JP5522038B2 - 制振装置および車両 - Google Patents

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Description

本発明は、発生した振動を抑制する制振装置およびこれを備えた車両に関する。
従来から車両のエンジンの出力トルク変動により生じた車両振動について、加振手段によって制振力を発生させて積極的に加振させることで、車両振動を打ち消す制振装置が知られている。より具体的には、このような制振装置としては、振動発生源となるエンジンに設けられた加振手段となるリニアアクチュエータと、振動発生源となるエンジンの回転数を検出する手段と、制振するべき位置における振動を検出する振動検出手段と、検出されたエンジンの回転数及び制振するべき位置の振動に基づいてエンジンと車体との間に設けられたリニアアクチュエータに加振指令を出力する適応制御アルゴリズムとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この制振装置では、適応制御アルゴリズムによってエンジン回転数と制振するべき位置で現在検出されている振動に応じた最適な振幅と位相とを有する加振指令を出力することが可能であり、これにより加振手段から発生する制振力によって振動発生源となるエンジンから発生し、座席部など制振するべき位置に伝達される振動を低減させることができるものである。
また、エンジン負荷が相違する二つの車両状態間で車両状態が変化するとき、その変化前後で振動レベルをほぼ同一にして乗員に違和感を与えないようにする振動低減装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、エンジン負荷が大きい時に加振機の作動により車室内振動を低減したときの振動レベルを記憶しておき、エンジン負荷が小さいときには記憶しておいた振動レベルに近付けるように加振機を制御するものである。このように制御を行うことにより、エンジンの負荷が変化した場合でも振動レベルを同じレベルに保つことが可能となる。
一方、往復動を行う加振手段として、可動子が、固定子に対して往復動可能であるように弾性支持部(板バネ)によって支持されたリニアアクチュエータが知られている(例えば、特許文献3参照)。このリニアアクチュエータは、可動子が摩耗しないため、長期間にわたって使用した後でも軸支持の精度が低下しない。また、可動子に摺動抵抗が作用しないため、摺動抵抗による消費電力の損失が少ない。さらにまた、嵩の張るコイルと弾性支持部とを近接して配置できるので、リニアアクチュエータを小型化できるという特徴がある。
特許文献3に記載されたリニアアクチュエータは、駆動時の反力によって、制振しようとする対象機器が発生している振動を相殺することができる。すなわち、制振対象機器の振動加速度に対して、アクチュエータの発生反力が逆位相になるように電流指令を印加することにより、アクチュエータは制振対象機器の振動を低減することができる。なお、一般的には、アクチュエータの反力を増加させるため、可動子には補助質量(おもり)が付与される。このようなリニアアクチュエータを用いた制振装置を自動車の車体に取り付けることにより、自動車のエンジンから車体に加わる力を相殺することができるため、車体の振動を低減することができる。
特開平10−049204号公報 特開平08−261276号公報 特開2004−343964号公報
ところで、近年の自動車は、走行状態に応じて、エンジンの駆動状態を制御することが行われている。例えば、4気筒エンジンにおいて、定速走行になったような場合に、所定の数の気筒停止を行うことによって燃費の向上を図る制御が行われたり、エンジンとモータを搭載したハイブリッド車両において、急加速時にモータによって駆動力を発生して、エンジンの燃料消費を抑える制御等が行われている。
このような自動車に対して、特許文献1、2に示す振動を抑制する装置を用いた場合、車両内で発生する振動状態が変化した場合であっても常に振動を低減する方向に振動が抑制されてしまう。乗員は、運転している走行車両の状態を振動や音の変化によって把握するため、車両の走行状態に関わらず常に低いレベルの振動に保つように振動の抑制制御が実施されてしまうと、車両の走行状態を把握しづらく違和感を感じてしまうという問題がある。車両の振動は、全体的に低いレベルに抑制されることが望ましいが、車両の加速感や一定速度走行などの走行状態に応じた振動レベルが再現されることが望ましい。また、近年の自動車は、燃費の向上を図るため、走行状態に応じて、気筒停止やモータへの切り換え動作が行われるが、エンジンの気筒数や、エンジンとモータの切り換わりに振動状態が変化すると違和感を感じてしまう。このように加減速等の走行状態の変化がなく、エンジンの制御のみが切り替わる場合には、前述のような切り替えを感じさせないように振動レベルを制御する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、制振対象の位置において発生する振動を目標振動レベル以下に保つことができる制振装置およびこれを備えた車両を提供することを目的とする。
本発明の制振装置は、振動発生源に起因する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、制振するべき位置における前記周波数検出手段によって検出した前記振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を検出する振動検出手段と、前記検出した振動を振動レベルに変換する振動レベル変換手段と、前記制振するべき位置とは異なる位置または同じ位置に設けられ、前記制振するべき位置を加振する制振力を発生させる加振手段と、前記振動レベルと予め決められた目標振動レベルとを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づき、前記振動レベルが前記目標振動レベルより大きい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少させる加振指令を発生させ、発生させた前記加振指令を前記加振手段に出力する加振指令発生手段とを備える。
この構成によれば、周波数検出手段が検出した振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を振動検出手段が検出すると、振動レベル変換手段が検出した振動を振動レベルに変換する。そして、比較手段が振動レベルと予め決められている目標振動レベルとを比較した結果に基づいて、加振指令発生手段が、振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少させる加振指令を発生させて加振手段に出力する。すると、加振手段は、加振指令発生手段が出力する加振指令に基づいて、制振するべき位置に対して加振する制振力を発生する。このため、制振するべき位置における振動が目標振動レベル以下に保たれる。また、振動レベルが目標振動レベルを超えた場合にのみに制振力を発生するようにしたため、制振のためのエネルギーを低減できるとともに、制振装置の構成を簡単にすることができる。
前記加振指令発生手段は、前記比較手段による比較結果に基づき、前記振動レベルが前記目標振動レベルより大きい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少させる加振指令を発生させ、前記振動レベルが前記目標振動レベルより小さい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を増大させる加振指令を発生させ、発生させた前記加振指令を前記加振手段に出力することとしてもよい。
