JP5541537B2 - オイル供給装置 - Google Patents
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Description
従って、エンジンで駆動されるオイルポンプからのオイルを第1所定部位に優先的に供給すると共に、エンジン負荷の軽減も可能なオイル供給装置が構成された。
また、エンジンの回転速度が低い場合には第1油路に供給されるオイルのオイル量が少ない状態でも、調圧バルブがオイル圧を第1設定値まで上昇させ、このオイルを弁開閉時期制御部に供給することが可能となる。また、エンジンの回転速度が上昇して第1油路に供給されるオイル量が上昇した場合には調圧バルブが開放することで余剰となるオイルをメインギャラリに供給することが可能となる。つまり、第1油路のオイルだけを調節バルブで昇圧するため、オイルポンプから送り出されるオイル全量を昇圧する構成と比較してエンジン負荷の軽減が実現する。
また、エンジンの回転速度の増大に対応して第1油路のオイル圧を第2設定値まで上昇させることが可能となり、高いオイル圧を必要とする油圧機器や、潤滑系にオイルを供給することが可能となる。
〔第1実施形態〕〔基本構成〕
図1に示すように、エンジンEで駆動されるオイルポンプPからのオイルを弁開閉時期制御装置1(第1所定部位の一例・弁開閉時期制御部の一例)と、メインギャラリ2とに供給するオイル供給装置が構成されている。このオイル供給装置では弁開閉時期制御装置1が、エンジンEの吸気タイミングと排気タイミングとの少なくとも一方を制御するように構成され、メインギャラリ2(第2所定部位の一例)がエンジンEの各部にオイルを供給して潤滑を行う油路系で構成されている。
図2に示すように、オイルポンプPは、駆動軸13の駆動力により駆動軸芯Xを中心にして同図に矢印で示す方向に駆動回転し、複数の外歯14Aを備えたインナロータ14(ポンプロータの一例)と、このインナロータ14の外歯に噛み合う複数の内歯15Aを備えた環状で駆動軸芯Xに対して偏芯する従動軸芯Yを中心にして回転可能なアウタロータ15と、これらを収容するポンプハウジング16とを備えて内接歯車型に構成されている。このオイルポンプでは、エンジンEで駆動さされる駆動軸13でインナロータ14を駆動回転する構成であるが、エンジンEの駆動力でアウタロータ15を駆動回転するように構成しても良い。
図3に示すように、調圧バルブVは、バイパス油路8からのオイルが流れる流路空間を有するバルブ本体31と、このバルブ本体31に対してスライド移動することにより流路空間の流路断面積を変更して油路空間に流れるオイル量を調節する弁体32と、バルブ本体31の開口端を閉塞するキャップ体33とを備えている。バルブ本体31には流路断面積を小さくする方向への付勢力を弁体32に作用させる付勢機構として圧縮コイル型のスプリング34を備えている。
エンジンEの回転速度(単位時間あたりの回転数)の変化に伴う調圧バルブVの弁体32の作動位置の変化を図4に示し、エンジンEの回転速度に対する制御油路5のオイル圧の変化を図5にグラフで示している。調圧バルブVは、エンジンEが停止している状態でスプリング34の付勢力により弁体32の突出部32bがバルブ本体31の内面に当接し、この接当位置が弁体32の作動始端となる(図3・図4(a))。この作動始端では弁体32の受圧面32aとバルブ本体31の内壁(図3でバルブ本体31の上部位置の内壁)との間に隙間が形成され、バイパス油路8のオイル圧がオイル圧作用油路31cから受圧面32aに作用可能な状態にある。尚、制御油路5のオイル圧はオイル量の増大と正比例して増大するため、エンジンEの回転速度をオイル量として捉えて図5のグラフを説明することも可能である。
このように、オイルポンプPが第1吐出ポート11と第2吐出ポート12とから決まって比率でオイルを吐出する構成であるので、第1油路としての制御油路5から弁開閉時期制御装置1に決まった量のオイルを供給し、第2油路としての潤滑油路7からメインギャラリ2に対して決まった量のオイルを供給する。また、エンジンEの回転速度が低速であっても調圧バルブVがオイル圧を基準値T1まで上昇させて必要とするオイル圧のオイルを弁開閉時期制御装置1に供給できるようにしており、エンジンEの回転速度が増大した場合には、制御油路5からの余剰オイルをバイパス油路8から潤滑油路7に送り、オイルを無駄にすることなく、エンジンEの潤滑を行える。特に、このオイル供給装置では、制御油路5のオイルだけを調圧バルブVによって昇圧するので、オイルポンプPから送り出されるオイル全量を昇圧する構成と比較するとエンジンEに作用する負荷を軽減する。
この第2実施形態は、図6に示すように、第1実施形態の制御油路5からのオイルをピストンジェット41(第1所定部位の一例)に供給する構成を付加した点が第1実施形態と異なるが、他の構成は第1実施形態と共通している。
