JP5535735B2 - 蓋材 - Google Patents

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Description

本発明は、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物、ヒートシール材および蓋材に関する。
近年、地球環境保全の観点から、特に地球温暖化に関与している炭酸ガスの排出量削
減が重要な課題となっている。この課題を解決する為に、合成樹脂のリサイクルや使用規制などと共に天然物、特に植物由来成分の利用に対する関心が高まっており、開発が進められている。
植物由来成分の中でも乳酸系樹脂は、比較的臭いが付着しにくい特性を有し、透明性が良好で、且つ比較的高い機械的強度を有するものを得ることができることから、食品、飲料、化粧品等の各種容器に使用されている。
これに伴い、乳酸系樹脂を使用した容器等に適したシーラントが望まれている。
特開2008−174670号公報 特開2004−2773号公報 特開2005−248160号公報 特開2006−77063号公報 特開2007−223201号公報
近年、乳酸系樹脂が容器等に使用されることにより、乳酸系樹脂用のヒートシール材が求められている。しかしながら、特許文献1に開示されたシーラントは、乳酸系樹脂を使用した容器等に特化して好適に用いられるものではない。
本発明によれば、乳酸系樹脂を含む被着体に対し、ヒートシールされるヒートシール材用の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物であって、
乳酸系樹脂(A)と、
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー(B)と、
エチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体から選ばれる少なくとも一種(C)とを含む乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物が提供される。
この乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を使用してヒートシール材を成形すれば、乳酸系樹脂を成分とする被着体に対して適度なシール強度を有するヒートシール材を提供することができる。
さらに、本発明によれば、上述した乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を含む乳酸系樹脂用ヒートシール材も提供できる。
また、本発明によれば、乳酸系樹脂を含む容器にヒートシールされる蓋材であって、上述した乳酸系樹脂用ヒートシール材を備える蓋材も提供できる。
本発明によれば、乳酸系樹脂を成分とする被着体に対し、適度なシール強度を有するヒートシール材を提供することができる乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物、ヒートシール材、蓋材が提供される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、乳酸系樹脂を含む被着体に対し、ヒートシールされるヒートシール材用の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物であって、乳酸系樹脂(A)と、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー(B)と、エチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体から選ばれる少なくとも一種(C)とを含む。
このような乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、乳酸系樹脂を成分とする被着体に対し、ヒートシールすることができ、かつ、ヒートシール後、手で容易にはがすことができる易開封性も有するヒートシール材を提供することができる。
具体的には、乳酸系樹脂を含む被着体に対し、100℃〜220℃のいずれかの温度、1秒から2秒、圧力0.3MPaでヒートシールした場合に、T型剥離試験における剥離強度が0.5N/15mm以上、20N/15mm以下であるヒートシール強度を有するとともに、手で容易にはがすことができる易開封性も有するヒートシール材を得ることができる。
次に、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物について詳細に説明する。
(成分(A))
乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、成分(A)として、乳酸系樹脂を含む。
乳酸系樹脂とは、重合に供するモノマーの重量に換算して、乳酸成分を50質量%以上含むポリマーを包含する。その具体例としては、
(i)ポリ乳酸、
(ii)乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸(たとえばグリコール酸)との共重合体、
(iii)乳酸、脂肪族多価アルコール(たとえばエチレングリコール)と脂肪族多塩基酸(たとえばアジピン酸エステル)との共重合体、
(iv)(i)〜(iii)のいずれかの組み合わせによる混合物、
(V)上記(i)〜(iv)と生分解性を有するポリエステル類との混合物
のいずれかが挙げられる。
本発明で用いられる乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸又はそれらの混合物、又は、乳酸の環状2量体であるラクタイドを挙げることができる。特に、L−乳酸及びD−乳酸を混合して用いる場合、得られるポリ乳酸の構成成分として、L−乳酸又はD−乳酸何れかが75質量%以上含まれることが好ましい。
本発明で用いられる乳酸系樹脂(A)の製造方法としては、
