JP5556800B2 - 研磨ブラシ、ガラス基板の端面研磨方法、およびガラス基板の製造方法 - Google Patents

研磨ブラシ、ガラス基板の端面研磨方法、およびガラス基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス基板の端面研磨用の研磨ブラシとガラス基板の端面研磨方法、およびガラス基板の製造方法に関する。
近年、磁気ディスク装置における高記録密度化に伴い、磁気記録媒体用ガラス基板への要求特性が年々厳しくなっている。特に、高記録密度を達成するために、ガラス基板の表面の異物や欠陥を低減して平滑性を向上させることは重要である。
一般に、磁気記録媒体用ガラス基板を製造するには、板状ガラス等の素板から円盤形状の原板を切り出し、中央部に円形の貫通孔を形成した後、ガラス基板の外周を構成する外周側面の角部分と、貫通孔の内壁を構成する内周側面の角部分との面取り加工を行う。その後、ガラス基板の内周および外周の側面部と面取り部(以下、側面部と面取り部とを合わせて端面という。)の研磨を行い、さらに対向する1対の主平面も研磨した後、洗浄工程を経て磁気記録媒体用ガラス基板を得る。
このような磁気記録媒体用ガラス基板の製造において、ガラス基板の端面の研磨は、面取り加工等の際に端面に生じたキズやクラックを除去し、凹凸を平滑化して鏡面に仕上げるために行われる。ガラス基板の端面を平滑な鏡面に仕上げることにより、ガラス基板の機械的強度を向上させる、端面の凹凸に捕捉される異物を低減する、端面の凹凸がカセットや治具等の樹脂部材等を削って発生させるパーティクルを低減する、などの多くの効果がある。
従来から、磁気記録媒体用ガラス基板の端面の研磨は、図6に示すように、面取り加工されたガラス基板61をスペーサ62を介して複数枚積層し、このようなガラス基板積層体の内周または外周の側面部61aに、遊離砥粒を含有した研磨液を供給するとともに、回転する研磨ブラシ63のブラシ毛63aを、ガラス基板61の内周または外周の側面部61aと面取り部61bに接触させることにより行われている。
しかし、ガラス基板積層体において、各ガラス基板61の面取り部61bは側面部61aよりも内側に凹んでいるという形状的な理由により、研磨ブラシ63のブラシ毛63aが、隣り合った面取り部61bにより形成される溝の奥64まで到達しにくいため、面取り部61bが十分に研磨されない。そのため、面取り部61bのキズや凹凸を十分に除去できず、平滑な鏡面に仕上げることができないという問題があった。
ブラシ毛が面取り部61bにより形成される溝の奥まで入り込むように、ブラシ毛の先端を針状等に細くした研磨ブラシに関する提案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載された研磨ブラシでは、ブラシ毛の先端部の腰(以下、毛腰という。)が弱いため、研磨速度が低下し、効率的な研磨を行うことができないばかりでなく、面取り部61bを均一に研磨できなかった。
そして、ガラス基板の端面、特に面取り部61bの研磨が不十分である場合には、前記キズ等が端面(特に面取り部)に微小欠陥(潜傷)として残留することになり、研磨後の洗浄等により、この微小欠陥のキズを中心にエッチングされて顕在化し、円形状または楕円形状のピット欠陥となる。このようなピット欠陥は、ガラス基板の機械的強度を低下させるばかりでなく、その後の工程で異物を捕捉しやすい。そして、さらにその後の工程でピット欠陥に捕捉された異物が排出されてガラス基板の表面に付着すると、情報記録媒体としての信頼性低下につながるという問題があった。
特開2007−118173公報 特許第4770531号公報
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、ガラス基板の端面研磨において、研磨速度の向上と研磨の安定化を達成するとともに、面取り部を均一に研磨することができる研磨ブラシを提供することを目的とする。そして、機械的強度の向上、異物の低減、磁気記録媒体としたときの膜剥がれ低減など、特性向上がなされた磁気記録媒体用ガラス基板を提供することを目的とする。
本発明の研磨ブラシは、回転軸とその周りに植設されたブラシ毛とを備え、側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板の複数枚を直接またはスペーサを介して複数枚積層してなるガラス基板積層体の、前記端面を研磨するための研磨ブラシであって、前記ブラシ毛は、先端に前記ブラシ毛の軸に対して傾斜した傾斜平面により欠切された平面形状部を有し、前記平面形状部の前記ブラシ毛の軸方向の長さは、該ブラシ毛の全長に対して3〜50%の割合であり、かつ、前記ブラシ毛は、前記平面形状部の前記傾斜平面が前記回転軸の軸に垂直な面に対して60°〜120°となるように植設されており、前記平面形状部以外の部分における直径dが、前記ガラス基板の面取り部の積層方向の長さと、前記スペーサの厚さの1/2との合計であるXに対し、Xの1/3より大きくXより小さい(X/3<d<X)ことを特徴とする。
