JP5531265B2 - タイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法 - Google Patents

タイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ状態を検出するタイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法に関する。
近年、自動車や自動二輪車等の車両に対する走行安定性の向上や燃費の向上が求められ、これらを実現する要素技術の研究開発が盛んに進められている。
走行安定性や燃費に大きな影響を与える要素の1つとして、タイヤ状態が挙げられる。空気入りタイヤの場合、長時間の走行等により、磨耗やタイヤの空気圧(以下「タイヤ内圧」という)低下が発生する。このようなタイヤ状態の変化は、燃費や走行安定性を悪化させる。したがって、タイヤ状態を継続的に検出し、監視することが重要である。
ところが、タイヤの内部にタイヤ内圧を検出するセンサを取り付ける等してタイヤ状態を直接的に検出しようとすると、高精度で検出することは可能だがコストが掛かる。さらに、センサでの検出結果をドライバに通知するための通信処理が発生する。このため、センサのバッテリを長期間保ちながら動作させるためには検出結果の送出間隔を大きくしなければならず、必要なときにタイヤ状態を把握することが困難である。
そこで、タイヤの共振周波数からタイヤ内圧の変化を間接的に検出する技術が、例えば非特許文献1に記載されている。非特許文献1記載の技術では、まず、タイヤの共振周波数がタイヤ内圧に依存するという関係に基づき、タイヤの力学的モデルを想定し、この力学的モデルから外乱オブザーバを設計する。タイヤの力学的モデルには、タイヤの外側部分の慣性モーメント(以下「外側慣性モーメント」という)と、タイヤの内側部分の慣性モーメント(以下「内側慣性モーメント」という)と、これらを結合するねじりばねとが含まれる。そして、非特許文献1記載の技術は、走行に伴いタイヤに発生する共振現象からねじりばね定数を算出し、タイヤのねじりばね定数とタイヤ内圧との比例関係に基づいて、ねじりばね定数の変化からタイヤ内圧の変化を検出する。
また、タイヤ駆動力とタイヤの回転角との間の相関関係からタイヤ状態を間接的に検出する技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1記載の技術は、インホイールモータにより駆動される電動車両において、停車状態におけるタイヤ駆動力とタイヤの回転角との間の相関関係を、タイヤ剛性特性値として検出する。インホイールモータとは、近年研究開発が行われている、タイヤに直接駆動力を付加するモータである。そして、特許文献1記載の技術は、タイヤ剛性特性値が基準を満たさない場合、タイヤ内圧が低下していると判断する。
これらの従来技術によれば、タイヤ状態を間接的に検出することができる。
特開2006−151282号公報
梅野孝治、「車輪速センサを用いたタイヤ空気圧推定法の開発」、豊田中央研究所 R&Dレビュー、1997年12月、Vol.32 No.4
しかしながら、非特許文献1記載の技術は、タイヤの磨耗等により外側慣性モーメントが変化することに応じて、外乱オブザーバの精度が低下し、算出されるねじりばね定数の精度も低下する。また、特許文献1記載の技術は、タイヤ剛性特性値がタイヤの厚さや弾力性の変化の影響を受ける値であるため、タイヤの磨耗が進むと、タイヤ内圧が基準を満たしているか否かを高精度に判断することはできない。すなわち、従来技術には、タイヤ状態を高精度に検出することができないという課題があった。
本発明の目的は、タイヤ状態を高精度に検出することができるタイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法を提供することである。
本発明のタイヤ状態検出装置は、ホイールに固定される空気入りタイヤのタイヤ状態を検出するタイヤ状態検出装置であって、所定の振動を前記タイヤに入力する振動入力部と、前記所定の振動が入力されたときの前記タイヤの周波数情報を取得する周波数情報取得部と、取得された前記周波数情報から前記タイヤの共振周波数および***振周波数を抽出し、抽出した前記タイヤの共振周波数および***振周波数から、前記タイヤを外側慣性モーメント、内側慣性モーメント、およびこれらの間に働く弾性力のばね定数を用いてモデル化したときの、前記外側慣性モーメントおよび前記ばね定数を算出するタイヤ状態推定部とを有する。
本発明のタイヤ状態検出方法は、ホイールに固定される空気入りタイヤのタイヤ状態を検出するタイヤ状態検出方法であって、所定の振動を前記タイヤに入力するステップと、前記所定の振動が入力されたときの前記タイヤの周波数情報を取得するステップと、取得された前記周波数情報から前記タイヤの共振周波数および***振周波数を抽出するステップと、抽出された前記タイヤの共振周波数および***振周波数から、前記タイヤを外側慣性モーメント、内側慣性モーメント、およびこれらの間に働く弾性力のばね定数を用いてモデル化したときの、前記外側慣性モーメントおよび前記ばね定数を算出するステップとを有する。
本発明によれば、タイヤの共振周波数および***振周波数を抽出するので、タイヤの力学的モデルのねじりばね定数および外側慣性モーメントを都度算出することができ、タイヤ状態を高精度に検出することができる。
本発明の実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 実施の形態1におけるタイヤの力学的モデルを示す図 実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置の動作の一例を示すフローチャート 実施の形態1におけるタイヤの周波数特性の一例を示す図 本発明の実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置の動作の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態5に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 実施の形態5におけるモータ駆動系の構成の一例を示す制御ブロック図 本発明の実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態7に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置の構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、タイヤ状態検出装置100は、ホイールに固定されるタイヤ(以下単に「タイヤ」という)200に接続される装置であり、振動入力部110、周波数情報取得部120、およびタイヤ状態推定部130を有する。タイヤ200は、この車両に対して安定的かつ固定的に接続されており、ホイールとの間で、空気や窒素等の気体を内包している。
振動入力部110は、所定の振動をタイヤ200に入力する。所定の振動は、タイヤ200の***振周波数を後述の周波数情報取得部120が抽出し易くするための、タイヤ200の回転方向に掛ける微小な前後振動であり、トルクの大きさと振動周波数とにより定義されるものである。以下、この所定の振動を「***振用振動」といい、***振用振動によりタイヤ200のリムに掛けられるトルクを「***振用トルク」という。