(i)乳酸又は乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許第5,310,865号に示されている製造方法)、(ii)乳酸の環状二量体(ラクタイド)を溶融重合する開環重合法(例えば、米国特許2,758,987号に開示されている製造方法)、(iii)乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状2量体、例えば、ラクタイドやグリコライドとε一カプロラクトンを、触媒の存在下、溶融重合する開環重合法(例えば、米国特許4,057,537号に開示されている製造方法)、(iv)乳酸、脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を、直接脱水重縮合する方法(例えば、米国特許5,428,126号に開示されている製造方法)、(v)ポリ乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とのポリマーを、有機溶媒存在下に縮合する方法(例えば、欧州特許公報0712880A2号に開示されている製造方法)、及び(vi)乳酸を触媒の存在下、脱水重縮合反応を行うことによりポリエステル重合体を製造するに際し、少なくとも一部の工程で、固相重合を行う方法、等を挙げることができるが、その製造方法には、特に限定されない。
また、少量のトリメチロールプロパン、グリセリンのような脂肪族多価アルコール、ブタンテトラカルボン酸のような脂肪族多塩基酸、多糖類等のような多価アルコール類を共存させて共重合させてもよく、又ジイソシアネート化合物等のような結合剤(高分子鎖延長剤)を用いて分子量を上げてもよい。
乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)や分子量分布は、実質的に成形加工が可能であれば特に制限されない。また、本発明で使用する乳酸系樹脂(A)の重量平均分子量は、実質的に充分な機械物性を示すものであれば特に制限されない。一般的には、重量平均分子量(Mw)で3〜100万が好ましく、5〜75万が更に好ましく、8〜50万が最も好ましい。重量平均分子量(Mw)が3万より小さい場合、樹脂組成物を成形加工して得られた成形体の機械物性が充分でなかったり、逆に分子量が100万を越える場合、成形加工時の溶融粘度が極端に高くなり取扱い困難となったり製造上不経済となったりする場合がある。
乳酸系樹脂(A)としては、押出加工成形適性の観点から、ポリ乳酸樹脂を使用することが好ましい。
ポリ乳酸樹脂の好ましい形態としては、三井化学社により製造されるポリ乳酸樹脂(商品名:レイシア)が挙げられる。「レイシア」の銘柄としては、例えば、H−100、H−140、H−400、H−440、H−360、H−280、100J、H−100E、M−151S Q04、M151S Q52等が挙げられる。
なお、成分(A)は、1種類の乳酸系樹脂からなるものであってもよく、また、2種類以上を併用してもよい。
(成分(B))
乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、成分(B)として、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーを含む。
アイオノマー樹脂はエチレン・不飽和カルボン酸共重合体をベースポリマーとし、これを金属(イオン)で中和したものである。
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、透明性と機械物性のバランスの点から、不飽和カルボン酸含量が1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%の共重合体を用いるのが好ましい。このような共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみならず、任意に他の単量体が共重合された三元共重合体であってもよい。三元共重合体を使用する場合には、たとえば、他の単量体含量が30質量%以下、特に20質量%以下のものを使用するのが望ましい。このようなベースポリマーとなる共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸を高温、高圧下でラジカル共重合することによって得ることができる。
上記共重合体における不飽和カルボン酸としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸などが挙げられるが、ポリマーの生産性、衛生性等の観点から、アクリル酸またはメタクリル酸が特に好ましい。また上記他の単量体としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル、一酸化炭素などが挙げられる。これら単量体の中では、不飽和カルボン酸エステル、特にアクリル酸またはメタクリル酸のエステルが好ましい。
ベースポリマーの上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999に準拠)が1〜1000g/10分、特に2〜800g/10分程度のものを使用するのが望ましい。
本発明においてアイオノマー樹脂としては、上記ベースポリマーであるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の10%以上、好ましくは30〜90%、より好ましくは50〜80%を金属イオンで中和したものが使用される。金属イオンとしては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウムなどの多価金属のイオンなどが挙げられ、好ましくは多価金属イオン、特に好ましくは亜鉛イオンが挙げられる。多価金属イオン、特に亜鉛イオンを使用することで乳酸系樹脂の溶融張力改善という効果がある。
これらのアイオノマー樹脂はエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と上記金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩などとを反応させることによって得ることができる。
アイオノマー樹脂としてはまた、加工性、機械的強度などを考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999に準拠)が、0.01〜500g/10分、とくに0.1〜300g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
なお、成分(B)は、1種類のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーからなるものであってもよく、また、2種類以上を併用してもよい。
(成分(C))
乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、成分(C)として、エチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体を含む。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン以外のα−オレフィンを共重合したものであり、α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンがあげられる。
α−オレフィンは、単独または複数組み合わされて、エチレンと共重合される。
ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体とは、エチレン成分を50モル%を超えて含有するものである。
1−ブテン・α−オレフィン共重合体は、1−ブテン以外のα−オレフィンを共重合したものであり、α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンがあげられる。
α−オレフィンは、単独または複数組み合わされて、1−ブテンと共重合される。
なかでも、乳酸系樹脂との相溶性の観点から1−ブテン・プロピレン共重合体が好ましい。
ここで、1−ブテン・α−オレフィン共重合体とは、1−ブテン成分を50モル%を超えて含有するものである。
なお、成分(C)は、1種類のエチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体からなるものであってもよく、また、2種類以上を併用してもよい。
特許文献1に開示されているように、成分(C)として、エチレン・α−オレフィン共重合体や1−ブテン・α−オレフィン共重合体ではなく、エチレンの単独重合体であるポリエチレンを使用した場合には、十分なヒートシール強度を確保することができない。
ここで、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分の合計量を100質量%とした場合、
前記(A)成分が50質量%以上、80質量%以下
前記(B)成分が10質量%以上、40質量%以下
前記(C)成分が5質量%以上、20質量%以下
であることが好ましい。
前記(A)成分を50質量%以上、好ましくは55質量%以上とすることで乳酸系樹脂を含む被着体とのシール強度向上 という効果がある。また、前記(A)成分を80質量%以下とすることで、押出成形性を良好に保つことができる。
また、前記(B)成分を10質量%以上、好ましくは15質量%以上とすることで押出成形性、および溶融張力の改良という効果がある。なお、前記(B)成分を40質量%より多く配合すると、乳酸系樹脂の加水分解が懸念される。
さらに、前記(C)成分を5質量%以上とすることで(A)成分と(B)成分の相溶性改良という効果がある。また、前記(C)成分を20質量%以下とすることで、乳酸系樹脂を含む被着体とのシール強度の低下を抑制することができる。
なお、組成物全体におけるエチレン含有量は押出加工成形性の観点から、5質量%以上、40質量%以下であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、上述した成分(A)〜(C)に加えて、他の成分として、粘着性付与剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤など含んでいてもよい。粘着性付与剤としては、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂があげられる。
また、以上のような乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、以下のようにして製造することができる。
上述した成分(A)〜(C)、さらには、必要に応じて他の成分を混合する。
混合方法としては、特に限定されないが、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、各種ニーダーのいずれかを用いて、溶融混合(たとえば、130〜230℃)する方法が好ましい。
本発明の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物は、キャスト法や、インフレーション成形法等により、フィルムに成形することができる。
このようにして得られたフィルムや、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を基材に積層することで、ヒートシール材とすることができる。
基材としては、たとえば、紙、板紙、アルミ箔、各種プラスチックフィルム、シート等が挙げられる。
乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物からなるフィルムを基材上に積層する方法としては、フィルムをドライラミネーション法等により、基材に貼り付ける方法がある。
また、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を基材上に直接フィルム状に押し出し、押出ラミネート法により、基材上に積層してもよい。
さらには、基材上に接着層を積層し、さらにこの接着層上に、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物をフィルム状に押し出し、サンドイッチラミネーション法により、積層してもよい。
また、基材と、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物とを共押し出しすることで、基材上に乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物からなるフィルムを積層してもよい。
また、ポリエチレン等の接着層を介して、基材上に前記フィルムを積層してもよい。
いずれの場合にも、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物に溶媒を添加したり、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を溶剤や水等の溶媒に分散させたり、溶解させたりせずに、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を基材上に積層させることができる。