本発明の研磨ブラシにおいて、前記ガラス基板は、中央部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板であることが好ましい。
本発明のガラス基板の端面研磨方法は、側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板を複数枚積層してなるガラス基板積層体の前記端面を、砥粒を含有する研磨液を供給しながら、前記本発明の研磨ブラシを用いて研磨することを特徴とする。
本発明のガラス基板の製造方法は、側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板を準備する工程と、前記ガラス基板を複数枚積層してガラス基板積層体を形成する工程と、前記ガラス基板積層体の前記端面を、砥粒を含有する研磨液を供給しながら研磨ブラシを用いて研磨する端面研磨工程を備え、前記研磨ブラシが、前記本発明の研磨ブラシであることを特徴とする。
本発明の研磨ブラシによれば、ガラス基板の側面部と面取り部とを含む端面の研磨において、研磨速度の向上と研磨の安定化を達成するとともに、面取り部を均一に研磨することができる。それにより、面取り部にピット欠陥のない磁気記録媒体用ガラス基板を得ることができ、面取り部等に残留したキズに起因するガラス基板の機械的強度の低下や、面取り部の凹凸に捕捉された異物起因の欠陥の増加などの問題を低減できる。
本発明の研磨ブラシを用いて端面を研磨されるガラス基板の断面斜視図である。 ガラス基板積層体の内周端面を研磨ブラシを用いて研磨する態様を表し、(a)は一部断面斜視図であり、(b)は(a)のS部を拡大して示す図である。 本発明の実施形態の研磨ブラシにおいて、ブラシ毛の形状を表す図であり、(a)は全体図、(b)は先端を拡大して示す正面図、(c)は先端の拡大上面図、(d)は平面形状部の向きを説明するための図である。 ガラス基板の内周端面の形状を、輪郭形状測定機を用いて測定する方法と示す図である。 ガラス基板の面取り部の角度を求める方法を説明するための図である。 従来からの研磨ブラシによるガラス基板の端面研磨の状態を拡大して示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下に記載される実施形態に限定されない。
まず、本発明の研磨ブラシを用いて端面を研磨されるガラス基板を、図1に示す。なお、このガラス基板は、磁気記録媒体用ガラス基板として好適するが、他の用途に使用されるものであってもよい。
図1に示すガラス基板10は、中央部に断面形状が円形の貫通孔である円孔11が形成された円盤形状を有しており、円孔11の内壁面である内周側面部101と、外周側面部102、および対向する上下両側の主平面103とを有する。そして、内周側面部101と両主平面103との交差部に内周面取り部104が形成され、外周側面部102と両主平面103との交差部に外周面取り部105が形成されている。なお、前記したように、内周側面部101と内周面取り部104とを合わせて内周端面といい、外周側面部102と外周面取り部105とを合わせて外周端面という。
本発明の実施形態である、ガラス基板の内周端面または外周端面の研磨方法では、前記ガラス基板の複数枚を、必要に応じてスペーサを介して積層してガラス基板積層体を形成し、このガラス基板積層体の内周端面または外周端面を、遊離砥粒を含有する研磨液を供給しながら、回転軸とその周りに植設されたブラシ毛とを備えた研磨ブラシを用いて研磨する。なお、ガラス基板積層体の内周端面または外周端面とは、ガラス基板積層体を構成する各ガラス基板の内周端面または外周端面の集合体を示す。以下の記載においても同様である。
図2(a)は、ガラス基板の内周端面を研磨する方法を示す一部断面斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のS部の拡大図である。図2(a)に示すように、前記ガラス基板10の複数枚をスペーサ21を介して積層してなるガラス基板積層体20を、内周端面研磨装置の保持部(図示を省略。)に設置し、ガラス基板積層体20の中央部に形成された円孔部22に、回転軸23を有する研磨ブラシ24を挿入する。そして、各ガラス基板10の内周側面部101と内周面取り部104に研磨ブラシ24のブラシ毛25を当接させ、研磨液を供給しながら、ガラス基板積層体20と研磨ブラシ24とを反対方向に回転させて、各ガラス基板の内周側面部101と内周面取り部104とを同時に研磨する。
