JP5553288B2 - 回転電機のインバータ装置、及び回転電機の駆動方法 - Google Patents

回転電機のインバータ装置、及び回転電機の駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、相別に電流を供給して回転電機を駆動するための技術に関する。
3相モータのような回転電機の駆動には普通インバータ装置が用いられる。そのインバータ装置は通常、相別に2個のスイッチング素子(合計6個)を備えている。それにより、6個のスイッチング素子をON/OFF駆動して、3相の駆動電圧を制御し、回転電機に回転磁界を生成するようになっている。回転電機のインバータ装置は、そのようにスイッチング素子を用いて回転電機を駆動するものである。
回転電機に印加する電圧の大きさと周波数を制御する方法として、相ごとに、スイッチング素子をON/OFF駆動し、任意のパルス幅の電圧を印加するPWM制御がある。そのPWM制御としては、キャリア信号を予め定めた指令電圧値と比較し、その比較結果に応じて駆動電圧のレベルをH(High)或いはL(Low)にする方法(キャリア同期方法)が用いられるのが普通である。
このPWM制御では、スイッチング素子をON/OFFするスイッチング回数はキャリア周波数に応じて変化する。スイッチング損失を考慮した場合、スイッチング回数は少ないほうが望ましい。スイッチング回数は、キャリア周波数を低くすることにより、より少なくすることができる。このことから、従来の回転電機のインバータ装置のなかには、指令電圧値の提供に用いる基準正弦波信号の傾きに応じてキャリア周波数を変更するようにしたものがある(特許文献1)。
特許文献1に記載されたような従来のインバータ装置では、基準正弦波信号の傾きに応じてキャリア周波数を変更している。このため、制御が複雑になる。また、出力波形の周波数の固定が前提であるため、周波数が可変の場合に同期PWM制御を実施することができない。それにより、スイッチング損失は、制御が複雑化することを抑えつつ、制御方式の選択肢の幅を狭めることなく実現することも重要と云える。
特開2010−35260号公報 特開2007−228745号公報 特開平9−47026号公報
本発明は、制御を複雑化するのを抑えつつ、スイッチング損失をより低減できる回転電機のインバータ装置を提供することを目的とする。
本発明の1態様では、相別に備えたスイッチング素子を用いて、回転数が変化する多相の回転電機を駆動することを前提とし、電気角一周を等分した所定の電気角ごとに、その時点での相電圧周波数を求め、次回の所定の電気角までの制御する期間と、前記回転電機の各相の電流の位相に応じて、相ごとに前記スイッチング素子の駆動を用いるキャリア信号のキャリア周波数を算出し設定する周波数設定手段と、前記周波数設定手段が前記相ごとに設定したキャリア周波数のキャリア信号を用いて、前記各相のスイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成する信号生成手段と、を具備し、各相の前記キャリア周波数は前記所定の電気角での相電圧周波数の整数倍とし、電流量が大きい位相ほど前記整数が小さい
なお、上記回転電機は3相であり、2相変調制御する、ことが望ましい。また、相ごとに設定されるキャリア周波数のキャリア信号はその周波数に応じて振幅が異なり、上記周波数設定手段は各相ごとに設定されたキャリア信号の振幅にあわせて各相の指令電圧を個別に調整し、キャリア信号と指令電圧を比較することが望ましい。
本発明の他の1態様では、相別に備えたスイッチング素子を用いて回転電機を駆動することを前提とし、電気角一周を等分した所定の電気角ごとに、その時点での相電圧周波数を求め、次回の所定の電気角までの制御する期間と、前記回転電機の各相の電流の位相に応じて、相ごとに前記スイッチング素子の駆動に用いるキャリア信号のキャリア周波数を算出し、前記相ごとに算出したキャリア周波数のキャリア信号を用いて、前記各相のスイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成し、各相の前記キャリア周波数は前記所定の電気角での相電圧周波数の整数倍と電流量が大きい位相ほど前記整数が小さい