このようにして得られたヒートシール材は、乳酸系樹脂を主成分として使用した被着体、たとえば、容器の蓋材として使用することができる。
被着体に使用される乳酸系樹脂としては、上述したものを使用することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、前記実施形態では、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を蓋材として使用する例をあげたが、これに限られない。
以下、参考形態の例を付記する。
<1>
乳酸系樹脂を含む被着体に対し、ヒートシールされるヒートシール材用の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物であって、
乳酸系樹脂(A)と、
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー(B)と、
エチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体から選ばれる少なくとも一種(C)とを含む乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物。
<2>
<1>に記載の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物において、
前記成分(B)のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーの不飽和カルボン酸がアクリル酸あるいはメタクリル酸である乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物。
<3>
<1>または<2>に記載の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物において、
前記成分(B)のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーの金属イオンは多価金属イオンである乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物。
<4>
<1>乃至<3>のいずれかに記載の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物において、
前記成分(A)と、前記成分(B)と、前記成分(C)との合計を100質量%とした場合、
前記成分(A)が50〜80質量%、前記成分(B)が10〜40質量%、前記成分(C)が5〜20質量%である乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物。
<5>
<1>乃至<4>のいずれかに記載の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物において、
前記成分(A)は、前記乳酸系樹脂として、ポリ乳酸を含む乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物。
<6>
<1>乃至<5>のいずれかに記載の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を含む乳酸系樹脂用ヒートシール材。
<7>
乳酸系樹脂を含む容器にヒートシールされる蓋材であって、
<6>に記載の乳酸系樹脂用ヒートシール材を備える蓋材。
次に、本発明の実施例について説明する。
はじめに、後述する実施例で使用した各成分について説明する。
(A)成分
ポリ乳酸樹脂
MFR(JIS K7210準拠 190℃、2160g荷重)6.1g/10分、
D体含有量4.5質量%
商品名:レイシアH140(三井化学)
(B)成分
エチレン・メタクリル酸共重合体の亜鉛アイオノマー
MFR(JIS K7210−1999 190℃、2160g荷重)1.3g/10分、密度950 kg/m3、中和度70%
ベース樹脂のメタクリル酸含有量10質量%
(C)成分
(C−1)1−ブテン・α−オレフィン共重合体(1−ブテン、エチレン、プロピレンのコポリマー樹脂)
MFR(ASTM D−1238 190℃、2160g荷重)1.8g/10分、密度915 kg/m3、融点125℃
商品名:タフマーBL4000(三井化学)
(C−2)エチレン・1−ヘキセン共重合体
MFR(JIS K7210 190℃、2160g荷重)3.8g/10分、密度913 kg/m3、融点113℃
商品名:エボリューSP1540(プライムポリマー)
(D)成分
水素添加芳香族炭化水素樹脂
商品名:アルコンAM−1(荒川化学)
(実施例1)
表1に示す配合割合で、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を作成した。具体的には、成分(A)70質量%、成分(B)20質量%、成分(C−1)10質量%とし、これらを混合した。
その後、厚み12μmのPETフィルム(基材)上に厚み15μmのポリエチレン(MFR 7.2g/10分、密度 917kg/m3)を接着層として積層し、さらにこの接着層上に乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物をフィルム状に押し出して、サンドイッチラミネーション法により、積層した。乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物からなる層の厚みは30μmである。
次に、このようにして得られた積層フィルムを25μm厚のポリ乳酸樹脂延伸フィルム(東セロ パルグリーンLC-4)または、0.35mm厚のポリ乳酸樹脂シート(中央化学 Biocs−バイオクスシート)に、ヒートシールした。積層フィルムの乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物で構成される面が、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムと直接接触するように、積層フィルムをヒートシールしている。
ヒートシール条件は、温度120℃で、圧力0.3MPa、時間1秒である。また、その後、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムから、積層フィルムを剥がし、ヒートシール強度を測定した。ヒートシール強度は室温23℃、湿度50%RHの環境下で、T型ピール試験機で300mm/分の剥離速度で測定した(JIS K 6854−3に準拠)。