なお、ガラス基板の外周端面の研磨では、研磨ブラシの配設位置が、前記したガラス基板積層体20の中央部の円孔部22内から外周端面の近傍に変わるだけで、研磨の態様は内周端面の研磨と同様である。したがって、以下の説明は、外周端面の研磨にも適用できる。また、以下の説明において、「端面」なる記載は、内周端面と外周端面の両方を含むものとする。
ガラス基板積層体20は、図2(a)に示すように、ガラス基板10とスペーサ21とを交互に積層して形成してもよいし、ガラス基板10のみを積層して形成してもよい。ガラス基板10とスペーサ21とを交互に積層した場合、スペーサ21は、ガラス基板10の主平面103にキズが発生することを抑制し、積層したガラス基板10の内周面取り部104の奥までブラシ毛25や研磨液を届かせやすくする。
本発明の実施形態の研磨ブラシ24は、回転軸23と、回転軸23の周りに植設されたブラシ毛25とを備えている。回転軸23の外周上でのブラシ毛25が植設された部分の長さは、ガラス基板積層体20の積層方向の全長よりも長くした方が、ガラス基板10の内周端面の研磨を均一に行ううえで好ましい。
内周端面の研磨では、研磨ブラシ24の外径(ブラシ毛25の先端までの外径)は、ガラス基板10の円孔11の直径より大きくても小さくてもよい。研磨ブラシ24の外径は回転軸23の径やブラシ毛25の長さを変えて調整される。ブラシ毛25の長さが長すぎる場合、ブラシ毛25をガラス基板10の端面に適切な押圧で接触させることが困難となり、研磨速度が低下するおそれがある。一方、ブラシ毛25の長さが短すぎる場合、ガラス基板10の面取り部の奥までブラシ毛25を確実に届かせることが困難となるため、面取り部を十分に研磨できないおそれがある。
研磨ブラシ24のブラシ毛25は、ナイロンやポリプリピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂の繊維、豚や狸、馬等の動物の毛、ピアノ線やステンレス繊維等の金属線の中から、使用目的に応じて任意に選択できる。
実施形態の研磨ブラシ24において、ブラシ毛25は、図3(a)〜(d)に示すように、ブラシ毛25の軸に対して傾斜した傾斜平面により先端が切り欠かれた平面形状部25aを有する。なお、平面形状部25aは、平滑かつ平坦な面である必要はなく、表面に微小な凹凸や微小な曲率があってもよい。
そして、先端にこのような平面形状部25aが形成された各ブラシ毛25は、平面形状部25aが前記した回転軸の軸に垂直な面に対して60°〜120°となるように、回転軸の周上に植設されている。平面形状部25aの前記垂直な面に対する角度は、70°〜110°が好ましく、80°〜100°がさらに好ましく、85°〜95°が特に好ましい。すなわち、図3(d)に示すように、平面形状部25aが回転軸26の軸に垂直な面に対して約90°をなし(Yは回転軸26の軸方向を示す。)、研磨ブラシ24を回転軸26を中心に回転させたとき、平面形状部25aが回転方向に向かって正対するように配置されていることが好ましい。なお、図3(a)において、符号26aは、ブラシ毛25の根元を回転軸26に植設するためのチャンネル部品を示す。チャンネル部品の形状は特に限定されるものではない。
このような形状のブラシ毛25を有する実施形態の研磨ブラシ24によれば、ガラス基板10の端面の研磨速度を高め、かつ研磨速度を安定化することができる。すなわち、前記形状のブラシ毛25においては、先端に形成された平面形状部25aによって、先端部を針状等に一様に細くした従来からのブラシ毛に比べて先端の毛腰があり、かつ研磨液の保持特性が向上するうえに、ガラス基板10の端面との接触面積も増大するので、研磨速度の向上および安定化が可能になる。
また、実施形態の研磨ブラシ24のブラシ毛25では、前記平面形状部25aが形成された先端以外の部分の直径dが、Xの1/3より大きくかつXより小さく設定されている(X/3<d<X)。ここで、Xは、図2(b)に示すように、ガラス基板積層体20における1枚のガラス基板10の面取り部104の積層方向の長さ(以下、チャンファ長というときがある。)と、前記ガラス基板積層体20に介挿されたスペーサ21の厚さの1/2との合計を示す。なお、ガラス基板積層体20がガラス基板10間にスペーサ21が介挿されない構造の場合は、スペーサ21の厚さをゼロとしてXを算定する。
