JP5146747B2 - 制振装置及び加振指令テーブルの製造方法 - Google Patents

制振装置及び加振指令テーブルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は,自動車等の制振対象機器の振動抑制制御を行う制振装置及び制振装置に用いられる電流上限テーブルの製造方法に関する。
従来から,車両エンジンの出力トルク変動により生じた車両振動がエンジン回転数に対応している事に着目し,エンジン回転数を検出することによって発生が予測される車体振動を打ち消すようにアクチュエータを駆動し,車両振動を低減させる振動制御装置が知られている(例えば,特許文献1参照)。この装置によれば,制御回路は,エンジン回転数に応じて,あらかじめ記憶しておいた表を参照しながら,車体振動と往復動を行う加振手段が発生する反力とが相殺するように生成した指令信号を出力する。そして,この指令信号でアクチュエータを駆動することによって,車体の振動を低減させることができる,とされている。
一方,往復動を行う加振手段として,可動子が,固定子に対して往復動可能であるように弾性支持部(板バネ)によって支持されたリニアアクチュエータが知られている(例えば,特許文献2参照)。このリニアアクチュエータは,可動子が摩耗しないため,長期間にわたって使用した後でも軸支持の精度が低下しない。また,可動子に摺動抵抗が作用しないため,摺動抵抗による消費電力の損失が少ない。さらにまた,嵩の張るコイルと弾性支持部とを近接して配置できるので,リニアアクチュエータを小型化できるという特徴がある。
特許文献2に記載されたリニアアクチュエータは,駆動時の反力によって,制振しようとする対象機器が発生している振動を相殺することができる。すなわち,制振対象機器の振動加速度に対して,アクチュエータの発生反力が逆位相になるように電流指令を印加することにより,アクチュエータは制振対象機器の振動を低減することができる。このようなリニアアクチュエータを用いた制振装置を自動車の車体に取り付けることにより,自動車のエンジンから車体に加わる力を相殺することができるため,車体の振動を低減することができる。
特開昭61−220925号公報 特開2004−343964号公報
ところで,このような制振装置に用いられるアクチュエータは,その反力を増加させるため,可動子に補助質量(おもり)が付与されていることが一般的である。また,制振の効率を高めるため,アクチュエータの可動子および補助質量と弾性支持部とからなる機械系の共振周波数を,制振しようとしている周波数に一致させることが多い。すなわち,発生推力が小さいアクチュエータを用いた場合でも,共振を利用することによって発生反力を増加させることができるので,振動発生源が発生している大きな加速度の振動を抑制することができる。
しかしながら,上述した制振装置を,たとえば自動車の乗り心地改善のために用いた場合,共振によって可動子が許容振幅以上に振動するため,アクチュエータが破損するという問題が生じる。その理由を以下に述べる。
制振装置の制御部は,自動車の振動特性がエンジン回転数によって決まるため,エンジン回転数に応じてアクチュエータへの電流指令すなわち電流の振幅と周波数を算出し出力する。また,前述した機械系は,アクチュエータへの指令電流から可動子の振幅までの伝達特性を考えた場合,共振周波数で最もゲインが高く,共振周波数より周波数が高くなるほどゲインが小さくなる。そのため,たとえばアイドリング時のエンジン回転周波数が車体フレームの共振周波数と一致している場合,前述した理由から,アクチュエータの機械系の共振周波数は,車体フレームの共振周波数と一致させることになる。
ここで,エンジン回転周波数が高い走行時の場合,アクチュエータは機械系の共振周波数よりも高い周波数で動作するため,制振に必要な反力を得るために大きな電流指令が必要になる。すなわち,必要な反力を得るためには可動子の変位振幅がある値以上必要であるが,アクチュエータの駆動周波数が高くなるほど同じ電流振幅で発生できる可動子の変位振幅が小さくなるため,必要な変位振幅を得るために大きな電流振幅が必要になるのである。
一方,自動車のエンジン回転数は,走行時・停止時を問わず,軽くアクセルを踏んだり緩めたりするだけで大きく変動する。そのため,たとえば車両の急停止によってエンジンがアイドリング状態に急変した場合,過渡状態では,非共振時の大きな電流振幅のまま機械系の共振状態に推移するため,アクチュエータの可動子が過大な変位振幅で振動することになる。このとき,可動子に付与された補助質量が車体フレームやアクチュエータのストッパ等に衝突したり,弾性支持部に弾性限度以上の変位が発生するため,アクチュエータが破損する。
また,可動子が過大な変位振幅で振動している場合,アクチュエータは制振ではなく加振状態となるため,かえって自動車の乗り心地を悪化させる原因となる。
