JP5512646B2 - トナー回収装置及び画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、トナー回収装置及び画像形成装置に関するものである。

画像形成装置においては、例えば、感光体ドラムの周面にトナーで形成した転写画像を担持させ、その画像を用紙などに直接転写する方式、また、その画像を中間転写ベルトなどに担持させて間接転写する方式などが広く用いられている。このような方式では、画像を用紙に転写させた後に、微量のトナーが像担持体（感光体ドラム、中間転写ベルトなど）の表面に残留してしまうことがある。像担持体の表面における残留トナーは、次の新たな画像形成の障害となるので、クリーニング装置による除去が必要となる。

クリーニング装置によって除去されたトナーは、廃棄トナーとして、スクリュー等の搬送部材により搬送管の中を搬送され、トナー回収装置によって回収される。トナー回収装置は、廃棄トナーを収容するトナー回収容器を備えており、廃棄トナーはトナー回収容器の内部に収容される。トナー回収容器においては、廃棄トナーの収容量を大きくすることが望まれているが、画像形成装置本体の内部における配置上の制約などによって、容器本体自体を大きくすることが難しい。

このため、限られた容器本体の収容空間にできるだけ満杯に収容できるように効率よく廃棄トナーを収容する必要がある。下記特許文献１のトナー回収装置では、廃棄トナーを容器本体の奥に送り出すためのトナー送り出し部材を容器本体の内部に設けている。このトナー送り出し部材は、機軸及び機軸から立設する羽根部を有するスクリューであり、機軸を中心とする回転に伴って廃棄トナーを機軸が延びる軸方向に送り出すことができる。

特開２０１０−１３４３８６号公報

ところで、上記従来技術のトナー回収容器は、スクリュー軸方向に沿った細長い形状を有している。このため、スクリューによって廃棄トナーを容器本体の奥側に順次搬送することで、容器本体の収容空間に効率よく廃棄トナーを収容することができる。
しかしながら、そのようにするとトナー回収容器の形状に逆に制約が加わり、容器の自由度が狭くなるという問題がある。例えば、スクリューに対して十分に幅がある容器形状を採用した場合、スクリュー軸方向においては廃棄トナーを効率よく収容できるが、スクリュー径方向においては廃棄トナーを効率よく収容できず、その径方向の十分な収容空間を活用できない場合がある。

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、トナー回収容器形状の自由度が広く、また、効率よくトナーを収容できるトナー回収装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。

上記の課題を解決するために、本発明は、トナーを回収するトナー回収容器と、上記トナー回収容器の内部に設けられ、軸周りの回転によってトナーを軸方向に搬送するトナー搬送用軸部材と、を有するトナー回収装置であって、上記トナー搬送用軸部材は、その回転軸周りに形成された螺旋状の溝と、上記螺旋状の溝を除いたその回転軸と直交する断面の外形輪郭においてその回転軸からの距離が異なる外周面と、を有するという構成を採用する。

また、本発明では、上記外周面は、上記回転軸と直交する面における外形輪郭が楕円形状を呈するという構成を採用する。

また、本発明では、可撓性を備え、上記外周面と接触する位置に設けられたシート部材を有するという構成を採用する。

また、本発明では、上記トナー回収容器は、トナーを収容するトナー収容空間と、該トナー収容空間に隣接すると共に上記トナー搬送用軸部材に沿って延びるトナー搬送経路と、を有し、上記シート部材は、上記トナー収容空間と上記トナー搬送経路との境界に沿って設けられているという構成を採用する。

また、本発明では、上記トナー回収容器は、トナーを収容するトナー収容空間と、該トナー収容空間に隣接すると共に上記トナー搬送用軸部材に沿って延びるトナー搬送経路と、を有し、上記螺旋状の溝は、上記トナー搬送経路の始端から終端に向かうに従って、上記軸方向において隣り合う溝の間隔が漸次大きくなる形状を呈するという構成を採用する。

また、本発明では、トナーで形成された転写画像を担持する像担持体と、上記像担持体に残留したトナーを除去するクリーニング装置と、上記クリーニング装置によって除去したトナーを回収するトナー回収装置と、を有する画像形成装置であって、上記トナー回収装置が、先に記載のトナー回収装置であるという構成を採用する。

本発明のトナー回収装置によれば、トナー搬送用軸部材が軸周りに回転すると、トナーが螺旋状の溝によって軸方向に搬送され、また、トナーが回転軸からの距離が異なる外周面によって軸方向と交差する方向に押し出される。このため、トナーが一の方向にのみ偏ることを防止でき、トナー回収容器の形状によらずに広くその収容空間を活用することができる。
したがって、本発明によれば、トナー回収容器形状の自由度が広く、また、効率よくトナーを収容することができるトナー回収装置が得られる。また、本発明によれば、装置内部に無駄な空間を占有することなく、より多くのトナー回収できる画像形成装置が得られる。