この構成によれば、比較手段が振動レベルと予め決められている目標振動レベルとを比較した結果に基づいて、加振指令発生手段が、振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少また増大させる加振指令を発生させて加振手段に出力する。すると、加振手段は、加振指令発生手段が出力する加振指令に基づいて、制振するべき位置に対して加振する制振力を発生する。このため、制振するべき位置における振動が目標振動レベルに保たれる。
前記加振指令発生手段は、前記振動検出手段が出力する信号に対して、前記比較手段による比較結果に基づいて生成したゲインを乗ずることにより前記加振指令を発生させる用にしてもよい。
この構成によれば、検出した振動に対して比較結果に基づいて加振指令発生手段が生成したゲインを乗じることによって発生するべき加振力の加振指令を生成するようにしたため、複雑な演算等を行うことなく加振指令を生成することができるため、制振装置の回路構成を簡単にすることできる。
前記振動レベル変換手段は、絶対値回路と、前記制振するべき振動周波数の2倍の周波数成分を減衰させるノッチフィルタとにより、前記振動検出手段が検出した振動を前記振動レベルに変換することとしてもよい。
この構成によれば、検出した振動の信号から振動レベルへの変換の応答性向上させることができるともに、変換精度を向上させることができる。
前記加振手段は車両の車体フレームに装着されてもよい。
この構成によれば、車体フレームに発生する振動レベルを所定の目標振動レベルに設定することが可能となるため、乗員に違和感を与えることを防止することができる。このため、エンジンの気筒数や、エンジンとモータの切り換わりに振動状態が変化して、振動が増大するような場合であっても乗員に違和感を与えることを防止することができる。また制振するべき位置の振動レベルが予め決められた目標振動レベル以下に保たれるため、車両の加速感や一定速度走行などの走行状態に応じた振動レベルを再現することが可能となる。このため、一時的に振動レベルが目標振動レベルを超える状態を回避することができ、乗員が不快と感じる振動の発生を防止することができる。
本発明の車両は、上記の制振装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、制振装置により発生する振動レベルを予め決められた目標振動レベルに設定することが可能となるため、エンジンの気筒数や、エンジンとモータの切り換わりに振動状態が変化しても乗員に違和感を与えることを防止することができる。また、車両の加速感や一定速度走行などの走行状態に応じた振動レベルが再現することができるため、乗員に違和感を与えることなく、車両の走行状態を振動によって体感させることができる。
また、本発明の別の観点に係る制振装置は、振動発生源に起因する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、制振するべき位置における前記周波数検出手段によって検出した前記振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を検出する振動検出手段と、前記検出した振動を振動レベルに変換する振動レベル変換手段と、前記制振するべき位置とは異なる位置または同じ位置に設けられ、前記制振するべき位置を加振する制振力を発生させる加振手段と、前記振動レベルと予め決められた目標振動レベルとを比較する比較手段と、前記比較手段によって比較を行った結果、前記振動レベルと前記目標振動レベルとの間に差がある場合に、前記目標振動レベルと前記振動レベルとの比較結果によってゲインを変化させることにより前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少または増大させる加振指令を発生させ、発生させた加振指令を前記加振手段に出力する加振指令発生手段とを備える。
この構成によれば、周波数検出手段が検出した振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を振動検出手段が検出すると、振動レベル変換手段が検出した振動を振動レベルに変換する。そして、比較手段が振動レベルと予め決められている目標振動レベルとを比較した結果に基づいて、加振指令発生手段が、振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少また増大させるように電流制限値を変化させることにより加振指令を発生させて加振手段に出力する。すると、加振手段は、加振指令発生手段が出力する加振指令に基づいて、制振するべき位置に対して加振する制振力が発生される。このため、制振するべき位置における振動が目標振動レベルに保たれる。
前記加振手段は車両の車体フレームに装着されてもよい。
この構成によれば、車体フレームに発生する振動レベルを所定の目標振動レベルに設定することが可能となるため、乗員に違和感を与えることを防止することができる。このため、エンジンの気筒数や、エンジンとモータの切り換わりに振動状態が変化しても乗員に違和感を与えることを防止することができる。また制振するべき位置の振動レベルが予め決められた目標振動レベルに保たれるため、車両の走行状態が変化しても車両の加速感や一定速度走行などの走行状態に応じた振動レベルを再現することが可能となる。
本発明の車両は、上記の制振装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、制振装置により発生する振動レベルを予め決められた目標振動レベルに設定することが可能となるため、エンジンの気筒数や、エンジンとモータの切り換わりに振動状態が変化しても乗員に違和感を与えることを防止することができる。また、車両の加速感や一定速度走行などの走行状態に応じた振動レベルが再現することができるため、乗員に違和感を与えることなく、車両の走行状態を振動によって体感させることができる。
本発明によれば、制振対象の位置における振動レベルを所定の目標振動レベル以下に保つことができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の制振装置を説明する。
<第1の実施形態>
図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、自動車等の車両を走行させるための駆動力を発生するために車両に搭載されたエンジンであり、車両内に発生する振動の発生源である。符号10は、所定の質量を有する補助質量11を備え、この補助質量11を振動させることにより得られる反力によって車両内に発生する振動を抑制するための制振力を発生するリニアアクチュエータ(以下、アクチュエータと称する)である。符号2は、車両の車体フレームであり、エンジンマウント1mによってエンジン1が搭載されるとともに、所定の位置にアクチュエータ10が装着される。ここでは、アクチュエータ10は、その推力軸方向、すなわち、本実施形態では車体フレーム2に発生する上下方向(重力方向)の振動を抑制制御するものとする。
符号3は、アクチュエータ10に制振力を発生させて、車両内に発生する振動を抑制する制御を行う制御部である。符号4は、制御部3から出力される指令値に基づいて、アクチュエータ10を駆動するための電流をアクチュエータ10に対して供給するアンプである。符号5は、車両内の乗員用の座席6の近傍に装着された振動検出部であり、内部に加速度センサを備える。制御部3は、エンジン1から出力される点火タイミング信号の周期やクランク角度信号やエンジンコンピュータ(ECU)等から得られるエンジン回転数情報から求めた起振周波数信号と、振動検出部5から出力される振動信号に基づいて、アクチュエータ10を駆動するための力指令値を求めて、アンプ4へ出力する。アンプ4は、この力指令値に基づいて、アクチュエータ10に対して供給するべき電流値を求めてアクチュエータ10へ供給することにより、補助質量が往復運動(図1に示す例では、上下方向の運動)を行う。