なお,上記の現象は,自動車がアイドリング状態あるいは走行状態であるかどうかによらず,機械系の共振を利用して発生反力を増加させるアクチュエータを用いた制振装置で発生する。
本発明は,このような事情に鑑みてなされたもので,振動発生源の周波数が変化した場合でもアクチュエータの破損を防止できるとともに,安定した制振効果を得ることができる制振装置を提供することを目的とする。
本発明は、固定部材が制振対象の制振するべき位置に設けられ該固定部材に対して制振対象の振動方向に往復動可能であるように弾性部材によって支持された可動部材とからなる加振手段を備え、前記制振対象の振動に基づいて前記加振手段に前記制振するべき位置での振動を打ち消す制振力を発生させるための加振指令を出力するように構成した制振装置であって、前記制振対象の状態値が入力され、電流の振幅指令値及び周波数指令値からなる前記加振指令を演算によって求めて出力する指令値生成部と、前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対状態量までの伝達特性に基づいて予め周波数ごとに電流振幅の上限値を記憶し、且つ前記指令値生成部が出力した前記加振指令のうち前記周波数指令値を入力して前記加振指令の前記振幅指令値の上限値を出力する加振指令上限テーブルを備え、前記加振指令上限テーブルは、前記相対状態量である相対変位の最大値と、前記状態値である前記制振対象の振動周波数から求まる前記可動部材の振動周波数の2乗との積を、前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対加速度までの伝達関数で除した値を前記上限値として記憶したものであり、前記指令値生成部が出力した前記周波数指令値、前記振幅指令値および前記加振指令上限テーブルが出力した前記振幅指令値の上限値に基づいて、前記加振手段の駆動周波数ごとに前記加振手段の可動部が所定の可動範囲になるように電流振幅を制限した加振指令を出力するように構成していることを備えたことを特徴とする。
なお、状態量とは、たとえば力、加速度、速度、変位等の時間によって変化する物理量を示す。また、加振指令の制限値とは、加振指令振幅の上限値を意味する。
上記構成により、加振手段に入力する加振指令を、加振指令から固定部材に対する可動部材の相対状態量までの伝達関数に基づいて周波数ごとに定められた上限値によって制限できるので、制振対象の振動の周波数が急激に変化した場合であっても、加振手段の固定部材が過大に振動することを防止できる。そのため、過大な振動によって加振手段が破損したり、可動部材が制振対象に衝突することによって制振対象に損傷を与えることを防止できる。
また,本発明の前記加振指令上限テーブルは,少なくとも前記弾性部材と前記可動部材とからなる機械系の共振周波数近傍の前記加振指令を制限することを特徴とする。
なお,共振周波数近傍とは,共振周波数の1/10倍の周波数から10倍の周波数までの範囲を示す。
上記構成により,弾性部材と可動部とからなる機械系の共振周波数近傍の加振指令を制限できるので,制振対象の共振周波数と機械系の共振周波数とを一致させ,制御対象が非共振周波数で駆動している状態から共振周波数で駆動している状態に変化した場合であっても,加振手段の可動部材が過大に振動するのを防止できる。
また,本発明の前記制限値は,前記相対変位の最大値と前記周波数の2乗との積を,前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対加速度までの伝達関数で除した値であることを特徴とする。
なお,相対変位の最大値とは,加振手段の固定部材に対して可動部材が可動しうる最大の変位量を示す。
上記構成により、許容される駆動電流を許容最大変位と、周波数と、伝達関数とから事前に求めて電流上限テーブルを作成することができる。
また、本発明は、固定部材が制振対象の制振するべき位置に設けられ該固定部材に対して制振対象の振動方向に往復動可能であるように弾性部材によって支持された可動部材とからなる加振手段を備え、前記制振対象の振動に基づいて前記加振手段に前記制振するべき位置での振動を打ち消す制振力を発生させるための加振指令を出力するように構成した制振装置に使用される加振指令上限テーブルの製造方法であって、制振装置が、前記制振対象の状態値が入力され、電流の振幅指令値及び周波数指令値からなる前記加振指令を演算によって求めて出力する指令値生成部と、前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対状態量までの伝達特性に基づいて予め周波数ごとに電流振幅の上限値を記憶し、且つ前記指令値生成部が出力した前記加振指令のうち前記周波数指令値を入力して前記加振指令の前記振幅指令値の上限値を出力する加