振動入力部110は、タイヤ200の駆動系を電気的または機械的に制御することにより振動を加えても良いし、駆動系とは独立してタイヤ200に直接に機械的に振動を加えても良い。直接に機械的に振動を加える場合、振動入力部110は、例えば、タイヤ200のホイール等に取り付けられた、電磁型の加振器や、偏芯したマスが小型モータに取り付けられたアンバランスマス型の加振器とすることができる。また、振動入力部110は、例えば、アクティブサスペンションのような、ダンパの油圧制御装置とすることができる。
周波数情報取得部120は、振動入力部110によって***振用振動が入力された場合のタイヤ200の周波数情報を取得する。周波数情報は、後述のタイヤ200の共振周波数および***振周波数を抽出するための情報である。周波数情報は、例えば、タイヤ200の回転角速度を含む。また、タイヤ200のリム220がモータにより駆動される場合には、周波数情報は、モータ駆動型車両においてモータ駆動電流を流すために印加するインバータ制御電圧である。回転角速度の場合、例えば、エンコーダ(図示せず)を配置してリムの回転角度を取得し、リムの回転角度に対してそれぞれ時間微分を行うことにより取得することができる。このエンコーダは、例えば、タイヤ200と同期して回転するロータと、ロータの回転角度を検知し電気信号へ変換するセンサとにより構成される。エンコーダとしては、例えば、インクリメンタルエンコーダまたはアブソリュートエンコーダ等の光学式エンコーダや、ホール素子等により構成される磁気式エンコーダが挙げられる。
タイヤ状態推定部130は、周波数情報取得部120が取得した周波数情報から、タイヤ200の共振周波数および***振周波数を抽出して、タイヤ200の状態を推定する。そして、タイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の力学的モデルを用いて、タイヤ200の状態を推定する。具体的には、タイヤ状態推定部130は、タイヤ200の力学的モデルのねじりばね定数および外側慣性モーメントを、タイヤ200の状態の検出を行う毎に算出し、算出されたねじりばね定数および外側慣性モーメントに基づいてタイヤ200の状態を推定する。
図2は、タイヤ状態推定部130が用いるタイヤ200の力学的モデルを示す図である。
図2に示すように、タイヤ200の力学的モデル210は、タイヤ200のリム220の慣性モーメント、タイヤ200のトレッド230の慣性モーメント、これらを結合するばね(ねじりばね)240、およびダンパ250を含む。すなわち、タイヤ200の力学的モデル210は、タイヤ200に発生する機械的な振動を、ねじり振動現象としてモデル化したものである。力学的モデル210は、以下に示す各変数を用いて表現される。
:リム220の慣性モーメント(内側慣性モーメント)
:トレッド230の慣性モーメント(外側慣性モーメント)
K:タイヤ200のねじりばね定数
D:タイヤ200の等価粘性係数
:車両側からリム220に掛けられる出力トルク
:タイヤ200が転動することにより路面からトレッド230に掛けられる外乱トルク
ω:リム220の回転角速度
ω:トレッド230の回転角速度
なお、θは、リム220とトレッド230との回転角度差とする。慣性モーメントJおよび等価粘性係数Dは、固定値とみなすことができるパラメータである。外側慣性モーメントJは、タイヤ200の磨耗等により変化し得るパラメータである。ねじりばね定数Kは、リム220とトレッド230とを結合するタイヤ200の側面ゴム部の弾性を表すパラメータであり、空気圧(タイヤ内圧)に依存する。出力トルクTは、制御対象である。外乱トルクTは、不明なパラメータである。回転角速度ωは、高精度に測定可能なパラメータである。
タイヤ状態検出装置100は、図示しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)等の記憶媒体等を有する。この場合、上述の各機能部の一部または全部は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現される。タイヤ状態検出装置100は、例えば、車両に搭載され、タイヤ200の駆動系に接続されたECU(Electric Control Unit)の形態を取る。
このようなタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の共振周波数および***振周波数を抽出するので、タイヤ200のねじりばね定数および外側慣性モーメントを高精度で取得して、タイヤ200の状態を検出できる。すなわち、タイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の磨耗や交換等により外側慣性モーメントが変化しても、変化後の外側慣性モーメントの値に基づいてタイヤ200の状態の検出を行うことができるので、タイヤ状態を高精度に検出できる。
次に、タイヤ状態検出装置100の動作について説明する。
図3は、実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、タイヤ状態を推定するタイミング(以下「推定実施タイミング」という)が到来する毎に、振動入力部110は、所定の振動をタイヤ200へ入力する(S1090)。推定実施タイミングは、検出対象となる車両の走行中でも駐停車中でも良く、一定速度での走行中でも不定速度での走行中でも良い。また、推定実施タイミングは、予め定められた周期で到来しても良いし、ドライバによりスイッチ押下等の所定の操作が行われた時であっても良い。
そして、周波数情報取得部120は、タイヤ200の周波数情報を取得し、取得された周波数情報をタイヤ状態推定部130へ出力する(S1100)。タイヤ状態推定部130は、入力された周波数情報から、タイヤ200の共振周波数および***振周波数を抽出する(S1120)。そして、タイヤ状態推定部130は、抽出した共振周波数および***振周波数から、タイヤ200の外側慣性モーメントJおよびねじりばね定数Kを算出する。
ここで、タイヤ状態推定部130が共振周波数および***振周波数を検出し、共振周波数および***振周波数に基づいて外側慣性モーメントJおよびねじりばね定数Kを算出する手法について説明する。ここでは、周波数情報としてリム220の回転角速度ωがタイヤ状態推定部130へ入力された場合について説明する。
なお、周波数情報は、例えば、回転角速度、モータを駆動するための制御電圧の周波数である。
図4は、タイヤ200の周波数特性の一例を示す図である。横軸は周波数fを示し、縦軸はリム220の回転角速度ωのパワースペクトル密度、および出力トルクTと回転角速度ωとの位相差を示す。
タイヤ状態推定部130は、リム220の回転角速度ωに対してFFT(Fast Fourier Transform)等の周波数解析を行うことにより、図4に示すスペクトル波形311を得ることができる。
図4に示すように、タイヤ200の周波数特性を示すスペクトル波形311において、タイヤ内圧による影響を受ける共振周波数は、サスペンションの前後振動とタイヤ200のねじりばね共振との連成共振として周波数312に現れる。この現象の詳細については、例えば非特許文献に記載されているため、ここでの説明を省略する。
そして、スペクトル波形311には、タイヤ200の共振周波数である上述の周波数312において急峻な山のピークが現れる一方、***振周波数314において、急峻な谷のピークが現れる。