ここで、図2を参照して、図1に示すアクチュエータ10の詳細な構成を説明する。図2は、図1に示すアクチュエータ10の詳細な構成を示す図である。この図において、符号12は、永久磁石を備える固定子であり、車体フレーム2に固定される。符号13は、可動子であり、抑制するべき振動方向と同方向の往復動(図2の紙面では上下動)を行う。ここでは、車体フレーム2の抑制するべき振動の方向と可動子13の往復動方向(推力方向)とが一致するように、アクチュエータ10が車体フレーム2に固定される。符号14は、可動子13及び補助質量11を推力方向に移動可能なように支持する板バネであり固定子12に固定されている。符号15は、可動子13と補助質量11を接合する軸であり、板バネ14によって支持されている。アクチュエータ10と補助質量11によって、動吸振器が構成されていることになる。

次に、図2に示すアクチュエータ10の動作を説明する。アクチュエータ10を構成するコイル(図示せず)に交流電流(正弦波電流、矩形波電流)を流した場合、コイルに所定方向の電流が流れる状態では、磁束が、永久磁石においてS極からN極に導かれることにより、磁束ループが形成される。その結果、可動子13は、重力に逆らう方向(上方向)に移動する。一方、コイルに対して所定方向とは逆方向の電流を流すと、可動子13は、重力方向(下方向)に移動する。可動子13は、交流電流によるコイルへの電流の流れの方向が交互に変化することにより以上の動作を繰り返し、固定子12に対して軸15の軸方向に往復動することになる。これにより、軸15に接合されている補助質量11が上下方向に振動することになる。アクチュエータ10と補助質量11によって構成される動吸振器は、アンプ4から出力する電流制御信号に基づいて、補助質量11の加速度を制御して制振力を調節することにより、車体フレーム2に発生する振動を相殺して振動を低減することができる。
次に、図3を参照して、図1に示す制御部3の構成を説明する。図3は、図1に示す制御部3の構成を示すブロック図である。図3において、符号51は、制振するべき位置の振動を検出する加速度センサである。符号52は、制振対象の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタである。バンドパスフィルタ52は、エンジン1から出力される点火パルス信号の周波数等のエンジン回転数に関する信号等をもとに起振周波数検出部37が出力した制振対象周波数を入力することにより制振対象の周波数成分のみを通過させる。起振周波数検出部37は、エンジン1またはエンジン1を駆動制御するECU(Engine Control Unit)などから得られるエンジン回転数情報や点火パルス信号を基に、制振するべき周波数(制振対象周波数)を決定し、その周波数信号を出力する。例えば、4サイクルエンジンの場合、制振するべき振動が、各気筒の点火に起因する場合、回転数×気筒数/2に相当する周波数となる。
符号31は、起振周波数の値と、達成するべき振動レベルである目標振動レベルの値とが予め関係付けられて記憶された目標レベル記憶部である。符号32は、起振周波数検出部37が出力する起振周波数の情報を入力し、この入力した起振周波数に関係付けられた目標振動レベルを目標レベル記憶部31から読み出して、読み出した目標振動レベルに相当する目標振動レベル信号を出力する目標レベル設定部である。図3に示す目標レベル記憶部31は、起振周波数と目標振動レベルの値を関係付けたテーブルであるが、起振周波数に限らず、車両の走行状態を示す他の値であってもよく、例えば、走行速度の値と目標振動レベルの値とが関係付けられたテーブルでもよい。この場合、目標レベル設定部32は、起振周波数に代えて、車両の速度情報を入力するようにすればよい。
符号33は、振動検出部5から出力される信号から振動レベルを検出し、検出した振動レベルに相当する振動レベル信号を出力する振動レベル検出部である。振動レベル検出部33は、入力した加速度信号の絶対値を求める絶対値回路41と、絶対値回路41の出力と起振周波数検出部37が出力する制振対象周波数を入力して、制振対象周波数の2倍の周波数成分を減衰させるノッチフィルタ42によって構成される。ノッチフィルタ42からは加速度信号に対応する振動レベル信号が出力される。
符号34は、目標レベル設定部32から出力される目標振動レベル信号と、振動レベル検出部33から出力される振動レベル信号との大小を比較して、目標振動レベル信号と振動レベル信号の差を求める比較部であり、比較結果を判定部38へ出力する。判定部38は、比較部34による比較結果に基づいて、制振力を発生するべきか否かを判定する。判定部38は、振動レベル検出部33が検出した振動レベルが目標振動レベルより大きい場合に制振力を発生するべきと判定する。符号35は、バンドパスフィルタ52の出力に対して、ゲイン乗算部36によりゲイン−2μを掛けた出力と、起振周波数と、判定部38の出力を入力し、現状の振動レベルを目標振動レベルにするための制振力を発生させる加振指令を発生する加振指令発生部である。加振指令発生部35は、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合にのみ、振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力を発生させる加振指令を出力する。
ここで、図6を参照して、図3に示す目標レベル記憶部31に記憶される情報について説明する。図6は、目標レベル記憶部31に記憶される目標振動レベルと起振周波数数の関係を示す図である。目標レベル記憶部31には、起振周波数毎に達成するべき振動のレベル値(目標振動レベル)が記憶される。図6(a)に示す目標振動レベルは、起振周波数に関係なく達成するべき振動レベルを一定値にする場合の目標振動レベルの例を示している。また、図6(b)に示す目標振動レベルは、起振周波数の増加に応じて、緩やかに達成するべき振動レベルを増加させる場合の目標振動レベルの例を示している。目標レベル記憶部31には、図6に示す目標振動レベルと起振周波数の関係に基づきテーブル化された起振周波数に応じた目標振動レベル値が記憶される。図6に示す例では、2種類の目標振動レベルと起振周波数の関係(a)(b)が図示されているが、少なくとも1つの関係が記憶されていればよい。また、記憶するテーブルは、起振周波数と振動レベルの関係を示す例を示したが、加速度と燃料噴射量と振動レベルの関係、あるいはこれらを複合した多次元のテーブルであってもよい。
なお、目標レベル記憶部31に記憶される目標振動レベルと起振周波数の関係を示すテーブルは、外部(例えば、自動車に搭載されている制御装置)から設定値を入力して、書き換え可能な構成としてもよい。また、予め複数の目標振動レベルと起振周波数の関係を示すテーブルを記憶しておき、外部から入力される達成するべき目標振動レベルに応じて、妥当なテーブルを選択するようにしてもよい。
次に、図3に示す制御部3の動作を説明する。まず、絶対値回路41は、バンドパスフィルタ52の出力信号を入力して、絶対値信号を出力する。ノッチフィルタ42は、この絶対値信号と起振周波数とを入力して、所定の周波成分のみを減衰させて比較部34へ出力する。これにより、ノッチフィルタ42から現時点の振動レベル信号が出力されて比較部34へ入力されることになる。
一方、目標レベル設定部32は、起振周波数検出部37から起振周波数の情報を入力し、現時点の起振周波数を特定する。そして、目標レベル設定部32は、特定した起振周波数に関係付けられた目標振動レベル値を、目標レベル記憶部31から読み出す。続いて、目標レベル設定部32は、読み出した目標振動レベル値に応じた目標振動レベル信号を比較部34へ出力する。比較部34は、入力される振動レベル信号と目標振動レベルとの差を示す差分信号または比を判定部38へ出力する。ゲイン乗算部36は、バンドパスフィルタ52の出力(検出した振動信号)に対して、所定のゲイン(−2μ)を乗算して、加振指令発生部35へ出力する。判定部38は、比較部34の出力を入力して、振動レベル検出部33が検出した振動レベルが目標振動レベルより大きい場合のみに制振力を発生するべきと判定して、この判定結果の信号を加振指令発生部35へ出力する。