本発明では、制御を複雑化するのを抑えつつ、スイッチング損失をより低減させることができる。
本実施形態による回転電機のインバータ装置の構成を説明する図である。 本実施形態による回転電機のインバータ装置が備えたCPUの機能構成を説明する図である。 本実施形態による回転電機のインバータ装置が行うモータの駆動制御を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による回転電機のインバータ装置の構成を説明する図である。
この回転電機のインバータ装置(以降「インバータ装置」と略記)1は、直流電源2から印加される電圧を用いて、回転電機であるモータ3を駆動するものである。図1に表すように、このインバータ装置1は、直流電源2と並列に接続された形のキャパシタ101と、このキャパシタ101の両端の電圧を検出する電圧検出部102と、相ごとに2つのスイッチング素子である例えばnチャネルのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用意されたインバータ回路103と、インバータ回路103の各IGBTの駆動信号を生成・出力するドライブ回路104と、ドライブ回路104による駆動信号の生成を制御するCPU105と、2つの電流センサ106、及び107と、を備えている。
モータ3は、3相の電流の供給によって駆動される回転電機である。このモータ3には、不図示の回転子の位置を電気角で特定可能な回転センサ31が搭載されている。その回転センサ31によって検出された値(以降「回転センサ値」)はCPU105に入力される。なお、回転電機は、複数の相に電流を供給することで駆動されるものであれば良い。
インバータ回路103には、相ごとに、2つのIGBTが直列にキャパシタ101と並列な形に接続されている。それにより、例えばU相用では、IGBT111のコレクタはキャパシタ101の一方の端子に接続され、IGBT111のエミッタはIGBT112のコレクタと接続され、IGBT112のエミッタはキャパシタ101の他方の端子に接続された形となっている。V相用ではIGBT121及び122が、W相用ではIGBT131及び132がそれぞれ同様に接続されている。
上記インバータ回路103では、IGBT111とIGBT112を接続する配線の電圧が、モータ3にU相電圧として印加される。同様にIGBT121とIGBT122を接続する配線の電圧が、モータ3にV相電圧として印加される。IGBT131とIGBT132を接続する配線の電圧が、モータ3にW相電圧として印加される。このことから、電流センサ106はU相電流を表す値を、電流センサ107はW相電流を表す値をそれぞれCPU105に出力する。以降、各IGBT111、112、121、122、131、及び132のゲートに入力される駆動信号はそれぞれ「UP信号」「UN信号」「VP信号」「VN信号」「WP信号」「WN信号」と呼ぶことにする。「UP信号」「VP信号」「WP信号」は「P信号」と総称し、「UN信号」「VN信号」「WN信号」は「N信号」と総称する。
CPU105は、例えば不図示の搭載されたメモリ、或いは接続されたメモリに格納されているプログラムを実行することで、インバータ装置1全体の制御を行うものである。本実施形態では、回転センサ31から得られた回転センサ値を監視することにより、予め定めた電気角ごとに、各相のキャリア周波数を決定し設定する。それにより、CPU105は周波数設定手段として機能する。その決定は、各相の状態に応じて行う。
CPU105は、相ごとに設定したキャリア周波数を用いて、各相の駆動信号をIGBTごとに生成し、ドライブ回路104に出力する。ドライブ回路104は、CPU105から入力した駆動信号をそれぞれ増幅して、対応するIGBTのゲートに出力する。このことから、CPU105及びドライブ回路104は、スイッチング素子である各IGBTに出力される駆動信号を生成する信号生成手段として機能する。