そこで、タイヤ状態推定部130は、スペクトル波形311のピーク位置を検出することによって、共振周波数312と***振周波数314とを取得する。なお、これらのピーク位置では、位相差315が180度反転する性質がある。したがって、タイヤ状態推定部130は、位相差315が90度から−90度に反転する周波数と位相差315が−90度から90度に反転する周波数とを特定することにより、共振周波数312および***振周波数314を取得することもできる。
なお、図4において、ピークとなる周波数は周波数312の他に周波数313もあるが、10Hzないし15Hz周辺に現れる周波数は、タイヤの仕様によって定まる周波数であることが経験則的に分かっている。そのため、フィルタによって周波数313のレベルを抑圧することによって、共振周波数312を検出することもできる。
ところで、図2の力学的モデルからは、以下の式(1)に示す状態方程式が導出される。
Figure 0005531265
また、式(1)からは、以下の式(2)に示す入出力間伝達関数行列が求められる。
Figure 0005531265
タイヤ200の等価粘性係数Dは、ねじりばねの共振周波数および***振周波数に影響を与えないため0と置くことができる。したがって、リム220に掛けられる出力トルクTからリム220の回転角速度ωまでの伝達関数G11(s)は、ラプラス演算子をs、共振角周波数をωc0、***振角周波数をωと置くと、以下の式(3)で表すことができる。
Figure 0005531265
式(3)より、タイヤ200の共振周波数fc0および***振周波数fは、以下の式(4)および式(5)のように導出される。
Figure 0005531265
Figure 0005531265
したがって、タイヤ状態推定部130は、共振周波数fc0および***振周波数fを検出し、式(4)および式(5)の連立方程式を解く処理を行うことによって、ねじりばね定数Kと外側慣性モーメントJとを算出することができる。
ここで、周波数情報には、タイヤと路面との摩擦係数や凹凸に起因して生じる、ねじり共振周波数以外の振動成分による振動雑音が多く含まれる。***振周波数fは、このような振動雑音に埋もれ易いため、従来技術においては検出が困難であった。
そこで、上述の通り、タイヤ状態検出装置100は、振動入力部110により、***振周波数fが抽出され易くする所定の振動を、タイヤ200に入力するようにしている。これにより、タイヤ状態検出装置100は、***振周波数fをより確実にかつ高い精度で抽出することができる。
なお、タイヤ状態推定部130は、例えば、以下に説明する手法により、共振周波数fc0および***振周波数fを算出して、ねじりばね定数Kおよび外側慣性モーメントJを算出しても良い。
タイヤ状態推定部130は、逐次型最小二乗推定法を利用した別の手法により、ねじりばね定数Kおよび外側慣性モーメントJを算出しても良い。この手法では、タイヤ状態推定部130は、未知のパラメータベクトルθ=[θ θ=[ωc0 ω =[4πc0 4π を推定する。
この場合、上述の出力トルクTからリムの回転角速度ωまでの伝達関数G11(s)の式(3)を用いた式(6)の関係式から、式(7)を経て式(8)が導出され、観測可能なベクトルξと観測可能な出力yが式(9)と式(10)のように定義できる。
Figure 0005531265
Figure 0005531265
Figure 0005531265
Figure 0005531265
Figure 0005531265
タイヤ状態推定部130は、未知のパラメータθを、観測可能なパラメータξと出力yを用いて、式(11)の評価関数が最小となるように決定する。
Figure 0005531265
そして、タイヤ状態推定部130は、式(11)を展開して得られる以下の式(12)および式(13)によって、未知のパラメータθを求めることができる。これにより、共振周波数fc0および***振周波数fを算出することができる。
Figure 0005531265
Figure 0005531265
そして、タイヤ状態推定部130は、算出された共振周波数fc0および***振周波数fから、式(4)および式(5)を用いて、タイヤ200のねじりばね定数Kおよび外側慣性モーメントJを算出する(S1130)。
このように、タイヤ状態検出装置100は、共振周波数fc0および***振周波数fさえ抽出することができれば、現在のタイヤ200の状態を精度良く表すねじりばね定数Kおよび外側慣性モーメントJを、算出できる。
以上のように、実施の形態1に係るタイヤ状態検出装置100は、所定の振動をタイヤ200に加えて、タイヤ200の周波数情報を取得し、その周波数情報からタイヤ200の共振周波数および***振周波数を抽出する。そして、タイヤ状態検出装置100は、抽出した共振周波数および***振周波数から、タイヤ200の状態を推定する。これにより、タイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の力学的モデルのねじりばね定数および外側慣性モーメントを都度算出することができ、タイヤ200の状態を高精度に検出することができる。
なお、上述の非特許文献1記載の技術は、***振周波数をタイヤ200の状態の検出に用いるものではないため、後述のタイヤ200の***振周波数が抽出され易くするための振動の入力を行っていない。したがって、非特許文献1記載の技術では、***振周波数を確実かつ高精度に抽出することはできない。
また、上述の非特許文献1記載の技術は、外乱オブザーバにおいて、内側慣性モーメントJと外側慣性モーメントJとを、ホイールやタイヤゴムの材質・形状によって決まる定数として扱う。したがって、非特許文献1記載の技術は、タイヤ200の磨耗や交換により外側慣性モーメントJの値が大きく変わった場合には、タイヤ内圧が変化していないにもかかわらずねじりばね定数Kが変化したと推定してしまう。
したがって、このような非特許文献1記載の技術に比べて、本発明に係るタイヤ状態検出装置100は、より高い精度でタイヤ200の状態の検出を行うことができる。
なお、上記説明においては、所定の振動を、***振周波数を抽出し易くするための***振用振動として説明したが、これに限定されない。所定の振動は、***振用振動だけでなく、タイヤ200の共振周波数を周波数情報取得部120が抽出し易くするための、タイヤ200の回転方向に掛ける微小な前後振動(共振用振動)を更に含む振動であってもよい。かかる場合、タイヤ200のリムに掛けられるトルクは、「共振・***振用トルク」としてもよい。
これにより、周波数情報取得部120は、共振周波数についても抽出し易くなり、より精度の高いタイヤ状態を検出することができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態1の図1に対応するものである。図1と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態1と異なる主な点は、過去に取得されたタイヤ状態に関する情報に基づいて***振用振動を決定する振動入力部110aと、タイヤ状態に関する情報をフィードバックするタイヤ状態推定部130aとが配置されていることである。
タイヤ状態推定部130aは、ねじりばね定数Kの変化に基づいて、タイヤ200の空気圧が著しく低下したか否かを判定する。そして、タイヤ状態推定部130aは、共振周波数fc0および***振周波数fと、パンク等によるタイヤ空気圧の著しい低下(以下「空気圧低下」という)の有無についての判定結果とを保持する。