前記したXは、端面研磨における1枚のガラス基板10当たりの研磨スペースの大きさ(積層方向の長さ)を表している。ブラシ毛25の直径dがXの1/3より大きくかつXより小さい実施形態の研磨ブラシ24では、ブラシ毛25の直径dが前記研磨スペースより小さくなり、しかもブラシ毛25の先端が十分に強い毛腰を有するので、図2に示すガラス基板積層体20において、隣り合うガラス基板10の面取り部104により形成される溝の奥27まで、ブラシ毛25の平面形状部25aを有する先端が入る。したがって、ガラス基板10の端面、特に面取り部104を高い研磨速度で均一に研磨することができ、研磨前後の面取り部104の角度の変化が小さいうえに、面取り部104のピット欠陥数を低減できる。ブラシ毛25の直径dがX以上になると、ブラシ毛25の先端部がガラス基板10の面取り部104の奥27まで入りにくくなるため、ガラス基板10の面取り部104の研磨を十分に行えず、面取り部104のピット欠陥数が増加するおそれがある。また、ブラシ毛25の直径dがXの1/3以下の場合には、ブラシ毛25の毛腰が弱くなり、研磨速度が低下し、研磨速度の安定性も悪くなる。ブラシ毛25の直径dは、前記Xの1/2より大きくXより小さい(X/2<D<X)範囲がより好ましい。
そして、ブラシ毛25の全長Aに対する前記平面形状部25aの長さLの割合(%)(L/A×100)は、内周端面研磨用および外周端面研磨用のいずれの研磨ブラシ24においても、3〜50%の範囲が好ましい。平面形状部25aの長さLの割合が3%未満では、ブラシ毛25の先端がガラス基板10の面取り部104の奥27まで入りにくいため、面取り部104のピット欠陥数が増加するおそれがある。平面形状部25aの長さLの割合が50%を超えると、ブラシ毛25の毛腰が弱くなり、研磨速度が低下し、研磨速度の安定性も悪くなる。平面形状部25aの長さLの割合のより好ましい範囲は、5〜40%であり、さらに好ましい範囲は5〜20%である。
ブラシ毛25の先端をこのような平面形状部25aを有する形状に整形するには、例えば、以下に示す方法を採ることができる。すなわち、先端まで同じ断面形状(例えば円形)のブラシ毛を有する研磨ブラシを使用し、端面研磨を行うときと同じ条件(回転方向および回転速度)で、ダミーとなる、例えばガラス基板等形成された被研磨物を研磨する。ダミーの被研磨物との接触で、ブラシ毛の先端が切削され、平面形状部25aが形成される。なお、このようなダミー研磨による平面形状部の形成では、ダミー研磨の際の研磨ブラシの回転方向に向くように平面形状部が形成されるので、こうして先端部に平面形状部が形成された研磨ブラシを使用する場合は、ダミー研磨と同じ方向に研磨ブラシを回転させて端面研磨を行うことが好ましい。
また、平面形状部25aの形成は、ブラシ調整治具を使用して行うことも可能である。さらに、平面形状部25aの形成は、ブラシ毛25の先端を切断することによって行うことも可能である。
本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法は、以下に示す(1)〜(5)の各工程を有する。そして、(3)内周端面研磨工程と(4)外周端面研磨工程のうちの少なくとも一方、より好ましくは両方の工程において、前記した研磨ブラシを使用して研磨を行うことを特徴とする。
(1)形状付与工程
フロート法、フュージョン法、ダウンドロー法またはプレス成形法で成形されたガラス原板を、中央部に円孔を有する円盤形状に加工する。
(2)面取り工程
円盤形状のガラス基板の内周側面部および外周側面部と両主平面との交差部に、それぞれ内周面取り部および外周面取り部を形成する。
(3)内周端面研磨工程
ガラス基板の内周端面(内周側面部および内周面取り部)を、研磨ブラシを用いて研磨する。
(4)外周端面研磨工程
ガラス基板の外周端面(外周側面部および外周面取り部)を、研磨ブラシを用いて研磨する。
(5)主平面研磨工程
ガラス基板の両主平面を、砥粒を含有する研磨液と発泡樹脂製等の研磨パッドを使用して研磨する。
(6)精密洗浄工程
研磨後のガラス基板を精密洗浄する。
これらの工程を備えた本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法において、ガラス原板を構成するガラスは、アモルファスガラスでもよく、結晶化ガラスでもよい。
(2)面取り工程の後、ガラス基板の両主平面に研削(ラッピング)加工を行うことができる。また、各工程の間に、ガラス基板の洗浄(工程間洗浄)やガラス基板表面のエッチング(工程間エッチング)を実施してもよい。
(5)主平面研磨工程は、1次研磨のみでもよく、1次研磨と2次研磨を行ってもよい。また、2次研磨の後に3次研磨(仕上げ研磨)を行ってもよい。さらに、磁気記録媒体用ガラス基板に高い機械的強度が求められる場合は、ガラス基板の表面に強化層を形成する強化工程(例えば、化学強化工程)を、(5)主平面研磨工程の前、または(5)主平面研磨工程の後、あるいは(5)主平面研磨工程で多段階(2次〜3次)の研磨を行う場合は1次〜3次の研磨工程の間で実施してもよい。