振指令上限テーブルとを備え、前記指令値生成部が出力した前記周波数指令値、前記振幅指令値および前記加振指令上限テーブルが出力した前記振幅指令値の上限値に基づいて、前記加振手段の駆動周波数ごとに前記加振手段の可動部が所定の可動範囲になるように電流振幅を制限した加振指令を出力するように構成したものであり、前記加振手段に出力する加振指令前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対加速度までの伝達特性を測定する過程と、前記相対状態量である相対変位の最大値と、前記状態値である前記制振対象の振動周波数から求まる前記可動部材の振動周波数の2乗との積を、前記過程により測定された伝達特性で除した値を前記上限値として求めることにより加振指令上限テーブルを生成する過程とを有することを特徴とする。
上記構成により、許容最大変位と、前記アクチュエータの駆動周波数と、前記アクチュエータの駆動電流の指令値から前記補助質量の加速度までの伝達特性とを用いて、振動周波数毎に許容される電流指令値を求め、電流上限テーブルを作成することができる。
本発明によれば,アクチュエータの可動子が予め設定された許容変位振幅以上にならないように,制御部が加振指令上限テーブルを参照することによって加振指令の振幅を制限するので,振動発生源の周波数が変化した場合でもアクチュエータが破損するのを防止することができる。
<第1の実施形態>
以下,本発明の第1の実施形態による制振装置を図面を参照して説明する。図1は,同実施形態の構成を示すブロック図である。符号1は,制振対象である制御対象機器4に設置する加振部である。なお,制御対象機器4は,たとえば自動車の車体フレームや,座席シートや,エンジン等である。また,加振部1は特許文献2に示したリニアアクチュエータであり,以下,レシプロモータと称する。
レシプロモータの可動子13は,板バネ14と軸13を介して固定子12に支持され,固定子12に対して往復動を行う。固定子12は,永久磁石と図示しないコイルとを備え,制振しようとする制御対象機器4の振動方向(図1では上下方向)と可動子12の振動方向とが一致するように制御対象機器4に固定される。図1では,可動子13が制御対象機器4と同様に上下方向に振動することによって,制御対象機器4に作用する反力が制御対象機器4の振動を抑制する。ストッパ16は,可動子13の上限と下限の可動範囲を制限する。補助質量11は,制御対象機器4に作用する反力を増加させるための錘である。可動子12と,軸13と,補助質量11とからなる質量と,板バネ14のバネ定数とから決まる機械系の固有振動数は,制御対象機器4の1次モードの固有振動数に一致するように,質量とバネ定数によって調整されている。なお,以下の説明では,可動子12と,軸13と,補助質量11とを,可動部と称する。
指令値生成部20は,制御対象機器4のエンジン回転数などの状態値を入力して,レシプロモータの加振指令,すなわち電流の振幅と周波数の指令値を演算によって求めて出力する。電流上限クランプテーブル23は,予め周波数ごとに電流の振幅の上限値を記憶したテーブルであり,周波数指令値を入力して振幅指令値の上限値を出力する。なお,この上限値の詳細は後述する。印加電流生成部22は,周波数指令値と振幅指令値および振幅指令値の上限値を入力して,印加電流指令値を出力する。この印加電流指令値は,駆動周波数ごとにレシプロモータの可動部が適切な可動範囲になるように,電流の振幅が制限された指令値である。パワーアンプ3は,印加電流指令値を入力し,固定子12に備えられた図示しないコイルに流すための電流を増幅して出力する。
次に,図1に示す加振部1の動作を説明する。図示しないレシプロモータのコイルに電流を流していない場合,固定子12に設けられた永久磁石が発生する磁束は,固定子12の左側のN極から左側のS極および右側のS極へ通り,また,固定子12の右側のN極から右側のS極および左側のS極へ通ることによって,可動子13を図1に示すような磁気的中心位置に保持する。ここで,固定子12の左側から右側へ磁束が発生するように図示しないコイルに電流を流した場合,固定子12の左側のN極から右側のS極へ通る磁束が強まり,かつ,右側のN極から左側のS極へ通る磁束が弱まることによって,可動子13が矢印の上方向へ移動する。一方,固定子12の右側から左側へ磁束が発生するように図示しないコイルに電流を流した場合,固定子12の右側のN極から左側のS極へ通る磁束が強まり,かつ,左側のN極から右側のS極へ通る磁束が弱まることによって,可動子13が矢印の下方向へ移動する。すなわち,図示しないコイルに交流電流を流すことによって,可動子13すなわち可動部は上下方向に振動する。