振動入力部110aは、タイヤ状態推定部130aが保持する共振周波数fc0、***振周波数f、および空気圧低下の有無の情報を取得する。そして、振動入力部110aは、これらの情報に基づいて、***振周波数fが抽出され易い振動となるように、トルクの大きさおよび振動周波数の少なくとも一方、またはこれらの両方を制御する。トルクの大きさおよび振動周波数の一方が固定値である場合には、振動入力部110aは、固定値ではない他方のみを制御すれば良い。
図6は、実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置100の動作の一例を示すフローチャートであり、実施の形態1の図3に対応するものである。図3と同一部分には同一ステップ番号を付し、これについての説明を省略する。
振動入力部110aは、推定実施タイミングが到来する毎に、タイヤ状態推定部130aに保存されている、前回の推定実施タイミングで取得された(以下単に「前回の」という)共振周波数fc0および***振周波数fと、空気圧低下の有無の情報とを読込む(S1050)。
この情報の読込みは、例えば、振動入力部110aが、タイヤ状態推定部130aに対して情報要求指令を送出し、この情報要求指令を取得したタイヤ状態推定部130aが、情報を振動入力部110aへ送出しても良い。そして、振動入力部110aは、空気圧低下無しであれば(S1051:NO)、この共振周波数fc0および***振周波数fを含む振動を発生させるための***振用振動を決定し(S1060)、決定した***振用振動をタイヤ200へ入力する(S1091)。***振用振動の決定の詳細については後述する。なお、空気圧低下有りの場合(S1051:YES)には、振動入力部110aは、***振用振動の出力は行わずに、例えば後述のステップS1200(図8参照)へ進む。
一方、タイヤ状態推定部130aは、ねじりばね定数K(t)を算出すると(S1130)、今回の推定実施タイミングで取得された(以下単に「今回の」という)ねじりばね定数K(t)と前回のねじりばね定数K(t−1)との差が、予め定めた閾値以上であるか否かを判断する(S1140)。なお、tは、最新の周波数情報に基づくパラメータであることを示し、t−nは、n回前の推定実施タイミングで入力された周波数情報に基づくパラメータであることを示す。
タイヤ状態推定部130aは、今回のねじりばね定数K(t)と前回のねじりばね定数K(t−1)との差が閾値以上である場合、つまりタイヤ内圧が急激に変化したといえる場合には(S1140:YES)、タイヤ200の空気圧低下が発生したと判定する(S1150)。そして、タイヤ状態推定部130aは、空気圧低下が発生した旨を示す空気圧低下情報を保存する(S1160)。
この空気圧低下情報は、次回の推定実施タイミングの(以下単に「次回の」という)ステップS1050において、振動入力部110aにより読込まれる。そして、タイヤ交換または修理後のリセット処理が行われるまで、つまり空気圧低下無しの空気圧低下情報が入力されるまで、振動入力部110aは、***振用振動の出力を停止する。なお、このリセット処理は、タイヤ交換を行った後にドライバ等が図示しないリセットボタンを押下する等により指示される。リセット処理が指示されると、タイヤ状態推定部130aは、保存しているタイヤ空気圧低下情報を破棄する。
また、タイヤ状態推定部130aは、差が閾値未満である場合には(S1140:NO)、共振周波数fc0および***振周波数fと、ばね定数K(t)とを保存する(S1180)。これらのうち、共振周波数fc0および***振周波数fは、次回のステップS1050において振動入力部110aにより読込まれる。また、ばね定数K(t)は、次回のステップS1140において前回のばね定数K(t−1)として用いられる。
なお、タイヤ状態推定部130aは、複数回分のばね定数K(t−1)、K(t−2)、・・・K(t−m)(m:正の整数)を保存しておいても良い。そして、タイヤ状態推定部130aは、保存しておいた複数回分のばね定数のうちの任意の1つもしくは最大値、または平均値と、今回のばね定数K(t)との差を、判定に用いても良い。
以下、***振用振動の決定の詳細について説明する。
***振周波数fが不明な段階では、***振周波数fが抽出され易い振動も不明である。したがって、振動入力部110aは、***振用トルクを、広い周波数帯域において、低い周波数から高い周波数へ、もしくは、高い周波数から低い周波数へと掃引する正弦波状のトルクに決定する。すなわち振動入力部110aは、***振周波数が不明である初期状態においては、共振周波数fc0および***振周波数fを確実に抽出できるよう、比較的広い範囲を探索するような振動トルクを、***振用トルクに決定する。
ところが、このような広い周波数帯域に対する探索には、比較的時間が掛かる。
そこで、タイヤ状態検出装置100は、直前に共振周波数fc0および***振周波数fが検出されている場合には、探索範囲を絞り込み、探索時間の短縮を図る。具体的には、振動入力部110aは、タイヤ状態推定部130aから取得した前回の共振周波数fc0および***振周波数fを含む狭い周波数帯域に限定した振動トルクを、***振用トルクに決定する。
例えば、振動入力部110aは、前回の共振周波数fc0および***振周波数fを含む範囲に周波数の上限・下限値を設定し、下限値の周波数から上限値の周波数へ、もしくは、上限値の周波数から下限値の周波数へと掃引する正弦波状のトルクを、***振用トルクに決定する。または、振動入力部110aは、前回の共振周波数fc0および***振周波数fを含む範囲に通過帯域を限定した帯域通過フィルタを作成し、振動入力部110aは、白色雑音を意図的に発生させ、この白色雑音を、生成した帯域通過フィルタに通過させて得られる白色雑音トルクを、***振用トルクに決定する。
なお、振動入力部110aは、共振周波数fc0および***振周波数fの変化が少ない場合にのみ探索範囲の絞り込みを行っても良い。また、振動入力部110aは、複数回分の共振周波数fc0および***振周波数fの各平均値を用いて、探索範囲の絞り込みを行っても良い。更には、振動入力部110aは、この平均値の算出を行う場合、大きく外れている値を除外して、平均値を算出しても良い。これにより、タイヤ状態検出装置100は、共振周波数fc0および***振周波数fの抽出精度を向上させることができる。
また、タイヤ200に空気圧低下が発生したりタイヤ200が交換されたりした場合には、タイヤ200の状態が大きく変化するため、共振周波数fc0および***振周波数fが大幅に変わっている可能性が高い。したがって、そのような場合には、振動入力部110aは、探索範囲の絞り込みを解除して、比較的広い範囲を探索するような振動トルクを、***振用トルクに決定する。
このように、実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置100は、共振周波数fc0および***振周波数fの探索時間を短縮させることができる。これにより、実施の形態2に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の状態を、短時間で検出することができる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態2の図5に対応するものである。図5と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態2と異なる主な点は、タイヤ内圧算出部140および情報提示部150を有することである。