本実施形態では、各相の状態として、電流位相に着目する。それにより、電流値の絶対値の比較的に大きい相ではキャリア周波数を低くし、電流値の絶対値の比較的に小さい相ではキャリア周波数を高くする。そのようにキャリア周波数を設定することにより、電流値の絶対値が大きくなる領域ではスイッチング回数がより少なくなるようにして、スイッチング損失を効率的に低減させる。このため、スイッチング損失をより抑えることができる。また、電流値の絶対値の比較的に大きい相では電流変化が小さく、電流値の絶対値の比較的に小さい相では電流変化が大きくなっている。そのため、電流変化の大きい相でキャリア周波数が高くなり、制御性を確保することができる。
図2は、上記CPU105の機能構成を説明する図である。図3は、モータ3の駆動制御を説明する図である。図2の説明を行う前に、図3を参照して、本実施形態におけるモータ3の駆動制御について具体的に説明する。
図3において、311はU相電圧波形、312はU相電流波形、321はV相電圧波形、322はV相電流波形、331はW相電圧波形、332はW相電流波形をそれぞれ表している。それらの波形は、横軸に電気角(度)、縦軸に電流値、及び電圧値をとって表している。
矢印301は、キャリア周波数の算出を行うタイミングを表している。302を付したのこぎり波形は、その上側の頂点がモータ3の制御のための割り込み信号(図3中「モータ制御割込み」と表記)の発生タイミングを表している。キャリア周波数の決定は、その割り込み信号の発生により、のこぎり波形302の各頂点で行うようになっている。
図3では矢印301は計13表している。これは、矢印301及びのこぎり波形302は、キャリア周波数の算出はモータ3の回転子の1回転を12分割して得られる各領域で行われ、算出したキャリア周波数の設定(モータ制御割込み)は各領域で2回、行えるようになっていることを表している。
期間T1〜T12は、本実施例の様に回転子の1回転を12等分して得られたものであった場合、30度(deg)の電気角の変化分に相当する。それにより、キャリア周波数の算出は、電気角が30度変化するごとに行われることとなる。キャリア周波数の設定は、電気角が15度変化するごとに行うことができる。このことから、図3では、のこぎり波形302の下側に、電圧位相エリア、つまりのこぎり波形302の1周期を表す破線を描いている。
341を付した三角波波形は、U相に設定・適用されたキャリア信号である。本実施形態では、傾きが同じで振幅(高さ)の異なる2種類のキャリア信号341を表している。これは、キャリア信号341の傾きは固定としているためである。それにより、キャリア信号341の振幅(高さ)はその周波数(キャリア周波数)から決まる。つまり、キャリア信号341において、振幅が1:2の2つの部分の周波数比は2:1であることを表している。図3では、振幅の大きい部分は4KHz、振幅の小さい部分は8KHzとなっている。
キャリア周波数の算出、及び設定は相ごとに行われる。各相のキャリア周波数は、次にキャリア周波数を算出するまでの期間に、整数分の周期が存在できる周波数としている。このことから、例えば電気角が0度のときの各相では、モータ電圧波形である相電圧(例えばU相電圧波形311)の周波数をfm(相電圧周波数)とし、fmの1周期あたりのキャリア周波数の算出回数をK(予め決まった1以上の整数。)とすると、期間T1は次の式を満たす。T1=(1/fm)/K。図3の場合Kは「12」である。(Kは小さすぎるとキャリア周波数が適切な値に変更しにくくなる。例えば4だと電気角で90度になるが、さらに大きい値のほうが好ましい。12以上でもよい。)
T1の期間、つまり電気角が0〜30度の期間でのU相のキャリア周波数をfc1とすると、このキャリア周波数fc1は次式により算出することができる。fc1=(1/T1)×n=fm×K×n。ここでnはT1の期間内にキャリア周波数fcがいくつ入るかという値で、決め方は後述する。この式からわかるとおり、キャリア周波数はキャリア周波数の算出タイミング(所定の電気角:矢印301のタイミング)での相電圧周波数fmの整数倍である。なおのこぎり波形302の周波数はモータ電圧波形の周波数fmに対応して変化する。
上記の演算が相ごとに行われ、キャリア周波数の算出タイミングで繰り返す。従って、モータ3の回転速度の変化(指令電圧値の設定に用いる正弦波波形の周波数:相電圧周波数fmの変更)にも対応することができる。このため、高い汎用性が得られる。