本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、図3に示すように、先端部がブラシ毛25の軸に対して傾斜した傾斜平面により欠切された平面形状部25aを有し、かつ直径dが、ガラス基板のチャンファ長とスペーサの厚さの1/2との合計Xの1/3より大きくXより小さいブラシ毛25を有する研磨ブラシ24を使用して、ガラス基板の内周端面および/または外周端面の研磨を行っているので、特に面取り部の研磨速度を向上できるとともに、面取り部を均一に安定して研磨することができる。
そして、本発明の製造方法により得られる磁気記録媒体用ガラス基板は、内周端面および/または外周端面の面取り部が均一にかつ良好に研磨されているので、研磨前後における面取り部の角度変化が極めて小さいうえに、面取り部におけるピット欠陥が極めて少ない。具体的には、面取り部には、最大径10μm以上のピット欠陥数が5個/mm以下と極めて少なくなっている。面取り部の最大径10μm以上のピット欠陥数は、3個/mm以下が好ましく、1個/mm以下がより好ましく、0個/mmが特に好ましい。なお、面取り部のピット欠陥数の測定は、後述するように、光学顕微鏡を用いて行うことができる。
一般に、研磨ブラシを用いたガラス基板の端面研磨において、面取り部の研磨量は側面部の研磨量に比べて少なくなるため、側面部よりも面取り部に加工変質層(キズなど)が残留しやすい。ガラス基板の端面等の表面に残留する加工変質層(キズなど)は、ガラス基板の表面をエッチングすることにより、キズを中心に等方的にエッチングされて円形状または楕円形状のピット欠陥となり、光学顕微鏡等を用いて簡便に評価できるようになる。
本発明の製造方法により得られた磁気記録媒体用ガラス基板では、面取り部の加工変質層等に起因するピット欠陥等の欠陥がほとんどないため、ガラス基板の機械的強度の低下が抑えられる。また、面取り部の凹凸を平滑化して十分に鏡面に仕上げられているため、凹部に捕捉された異物が主平面の異物欠陥増加の原因となる問題がなくなる。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。以下、例1〜8は、外周端面の研磨の例を示し、例9〜16は、内周端面の研磨の例を示す。例1〜4および例9〜12は本発明の実施例であり、例5〜8および例13〜16は比較例である。
端面研磨後のガラス基板の外周面取り部と内周面取り部のピット欠陥数、および外周面取り部と内周面取り部の研磨前後の角度変化の測定は、以下に示すようにして行った。
[ピット欠陥数]
ガラス基板の外周面取り部または内周面取り部を、フッ酸や硝酸等を含む酸性のエッチング溶液を用いて深さ方向に5μmエッチングして、加工変質層のキズを観察しやすいピット欠陥とし、洗浄と乾燥を行った後、さらにピット欠陥数を評価しやすいサイズにガラス基板を切断した。こうして、外周面取り部を含むピット欠陥数観察試料、または内周面取り部を含むピット欠陥数観察試料を作製した。なお、ガラス基板の表面のエッチング深さは、端面研磨の研磨量の測定と同じ方法で測定した。
ピット欠陥を評価する箇所は、ガラス基板の外周面取り部または内周面取り部の全領域で実施してもよいし、選択した特定箇所で実施してもよい。本実施例および比較例では、ガラス基板の外周面取り部または内周面取り部において、0°、90°、180°、270°の計8箇所の位置でピット欠陥数を評価した。
ピット欠陥数は、光学顕微鏡である明視野・微分干渉金属顕微鏡(オリンパス社製、製品名:BX60M)を用いてカウントし評価した。各観察試料を試料台に取付け、外周面取り部または内周面取り部の面が光学顕微鏡の対物レンズのレンズ面に対して平行となるように固定した。光学顕微鏡の対物レンズは20倍を使用し、観察視野を480μm×328μmとして、直径(または長径)が10μm以上の円形状または楕円形状のピット欠陥の数をカウントした。そして、計測したピット欠陥数を観察面積で除した数値を算出した。この数値が5個/mm以下のガラス基板を良品とする。
[研磨前後の面取り部の角度変化]
端面研磨前後における外周面取り部または内周面取り部の主平面とのなす角度(チャンファ角度:CA)をそれぞれ測定し、外周面取り部または内周面取り部の角度変化ΔCAを、以下の式から求めた。
ΔCA=(端面研磨後のCA)−(端面研磨前のCA)
ΔCAが0°に近いほど、外周面取り部または内周面取り部において均一な研磨ができていることを示す。