加振指令発生部35は、ゲイン乗算部36から出力されるゲインが乗算された振動信号と起振周波数と、判定部38の判定結果の信号に基づいて、発生するべき加振指令を求め、この加振指令をアンプ4へ出力する。これにより、加振指令発生部35は、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力の加振指令を出力することになり、振動レベル信号が目標振動レベル信号より小さい場合は、加振指令を出力しない。これにより、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合のみに補助質量11が振動して制振力(振動を減少する力)を発生することにより、加速度センサ5によって検出されるエンジン1の起振力により制振対象で発生する振動が目標振動レベルに保たれることになる。
次に、図4を参照して、加振指令発生部35の詳細な構成と動作を説明する。まず、正弦波発振器351は、起振周波数検出部37から起振周波数を入力し、この起振周波数から発生される基準角度ωtから、基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)を出力する。
一方、バンドパスフィルタ52から出力される起振周波数成分の信号(Asin(ωt+φ))に対して、乗算器36によってゲイン−2μを乗算した信号に対して、乗算器によって基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)のそれぞれと乗算して、積分器352、353によって積分すると、積分器352、353から振幅補正成分と位相差成分の両方を有する信号がそれぞれ出力される。このとき、積分器352、353のそれぞれに備えられたスイッチ354、355によって、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合のみに制振力が発生するように切り換えられる。2つのスイッチ354、355は、判定部38から出力される信号に基づいて、制振力を発生させるか否かを切り換える。スイッチ354、355は、振動レベル信号が目標振動レベル信号より小さい場合のみに定数K0が乗算されるように切り換えを行う。定数K0は、0以上1未満の値である。
そして、積分器352の出力と基準余弦波cos(ωt)と乗算した信号と、積分器353の出力と基準正弦波sin(ωt)と乗算した信号とを加算すると、検出信号(Asin(ωt+φ))の位相を反転した信号(−A’sin(ωt+φ))を得ることができる。この信号(−A’sin(ωt+φ))をアンプ4へ出力することにより、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合のみに補助質量11が振動して制振力(振動を減少する力)が発生し、加速度センサ51によって検出されるエンジン1が発生する振動が目標振動レベル以下に保たれることになる。
次に、図5を参照して、加振指令発生部35の他の詳細な構成と動作を説明する。まず、正弦波発振器351は、起振周波数検出部37から起振周波数を入力し、この起振周波数から発生される基準角度ωtから、基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)を出力する。
一方、バンドパスフィルタ52から出力される起振力の周波数成分の信号(Asin(ωt+Φ)に対して乗算器36によってゲイン−2μを乗算した信号が基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)とそれぞれ個別に乗算される。それぞれの乗算結果は積分器352,353にて積分される。積分器352の出力は基準余弦波cos(ωt)と乗算される一方、積分器353の出力は基準正弦波sin(ωt)と乗算され、各乗算結果は加算されて制振指令として出力される。この値はアンプ4にて増幅されて出力される。このとき積分器352、353は乗算器36の出力が0となるまで(すなわち、振動振幅A=0となるまで)乗算器36の出力と基準正弦波・余弦波の乗算値に対する積分動作を行う。このとき、目標値よりも振動の振幅が小さくなった場合には積分器352,353のフィードバックループのスイッチを切り替え、0<k0<1なるゲインを乗じるようにする。これにより、積分動作が抑制され、加振力発生も抑制される。
以上のように、振動が目標値より大きい場合には制振を行い、振動が目標値よりも小さい場合には制御が抑制され、目標振動以下に保たれる。
なお、図3〜図5においては、加振指令発生部35とアンプ4の間に(アンプ4への入力の直前に)バンドパスフィルタ39を設けてある。バンドパスフィルタ39は、起振周波数検出部37から出力される起振周波数情報を入力して、起振周波数近傍の周波数のみを通過させるフィルタである。制振するべき周波数(起振周波数)が変動した場合、制御部3は、この変動に追従して制振対象の振動周波数が変動する。この周波数が変動するときの過渡的現象の影響により、制振を行うための制振力に対象周波数以外の加振力成分が含まれてしまう現象が発生する場合がある。この結果、制振するべき周波数以外の周波数による加振が発生してしまい、十分な制振効果を得られにくい状況が発生する。特に、制振するべき周波数が制御対象の固有振動数近傍である場合、制振力に含まれる近傍周波数成分により共振点がさらに加振されて振動がさらに大きくなってしまう現象が発生してしまう場合がある。
このような問題を解決するため、アンプ4への入力直前に、制振対象振動の周波数成分のみを選択的に通過させるバンドパスフィルタ39を設けたため、制振対象周波数変動に伴う過渡的現象により発生する制振対象以外の周波数の加振力成分を効果的に除去することができ、制振効果を高めることが可能となる。特に、制振対象周波数が制御対象の固有振動数近傍である場合でも、共振点を励振することがなくなり制振効果をより向上させることができる。
このように、検出した振動レベルと設定されている目標振動レベルとの比較を行った結果、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を抑制するための制振力を発生するようにしたため、制振対象の位置における振動レベルを所定の目標振動レベル以下に保つことができる。図7に示すように、車両が定速走行中に所定の条件を満たした場合に気筒停止の制御が行われたり、定速状態から急加速を行うと、一時的に振動レベルが目標振動レベルを超える状態が発生する(図7に示す破線部分)。しかし、前述した本発明による制振装置を備えることによって、車体フレーム2に発生する振動レベルを予め設定した目標振動レベル以下にすることができるため、一時的に振動レベルが目標振動レベルを超える状態を回避することができ、乗員が不快と感じる振動の発生を防止することができる。
また、目標レベル記憶部31に記憶される目標振動レベルと起振周波数の関係を定義したテーブルを書き換え可能としたため、車体フレーム2の形状、エンジン1の特性に応じて、任意の振動レベルを実現することが可能となる。また、車両内で発生する振動状態が変化した場合であっても常に振動を低減する方向に振動が抑制するのではなく、走行状態に応じて予め定義された目標振動レベルに保つように制御するようにしたため、乗員は、運転している車両の走行状態を振動や振動に伴う音の変化を感じることができるようになり、違和感を感じることなく運転操作を行うことができる。また、燃費の向上を図るため、気筒停止やモータへの切り換え動作が行われ、起振力が変化した場合においても、車両の走行状態に応じて目標振動レベルを任意に設定することが可能となるため、切り替えに伴う振動の変化等の違和感を感じることなく運転できる。また、振動をレベル値によって表現するようにしたため、制振のための消費エネルギーを低減しつつ、振動レベル検出を簡単な回路構成で実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
