同様にして、第1の電磁切換弁4bとホイールシリンダ2bの間の主油圧管3bの適宜な位置には、リザーバ接続用油圧管11bが接続されており、その配管途中には、通常閉成状態とされる第2の電磁切換弁12bが設けられている。そして、リザーバ接続用油圧管11bの他端は、先のリザーバ接続用油圧管11aに、第2の電磁切換弁12aの出口側に位置する適宜な部位で接続されてリザーバ接続用油圧管11aを介してリザーバ13aに連通するようになっている。
そして、リザーバ接続用油圧管11aには、第2の電磁切換弁12a,12bとリザーバ13aの間の適宜な位置に、ブレーキマスタシリンダ1と連通する戻し用油圧管14が接続されている。この戻し用油圧管14には、適宜な位置にブレーキマスタシリンダ1側から順に第1の戻し路用逆止弁15、油圧ポンプ装置41のプランジャ41a及び第2の戻し路用逆止弁16が配設されている。
油圧ポンプ装置41は、リザーバ13aのブレーキ液を吸い上げてブレーキマスタシリンダ1へ還流させるためのもので、駆動モータ42と、このモータ42の出力軸(図示せず)に固着された図示されない固定カムによって往復動される2つのプランジャ41a,41bから概略構成されたプランジャ型のポンプとなっているものである。なお、他方のプランジャ41bは、図示を省略された車両前輪の左側車輪と後輪の右側車輪に係るブレーキ制御系において同様に用いられるものとなっている。
上述の第1の電磁切換弁4a,4b、第2の電磁切換弁12a,12b及び駆動モータ42は、電子制御ユニット61によって、それぞれの動作制御が行われるようになっている。また、電子制御ユニット61には、ブレーキペダル45の作動の有無を検出するペダル作動スイッチ55のオン・オン信号や図示されない車輪速度検出センサなどの検出信号が入力され、必要な動作制御処理に供されるようになっている。
上述した構成における車両ブレーキ装置Sの基本的な動作は、この種の公知・周知のブレーキ制御装置と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略するが、全体的な動作を以下に概略的に説明することとする。例えば、ブレーキを作用させるため、ブレーキペダル45が操作されると、ペダル作動スイッチ55により、その操作に応じた検出信号が電子制御ユニット61に入力される。同時に、ブレーキマスタシリンダ1からは、ブレーキペダル45の操作に応じた油圧のブレーキ液がホイールシリンダ2a,2bに供給され、ホイールシリンダ2a,2bにおいてブレーキ力が発生し、車輪46a,46bにブレーキが作用するようになっている。
そして、電子制御ユニット61において、アンチロックブレーキ制御が必要であると判断されると、第1の電磁切換弁4a,4bが励磁されて、主油圧管3a,3bは非連通状態とされ、ホイールシリンダ2a,2bの油圧が一定に保持される。そして、さらに電子制御ユニット61において、ブレーキを弛めるべきであると判断されると、第2の電磁切換弁12a,12bが励磁される。その結果、ホイールシリンダ2a,2bのブレーキ液が第2の電磁切換弁12a,12bを介してリザーバ13aへ排出され、ブレーキが弛められるようになっている。同時に、駆動モータ42が駆動回路41を介して電子制御ユニット61により駆動され、リザーバ13aに貯留されたブレーキ液が油圧ポンプ装置41によって吸い上げられて、ブレーキマスタシリンダ1に還流されることとなる。
かかる構成において、特に、図1において、二点鎖線で囲まれた部分は、外観形状がほぼ直方体状に形成された油圧ハウジング21(図2参照)に、上述の電磁切換弁等が組み込まれた油圧ユニット101となっている。以下、かかる油圧ユニット101に設けられた本発明の実施の形態におけるリザーバ13aの構成について、図2及び図3を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、リザーバ13aと、図示を省略した他方のブレーキ系統におけるリザーバとを区別する必要のない場合においては、リザーバ13と称することとする。
まず、油圧ユニット101を構成する油圧ハウジング21は、例えば、アルミ等の金属材からなるブロック状の部材が用いられており、上述の第1の電磁切換弁4a,4b、第2の電磁切換弁12a,12b等が組み込まれると共に、内部には、主油圧管3a,3b等のブレーキ液が流通する管としての機能を果たす通路(図示せず)が形成されたものとなっている。