ここでレシプロモータの可動部と板バネとからなる機械系の固有振動数は,前述したように,制御対象機器4の1次モードの固有振動数と一致するように調整されている。そのため,たとえば制御対象機器4が2次モードの固有振動数で振動している場合,制振装置は制御対象機器4の状態値を検出して,加振部1が制振対象機器4の2次モードの振動とは逆位相で振動するように加振指令を生成して出力する。この場合,1次モードに比べて2次モードの周波数が高いため,加振部1が制御対象機器4に必要な反力Fを作用させるためには,可動部が反力Fが得られるほどの変位振幅で振動する必要がある。しかし,制振装置が2次モードを制振している最中に制振対象機器4の振動周波数が急変し,制振対象機器4が1次モードで振動するようになった場合,過渡状態では,加振部1の機械系が非共振時の大きな電流振幅のまま1次モードの周波数で共振するため,可動部が過大な変位振幅で振動することになる。すると可動子13がストッパ16に衝突したり,可動部が制御対象機器に衝突したり,あるいは板バネ14が弾性限度以上に変形したりするため,加振部1が破損するおそれがある。
そこで、電流上限クランプテーブル23が,周波数指令値の変化に応じて印加電流指令値の電流振幅の上限を制限するため,過渡状態であっても可動部が過大な変位振幅で振動することを防止できる。また,印加電流指令値の補正をテーブル参照によって行うようにしたため,印加電流生成部22における演算量を軽減することができる。すなわち,処理の高速化を図ることができるとともに,廉価な演算装置を用いることができるのでコストダウンを図ることができる。
ここで図2を参照して,上記電流上限クランプテーブルについて説明する。
可動部の振動が,加速度振幅A,角周波数ωの正弦波で近似できると仮定すると,加速度aはa=Asinωtとなるので,変位xはx=(−A/ω)sinωtで表される。すなわち,変位xの最大振幅LはL=A/ωである。このLが,2つのストッパ16の間隔2Lの半分より小さくなるように(L<L)電流指令の振幅の上限値を決定する。
電流指令をIref=I・sinωtと定義すると,電流指令Irefから可動部の加速度aまでの伝達関数Gは,G=a/Irefで表される。ここでa=Asinωt=(−L・ω)・sinωt,ω=2πfの関係より,G=(−L・ω)・sinωt/(I・sinωt)=(−L・ω)/I=(−L)・(2πf)/Iとなる。
すなわち,I=(−L)・(2πf)/Gより,変位xの最大振幅Lと,可動部の振動周波数fと,電流指令から加速度までの伝達関数Gとから,電流振幅の上限値Iが得られる。
ここで変位xの最大振幅Lは,可動部の許容最大変位および板バネ14の弾性限度範囲より予め求めることができる値であり,可動部の振動周波数fは,状態値として検出する制御対象機器の振動周波数から求まる値である。また,伝達関数Gは,図2の構成で伝達関数測定器によって実験的に求めることができる。なお,図2において,符号51は可動部の振動方向の加速度を検出するための加速度センサである。
以上のように,電流上限クランプテーブル23は,周波数fに対する変位xの最大振幅Lと伝達関数Gとから得られる電流振幅の上限値Iが記憶されたテーブルであり,周波数指令値が入力されると印加電流生成部に電流振幅の上限値Iを出力することができる。
以上,本発明の一実施形態について説明したが,これに限られるものではない。
たとえば,加振部1がレシプロモータであることは本発明の必須条件ではない。すなわち,加振部1は,固定部に対し可動部を相対的に運動させて制御対象機器4に反力を作用させることが可能なアクチュエータであれば良く,たとえばボイスコイルモータやソレノイド等の他の磁気式モータ,あるいは,たとえば圧電素子を用いたピエゾアクチュエータ等のような磁気以外の原理で動作するモータでも良い。
また,加振部1の固定部材および可動部材は,必ずしもアクチュエータの固定子および可動子と一致している必要はない。すなわち,本実施例では永久磁石と図示しないコイルとを備えた固定子12を固定部材として,また,可動子13,軸15,補助質量11からなる可動部を可動部材としているが,これとは逆に,軸15を介して可動子13を制御対象機器4に固定する固定部材とし,この可動子13に対して相対的に運動可能な固定子12を可動部材としても良い。このような構成を取ることにより,固定子12本体と,永久磁石と,図示しないコイルとを可動部材の質量として利用できる。そのため,本実施形態のように反力を増加させるための補助質量11を別途設ける必要がなくなるので,加振部1をコンパクトにできるとともにコストの低減化が図れる。
また,本実施例では制御対象機器4の状態値としてエンジン回転数を検出しているが,抑制しようとする制御対象機器の振動周波数と対応可能な他の信号でも良い。たとえばエンジン点火タイミング信号など制御対象機器4が出力可能な他の状態値を検出しても良く,また,制御対象機器4に加速度センサ等の検出器を設置することによって状態値を検出しても良い。