本発明の実施形態における複写機の概略構成図である。 本発明の実施形態におけるトナー回収装置の斜視図である。 本発明の実施形態におけるトナー回収装置の断面図である。 本発明の実施形態におけるトナー搬送用軸部材の構成図である。 本発明の実施形態におけるトナー回収容器の斜視図である。 本発明の実施形態におけるトナー回収容器の平面図である。 本発明の別実施形態におけるトナー搬送用軸部材の構成図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、本発明のトナー回収装置を複写機（画像形成装置）に適応した場合の例について説明する。

図１は、本発明の実施形態における複写機Ａの概略構成図である。
本実施形態の複写機Ａは、感光体ドラム（像担持体）２１１の周面に形成したトナー画像を記録紙に直接転写する直接転写方式を採用している。この複写機は、原稿の画像を読み取る画像読取部１と、画像データに基づいて記録紙に画像形成を行う画像形成部２とを備えている。

画像読取部１は、不図示のガラス台上に載置された原稿の画像（原稿画像）をイメージセンサーで読み取って原稿画像データに変換する所謂スキャナーであり、当該原稿画像データを画像形成部２に出力する構成となっている。

画像形成部２は、画像読取部１から供給される原稿画像データに基づいて記録紙に原稿画像を形成（複写）する構成となっている。画像形成部２は、感光体ユニット２１、トナー回収装置２２、露光装置２３、現像装置２４、定着装置２５、給紙カセット２６、給紙トレイ２７及び排紙トレイ２８等を有する。また、感光体ユニット２１は、感光体ドラム２１１、帯電ローラー２１２、転写ローラー２１４、クリーニング装置２１５等を有する。

感光体ドラム２１１は、周面が所定の感光性材料で形成された円筒回転体であり、その周面に静電潜像及び当該静電潜像に基づくトナー画像（転写画像）が形成されるものである。帯電ローラー２１２は、感光体ドラム２１１に対して対向配置され、感光体ドラム２１１の周面を帯電状態とするものである。この帯電ローラー２１２の周面は、帯電ローラークリーニングブラシ２１３によって清掃される。

露光装置２３は、印刷形式の画像データに基づいて射出されるレーザー光を帯電状態の感光体ドラム２１１の周面において走査するものである。現像装置２４は、感光体ドラム２１１の周面に対してトナーを供給することによって感光体ドラム２１１の周面上に静電潜像に基づくトナー画像を現像するものである。転写ローラー２１４は、感光体ドラム２１１と対向配置され、感光体ドラム２１１に現像されたトナー画像を記録紙に転写するものである。

クリーニング装置２１５は、先端が感光体ドラム２１１の周面に当接するブレード部材を有し、転写後の感光体ドラム２１１上に残留しているトナー（残留トナー）を削ぎ落として除去するものである。除去されたトナーは、トナー搬送装置２１６によって、後述するトナー回収装置２２まで搬送される。トナー搬送装置２１６は、スクリュー２１６ａによってトナーを紙面奥行き方向に搬送する第１搬送管２１６ｂと、第１搬送管２１６ｂの終端と接続され、不図示のスクリューによってトナーをトナー回収装置２２まで搬送する第２搬送管２１９と、を備える。

定着装置２５は、一対のローラーを備え、感光体ドラム２１１から転写された記録紙上のトナー像に熱及び圧力を加えることによって当該トナー像を記録紙に定着させるものである。
給紙カセット２６は、記録紙の束を収容する容器である。また、給紙トレイ２７は、手差しされた記録紙を受け入れる収容部である。そして、排紙トレイ２８は、定着装置２５から供給された画像形成済みの記録紙を受け入れる収容部である。

次に、図２〜図６を参照して、トナー回収装置２２の構成について詳しく説明する。
図２は、本発明の実施形態におけるトナー回収装置２２の斜視図である。図３は、本発明の実施形態におけるトナー回収装置２２の断面図である。図４は、本発明の実施形態におけるトナー搬送用軸部材の構成図である。なお、図４（ａ）は平面図を示し、図４（ｂ）は矢視Ｘ−Ｘ断面図を示す。図５は、本発明の実施形態におけるトナー回収容器３０の斜視図である。図６は、本発明の実施形態におけるトナー回収容器３０の平面図である。