内周面取り部の主平面とのなす角度(CA)は、以下に示すようにして測定した。すなわち、図4に示すように、ガラス基板10の内周端面の形状を、輪郭形状測定機((株)小坂研究所社製、製品名:フォームコーダEF-150)を用いて測定した。ガラス基板10を、主平面が輪郭形状測定機の測定基準面に対して45度の角度となるように設置し、上側の内周面取り部104に前記フォームコーダの触針28をセットした後、主平面103→内周面取り部104(上側)→内周側面部101の順に触針28を走査し、内周端面の形状情報を得た。そして、得られたプロファイルから、次の手順により基準角度からのチャンファ角度(CA)とした。
図5(a)または(b)に示すように、ガラス基板10の内周側面部101と内周面取り部104の面(以下、内周面取り面という。)との交点P1と、前記内周面取り面と主平面との交点P2との間の距離(主平面に平行な方向の距離)を、面取り面長さpとする。主平面側交点P2から(p/3)の部分の面取り面に沿って平均線を引き、この平均線と主平面とのなす角度をチャンファ角度CAとする。
なお、外周面取り部のチャンファ角度CAも、内周面取り部のチャンファ角度CAと同様に求める。こうして求められた端面研磨後のCAと端面研磨前のCAから、外周面取り部または内周面取り部の角度変化ΔCAを求め、ΔCAが3度以下のガラス基板を良品とする。
(例1〜8)
フロート法で成形されたSiOを主成分とするガラス原板を、外径65mm、内径20mm、板厚0.635mmの磁気記録媒体用ガラス基板が得られるような、中央部に円孔を有する円盤形状(ドーナツ形状)に加工した。
この中央部に円孔を有する円盤形状のガラス基板の内周側面と外周側面を、面取り幅0.15mm、面取り角度45°の磁気記録媒体用ガラス基板が得られるように面取り加工を行い、その後ガラス基板の両主平面を、アルミナ砥粒(平均粒径7〜7.5μm)を用いて研削(ラッピング)した後、砥粒を洗浄・除去した。
次いで、このガラス基板200を厚さ0.4mmの樹脂製スペーサと交互に積層し、ガラス基板積層体を形成した。そして、このガラス基板積層体の外周側面部と外周面取り部を、回転軸の周りにナイロン製ブラシ毛(長さ20mm)が植設された研磨ブラシと、砥粒を含む研磨液を用いて、以下に示すようにして研磨した。すなわち、ガラス基板積層体を外周端面研磨装置の被研磨体保持部に設置し、ガラス基板積層体の外周端面近傍の所定の位置に研磨ブラシを設置し、ガラス基板積層体の外周側面部と外周面取り部に研磨ブラシのブラシ毛が確実に接触するようにして、砥粒を含む研磨液をガラス基板積層体の外周端面部分に供給し、研磨ブラシとガラス基板積層体を反対方向に回転させながら、外周側面部と外周面取り部を同時に研磨した。
砥粒を含む研磨液としては、平均粒子直径が約1.4μmの酸化セリウムを主成分とする研磨液を使用した。この研磨液を7〜8L/minで供給し、研磨ブラシの回転速度は300rpm、ガラス基板積層体の回転速度は75〜90rpmで研磨を実施した。
例1〜4および例7,8では、ブラシ毛の軸に対して傾斜した傾斜平面により先端が切り欠かれた平面形状部を持ち、かつ平面形状部が研磨ブラシの回転軸に垂直な面に対して85°〜95°をなすようにブラシ毛が植設された研磨ブラシを使用した。また、例5および例6では、先端に前記平面形状部が形成されていないブラシ毛を有する研磨ブラシを使用した。ただし、例5では、先端まで同じ太さのブラシ毛を有する研磨ブラシを使用し、例6では先端に向かって針状に細くなった先細形状のブラシ毛を有する研磨ブラシを使用した。
例1〜例8で使用した研磨ブラシのブラシ毛の特性評価を、前記先端の平面形状部の有無とともに表1に示す。なお、表1において、直径dは、ブラシ毛の先端以外の部分の直径であり、光学顕微鏡で測定した値である。また、X/3<d<Xの項目は、前記直径dが、Xの1/3より大きくXより小さい範囲であるか否かを示す。この評価項目において、aは範囲内である(X/3<d<X)ことを示し、bは前記範囲を外れること、すなわちd≦X/3またはX≦dであることを示す。
ここで、Xは、ガラス基板積層体における1枚のガラス基板のチャンファ長さと、ガラス基板積層体に介挿されたスペーサの厚さの1/2との合計値を示す。例1〜例8の外周端面研磨においては、チャンファ長さが0.2mm、スペーサの厚さが0.4mmであるので、Xの値は0.4mmとなる。
前記平面形状部の長さLの割合(L/A×100)の項目において、平面形状部の長さLは、ブラシ毛の軸に沿って測定した平面形状部の長さを表し、光学顕微鏡で測定した値である。また、Aはブラシ毛の全長であり、例1〜8では20mmである。