タイヤ内圧算出部140は、タイヤ状態推定部130aからねじりばね定数K(t)および外側慣性モーメントJ(t)を取得し、ねじりばね定数K(t)に基づいてタイヤ200の内圧を算出する。具体的には、タイヤ内圧算出部140は、例えば、タイヤのばね定数Kとタイヤ200の内圧との相関関係を予め記憶しており、この相関関係を用いて、ばね定数K(t)からタイヤ200の内圧を算出する。この相関関係は、テーブルによって定義されても良いし、関数によって定義されても良い。そして、タイヤ内圧算出部140は、算出したタイヤ200の内圧を、内圧情報として情報提示部150へ出力する。
ねじりばね定数Kとタイヤ200の内圧との間の相関関係は、比例関係である。ねじりばね定数Kとタイヤ200の内圧との間の比例関係およびこれに基づくタイヤ200の内圧の検出手法の詳細は、例えば非特許文献1に記載されているため、ここでの説明を省略する。但し、タイヤ内圧算出部140が用いるタイヤ200の内圧の検出手法は、非特許文献1に記載の手法に限定されない。
また、タイヤ内圧算出部140は、タイヤ状態推定部130aに空気圧低下情報が保持されている場合には、これを取得し、情報提示部150へ出力する。
情報提示部150は、タイヤ内圧算出部140から内圧情報または空気圧低下情報を入力されると、内圧情報および空気圧低下情報の内容を、ドライバに対して提示する。この提示は、例えば、インストルメントパネルやナビゲーション装置のディスプレイにおける表示や、ラウドスピーカからの音声出力によって行われる。
図8は、実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置100の動作の一例を示すフローチャートであり、実施の形態2の図6に対応するものである。図6と同一部分には同一ステップ番号を付し、これについての説明を省略する。
タイヤ状態推定部130aは、タイヤ200に空気圧低下が発生したと判定すると(S1150)、空気圧低下情報を保存すると共に、タイヤ内圧算出部140へ出力して(S1161)、後述のステップS1190へ進む。また、タイヤ状態推定部130aは、今回のねじりばね定数K(t)と前回のねじりばね定数K(t−1)との差が予め定めた閾値未満である場合には(S1140:NO)、ねじりばね定数K(t)および外側慣性モーメントJ(t)をタイヤ内圧算出部140へ出力する(S1170)。そして、タイヤ状態推定部130aは、ねじりばね定数K(t)を保存する(S1180)。
タイヤ内圧算出部140は、ねじりばね定数K(t)を入力された場合は、ねじりばね定数Kから、タイヤ200の内圧を算出する(S1190)。そして、タイヤ内圧算出部140は、算出した内圧を、内圧情報として情報提示部150へ出力する。また、タイヤ内圧算出部140は、空気圧低下情報を入力された場合は、タイヤ200に空気圧低下が発生していることを情報提示部150へ出力する。この結果、タイヤ200の内圧を示す内圧情報と、タイヤ200に空気圧低下が発生していることを示す空気圧低下情報とが、適宜、タイヤ200の状態に応じてドライバに提示されることになる(S1200)。
このように、実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の状態をドライバに対して提示するので、空気の注入やパンク修理等の適切な処置を、ドライバに対して促すことができる。これにより、実施の形態3に係るタイヤ状態検出装置100は、車両に対する安全性の向上や燃費の向上を図ることができる。
なお、情報提示の対象は、ドライバに限定されず、他の同乗者や、車両の整備者、車両の遠隔監視者であっても良い。整備者に対して提示を行う場合は、タイヤ状態検出装置100は、内圧情報および空気圧低下情報、または、これらの基となる各情報を記録する記録媒体を備える必要がある。また、遠隔監視者に対して提示を行う場合には、タイヤ状態検出装置100は、管理サーバ等の外部装置に対して内圧情報および空気圧低下情報を送信する通信装置を備える必要がある。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態3の図7に対応するものである。図7と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100は、バッテリ部310、インバータ部320、およびモータ部330を駆動系とするタイヤ200に適用されるものである。実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態3と異なる主な点は、振動入力部110aがインバータ制御部111に置き換わり、周波数情報取得部120が回転角速度検出部121に置き換わっていることである。
バッテリ部310は、インバータ部320が電流を出力するために必要な電力を、インバータ部320に供給する蓄電池である。
インバータ部320は、後述のインバータ制御部111から入力される、モータ駆動電流の出力指令値に従って、モータ部330に対して電力を出力する。
モータ部330は、インバータ部320から供給される電力によりトルクを発生し、タイヤ200を駆動する。
インバータ制御部111は、ドライバが車両を加速するために踏み込んだアクセルペダル(図示せず)の踏込量を示す操作情報(以下単に「操作情報」という)を入力する。そして、インバータ制御部111は、操作情報から、車両の走行のためにタイヤ200に掛けるトルク(以下「走行用トルク」という)の値を決定する。また、インバータ制御部111は、実施の形態3の振動入力部110aと同様に、***振用トルクを決定する。そして、インバータ制御部111は、***振用トルクと走行用トルクとの合成トルク(以下単に「合成トルク」という)がモータ部330から出力されるような、モータ駆動電流の出力指令値を、インバータ部320へ出力する。
さらに、インバータ制御部111は、モータ部330のモータ駆動電流の実際出力値を電流検出部(図示せず)により検出する。そして、インバータ制御部111は、この実際出力値がインバータ制御部111で算出した出力指令値に一致するように、インバータ部320のモータ部330に対する電力供給を制御する。
インバータ制御部111は、このような出力指令値の生成を、合成トルクの値を算出することにより行っても良いし、***振用トルクを発生するためのモータ駆動電流である「***振用電流」と走行用トルクを発生するためのモータ駆動電流である「走行用電流」とを合成することによって(加算することによって)行っても良い。以下、適宜、合成トルクを発生するためのモータ駆動電流は、「合成駆動電流」という。
回転角速度検出部121は、タイヤ200から、タイヤ200のリムの回転角速度ωを検出し、上述の周波数情報として、タイヤ状態推定部130aへ出力する。回転角速度検出部121は、例えば、タイヤ200と同期して回転するロータとロータの回転角度を検知し電気信号へ変換するセンサとにより構成されるエンコーダ(図示せず)から、リムの回転角度を取得する。そして、回転角速度検出部121は、リムの回転角度に対してそれぞれ時間微分を行うことにより、回転角速度ωを算出する。