同実施形態の全体的な構成は図1と同様であり、その中のアクチュエータ10の構成は図2と同様であるから、これらの説明は省略する。同実施形態は図1の中の制御部3の構成が上記の第1の実施形態と異なる。
図8は同実施形態の制御部3の構成を示すブロック図である。図8において、符号51aは、制振するべき位置の振動を検出する加速度センサである。符号52aは、制振対象の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタである。バンドパスフィルタ52aは、エンジン1から出力される点火パルス信号等のエンジン回転数に関する信号を検出する起振周波数検出部37aが出力した制振対象周波数を入力することにより制振対象の周波数成分のみを通過させる。起振周波数検出部37aは、エンジン1またはエンジン1を駆動制御するECU(Engine Control Unit)などから得られるエンジン回転数情報や点火パルス信号を基に、制振するべき周波数(制振対象周波数)を決定し、その周波数信号を出力する。例えば、4サイクルエンジンの場合、制振するべき振動が、各気筒の点火に起因する場合、回転数×気筒数/2に相当する周波数となる。
符号31aは、起振周波数の値と、達成するべき振動レベルである目標振動レベルの値とが予め関係付けられて記憶された目標レベル記憶部である。符号32aは、起振周波数検出部37aが出力する起振周波数の情報を入力し、この入力した起振周波数に関係付けられた目標振動レベルを目標レベル記憶部31aから読み出して、読み出した目標振動レベルに相当する目標振動レベル信号を出力する目標レベル設定部である。図8に示す目標レベル記憶部31aは、起振周波数と目標振動レベルの値を関係付けたテーブルであるが、起振周波数に限らず、車両の走行状態を示す他の値であってもよく、例えば、走行速度の値と目標振動レベルの値とが関係付けられたテーブルでもよい。この場合、目標レベル設定部32aは、起振周波数に代えて、車両の速度情報を入力するようにすればよい。
符号33aは、振動検出部5から出力される信号から振動レベルを検出し、検出した振動レベルに相当する振動レベル信号を出力する振動レベル検出部である。振動レベル検出部33aは、入力した加速度信号の絶対値を求める絶対値回路41aと、絶対値回路41aの出力と起振周波数検出部37aが出力する制振対象周波数を入力して、制振対象周波数の2倍の周波数成分を減衰させるノッチフィルタ42aによって構成される。ノッチフィルタ42aからは加速度信号に対応する振動レベル信号が出力される。
符号34aは、目標レベル設定部32aから出力される目標振動レベル信号と、振動レベル検出部33aから出力される振動レベル信号との大小を比較して、目標振動レベル信号と振動レベル信号の差を求め、バンドパスフィルタ52aが出力する信号にゲインを設定する比較部である。符号35aは、バンドパスフィルタ52aの出力に対して、ゲイン乗算部36aにより比較部34aが出力したゲインを掛けた出力と、起振周波数を入力し、目標振動レベル信号と振動レベル信号の差に基づいて、現状の振動レベルを目標振動レベルにするための制振力を発生させるための加振指令を発生する加振指令発生部である。加振指令発生部35aは、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合は、振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力を発生し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、振動レベルが目標振動レベルになるように加振力を発生させる。
図8に示す目標レベル記憶部31aに記憶される情報については、上記の第1の実施形態の図6を用いて説明した通りである。
次に、図8に示す制御部3の動作を説明する。まず、絶対値回路41aは、バンドパスフィルタ52aの出力信号を入力して、絶対値信号を出力する。ノッチフィルタ42aは、この絶対値信号と起振周波数とを入力して、所定の周波成分のみを減衰させて比較部34aへ出力する。これにより、ノッチフィルタ42aから現時点の振動レベルに相当する信号が出力されて比較部34aへ入力されることになる。
一方、目標レベル設定部32aは、起振周波数検出部37aから起振周波数の情報を入力し、現時点の起振周波数を特定する。そして、目標レベル設定部32aは、特定した起振周波数に関係付けられた目標振動レベル値を目標レベル記憶部31aから読み出す。続いて、目標レベル設定部32aは、読み出した目標振動レベル値に応じた目標振動レベル信号を比較部34aへ出力する。比較部34aは、入力される振動レベル信号と目標振動レベルと差を示す差分信号をゲイン乗算部36aへ出力する。ゲイン乗算部36aは、バンドパスフィルタ52aの出力(検出した振動信号)に対して、比較部34aから出力される差分信号に基づくゲインを乗算して、加振指令発生部35aへ出力する。
加振指令発生部35aは、ゲイン乗算部36aから出力されるゲインが乗算された振動信号と起振周波数とに基づいて、発生するべき加振指令を求め、この加振指令をアンプ4へ出力する。これにより、加振指令発生部35aは、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力の指令を出力し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を増大させるための加振力の指令を出力することになる。これにより、補助質量11が振動して制振力(振動を減少する力)または加振力(振動を増大させる力)を発生することにより、加速度センサ5によって検出されるエンジン1が発生する制振対象位置の振動が目標振動レベルに保たれることになる。
次に、図9を参照して、図8の加振指令発生部35aの動作を説明する。まず、正弦波発振器351aは、起振周波数検出部37aから起振周波数を入力し、この起振周波数を基に求めた基準角度ωtから、基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)を出力する。
一方、バンドパスフィルタ52aから出力される起振周波数成分の信号(Asin(ωt+Φ)に対して乗算器36aによってゲイン−Ka(Lc−Lv)を乗算した信号が基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)とそれぞれ個別に乗算される。それぞれの乗算結果は積分器352a、353aによって積分される。積分器352aの出力は基準余弦波cos(ωt)と乗算される一方、積分器353aの出力は基準正弦波sin(ωt)と乗算され、各乗算結果は加算されて制振指令として出力される。この値はアンプ4にて増幅されて出力される。このとき積分器352a、353aは乗算器36aの出力が0となるまで乗算器36aの出力と基準正弦波・余弦波の乗算値に対する積分動作を行う。目標値と振動振幅の偏差が0(Lc−Lv=0)となると積分器352a、353aへの入力が0となることから定常状態となり、振動振幅は目標値に等しくなる。
なお、図8、図9においては、加振指令発生部35aとアンプ4の間に(アンプ4への入力の直前に)バンドパスフィルタ39aを設けてある。バンドパスフィルタ39aは、起振周波数検出部37aから出力される起振周波数情報を入力して、起振周波数近傍の周波数のみを通過させるフィルタである。このバンドパスフィルタ39aの目的は、第1の実施形態で説明したとおりである。
このように、検出した振動レベルと設定されている目標振動レベルとの比較を行った結果、振動レベルと目標振動レベルとの間に差がある場合に、得られた振幅成分に所定のゲインを乗じて、加振手段が発生するべき制振力(または加振力)の加振指令を発生し、この発生するべき制振力または加振力によって振動レベルが目標振動レベルになるように制御するようにしたため、制振対象の位置における振動レベルを所定の振動レベルに設定することができる。また、検出した加速度信号に基づいて得た振動レベルと予め設定されている目標振動レベルとの差に応じたゲインを乗じることによって発生するべき制振力の加振指令を発生するようにしたため、複雑な演算等を行うことなく加振指令を発生することができ、制振力または加振力発生の回路構成を簡単にすることできる。