例1〜8の外周端面研磨における研磨速度を表1に示す。なお、外周端面の研磨速度は、以下のようにして求めたものである。すなわち、外周端面について、外径測マイクロメーター(株式会社ミツトヨ社製:デジマチック標準外側マイクロメータ)を用いて研磨量(μm)を測定し、この測定値を研磨に要した時間(min.)で除して求めた。
外周端面研磨後、ガラス基板積層体からガラス基板を1枚ずつ分離し、次いでアルカリ洗剤を用いたスクラブ洗浄により、砥粒を洗浄除去した。こうして研磨後洗浄されたガラス基板の外周面取り部について、ピット欠陥数および研磨前後の角度変化を、前述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。なお、表1において、例8の研磨前後の角度変化が10°を超えるものは、外周面取り部の主平面近傍の研磨状態が不良で、形状がくずれている状態を示している。
Figure 0005556800
(例9〜16)
例1〜8と同様に形状加工され、次いで面取り加工がなされたガラス基板の両主平面を、アルミナ砥粒(平均粒径7〜7.5μm)を用いて研削(ラッピング)した後、砥粒を洗浄・除去した。
次いで、このガラス基板200枚を厚さ0.2mmの樹脂製スペーサと交互に積層し、ガラス基板積層体を形成した。そして、このガラス基板積層体の内周側面部と内周面取り部を、回転軸の周りにナイロン製ブラシ毛(長さ3.8mm)が植設された研磨ブラシと、砥粒を含む研磨液を用いて、以下に示すようにして研磨した。すなわち、ガラス基板積層体を内周端面研磨装置の被研磨体保持部に設置し、ガラス基板積層体の中央部の円孔部に研磨ブラシを挿入し、ガラス基板積層体の内周側面部と内周面取り部に研磨ブラシのブラシ毛が確実に接触するようにして、砥粒を含む研磨液をガラス基板積層体の内周端面部分に供給し、研磨ブラシとガラス基板積層体を反対方向に回転させながら、内周側面部と内周面取り部を同時に研磨した。
砥粒を含む研磨液としては、平均粒子直径が約1.4μmの酸化セリウムを主成分とする研磨液を使用した。この研磨液を7〜8L/minで供給し、研磨ブラシの回転速度は2500rpm、ガラス基板積層体の回転速度は39rpmで研磨を実施した。
例9〜12および例15,16では、ブラシ毛の軸に対して傾斜した傾斜平面により先端が切り欠かれた平面形状部を持ち、かつ平面形状部が研磨ブラシの回転軸に垂直な面に対して85°〜95°をなすようにブラシ毛が植設された研磨ブラシを使用した。また、例13および例14では、先端に前記平面形状部が形成されていないブラシ毛を有する研磨ブラシを使用した。ただし、例13では、先端まで同じ太さのブラシ毛を有する研磨ブラシを使用し、例14では先端に向かって針状に細くなった先細形状のブラシ毛を有する研磨ブラシを使用した。
例9〜例16で使用した研磨ブラシのブラシ毛の特性評価を、前記先端の平面形状部の有無とともに表2に示す。なお、表2において、直径dは、ブラシ毛の先端以外の部分の直径であり、光学顕微鏡で測定した値である。また、X/3<d<Xの項目は、前記直径dが、Xの1/3より大きくXより小さい範囲であるか否かを示す。この評価項目において、aは範囲内である(X/3<d<X)ことを示し、bは前記範囲を外れること、すなわちd≦X/3またはX≦dであることを示す。
ここで、Xは、ガラス基板積層体における1枚のガラス基板のチャンファ長さと、ガラス基板積層体に介挿されたスペーサの厚さの1/2との合計値を示す。例9〜例16の内周端面研磨においては、チャンファ長さが0.2mm、スペーサの厚さが0.2mmであるので、Xの値は0.3mmとなる。
前記平面形状部の長さLの割合(L/A×100)の項目において、平面形状部の長さLは、ブラシ毛の軸に沿って測定した平面形状部の長さを表し、光学顕微鏡で測定した値である。また、Aはブラシ毛の全長であり、例9〜16では3.8mmである。
例9〜16の内周端面研磨における研磨速度を表2に示す。なお、内周端面の研磨速度は、以下のようにして求めたものである。すなわち、ガラス基板中央部の円孔の直径を、高精度2次元寸法測定機(キーエンス社製:VM8040)を用いて内周側面部で測定し、研磨前後の円孔の直径差を用い、以下の式により内周端面の研磨量(μm)を計算した、そして、この計算値を研磨に要した時間(min.)で除して研磨速度とした。
(内周端面の研磨量)=[(研磨後ガラス基板の円孔の直径)−(研磨前ガラス基板の円孔の直径)]
内周端面研磨後、ガラス基板積層体からガラス基板を1枚ずつ分離し、次いでアルカリ洗剤を用いたスクラブ洗浄により、砥粒を洗浄除去した。こうして研磨後洗浄されたガラス基板の内周面取り部について、ピット欠陥数および研磨前後の角度変化を、前述の方法で測定した。測定結果を表2に示す。なお、表2において、例16の研磨前後の角度変化が10°を超えるものは、内周面取り部の主平面近傍の研磨状態が不良で、形状がくずれている状態を示している。