図２に示すように、トナー回収装置２２は、感光体ユニット２１と接続されている。トナー回収装置２２は、トナーを回収するトナー回収容器３０を有する。トナー回収容器３０は、第２搬送管２１９の終端と接続されるトナー導入部３１を有する。クリーニング装置２１５によって除去されたトナーは、第１搬送管２１６ｂから第２搬送管２１９に搬送され、第２搬送管２１９の終端からトナー導入部３１を介して、トナー回収容器３０の内部に導入される。

トナー回収容器３０は、図３に示すように、容器本体３２と、蓋部材３３とが組み合わされて構成されている。トナー回収容器３０は、トナー収容空間３４と、トナー搬送経路３５とを有する。トナー収容空間３４は、容器内部に導入されたトナーを最終的に収容する空間であり、所定の容量を有する。トナー搬送経路３５は、トナー収容空間３４に隣接する空間であり、トナー収容空間３４の底よりも高い位置に設けられている。

トナー回収装置２２は、トナー搬送用軸部材４０を有する。トナー搬送用軸部材４０は、トナー搬送経路３５の内部に設けられている。本実施形態のトナー搬送用軸部材４０は、図５及び図６に示すように、トナー搬送経路３５に沿って配置され、トナー搬送経路３５の始端３５ａ及び終端３５ｂにおいて回転自在に支持されている。トナー搬送用軸部材４０は、不図示のモーターの回転駆動力をベルトやギヤなどを介して受けて、その軸周りに回転する構成となっている。

トナー搬送経路３５は、トナー搬送用軸部材４０に沿って延在している。また、トナー搬送経路３５は、トナー収容空間３４の側部に隣接して水平方向に延在している。このトナー搬送経路３５は、トナー導入部３１と連通している。トナー導入部３１から導入されたトナーは、先ず、トナー搬送経路３５に導入され、その後、トナー搬送経路３５と隣接するトナー収容空間３４に導入される。

トナー搬送用軸部材４０は、図４（ａ）に示すように、スクリュー部４１と、軸部４２とを有する。スクリュー部４１は、トナー搬送用軸部材４０のうち、トナー導入部３１の直下に対応する部分を構成している（図６参照）。スクリュー部４１には、厚みが薄いスクリュー羽根４３が設けられ、空間的に十分な隙間がある。スクリュー部４１は、当該空間によって、トナー導入部３１におけるトナーの詰まりを防止し、また、トナーをトナー導入部３１の直下からスクリュー羽根４３によって迅速に送り出す。

軸部４２は、トナー搬送用軸部材４０のうち、トナー導入部３１の直下以外のトナー搬送経路３５に対応する部位を構成している。軸部４２には、図４（ａ）に示すように、回転軸Ｃ周りの回転によって、トナーを軸方向に搬送する螺旋状の溝４４が形成されている。螺旋状の溝４４は、軸部４２の外周面４５に対して所定深さで形成されている。本実施形態の螺旋状の溝４４は、軸方向において隣り合う溝の間隔が等ピッチとなっている。

軸部４２は、図４（ｂ）に示すように、回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５を有する。本実施形態の外周面４５は、回転軸Ｃと直交する面における外形輪郭が楕円形状を呈している。このため、トナー搬送用軸部材４０が回転軸Ｃ周りに回転すると、一回転に二回、外周面４５の楕円長軸に対応する部位によって、トナーが軸方向と交差する方向に押し出される。なお、外周面４５の外形輪郭の形状は、当該楕円に限定されるものではなく、例えば、三角や四角などの多角形、星型や、勾玉型のカム形状などであってもよい。

図３に示すように、本実施形態のトナー回収装置２２は、シート部材５０を有する。シート部材５０は、可撓性を有する部材から形成されており、本実施形態ではＰＥＴ（ポリエチレンテレフタラート）フィルムから形成されている。シート部材５０は、蓋部材３３の内面側に吊設されており、その先端はトナー搬送用軸部材４０の回転軸Ｃより下まで延在している。なお、シート部材５０の先端は、トナー搬送経路３５の底に対して離間している。

シート部材５０は、トナー搬送用軸部材４０の外周面４５と接触する位置に配置されている。本実施形態のシート部材５０は、撓み無しの状態で外周面４５の楕円短軸に対応する部位に接触できる位置に配置されている。また、シート部材５０は、トナー収容空間３４とトナー搬送経路３５との境界に沿って設けられている（図５及び図６参照）。シート部材５０は、トナー搬送用軸部材４０の軸部４２と軸方向全体に亘って接触しており、シート全体が揺動する構成となっている。