次に、図10〜14を参照して、図8に示す振動レベル検出部33aの変形例を説明する。図10は、図8に示す振動レベル検出部33aを振幅ピークホールド回路43aによって構成した例を示すブロック図である。振幅ピークホールド回路43aは、バンドパスフィルタ52aの出力である加速度信号を入力し、この加速度信号のピークをホールドして出力する。これにより、絶対値回路41とノッチフィルタ42aによって構成した場合と同様の振動レベル信号を得ることができる。
図11は、図8に示す振動レベル検出部33aを半波回路44aとローパスフィルタ45aによって構成した例を示すブロック図である。半波回路44aは、バンドパスフィルタ52aの出力である加速度信号を入力し、半波回路44aの出力をローパスフィルタ45aによって低周波成分のみを通すと、絶対値回路41aとノッチフィルタ42aによって構成した場合と同様の振動レベル信号を得ることができる。
図12は、図8に示す振動レベル検出部33aを2乗回路46aとローパスフィルタ47aと平方根回路48aによって構成した例を示すブロック図である。2乗回路46aは、バンドパスフィルタ52aの出力である加速度信号を入力し、2乗回路46aの出力をローパスフィルタ45aによって低周波成分のみを通した信号を平方根回路48aに通すと、絶対値回路41aとノッチフィルタ42aによって構成した場合と同様の振動レベル信号を得ることができる。
図13は、図8に示す振動レベル検出部33aを2乗回路49aとノッチフィルタ50aと平方根回路53aによって構成した例を示すブロック図である。2乗回路49aは、バンドパスフィルタ52aの出力である加速度信号を入力し、2乗回路49aの出力をノッチフィルタ50aに通した後、平方根回路53aを通すと、絶対値回路41aとノッチフィルタ42aによって構成した場合と同様の振動レベル信号を得ることができる。
図14は、図8に示す振動レベル検出部33aをFFT(Fast Fourier transform;高速フーリエ変換)回路54aによって構成した例を示すブロック図である。FFT回路54aは、バンドパスフィルタ52aの出力である加速度信号を入力し、FFT処理によって振幅成分を抽出した結果に基づいて振動レベル信号を出力すると、絶対値回路41aとノッチフィルタ42aによって構成した場合と同様の振動レベル信号を得ることができる。
次に、図15を参照して、回路構成の違いによる振動レベル検出の性能の差について説明する。図15は、回路構成の違いによる振動レベル検出の応答性能と検出精度を示す図である。図15において、振幅検出1は、正弦波信号を入力し、2乗回路、ノッチフィルタ及び平方根回路を順に通した場合の出力信号波形を示している。また、振幅検出2は、正弦波信号を入力し、絶対値回路及びノッチフィルタ(図8に示す振動レベル検出部33aの構成と同等)を順に通した場合の出力信号波形を示している。また、振幅検出3は、正弦波信号を入力し、絶対値回路及びローパスフィルタ(最も簡単に構成することができる回路構成)を順に通した場合の出力信号波形を示している。
図15に示すように、絶対値回路及びローパスフィルタで構成して振動レベル検出を行う場合(振幅検出3)に比べ、2乗回路、ノッチフィルタ及び平方根回路で構成した場合(振幅検出1)と、絶対値回路及びノッチフィルタで構成した場合(振幅検出2)は、検出応答性が良く(立ち上がりが速い)、脈動も小さくできることが分かる。
次に、図16及び図17を参照して、図8に示す制御部3の制振性能をシミュレーションによって求めた結果について説明する。所定の起振力(振幅1、周波数1rad/s)が作用しており、目標振動レベルを0.5とした場合に制振制御力を与えたときの制振性能を示す図である。図16の参照点振動に示すように、振幅が0.5になるように制振されていることが分かる。また、図17は、目標振動レベルを0.1とした場合に制振制御力を与えたときの制振性能を示す図である。図17の参照点振動に示すように、振幅が0.1になるように制振されていることが分かる。なお、目標振動レベルは、片振幅値で規定している。
このように、検出した振動レベルと設定されている目標振動レベルとの比較を行った結果、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力を発生し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を増大させるための加振力を発生するようにしたため、制振対象の位置における振動レベルを所定の振動レベルに設定することができる。図18に示すように、制振装置を備えていない車両の車体フレーム2の振動レベルは、車体フレーム2の剛性等によって決まるため、エンジン回転数と比例関係を有しておらず、車体フレーム2の形状、エンジン1の特性によって変化する。しかし、前述した本発明による制振装置を備えることによって、車体フレーム2に発生する振動レベルを目標振動レベル(例えば、−15dB、−20dB、−25dB)にすることができるため、エンジン1の回転数に関係なく一定に保つ等の制御を行うことが可能となる。
また、目標レベル記憶部31aに記憶される目標振動レベルと起振周波数の関係を定義したテーブルを書き換え可能としたため、車体フレーム2の形状、エンジン1の特性に応じて、任意の振動レベルを実現することが可能となる。また、車両内で発生する振動状態が変化した場合であっても常に振動を低減する方向に振動が抑制するのではなく、走行状態に応じて予め定義された目標振動レベルに保つように制御するようにしたため、乗員は、運転している車両の走行状態を振動や振動に伴う音の変化を感じることができるようになり、違和感を感じることなく運転操作を行うことができる。また、燃費の向上を図るため、気筒停止やモータへの切り換え動作が行われ、起振力が変化した場合においても、車両の走行状態に応じて目標振動レベルを任意に設定することが可能となるため、切り替えに伴う振動の変化等の違和感を感じることなく運転できる。また、振動をレベル値によって表現するようにしたため、振動レベル検出を簡単な回路構成で実現することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
同実施形態の全体的な構成は図1と同様であり、その中のアクチュエータ10の構成は図2と同様であるから、これらの説明は省略する。同実施形態は図1の中の制御部3の構成が上記の第1の実施形態および第2の実施形態と異なる。
図19は同実施形態の制御部3の構成を示すブロック図である。図19において、符号51bは、制振するべき位置の振動を検出する加速度センサである。符号52bは、制振対象の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタである。バンドパスフィルタ52bは、エンジン1から出力される点火パルス信号等のエンジン回転数に関する情報をもとに起振周波数検出部37bが出力した制振対象周波数を入力することにより制振対象の周波数成分のみを通過させる。起振周波数検出部37bは、エンジン1またはエンジン1を駆動制御するECU(Engine Control Unit)などから得られるエンジン回転数情報や点火パルス信号を基に、制振するべき周波数(制振対象周波数)を決定し、その周波数信号を出力する。例えば、4サイクルエンジンの場合、制振するべき振動が、各気筒の点火に起因する場合、回転数×気筒数/2に相当する周波数となる。