本発明の実施の形態におけるリザーバ13は、そのシリンダ底部22が、油圧ハウジング21の下面側に位置するように設けられたものとなっている。すなわち、リザーバ13は、油圧ハウジング21に凹設されたシリンダ23と、シリンダ23の開口部23aを閉塞するようにシリンダ23内に配設されるカバー部材24と、シリンダ23とカバー部材24により形成される収納空間25に配される弾性変位部材26とに大別されて構成されたものとなっている(図2参照)。なお、図2及び後述する図4においては、図面を簡潔として見易くし、理解を容易とする観点から、後述する固定部33周辺の一部の構成要素については、符号の表記を省略し、図3において表記している。
本発明の実施の形態におけるシリンダ23は、油圧ハウジング21の一面、具体的には、下面21aに開口部23aが位置するように油圧ハウジング21に凹設されたシリンダ用凹部27によって形成されたものとなっている。かかる本発明の実施の形態におけるシリンダ23は、その開口部23a側からシリンダ頭部23bへ向かって、径が段階的に小さくなるようにして第1中空部28a、第2中空部28b、第3中空部28c及び第4中空部28dが形成されたものとなっている。そして、これら第1乃至第4中空部28a〜28dは、いずれも扁平の中空円筒状に形成されたものとなっている(図2参照)。本発明の実施の形態においては、第3中空部28cと第4中空部28dとの間の段部28eには、後述する弾性変位部材26の部位68aが嵌合する嵌合溝67aが凹設されている(図3参照)。
また、シリンダ頭部23bには、リザーバ13とブレーキマスタシリンダ1とを連通する配管に通ずる第1の連絡路51が開口すると共に、リザーバ13とホイールシリンダ2a,2bとを連通する配管に通ずる第2の連絡路(図示せず)が開口するものとなっている。なお、先に図1に示された配管系統は概念的に表されたものであるので、必ずしも、図2に示されるような具体的な構造と一対一に対応するものではないが、上述のリザーバ13とブレーキマスタシリンダ1とを連通する配管は、図1に示された配管系統における戻し用油圧管14に相当する配管を意味し、また、上述のリザーバ13とホイールシリンダ2a,2bとを連通する配管は、図1に示された配管系統におけるリザーバ接続用油圧管11aに相当する配管を意味するものである。また、上述の図示されない第2の連絡路は、図2で言えば、第1の連絡路51と同一直線上で、第1の連絡路51の背後(図2で紙面裏側)に適宜な間隔を隔てて形成されたものとなっている。
一方、本発明の実施の形態におけるカバー部材24は、大凡の全体形状がカップ状に形成されて、空間形成用凹部31を有するもので、その開口周縁部分には、大凡円環状の鍔部66が外向へ一体に突出形成されたものとなっている。そして、カバー部材24の開口部側の鍔部66の表面部分には、後述する弾性変位部材26の固定部33における円弧状に形成された部位68bが係合される係合溝67bが環状に形成されている(図3参照)。
そして、このカバー部材24の鍔部66における外径は、第2中空部28bの内径に一致したものとなっている。かかるカバー部材24は、最終的には、その開口部側の鍔部66の外縁部分が、第2中空部28bと第3中空部28cの間の段部に当接するようにして、第2中空部28bに圧入されて、鍔部66の外周面が第2中空部28bの内周面(内壁)に接合され、シリンダ用凹部27に収納されるものとなっている。そして、かかる状態において、カバー部材24の底部側、すなわち、開口側と反対側が、ほぼ開口部23aに位置するものとなっている。
弾性変位部材26は、可塑性と復元性を有して良好な弾性力を有すると共に、ブレーキ液に対する良好な耐腐食性を有する部材、例えば、EPDMゴム材などを用いてなるものが好適である。本発明の実施の形態における弾性変位部材26は、大凡円環状に形成されてなる固定部33を有すると共に、この固定部33の内側部分を覆うように延設された可変部34とを有するものとなっている。本発明の実施の形態における固定部33は、その縦方向、すなわち、弾性変位部材26の径方向と直交する方向の断面が大凡楕円形状となるよう形成されており、その楕円の両端部68a,68bの内、一方の部位68aは、先に述べたように第3中空部28cと第4中空部28dとの間の段部28eに形成された係合溝67aに嵌合される一方、他方の部位68bは、先に述べたカバー部材24に形成された係合溝67bに嵌合されるようになっている(図3参照)。