(実施例2)
表1に示す配合割合で、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を作成した。具体的には、成分(A)60質量%、成分(B)20質量%、成分(C−1)10質量%、成分(D)10質量%とし、これらを混合した。
その後、厚み12μmのPETフィルム(基材)上に厚み15μmのポリエチレン(MFR 7.2g/10分、密度 917kg/m3)を接着層として積層し、さらにこの接着層上に乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物をフィルム状に押し出して、サンドイッチラミネーション法により、積層した。乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物からなる層の厚みは30μmである。
次に、このようにして得られた積層フィルムを25μm厚のポリ乳酸樹脂延伸フィルム(東セロ パルグリーンLC-4)または、0.35mm厚のポリ乳酸樹脂シート(中央化学 Biocs−バイオクスシート)に、ヒートシールした。積層フィルムの乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物で構成される面が、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムと直接接触するように、積層フィルムをヒートシールしている。
ヒートシール条件は、温度120℃で、圧力0.3MPa、時間1秒である。また、その後、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムから、積層フィルムを剥がし、ヒートシール強度を測定した。ヒートシール強度は室温23℃、湿度50%RHの環境下で、T型ピール試験機で300mm/分の剥離速度で測定した(JIS K 6854−3に準拠)。
(実施例3)
表1に示す配合割合で、乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を作成した。具体的には、成分(A)70質量%、成分(B)20質量%、成分(C−2)10質量%とし、これらを混合した。
その後、厚み12μmのPETフィルム(基材)上に厚み15μmのポリエチレン(MFR 7.2g/10分、密度 917kg/m3)を接着層として積層し、さらにこの接着層上に乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物をフィルム状に押し出して、サンドイッチラミネーション法により、積層した。乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物からなる層の厚みは30μmである。
次に、このようにして得られた積層フィルムを25μm厚のポリ乳酸樹脂延伸フィルム(東セロ パルグリーンLC-4)または、0.35mm厚のポリ乳酸樹脂シート(中央化学 Biocs−バイオクスシート)に、ヒートシールした。積層フィルムの乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物で構成される面が、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムと直接接触するように、積層フィルムをヒートシールしている。
ヒートシール条件は、温度120℃で、圧力0.3MPa、時間1秒である。また、その後、ポリ乳酸樹脂シートまたはポリ乳酸樹脂延伸フィルムから、積層フィルムを剥がし、ヒートシール強度を測定した。ヒートシール強度は、室温23℃、湿度50%RHの環境下で、T型ピール試験機で300mm/分の剥離速度で測定した(JIS K 6854−3に準拠)。
Figure 0005535735
実施例1〜3は、十分なヒートシール強度を有し、ヒートシール性を満たすものであった。
さらに、成分(B)を40質量%とした場合にも、実施例1〜3と同様の効果を得ることができた。
また、成分(C)を20質量%とした場合にも、実施例1〜3と同様の効果を得ることができた。
一方で、成分(C)を含有せず、成分(A)、成分(B)からなる組成物は相溶性不良から押出成形性の悪化という問題があり、成分(A)を含有せず、成分(B)、成分(C)からなる組成物は、シール強度の未発現という問題点があった。
さらに、成分(B)を含有せず、成分(A)、成分(C)からなる組成物は、溶融張力不足から押出成形性が悪化するという問題点があった。

Claims (4)

  1. 乳酸系樹脂を含む被着体に対し、ヒートシールされるヒートシール材用の乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物であって、
    乳酸系樹脂(A)と、
    エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー(B)と、
    エチレン・α−オレフィン共重合体あるいは、1−ブテン・α−オレフィン共重合体から選ばれる少なくとも一種(C)とを含み、
    前記成分(A)と、前記成分(B)と、前記成分(C)との合計を100質量%とした場合、
    前記成分(A)が50〜80質量%、前記成分(B)が10〜40質量%、前記成分(C)が5〜20質量%である乳酸系樹脂用ヒートシール性樹脂組成物を含む乳酸系樹脂用ヒートシール材を備える蓋材
  2. 請求項1に記載の蓋材において、
    前記成分(B)のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーの不飽和カルボン酸がアクリル酸あるいはメタクリル酸である蓋材
  3. 請求項1または2に記載の蓋材において、
    前記成分(B)のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーの金属イオンは多価金属イオンである蓋材
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓋材において、
    前記成分(A)は、前記乳酸系樹脂として、ポリ乳酸を含む蓋材
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