続いて、上記構成のトナー回収装置２２の動作について説明する。

図３に示すように、感光体ドラム２１１の未転写トナーは、クリーニング装置２１５によって除去される。除去されたトナーは、トナー搬送装置２１６のスクリュー２１６ａなどによって、第１搬送管２１６ｂ及び第２搬送管２１９を通ってトナー回収装置２２まで搬送される。搬送されたトナーは、第２搬送管２１９の終端からトナー搬送経路３５のトナー導入部３１を介してトナー回収容器３０の内部に導入される。

図６に示すように、トナー回収容器３０の内部に導入されたトナーは、先ず、トナー搬送経路３５に供給される。トナー搬送経路３５には、トナー搬送用軸部材４０が設けられている。トナー搬送用軸部材４０は、回転軸Ｃ周りの回転によってトナーをその軸方向に搬送する。スクリュー部４１は、スクリュー羽根４３によってトナーをトナー導入部３１の直下から迅速に軸方向に送り出す。また、軸部４２は、螺旋状の溝４４によってトナーをトナー搬送経路３５の軸方向奥側（終端３５ｂ側）に向けてさらに送り出す。本実施形態の螺旋状の溝４４は、楕円形状の外周面４５に形成されているため、通常の真円形状と比べて搬送力は多少落ちるが、真円形状に近似するため、軸方向のトナー搬送力を十分に確保することができる。

トナー搬送用軸部材４０は、図３に示すように、その回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５を有する。このため、トナー搬送用軸部材４０が回転軸Ｃ周りに回転すると、回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５によって、トナーが軸方向と交差する方向に押し出される。また、外周面４５は、回転軸Ｃと直交する面における外形輪郭が楕円形状を呈する。このため、トナー搬送用軸部材４０が回転軸Ｃ周りに一回転すると、外周面４５によってトナーを軸方向と交差する方向に二回押し出そうとする搬送力が生まれる。

本実施形態のトナー回収装置２２によれば、トナー搬送用軸部材４０が回転軸Ｃ周りに回転すると、図６に示すように、トナーが螺旋状の溝４４によって軸方向に搬送され、また、トナーが回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５によって軸方向と交差する方向に押し出される。このように、トナー搬送用軸部材４０が、軸方向、及び、軸方向と交差する方向の二方向にトナー搬送力を持つため、トナーが容器内部で一の方向にのみ偏ることを防止できる。

したがって、本実施形態のトナー回収容器３０のように、トナー搬送用軸部材４０の軸方向及び軸方向と直交する方向に長い容器形状を有していても、トナー収容空間３４に満杯までトナーを収容できる。このため、トナー回収容器３０の形状によらずに広くその収容空間を活用することができ、トナー回収容器３０の容器形状の選択の自由度も広がる。

また、本実施形態のトナー回収装置２２は、外周面４５と接触する位置に設けられた可撓性のあるシート部材５０を有する。トナー搬送用軸部材４０の外周面４５と、シート部材５０とを接触させることで、軸方向と交差する方向のトナー搬送力を増加させることができる。すなわち、トナー搬送用軸部材４０が回転軸Ｃ周りに回転すると、シート部材５０が回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５によって押されて、シート自由端側が往復動作を繰り返すため、軸方向と交差する方向におけるトナー搬送力が増加する。

また、本実施形態のシート部材５０は、図３及ぶ図５に示すように、トナー収容空間３４とトナー搬送経路３５との境界に沿って設けられている。このため、シート部材５０は、トナー収容空間３４がある程度満杯になった状態でも、当該往復移動によってトナー収容空間３４におけるトナーを詰めて押しのけ、トナー搬送経路３５からトナーを導入するための空間を積極的に形成することができる。したがって、トナー回収容器３０の内部に、より多くのトナーが回収可能となる。

また、このシート部材５０によれば、トナー収容空間３４からトナー搬送経路３５に戻ろうとするトナーの逆流を阻止するシールとして機能でき、また、トナー収容空間３４において舞い上がったトナーのトナー回収容器３０の外部への飛散をも阻止することができる。このため、トナー回収容器３０満杯にトナーを回収しても、トナーによって複写機Ａの装置内部が汚染されることはない。

このように、上述の本実施形態によれば、トナーを回収するトナー回収容器３０と、トナー回収容器３０の内部に設けられ、軸周りの回転によってトナーを軸方向に搬送するトナー搬送用軸部材４０と、を有するトナー回収装置２２であって、トナー搬送用軸部材４０は、その回転軸Ｃ周りに形成された螺旋状の溝４４と、その回転軸Ｃからの距離が異なる外周面４５と、を有するという構成を採用することによって、トナー回収容器３０形状の自由度が広く、また、効率よく廃棄トナーを収容することができるトナー回収装置２２が得られる。また、本実施形態によれば、装置内部に無駄な空間を占有することなく、より多くのトナー回収できる複写機Ａが得られる。