一方、可変部34は、円環状に形成された固定部33の本来開口部分となる内側部分を覆うように一体に延設されてなるものである。かかる本発明の実施の形態における可変部34は、全体が大凡円盤状をなし、その厚み(弾性変位部材26の径方向に直交する方向の厚み)は、固定部33から可変部34の中央に向かうにしたがって、固定部33からやや離れた位置でやや括れるように小さくなった後、再び徐々に厚みを増してゆき、中央付近でほぼ最大の厚みとなるように形成されたものとなっている(図2参照)。また、この例以外にも、固定部33から可変部34の中央へ向かった固定部近傍箇所に肉厚部35を設け、その後、可変部中央に向かうにつれ括れるように小さくなった後、再び徐々に厚みを増して中央付近で最大の厚みとなるように形成されてもよい(図4参照)。このように固定部と中央部の間に肉厚部35を設けることにより、当該肉厚部がない場合に比べ、弾性変位時に、固定部が弾性方向に引っ張られ、固定部が薄肉化されることによるシール力の低下を抑えることができる。またこのような肉厚部は複数設けても良い。
弾性変位部材26は、シリンダに設けた第4中空部28dから開口部23aに向けて延設されたシリンダ側突部36と、当該シリンダ突部に対応する、カバーの鍔部内周側上部に設けたカバー側突部37とにより、固定部33の内周側端部を上下方向から狭持する構造となっている。これにより前記突部がない場合に比べて弾性変位部材がより強固に固定されているため、シール性が確保される。更に、シリンダ側突部36の外周面36aとカバー側突部37の外周面37aは固定部33の内周曲面33a、33bに当接され狭持される構造が好ましい。これにより弾性変位部材の変位により固定部33が弾性方向に引っ張られる際に、当該当接部に固定部33の内周曲面33a、33bが押し付けられ、シール性が確保される。また更に、当該当接部におけるシリンダ側突部36の外周面36aと固定部33の内周曲面33a、及びカバー側突部37の外周面37aと固定部33の内周曲面33bの夫々の曲率を同じとすることが好ましい。これにより夫々異なった曲率の部材が当接する場合に比べ、当接部に局所的な応力がかかることを防ぐことができ、弾性部材の切れ等の発生を抑制できる。尚、シリンダ側突部及びカバー側突部はシリンダ及びカバーと夫々一体に形成されても良いし、別体の金属製リングを挿入することにより突部を形成することとしても良い。
本発明の実施の形態においては、可変部34の中央部分の面は、シリンダ23へ弾性変位部材26が取り付けられた状態において、シリンダ頭部23b側に位置し、ブレーキ液の流入が無い状態にあっては、第1の連絡路51の開口部51aに塞ぐようになっている(図2参照)。
しかして、かかる構成におけるリザーバ13の組み立て手順の概略を説明する。以下はシリンダ側突部36がシリンダ本体とは別体のリングにより形成される場合についての説明とする。まず、前記リングをシリンダに設けた第4中空部28dの内周面に内嵌し、次いで弾性変位部材26を、その固定部33の部位68bがカバー部材24の係合溝67bに填り込むように、カバー部材24に取り付け、弾性部材26とカバー部材24とを一体の状態とする。尚、弾性変位部材は上下方向、左右方向において略線対称となるように形成されているので、取り付け作業者が取り付け方向を誤って間違った方向に取り付けるようなことは起こりえない。
次いで、かかる状態の弾性変位部材26及びカバー部材24を、固定部33の部位68aがシリンダ23の係合溝67aを向くように、シリンダ23B内へ入れ込んでゆく。そして、固定部33の部位68aを係合溝67aに填め込むようにして、カバー部材24の鍔部66を第2中空部28bに圧入することで、弾性変位部材26及びカバー部材24のシリンダ23内への取り付けの完了と共に、リザーバ13の組み立てを終えることができる(図4参照)。
なお、カバー部材24のシリンダ23への固定については、かしめ等の従来から用いられている種々の手段を適用すれば良い。例えば、第2中空部28bの内周面の一部を、鍔部66側へかしめるようにしても良い。
次に、図1、図2及び図5を参照しつつ上記構成におけるリザーバ13の動作について説明する。まず、第2の電磁切換弁12a,12bが閉じられている状態、すなわち、例えば、ブレーキベダル45の操作に応じてブレーキマスタシリンダ1からブレーキ液がホイールシリンダ2a,2bへ供給されているような状態においては、弾性変位部材26は、通常時の状態、すなわち、可変部34の中央付近が丁度第1の連絡路51の開口部51aに当接して、その開口部51aを覆う状態となっている(図1及び図2参照)。
したがって、油圧ポンプ装置41とリザーバ13との間に例えば負圧が生じても、リザーバ13のブレーキ液が油圧ポンプ装置41へ吸入されるようなことはなく、動作の信頼性、安定性が確保されることとなる。このように、本発明の実施の形態におけるリザーバ13は、油圧ポンプ装置41との間において、別個に逆止弁を設けることなく、リザーバとしての機能を果たすと共に逆止弁としての機能を果たすようになっている。