符号31bは、起振周波数の値と、達成するべき振動レベルである目標振動レベルの値とが予め関係付けられて記憶された目標レベル記憶部である。符号32bは、起振周波数検出部37bが出力する起振周波数の情報を入力し、この入力した起振周波数に関係付けられた目標振動レベルを目標レベル記憶部31bから読み出して、読み出した目標振動レベルに相当する目標振動レベル信号を出力する目標レベル設定部である。図19に示す目標レベル記憶部31bは、起振周波数と目標振動レベルの値を関係付けたテーブルであるが、起振周波数に限らず、車両の走行状態を示す他の値であってもよく、例えば、走行速度の値と目標振動レベルの値とが関係付けられたテーブルでもよい。この場合、目標レベル設定部32bは、起振周波数に代えて、車両の速度情報を入力するようにすればよい。
符号33bは、振動検出部5から出力される信号から振動レベルを検出し、検出した振動レベルに相当する振動レベル信号を出力する振動レベル検出部である。振動レベル検出部33bは、入力した加速度信号の絶対値を求める絶対値回路41bと、絶対値回路41bの出力と起振周波数検出部37bが出力する制振対象周波数を入力して、制振対象周波数の2倍の周波数成分を減衰させるノッチフィルタ42bによって構成される。ノッチフィルタ42bからは加速度信号に対応する振動レベル信号が出力される。
符号34bは、目標レベル設定部32bから出力される目標振動レベル信号と、振動レベル検出部33bから出力される振動レベル信号との大小を比較して、目標振動レベル信号と振動レベル信号の差を求める比較結果を出力する比較部である。符号35bは、バンドパスフィルタ52bの出力に対して、ゲイン乗算部36bによりゲイン−2μを掛けた出力と、起振周波数と、比較部34bの出力を入力し、現状の振動レベルを目標振動レベルにするための制振力を発生させる加振指令を発生する加振指令発生部である。加振指令発生部35bは、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合は、振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力を発生し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、振動レベルが目標振動レベルになるように加振力を発生させる。
図19に示す目標レベル記憶部31bに記憶される情報については、上記の第1の実施形態の図6を用いて説明した通りである。
次に、図19に示す制御部3の動作を説明する。まず、絶対値回路41bは、バンドパスフィルタ52bの出力信号を入力して、絶対値信号を出力する。ノッチフィルタ42bは、この絶対値信号と起振周波数とを入力して、所定の周波成分のみを減衰させて比較部34bへ出力する。これにより、ノッチフィルタ42bから現時点の振動レベル信号が出力されて比較部34bへ入力されることになる。
一方、目標レベル設定部32bは、起振周波数検出部37bから起振周波数の情報を入力し、現時点の起振周波数を特定する。そして、目標レベル設定部32bは、特定した起振周波数に関係付けられた目標振動レベル値を、目標レベル記憶部31bから読み出す。続いて、目標レベル設定部32bは、読み出した目標振動レベル値に応じた目標振動レベル信号を比較部34bへ出力する。比較部34bは、入力される振動レベル信号と目標振動レベルと差を示す差分信号を加振指令発生部35bへ出力する。ゲイン乗算部36bは、バンドパスフィルタ52bの出力(検出した振動信号)に対して、ゲイン−2μを乗算して、加振指令発生部35bへ出力する。
加振指令発生部35bは、ゲイン乗算部36bから出力されるゲインが乗算された振動信号と、比較部34bが出力する比較信号と、起振周波数とに基づいて、発生するべき加振指令を求め、この加振指令をアンプ4へ出力する。これにより、加振指令発生部35bは、振動レベル信号が目標振動レベル信号より大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を減少するための制振力の指令を出力し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を増大させるための加振力の指令を出力することになる。これにより、補助質量11が振動して制振力(振動を減少する力)または加振力(振動を増大させる力)を発生することにより、加速度センサ5によって検出されるエンジン1が発生する振動が目標振動レベルに保たれることになる。
次に、図20を参照して、加振指令発生部35bの詳細な構成と動作を説明する。まず、正弦波発振器351bは、起振周波数検出部37bから起振周波数を入力し、この起振周波数から発生される基準角度ωtから、基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)を出力する。
そして、バンドパスフィルタ52bから出力される起振力の周波数成分の信号(Asin(ωt+Φ)に対して乗算器36bによってゲイン−2μを乗算した信号が基準正弦波sin(ωt)と基準余弦波cos(ωt)とそれぞれ個別に乗算される。それぞれの乗算結果は積分器352b,353bにて積分される。積分器352bの出力は基準余弦波cos(ωt)と乗算される一方、積分器353bの出力は基準正弦波sin(ωt)と乗算され、各乗算結果は加算されて制振指令として出力される。この値はアンプ4にて増幅されて出力される。このとき積分器352b、353bは乗算器36bの出力が0となるまで(すなわち、振動振幅A=0となるまで)乗算器36bの出力と基準正弦波・余弦波の乗算値に対する積分動作を行う。そこで、振動の振幅と目標値の差と目標値の比(Lv−Lc)/Lcと調整ゲインKaを乗じた信号を、積分器352b、353b内のフィードバック信号に対して乗算器354b、355bによって乗じるようにする。
これにより、振動のレベルが目標値よりも小さい場合には各積分器352b、353bの出力と基準正弦波・基準余弦波の積を加算した信号は、振動を増大させる加振指令として出力される。また、振動振幅が目標値よりも大きい場合には、積分器の出力は振動を抑制するように出力される。各積分器の出力と基準正弦波・基準余弦波の積を加算した信号は、振動を抑制させる加振指令として出力される。この結果、振動は目標レベルに保たれる。
なお、図19、図20においては、加振指令発生部35bとアンプ4の間に(アンプ4への入力の直前に)バンドパスフィルタ39bを設けてある。バンドパスフィルタ39bは、起振周波数検出部37bから出力される起振周波数情報を入力して、起振周波数近傍の周波数のみを通過させるフィルタである。このバンドパスフィルタ39bの目的は、第1の実施形態で説明したとおりである。
このように、検出した振動レベルと設定されている目標振動レベルとの比較を行った結果、振動レベルが目標振動レベルより大きい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を抑制するための制振力が発生するように電流制限値を小さくして設定し、振動レベルが目標振動レベルより小さい場合は、アクチュエータ10によって振動レベルが目標振動レベルになるように振動を発生させるための制振力が発生するように電流制限値を大きくして設定するようにしたため、制振対象の位置における振動レベルを所定の振動レベルに設定することができる。
また、目標レベル記憶部31bに記憶される目標振動レベルとエンジン回転数の関係を定義したテーブルを書き換え可能としたため、車体フレーム2の形状、エンジン1の特性に応じて、任意の振動レベルを実現することが可能となる。また、車両内で発生する振動状態が変化した場合であっても常に振動を低減する方向に振動が抑制するのではなく、予め定義された目標振動レベルに保つように制御するようにしたため、乗員は、運転している車両の状態を振動や振動に伴う音の変化によって把握することができるようになり、違和感を感じることなく運転操作を行うことができる。また、燃費の向上を図るため、走行状態に応じて、気筒停止やモータへの切り換え動作が行われた場合においても単に低いレベルの振動に保つように振動の抑制制御を実施するのではなく、車両の走行状態に応じて目標振動レベルを任意に設定することが可能となるため、車両の振動を全体的に低いレベルに抑制しつつ、車両の走行状態を感じることができる程度の振動レベルが再現することができる。また、振動をレベル値によって表現するようにしたため、振動レベル検出を簡単な回路構成で実現することができる。また、アクチュエータ10に対する電流制限値を変化させることによって発生するべき加振指令を発生するようにしたため、複雑な演算等を行うことなく振動波信号を生成することができ、制御部3の回路構成を簡単にすることができる。