なお、回転角速度検出部121は、例えば、インクリメンタルエンコーダまたはアブソリュートエンコーダ等の光学式エンコーダや、ホール素子等により構成される磁気式エンコーダ等を用いて、回転角度を取得しても良い。
タイヤ状態推定部130aは、回転角速度検出部121から入力される回転角速度ωに基づいて、タイヤ200の共振周波数fc0および***振周波数fを算出する。
図10は、実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100の動作の一例を示すフローチャートであり、実施の形態3の図8に対応するものである。図8と同一部分には同一ステップ番号を付し、これについての説明を省略する。
まず、アクセルペダルが踏み込まれると、インバータ制御部111は、アクセルペダルの踏込量に基づく走行用トルクの値を導出し(S1010)、走行用トルクの値に対応する走行用電流を導出する(S1020)。そして、インバータ制御部111は、推定実施タイミングではない場合には(S1030:NO)、走行用電流を出力指定値としてインバータ部320へ出力する。この結果、モータ部330からは、走行用電流のみがモータ駆動電流として出力され(S1040)、走行用トルクのみがタイヤ200に掛けられる。
一方、推定実施タイミングである場合には(S1030:YES)、インバータ制御部111は、前回の共振周波数fc0および***振周波数fを読み込む(S1050)。インバータ制御部111は、空気圧の低下が無い場合には(S1051:NO)、前回の共振周波数fc0および***振周波数fを含む振動を発生させるための***振用トルクを導出する(S1061)。そして、インバータ制御部111は、***振用トルクの値に対応する***振用電流を導出し(S1070)、走行用電流に***振用電流を重畳した合成駆動電流の出力指令値を生成し、インバータ部320へ出力する(S1081)。この結果、モータ部330からは、合成駆動電流がモータ駆動電流として出力され(S1092)、合成駆動トルクがタイヤ200に掛けられる。
そして、回転角速度検出部121は、タイヤ200の回転角速度ωを検出し、時系列の回転角速度信号として、タイヤ状態推定部130aへ出力する(S1101)。タイヤ状態推定部130aは、入力される回転角速度信号を、上述の、前回の共振周波数fc0および***振周波数fを含む帯域を通過帯域とする帯域通過フィルタに通過させる(S1110)。そして、帯域通過フィルタを通過した後の回転角速度信号から、タイヤ200の共振周波数fc0および***振周波数fを抽出する(S1120)。
このように、実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100は、操作情報を入力し、モータ駆動電流の値を制御することにより、走行用トルクおよび***振用トルクの入力を行う。これにより実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100は、操作情報を取得可能であってモータ駆動電流の値を指定可能な駆動系のタイヤ200に対して、容易に***振用振動を入力することができる。
また、実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200と安定的かつ固定的に接続されたモータ部330から***振用振動を入力するので、周波数情報における共振周波数および***振周波数以外の振動成分の影響を小さくすることができる。
また、実施の形態4に係るタイヤ状態検出装置100は、モータ部330を駆動するために設置されている回転角度センサから取得される回転角速度を周波数情報として取得するので、振動を検出するための別のセンサを用意する必要が無い。
なお、停車中の場合は、ドライバがアクセルペダルを踏んでいない状態であり、走行用トルクはゼロとなる。したがって、タイヤ状態検出装置100は、停車中にタイヤ200の状態の検出を行う場合には、***振用トルクのみをタイヤ200に入力することになる。
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態4の図9に対応するものである。図9と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態5に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態4と異なる主な点は、回転角速度検出部121が、モータ駆動電流の実際出力値を用いてタイヤ200の回転角速度を検出する、回転角速度検出部123に置き換わることである。
回転角速度検出部123は、インバータ部320とモータ部330の間に設置されている電流取得部(図示せず)から取得したモータ駆動電流の実際出力値Iから、タイヤ200のリムの回転角速度ωを算出して、タイヤ状態推定部130aへ出力する。
ここで、回転角速度検出部123における、モータ駆動電流の実際出力値Iから回転角速度ωを算出する手法について説明する。
図12は、モータ駆動系の構成の一例を示す制御ブロック図である。
インバータ制御部111のPI制御器321は、モータ部330を流れる合成駆動電流の実際出力値が、インバータ制御部111により算出された合成駆動電流(の指令値)に一致するように、モータ部330を流れる電流の実際出力値Iを制御する制御器である。すなわち、PI制御器321は、インバータ制御部111で算出した出力指令値Iq_refに、モータ部330の実際出力値Iが一致するような制御電圧Vq_refを、モータ部330に印加する。
モータ回路331は、巻き線コイルのインダクタンスLおよび巻き線コイルの抵抗Rによりモデル化が可能な電子回路である。実際出力値Iにより、トルク定数Kに比例する出力トルクTが、タイヤ200に加えられる。そして、タイヤ200の回転と共に、モータ部330のロータが回転角速度ωで回転する。このときモータ部330では、ロータの回転角速度ωに比例する(比例定数K)逆起電力−Kωが生じ、モータ部330の巻き線コイルの両端には、電圧V=Vq_ref−Kωが、実際入力電圧値として入力される。この関係から、以下の式(14)が導出される。
Figure 0005531265
回転角速度検出部123は、実際出力値Iおよび制御電圧Vq_refから、式(14)を用いてモータ部330の回転角速度(つまりタイヤ200のリムの回転角速度)ωを算出し、タイヤ状態推定部130aへ出力する。
このように、実施の形態5に係るタイヤ状態検出装置100は、モータ部330に出力される駆動電流の実際出力値およびインバータ制御部111で算出される制御電圧から回転角速度ωを検出することができるので、エンコーダ等のセンサを不要とすることができる。
なお、実施の形態5は、モータ部330が、回転子の表面に永久磁石を貼り付けた、表面磁石構造の同期モータであって、d軸電流が零である電流制御を想定したものであるが、モータ部330の構成はこれに限定されない。例えば、モータ部330が、回転子の内部に永久磁石を埋め込んだ、埋め込み磁石構造の同期モータであって、d軸電流が非零での電流制御系を想定した場合においても、同様に回転角速度ωを検出することが可能である。
(実施の形態6)