そして、ブレーキ力の低減のため第1の電磁切換弁4a,4bが閉弁状態とされる一方、第2の電磁切換弁12a,12bが開弁状態とされると、ホイールシリンダ2a,2bのブレーキ液が図示されない第2の連絡路を介してシリンダ23内へ流入することとなり、そのブレーキ液の流入圧によって、弾性変位部材26の可変部34は、カバー部材24へ向かって変位することとなる(図5参照)。ここで、可変部34の変位量は、予め想定されている通常のブレーキ液の流入量の範囲においては、最大変位時の大凡1/3程度の範囲に設定するのが好適である。
本発明の実施の形態における車両ブレーキ装置の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における車両ブレーキ装置に用いられるリザーバの縦断面図である。 図2に示されたリザーバを構成する弾性変位部材の固定部付近の拡大縦断面図である。 本発明における別の実施例に係るリザーバの縦断面図である 図2に示されたリザーバを構成する弾性変位部材の可変部が最大変位した状態における縦断面図である
1…ブレーキマスタシリンダ
2…ホイールシリンダ
11a,11b…リザーバ接続用油圧管
13…リザーバ
23…シリンダ
26…弾性変位部材
33…固定部
36…シリンダ側突部
37…カバー側突部
68a,68b…部位
67a,67b…嵌合溝

Claims (5)

  1. マスタシリンダとホイールシリンダ間におけるブレーキ液が流通せしめられる通路と、当該ブレーキ液の流通を切り換える少なくとも1つの電磁切換弁とを有すると共に、前記ホイールシリンダのブレーキ液を前記マスタシリンダへ戻すリターン通路が設けられ、当該リターン通路途中には、ブレーキ液を一時的に蓄積するリザーバが設けられてなる油圧ユニットと、前記油圧ユニットの電磁切換弁を駆動制御する電子制御ユニットとを具備してなる車両ブレーキ装置であって、
    前記リザーバは、前記油圧ユニットを構成する油圧ブロックに形成されたシリンダと、
    当該シリンダの開口部に設けられたカバー部材と、
    前記シリンダと前記カバー部材とにより形成される空間に配設された弾性変位部材とを具備してなり、
    前記シリンダは、前記油圧ブロックの一面に開口部が位置するようにして凹設されたシリンダ用凹部からなり、
    前記カバー部材は、その外周縁が前記シリンダ用凹部の内壁に接合するように設けられると共に、当該カバー部材の外壁と前記シリンダ用凹部の内壁との間には、空隙部が形成され、
    前記弾性変位部材は、前記シリンダと前記カバー部材との間で固定される固定部と、当該固定部から延設されてなる可変部とからなり、
    前記固定部は、前記シリンダ側に設けた突部と前記カバー部材側に設けた突部により狭持され、
    前記シリンダ側突部は前記シリンダとは別体の金属製リングにより形成されることを特徴とする車両ブレーキ装置。
  2. 前記弾性変位部材は、前記ホイールシリンダ側からのブレーキ液の流入によってカバー部材側へ変位する一方、ブレーキ液の流出によって復元可能に設けられてなることを特徴とする請求項1記載の車両ブレーキ装置。
  3. 弾性変位部材の可変部の少なくともほぼ中央付近は、その周辺部分に比して板厚に形成されていることを特徴とする請求項2記載の車両ブレーキ装置。
  4. 前記弾性変位部材は、上下及び左右方向において略線対称の形状を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の車両ブレーキ装置。
  5. カバー部材のシリンダ頭部に臨む部位には、シリンダ頭部との間で所定の空間を形成する空間形成用凹部が設けられてなることを特徴とする請求項3記載の車両ブレーキ装置。
JP2010086908A 2010-04-05 2010-04-05 車両ブレーキ装置 Active JP5558175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010086908A JP5558175B2 (ja) 2010-04-05 2010-04-05 車両ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010086908A JP5558175B2 (ja) 2010-04-05 2010-04-05 車両ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011218849A JP2011218849A (ja) 2011-11-04