次にnの決め方ついて説明する。nは、各相の電流波形の電気角(位相)から特定すべき整数である。電流波形の波形(例えばsin波)があらかじめわかるので、あとはその位相から電流波形の絶対値(電流量)がわかる。そして、たとえば電流量が大きいところでスイッチング回数を低減するためにキャリア周波数fcを小さくする、つまりnを小さくするように決める。つまり、電流波形の位相を予め設定した位相範囲と比較し、その比較結果に応じて、nとする値を選択することで実現させることができる。nを1以上の整数とすることでキャリア周波数を変更しても、常に同期PWM制御が可能となる。電流波形の位相の代わりとして、電流値の絶対値そのものからnを決定しても良い。
図3に示す例では電流量が小さいところ(最大振幅の絶対値が1としたときの0.5を未満位相)ときにはn=2、電流量が大きいところ(0.5以上の位相)のときにはn=1としている。本実施例では、n=1または2の2段階にキャリア周波数を変更したが、3段階以上に変更してもよい。
次に、算出されたキャリア周波数fcからON/OFF信号を生成する方法について説明する。本実施の形態ではいわゆる2相変調制御を採用している。図3のU相において、キャリア信号341と合わせて表記の直線342は、U相の指令電圧値を表している。直線342は対応する期間においてU相電圧波形311を代表する値であり、例えば平均値やキャリア周波数の算出タイミングの値である。なお、図3に表す例では、指令電圧値342の大小が電圧指令値311から反転して示している。UP信号、及びUN信号は、指令電圧値(直線342)とキャリア信号341の比較によって生成される。図3に表す例では、キャリア信号341が指令電圧値342以上となっている部分でのみUP信号がON(アクティブ。ここではHレベル)と、キャリア信号341が指令電圧値342未満となっている部分ではUN信号がONとされる。
電気角90〜150度の期間では、U相電流の絶対値が大きいため、キャリア信号341に対して常に指令電圧値342以上となるように指令値電圧342が調整される。同時に、V相、W相の指令電圧値である352,362は指令電圧342との相間電圧を保つように調整される。それにより、この電気角90〜150度の期間、UP信号は常にON、つまりIGBT111は常にONとなる。一方、電気角270〜330度の期間では、U相電流の絶対値が大きいため、キャリア信号341に対して常に指令電圧値342未満となるように指令値電圧342が調整される。同時に、V相、W相の指令電圧値である352,362は指令電圧342との相間電圧を保つように調整される。従って、UN信号は常にON、つまりIGBT112は常にONとなる。
ここで「ベタ」とは、このように同一の相の2つのIGBTのうち、UN信号に対応する下アームがON、UP信号に対応する上アームがOFFを維持し続けるか、或いは上アームがON、下アームがOFFを維持し続ける状態を指す用語である。なお、短絡を防ぐため2つのIGBTが共にONにはならない。図3中の「ベタ相」として表記の「UPベタ」及び「UNベタ」は、それぞれ、UP信号のONによってU相のIGBT111がベタになっている状況、UN信号のONによってU相のIGBT112がベタになっている状況、を表している。同様に「VPベタ」及び「VNベタ」は、それぞれ、UP信号のONによってV相のIGBT121がベタになっている状況、UN信号のONによってV相のIGBT122がベタになっている状況、を表している。「WPベタ」及び「WNベタ」は、それぞれ、UP信号のONによってW相のIGBT131がベタになっている状況、UN信号のONによってW相のIGBT132がベタになっている状況、を表している。
UPベタ、及びUNベタではそれぞれIGBT111、IGBT112のスイッチング、つまりON→OFF、或いはOFF→ONは発生しない。UPベタとなるのはU相電流波形312の電流値が大きい状況であり、UNベタとなるのはU相電流波形312の電流値が小さい状況である。何れの状況でも電流値の絶対値は大きい。そのような状況時にスイッチングを行わないようにしているため、効率的にスイッチング損失の発生を抑えることができる。