この第2実施形態のオイル供給装置でも第1実施形態と同様に、制御油路5と潤滑油路7との一方のオイル圧が低減した場合でも、他方のオイル圧が下降する不都合を招くことがない。更に、エンジンEの回転速度が低速であっても調圧バルブVがオイル圧を基準値T1まで上昇させて必要とするオイル圧のオイルを弁開閉時期制御装置1に供給できるようにしており、エンジンEの回転速度が増大した場合には、制御油路5からの余剰オイルをバイパス油路8から潤滑油路7に送り、オイルを無駄にすることなく、エンジンEの潤滑を行えるようにしている。
この第3実施形態では、図7に示すように、第1実施形態の制御油路5からのオイルをピストンジェット41(第1所定部位の一例)と、ターボチャージャの軸受部に供給するT/C軸受部42(第1所定部位の一例)とに供給する構成を付加した点が第1実施形態と異なるが、他の構成は第1実施形態と共通している。また、ピストンジェット41は第2実施形態で説明したものと共通する構成を有している。
この第3実施形態のオイル供給装置でも第1実施形態と同様に、制御油路5と潤滑油路7との一方のオイル圧が低減した場合でも、他方のオイル圧が下降する不都合を招くことがない。更に、エンジンEの回転速度が低速であっても調圧バルブVがオイル圧を基準値T1まで上昇させて必要とするオイル圧のオイルを弁開閉時期制御装置1に供給できるようにしており、エンジンEの回転速度が増大した場合には、制御油路5からの余剰オイルをバイパス油路8から潤滑油路7に送り、オイルを無駄にすることなく、エンジンEの潤滑を行えるようにしている。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
2 第2所定部位(メインギャラリ)
5 第1油路(制御油路)
7 第2油路(潤滑油路)
8 バイパス油路
10 吸入ポート
11 第1吐出ポート
12 第2吐出ポート
14 ポンプロータ・インナロータ
14A 外歯
15 アウタロータ
15A 内歯
16 ポンプハウジング
18 第1吐出開口
19 第2吐出開口
41 第1所定部位・ピストンジェット
42 第1所定部位・軸受部(T/C軸受部)
E エンジン
P オイルポンプ
T1 第1設定値(基準値)
T3 第2設定値(昇圧値)
V 調圧バルブ
Claims (3)
- エンジンで駆動されるポンプロータと、
このポンプロータを収容するポンプハウジングとを備え、
前記ポンプロータの駆動回転により負圧状態となる負圧領域にオイルを送る吸入ポートを前記ポンプハウジングに形成し、
前記ポンプロータの駆動回転により加圧状態となる加圧領域を第1吐出開口と第2吐出開口との少なくとも2つに分割し、前記第1吐出開口からオイルを送り出す第1吐出ポートと、前記第2吐出開口からオイルを送り出す第2吐出ポートとを前記ポンプハウジングに形成してオイルポンプを構成すると共に、
第1所定部位に第1吐出ポートからのオイルを供給する第1油路と、
第2所定部位に前記第2吐出ポートからのオイルを供給する第2油路とを備え、
前記第1油路と前記第2油路とを連通させるバイパス油路が形成され、このバイパス油路に調圧バルブを備え、
前記調圧バルブは、前記第1油路のオイル圧が第1設定値に達するまでは前記バイパス油路におけるオイルの流れを抑制し、前記第1油路のオイル圧が前記第1設定値を超えた場合に前記バイパス油路におけるオイルの流れの増大を図り、
前記調圧バルブが、前記第1油路のオイル圧が、前記第1設定値より高い値に達した後において、前記第1設定値より高い値の第2設定値に達するまでは前記バイパス油路におけるオイルの流れを抑制し、前記第1油路のオイル圧が前記第2設定値を超えた場合に前記バイパス油路におけるオイルの流れの増大を図るオイル供給装置。 - 前記エンジンの吸気タイミングと排気タイミングとの少なくとも一方を制御する弁開閉時期制御部と、前記エンジンのシリンダに吹き付ける形態でオイルが供給されるピストンジェットと、前記エンジンのターボチャージャにおいてオイルが供給される軸受部との少なくとも1つに前記第1油路からのオイルを供給する請求項1記載のオイル供給装置。
- 前記オイルポンプの前記ポンプロータが、複数の外歯を備えたインナロータと、前記外歯に噛み合う複数の内歯を有した環状のアウタロータとを前記ポンプハウジングに収容して内接歯車型に構成されると共に、
前記第1吐出開口と前記第2吐出開口とが前記加圧領域において前記アウタロータの周方向で分離する位置に形成されている請求項1又は2に記載のオイル供給装置。
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- 2011-11-07 JP JP2011243788A patent/JP5541537B2/ja active Active
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