Figure 0005556800
表1および表2からわかるように、外周端面研磨についての本発明の実施例である例1〜4、および内周端面研磨についての本発明の実施例である例9〜12においては、端面特に面取り部が高い研磨速度で均一に研磨されており、研磨前後の面取り部の角度変化が小さい。また、外周面取り部および内周面取り部のピット欠陥数が5個/mm以下となっており、面取り加工等で生じたキズ等の加工変質層がほぼ完全に除去されていることがわかる。
これに対して、外周端面研磨についての比較例である例5、および内周端面研磨についての比較例である例13においては、先端部まで同じ太さのブラシ毛を有する研磨ブラシを用いて研磨を行っているので、研磨前後の面取り部の角度変化が前記実施例に比べて大きくなっているばかりでなく、面取り部のピット欠陥数が5個/mmを超えている。また、例6および例14においては、先端部が針状に細くなったブラシ毛を有する研磨ブラシを用いて研磨を行っているので、研磨前後の面取り部の角度変化が前記実施例に比べて大きくなっており、かつ面取り部のピット欠陥数が5個/mmを超えている。
さらに、外周端面研磨についての比較例である例7、および内周端面研磨についての比較例である例15においては、先端に平面形状部を持つブラシ毛を有する研磨ブラシを用いて研磨を行っているが、ブラシ毛の直径dが前記したXの値の1/3以下となっているので、ブラシ毛の毛腰が弱くなり、研磨速度が低くなっている。また、研磨前後の面取り部の角度変化が大きくなっており、かつ面取り部のピット欠陥数が著しく増大している。
またさらに、外周端面研磨についての比較例である例8、および内周端面研磨についての比較例である例16においては、先端に平面形状部を有するブラシ毛を持つ研磨ブラシを用いて研磨を行っているが、ブラシ毛の直径dが前記したXの値を超えているので、面取り部に対する研磨が十分にできておらず、面取り部の形状くずれが生じているばかりでなく、面取り部のピット欠陥数も著しく増大している。このように、本発明の比較例である例5〜8および例13〜16では、いずれも機械的強度の高い磁気記録媒体用ガラス基板が得られないことがわかる。
本発明によれば、ガラス基板の端面を十分に高い研磨速度で研磨し、端面特に面取り部にピット欠陥がなく、高記録密度の実現が可能な磁気記録媒体用ガラス基板を生産性高く確実に得ることができる。
10…磁気記録媒体用ガラス基板、11…円孔、101…内周側面、102…外周側面、103…主平面、104…内周面取り部、105…外周面取り部、20…ガラス基板積層体、21…スペーサ、24…研磨ブラシ、25…ブラシ毛、25a…平面形状部。

Claims (4)

  1. 回転軸とその周りに植設されたブラシ毛とを備え、側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板の複数枚を直接またはスペーサを介して複数枚積層してなるガラス基板積層体の、前記端面を研磨するための研磨ブラシであって、
    前記ブラシ毛は、先端に前記ブラシ毛の軸に対して傾斜した傾斜平面により欠切された平面形状部を有し、前記平面形状部の前記ブラシ毛の軸方向の長さは、該ブラシ毛の全長に対して3〜50%の割合であり、
    かつ、前記ブラシ毛は、前記平面形状部の前記傾斜平面が前記回転軸の軸に垂直な面に対して60°〜120°となるように植設されており、前記平面形状部以外の部分における直径dが、前記ガラス基板の面取り部の積層方向の長さと、前記スペーサの厚さの1/2との合計であるXに対し、Xの1/3より大きくXより小さい(X/3<d<X)ことを特徴とする研磨ブラシ。
  2. 前記ガラス基板は、中央部に円孔を有する円盤形状の磁気記録媒体用ガラス基板である、請求項に記載の研磨ブラシ。
  3. 側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板を複数枚積層してなるガラス基板積層体の前記端面を、砥粒を含有する研磨液を供給しながら、請求項1または2に記載の研磨ブラシを用いて研磨することを特徴とするガラス基板の端面研磨方法。
  4. 側面部と面取り部とを含む端面を有するガラス基板を準備する工程と、
    前記ガラス基板を複数枚積層してガラス基板積層体を形成する工程と、
    前記ガラス基板積層体の前記端面を、砥粒を含有する研磨液を供給しながら研磨ブラシを用いて研磨する端面研磨工程を備え、
    前記研磨ブラシが、請求項1または2に記載の研磨ブラシであることを特徴とするガラス基板の製造方法。
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