なお、前述した各実施形態の説明においては、図2に示すリニアアクチュエータ10を使用して、制振力を発生するものとして説明したが、補助質量11を振動させることによって振動を抑制することができる反力を発生できる駆動源であれば、補助質量11を振動させる手段は何でもよい。また、前述した説明においては、リニアアクチュエータ10を制振対象の位置とは異なる位置に備える例を説明したが、リニアアクチュエータ10を制振対象の位置と同じ位置に備えるようにしてもよい。
本発明による制振装置は、振動を抑制するべき位置と制振力を発生させる位置が異なる場合における振動抑制する用途に適用することができる。また、前述した説明においては、制振対象を自動車の車体フレームであるものとして説明したが、本発明の制振装置による制振対象機器は必ずしも自動車の車体フレームである必要はなくハンドルなど自動車の構成部品や、または自動車以外の自律走行搬送車の車体、ロボットアーム等であってもよい。
本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示すアクチュエータ10の構成を示す模式図である。 図1に示す制御部3の構成を示すブロック図である。 図3に示す加振指令発生部35の構成を示すブロック図である。 図3に示す加振指令発生部35の構成を示すブロック図である。 図3に示す目標レベル記憶部31に記憶される目標振動レベルとエンジン回転数の関係を示す説明図である。 目標振動レベルと振動レベルの関係を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の制御部3の構成を示すブロック図である。 図8に示す加振指令発生部35aの構成を示すブロック図である。 図8に示す加振指令発生部35aの変形例を示すブロック図である。 図8に示す振動レベル検出部33aの変形例を示すブロック図である。 図8に示す振動レベル検出部33aの変形例を示すブロック図である。 図8に示す振動レベル検出部33aの変形例を示すブロック図である。 図8に示す振動レベル検出部33aの変形例を示すブロック図である。 回路構成の違いによる振動レベル検出の性能の差を示す図である。 制振性能をシミュレーションした結果を示す図である。 制振性能をシミュレーションした結果を示す図である。 目標振動レベルと振動レベルの関係を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態の制御部3の構成を示すブロック図である。 図19に示す加振指令発生部35bの構成を示すブロック図である。
1・・・エンジン(振動発生源)、2・・・車体フレーム、3・・・制御部(加振指令発生手段)、4・・・アンプ、5・・・振動検出部(振動検出手段)、6・・・座席、10・・・・アクチュエータ(リニアアクチュエータ、加振手段)、11・・・補助質量、31・・・目標レベル記憶部、32・・・目標レベル設定部、33・・・振動レベル検出部(振動レベル変換手段)、34・・・比較部(比較手段)、35・・・加振指令発生部、37・・・起振周波数検出部(周波数検出手段)

Claims (8)

  1. 振動発生源に起因する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、
    制振するべき位置における前記周波数検出手段によって検出した前記振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を検出する振動検出手段と、
    前記検出した振動を振動レベルに変換する振動レベル変換手段と、
    前記制振するべき位置とは異なる位置または同じ位置に設けられ、前記制振するべき位置を加振する制振力を発生させる加振手段と、
    前記振動レベルと予め決められた目標振動レベルとを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づき、前記振動レベルが前記目標振動レベルより大きい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少させる加振指令を発生させ、発生させた前記加振指令を前記加振手段に出力する加振指令発生手段とを備え、
    前記加振指令発生手段は、前記振動検出手段が出力する信号に対して、前記比較手段による比較結果に基づいて生成したゲインを乗ずることにより前記加振指令を発生させ、
    前記振動レベル変換手段は、絶対値回路と、前記制振するべき振動周波数の2倍の周波数成分を減衰させるノッチフィルタとにより、前記振動検出手段が検出した振動を前記振動レベルに変換する
    制振装置。
  2. 請求項1に記載の制振装置であって、
    前記加振指令発生手段は、
    記振動レベルが前記目標振動レベルより小さい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を増大させる加振指令を発生させ、発生させた前記加振指令を前記加振手段に出力する
    制振装置。
  3. 振動発生源に起因する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、
    制振するべき位置における前記周波数検出手段によって検出した前記振動発生源に起因する振動の周波数と等しい周波数の振動を検出する振動検出手段と、
    前記検出した振動を振動レベルに変換する振動レベル変換手段と、
    補助質量を有し、前記制振するべき位置とは異なる位置または同じ位置に設けられ、前記補助質量をリニア方向に振動させることにより、前記制振するべき位置の振動を抑制するための前記リニア方向の制振力を発生させる加振手段と、
    前記振動レベルと予め決められた目標振動レベルとを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づき、前記振動レベルが前記目標振動レベルより大きい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を減少させる加振指令を発生させ、前記振動レベルが前記目標振動レベルより小さい場合は、前記振動レベルが前記目標振動レベルになるように振動を増大させる加振指令を発生させ、発生させた前記加振指令を前記加振手段に出力する加振指令発生手段と
    を備える制振装置。
  4. 請求項に記載の制振装置であって、
    前記加振指令発生手段は、前記振動検出手段が出力する信号に対して、前記比較手段による比較結果に基づいて生成したゲインを乗ずることにより前記加振指令を発生させる
    制振装置。
  5. 請求項1または3に記載の制振装置であって、
    前記振動発生源に起因する振動の周波数である起振周波数と、前記目標振動レベルとの関係を示すテーブルを記憶する目標レベル記憶部をさらに備える
    制振装置。
  6. 請求項1または3に記載の制振装置であって、
    前記加振手段は、
    コイルと、永久磁石と、固定子と、前記補助質量に接続された可動子とを有し、前記永久磁石が形成する磁束と前記コイルの通電により発生する磁束との作用により前記固定子に対して前記可動子を前記リニア方向に往復動させるリニアアクチュエータである
    制振装置。
  7. 請求項1からのうちいずれか1項に記載の制振装置であって、
    前記加振手段が車両の車体フレームに装着された制振装置。
  8. 請求項1からのうちいずれか1項に記載の制振装置を備える車両。
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