以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。

例えば、上記実施形態では、螺旋状の溝４４は、軸方向において隣り合う溝の間隔が等ピッチとなっていると説明したが、本発明はこの構成に限定されず、次の図７に示すような構成であってもよい。
図７は、別実施形態におけるトナー搬送用軸部材４０の構成図である。
別実施形態における螺旋状の溝４４は、トナー搬送経路３５の始端３５ａ（図７の紙面右側に対応）から終端３５ｂ（図７の紙面左側に対応）に向かうに従って、軸方向において隣り合う溝の間隔が漸次大きくなる形状を呈している。すなわち、螺旋状の溝４４の螺旋ピッチが、軸方向下流側に従って小さくなっている。この構成によれば、螺旋状の溝４４によってトナーを軸方向下流側に送り過ぎないようにすることができる。したがって、この別実施形態によれば、より多くのトナーを高密度で満遍なく回収可能となる。

また、例えば、上記実施形態では、シート部材５０は、撓み無しの状態で外周面４５の楕円短軸に対応する部位に接触できるように配置されていると説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、シート部材５０を、撓み無しの状態で外周面４５の楕円長軸に対応する部位で接触できるように配置してもよい。但し、外周面４５の楕円短軸に対応する部位（回転軸Ｃから外周面４５までの距離が最小となる部位）に接触できるように配置する方が、往復動作のストロークが大きくなるため、トナー搬送力が高まり、より好ましい。

また、例えば、上記実施形態では、シート部材５０は、一枚のフィルムによって構成すると説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、シート部材５０を複数枚のフィルムによって構成してもよい。但し、外周面４５に形成された螺旋状の溝４４との引っかかりなどの関係で同期して往復動作しない場合もあるため、トナー搬送力に分布ができる場合がある。このため、一枚のフィルムによって一体で揺動させる構成の方がより好ましい。

また、例えば、上記実施形態では、画像形成装置として、複写機を例示したが、本発明は、例えば、プリンター、ファクシミリ装置等の画像形成装置にも適用可能である。

Ａ…複写機、Ｃ…回転軸、２２…トナー回収装置、３０…トナー回収容器、３４…トナー収容空間、３５…トナー搬送経路、３５ａ…始端、３５ｂ…終端、４０…トナー搬送用軸部材、４４…螺旋状の溝、４５…外周面、５０…シート部材、２１１…感光体ドラム（像担持体）、２１５…クリーニング装置

Claims (6)

1. トナーを回収するトナー回収容器と、前記トナー回収容器の内部に設けられ、軸周りの回転によってトナーを軸方向に搬送するトナー搬送用軸部材と、を有するトナー回収装置であって、
   前記トナー搬送用軸部材は、その回転軸周りに形成された螺旋状の溝と、前記螺旋状の溝を除いたその回転軸と直交する断面の外形輪郭においてその回転軸からの距離が異なる外周面と、を有することを特徴とするトナー回収装置。
2. 前記外周面は、前記回転軸と直交する面における外形輪郭が楕円形状を呈することを特徴とする請求項１に記載のトナー回収装置。
3. 可撓性を備え、前記外周面と接触する位置に設けられたシート部材を有することを特徴とする請求項１または２に記載のトナー回収装置。
4. 前記トナー回収容器は、トナーを収容するトナー収容空間と、該トナー収容空間に隣接すると共に前記トナー搬送用軸部材に沿って延びるトナー搬送経路と、を有し、
   前記シート部材は、前記トナー収容空間と前記トナー搬送経路との境界に沿って設けられていることを特徴とする請求項３に記載のトナー回収装置。
5. 前記トナー回収容器は、トナーを収容するトナー収容空間と、該トナー収容空間に隣接すると共に前記トナー搬送用軸部材に沿って延びるトナー搬送経路と、を有し、
   前記螺旋状の溝は、前記トナー搬送経路の始端から終端に向かうに従って、前記軸方向において隣り合う溝の間隔が漸次大きくなる形状を呈することを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載のトナー回収装置。
6. トナーで形成された転写画像を担持する像担持体と、前記像担持体に残留したトナーを除去するクリーニング装置と、前記クリーニング装置によって除去したトナーを回収するトナー回収装置と、を有する画像形成装置であって、
   前記トナー回収装置が、請求項１〜５のいずれか一項に記載のトナー回収装置であることを特徴とする画像形成装置。

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