図13は、実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態4の図9に対応するものである。図9と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置100は、バッテリ部310、インバータ部320、モータ部330、およびインバータ制御部340を駆動系とするタイヤ200に適用されるものである。実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態4と異なる主な点は、インバータ制御部111が制御部112に置き換わっていることである。
インバータ制御部340は、後述の制御部112から入力される、タイヤ200の出力トルクの値に基づいて、その出力トルクをモータ部330が出力するようなモータ駆動電流の出力指令値を算出し、インバータ部320へ出力する。または、インバータ制御部340は、後述の制御部112から入力される、タイヤ200の出力トルクをモータ部330が出力するようなモータ駆動電流に基づいて、そのモータ駆動電流を出力する出力指令値を算出し、インバータ部320へ出力する。
制御部112は、実施の形態3記載の振動入力部110aと同様に、操作情報に基づく走行用トルクの値と、***振用トルクの値とを決定する。そして、制御部112は、タイヤ200の出力トルクの値として、***振用トルクと走行用トルクとを合成した合成トルクの値を、インバータ制御部340へ出力する。なお、出力トルクの値の出力は、出力トルクの値そのものではなく、出力トルクをタイヤ200に出力するためのモータ部330へのモータ駆動電流の出力により行われても良い。
このように、実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置100は、操作情報を入力し、出力トルクの値を制御することにより、走行用トルクおよび***振用トルクの入力を行う。これにより、実施の形態6に係るタイヤ状態検出装置100は、操作情報を取得可能であって出力トルクの値を指定可能な駆動系のタイヤ200に対して、容易に***振用振動を入力することができる。
(実施の形態7)
図14は、実施の形態7に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態4の図9に対応するものである。図9と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態7に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態4と異なる主な点は、電流指示部113を有していることである。
電流指示部113は、実施の形態4のインバータ制御部111と同様に、***振用トルクを決定する。そして、電流指示部113は、決定した***振用トルクをモータ部330が出力するようなモータ駆動電流の値を、***振用電流の値として、インバータ制御部111へ出力する。
インバータ制御部111は、アクセルペダルの踏込量に対応する走行用トルクの値を決定し、この走行用トルクをモータ部330が出力するような走行用電流の値を算出する。そして、インバータ制御部111は、電流指示部113から入力される***振用電流の値を、走行用電流の値に加算して合成駆動電流の値を算出し、算出結果を、出力指令値としてインバータ部320へ出力する。
このように、実施の形態7に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200に固有の振動を発生させる***振用電流を生成する電流指示部113を有することにより、走行用電流に重畳した合成駆動電流をモータ部330へ出力し、走行用トルクおよび***振用トルクの入力を行う。これにより、実施の形態7に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200に対して、容易に***振用振動を入力することができる。
(実施の形態8)
図15は、実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態6の図13に対応するものである。図13と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態6と異なる主な点は、***振用振動指示部114を有していることである。
***振用振動指示部114は、実施の形態7の電流指示部113と同様に、***振用トルクを決定する。そして、***振用振動指示部114は、決定した***振用トルクの値を、制御部112へ出力する。
制御部112は、ドライバが車両を加速するために踏み込んだアクセルペダル(図示せず)の踏込量に対応する走行用トルクを決定する。そして、制御部112は、***振用振動指示部114から入力された***振用トルクと走行用トルクとの合成トルクを算出し、インバータ制御部340へ出力する。または、制御部112は、この走行用トルクがモータ部330から出力されるようなモータ駆動電流(すなわち、走行用電流)の値を導出すると共に、制御部112は、***振用振動指示部114から入力された***振用トルクをモータ部330が出力するようなモータ駆動電流(すなわち、***振用電流)の値を導出して、走行用電流に***振用電流を重畳した合成駆動電流を生成し、インバータ制御部340へ出力する。
このように、実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200に固有の振動を発生させる***振用トルクを生成する***振用振動指示部114を有することにより、走行用トルクと重畳した合成トルクに基づく合成駆動電流をモータ部330へ出力し、走行用トルクおよび***振用トルクの入力を行う。これにより、実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200に対してモータ駆動電流の値を指定可能な駆動系のタイヤ200に対して、容易に***振用振動を入力することができる。
(実施の形態9)
図16は、実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置の構成の一例を示すブロック図であり、実施の形態4の図9に対応するものである。図9と同一部分には同一符号を付し、これについての説明を省略する。
実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置100が実施の形態4と異なる主な点は、回転角速度検出部121が配置されていないことである。
タイヤ状態推定部130aは、インバータ制御部111が算出した図12のモータ部330に対する制御電圧Vq_refを入力し、例えば以下の手法により共振周波数fc0および***振周波数fを算出して、タイヤ200の状態を推定する。
図12において説明した関係から、以下の式(15)が導出される。
Figure 0005531265
この式(15)において、右辺第2項+第3項(Iの項)は、モータ部330がインバータ制御部111から入力されるモータ駆動電流の出力指令値Iq_refを出力するように制御されているため、入力である出力指令値Iq_refと同じ周波数特性が現れる。一方、右辺第1項(Kωの項)は、式(1)〜式(4)において説明したような、共振周波数fc0および***振周波数fを含む振動に応じて発生する逆起電力である。したがって、式(15)の制御電圧Vq_refを用いることにより、タイヤ内圧の影響を受けるねじりばねの共振周波数fc0・***振周波数fを検出することが可能である。