351はV相に設定・適用されたキャリア信号、361はW相に設定・適用されたキャリア信号である。352はV相の指令電圧値、362はW相の指令電圧値である。V相、及びW相でもU相と同様に、ベタが発生する。このため、V相、及びW相でもU相と同様に、効率的にスイッチング損失の発生を抑えることができる。
本実施形態では、上記のようにして、予め定めた電気角ごと(キャリア周波数の算出タイミングごと)に、各相のキャリア周波数を算出し、次に定めた電気角となるまでの間、相ごとに、算出したキャリア周波数を適用してモータ3を駆動する。それにより、スイッチング損失が比較的に最大となる期間のスイッチングを回避して、スイッチング損失を効率的に低減させている。
本実施形態では、2相変調を採用し、キャリア周波数の算出はモータ3の回転子の1回転を12(=2×3×M(整数))分割して得られる各領域で行うようにしているが、2相変調の採用に限定されるものではなく、例えば3相変調を採用しても、スイッチング損失の発生を抑えることができる。
次に、図2を参照して、上記のようなモータ3の駆動制御を実現させるCPU105の機能構成について詳細に説明する。その機能構成は、上記のように、CPU105が搭載、或いは接続された不図示のメモリに格納されているプログラムを実行することで実現される。
モータ3の回転センサ31から得られた回転センサ値は、レジスタ201に格納され、電流センサ106及び107から得られたU相、及びW相の各電流値はレジスタ202に格納される。
制御周波数設定部220は、レジスタ201の回転センサ値を随時、参照し、図3の矢印301で表すタイミングの到来(所定の電気角)を認識し、その時点でのfmを求めることで、制御する期間(たとえば電気角が0のときはT1)が特定される。
出力電流位相特定部230は、レジスタ201に格納された回転センサ値から図3の矢印301で表すタイミングの到来(所定の電気角)を認識し、レジスタ202に格納されたU相、及び/或いは、W相の電流値を参照して、各相の電流位相を特定する。特定した各相の電流位相は各相キャリア周波数設定部250に通知する。
各相キャリア周波数設定部250は、出力電流位相特定部230から通知された各相の電流位相からnの値を定め、制御周波数設定部220からfmの値を得ることにより、各相ごとのキャリア周波数を決定する。相ごとに決定したキャリア周波数をそれぞれU相キャリア周波数出力部261、V相キャリア周波数出力部262、及びW相キャリア周波数出力部263に設定する。各キャリア周波数出力部261〜263は、それぞれ、設定されたキャリア周波数のキャリア信号を出力する。
指令電圧設定部240は、相ごとに、指令電圧値をそれぞれ、U相コンペア値出力部211、V相コンペア値出力部212、及びW相コンペア値出力部213に出力する。各コンペア値出力部211〜213は、他に、各相キャリア周波数設定部250から対応する相のキャリア周波数を入力する。それにより、各コンペア値出力部211〜213は、対応する相で設定されたキャリア周波数に応じて、指令電圧設定部240から入力した指令電圧値を用いた乗算を行い、その乗算結果を出力する。この乗算結果は、キャリア信号と比較すべき指令電圧値として扱われる。
図3に表すように、キャリア信号341、351及び361は、キャリア周波数に応じて振幅が異なる。このため、例えば低いほうのキャリア周波数を想定した指令電圧値を指令電圧設定部240が出力する場合、低いキャリア周波数が設定された相のコンペア値出力部211、212或いは213は、低いキャリア周波数のキャリア信号に応じた値を出力する。同様に、高いキャリア周波数が設定された相のコンペア値出力部211、212或いは213は、高いキャリア周波数のキャリア信号に応じた値を出力する。そのようにして、各コンペア値出力部211、212及び213は、設定されたキャリア周波数に応じた指令電圧値を出力する。すなわち各相のキャリア信号の振幅にあわせて指令電圧値を調整する。また、2相変調するために、出力電流位相を基にベタ相を決め、各相間の相間電圧を保つように指令電圧値を調整する。
U相スイッチング波形生成部271は、U相キャリア周波数出力部261からキャリア信号、U相コンペア値出力部211から指令電圧値をそれぞれ入力し、それらを比較して、UP信号、及びUN信号用の2つのスイッチング波形を生成し出力する。それらスイッチング波形がドライブ回路104に入力されることにより、ドライブ回路104はUP信号、及びUN信号を出力する。