また,電流上限クランプテーブル23は,少なくとも一部の周波数帯域について電流振幅の上限値Iが記憶されたテーブルであっても良い。すなわち,たとえばアクチュエータの機械系の共振周波数近傍のみ電流振幅の上限を制限するようにし,それ以外の周波数帯域については電流振幅を制限しないようにしても良い。
その他の構成も,本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 図1の電流上限クランプテーブルの生成に用いられるシステムのブロック図である。
符号の説明
1・・・加振部,11・・・補助質量(おもり),12・・・レシプロモータ(固定子),13・・・レシプロモータ(可動子),14・・・板バネ,15・・・軸,16・・・ストッパ,20・・・指令値生成部,22・・・印加電流生成部,23・・・電流上限クランプテーブル,50・・・伝達関数測定器

Claims (3)

  1. 固定部材が制振対象の制振するべき位置に設けられ、該固定部材に対して制振対象の振動方向に往復動可能であるように弾性部材によって支持された可動部材とからなる加振手段を備え、前記制振対象の振動に基づいて、前記加振手段に前記制振するべき位置での振動を打ち消す制振力を発生させるための加振指令を出力するように構成した制振装置であって、
    前記制振対象の状態値が入力され、電流の振幅指令値及び周波数指令値からなる前記加振指令を演算によって求めて出力する指令値生成部と、
    前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対状態量までの伝達特性に基づいて予め周波数ごとに電流振幅の上限値を記憶し、且つ前記指令値生成部が出力した前記加振指令のうち前記周波数指令値を入力して前記加振指令の前記振幅指令値の上限値を出力する加振指令上限テーブルを備え
    前記加振指令上限テーブルは、前記相対状態量である相対変位の最大値と、前記状態値である前記制振対象の振動周波数から求まる前記可動部材の振動周波数の2乗との積を、前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対加速度までの伝達関数で除した値を前記上限値として記憶したものであり、
    前記指令値生成部が出力した前記周波数指令値、前記振幅指令値および前記加振指令上限テーブルが出力した前記振幅指令値の上限値に基づいて、前記加振手段の駆動周波数ごとに前記加振手段の可動部が所定の可動範囲になるように電流振幅を制限した加振指令を出力するように構成していることを特徴とする制振装置。
  2. 前記加振指令上限テーブルは、少なくとも前記弾性部材と前記可動部材とからなる機械系の共振周波数近傍の前記加振指令を制限することを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 固定部材が制振対象の制振するべき位置に設けられ、該固定部材に対して制振対象の振動方向に往復動可能であるように弾性部材によって支持された可動部材とからなる加振手段を備え、前記制振対象の振動に基づいて、前記加振手段に前記制振するべき位置での振動を打ち消す制振力を発生させるための加振指令を出力するように構成した制振装置に使用される加振指令上限テーブル製造方法であって、
    前記制振装置が、
    前記制振対象の状態値を入力して、電流の振幅指令値及び周波数指令値からなる前記加振指令を演算によって求めて出力する指令値生成部と、
    前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対状態量までの伝達特性に基づいて予め周波数ごとに電流振幅の上限値を記憶し、且つ前記指令値生成部が出力した前記加振指令のうち前記周波数指令値を入力して前記加振指令の前記振幅指令値の上限値を出力する加振指令上限テーブルとを備え、
    前記指令値生成部が出力した前記周波数指令値、前記振幅指令値および前記加振指令上限テーブルが出力した前記振幅指令値の上限値に基づいて、前記加振手段の駆動周波数ごとに前記加振手段の可動部が所定の可動範囲になるように電流振幅を制限した加振指令を出力するように構成したものであり、
    前記加振手段に出力する前記加振指令から前記固定部材に対する前記可動部材の相対加速度までの伝達特性を測定する過程と、
    前記相対状態量である相対変位の最大値と、前記状態値である前記制振対象の振動周波数から求まる前記可動部材の振動周波数の2乗との積を、前記過程により測定された伝達特性で除した値を前記上限値として求めることにより加振指令上限テーブルを生成する過程とを有することを特徴とする加振指令上限テーブルの製造方法。
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