制御電圧Vq_refから共振周波数fc0・***振周波数fを検出する手法としては、上述の周波数解析を制御電圧Vq_refに対して行って共振周波数fc0と***振周波数fを示す急峻なピーク位置を検出する手法や、上述の逐次型最小二乗推定法を利用する手法を採用し得る。
逐次型最小二乗推定法を利用する場合には、上述の式(6)に対して式(15)を導入することにより、以下の式(16)が導出される。ここで、観測可能なベクトルξおよび観測可能な出力yは、以下の式(17)および式(18)のようにそれぞれ定義される。
Figure 0005531265
Figure 0005531265
Figure 0005531265
タイヤ状態推定部130aは、実施の形態1で説明した逐次型最小二乗推定法により、未知のパラメータθから、共振周波数fc0・***振周波数fを求める。なお、未知のパラメータベクトルθ=[θ θ=[ωc0 ω =[4πc0 4π については、上述の通りである。
このように、実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置100は、モータ部330に対する制御電圧からタイヤ200の状態を推定するので、回転角速度検出部を不要とすることができる。すなわち、実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置100は、タイヤ200の角度や回転角速度を検出するセンサを使用することなく、センサを使用する構成と同等の精度で、タイヤ200の状態を検出することができる。
なお、実施の形態4〜実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置は、タイヤに所定の振動を入力する手法として、インバータ部への入力信号を制御するようにしたが、モータ部への入力信号(つまり制御電圧)を直接に制御しても良い。すなわち、タイヤ状態検出装置は、インバータ部を含む構成であっても良い。
また、実施の形態4〜実施の形態9に係るタイヤ状態検出装置は、タイヤ内圧算出部および情報提示部を必ずしも備えなくても良い。
また、実施の形態6〜実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置は、回転角速度検出部に代えて、実施の形態5のモータ駆動電流より算出する回転角速度検出部を備えても良い。
また、実施の形態6〜実施の形態8に係るタイヤ状態検出装置は、回転角速度検出部を必ずしも備えなくてもよく、実施の形態9で説明した制御電圧から共振周波数および***振周波数を抽出するようにしても良い。
本発明に係るタイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法は、タイヤ状態を高精度に検出することができるタイヤ状態検出装置およびタイヤ状態検出方法として有用である。
100 タイヤ状態検出装置
110、110a 振動入力部
111、340 インバータ制御部
112 制御部
113 電流指示部
114 ***振用振動指示部
120 周波数情報取得部
121 回転角速度検出部
123 回転角速度検出部
130、130a タイヤ状態推定部
140 タイヤ内圧算出部
150 情報提示部
200 タイヤ
310 バッテリ部
320 インバータ部
321 PI制御器
330 モータ部
331 モータ回路

Claims (11)

  1. ホイールに固定される空気入りタイヤのタイヤ状態を検出するタイヤ状態検出装置であって、
    所定の振動を前記タイヤに入力する振動入力部と、
    前記所定の振動が入力されたときの前記タイヤの周波数情報を取得する周波数情報取得部と、
    取得された前記周波数情報から前記タイヤの共振周波数および***振周波数を抽出し、抽出した前記タイヤの共振周波数および***振周波数から、前記タイヤを外側慣性モーメント、内側慣性モーメント、およびこれらの間に働く弾性力のばね定数を用いてモデル化したときの、前記外側慣性モーメントおよび前記ばね定数を算出するタイヤ状態推定部と、を有する、
    タイヤ状態検出装置。
  2. 前記タイヤ状態推定部は、
    前記ばね定数の変化から、前記タイヤの空気圧低下の発生を検出する、
    請求項1記載のタイヤ状態検出装置。
  3. 前記周波数情報取得部は、
    前記タイヤの回転角速度を前記周波数情報として取得する、
    請求項1記載のタイヤ状態検出装置。
  4. 前記振動入力部は、
    前記空気圧低下の発生が検出されたとき、および、前回抽出された前記タイヤの共振周波数および***振周波数が存在しないとき、第1の周波数帯域を前記所定の振動の周波数に決定し、前記空気圧低下の発生が検出されておらず、かつ、前回抽出された前記タイヤの共振周波数および***振周波数が存在するとき、前回抽出された前記タイヤの共振周波数および***振周波数を含み前記第1の周波数帯域よりも狭い第2の周波数帯域を前記所定の振動の周波数に決定する、
    請求項2記載のタイヤ状態検出装置。
  5. 算出された前記ばね定数から、前記タイヤの内圧を算出するタイヤ内圧算出部と、
    算出された前記内圧および検出された前記空気圧低下の発生のうち、少なくとも1つを提示する情報提示部と、を更に有する、
    請求項2記載のタイヤ状態検出装置。
  6. 前記ホイールは、モータにより駆動されるホイールであり、
    前記振動入力部は、
    前記モータに対して電流を供給するインバータの前記モータに対する制御電圧を、前記モータから前記所定の振動が発生されるように制御する、
    請求項1記載のタイヤ状態検出装置。
  7. 前記振動入力部は、
    前記タイヤの回転のための走行用電流に、前記所定の振動のための共振・***振用電流を重畳した合成駆動電流が、前記モータから出力されるように、前記制御電圧を制御する、
    請求項6記載のタイヤ状態検出装置。
  8. 前記周波数情報取得部は、
    前記モータから出力される駆動電流から、前記回転角速度を取得する、
    請求項3記載のタイヤ状態検出装置。
  9. 前記振動入力部は、
    前記モータに対して電流を供給するインバータが前記モータから前記所定の振動を発生するよう制御するための指令情報を算出する、
    請求項7記載のタイヤ状態検出装置。
  10. 前記ホイールは、モータにより駆動されるホイールであり、
    前記振動入力部は、
    前記モータに対して電流を供給するインバータの前記モータに対する制御電圧を、前記モータから前記所定の振動が発生されるように制御し、
    前記周波数情報取得部は、
    前記制御電圧を前記周波数情報として取得する、
    請求項1記載のタイヤ状態検出装置。
  11. ホイールに固定される空気入りタイヤのタイヤ状態を検出するタイヤ状態検出方法であって、
    所定の振動を前記タイヤに入力するステップと、
    前記所定の振動が入力されたときの前記タイヤの周波数情報を取得するステップと、
    取得された前記周波数情報から前記タイヤの共振周波数および***振周波数を抽出するステップと、
    抽出された前記タイヤの共振周波数および***振周波数から、前記タイヤを外側慣性モーメント、内側慣性モーメント、およびこれらの間に働く弾性力のばね定数を用いてモデル化したときの、前記外側慣性モーメントおよび前記ばね定数を算出するステップと、を有する、
    タイヤ状態検出方法。
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