JP5558175B2 true JP5558175B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=45036387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010086908A Active JP5558175B2 (ja) 2010-04-05 2010-04-05 車両ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5558175B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6032161U (ja) * 1983-08-11 1985-03-05 日信工業株式会社 マスタシリンダ用リザ−バ
JPH0278466U (ja) * 1988-12-05 1990-06-15
JPH0278465U (ja) * 1988-12-05 1990-06-15
JPH07196024A (ja) * 1994-01-07 1995-08-01 Koji Usami 車輌用油圧ブレーキのアンチロック装置
DE19814835A1 (de) * 1998-04-02 1999-10-07 Itt Mfg Enterprises Inc Elektronisch geregelte Bremsanlage mit Speicher
JP2009255775A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Bosch Corp 車両ブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011218849A (ja) 2011-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002005036A (ja) ピストンポンプ用の逆止弁
JP5940550B2 (ja) 液圧ユニット
JP6237484B2 (ja) 車両用ブレーキ装置の液圧ユニット
JP5994925B2 (ja) 電磁弁
US20110318166A1 (en) Pulsation Damper Element for a Fluid Pump and Associated Fluid Pump
KR102411236B1 (ko) 브레이크 액압 제어 장치
JP5558175B2 (ja) 車両ブレーキ装置
CN114667245B (zh) 阀装置
JP3413130B2 (ja) チェック弁
JP5710299B2 (ja) ブレーキ装置
JP6273820B2 (ja) 弁ユニットの圧入固定構造
JP2016078763A (ja) ストロークシミュレータおよび車両用ブレーキシステム
JP5086866B2 (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置のリザーバ
JP7308194B2 (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
EP3815997B1 (en) Vehicle brake hydraulic pressure control device
US8556352B2 (en) Brake fluid pressure control device for vehicle
JP5981125B2 (ja) ブレーキ液圧制御装置
KR20140056049A (ko) 유압 차량 브레이크 시스템의 피스톤 펌프용 실린더, 피스톤 펌프를 구비한 유압 차량 브레이크 시스템 및 피스톤 펌프의 조립 방법
JP2009255775A (ja) 車両ブレーキ装置
JP2009202645A (ja) 車両ブレーキ装置
JP7312748B2 (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
JP5432945B2 (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
JP2009196379A (ja) 車両ブレーキ装置
JP2015116878A (ja) 調圧リザーバ
JP2009196378A (ja) 車両ブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140604

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5558175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250