V相スイッチング波形生成部272も同様に、V相キャリア周波数出力部262からキャリア信号、V相コンペア値出力部212から指令電圧値をそれぞれ入力し、それらを比較して、VP信号、及びVN信号用の2つのスイッチング波形を生成し出力する。W相スイッチング波形生成部273は、W相キャリア周波数出力部263からキャリア信号、W相コンペア値出力部213から指令電圧値をそれぞれ入力し、それらを比較して、WP信号、及びWN信号用の2つのスイッチング波形を生成し出力する。それらV相スイッチング波形生成部272、及びW相スイッチング波形生成部273がそれぞれ生成した2種類のスイッチング波形がドライブ回路104に入力されることにより、ドライブ回路104はVP信号、VN信号、WP信号及びWN信号を出力する。
指令電圧設定部240は、矢印301に示すキャリア周波数の算出タイミングで、各コンペア値出力部211〜213にそれぞれの相に対応する指令電圧値を出力し、各コンペア値出力部211〜213は、指令電圧値の入力によって、出力すべき指令電圧値を更新する。
なお、本実施形態では、電流位相に着目して、各相のキャリア周波数を決定しているが、電圧位相に着目して、各相のキャリア周波数を決定するようにしても良い。電流波形と電圧波形には力率から特定される位相差が存在する。このことから、電圧波形への対応は、例えば図2の出力電流位相特定部230に、特定した電流位相から力率を用いて電圧波形を特定させることで行わせることができる。
1 回転電機のインバータ装置
2 直流電源
3 回転電機(モータ)
31 回転センサ
101 キャパシタ
102 電圧検出部
103 インバータ回路
104 ドライブ回路
105 CPU
106、107 電流センサ
111、112、121、122、131、132 IGBT(スイッチング素子)

Claims (4)

  1. 相別に備えたスイッチング素子を用いて、回転数が変化する多相の回転電機を駆動するインバータ装置において、
    電気角一周を等分した所定の電気角ごとに、その時点での相電圧周波数を求め、次回の所定の電気角までの制御する期間と、前記回転電機の各相の電流の位相に応じて、相ごとに前記スイッチング素子の駆動を用いるキャリア信号のキャリア周波数を算出し設定する周波数設定手段と、
    前記周波数設定手段が前記相ごとに設定したキャリア周波数のキャリア信号を用いて、前記各相のスイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成する信号生成手段と、
    を具備し、
    各相の前記キャリア周波数は前記所定の電気角での相電圧周波数の整数倍とし、
    電流量が大きい位相ほど前記整数が小さい
    ことを特徴とする回転電機のインバータ装置。
  2. 前記回転電機は3相であり、2相変調制御する、請求項1に記載の回転電機のインバータ装置。
  3. 相ごとに設定される前記キャリア周波数のキャリア信号はその周波数に応じて振幅が異なり、前記周波数設定手段は各相ごとに設定されたキャリア信号の振幅にあわせて各相の指令電圧を個別に調整し、キャリア信号と指令電圧を比較することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機のインバータ装置。
  4. 相別に備えたスイッチング素子を用いて回転電機を駆動する方法において、
    電気角一周を等分した所定の電気角ごとに、その時点での相電圧周波数を求め、次回の所定の電気角までの制御する期間と、前記回転電機の各相の電流の位相に応じて、相ごとに前記スイッチング素子の駆動に用いるキャリア信号のキャリア周波数を算出し、
    前記相ごとに算出したキャリア周波数のキャリア信号を用いて、前記各相のスイッチング素子を駆動するための駆動信号を生成し、
    各相の前記キャリア周波数は前記所定の電気角での相電圧周波数の整数倍と
    電流量が大きい位相ほど前記整数が小さい
    ことを特徴とする回転電機の駆動方法。
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